JP2005088033A - 内燃機関用ピストンの製造方法 - Google Patents

内燃機関用ピストンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
鋳巣等の鋳造欠陥が少なく、強度が改善されたピストンをダイカスト法で歩留まりよく製造する。
【解決手段】
ほぼ円板形をしたヘッド壁とこのヘッド壁から延びたピンボス部およびスカート部を有する内燃機関用ピストンをダイカスト法で鋳造する際、溶湯を金型のダイキャビティ内に注湯する前に、局部加圧を加える加圧部材Pを、予めキャビティ内に突出させておき、注湯された溶湯の表層部が凝固した段階で、前記加圧部材Pをさらに突出させてピンボス部を加圧する。
ダイカスト法としては、金型のキャビティ内を真空吸引した後、真空吸引にオーバーラップさせてスリーブから活性ガスをキャビティ内に注入し、キャビティ内の雰囲気圧を大気圧以上にした後、スリーブに溶湯を注入し、次いで再度真空吸引してキャビティ内を30kPa以下の圧力にした後に、プランジャを前進させてスリーブ内から溶湯をキャビティに圧入する方法を適用することが好ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ダイカスト法により内燃機関用ピストンを製造する方法に関する。
自動車のエンジン等に使用されている内燃機関用のピストンには、主にアルミニウム合金の鍛造材や重力鋳造材が使用されてきた。ところが、最近になって、コスト的な面からアルミニウム合金のダイカスト材が使用されるようになっている。
ダイカスト法は、コスト的には有利であるが、高速で鋳造するためにガス巻き込み欠陥が発生しやすい。特に内燃機関用のピストンは部分的に厚肉部を有する形状となっているために、例えば図1のAで示すような厚肉箇所で鋳巣が発生しやすい。しかも、鋳造後に塑性加工を施さないために巻き込みガスや鋳巣を潰すことができず、強度的に問題があった。
ダイカスト法で鋳造したピストンの強度を改善するために、ダイカスト鋳造時にピストンの頂部を局部的に加圧し、金属組織を緻密にして頂部の強度を向上させる方法が、特許文献1で提案されている。
この文献で提案されている方法は、ダイカスト鋳造機の金型に、ダイキャビティに鋳込まれた溶湯金属を加圧するための二次加圧子と、これを駆動する油圧シリンダーを組み込み、溶湯金属が鋳込まれた後これが凝固する前に二次加圧子を、ピストンのヘッド壁のトップ面に対する垂直な方向からダイキャビティに向けて前進させることで、溶湯溜り凹部内の溶湯をダイキャビティ内の溶湯に押し込んで金属組織を緻密にしようとするものである。ダイキャビティはほぼ密閉されているから、二次加圧は可能であり、金属組織の緻密化は、ヘッド壁において最も進み、シリンダー内での爆発エネルギーがピストンに直接加えられる部位及び方向と一致するために、耐圧特性に優れた内燃機関用ピストンが得られるというものである。
特開2001−232454号公報
ところで、特許文献1に記載の技術は、ピストンの頂部を局部的に加圧しようとするものである。このため、ピストン頂部の強度は向上されても、機械的負荷が激しいピンボス部は局部加圧箇所から離れているために強度改善の効果は得られない。また一般的に、鋳造欠陥の代表例である鋳巣は薄肉部よりも厚肉部に生じやすい。ピストン頂部は薄肉であり、ピンボス部が厚肉部になるので、ピストンの頂部から加圧しても厚肉のピンボス部にまでは加圧力は伝わらず、鋳巣が発生しかけている箇所に溶湯を補給することができないので鋳巣の発生を防ぐことはできない。すなわち、肉厚の薄い頂部は短時間に凝固するために、凝固した部分は力の伝達を妨げることになるので厚肉部の未凝固溶湯へは加圧力は伝わらないので、できかけた鋳巣に溶湯を補給することができず、そのまま鋳巣が生成・残存する。