JP2004017142A - ダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金型1内のキャビティ8の一端側に接続する粉体供給経路13を介してキャビティ内に粉体離型剤を供給する粉体供給装置14と、キャビティの他端側に接続する真空吸引経路16を介してキャビティ内を真空引きし、粉体離型剤をキャビティ内に吸引する真空引き機構と、両経路13,16間に配置され、両経路の接続を切り換える切換弁23とを備え、切換弁の動作に応じて粉体離型剤のキャビティへの供給方向を正・逆2方向に切り換えることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型からダイカスト成形品の取り出しを容易にするための離型剤として粉体離型剤を用いるダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、図5に示すように固定型2と可動型3とからなる金型1を閉じた状態で、真空ポンプ18および真空タンク17によって金型キャビティ8内に連通するオーバーフロー部15等の排気口から排気して、金型キャビティ8内を減圧した状態で、湯道、スリーブ10から粉体供給装置14により粉体離型剤を供給することによって金型キャビティ8内表面にこの粉体離型剤を塗布する方法がある。
【0003】
この粉体離型剤を使用する方法は、従来より一般的に用いられている金型を開いた状態で金型表面に水溶性離型剤をスプレーする方法に比べ、以下の点で優れていることが知られている。即ち、金型を開いた状態で離型剤を吹き付けないで済むので、工場内に水溶性離型剤のミストを飛散させることがなく、工場内の作業環境の悪化を防止できる。また、飛散することもないので離型剤が少なくて済み、鋳造時の熱分解ガスの発生量を抑えることができ、発生ガス巻込みによる巣の発生を防止でき、成形品の内部品質を向上できる。更に金型表面が水溶性離型剤により直接急冷されることがなく、しかもダイカスト鋳造における1サイクルの金型の温度変化幅が大きくなることもないので、金型の寿命が大幅に改善できる等の利点がある。
【0004】
しかしながら、この粉体離型剤を使用する従来の方法では、金型の湯道、スリーブ等から粉体離型剤を供給し、オーバーフロー等の排気口から吸引しているため、複雑な成形品形状においては粉体離型剤が付着し難い部分が生じてしまい、その結果、付着し難い部分に鋳造時の焼付きが発生するという問題が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題が金型の湯道もしくはスリーブから粉体離型剤を供給しオーバーフロー等の排気口から吸引するという、一方向の粉体離型剤供給経路において発生しているという点に着目しなされたもので、その目的は、金型のキャビティ内に粉体離型剤が付着されない部分を低減し、より金型内に均一に粉体離型剤を付着させ、鋳造時の溶湯金属の金型への焼付きを防止できるダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載のダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法を提供する。
請求項1に記載のダイカスト鋳造機は、金型内に形成されるキャビティの一端側に接続する粉体供給経路と、キャビティの他端側に接続する真空吸引経路と、粉体供給経路と真空吸引経路間に配置される切換弁とを有していて、切換弁の動作に応じて、粉体離型剤のキャビティへの供給方向を正方向と逆方向とに切り換えることができるようにしたものであり、これにより、複雑な形状の成形品を得る場合において、1方向のみの粉体離型剤の供給方向では、複雑な形状のキャビティの表面に粉体離型剤が付着し難い部分が生じ、この部分に鋳造時に金属溶湯が焼け付くという問題があったが、正・逆2方向から粉体離型剤を供給することで、このような付着し難い部分を生じることもなく、キャビティ表面の全面に粉体離型剤を付着させることができ、焼付けを防止できる。
【0007】
