JP3493837B2 - 泡離型剤の除去方法 - Google Patents

泡離型剤の除去方法

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JP3493837B2 JP27121795A JP27121795A JP3493837B2 JP 3493837 B2 JP3493837 B2 JP 3493837B2 JP 27121795 A JP27121795 A JP 27121795A JP 27121795 A JP27121795 A JP 27121795A JP 3493837 B2 JP3493837 B2 JP 3493837B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は泡離型剤の除去方法
に関する。本発明は例えば成形型の離型剤塗布に利用で
きる。
【0002】
【従来の技術】従来より、液状の離型剤を成形型のキャ
ビティ型面に噴霧等で塗布する技術が知られている。し
かしこの技術によれば、離型剤を付着させた成形型のキ
ャビティ型面や割り面がベトベトになりがちである。そ
のためエアを吹きつけて余剰の離型剤を除去するエアブ
ロー処理を行う際に、時間を要し、生産性の向上には限
界がある。
【0003】また従来より、ミスト状の離型剤を成形型
のキャビティ型面に吹きつける技術も知られている。し
かしこの技術によれば、離型剤はミスト状のため、周囲
に飛散しがちであり、環境汚染の防止には限界がある。
金型を閉じた状態でミスト状の離型剤をキャビティに注
入しても、周囲への飛散は抑制し得るものの、ミスト状
の離型剤がキャビティ内で回り込めない箇所が生じ易
く、塗布むらが発生し易い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は上記した問
題を解決すべく、気泡を含有する泡離型剤を金型のキャ
ビティ型面に塗布する技術を近年開発した(本出願時に
未公知)。気泡を含んだ泡離型剤によれば、上記した問
題の改善に有利である。更に空気断熱層としてできる泡
を泡離型剤は含有するため、成形型を急冷する作用も抑
え得、急冷に起因する成形型のクラック生成等の不具合
を解消するのに有利である。
【0005】ところで上記した技術によれば、気泡を含
む泡離型剤は、液状の場合に比較して除去性が必ずしも
充分ではない。そのため、余剰の泡離型剤をキャビティ
から除去する除去処理に時間を要する不具合がある。特
に金型が閉じている場合には、なおさらである。またエ
アブローを泡離型剤に当てれば、泡離型剤の除去には有
利であるものの、エアブローに当たらない部位では、例
えばキャビティの隅部では、泡離型剤があまり除去され
ず、泡離型剤の残留、液だれ、塗布むら等が生じるおそ
れがある。
【0006】本発明は上記した実情に鑑みなされたもの
であり、キャビティにおける余剰の泡離型剤の除去を促
進する様にした泡離型剤の除去方法を提供することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る泡離型剤
の除去方法は、成形品を成形するキャビティを区画する
キャビティ型面をもつ成形型と、気泡を含む泡離型剤と
を用い、該成形型のキャビティ内の余剰の泡離型剤を除
去する方法であって、除去に際して、体積が膨張可能な
不燃焼性をもつ気化剤を成形型のキャビティ内に供給す
ることにより、気化剤を気化させてキャビティの内圧を
増加させ成形型のキャビティ内の余剰の該泡離型剤を
キャビティから除去する様にしたことを特徴とするもの
である。
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】本発明方法で用いる泡離型剤とし
ては、成形型のキャビティに注入する前の段階で、予め
起泡させて気泡を含む離型剤を生成し、その泡離型剤を
成形型のキャビティに注入する方式を採用しても良く、
或いは、成形型のキャビティ内に注入する前の段階で
は、気泡がないか又は少なく、離型剤をキャビティ内に
注入した後に、キャビティ内で起泡させる方式を採用し
ても良い。
【0010】 請求項1の方法によれば、気化剤が気化