さらに、局部加圧を行うと、その局部加圧した部分の表面凝固壁がピストン内部に混入して当該部分の強度が低下する。さらにまた、局部加圧した外表面にはバリが残存する他、寸法精度も低下する。しかしピストン頂部は最も寸法精度の要求される箇所であるから、頂部から加圧した場合には、ピストン頂部は相当量を切削除去することが必要になって、実際に操業にあってはその分を見越した鋳造を行わざるをえず、結果的に歩留まりの低下、コスト上昇につながることになる。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、鋳巣等の鋳造欠陥が少なく、強度が改善されたピストンをダイカスト法で歩留まりよく製造することを目的とする。
本発明の内燃機関用ピストンの製造方法は、その目的を達成するため、ほぼ円板形をしたヘッド壁とこのヘッド壁から延びたピンボス部およびスカート部を有する内燃機関用ピストンをダイカスト法で鋳造する際、溶湯を金型のダイキャビティ内に注湯した後、注湯された溶湯の表層部が凝固し、内部に未凝固部分が残っている状態のときに、ピストンのピンボス部を局部的に加圧することを特徴とする。
溶湯を金型のダイキャビティ内に注湯する前に、局部加圧を加える加圧部材を、予めキャビティ内に突出させておき、注湯された溶湯の表層部が凝固した段階で、前記加圧部材をさらに突出させてピンボス部を加圧することができる。
ダイカスト法としては、金型のキャビティ内を真空吸引した後、真空吸引にオーバーラップさせてスリーブから活性ガスをキャビティ内に注入し、キャビティ内の雰囲気圧を大気圧以上にした後、スリーブに溶湯を注入し、次いで再度真空吸引してキャビティ内を30kPa以下の圧力にした後に、プランジャを前進させてスリーブ内から溶湯をキャビティに圧入する方法を適用することが好ましい。
本発明では、図2の示すように、ピストンとコンロッドを連結されるピンが挿入されるピン孔を開けるピンボス部を局部加圧している(図2の(a)は加圧前の加圧材Pの位置で、(b)が加圧後の加圧材Pの位置を示している)。
そして、頂部からの局部加圧に代えてピンボス部からの局部加圧法を採用することにより、頂部からの加圧法の問題点を解消することができる。すなわち、ピンボス部の周辺は、元々ピストンにおいて鋳巣の発生しやすい厚肉部であるため、この部分を加圧することにより、できかけた鋳巣に効率よく溶湯を補給することができ、鋳巣の発生を抑制することができる。また、厚肉部は薄肉部と比較して冷却が遅いために薄肉部に比べて組織が大きくなりやすい。しかしながら、本発明では、頂部やスカート部ではなく、厚肉部であるピンボス部を局部加圧することにより、組織を全体的に微細化して強度をより向上させることができる。さらに、頂部からの加圧ではないので、頂部の表面形状は金型の表面形状がそのまま転写され、寸法精度の優れたトップ形状のピストンが得られる。
ピンボス部は、元々、コンロッドとの連結のための孔が切削により開けられる箇所である。したがって、加圧部材を用いての局部加圧によって鋳造されたピストンピンボス部の表面性状が悪化していても、通常の切削作業による孔の開設と同時に表面調整が行われるため、コストの上昇にはならない。
ピストンをダイカストで局部加圧を行う場合、前記したように、後加工で除去できるピン孔部を局部加圧することが好ましい。しかし、ピストンをダイカストする際にピンボス部を加圧するためには、金型の可動方向と垂直方向に加圧する必要がある。そのため、局部加圧を効かせるために、図3(a)に示すように、表面部がある程度凝固(凝固した表層部を以下「シェルS」と称す。)し、内部に未凝固部分が残っている状態で加圧を行うと、内部は完全に凝固していないのでシェルSが押され、その一部が破れる。その結果、内部の溶湯が、金型と加圧材の摺動部にシミ出してしまう(図3の(b)でRとして表示)。シミ出しが多く起こると、ピン孔加工時にシミ出し部を除去できない場合がある。またシミ出した部分が加圧材と金型の摺動を妨げ、加圧材と金型間でかじりを生じることもある。さらに金型から鋳造材を取り出すことが困難になる。特にピンボス部を加圧する場合、金型の可動方向と直交する方向に加圧することとなり、鋳造材の取り出しが困難となる。
