JP2000343194A - ダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法 - Google Patents

ダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法

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JP2000343194A
JP2000343194A JP11151623A JP15162399A JP2000343194A JP 2000343194 A JP2000343194 A JP 2000343194A JP 11151623 A JP11151623 A JP 11151623A JP 15162399 A JP15162399 A JP 15162399A JP 2000343194 A JP2000343194 A JP 2000343194A
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Japan
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cavity
release agent
die casting
vacuum
powder release
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Koji Nishikawa
浩司 西川
Toshihiko Hamada
俊彦 浜田
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型剤として粉体離型剤を用いた場合であっ
ても、良好にダイカスト鋳造を行うこと。 【解決手段】 キャビティ40は真空引き通路17を介
して、キャビティ40内を真空引きする真空タンク21
と接続される。この真空引き通路17には、真空引き通
路17を開閉する電磁弁19が設けられる。電磁バルブ
19が開いてキャビティ40内が真空引きされたとき、
粉体供給装置30によりキャビティ40内に粉体離型剤
が供給される。電磁バルブ19と真空タンク21との間
には、粉体離型剤の平均粒径よりも小さい濾過口径を有
するフィルタ20が配置される。このフィルタ20によ
り、真空引タンク21がキャビティ40内を真空引きし
たとき、余剰の粉体離型剤の大部分はフィルタ20によ
って捕獲され、真空タンク21等の故障の発生を防止で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型からダイカス
ト成型品の取り出しを容易にするための離型剤として粉
体離型剤を用いるダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粉体離型剤を用いて、ダイカスト鋳造を
行うダイカスト鋳造機としては、特開昭62−1271
50号に示されるものがある。このダイカスト鋳造機で
は、固定型と可動型とからなる金型を型締めし、この型
締め後に金型キャビティに連通する排気口から排気して
金型キャビティ内を減圧し、この減圧状態においてスリ
ーブを介して粉体離型剤のような離型剤を金型キャビテ
ィ内に供給して塗布する。
【0003】粉体離型剤を用いると、液体状の離型剤を
用いた場合に比較して、種々の利点が得られる。たとえ
ば、液体状離型剤では、金属溶湯により熱せられたとき
の熱分解ガスの発生量が多いため、比較的多くの巣の発
生がみられるが、粉体離型剤では、このような巣の発生
を低減できる。また、液体状の離型剤の塗布方法として
は、エアーブローによる金型表面への吹き付けが一般的
であるが、この方法では、ミストや騒音が発生し、作業
環境を悪化させてしまう。さらに、液体状の離型剤を吹
き付けると、金属溶湯によって加熱された金型の温度が
急激に低下するので、ダイカスト鋳造における1サイク
ルの金型の温度変化幅が大きくなる。この結果、金型の
寿命が低下し、ヘアークラック等が比較的早い時期に生
じてしまう。
【0004】これに対して、上記従来例のように粉体離
型剤を用い、型締め後にその離型剤を塗布することによ
り、金型外への離型剤の飛散が低減される。この結果、
効率的に離型剤の塗布が可能となるとともに、作業環境
の悪化を防止できる。さらに、鋳造サイクルにおける金
型の温度変化幅を小さくすることができるので、金型の
寿命の向上を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、離型剤
として粉体離型剤を使用した場合には、キャビティ内に
吸引された全ての離型剤がキャビティ表面に付着するこ
とはありえず、その一部は、金型キャビティの排気口か
ら排出される。この排出された離型剤が、金型キャビテ
ィ内を減圧するための真空ポンプや真空タンクに蓄積さ
れると、所定の真空度が得られなくなる等の異常が生じ
たり、さらには真空ポンプの故障を引き起こす可能生が
ある。
【0006】また、上記従来のダイカスト鋳造機では、
粉体離型剤をスリーブ(給湯道)を介して供給する。こ
のスリーブには、給湯される金属溶湯を金属キャビティ
内に向けて射出するためのプランジャが配置されてい