すれば、体積が膨張する。これにより泡離型剤の除去性
が促進される。泡離型剤の気泡の破裂が除去性を促進す
ると考えられる。気化剤は、体積が膨張する気化性をも
ち、不燃焼性であり、ドライアイス、液体窒素、液体空
気を採用できる。気化剤は成形型のキャビティに装入さ
れると、成形型の熱を受けて気化が促進される。
【0011】ドライアイスは、粉粒体または微小粉粒体
の状態でキャビティに装入することができる。液体窒素
や液体空気は、液滴状でキャビティに装入することがで
きる。気化剤は、単独でキャビティに装入する方式も良
いし、或いは、泡離型剤と共にキャビティに装入する方
式でも良いし、或いは、高圧の圧縮空気を供給するエア
ブロー処理を行う場合にはエアブローに気化剤を混ぜて
も良い。
【0012】エアブロー処理の際にエアブローに気化剤
を混ぜる形態の場合には、エアブロー処理の前半に気化
剤を混ぜても良いし、エアブロー処理の後半に気化剤を
混ぜても良いし、エアブロー処理の全工程中に気化剤を
混ぜる形態でも良い。気化剤をキャビティに供給するに
あたり、後述する実施例の様に、所定時間のみキャビテ
ィ内に供給する時間制御を行うことができる。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (構成)成形型としての金型1は、鋳造品を形成するキ
ャビティ10を備えている。キャビティ10はキャビテ
ィ型面10aで区画されている。金型1は、固定型とし
て機能する第1分割型11と、可動型として機能する第
2分割型12とで構成されている。
【0015】第1分割型11の下部には、泡離型剤を注
入するための注入口13が形成され、第1分割型11の
上部には開放口14が形成されている。第1分割型11
の挿通孔には、注入口13を開閉する第1シャットピン
16が嵌合され、油圧シリンダまたは空圧シリンダ等の
第1駆動源16kにより前進後退可能とされている。第
1分割型11の別の挿通孔には、開放口14を開閉する
第2シャットピン17が嵌合され、油圧シリンダまたは
空圧シリンダ等の第2駆動源17kにより前進後退可能
とされている。
【0016】従って第1シャットピン16は、注入口1
3を開閉する注入口開閉手段として機能する。第2シャ
ットピン17は、開放口14を開閉する開放口開閉手段
として機能する。泡離型剤供給系2は、金型1のキャビ
ティ10に底部からつまり下注入方式で泡離型剤を供給
する系である。泡離型剤供給系2は、起泡能力を備えた
ポンプ等を含む泡離型剤注入装置20と、泡離型剤注入
装置20と注入口13とをつなぐ注入通路21と、注入
通路21に介在する三方向の第1切替弁41及び三方向
の第2切替弁42と、第1切替弁41のポート41bに
通路23fを介してつながり且つ泡離型剤を回収する収
容タンク等をもつ泡離型剤回収装置23と、金型1の開
放口14と泡離型剤回収装置23とをつなぐ回収通路2
4と、開放口14につながる二方向の第3切替弁43
と、回収通路24に介在する三方向の第4切替弁44と
を備えている。
【0017】なお第1切替弁41はポート41a〜41
cをもつ。第2切替弁42はポート42a〜42cをも
つ。第3切替弁43はポート43a、43bをもつ。第
4切替弁44はポート44a〜44cをもつ。エアブロ
ー供給系5は、金型1のキャビティ10内の余剰の泡離
型剤を除去するために、金型1の開放口14からキャビ
ティ10にエアブローを供給する系である。エアブロー
供給系5は、第4切替弁44のポート44cにつながる
エアブロー通路50と、エアブロー通路50につながる
エア供給源51とを備えている。エア供給源51はコン
プレッサや工場エア源等で形成できる。エアブロー供給
系5は、金型1の上部からエアブローを供給するので、
余剰の泡離型剤の排出除去に際して重力を利用するのに
有利である。
【0018】吸引系6は、金型1のキャビティ10を吸
引して減圧するものである。吸引系6は、第2切替弁4
2のポート42bにつながる吸引通路61と、吸引通路
61につながる真空ポンプ等の吸引装置62とを備えて
いる。吸引系6は、金型1の底部から吸引するので、余
剰の泡離型剤の排出除去に際して重力を利用するのに有
利である。