一方、本発明の好ましい形態では、溶湯の金型のキャビティ内に注湯する前に、局部加圧を加える加圧体を、予めキャビティ内に突出させておき(図4参照)、ピストンの表層部が凝固した段階で、加圧材をさらに突出させ、ピンボス部を加圧している。
加圧材を予め突出させておくと、図5の(a)にみられるように、加圧材の表面に沿ってシェルSが形成される。シェルSが形成された状態で加圧を行うと、図5の(b)にみられるように、加圧材先端部に形成されたシェルSは破壊されるが、加圧材の側面に形成されたシェルSは残る。このシェルSがシミ出しを抑制し、シミ出しが切削部の外に到達することを防いでいる。加圧材と金型間でかじりが発生することもないので、鋳造材の取り出しも容易になる。
ところで、WO/01/051237号公報には、ダイカスト金型のキャビティを10kPa以下に真空吸引した後、真空吸引にオーバーラップさせてスリーブから活性ガスをキャビティに吹き込んでキャビティの雰囲気圧を大気圧(約100kPa)以上にし、活性ガスの吹込みを継続しながらスリーブにアルミニウム合金溶湯を注入し、次いでキャビティのオーバーフロー部に開口したガス給排管を介してキャビティを再度真空吸引し、大気圧より低圧にした状態でプランジャを前進させてスリーブ内から湯道を経てアルミニウム合金溶湯をキャビティに圧入するダイカスト法が提案されている。
本発明のダイカスト法においても、当該公報で提案されているダイカスト法を採用することが好ましい。この方法を採用する際、大気圧(約100kPa)よりも70kPa以上低い圧力まで、すなわち30kPa以下に再度真空吸引した後にキャビティ内に溶湯を圧入することが好ましい。
本発明のダイカスト法では、好ましくは、真空吸引,活性ガスの吹込み及び再度の真空吸引をオーバーラップさせながらキャビティにアルミニウム合金溶湯を圧入している。このため、鋳造の際に巻き込まれるガス量が減少するので鋳巣が減少する。さらに、再度の真空吸引で30kPa以下にしたキャビティ内にアルミニウム合金溶湯を圧入することにより、キャビティ内に残存する未反応の活性ガスはキャビティから除去されることになり、未反応の活性ガスがアルミニウム合金溶湯に取り込まれることを防止し、ガス成分が大幅に軽減されたダイカスト製ピストンが得られる。このようにして得られたダイカスト製ピストンはガスに起因した鋳巣等の鋳造欠陥量およびバラツキが抑えられ、機械的特性に優れたものとなる。
次いで、図面を参照しながら、実施例によって本発明を具体的に説明する。
本発明の好ましいダイカスト法では、キャビティを真空度10kPa以下の減圧雰囲気に真空吸引した後、酸素吹込みによりキャビティを大気圧以上の雰囲気圧とし、さらにアルミニウム合金溶湯の圧入に際してキャビティを再度真空吸引する方式(以下、「DVOプロセス」という。)を採用する。
このDVOプロセスでは、たとえば図6に概略を示すダイカストマシーンが使用される。固定金型10と可動金型20との間に製造されるピストン形状に対応するキャビティ30が形成される。そして、キャビティ30の両側、図6では図の表裏側のピンボス部に、当該部分の溶湯を局部加圧する加圧材およびこれを駆動する油圧シリンダー等の加圧機構が設けられている。加圧材は、予めキャビティ30に突出させるように配置しておく。スリーブ40に連通する湯道11が固定金型10に形成され、給湯口41から注入されたアルミニウム合金溶湯Mが湯道11を経てキャビティ30にプランジャ42により圧入される。湯道11は、キャビティ30の各部にアルミニウム合金溶湯Mが供給されるように製品形状に応じて複数に分割したゲート12を介してキャビティ30に連通している。