る。このプランジャは、金属溶湯の射出時にスリーブ内
を摺動するものであるので、その摺動を円滑に行うため
の潤滑剤を供給することが好ましい。
【0007】しかしながら、通常、潤滑剤は粘着性を有
するものであるため、上記粉体離型剤とともにスリーブ
に供給されると、スリーブ内に粉体離型剤が堆積する可
能性が生じる。万一、粉体離型剤がスリーブ内に堆積す
ると、金属溶湯の給湯時に金属溶湯とともにキャビティ
内に押し出され、ダイカスト成形品内に混入されてしま
う恐れがある。
【0008】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、離型剤として粉体離型剤を用いた場合で
あっても、良好にダイカスト鋳造を行うことが可能なダ
イカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載されたダ
イカスト鋳造機は、固定型と可動型とを有し、当該固定
型と可動型とを型締めすることによってキャビティを形
成する金型と、前記キャビティと真空引き通路を介して
接続され、前記キャビティ内を所定の真空度まで真空引
きする真空引き手段と、前記真空引き通路に配置され、
前記真空引き通路を開閉する開閉手段と、前記開閉手段
が開成して前記キャビティ内が前記所定の真空度まで真
空引きされたとき、前記キャビティ内に粉体離型剤を供
給して、当該粉体離型剤を前記キャビティの表面に塗布
する粉体離型剤供給手段と、前記開閉手段と前記真空引
き手段との間に配置され、少なくとも前記粉体離型剤の
平均粒径よりも小さい濾過口径を有する第1のフィルタ
と、前記キャビティの表面に粉体離型剤が塗布された後
に、前記キャビティ内に金属溶湯を供給する金属溶湯供
給手段とを備えることを特徴とする。
【0010】上記のように、粉体離型剤の平均粒径より
も小さい濾過口径を有する第1のフィルタを開閉手段と
真空引き手段との間に設けたので、開閉手段が開成し
て、真空引き手段が前記キャビティ内を真空引きしたと
きでも、余剰の粉体離型剤の大部分は第1のフィルタに
よって捕獲される。このため、真空引き手段まで達する
ことがほぼ防止できるので、所望の真空度が得られない
等の不具合の発生を防止できる。この第1のフィルタの
濾過口径は、請求項2に記載されるように、粉体離型剤
の最小粒径よりも小さく設定されることが好ましい。こ
れにより、粉体離型剤が真空引き手段に達することがほ
ぼ完全に防止できる。なお、第1のフィルタは定期的に
交換されるものである。
【0011】請求項3に記載のダイカスト鋳造機では、
前記真空引き通路の前記キャビティと前記開閉手段との
間に、前記第1のフィルタよりも大きな濾過口径を有す
る第2のフィルタを設けたことを特徴とする。
【0012】この第2のフィルタにより、比較的大きな
異物、例えばダイカスト成型品のバリ等を捕獲する。こ
のため、比較的大きな異物の侵入による開閉手段の動作
不良を防止できるとともに、第1フィルタの寿命を長く
することが可能となる。
【0013】請求項4記載のダイカスト鋳造機において
は、前記開閉手段は、前記粉体離型剤供給手段が前記粉
体離型剤を前記キャビティ内に供給する間は開成状態を
維持して、前記キャビティ内を真空引きしながら前記粉
体離型剤を吸引することを特徴とする。
【0014】これにより、キャビティ内の隅々にまで粉
体離型剤が行き渡るようにすることができる。
【0015】請求項5記載のダイカスト鋳造機において
は、前記キャビティ内の真空度を計測する計測手段と、
前記開閉手段が開成して前記キャビティ内の真空度が前
記所定の真空度となるだけの時間が経過したときに、前
記計測手段によって計測される真空度が第1の真空度範
囲外の値であるとき、異常検出を行う第1の異常検出手
段とを備えることを特徴とする。
【0016】上記のように、前記開閉手段が開成して前
記キャビティ内の真空度が前記所定の真空度となるだけ
の時間が経過したときに計測される真空度が第1の真空
度範囲外の値であるときには、真空引き手段の異常や真
空引き通路における詰まり等の異常が予測される。そし
て、この場合には、粉体離型剤をキャビティ内に十分に
吸引できない可能性があるので、上記のように異常検出
を行うのである。
【0017】請求項6記載のダイカスト鋳造機において
は、前記キャビティ内の真空度を計測する計測手段と、
前記キャビティ内への前記粉体離型剤の供給が終了した
ときの前記キャビティ内の真空度を前記計測手段によっ
て計測し、この計測された真空度が第2の真空度範囲外
の値であるとき、異常検出を行う第2の異常検出手段と
を備えることを特徴とする。
【0018】粉体離型剤をキャビティ内に供給する間、
前記開閉手段が開成状態を維持して、前記キャビティ内
を真空引きしながら前記粉体離型剤を吸引する場合に、
粉体離型剤の供給が終了したときのキャビティ内の真空
度が第2の真空度範囲外の値であるとき、供給経路内に
おける粉体離型剤の詰まり等の異常が発生したと推測で
きる。このため、この場合には、粉体離型剤がキャビテ
ィ内に十分に吸引されていない等の可能性があるので、
上記のように異常検出を行う。
【0019】請求項7記載のダイカスト鋳造機において