請求項2のダイカスト鋳造機は、キャビティの一端側が金属溶湯を導入するスリーブであり、このスリーブに粉体供給経路を接続することを特定したものであり、また、請求項3のダイカスト鋳造機は、キャビティの一端側が、キャビティ又は湯道部であり、粉体供給経路をこのキャビティ又は湯道部に直接接続することを特定したものであり、それぞれの場合においても、請求項1と同様の作用効果を奏する。
【0008】
請求項4に記載のダイカスト鋳造機は、金型内に形成されるキャビティのオーバーフロー側に、キャビティに通じる複数の入口ゲートに接続する粉体供給経路を介してキャビティ内に粉体離型剤を供給すると共に、キャビティの湯口部側であるスリーブに接続する真空吸引経路を介してキャビティ内を真空引きすることで、粉体離型剤をオーバーフロー側の複数方向からキャビティ内に導入して、その表面に付着させるようにしたものであり、これにより、キャビティ内に粉体離型剤が付着し難い部分が生じるのを防止したものである。
請求項5のダイカスト鋳造機は、真空吸引経路をキャビティまたは湯道部に直接接続することを特定したものである。
【0009】
請求項6に記載のダイカスト鋳造方法は、先ずキャビティの他端側から真空引きすることによって、キャビティの一端側から粉体離型剤をキャビティ内に導入してその表面に付着させ、次いでキャビティの一端側から真空引きすることによって、キャビティの他端側から粉体離型剤をキャビティ内に導入してその表面に付着させた後に、スリーブからキャビティに金属溶湯を供給してダイカスト鋳造を行うようにしたものであり、これにより、キャビティ内に導入される粉体離型剤の供給方向を正・逆2方向とすることができ、キャビティ表面での粉体離型剤の付着し難い部分の発生を防止でき、金属溶湯の金型への焼付きを防ぐことができる。
請求項7に記載のダイカスト鋳造方法は、キャビティの湯口部側に接続された真空吸引経路を介して真空引きすることによって、キャビティのオーバーフロー側に設けられた複数の粉体離型剤の入口ゲートからキャビティ内に粉体離型剤を導入して、その表面に付着させた後に、スリーブからキャビティに金属溶湯を供給してダイカスト鋳造を行うようにしたものである。この場合においても、キャビティ内に導入される粉体離型剤の供給方向を複数方向とすることができ、キャビティ表面の粉体離型剤の付着し難い部分の発生を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明の実施の形態のダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法について説明する。図1は、本発明の第1実施形態のダイカスト鋳造機の全体構成を示している。図1に示されるように、金型1は、固定型2と可動型3とから構成されている。固定型2は、固定母型と固定型入子とからなり、両者はボルト等で結合固定されている。そしてこの固定型2はダイカスト鋳造機の固定盤4に取り付けられている。可動型3は、同様に可動母型と可動型入子とからなり、両者はボルト等で結合固定されている。そしてこの可動型3は、ダイベース5を介してダイカスト鋳造機の可動盤6に取り付けられている。
【0011】
固定型2の固定型入子と可動型3の可動型入子とは、金型1が閉じられたときにキャビティ8の空間を形成する。キャビティ8の一端には湯口部9が形成され、この湯口部9が固定型2及び固定盤4に固定されたスリーブ10に接続されている。スリーブ10の上部には、粉体離型剤供給口11及び金属溶湯給湯口12が形成され、スリーブ10を介して粉体離型剤及び金属溶湯がキャビティ8内に供給される。なお、スリーブ10内に金属溶湯を送り出すプランジャ7が設けられている。粉体離型剤供給口11は、粉体供給経路13を介して粉体供給装置14に接続している。
【0012】
キャビティ8の他端にはオーバーフロー部15が形成され、このオーバーフロー部15が真空吸引経路16に接続されている。オーバーフロー部15とキャビティ8との接続個所を開閉するためのカットオフピン22が設けられており、このカットオフピン22は、図示しない油圧供給源からの油圧により作動する。真空吸引経路16は真空引き機構が接続され、キャビティ8内を減圧することができる。真空引き機構は主に真空タンク17と真空ポンプ18とからなり、粉体離型剤をキャビティ8内に吸引するために、キャビティ8内を所定の真空度まで真空引きする。この真空引き機構では、ダイカスト鋳造の1サイクル毎に所定の真空度が得られるように、真空ポンプ18が真空タンク17を真空引きする。この真空タンク17をキャビティ8に連結することにより、所定の真空度を得るようにしている。