キャビティ30は、固定金型10又は可動金型20側に形成されたオーバーフロー部31を備え、オーバーフロー部31の外側にチルベント32が設けられている。オーバーフロー部31は、キャビティ30内のアルミニウム合金溶湯Mのフローを安定化させる。チルベント32は、図示するように固定金型10と可動金型20との間に形成された凹凸又は波状の合せ部であり、チルベント32に接触するアルミニウム合金溶湯Mの凝固を促進させ、真空系にメタルが吸引されることを防止する。チルベント32を設けることにより、メタルの差込みなくアルミニウム合金溶湯Mの注入中にキャビティ30を真空吸引できる。
可動金型20には、鋳造後のダイカスト鋳物を取り外すため、エジェクタピン21が進退自在に組み込まれている。
外気に対しキャビティ30を気密に維持するため、固定金型10と可動金型20との合せ面にOリング等のパッキン51が介装される。パッキン51は、キャビティ30を取り囲む溝に充填され、固定金型10と可動金型20との隙間から侵入しようとする空気を遮断する。エジェクタピン21が押通されるピン孔22にもパッキン52が挿入され、ピン孔22の内壁とエジェクタピン21との間の気密性が保たれる。パッキン51,52を用いたシールにより、キャビティ30を10kPa以下の真空雰囲気に減圧できると共に、アルミニウム合金溶湯Mの注入中にも真空吸引が可能になる。
パッキン51が装着された溝を真空吸引装置60に接続し、該溝からも真空吸引するとき、外気侵入が一層効果的に抑制される。
キャビティ30を真空吸引するため、真空吸引機構60に接続された排気管61が湯道11に開口している。湯道11に臨む排気管61の開口部には、駆動シリンダー62で開閉作動される真空弁63が設けられている。また、チルベント32とパッキン51との間で固定金型10及び可動金型20の合せ面に開口するガス給排管64から分岐した排気管65が真空弁66を介して真空吸引機構60に接続されている。
キャビティ30の雰囲気圧を検出するため、圧力計67をガス給排管61及び64に取り付けている。また、キャビティ30内の湿度を管理するため、湿度計68をガス給排管64に取り付けることが好ましい。
ガス給排管64は、キャビティ30に圧縮空気を送り込むことにも使用されることから、分岐した給気管71がチェックバルブ72を介して圧縮空気噴出機構70に接続されている。ダイカスト終了後に型開きした後で、ガス給排管64に圧縮空気が吹き込まれ、真空吸引機構に付着している異物が除去される。
DVOプロセスでは、キャビティ30を真空吸引した後で酸素等の活性ガスを吹き込むことから、活性ガス供給機構80を付設している。活性ガスは、活性ガス供給機構80からガス供給管81及び給気口82を経てスリーブ40内に送り込まれる。ガス供給管81には、キャビティ30の湿度を低く維持するため活性ガスを除湿する乾燥機83が組み込まれている。
キャビティ30内の雰囲気圧及び湿度は、ガス給排管61及び64に設けた圧力計67及び湿度計68で検出される。圧力計67からの検出値は、真空吸引機構60,圧縮空気噴出機構70,活性ガス供給機構80それぞれの駆動を制御する制御系に送られ、真空吸引→酸素吹込み→真空吸引のタイミング制御に使用される。湿度計68からの検出値が15%RH以下となり、キャビティ30内の圧力が大気圧(約100kPa)以上になった時点でスリーブ40へのアルミニウム合金溶湯Mの供給を開始する。
