JP3082154B2 - セラミック電子部品用焼付型導電性ペースト及びセラミック電子部品 - Google Patents

セラミック電子部品用焼付型導電性ペースト及びセラミック電子部品

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JP3082154B2 JP06192699A JP19269994A JP3082154B2 JP 3082154 B2 JP3082154 B2 JP 3082154B2 JP 06192699 A JP06192699 A JP 06192699A JP 19269994 A JP19269994 A JP 19269994A JP 3082154 B2 JP3082154 B2 JP 3082154B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば積層セラミック
コンデンサの外部電極のようにセラミック素体に導電膜
を形成するための焼付型導電性ペースト及びこれを用い
て得たセラミック電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックコンデンサ、ハイブリッドI
Cのような電子部品は電子製品の回路構成部品として広
く使用されている。これらの内、積層セラミックコンデ
ンサは、セラミック誘電体層と内部電極を交互に積層
し、その積層体のセラミック素体の両側端面に当該内部
電極の端部を引き出し、その端部に接続する外部電極を
該端面に形成し、この外部電極をプリント基板のはんだ
付けランドにはんだ付けして使用されるものであり、ま
た、ハイブリッドICはセラミック層内及びその表面に
電子回路が形成されるものであるが、いずれもセラミッ
ク素地の表面には前者では外部電極、後者では回路導体
としての導電膜が形成されるものである。これらの外部
電極や導電膜を形成するには、焼付型導電性ペーストを
用いることが行われているが、例えば積層セラミックコ
ンデンサの外部電極の場合には、セラミックグリーンシ
ートにニッケルを導電性粉末とする導電膜を形成した未
焼成材料シートを積層して得たチップを高温で焼成し、
そのチップのセラミック素体にニッケルを導電粉末とす
る焼付型導電性ペーストを上記導電膜の焼成体である内
部電極に接続するように塗布し、焼付ける。そして、そ
の焼付け膜に銅メッキを行ってからニッケルメッキを行
って、銅メッキ膜を緩衝膜とすることによりニッケルメ
ッキ膜が剥がれないようにし、さらにプリント基板のは
んだ付けランドに良くはんだ付けができるように半田メ
ッキを行って外部電極としている。ところが、近年、銅
粉末を含有する焼付型導電性ペーストをセラミック素体
に直接に塗布し、焼付けて外部電極とすることがコスト
の低減をはかる目的から行われている。
【0003】例えば実公昭58−14600号公報に
は、銅又はニッケルと、ホウ酸バリウムガラスからなる
外部電極を有する積層セラミックコンデンサが記載され
ており、その外部電極用の焼付型導電性ペーストも記載
されている。このような焼付型導電性ペーストには、銅
粉末にホウケイ酸鉛ガラス(PbO−B2 3 −SiO
2 )を3.5重量%と、適量のバインダーを混合したも
のも知られており、積層セラミックコンデンサのセラミ
ック素体に対するその塗布膜は窒素等の中性又は還元性
雰囲気中で焼付けられている。このようにすると、バイ
ンダーは高熱により分解除去され、銅とホウケイ酸鉛ガ
ラスからなる外部電極がセラミック素体表面に形成され
ることになり、銅はホウケイ酸鉛ガラスによりセラミッ
ク素体表面に接着される。実際には中性又は還元性雰囲
気を得るためには比較的低廉な窒素ガスを用いている
が、市販の窒素ガスには数ppmの酸素が含まれてお
り、僅かな酸素を含む窒素雰囲気中で塗膜の焼付けが行
われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな僅かな酸素を含む窒素雰囲気中で塗膜の焼付けを行
うと、バインダーは完全には分解除去されることができ
ず、バインダーが炭化してそのカーボンが残留すること
になって、その焼付膜のセラミック素体に対する密着強
度が弱くなるという問題がある。窒素雰囲気中の酸素濃
度を高めると、残留したカーボンは酸化され、炭酸ガス
等となって除去され、残留カーボンは無くなるので、こ
の密着強度が弱くなるという問題は改善されるが、今度
は銅が酸化されることにより銅の酸化物が生じ、この酸
化物を含む外部電極は積層セラミック素体の両側端面に
導出されている内部電極引き出し導体との接着強度が弱
くなり、その多数の接続のうちには断線するものもあ
り、コンデンサとしての所定の静電容量が得られない、
いわゆる静電容量抜けという現象を生じることがある。
【0005】本発明の第1の目的は、例えば積層セラミ
ックコンデンサの外部電極の如き導電膜のセラミック素
体に対する密着強度の大きい焼付型導電性ペースト及び
これを用いて得たセラミック電子部品を提供することに
ある。本発明の第2の目的は、例えば積層セラミックコ
ンデンサにおいてセラミック素体の両側端面に導出され
ている内部電極引き出し導体との接着強度が大きく、静
電容量抜けのない外部電極を形成できる焼付型導電性ペ
ースト及びこれを用いて得たセラミック電子部品を提供
することにある。本発明の第3の目的は、例えば積層セ
ラミックコンデンサにおいてセラミック素体に対する外
部電極の製造工程を短縮し、生産性を向上できる焼付型
導電性ペースト及びこれを用いて得たセラミック電子部
品を提供することにある。本発明の第4の目的は、酸素
を含まないか僅かにしか含まない中性又は還元性雰囲気
中で焼付を行った場合でも上記第1、第3の目的を達成
できる焼付型導電性ペースト及びこれを用いて得たセラ
ミック電子部品を提供することにある。本発明の第5の
目的は、酸素を僅かに含有する中性又は還元性雰囲気中
