JP3626841B2 - 炊飯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭に使用する炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の炊飯器は、例えば、図5に示されるような構成であった。図において、1は上面が開口する円筒上のボディで、このボデイ1内部には、内鍋収納部である保護枠2が配設され、かつこの保護枠2は非金属材料により有底円筒状に成形され、保護枠2の上端部は前記ボデイ1の上端部内周囲に係合されている。
【0003】
3は上端開口部に外方に突出するフランジ4を形成した内鍋で、この内鍋3はフランジ4を上枠23の上面に懸架状態に載置するとにより、保護枠2内に着脱自在に配設されている。保護枠2の外側には誘導コイル5が配設され、この誘導コイル5は、内鍋3の外周面までの距離が一定となるように、前記保護枠2の外周下部に耐熱性樹脂材料で成形されたコイルカバー6により支持されている。
【0004】
7は合成樹脂性の外蓋で、この外蓋7は上枠23の上部に一体成形されたヒンジ部材8にピン9を介して回動自在に支持されている。10は内カバーで、この内カバー10は外蓋7の内面に固着されている。この内カバ−10には発熱体である放熱板11が固定されており、この放熱板11の上部にはコイル支持台13に支持されている誘導コイル12が位置している。この誘導コイル12の電磁作用により放熱板11が発熱するのである。そして、この放熱板11には放熱板11の温度検知用のセンサ−14がアルミテ−プにより直接貼り付けられており、放熱板11の温度を調節しているのである。
【0005】
16はヒンジ部材8と反対側に位置して保護枠2の上端部に一体成形された係合部材で、この係合部材16と対向するように外蓋7に係合レバ−17がピン18を介して回動可能に指示されている。そして、鍋パッキン20は、前記外蓋を閉じたときに内鍋3のフランジ4に圧接してその内鍋3を密閉するようになっている。
【0006】
また、24は蒸気筒であり、おねばが外部に吹きこぼれるのを防止している。25は、制御基板であり、誘導コイル12への通電状態や操作表示部26の信号を入出力制御している。また、27は冷却ファンであり、制御基板25や誘導コイル5を冷却している。28は制御基板25の上面を覆う軟質シートで、炊飯器の入出力表示が印刷されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の炊飯器では、昨今調理ソフトの増加により操作キーが増えている。使い勝手を良くするために操作キーを大きくすると、炊飯器自体も大きくなり、持ち運び、設置性が悪く、また、水を多く入れるとふきこぼれるという課題があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するもので、ふきこぼれしないコンパクトな構造の炊飯器を実現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、本体と、前記本体内に着脱自在に収納された内鍋と、前記本体の上面開口部を覆う蓋と、前記蓋に設けた蒸気筒と、前記蓋内側の上部に設けられた操作基板とを備え、磁石により形成されるとともに前記蒸気筒の底面に有した傾斜部に転がり自在に配設され、おねばが上昇した際および前記蓋が開いた際にヒンジ部側に移動するフロートと、前記フロートの移動により前記おねばの上昇または前記蓋の開閉を検知するリードスイッチを用いたフロート検知部とを有したおねば検出手段を具備し、前記蓋閉状態移行後は所定時間前記操作基板上のキー入力受付を禁止するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、本体と、前記本体内に着脱自在に収納された内鍋と、前記本体の上面開口部を覆う蓋と、前記蓋に設けた蒸気筒と、前記蓋内側の上部に設けられた操作基板とを備え、磁石により形成されるとともに前記蒸気筒の底面に有した傾斜部に転がり自在に配設され、おねばが上昇した際および前記蓋が開いた際にヒンジ部側に移動するフロートと、前記フロートの移動により前記おねばの上昇または前記蓋の開閉を検知するリードスイッチを用いたフロート検知部とを有したおねば検出手段を具備し、前記蓋閉状態移行後は所定時間前記操作基板上のキー入力受付を禁止することにより、ふきこぼれを防止し、炊飯器本体のコンパクト化が実現可能であり、設置性、持ち運び性も大幅に改善可能である。
【0011】
また、簡単に着脱でき、洗浄も容易であり、清潔なおねば検出手段とすることができる。