は、前記粉体離型剤の供給終了後に、前記開閉手段を閉
成した状態で、前記キャビティ内を正圧に加圧する加圧
手段を備えることを特徴とする。
【0020】この加圧手段の加圧により、キャビティ内
に導入され、浮遊している粉体離型剤が、キャビティ表
面に付着することになる。このため、たとえキャビティ
内の形状が複雑なものであっても、キャビティ表面全面
に渡ってほぼ均一に粉体離型剤を塗布することが可能に
なる。
【0021】請求項8記載のダイカスト鋳造機において
は、前記開閉手段は、電磁バルブによって構成され、弁
体の開弁時にその弁体に連結された摺動部が前記弁体に
よって前記真空引き通路から遮蔽されることを特徴とす
る。
【0022】もし、開弁時に開閉手段を構成する電磁バ
ルブの摺動部が真空引き通路に露出する状態であると、
粉体離型剤がその摺動部に付着し、摺動部の摺動不良が
引き起こされる可能性がある。これに対し、請求項7記
載のように、弁体の開弁時にその弁体に連結された摺動
部が前記弁体によって前記真空引き通路から遮蔽される
ように構成すると、電磁バルブの動作不良を未然に防止
することが可能になる。
【0023】請求項9に記載のように、ダイカスト鋳造
機において、金属溶湯供給装置が、金属溶湯をキャビテ
ィ内に導入するためのスリーブと、当該スリーブに金属
溶湯が供給されたときに、その金属溶湯をキャビティ内
に射出するプランジャとを備え、粉体離型剤供給装置
が、前記スリーブを介して前記キャビティ内に粉体離型
剤を供給するものである場合、上述したように、スリー
ブ内に供給される潤滑剤によって粉体離型剤がスリーブ
内に堆積される可能性がある。このため、請求項10の
ように、上記のようなダイカスト鋳造機においては、潤
滑剤供給手段は、粉体離型剤供給手段が上記スリーブを
介して粉体離型剤の供給を完了した後に、潤滑剤を前記
スリーブ内に供給することが好ましい。
【0024】これにより、スリーブ内がドライな状態で
粉体離型剤をスリーブを介してキャビティ内に供給する
ことができるので、スリーブ内に粉体離型剤が堆積され
ることが防止される。
【0025】請求項11記載のダイカスト鋳造機におい
ては、粉体離型剤供給手段が粉体離型剤を供給する時に
は、前記金型の表面温度が300℃以下まで低下した状
態とするための冷却機構を備えることを特徴とする。
【0026】粉体離型剤は、金型温度が300℃を超え
るような高温であると、金型のキャビティ表面への付着
性が低下することが、本願発明者の実験により確認され
た。このため、上記のようにダイカスト鋳造機に冷却機
構を設け、粉体離型剤供給時には、金型温度が300℃
以下まで低下していることが好ましい。
【0027】請求項12に記載のように、上記冷却機構
は、前記金型内に形成された、内部を冷水が通過する冷
却管によって構成されうる。この場合、冷却管はダイカ
スト成形品を前記金型内から取り出した後に前記粉体離
型剤を供給するときまでに、前記金型のキャビティ表面
の温度を300℃以下まで低下できるように、その本
数、設置位置が設定されるのである。
【0028】請求項13に記載したダイカスト鋳造方法
は、固定型と可動型とを型締めすることによって形成さ
れるキャビティ内にスリーブから金属溶湯を供給してダ
イカスト鋳造を行うダイカスト鋳造方法であって、前記
キャビティ内へ前記スリーブを介して粉体離型剤を供給
する第1の工程と、前記第1の工程後に、前記スリーブ
内を摺動するプランジャのための潤滑剤を前記スリーブ
に供給する第2の工程と、前記第2の工程後に、前記ス
リーブに金属溶湯を供給し、前記プランジャにより、当
該金属溶湯を前記キャビティ内へ射出させる第3の工程
と、前記キャビティ内において凝固した金属成型品を取
り出す第4の工程とからなることを特徴とする。
【0029】これにより、スリーブ内がドライな状態で
粉体離型剤をスリーブを介してキャビティ内に供給する
ことができるので、スリーブ内に粉体離型剤が堆積され
ることが防止される。そして、粉体離型剤の供給後に、
スリーブ内にプランジャの円滑な摺動のための潤滑剤を
供給するのである。
【0030】請求項14に記載のように、粉体離型剤を
キャビティ内に供給する第1の工程は、前記キャビティ
内を所定の真空度まで真空引きする真空引き工程と、前
記キャビティ内の真空度が所定の真空度となったとき
に、前記粉体離型剤を前記スリーブを介して供給する供
給工程と、前記粉体離型剤の供給後に、前記キャビティ
内を正圧に加圧する加圧工程とを含むことが好ましい。
【0031】これにより、キャビティ内が複雑な形状で
あっても、粉体離型剤をほぼ均一にキャビティ表面全面
に塗布することが可能になる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0033】図1は、本発明の実施の形態としてのダイ
カスト鋳造機を示している。
【0034】図1に示されるように、金型は、可動型1
と固定型7とから構成されている。固定型7は、固定母
型9と固定型入子10とからなり、固定型入子10は固
定母型9にボルト等で固定されている。そして、それら
はダイカスト鋳造機の固定盤8に取り付けられている。
可動型1は可動母型4と可動型入子5とからなり、固定
