JP3493665B2 - 導電性ペースト - Google Patents
導電性ペーストInfo
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Description
成用などとして用いられる導電性ペーストに関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、外部電極を有する電子部品の
一例としては積層磁器コンデンサが知られており、この
積層磁器コンデンサは以下のような手順を経て製造され
るのが一般的である。すなわち、まず、内部電極となる
導電性ペーストが表面上に塗布されたセラミックグリー
ン(生)シートを含む非還元性のセラミックグリーンシ
ートの複数枚を積み重ね、これらを圧着することによっ
て一体化された積層体を作成した後、この積層体を所定
の大きさごとに分断することによって未焼成状態のチッ
プ素体を作成する。つぎに、これらのチップ素体を所定
の条件下で焼成することによってチップ焼成体を得た
後、得られたチップ焼成体のそれぞれに外部電極となる
導電性ペーストを塗布したうえで焼き付けると、積層磁
器コンデンサが完成する。 【0003】なお、このような積層磁器コンデンサの内
部電極となる導電性ペーストとしては、銅、ニッケル、
鉄やコバルトなどのような卑金属成分を含むものが用い
られる一方、その外部電極形成用の導電性ペーストとし
ては、固形成分である銅粉末及びガラスフリットを有機
ビヒクルに分散させてなる導電性ペーストを用いるのが
普通であり、ガラスフリットとしてはホウケイ酸亜鉛系
のものが一般的に用いられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
導電性ペーストを用いた場合には、これを焼き付けてな
る外部電極のチップ焼成体に対する接着強度が低く、電
極剥離というような不都合の発生を招くことがあった。 【0005】本発明は、このような不都合に鑑みて創案
されたものであって、接着強度の高い外部電極を形成し
うる導電性ペーストの提供を目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明にかかる導電性ペ
ーストは、このような目的を達成するために、銅粉末及
びガラスフリットを含む導電性ペーストであって、前記
ガラスフリット100wt%のうち、25ないし75w
t%がホウケイ酸バリウム系ガラスであり、残部がホウ
ケイ酸亜鉛系ガラスであることを特徴とする、電子部品
の外部電極形成用の導電性ペーストである。 【0007】 【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、以下の説明においては、本発明にかかる導電性ペー
ストからなる外部電極を有する電子部品が積層磁器コン
デンサであるものとしているが、これに限定されないこ
とは勿論である。 【0008】まず、従来例同様の卑金属成分を含んで内
部電極となる導電性ペーストを用意し、この導電性ペー
ストが表面上に塗布されたセラミックグリーンシートを
含む非還元性のセラミックグリーンシートの複数枚を積
み重ねた後、これらを圧着することによって一体化され
た積層体を作成する。そして、この積層体を所定の大き
さごとに分断することによって未焼成状態のチップ素体
を作成した後、これらのチップ素体を所定の条件下で焼
成することによってチップ焼成体を得る。 【0009】その一方、導電性ペースト中における固形
成分としての銅粉末及びガラスフリットと、エチルセル
ロースをテルピネオールで溶解してなる有機ビヒクルと
を用意し、表1で示すように、これらの所定量ずつを加
え合わせたうえで混練りすることによって組成比が異な
る5種類の導電性ペーストをそれぞれ作成する。なお、
このとき、ガラスフリットとしては、ホウケイ酸亜鉛系
ガラス及びホウケイ酸バリウム系ガラスをそれぞれ用意
したうえで加え合わせるものとする。 【0010】すなわち、この表1における試料No.1
で示される導電性ペーストは、従来例同様、ホウケイ酸
亜鉛系ガラスのみをガラスフリットとして含むものであ
り、このガラスフリットのペースト全体に対する配合比
率は8wt%とされている。また、試料No.2ないし
試料No.4でそれぞれ示される導電性ペーストはいず
れもペースト全体に対して8wt%の配合比率とされた
ガラスフリットを含む本発明の範囲内にあるものであ
り、試料No.2の導電性ペーストではガラスフリット
の全体に対するホウケイ酸バリウム系ガラスの配合比率
が25wt%〔=(2/(6+2))×100〕、試料
No.3ではガラスフリットの全体に対するホウケイ酸
バリウム系ガラスの配合比率が50wt%〔=(4/
(4+4))×100〕とされる一方、試料No.4で
はガラスフリットの全体に対するホウケイ酸バリウム系
ガラスの配合比率が75wt%〔=(6/(2+6))
×100〕とされている。さらに、試料No.5で示さ
れる導電性ペーストにおけるガラスフリットは、ホウケ
イ酸バリウム系ガラスのみから構成されている。 【0011】 【表1】 【0012】さらに、このようにして得た試料No.1
ないし試料No.5それぞれの導電性ペーストを別途得
られたチップ焼成体のそれぞれに塗布したうえ、非酸化
性雰囲気中800℃の温度下で50分間の加熱という条
件に従って焼き付けると、外部電極が焼き付け形成され
た特性評価用として試料No.1ないし試料No.5で
示される積層磁器コンデンサが完成する。 【0013】そこで、このようにして形成された各積層