【0019】本実施例によれば図1から理解できる様
に、液体窒素供給源19が装備されている。液体窒素供
給源19は、生成された極低温の液体窒素を収容する断
熱性を備えた収容容器19aと、金型1の開放口14に
連通する吹込部19bと、吹込部19bと収容容器19
aとをつなぐ連通管19cと、連通管19cを介して吹
込部19bに液体窒素を供給する液体窒素供給装置19
dとを備えている。液体窒素供給装置19dは信号線1
9iを介して制御装置7により制御される。
【0020】制御装置7は、サンプルホールド回路やA
/D変換器を含む入力処理回路と、CPUやDSPを含
む制御回路と、D/A変換器を含む出力処理回路とを備
えている。本実施例によれば、第1切替弁41の電磁ソ
レノイド部41hは信号線41iを経て制御装置7によ
り制御される。第2切替弁42の電磁ソレノイド部42
hは信号線42iを経て制御装置7により制御される。
第3切替弁43の電磁ソレノイド部43hは信号線43
iを経て制御装置7により制御される。第4切替弁44
の電磁ソレノイド部44hは信号線44iを経て制御装
置7により制御される。吸引装置62は信号線62iを
経て制御装置7により制御される。泡離型剤注入装置2
0は信号線20iを経て制御装置7により制御される。
鋳造装置97からの信号は、信号線97iを経て制御装
置7に入力される。
【0021】更に本実施例によれば、図2に示す様に金
型1のキャビティ10に溶湯を注入する溶湯注入路1r
が形成されている。溶湯注入路1rには溶湯通路90が
連通している。溶湯通路90には溶湯供給口93が形成
されている。溶湯通路90には加圧プランジャ95が位
置S1、位置S2間で前進後退可能に装備されている。
なお、図2に示す位置S1は、泡離型剤の充填処理や循
環処理に際に、加圧プランジャ95がセットされる位置
である。従ってキャビティ10内の泡離型剤が溶湯通路
90に侵入することは、加圧プランジャ95によって抑
えられる。図2に示す位置S2は、溶湯通路90で溶湯
を受ける際に、加圧プランジャ95がセットされる位置
である。
【0022】(使用形態)本実施例の使用形態について
各処理に分けて説明する。 充填処理 本実施例によれば、まず、泡離型剤を金型1のキャビテ
ィ10に充填する充填処理を行う。充填処理は金型1を
閉じた状態で行う。更に充填処理では、第1シャットピ
ン16を矢印X2方向に後退させて注入口13を開放し
ておく。同様に第2シャットピン17を矢印X2方向に
後退させて開放口14を開放しておく。これによりキャ
ビティ10内の空気の除去性を確保する。
【0023】この状態で、第1切替弁41のポート41
a、41cが連通する様に制御装置7により制御され、
第2切替弁42のポート42a、42cが連通する様に
制御装置7により制御される。充填処理では第1切替弁
41のポート41b、第2切替弁42のポート42bは
閉じている。そして、制御装置7により作動された泡離
型剤注入装置20によって、泡離型剤注入装置20の泡
離型剤は、第1切替弁41、第2切替弁42、注入通路
21、注入口13を経て金型1のキャビティ10に注入
される。つまり下注ぎされる。
【0024】循環処理 上記した充填処理を終えたら、循環処理を行う。即ち、
泡離型剤注入装置20の作動を更に制御装置7は継続す
る。循環処理では、充填処理の場合と同様に、第3切替
弁43のポート43a、43bを連通させておき、第4
切替弁44のポート44a、44bを連通させておく。
【0025】泡離型剤注入装置20から泡離型剤がキャ
ビティ10内に次々と供給されてくるので、金型1のキ
ャビティ10内の泡離型剤は、開放口14からオーバー
フローして次々と吐出される。吐出された泡離型剤は、
第3切替弁43のポート43a、43b、第4切替弁4
4のポート44a、44b、回収通路24を経て泡離型
剤回収装置23に戻る。上記した循環処理では、第1切
替弁41のポート41b、第2切替弁42のポート42
b、第4切替弁44のポート44cは閉じている。
【0026】エアブロー処理 上記の様に泡離型剤の循環処理が終了すると、金型1を
閉じた状態で、高圧の圧縮空気をキャビティ10内に供
給するエアブロー処理を行う。エアブロー処理では、第