【0013】
キャビティ8と真空タンク17との連結・遮断を制御するために、真空吸引経路16における真空タンク17の上流側には、電磁弁19が配置されている。また、電磁弁19と真空タンク17との間には、バッグフィルタ20が配置されている。このバッグフィルタ20は、図示していないがそのハウジング内に大きな濾過面積を有するバッグ状のフィルタエレメントが設けられている。このフィルタエレメントの濾過口径(メッシュサイズ)は3μmに設定されている。これは粉体離型剤の平均粒径が8μmであり、最小粒径は4μm、最大粒径は12μmであることを考慮したものである。つまり、フィルタエレメントの濾過口径が粉体離型剤の最小粒径より小さければ、バッグフィルタ20によってほぼ完全に粉体離型剤を捕獲することができる。
【0014】
電磁弁19の上流側には、さらに比較的大きな濾過口径を有するフィルタ21が設けられている。例えば、フィルタ21として50〜300μmの濾過口径を有するフィルタを用いている。このフィルタ21は、ダイカスト成形品のバリ等の比較的大きな異物を捕獲するために設けられており、これにより、比較的大きな異物の侵入による電磁弁19の動作不良を防止すると共に、バッグフィルタ20の寿命を長くすることを可能としている。
【0015】
粉体供給装置14は、図示しない計量排出部を有し、1回当たりに供給すべき量の粉体離型剤を計量し、粉体離型剤供給口11に向けて排出する。更に、この計量排出部には、図示されていないが、弁を介して正圧供給源が接続されている。計量排出部は、所定量の粉体離型剤の排出を終了した後、正圧供給源からの正圧をキャビティ8内に印加し、粉体離型剤のキャビティ表面への均一な塗布を図っている。
【0016】
粉体供給経路13と真空吸引経路16の途中には、本発明の第1実施形態の特徴である、両者の経路13,16を切り換えるための電磁式切換弁23が設けられている。従って、この切換弁23を切換動作することで、粉体離型剤をキャビティ8の湯口部9側から供給する(正方向)こともできると、或いは逆に、キャビティ8のオーバーフロー部15側から供給する(逆方向)こともできる。
【0017】
また、ダイカスト鋳造機は、その作動を制御するための制御盤24が設けられている。制御盤24は、真空引き機構における真空ポンプ18のON−OFF制御や電磁弁19の開閉作動、粉体供給装置14の供給制御、電磁式切換弁23の切換制御、カットオフピン22の開閉作動、プランジャ7の位置制御、及び可動型3の型開き、型締め作動等を制御する。
【0018】
次に上記のように構成されたダイカスト鋳造機の作動、即ちダイカスト鋳造方法について説明する。
まず、可動型3を作動させ、金型1を閉じて、型締め状態にする。この鋳造前の金型1を閉じた状態において、真空ポンプ18を作動させ、真空タンク17により金型1のキャビティ8内の減圧を行う。なお、このときカットオフピン22は開作動されて、キャビティ8とオーバーフロー部15とは連通されており、また切換弁23は作動されておらず、オーバーフロー部15側が真空引き機構に連通し、湯口部9側が粉体供給装置14に連通している。その後、この状態で粉体供給装置14から粉体離型剤供給口11、スリーブ10及び湯口部9を介して(正方向)、キャビティ8内に粉体離型剤を供給し、その内面に付着させる。付着しない粉体離型剤は、オーバーフロー部15から真空吸引経路16を通ってバッグフィルタ20に捕獲される。
【0019】
その後、切換弁23を作動して、真空吸引経路16と粉体供給経路13とを切り換える。即ち、粉体供給装置14から供給された粉体離型剤は、切換弁23、一部の真空吸引経路16、及びオーバーフロー部15を通って(逆方向)、キャビティ8内に供給され、その内面に付着する。付着しない粉体離型剤は、キャビティ8から排出され、湯口部9、スリーブ10、粉体離型剤供給口11、一部の粉体供給経路13及び切換弁23を通ってバッグフィルタ20に捕獲される。