次いで、本発明に従ったDVOプロセスを説明する。
固定金型10に可動金型20を合せて型閉めし、湯道11を介してキャビティ30を真空吸引する。キャビティ30の真空吸引には、チルベント32とパッキン51との間の合せ面に開口したガス給排管64も使用される。真空吸引は、圧力計67で検出されるキャビティ30の雰囲気圧が10kPa以下になるまで継続される。このとき、スリーブ40の給湯口41と給気口82との間にプランジャチップ43を位置させ、給湯口41からの空気侵入を防止する。湯道11を介した真空吸引であるため、スリーブ40からの潤滑剤は、キャビティ30に至ることなく系外に排出される。
真空吸引では、50kPa/秒以上の吸引速度に設定することが好ましい。キャビティ30が複雑な形状をもつ場合でも、吸引速度を好ましくは50kPa/秒以上に設定することにより、キャビティ30の隅々からガスが除去される。また、50kPa/秒以上の吸引速度でキャビティ30を真空吸引すると、金型10,20の内面に付着している離型剤等に含まれている水分が突沸し、キャビティ30内の水分が大幅に減少する。
真空吸引は、プランジャ42で給湯口41を閉塞した状態で1〜2秒程度継続させることが好ましい。この点、給湯口41が塞がれておらず1秒未満の吸引時間である従来の真空ダイカスト法に比較して、吸引時間を比較的長く設定している。キャビティ30は、真空吸引によって10kPa以下の真空度まで減圧される。金型の内面に付着している離型剤等に含まれている水分は、真空吸引によって水蒸気となり、金型の内面から分離され系外に排出される。
しかし、真空度が10kPaに達しない真空吸引では、キャビティ30内に比較的多量の空気が残存し、後続する活性ガス注入工程で活性ガスにより置換されず製品に巻き込まれ、ブローホール,膨れ等の欠陥を発生させる虞がある。他方、到達真空度を10kPa以下に設定すると、離型剤等に含まれている水分の蒸発が効果的に促進され、水蒸気となって系外に持ち去られる。なかでも、吸引速度50kPa/秒以上の高速で真空吸引すると、突沸現象によって離型剤等の内部からも水分蒸発が加速され、残留水分が大幅に減少する。吸引速度は、真空吸引装置の能力を考慮すると80kPa/秒程度が上限である。
キャビティ30が10kPa以下に真空吸引されたことをまって、給気口82から活性ガスをキャビティ30に送り込む。真空吸引は、活性ガスの注入に若干オーバーラップさせた後で停止する。このオーバーラップにより、送り込まれた活性ガスがキャビティ30の隅々まで行き渡ると共に、金型の合せ面からの外気侵入も抑制される。活性ガスの注入は、圧力計67で検出されるキャビティ30の雰囲気圧が大気圧(約100kPa)以上になるまで継続される。
活性ガスの吹込みに際し、キャビティ30内の湿度を湿度計68で測定し、キャビティ30の湿度が15%RHを超えないように湿度管理する。これにより、活性ガスに随伴してキャビティ30に持ち込まれ、アルミニウム合金溶湯Mとの反応によって水素ガスを発生させる水分量が少なくなる。キャビティ30内の湿度を下げるため、乾燥機83を通過した活性ガスをキャビティ30に注入することが好ましい。
キャビティ30の雰囲気圧が大気圧(約100kPa)以上になった後、プランジャチップ43を給湯位置まで後退させ、給湯口41を開放する。次いで、1回のダイカストに必要な量のアルミニウム合金溶湯Mをスリーブ40に注入する。このとき、キャビティ30が大気圧以上の雰囲気圧に維持されているので、給湯口41から噴き出す活性ガスによって外気の侵入が防止される。給湯口41は、アルミニウム合金溶湯Mの注入完了後、プランジャ42を前進させることによりキャビティ30への連通状態が遮断される。