2シャットピン17を矢印X2方向に後退させたまま、
つまり開放口14を開放したまま行う。
【0027】更にエアブロー処理では、第4切替弁44
を切り替えて第4切替弁44のポート44a、44cを
連通させて開放口14とエアブロー通路50とが連通す
る様にする。第4切替弁44のポート44bは閉じる。
第3切替弁43のポート43a、43bは連通してお
く。この状態で、エア供給源51の作動により、エアブ
ローがエアブロー通路50、第4切替弁44のポート4
4c、44a、第3切替弁43のポート43b、43a
を経て金型1の開放口14に供給される。
【0028】従ってエアブローが金型1の上部から下部
に向けてキャビティ10に吹き込まれる。従って余剰の
泡離型剤は、エアブローまたは重力により注入口13か
ら注入通路21に吐出される。更に本実施例によれば、
エアブロー処理の前半では液体窒素供給装置19dの作
動により、気化剤として機能する液体窒素を所要量、吹
込部19bからキャビティ10内に供給する。液体窒素
はエアブローに分散されるため、エアブローと共に液体
窒素もキャビティ10に供給される。このとき第1シャ
ットピン16を矢印X1方向に前進させて注入口13を
閉じておき、キャビティ10の密閉性を高める。
【0029】キャビティ10に供給された液体窒素は、
高温状態の金型1からの受熱により直ちに気化し、これ
によりキャビティ10の内圧が高圧となる。このとき前
述の様に注入口13が閉じられているため、キャビティ
の密閉性が高まり、キャビティ10の内圧は早期に高圧
となる。エアブロー処理の後半では、第1シャットピン
16を矢印X2方向に後退させて注入口13を開く。こ
れにより高圧となった気体がキャビティ10から排出さ
れるので、キャビティ10内に残留していた泡離型剤
も、注入口13から効果的に排出除去される。これによ
り泡離型剤の除去性が向上する。
【0030】更に高圧に伴う泡離型剤の気泡の破裂の促
進も寄与していると、考えられる。上記したエアブロー
処理では、第2切替弁42のポート42c、42aが連
通していると共に、第1切替弁41のポート41c、4
1bが連通しているので、キャビティ10から除去され
た泡離型剤は、通路23fを経て泡離型剤回収装置23
に回収される。
【0031】泡離型剤回収装置23に回収された泡離型
剤は、泡離型剤回収装置23で消泡される。そして消泡
後に、通路23mを経て泡離型剤注入装置20に送給さ
れ、泡離型剤注入装置20で再び起泡されて、気泡を含
む泡離型剤となる。なおエアブロー処理では、キャビテ
ィ型面10aに塗布されている泡離型剤の乾燥を、エア
ブローにより促進する効果も期待できる。
【0032】吸引処理 上記の様にしたエアブロー処理が終了したら吸引処理を
行う。この場合には第2切替弁42のポート42b、4
2cを連通させ、ポート42aを閉じる。更に第3切替
弁43のポート43aも閉じる。吸引処理では、第1シ
ャットピン16及び第2シャットピン17は、矢印X2
方向に後退させて注入口13及び開放口14を開放した
まま行う。
【0033】この状態で制御装置7は吸引装置62を作
動させて、金型1のキャビティ10内を減圧し、負圧状
態とする。従って、キャビティ10内にまだ残留してい
た余剰の泡離型剤は、吸引除去される。吸引処理の際に
は金型1は閉じているため、吸引は良好である。金型1
の溶湯注入路1r、開放口14、注入口13に残留して
いた泡離型剤も、吸引除去される。
【0034】内圧増加処理 ところで上記した泡離型剤の充填処理や循環処理の際
に、次の内圧増加処理を行うことも好ましい。即ち、第
2シャットピン17を矢印X1方向に前進させて、開放
口14の開口面積をなくしたり減少させたりする。この
状態で、泡離型剤注入装置20の作動で泡離型剤をキャ
ビティ10内に供給する処理をすれば、キャビティ10
内に充填された泡離型剤の内圧が高まる。結果として、
キャビティ10内の泡離型剤がキャビティ型面10aに
良好に接触し、両者の接触性が向上し、塗布むらの低減
に有利である。更に、泡離型剤とキャビティ型面10a
との間の空気断熱層として機能する微小隙間も低減す
る。よって泡離型剤がキャビティ型面10aを冷却する