型入子10との間にキャビティ40を形成する可動型入
子5は、可動母型4にボルト等で固定される。そして、
それらはダイベース3を介してダイカスト鋳造機の可動
盤2に取り付けられている。
【0035】キャビティ40の一端は、固定母型9及び
固定盤8に固定されたスリーブ13に接続されている。
スリーブ13の上部には、粉体離型剤供給口14及び金
属溶湯給湯口15が形成され、スリーブ13を介して粉
体離型剤及び金属溶湯がキャビティ40内に供給され
る。なお、金属溶湯給湯口15からは、後述するように
チップ潤滑剤も供給される。キャビティ40の他端は、
排気通路12に連結され、この排気通路12は、キャビ
ティ40内を減圧するために真空引き通路17に接続さ
れている。
【0036】排気通路12とキャビティ40との接続箇
所を開閉可能であるように、カットオフピン6が設けら
れている。このカットオフピン6は、図示しない油圧供
給源からの油圧を利用して、排気通路12とキャビティ
40との接続箇所の開閉を切り換えるものである。
【0037】このカットオフピン6の摺動通路から分岐
するように通路11が形成されており、この通路11
は、ホースによって圧力計28に接続される。この圧力
計28は、金属溶湯をキャビティ40内に供給するとき
に、キャビティ40内の真空度が所定の真空度まで達し
たか否かを検出するためのものである。圧力計28の前
方には開閉バルブ29が設けられており、粉体離型剤供
給時に閉成して粉体離型剤が圧力計28まで達すること
を防止している。
【0038】真空引き通路17には、2系統の真空引き
機構が接続されている。第1の系統の真空引き機構は主
に真空タンク21と真空ポンプ22とからなり、粉体離
型剤をキャビティ40内に吸引するために、キャビティ
40内を所定の真空度(−20mmHgまたは700〜
750Torr)まで真空引きする。第2の系統の真空
引き機構は主に真空タンク26と真空ポンプ27とから
なり、ダイカスト成型品の形成時に空気の巻き込みによ
る巣の発生を防止するために、キャビティ40内を所定
の高真空度(60Torr以下)まで真空引きする。
【0039】これら第1及び第2の真空引き機構では、
ダイカスト鋳造の1サイクル毎に上記所定の真空度が得
られるように、真空ポンプ22,27がそれぞれの真空
タンク21,26を真空引きする。そして、真空引きさ
れたそれぞれの真空タンク22,27をキャビティ40
と連結することにより、上記のそれぞれの真空度を得る
のである。なお、真空タンク21と真空タンク26とは
異なるタイミングでキャビティ40と連結される。
【0040】キャビティ40と真空タンク21,26と
の連結・遮断を制御するために、真空引き通路17にお
ける真空タンク21,26の上流側には、それぞれ電磁
弁19,24が配置されている。
【0041】この電磁弁19の概略構成を図2に示す。
なお、電磁弁24も電磁弁19と同様の構成を有してい
る。電磁弁19は、ハウジング44内に略円筒状の空間
が形成され、この空間内に摺動部45が摺動可能に設け
られている。この摺動部45の先端には弁体41が連結
され、弁体41は摺動部45と一体となってハウジング
44内を移動する。図2に示されるように、ハウジング
44内には、真空引き通路17の一部をなす通路43が
形成されている。さらに、図示してはいないが、ハウジ
ング44内には、摺動部45を図2において下方に向か
って付勢するスプリング、及び通電された時に摺動部4
5が上方に向かって移動するように摺動部45を吸引す
るソレノイドが設けられている。
【0042】図2は、電磁弁19の開弁状態を示してい
る。この開弁状態は、ソレノイドに通電され、摺動部4
5が上方に移動することによって達成される。図2に示
されるように、電磁弁19の開弁状態においては、弁体
41が通路43に露出するのみで、摺動部45は通路4
3から弁体41によって遮蔽されている。このため、余
剰の粉体離型剤が真空タンク21に向かって流動した場
合であっても、その粉体離型剤が摺動部45の外周面に
付着することが防止される。これにより、粉体離型剤が
摺動部45の摺動不良を引き起こすことが確実に防止で
きるので、電磁弁19の開閉動作を確実に行うことが可
能となる。
【0043】電磁弁19と真空タンク21との間、及び
電磁弁24と真空タンク26との間には、それぞれバッ
グフィルタ20,25が配置されている。このバッグフ
ィルタ20の概略構成を示す一部断面斜視図を図3に示
す。なお、バッグフィルタ25も同様の構成を有してい
る。
【0044】図3に示すように、吸気口51及び排気口
53を備えたハウジング50内に、バッグ状のフィルタ
エレメント52が設けられている。このバッグフィルタ
25においては、実線矢印で示すように、吸気口51か
ら取り入れられた粉体離型剤を含む気流が、バッグ状の
フィルタエレメント52の全面で濾過された後、排気口
53から排出される。このように、バッグフィルタ25
は大きな濾過面積を持つので、真空タンク21による真
空吸引効果の低下を抑えることができる。
【0045】フィルタエレメント52の濾過口径(メッ
シュサイズ)は3μmに設定されている。これは、粉体
離型剤の平均粒径が8μmであり、最小粒径は4μm、