注湯後、オーバーフロー部31を介しキャビティ30が再度真空吸引される。活性ガスの注入と再度の真空吸引は、若干オーバーラップさせることが好ましい。活性ガスの注入は、鋳造終了後まで継続することも可能である。このオーバーラップにより、余剰の活性ガスがキャビティ30から排気されると共に、離型剤やスリーブ潤滑剤に由来する水分が活性ガスに随伴されてキャビティ30から効果的に除去される。また、活性ガス注入後に再度真空吸引する場合に生じがちな外気の侵入もなくなる。
再度真空吸引しながらプランジャ42を前進させ、プランジャチップ43が給湯口41を越えて高速射出開始位置まで低速前進させる。この際、真空開始位置に達した時点で、再度の真空吸引を開始する。
次いで、キャビティ内が30kPa以下の圧力になった後、高速射出開始位置から射出限位置までプランジャ42を高速前進させ、アルミニウム合金溶湯Mをキャビティ30内に圧入する。このとき、キャビティ30が真空吸引されているので、アルミニウム合金溶湯Mの圧入に伴って未反応の活性ガスがキャビティ30から効果的に除去される。そのため、未反応の活性ガスがメタルに取り込まれることがなくなる。なお、キャビティ内が30kPa以下になっていないと、後述の実施例からもわかるように、気孔率のバラツキが大きく気孔率が小さいものが安定して得難い。真空吸引は、キャビティ30をアルミニウム合金溶湯Mで充満させるまで継続される。
キャビティ30をアルミニウム合金溶湯Mで充満させ、キャビティ30に接触しているアルミニウム合金溶湯の表層部を凝固させた時点で、図示していない加圧機構を作動させ、ピンボス部に配置した加圧材をキャビティの内部方向に押圧させる。この加圧材による押圧によって、厚肉未凝固部の凝固が促進され、凝固組織が微細化される。また、鋳巣が形成されようとしていても溶湯が補給され、結果的に鋳巣のないダイカスト製ピストンが鋳造される。
鋳造終了後、真空吸引を停止させ、ピンボス部の加圧材を後端まで後退させた後、型開きし、圧縮空気噴出機構70から圧縮空気を吹き込んでガス給排管64内を清掃するとともに、エジェクタピン21をキャビティ30方向に前進させてダイカスト製ピストンを取り外す。
以上、ダイカスト法の最良の実施形態として、DVOプロセスを採用した例について説明したが、ピンボス部を局部加圧すれば、DVOプロセスに限らず、他のPF法,真空ダイカスト法,VO法で鋳巣等の鋳造欠陥の少ないピストンが得られることは言うまでもない。
アルミニウム合金として、本出願人等が高負荷ピストン用として開発したAl−Si−Ni−Cu−Mg系の合金(特願2002−187582号で提案)を用いた。
脱ガス処理等の溶湯清浄化処理が施されたアルミニウム合金溶湯を、図7に示す簡易ピストン形状にダイカスト法で鋳造した。鋳造は、いわゆるDVO法ではなく、鋳造する前に金型のキャビティ内の空気を酸素に置換してから溶湯をキャビティ内に圧入するポアフリー(PF)ダイカスト法で行った。そして、鋳造の際に、図7(a)のダイカストではピンボス部を側方から直接加圧し、図7(b)のダイカストではスカート部下方から加圧した。また、頂部から加圧する鋳造、およびまったく加圧しない鋳造も行った。
その後、得られた各鋳物材の密度をアルキメデス法により測定した。その測定値とそれを鋳巣のできにくい直方体形状に重力鋳造で鋳造した鋳造材の密度との差を求め、各鋳造材の気孔率を算出した。その結果を表1に示す。
この結果から、ピンボス部を加圧したものが最も気孔率が小さい、すなわち鋳巣等の鋳造欠陥が少ないことがわかる。
Figure 2005088033