冷却能力を確保できる。
【0035】鋳造 上記した様に金型1のキャビティ型面10aに泡離型剤
を付着させたら、図2に示す加圧プランジャ95を位置
S1から位置S2にし、その状態で、溶湯供給口93か
ら溶湯通路90に溶湯を装入する。そして加圧プランジ
ャ95を矢印C1方向に前進させて、溶湯をキャビティ
10に注入する。
【0036】キャビティ10内の溶湯が溶湯が固化する
と、型開きした金型1から離型すれば、鋳造品が得られ
る。この様な鋳造の際には第1シャットピン16を作動
させて注入口13を閉じておく。切替弁41、42に高
温の溶湯が侵入しない様にするためである。同様に、第
2シャットピン17を作動させて開放口14を閉じてお
く。切替弁43、44に高温の溶湯が侵入しない様にす
るためである。
【0037】本実施例で用いる溶湯としては特に限定さ
れず、例えばアルミ系、銅系、亜鉛系、場合によっては
鉄系を採用できる。 (制御)図3は制御装置7が実行するメインルーチンの
フローチャートを示す。図3に示す様に、スタートする
と、ステップS1で他の機器の準備が整ったか否かの信
号を入力する。ステップS2で他の機器の準備が整うま
で待機する。ステップS4で内部タイマをスタートする
と共に、レジスタ等をクリヤにするクリヤ処理を行う。
【0038】ステップS6で充填処理サブルーチン
(「充填」は図において制約上略記する)を行い、泡離
型剤をキャビティ10に充填する。ステップS8で循環
処理サブルーチンを行い、キャビティ10内の泡離型剤
を循環させる。ステップS10でエアブロー処理サブル
ーチンを行い、キャビティ10内の余剰の泡離型剤を排
出除去する。ステップS12で吸引処理サブルーチンを
行う。ステップS14で内部タイマの終了を待ってステ
ップS1に戻る。これによりメインルーチンの所要時間
が一定時間に規定される。
【0039】図4及び図5は、制御装置7が実行する前
記したエアブロー処理サブルーチンのフローチャートを
示す。ステップS102で第1切替弁41〜第4切替弁
44の現在状況を調べる信号を入力する。ステップS1
04で第3切替弁43のポート43a、43bが開放か
判定する。開放していなければ、ステップS106で第
3切替弁43を開放操作する。ステップS108では第
2切替弁42のポート42c、42aが開放か判定す
る。開放していなければ、ステップS110で第2切替
弁42を開放操作する。ステップS112では第1切替
弁41のポート41c、41aが開放か判定する。開放
していなければ、ステップS114で第1切替弁41を
開放操作する。
【0040】ステップS116では第1シャットピン1
6、第2シャットピン17の現在位置を調べる信号を入
力する。ステップS118で開放口14が開放している
か、つまり第2シャットピン17が開放しているか否か
判定する。そうでなければ、ステップS120で第2シ
ャットピン17を開放作動させて開放口14を開放す
る。
【0041】ステップS122で注入口13が閉じてい
るか、つまり第1シャットピン16が閉じ作動している
か否か判定する。そうでなければ、ステップS124で
第1シャットピン16を閉じ作動させて注入口13を閉
じる。ステップS126では、エアブローをキャビティ
10に供給すべく、第4切替弁44のポート44a、4
4cを連通させると共に、ブロータイマをスタートさせ
る。ブロータイマは、エアブロー処理の時間を計測する
ものである。
【0042】図5に示す様に、ステップS128では、
液体窒素供給装置19dをオンする。ステップS130
では、液体窒素供給装置19dをオンさせたまま、時刻
T1が経過するまで待機する。時刻T1が経過すれば、
ステップS132で液体窒素供給装置19dをオフす
る。従って液体窒素はブロータイマのスタート時点から
時刻T1まで、キャビティ10に供給される。
【0043】更にステップS134では時刻T2が経過
するまで待機する。時刻T1〜時刻T2までの時間は、
キャビティ10内の液体窒素が気化してキャビティ10
の内圧が高圧になる時間を確保するものである。ステッ
プS136では、第1シャットピン16を矢印X2方向
に後退させて注入口13を開放する。ステップS138