最大粒径は12μmであることを考慮したものである。
つまり、フィルタエレメント52の濾過口径が粉体離型
剤の最小粒径よりも小さければ、バッグフィルタ20に
よってほぼ完全に粉体離型剤を捕獲することができるの
で、そのような関係となるようにフィルタエレメント5
2の濾過口径を選択したのである。
【0046】図4に、フィルタエレメント52の濾過口
径と真空タンク21、真空ポンプ22を含む真空装置の
月当たりの故障回数との関係を調べたグラフを示す。バ
ッグフィルタ20を用いない場合には、真空装置は月当
たり3回の故障が発生したが、バッグフィルタ20を設
け、その濾過口径を小さくするほど故障回数が少なくな
ることが確認された。特に、フィルタエレメント52の
濾過口径が5μm以下である場合には、真空装置の故障
は発生しなかった。このため、フィルタエレメント52
の濾過口径は、粉体離型剤の最小粒径より小さくなくと
も、十分効果を発揮することが可能であり、少なくとも
粉体離型剤の平均粒径(8μm)よりも小さければ実用
可能であることがわかる。
【0047】上記電磁弁19,24の上流側には、さら
に比較的大きな濾過口径を有するフィルタ18,23が
設けられている。具体的には、フィルタ18,23とし
て、50〜300μmの濾過口径を有するフィルタを用
いている。これらのフィルタ18,23は、例えばダイ
カスト成型品のバリ等の比較的大きな異物を捕獲するた
めに設けられている。これらのフィルタ18,23の作
用により、比較的大きな異物の侵入による電磁弁の1
9,24の動作不良を防止できるとともに、バッグフィ
ルタ20,25の寿命を長くすることが可能となる。
【0048】本実施例によるダイカスト鋳造機は、さら
に粉体供給装置30を備える。この粉体供給装置30
は、計量排出部31を有し、1回当たりに供給すべき量
の粉体離型剤を計量し、粉体離型剤供給口14に向けて
排出する。さらに、計量排出部31には、電磁弁33を
介して正圧供給源34が接続されている。計量排出部3
1は、所定量の粉体離型剤の供給を終了した後、正圧供
給源34からの正圧をキャビティ40内に印加する。こ
れにより、粉体離型剤のキャビティ40表面全面への均
一な塗布を図っている。すなわち、粉体離型剤がキャビ
ティ40内に充填された状態で、キャビティ40内に正
圧を印加すると、たとえキャビティ40内が複雑な形状
をしていたとしても、ほぼ均一に粉体離型剤をキャビテ
ィ40表面全面に渡って塗布することができるのであ
る。
【0049】上記の粉体供給装置30の作動は制御盤3
5によって制御される。すなわち制御盤35は、粉体供
給装置における計量排出部31の作動及び電磁弁33の
開閉作動を制御する。また、制御盤35には、真空計3
6が設けられている。この真空計36には、粉体供給装
置30を介して、キャビティ40内の圧力が導入されて
おり、キャビティ40内の真空度を計測する。特に、こ
の真空計36は、粉体離型剤供給時のキャビティ40内
の真空度を計測するために用いられるものである。
【0050】さらに、ダイカスト鋳造機全体の作動を制
御するための制御盤38が設けられている。すなわち、
制御盤38は、真空引き機構における電磁弁19,24
の開閉作動、カットオフピン6及び開閉バルブ29の開
閉作動、プランジャ16の位置制御、及び可動盤2の型
開き、型締め作動等を制御する。
【0051】以下、制御盤35及び制御盤38の制御内
容を、ダイカスト鋳造機の作動とともに説明する。な
お、ダイカスト鋳造機の主要な作動状態を図7(A)〜
図7(D)に示している。図5は、これら制御盤35,
38の制御内容を示すフローチャートである。なお、ダ
イカストマシンを制御する制御盤38と、粉体離型剤を
供給する装置30を制御する制御盤35とは、互いに通
信によって制御状態に関するデータの授受を行う。
【0052】まず、ステップ100において、可動型1
と固定型7との型締めを行う。次に、ステップ110に
おいてプランジャ16を金属溶湯給湯口15を塞ぐ位置
まで前進させる。そして、ステップ120において、電
磁弁19を開いて、キャビティ40内の減圧を開始す
る。
【0053】電磁弁19が開弁された旨は、粉体供給装
置側の制御盤35に伝えられ、制御盤35は、ステップ
130において、電磁弁19が閉弁されてからキャビテ
ィ40内に粉体離型剤を吸引させるのに必要な真空度が
得られる時間(数秒)が経過したときに、真空計36に
よって真空度を計測する。このとき、真空計36によっ
て計測される真空度が所定の範囲(−20mmHgまた
は700〜740Torr)に入っていないときには、
真空装置等の異常が発生したとして、ダイカスト鋳造機
を停止させる(ステップ160)。一方、計測された真
空度が所定の範囲内の値であったときには、ステップ1
40において、計量排出部31から所定量の粉体離型剤
が排出され、粉体離型剤供給口14,スリーブ13を介
してキャビティ40内に吸引される(図7(A)参
照)。
【0054】次にステップ150では、再びキャビティ
40内の真空度を計測し、この計測した真空度が所定の
範囲内に入っているか否かを判定する。粉体離型剤の供
給開始から終了まで、電磁弁19は開弁状態を維持して
