JPS6335726Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本案は蒸気により湯水の沸騰状態を感知して加
熱を停止する電気湯沸器に係り、特に蒸気センサ
ーの取付装置に関するものである。

（従来技術） 一般に、沸騰型の電気湯沸器は、容器内で発生
した蒸気を外方に放出する蒸気通路を上蓋に設け
湯水の沸騰時蒸気を外方に逃がすことにより内部
圧力の異常上昇を防止している。そして、この種
の湯沸器にあつては、専ら蒸気通路から放出され
る蒸気を、サーマルリードスイツチ等よりなる蒸
気センサーで検出することにより湯水の沸騰状態
を感知して、ヒータによる加熱を停止するように
なつている。

このような構成において、蒸気センサーを上蓋
側に設けると、器本体と上蓋との間に跨つてリー
ド線を配線する必要が生じ、配線作業、構造が複
雑化する為、蒸気センサを器本体側に取付けるこ
とが考えられているが、その何れの取付装置にあ
つても余り良好なものではなかつた。

（目的） 本案はかかる点に鑑みてなされたもので、蒸気
センサーを特に専用の固定部品を用いることなく
器本体側に取付け、かつ蒸気センサーを外力より
確実に保護できるように構成し、取付装置として
極めて良好なものを提供できるようにしたもので
ある。

（実施例） 以下図面に示した本案の実施例について詳細に
説明する。第１図は本案取付装置の要部断面図、
第２図は同上要部上面図、第３図は同上蒸気セン
サーとセンサーホルダーとの関係を示す斜視図、
第４図は本案取付装置を実施する電気湯沸器の概
略構成説明図である。

器本体１は湯水を収容する容器２と、これを内
装する外装体３と、前記両者の上端間を連結する
上部リング４と、外装体３の下端に結合する底蓋
５とにより構成され、これらは容器２の外底面に
固定した取付アングル６に底蓋５をねじ７を以つ
て取付けることにより一体的に結合される。上記
容器２は下部外周にヒータ８を巻着すると共に、
その内底部には湯水を外方に注出させるための注
出路９が連通しており、又上面開口は通気孔１１
を有する着脱自在な中蓋１０により密閉される。

上部リング４は合成樹脂の成型品よりなり、外
周適所においてヒンジ部１２を一体に成型してい
る。このヒンジ部１２の内部には上下両面を開口
とする空洞１３を形成し、この空洞１３の上面開
口は後記蒸気通路の外端と対向し、下面開口の下
方には着脱自在な露受け１４を配置する。又、空
洞１３の上面開口部には該開口を跨ぐように複数
個の保護用リブ１５を設けてある。

蒸気センサー１６は例えばサーマルリードスイ
ツチよりなり、温度によつて蒸気を検出する。セ
ンサーホルダー１７は上面にコ字形状の外周壁１
８と、これとは逆向きのコ字形状をなす内周壁１
９とを立設し、下面に当接壁２０を垂設した構造
であり、合成樹脂の成型品よりなる。上記センサ
ーホルダー１７は上面上に蒸気センサー１６を配
置しかつそのリード線１６ａ，１６ａを外周壁１
８と内周壁１９間に配線することにより蒸気セン
サー１６を保持するものである。又、センサーホ
ルダー１７には蒸気流通用の開口部２１を設け
て、蒸気が蒸気センサー１６に接触し易くしてあ
る。

而して、センサーホルダー１７は、当接壁２０
を外装体２の外周面にあてがつた状態で外装体２
の上端と上部リング４の突片４ａとの間に挾着す
ることにより取付けられ、空洞１３内に蒸気セン
サー１６ともども納められた状態にあり、リード
線１６ａ，１６ａは外装体２の内側に引出され
る。この状態において、蒸気センサー１６はその
外周囲をヒンジ部１２により囲まれた状態にあ
り、ヒンジ部１２は蒸気センサー１６を外力より
保護するための保護壁として作用する。さらに、
蒸気センサー１６の上方には保護用リブ１５が、
下方にはセンサーホルダー１７が夫々ある為、蒸
気センサー１６の保護はより確実なものになる。

上蓋２２はヒンジ部１２に回動かつ着脱自在に
枢設され、中蓋１０の上方を開閉自在に被うもの
であり、蒸気通路２３を形設すると共にエアポン
プ２４を内蔵する。蒸気通路２３は一端を通気孔
１１を介して容器２内部に連通しかつ他端を空洞
１３に臨ませて蒸気センサー１６に対向させてお
り、容器２内部で発生した蒸気を外方に放出す
る。エアポンプ２４はベローズ２５、押釦２６及
びスプリング（図示せず）等により構成され、容
器２内に通気孔１１を介して空気を圧送すること
により内部の湯水を注出路９を介して外方に注出
するようになつている。尚、蒸気通路２３はエア
ポンプ２４の無操作時通気孔１１と連通状態にあ
り、操作時に遮断されるものであるが、特に本案
の要旨に関係しない為、詳細は省略する。

上記実施例において、湯水の沸騰により蒸気が
発生し、その蒸気が蒸気通路２３を介して外方に
出るようになると、蒸気センサー１６は蒸気温に
より蒸気の発生を検出して沸騰状態になつたこと
を感知し、ヒータ８による加熱を停止すべく動作
する。

（効果） 以上の如く本案の構成によれば、蒸気センサー
をセンサーホルダーに保持し特にねじ等の専用の
固定部品を用いることなく器本体側に取付けるこ
とがででき、しかも蒸気センサーを外力より保護
することができ、取付装置として極めて良好なも
のを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案取付装置の要部断面図、第２図は
同上要部上面図、第３図は同上蒸気センサーとセ
ンサーホルダーとの関係を示す斜視図、第４図は
本案取付装置を実施する電気湯沸器の概略構成説
明図である。 １：器本体、２：容器、３：外装体、４：上部
リング、１２：ヒンジ部（保護壁）、１６：蒸気
センサー、１７：センサーホルダー、２２：上
蓋、２３：蒸気通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 湯水を収容する容器、これを内装する外装体及
   びこの両者の上端間を連結する上部リング等によ
   り器本体を構成し、この器本体の上部に開閉自在
   に上蓋を設け、この上蓋に容器内で発生した蒸気
   を外方に放出する蒸気通路を設け、この蒸気通路
   の外端に対向して器本体側に蒸気センサーを取付
   け、この蒸気センサーによる蒸気の検出に伴つて
   加熱を停止するものにおいて、上記蒸気センサー
   を保持するセンサーホルダーを設け、このセンサ
   ーホルダーを外装体と上部リング間に挾着して取
   付けると共に、上部リングには蒸気センサー及び
   センサーホルダーの外周を囲む保護壁を一体に形
   成したことを特徴とする電気湯沸器における蒸気
   センサー取付装置。