なお、ピンボス部を側方から加圧する際、局部加圧を加える加圧体を、予めキャビティ内に突出させておき、ピンボス部の表層部が凝固した段階で、加圧材をさらに突出させてピンボス部を加圧した。そして、鋳造材の外観を観察したところ、いずれの加圧部分にもシミ出しは観察されなかった。比較として、加圧材をキャビティ内に突出させずに、加圧材の先端をキャビティの内壁と面一にした状態で溶湯を圧入し、その後ピンボス部を加圧する鋳造を行った。金型と加圧材の摺動部にシミ出しが入り込み、金型から鋳造材を取り出すのに苦労した。鋳造材を取り出した後、加圧材の外観を観察したところ、かじりの跡が認められた。
実施例1で使用したものと同じアルミニウム合金溶湯を、脱ガス処理等の溶湯清浄化処理を施した後、ピストン形状にダイカスト法で鋳造した。
鋳造は、溶湯を圧入する前に金型のキャビティ内を10kPaまで真空吸引し、その後キャビティ内に酸素を注入し、キャビティ内の圧力を大気圧以上とした時点で、プランジャを後退させ、スリーブの注湯口を開口させ、溶湯を注湯口に注湯した。溶湯を注湯した後、プランジャを前進させてスリーブの注湯口を閉じ、再度真空吸引を開始して、キャビティ内の圧力が予め定められた圧力になった時点で、プランジャをさらに前進させてキャビティ内に溶湯を圧入するダイカストを行った。
溶湯をキャビティ内に圧入するためにプランジャをさらに前進させるときのキャビティ内の圧力を大気圧よりも約70kPa,約60kPaおよび約50kPa低くした圧力である、30kPa,40kPaおよび50kPaの3水準に変化させて、それぞれ5回の鋳造を行った。
その後、実施例1と同様に、得られた各鋳物材の密度をアルキメデス法により測定した。その測定値とそれを鋳巣のできにくい直方体形状に重力鋳造で鋳造した鋳造材の密度との差を求め、各鋳造材の気孔率を算出した。その結果を表2および図8に示す。
この結果から、再度真空吸引し、溶湯を圧入するさいのキャビティ内の圧力を30kPa以下にまで低下させておくと、それを超えるものと比して気孔率が小さく、しかも気孔率のバラツキが小さい鋳造体が得られることがわかる。
Figure 2005088033
ピストンをダイカスト法で製造する際の、欠陥発生箇所を説明する図 本発明の、ピンボス部を局部加圧する態様を説明する図 局部加圧の際に、凝固殻の作用によりシミ出しの発生状況を説明する図 凝固殻形成の前に加圧材を突出させておく態様を説明する図 凝固殻の作用によりシミ出しを防ぐ態様を説明する図 ダイカストマシーンの概略を説明する図 実施例1で用いた簡易ピストン形状と局部加圧位置を説明する図 再度真空吸引したときの圧力と気孔率の関係を説明する図

Claims (3)

  1. ほぼ円板形をしたヘッド壁とこのヘッド壁から延びたピンボス部およびスカート部を有する内燃機関用ピストンをダイカスト法で鋳造する際、溶湯を金型のダイキャビティ内に注湯した後、注湯された溶湯の表層部が凝固し、内部に未凝固部分が残っている状態のときに、ピストンのピンボス部を局部的に加圧することを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  2. 溶湯を金型のダイキャビティ内に注湯する前に、局部加圧を加える加圧部材を、予めキャビティ内に突出させておき、注湯された溶湯の表層部が凝固した段階で、前記加圧部材をさらに突出させてピンボス部を加圧する請求項1に記載の内燃機関用ピストンの製造方法。
  3. ダイカスト法としては、金型のキャビティ内を真空吸引した後、真空吸引にオーバーラップさせてスリーブから活性ガスをキャビティ内に注入し、キャビティ内の雰囲気圧を大気圧以上にした後、スリーブに溶湯を注入し、次いで再度真空吸引してキャビティ内を30kPa以下の圧力にした後に、プランジャを前進させてスリーブ内から溶湯をキャビティに圧入する方法を適用する請求項1または2に記載の内燃機関用ピストンの製造方法。
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