いるので、正常に粉体離型剤がキャビティ40内に供給
されたならば、その供給終了時点での真空度は、供給開
始時の真空度よりも低い所定の真空度範囲(350To
rr〜450Torr)に入るはずである。つまり、供
給終了時点においてキャビティ40内の真空度が上記の
範囲外の値であるときには、例えば、粉体離型剤の供給
経路における詰まり等の異常が発生したと推測されう
る。このため、ステップ150にて計測された真空度が
所定範囲から外れていると判断された場合には、ステッ
プ160においてダイカスト鋳造機を停止させる。一
方、計測された真空度が所定範囲に入っているときに
は、ステップ180で電磁弁33を開弁させる。これに
より、正圧供給源34から電磁弁33を介してキャビテ
ィ40内に正圧が印加され、キャビティ40内に充填さ
れた粉体離型剤がキャビティ40表面全面に渡ってほぼ
均一に塗布される。
【0055】このとき、電磁弁33の開弁と同期して、
ダイカスト鋳造機側の制御盤38では、開閉バルブ29
を閉弁させるとともに、電磁弁19を閉弁させる。
【0056】開閉バルブ29を閉弁させるのは、キャビ
ティ40内から余剰の粉体離型剤が排出され、圧力計2
8まで達するのを防止するためである。この場合、余剰
の粉体離型剤は、通路11と開閉バルブ29とを接続す
るホース内に滞留することになるが、このホースは定期
的に交換されるものであり、圧力計28による真空度の
計測に影響はない。また、電磁弁19を閉弁することに
より、真空タンク21の真空度が低下することを防止し
ている。
【0057】次にステップ190において、所定時間が
経過下か否かを判別し、所定時間が経過したならば、ス
テップ200において、電磁弁33を閉じ、正圧の印加
を終了する。なお、このとき印加される正圧のレベル及
び時間に関しては、例えば2〜8kg/cm2程度の正
圧を数秒印加する。
【0058】電磁弁33を閉弁した旨は、ダイカスト鋳
造機側の制御盤38に伝えられる。そして、制御盤38
は、ステップ210において、プランジャ16を後退さ
せて、溶湯給湯口15を開く。この状態で、溶湯給湯口
15からチップ潤滑剤ノズル39を介してチップ潤滑剤
を噴射する(図7(B)参照)。このチップ潤滑剤は、
プランジャ16の摺動を円滑に行うためのもので、例え
ば商品名グラフェースP1200N(花野商事)を使用
することができる。このチップ潤滑剤は液状のものであ
り、また粘性を有するものである。従って、このチップ
潤滑剤がスリーブ13に供給された後に粉体離型剤が粉
体離型剤供給口14から供給されたとすると、粉体離型
剤がチップ潤滑剤に付着しスリーブ13内で凝集する。
すると、金属溶湯をスリーブ13からキャビティ40へ
射出する際に、金属溶湯とともに凝集した粉体離型剤も
キャビティ40内に押し出され、ダイカスト成型品内に
混入されることになる。これは、ダイカスト成型品の品
質を著しく低下させる要因となる。
【0059】このため、本実施形態例では、粉体離型剤
は、チップ潤滑剤がスリーブ13に供給される前に、キ
ャビティ40内に吸引されるようにしている。この結
果、先にチップ潤滑剤をスリーブ13に供給したときの
スリーブ内の粉体残差量に比較して、粉体離型剤を先に
キャビティ40内に供給するようにした場合、その残差
量は1/8程度に低減できた。
【0060】チップ潤滑剤を供給した後には、柄杓60
により溶湯給湯口15からスリーブ13内に金属溶湯が
注入される(図7(C)参照)。そして、ステップ22
0において、プランジャ16を溶湯給湯口15を塞ぐ位
置まで前進させ、スリーブ内を気密状態とする。
【0061】この状態で、電磁弁24を開弁するととも
に、開閉バルブ29を開く。これにより、キャビティ4
0内が所定の高真空度(60Torr以下)まで真空引
きされるとともに、その真空度が真空計28により計測
可能となる。電磁弁24を開弁後、上記所定の高真空度
を得るために必要な時間が経過した時点で、真空計28
によってキャビティ40内の真空度を計測する。この
時、計測した真空度が所定の高真空度に達していなけれ
ば、鋳造機に何らかの異常があるとみなして異常停止す
る(ステップ250)。一方、計測した真空度が所定の
高真空度に達していれば、ステップ260において、カ
ットオフピン6を、キャビティ40と排気通路12との
接続箇所を閉じる位置まで移動させた後に、電磁弁24
を閉弁する。これにより、キャビティ40内に射出され
る金属溶湯が排気通路12等へ流出することを防止す
る。
【0062】ステップ270では、金属溶湯がスリーブ
13からキャビティ40内へ射出されるようにプランジ
ャ16を高速に前進させる(図7(D)参照)。その
後、プランジャ16は、キャビティ40内の溶湯が凝固
するタイミングで初期位置まで後退される。
【0063】ステップ280では、可動型1を移動して
金型を開き、形成されたダイカスト成型品を金型から取
り出す。
【0064】上記の一連の手順によってダイカスト成型
品が形成されるのであり、当該一連の手順は繰り返し実
行される。
【0065】ここで、上記の一連の手順を繰り返し実行
した場合、金属溶湯の温度が約700℃度前後であるた
め、ダイカスト成形品の取り出し時の金型温度は約40