【0020】
このように、粉体離型剤の供給方向をキャビティ8に対して正・逆反転して供給することによって、複雑な製品形状における金型の複雑なキャビティ構造であっても、キャビティ表面に十分に粉体離型剤が行き渡るようになる。
その後、粉体供給装置14及び真空引き機構の作動を停止し、カットオフピン22によりオーバーフロー部が閉じられ、プランジャ7を駆動して金属溶湯がキャビティ8内に供給される。キャビティ8内の金属溶湯が凝固したら、可動型3を移動して金型1を開き、形成されたダイカスト成形品を金型1から取り出す。このように一連の手順によってダイカスト成形品が形成され、これらの手順が繰り返し行われる。
【0021】
図2は、本発明の第2実施形態のダイカスト鋳造機の全体構成を示している。第1実施形態においては、粉体供給経路13がスリーブ10に設けた粉体離型剤供給口11に接続していたが、第2実施形態においては、スリーブ10の粉体離型剤供給口11を無くして、粉体供給経路13をキャビティ8に直接接続したものである。その他の構成については、第1実施形態と同じであるので説明を省略する。なお、粉体供給経路13をキャビティ8ではなく、湯口部9手前の湯道部に直接接続してもよい。
【0022】
この第2実施形態においても、電磁式切換弁23を切換動作することによって、粉体離型剤のキャビティ8への供給方向を正方向と逆方向とに切り換えることができ、複雑なキャビティ構造であっても、キャビティ8表面の全面に渡って粉体離型剤を付着させることができる。これによって、鋳造時における溶湯金属の金型への焼付きを防止することができる。
【0023】
図3は、本発明の第3実施形態のダイカスト鋳造機の全体構成を示している。この第3実施形態においては、第1、第2実施形態で使用していた電磁式切換弁23を使用せずに、単に図5に示す従来の粉体供給経路と真空吸引経路とを逆に取り付けたものである。即ち、第3実施形態においては、粉体供給経路13をオーバーフロー部15側に接続し、真空吸引経路16をスリーブ10に接続している。これにより、粉体供給装置14から吐出された粉体離型剤は、粉体供給経路13を通ってオーバーフロー部15からキャビティ8内に供給され、その表面に付着する。付着しない残りの粉体離型剤は、キャビティ8から排出され、湯口部9、スリーブ10を通って真空吸引経路16に入り、バッグフィルタ20に捕獲される。他の構成に関しては、第1、第2実施形態と同様である。
【0024】
この場合、図3においては、粉体離型剤のキャビティ8への入口ゲートがオーバーフロー部15の一個所でしか示されていないが、この入口ゲートを複数個所設けることが肝要である。図5の従来技術においては、粉体離型剤の供給系路にスリーブ10を使用していたため、入口ゲートを一個所しか設けることができなかったが、第3実施形態においては、粉体離型剤のキャビティ8への供給方向を従来の正方向とは逆にすることによって、その供給系路にスリーブを利用しなくてすむために、入口ゲートを複数個所設けることができるようになった。これにより、複雑なキャビティ構造をもつものにおいても、キャビティ表面への粉体離型剤の付着効果を高めることができる。
【0025】
図4は、本発明の第4実施形態のダイカスト鋳造機の全体構成を示している。図3の第3実施形態では、粉体離型剤をキャビティ8に対して逆方向から流すために、真空吸引経路16をスリーブ10に接続していたが、第4実施形態においては、この真空吸引経路16を湯口部9近くのキャビティ8に直接接続している。他の構成については、第3実施形態と同様である。また、この場合においても、第3実施形態と同様に粉体離型剤のキャビティ8への入口ゲートを複数設けるようにする。なお、真空吸引経路16をキャビティ8に接続するのではなく、湯口部9手前の湯道部に直接接続するようにしてもよい。
【0026】
この第4実施形態においても、第3実施形態と同様に粉体離型剤をキャビティ8内に複数の入口ゲートを介して複数方向から供給できるので、複雑なキャビティ構造においても、キャビティ表面の隅々にまで粉体離型剤を付着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のダイカスト鋳造機の全体構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態のダイカスト鋳造機の全体構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態のダイカスト鋳造機の全体構成図である。