【0013】
【実施例】
(実施例1)
本発明の第1の実施例について、図1〜図2を用いて説明する。図に開示されるように、本発明の特徴は、蒸気筒内のセンサーによって、ふきこぼれを防止し、さらに使い勝手の良い炊飯器にするための工夫点にある。当該工夫点について、順に説明する。31は炊飯器本体である。従来例と同じ構成は同番号とする。
【0014】
次に、蒸気筒周辺の内容について図1〜図3を用いて説明する。蓋47の高さ方向を低く抑えるために、蒸気筒50も従来より縦方向に低く抑えるとともに、蓋47の開閉状態を検知する複合機能を備えさせている。
【0015】
具体的には、蓋47を開閉した際に移動可能なフロート66を内部に有する蒸気筒50と、当該フロート66の移動を検知するフロート検知部67を蒸気筒50周辺に配設し、フロート66は、蓋47が開いた際にヒンジ部60側に移動するのを利用して、蓋47の開閉を検知している。
【0016】
また、フロート66は、蓋47が閉まった状態では、蒸気の吹き出し口68の上部を覆うように配設しており、フロート66を円筒状、または球状の磁石により形成し、一方、蒸気筒50の下面に当該フロート66の移動をガイドする溝69を設け、フロート66に取り付けられた当該窪んだ溝69にガイドされる凸部を全周に渡って設けている。また、当該溝69は、おねば発生時に当該おねばの通過道を形成するとともに、フロート66がおねばによって移動不可能となるのを防止する役目も担うものである。
【0017】
また、当該フロート66等の構成に関しては、例えば、フロート66に磁気性のものを使用して、フロート検知部67にリードスイッチを用い、フロート66が蒸気のみによっては移動せず、おねばの上昇に伴い移動するような重量、及び蒸気筒50の底部の傾斜角度としている。当該重量等とおねばとの関係は、実験によれば、円柱状のフロートを使用した場合、底面角度を約12度程度にすれば、2〜4グラム程度の重量が炊飯時のふきこぼれに対して適正であるとの結果が得られた。
【0018】
また、蒸気筒50の内容積は、コンパクト化の為に小さくしているものの、フロート検知部67により、フロート66の動きを検知し、その検知内容に応じて、底加熱コイル32等への高周波電力の供給を制御しており、当該構成により、従来よりも小スペースな蒸気筒50を使用することが可能となった。即ち、おねばの上昇に伴い、フロート66の下部におねばが溜まり、内部圧力の上昇により、フロート66が移動し、フロート検知部67が動作することにより、上記効果が得られるものである。
【0019】
また、蓋47の急激な開閉によるフロート66の急激な動きによって、蒸気筒50内部が破損することが無いように、フロート66の移動の最終点付近の側面部には、リブを設けて補強している。更に、同様な効果を持たせる為、フロート66の表面を樹脂で覆っているが、当該構成によれば、フロート66の移動に発生する音を低く抑えることができる。
【0020】
また、蒸気筒50は、従来同様に取り外し可能として、使用者が自由に丸洗いすることを可能としているが、吹き出し口68が底面の最下点に設けられていることから、水洗い後の水が蒸気筒50内に残り難く、この点でも清潔性を確保することができる。
【0021】
また、蓋47の開閉状態の検知は、蒸気筒50の内部に設けられたフロート66が、蓋47を開けた場合にフロート検知部67から離れることを利用しているが、蓋47を閉める際に、蓋47の上部を押さえて閉める事が考えられる。一方、蓋47の上部には、操作基板46を有するため、間違って、操作ボタン等を押さえた状態で蓋47を閉めることも予想される。このため、蓋47の閉状態移行後は、所定時間操作基板46上のキー入力受付を禁止し、使用者の意図しない操作を禁止している。また、この際に、使用者が当該キーを受け付けない理由が容易に判るように表示部にその旨を表示することとしている。
【0022】
また、誤って、蓋47を閉めた場合に、長時間に亘り、蓋47を押している場合を想定し、使用者がその実行が判りにくいキー、例えば、炊飯コース等の選択キーを中央前面に配置するのを避けている。従って、炊飯の開始キー等のように、万一キーが受け付けられた場合に、使用者が、比較的その変化が判り易いキー。を蓋47の上面前方であって、使用者が蓋47を閉める際に押さえ易い箇所に配置している。
【0023】
本実施例について、おねば検出器を、蓋の開閉時及び鍋内で発生したおねばの膨張収縮時に移動するフロートの移動を利用してなること等により、簡素な構成でおねば発生を検知することができる。また、蒸気筒を、その底面に傾斜部を有し、フロートは、前記傾斜部を転がり自在に配設された円柱状または球状のフェライトにより形成され、フロート検知部は、リードスイッチにより形成したことにより、フロートの構造をおねば検知に適したものとできる。