磁器コンデンサの外部電極の表面上それぞれに、その法
線方向に沿って伸びる向きで配置された直径1mmのリ
ード線を半田付け接続したうえ、このリード線を引っ張
ることによって外部電極それぞれのチップ焼成体に対す
る接着強度の測定及びその剥離モードの目視による評価
を行ったところ、表2で示すような結果が得られた。な
お、この表2中の接着強度とはリード線を介して外部電
極に加えた外力を示す一方、破壊モードとは接着強度で
示される外力を越えた場合における破壊の挙動を示して
おり、電極剥離とは外力の印加によってチップ焼成体か
ら外部電極が剥がれたことを意味し、また、基板割れと
は外部電極とチップ焼成体とが非常によく密着している
ために外部電極が剥がれることなくチップ焼成体自身が
割れてしまったことを意味している。 【0014】 【表2】 【0015】そして、この表2によれば、従来例同様の
構成とされた試料No.1の導電性ペーストを焼き付け
てなる外部電極ではその接着強度が2Kg・f以下と低
く、電極剥離が生じるのに対し、試料No.2ないし試
料No.4で示される本発明範囲内の導電性ペーストを
用いて形成された外部電極ではそのいずれにおいても電
極剥離ではなくて基板割れが生じるほど接着強度が高く
なっていることが分かる。また、ガラスフリットのすべ
てがホウケイ酸バリウム系ガラスとされた試料No.5
の導電性ペーストでは、表2では示していないコンデン
サ容量や誘電損失などの面での不都合が生じることにな
り、実用的でないことも明らかとなった。 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる導
電性ペーストを用いた場合には、チップ焼成体に対する
接着強度が高い外部電極を形成することが可能となる結
果、電極剥離というような不都合の発生を招くことがな
くなるとともに、例えば積層磁器コンデンサの外部電極
に利用した場合に、コンデンサ容量や誘電損失などの面
で不都合が生じにくいものとなり、信頼性の向上を図る
ことができるという効果が得られる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 銅粉末及びガラスフリットを含む導電性
ペーストであって、 前記ガラスフリットは、ホウケイ酸バリウム系ガラスと
ホウケイ酸亜鉛系ガラスとを含み、前記 ガラスフリット100wt%のうち、25ないし7
5wt%がホウケイ酸バリウム系ガラスであり、残部が
ホウケイ酸亜鉛系ガラスであることを特徴とする、電子
部品の外部電極形成用の導電性ペースト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03319292A JP3493665B2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | 導電性ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03319292A JP3493665B2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | 導電性ペースト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05234415A JPH05234415A (ja) | 1993-09-10 |
JP3493665B2 true JP3493665B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=12379624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03319292A Expired - Lifetime JP3493665B2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | 導電性ペースト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3493665B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3079930B2 (ja) * | 1995-01-23 | 2000-08-21 | 株式会社村田製作所 | 磁器コンデンサ |
JP3835218B2 (ja) * | 2001-08-23 | 2006-10-18 | 株式会社村田製作所 | 積層セラミックコンデンサ |
JP4300786B2 (ja) | 2001-12-21 | 2009-07-22 | 昭栄化学工業株式会社 | ガラスおよびこれを用いた導体ペースト |
JP4815828B2 (ja) * | 2005-03-11 | 2011-11-16 | Tdk株式会社 | 導電性ペースト、電子部品、及び電子機器 |
JP5706186B2 (ja) * | 2011-02-24 | 2015-04-22 | コーア株式会社 | チップ抵抗器およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-02-20 JP JP03319292A patent/JP3493665B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05234415A (ja) | 1993-09-10 |
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