0℃〜500℃にもなり、次の鋳造サイクルに移行して
もなお金型の温度は高温を維持する。
【0066】しかしながら、本実施形態における粉体離
型剤は、金型温度が300℃を超えるような高温におい
ては、金型への付着性が低下することが本願の発明者の
検討の結果明らかとなった。このため、図示されてはい
ないが、従来の金型と同様に可動型1及び固定型7の内
部に複数の冷却管を形成し、この冷却管内に冷水を流通
させることにより、金型を冷却している。
【0067】ここで、粉体離型剤が付着される金型のキ
ャビティ40表面は、金属溶湯によって最も高温に加熱
される部位である。このため、本実施形態では、このキ
ャビティ40表面の温度が、粉体離型剤の供給される時
点までに300℃以下まで低下できる冷却能力を有する
ように、複数の冷却管の本数、形成位置が決定されてい
る。これにより、粉体離型剤の付着性の低下を防止する
ことが可能となった。
【0068】なお、本実施形態において使用される粉体
離型剤は、タルク80%、ワックス20%の割合で混合
した混合物である。また、金属溶湯としては、アルミニ
ウム溶湯やマグネシウム溶湯が使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるダイカスト鋳造機の
全体構成図である。
【図2】図1のダイカスト鋳造機の真空引き機構に用い
られる電磁弁の概略構造を示す図である。
【図3】バッグフィルタの構造を示す一部破断斜視図で
ある。
【図4】バッグフィルタのフィルタエレメントの濾過口
径と真空装置の月当たりの故障回数との関係を示すグラ
フである。
【図5】制御盤35,38の制御内容の前半部を示すフ
ローチャートである。
【図6】制御盤35,38の制御内容の後半部を示すフ
ローチャートである。
【図7】ダイカスト鋳造機の主要な作動工程を示す作動
説明図である。
【符号の説明】
1…可動型、7…固定型、15…金属溶湯給湯口 18…フィルタ(第2のフィルタ)、19…電磁弁(開
閉手段)、20…バッグフィルタ(第1のフィルタ)、
21…真空タンク(真空引き手段)、30…粉体供給装

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と可動型とを有し、当該固定型と
    可動型とを型締めすることによってキャビティを形成す
    る金型と、 前記キャビティと真空引き通路を介して接続され、前記
    キャビティ内を所定の真空度まで真空引きする真空引き
    手段と、 前記真空引き通路に配置され、前記真空引き通路を開閉
    する開閉手段と、 前記開閉手段が開成して前記キャビティ内が前記所定の
    真空度まで真空引きされたとき、前記キャビティ内に粉
    体離型剤を供給して、当該粉体離型剤を前記キャビティ
    の表面に塗布する粉体離型剤供給手段と、 前記開閉手段と前記真空引き手段との間に配置され、少
    なくとも前記粉体離型剤の平均粒径よりも小さい濾過口
    径を有する第1のフィルタと、 前記キャビティの表面に粉体離型剤が塗布された後に、
    前記キャビティ内に金属溶湯を供給する金属溶湯供給手
    段とを備えることを特徴とするダイカスト鋳造機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のダイカスト鋳造機におい
    て、前記第1のフィルタの濾過口径は、前記粉体離型剤
    の最小粒径よりも小さく設定されていることを特徴とす
    るダイカスト鋳造機。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のダイカスト鋳
    造機において、前記真空引き通路の前記キャビティと前
    記開閉手段との間に、前記第1のフィルタよりも大きな
    濾過口径を有する第2のフィルタを設けたことを特徴と
    するダイカスト鋳造機。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のダイカスト鋳造機において、前記開閉手段は、前記粉
    体離型剤供給手段が前記粉体離型剤を前記キャビティ内
    に供給する間は開成状態を維持して、前記キャビティ内
    を真空引きしながら前記粉体離型剤を吸引することを特
    徴とするダイカスト鋳造機。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求4のいずれかに記載の
    ダイカスト鋳造機において、 前記キャビティ内の真空度を計測する計測手段と、 前記開閉手段が開成して前記キャビティ内の真空度が前
    記所定の真空度となるだけの時間が経過したときに、前
    記計測手段によって計測される真空度が第1の真空度範
    囲外の値であるとき、異常検出を行う第1の異常検出手
    段とを備えることを特徴とするダイカスト鋳造機。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のダイカスト鋳造機にお
    いて、 前記キャビティ内の真空度を計測する計測手段と、 前記キャビティ内への前記粉体離型剤の供給が終了した