【図4】本発明の第4実施形態のダイカスト鋳造機の全体構成図である。
【図5】従来のダイカスト鋳造機の全体構成図である。
【符号の説明】
1…金型
2…固定型
3…可動型
7…プランジャ
8…キャビティ
10…スリーブ
13…粉体供給経路
14…粉体供給装置
15…オーバーフロー部
16…真空吸引経路
17…真空タンク
18…真空ポンプ
19…電磁弁
20…バッグフィルタ
21…フィルタ
22…カットオフピン
23…電磁式切換弁
24…制御盤
Claims (7)
- 固定型と可動型とを有し、この両者を型締めすることによってキャビティを形成する金型と、
前記キャビティの一端側に接続する粉体供給経路を介して前記キャビティ内に粉体離型剤を供給する粉体供給装置と、
前記キャビティの他端側に接続する真空吸引経路を介して前記キャビティ内を真空引きし、前記粉体供給装置から供給される粉体離型剤を前記キャビティ内に吸引する真空引き機構と、
前記粉体供給経路と前記真空吸引経路間に配置され、両経路間の接続を切り換える切換弁と、
を備えていて、
前記切換弁の動作に応じて、粉体離型剤の前記キャビティへの供給方向を正方向と逆方向とに切り換えることができることを特徴とするダイカスト鋳造機。 - 前記キャビティの一端側が、金属溶湯を導入するスリーブであり、該スリーブに前記粉体供給経路を接続することを特徴とする請求項1に記載のダイカスト鋳造機。
- 前記キャビティの一端側が、前記キャビティ又は湯道部であり、前記粉体供給経路を前記キャビティ又は該湯道部に直接接続することを特徴とする請求項1に記載のダイカスト鋳造機。
- 固定型と可動型とを有し、この両者を型締めすることによってキャビティを形成する金型と、
前記キャビティのオーバーフロー側に設けた、前記キャビティに通じる複数の入口ゲートに接続する粉体供給経路を介して、前記キャビティ内に粉体離型剤を供給する粉体供給装置と、
前記キャビティの湯口部側であるスリーブに接続する真空吸引経路を介して前記キャビティ内を真空引きし、前記粉体供給装置から供給される粉体離型剤を前記キャビティ内に吸引する真空引き機構と、
を備えていて、
粉体離型剤を前記キャビティのオーバーフロー側から導入して前記キャビティの表面に付着させ、残余の粉体離型剤を前記キャビティの湯口部側から排出することを特徴とするダイカスト鋳造機。 - 前記真空吸引経路の接続を、前記スリーブに代えて前記キャビティ又は湯道部に直接接続することを特徴とする請求項4に記載のダイカスト鋳造機。
- 固定型と可動型とを型締めすることによって形成されるキャビティ内にスリーブから金属溶湯を供給してダイカスト鋳造を行うダイカスト鋳造方法において、
金属溶湯の供給に先だって、先ず前記キャビティの他端側から真空引きすることによって、前記キャビティの一端側から粉体離型剤を前記キャビティ内に導入して前記キャビティ表面に付着させ、次いで前記キャビティの一端側から真空引きして、前記キャビティの他端側から粉体離型剤を前記キャビティ内に導入して前記キャビティ表面に付着させた後に、前記スリーブから金属溶湯を前記キャビティ内に供給してダイカスト鋳造を行うことを特徴とするダイカスト鋳造方法。 - 固定型と可動型とを型締めすることによって形成されるキャビティ内にスリーブから金属溶湯を供給してダイカスト鋳造を行うダイカスト鋳造方法において、
金属溶湯の供給に先だって、前記キャビティの湯口部側に接続された真空吸引経路を介して真空引きすることによって、前記キャビティのオーバーフロー側に設けられた複数の粉体離型剤の入口ゲートから前記キャビティ内に粉体離型剤を導入して、前記キャビティ表面に付着させた後に、前記スリーブから金属溶湯を前記キャビティ内に供給してダイカスト鋳造を行うことを特徴とするダイカスト鋳造方法。
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