では、注入口13を開放したまま、時刻T3が経過する
まで待機する。ブロータイマのスタート時点から時刻T
3までのの間にも、エアブローはキャビティ10内に供
給されているので、キャビティ10内の余剰の泡離型剤
は注入口13から金型1の外部に排出され、除去され
る。
【0044】ステップS140では、エアブロー処理を
終了すべく第4切替弁44のポート44a、44cを非
連通とすると共に、ブロータイマをクリヤし、メインル
ーチンにリターンする。図6はタイミングチャートの要
部を示すものである。図6に示す様に、エアブロー処理
は、ブロータイマのスタート時点から時刻T1、T2を
経て時刻T3までの間において実行される。液体窒素供
給装置19dのオンは、ブロータイマのスタート時点か
ら時刻T1まで実行される。
【0045】本実施例に係るエアブロー処理によれば、
第1シャットピン16は、ブロータイマのスタート時点
から時刻T2までの間は矢印X1方向に移動して注入口
13を閉じている。しかしながら、第1シャットピン1
6は、時刻T2〜時刻T3までの間は矢印X2方向に後
退して注入口13を開放している。 (実施例の効果)本実施例によれば、キャビティ10内
で液体窒素が早期に気化するので、体積が膨張し、キャ
ビティ10の内圧が高圧となる。更に高圧となった気体
がエアブロー処理で放出されるため、キャビティ10か
らの泡離型剤の除去性が促進される。高圧化に伴い、キ
ャビティ10の泡離型剤の気泡の破裂の促進も機能して
いると考えられる。
【0046】本実施例によれば、更に本実施例によれ
ば、空気断熱層として機能できる気孔を含有する離型剤
を採用しているので、気孔を含まない液状の離型剤を採
用した場合に比較して、金型1の急冷を抑えるのに有利
であり、金型1のクラック抑制、金型1の長寿命化に有
利である。またミスト状の離型剤を採用する場合に比較
して、周囲への飛散も抑制でき、環境保護の面でも有利
である。
【0047】更に本実施例によれば、金型1を閉じた状
態で泡離型剤を充填するので、金型1が型開きした状態
で液状離型剤を塗布する方式に比較して、金型1の割り
面に泡離型剤が過剰に塗布されることを抑えることがで
きる。加えて本実施例によれば、金型1のキャビティ1
0内に残留している余剰の泡離型剤を除去するエアブロ
ー処理をした後に、キャビティ10内を吸引処理するた
め、余剰の泡離型剤の除去性が高まる。更にエアブロー
処理で大半の泡離型剤を除去した後に吸引処理するの
で、吸引処理に用いる吸引装置62の吸引能力の小型化
にも有利である。
【0048】(他の例)上記した例によれば、エアブロ
ー処理の際に気化剤としての液体窒素を供給することに
しているが、これに限らず泡離型剤をキャビティ10に
充填する充填処理や循環処理の際に、泡離型剤と共に気
化剤をキャビティ10に供給する方式としても良く、あ
るいは、他の処理の際にキャビティ10に供給する方式
としても良く、或いは気化剤を単独でキャビティ10に
供給する方式としても良いものである。
【0049】上記した例では、気化剤としての液体窒素
をキャビティ10に供給する際には、注入口13は閉じ
ているが、これに限らず、注入口13の開口面積のいか
んによっては、注入口13は、なかば開放している状態
でも良いし、支障が無いならば、注入口13は全開放し
ている状態でも良い。上記した例によれば、キャビティ
10を吸引処理することにしているが、これに限らず、
気化剤の有効利用により泡離型剤の除去性が充分確保さ
れる場合には、吸引処理を廃止することにしても良い。
【0050】更に上記した例では、金型1を閉じた状態
で液体窒素等の気化剤を供給することにしているが、こ
れに限らず、場合によっては、金型1が型開きした状態
で気化剤を供給する方式とすることもできる。 (付記)上記した実施例から次の技術的思想も把握でき
る。 ○成形型が型閉じ状態のときにキャビティに気化剤を供
給する請求項1に係る方法。
【0051】
【発明の効果】請求項1の方法によれば、キャビティ内
で気化剤が気化すれば、体積が膨張し、キャビティの内
圧が高圧となる。更に高圧となった気体が放出されるた
め、キャビティからの泡離型剤の除去性が促進される。
更に高圧化に伴い、キャビティの泡離型剤の気泡の破裂