【0024】
(実施例2)
次に、第二の実施例について述べる。図3において、32は蒸気筒50の内面を表現している。36は蒸気筒50の下面側の穴である。37は蒸気筒50の上面側の穴である。蒸気筒50は、おねばは下面側の穴33を通過して上昇する。
【0025】
38は光センサーの発光部である。39は受光部である。おねばは下面側の穴33を通過して、発光部38と受光部39の間を通過する。
【0026】
本実施例について、おねばが下面側の穴33を通過し、発光部38と受光部39の間を通過すると、光が遮られ、おねば検知が働き内鍋3への電力供給を停止する。この停止は例えばIH加熱の時、おねばの発生はすみやかに無くなり、以上のような、おねば検出手段を具備したことにより、ふきこぼれを防止できるのである。このメカニズムは、第一の実施例についても同様である。
【0027】
(実施例3)
次に、第三の実施例について述べる。図4において、40はおねば電極である。おねばは下面側の穴33を通過して、電極40、40の間に溜れば電極40、40の間を電流が流れる。
【0028】
本実施例について、おねばが下面側の穴33を通過し、電極40、40の間に溜れば電極40、40の間を電流が流れ、これを検知することにより、上記実施例と同様にふきこぼれを防止できる。
【0029】
以上述べた、おねば検出手段を蓋内に具備したことによれば、おねば検出手段を、例えば蒸気筒のなかに配設でき、簡単に装着でき、洗浄も容易であり、清潔なおねば検出手段とすることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、本体と、前記本体内に着脱自在に収納された内鍋と、前記本体の上面開口部を覆う蓋と、前記蓋に設けた蒸気筒と、前記蓋内側の上部に設けられた操作基板とを備え、磁石により形成されるとともに前記蒸気筒の底面に有した傾斜部に転がり自在に配設され、おねばが上昇した際および前記蓋が開いた際にヒンジ部側に移動するフロートと、前記フロートの移動により前記おねばの上昇または前記蓋の開閉を検知するリードスイッチを用いたフロート検知部とを有したおねば検出手段を具備し、前記蓋閉状態移行後は所定時間前記操作基板上のキー入力受付を禁止することにより、ふきこぼれを防止し、炊飯器本体のコンパクト化が実現可能であり、設置性、持ち運び性も大幅に改善可能である。
【0032】
また、簡単に着脱でき、洗浄も容易であり、清潔なおねば検出手段とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す炊飯器の要部断面図
【図2】同炊飯器の要部断面図
【図3】本発明の第2の実施例を示す炊飯器の要部斜視図
【図4】本発明の第3の実施例を示す炊飯器の要部斜視図
【図5】従来例の炊飯器の断面図
【符号の説明】
3 内鍋
31 本体
38、39 光センサー
40 おねば電極
47 蓋
66 おねば検出装置(おねば検出手段)
Claims (1)
- 本体と、前記本体内に着脱自在に収納された内鍋と、前記本体の上面開口部を覆う蓋と、前記蓋に設けた蒸気筒と、前記蓋内側の上部に設けられた操作基板とを備え、磁石により形成されるとともに前記蒸気筒の底面に有した傾斜部に転がり自在に配設され、おねばが上昇した際および前記蓋が開いた際にヒンジ部側に移動するフロートと、前記フロートの移動により前記おねばの上昇または前記蓋の開閉を検知するリードスイッチを用いたフロート検知部とを有したおねば検出手段を具備し、前記蓋閉状態移行後は所定時間前記操作基板上のキー入力受付を禁止する炊飯器。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1997
- 1997-09-29 JP JP26313297A patent/JP3626841B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014014426A (ja) * | 2012-07-06 | 2014-01-30 | Sharp Corp | 電気機器 |
Also Published As
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JPH1199060A (ja) | 1999-04-13 |
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