    ときの前記キャビティ内の真空度を前記計測手段によっ
    て計測し、この計測された真空度が第2の真空度範囲外
    の値であるとき、異常検出を行う第2の異常検出手段と
    を備えることを特徴とするダイカスト鋳造機。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    のダイカスト鋳造機において、前記粉体離型剤の供給終
    了後に、前記開閉手段を閉成した状態で、前記キャビテ
    ィ内を正圧に加圧する加圧手段を備えることを特徴とす
    るダイカスト鋳造機。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    のダイカスト鋳造機において、前記開閉手段は、電磁バ
    ルブによって構成され、弁体の開弁時にその弁体に連結
    された摺動部が前記弁体によって前記真空引き経路から
    遮蔽されることを特徴とするダイカスト鋳造機。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    のダイカスト鋳造機において、前記金属溶湯供給装置
    は、前記金属溶湯を前記キャビティ内に導入するための
    スリーブと、当該スリーブに金属溶湯が供給されたとき
    に、その金属溶湯を前記キャビティ内に射出するプラン
    ジャとを備え、 前記粉体離型剤供給装置は、前記スリーブを介して前記
    キャビティ内に粉体離型剤を供給することを特徴とする
    ダイカスト鋳造機。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のダイカスト鋳造機にお
    いて、前記スリーブ内を摺動するプランジャの潤滑剤を
    供給する潤滑剤供給手段とを備え、 前記潤滑剤供給手
    段は、前記粉体離型剤供給手段が粉体離型剤の供給を完
    了した後に、前記潤滑剤を前記スリーブ内に供給するこ
    とを特徴とするダイカスト鋳造機。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載のダイカスト鋳造機において、前記粉体離型剤供給
    手段が粉体離型剤を供給する時には、前記金型の表面温
    度が300℃以下まで低下した状態とするための冷却機
    構を備えることを特徴とするダイカスト鋳造機。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のダイカスト鋳造機に
    おいて、前記冷却機構は、前記金型内に形成された、内
    部を冷水が通過する冷却管によって構成され、ダイカス
    ト成形品を前記金型内から取り出した後に前記粉体離型
    剤を供給するときまでに、前記金型のキャビティ表面の
    温度を300℃以下まで低下するように設けられている
    ことを特徴とするダイカスト鋳造機。
  13. 【請求項13】 固定型と可動型とを型締めすることに
    よって形成されるキャビティ内にスリーブから金属溶湯
    を供給してダイカスト鋳造を行うダイカスト鋳造方法で
    あって、 前記キャビティ内へ前記スリーブを介して粉体離型剤を
    供給する第1の工程と、 前記第1の工程後に、前記スリーブ内を摺動するプラン
    ジャのための潤滑剤を前記スリーブに供給する第2の工
    程と、 前記第2の工程後に、前記スリーブに金属溶湯を供給
    し、前記プランジャにより、当該金属溶湯を前記キャビ
    ティ内へ射出させる第3の工程と、 前記キャビティ内において凝固した金属成型品を取り出
    す第4の工程とからなるダイカスト鋳造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のダイカスト鋳造方
    法において、前記第1の工程は、 前記キャビティ内を所定の真空度まで真空引きする真空
    引き工程と、 前記キャビティ内の真空度が所定の真空度となったとき
    に、前記粉体離型剤を前記スリーブを介して供給する供
    給工程と、 前記粉体離型剤の供給後に、前記キャビティ内を正圧に
    加圧する加圧工程とを含むことを特徴とするダイカスト
    鋳造方法。
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ES00110074T ES2228335T3 (es) 1999-05-31 2000-05-12 Maquina de fundicion a presion.
DE60014493T DE60014493T2 (de) 1999-05-31 2000-05-12 Verfahren und Vorrichtung zum Druckgiessen unter Verwendung von Formtrennmitteln
US09/577,350 US6615902B1 (en) 1999-05-31 2000-05-24 Die casting machine and die casting method
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