が促進されることも寄与していると考えられる。
【0052】従って請求項1の方法によれば、泡離型剤
の除去性が高まるので、キャビティにおける泡離型剤の
残留、液だれ、塗布むらを低減、回避するのに有利であ
る。故に泡離型剤の残留等に起因する製品欠陥の軽減、
回避に有利である。更に請求項1の方法によれば、気化
剤がドライアイスや液体窒素等の様な低温または極低温
物質である場合には、金型等の成形型の冷却を促進する
効果も期待できる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】装置の構成図である。
【図2】加圧プランジャ付近を示す金型の構成図であ
る。
【図3】制御装置が実行するメインルーチンのフローチ
ャートである。
【図4】制御装置が実行するエアブロー処理サブルーチ
ンのフローチャートである。
【図5】制御装置が実行するエアブロー処理サブルーチ
ンのフローチャートである。
【図6】実施例に係るタイミングチャートである。
【符号の説明】
図中、1は金型(成形型)、10はキャビティ、10a
はキャビティ型面、13は注入口、14は開放口、2は
泡離型剤供給系、20は泡離型剤注入装置、21は注入
通路、23は泡離型剤回収装置、5はエアブロー供給
系、50はエアブロー通路、6は吸引系、7は制御装
置、19は液体窒素供給源、19aは収容容器、19d
は液体窒素供給装置を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−64440(JP,A) 特開 平9−108773(JP,A) 特開 平9−103860(JP,A) 特開 平9−52161(JP,A) 特開 平8−224652(JP,A) 特許3047777(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/20 B22C 3/00 B22C 23/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形品を成形するキャビティを区画するキ
    ャビティ型面をもつ成形型と、気泡を含む泡離型剤とを
    用い、該成形型のキャビティ内の余剰の泡離型剤を除去
    する方法であって、 除去に際して、体積が膨張可能な不燃焼性をもつ気化剤
    を該成形型のキャビティ内に供給することにより、該
    化剤を気化させて前記キャビティの内圧を増加させ
    成形型のキャビティ内の余剰の該泡離型剤を該キャビテ
    ィから除去する様にしたことを特徴とする泡離型剤の除
    去方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、該成形型を閉じた状態
    で高圧の圧縮空気を該成形型のキャビティ内に供給する
    エアブロー処理を行い、該エアブロー処理の際に、前記
    気化剤を該成形型のキャビティ内に供給することにより
    行われることを特徴とする泡離型剤の除去方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、該成形
    型は該泡離型剤を該成形型のキャビティに注入する注入
    口をもち、 該注入口を閉じて該キャビティの密閉性を高め、該キャ
    ビティの内圧を高圧とし、その後、該注入口を開き、該
    キャビティ内に残留していた泡離型剤を該注入口から排
    出除去することを特徴とする泡離型剤の除去方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3において、泡離型剤を
    該成形型のキャビティ内に充填する充填処理と、該充填
    処理を終えたら、泡離型剤を該成形型のキャビティ内に
    循環させる循環処理と、成形型を閉じた状態で高圧の圧
    縮空気を該成形型のキャビティ内に供給するエアブロー
    処理とを行い、該エアブロー処理の際に、前記気化剤を
    該成形型のキャビティ内に供給することを特徴とする泡
    離型剤の除去方法。
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