で焼付けを行った場合でも上記第2、第3の目的を達成
できる焼付型導電性ペースト及びこれを用いて得たセラ
ミック電子部品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)銅とニッケルを主要成分とする導
電性粉末と、平均粒径0.5〜3.0μmのホウケイ酸
アルカリ酸化物系ガラスフリットと、バインダーを少な
くとも含有するセラミック電子部品用焼付型導電性ペー
ストを提供するものである。また、(2)ニッケルが銅
粉末に対して0.3重量%以上20重量%以下である上
記(1)のセラミック電子部品用焼付型導電性ペース
ト、(3)ホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラスフリット
が銅に対して0.8重量%以上15重量%以下含有され
ている上記(1)又は(2)のセラミック電子部品用焼
付型導電性ペースト、(4)セラミック素体に導電膜を
有するセラミック電子部品において、該導電膜は銅、ニ
ッケル及びホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラスを主要成
分とするセラミック電子部品、(5)ニッケルが銅に対
して0.3重量%以上20重量%以下である上記(4)
のセラミック電子部品、(6)ホウケイ酸アルカリ酸化
物系ガラスフリットが銅に対して0.8重量%以上15
重量%以下含有されている上記(4)又は(5)のセラ
ミック電子部品、(7)セラミック電子部品がセラミッ
ク層と内部電極を交互に積層し、その積層体のセラミッ
ク素体の表面に該内部電極に接続する外部電極を有する
セラミック電子部品であり、導電膜が該外部電極である
上記(4)ないし(6)のいずれかに記載のセラミック
電子部品を提供するものである。
【0007】本発明において、「銅、ニッケルを主要成
分とする」とは、銅粉末、ニッケル粉末を主要成分とす
る場合のみならず、銅とニッケルの合金粉末を主要成分
とする場合でも良いことを示す。いずれの場合もニッケ
ルは銅に対して0.3重量%以上20重量%以下含まれ
るのが好ましいが、例えば後述の実施例で示すように、
この範囲より少ないと焼付型導電性ペーストの焼付膜の
セラミック素体に対する接着性や、積層セラミックコン
デンサの場合にはさらにセラミック素体のチップの端面
に導出されている内部電極引き出し導体との接着強度が
不足し、静電容量抜けを起こすことがある。また、この
範囲より多いと、その焼付膜の焼結が困難になり、ある
いは従来のニッケル導電膜のように銅メッキを介してさ
らにニッケルメッキを行わなければならない問題が起き
ることがある。ニッケルの銅に対する割合は、焼付膜の
セラミック素体に対する密着強度の点からは、ガラスフ
リットの銅に対する割合が1重量%以上の場合には0.
5重量%以上20重量%以下がより好ましい。導電粉末
の平均粒径としては0.3〜2.0μmが好ましい。
【0008】本発明は、上記(1)〜(7)において、
ホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラスを用いるが、ホウケ
イ酸アルカリ酸化物系ガラスとは、一般式、R2 O−B
2 3 −SiO2 (但しR2 OはLi2 O、Na2 O、
2 Oのいずれか単独又はこれらの任意の複数の各成分
任意の混合割合の組み合わせを示す。)で示されるガラ
スを主要成分とすることをいい、本発明は、この一般式
で定義された化合物を含有するセラミック電子部品用焼
付型導電性ペースト及びこれを用いて得た電子部品を提
供することができる。ホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラ
スは銅に対して0.8重量%以上15重量%以下が好ま
しい。例えば後述の実施例に示すように、これが0.8
重量%より少ないと焼付膜のセラミック素地に対する密
着強度が良くなく、15重量%より多いと、例えば積層
セラミックコンデンサの場合には静電容量を大きくする
ことができないことがある。ホウケイ酸アルカリ酸化物
系ガラスフリットの平均粒径は0.5〜3.0μmが好
ましい。
【0009】本発明における「バインダー」とは、ビヒ
クルとも言われるが、有機物を主体としたものが好まし
く、これには少なくとも樹脂を含有し、常温又は加温下
で液状の樹脂も使用でき、その場合には溶剤を使用とし
ない場合でも良いことがあるが、一般には固形樹脂の場
合のみならず溶剤を使用する。本発明は、上記(1)〜
(3)において、有機物を主体とした、いわゆる有機物
バインダーとしては、銅、ニッケル、ガラスを主とする
固形分に対して10重量%以上40重量%以下が好まし
い。これより少ないと流動性の点で塗布作業性が良くな
いことがあり、また、セラミック素地に塗布しても素地
に接着できなかったり、形を保持することができないこ
とがあり、したがって、焼付膜のセラミック素地に対す
る密着強度を損なったり、静電容量抜けが生じたりする
ことがある。また、40重量%より多いと、固形分重量
比が小さくなり、十分な厚さの導電膜を形成することが
できない。
【0010】樹脂としては、エチルセルロース等のセル
ロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリビニルアルコール等のビニル系の非硬化型樹
脂、エポキシ、アクリル等の好ましくは過酸化物を併用
した熱硬化性樹脂、さらには紫外線硬化型樹脂、電子線
硬化型樹脂その他の樹脂が挙げられ、後者の2つの例と
しては、エポキシアクリレート、ポリブタジエンアクリ
レート、ウレタンアクリレート等のアクリル酸、メタク
リル酸変性物、不飽和ポリエステル等が挙げられ、紫外
線硬化型樹脂として使用するときは光開始剤としてベン
ゾイン、アセトフェノン、ベンジル、ベンゾフェノン、
ベンゾインブチルエーテル等を併用できる。また、溶剤
としては、テルピネオール(ターピネオール)、テトラ
リン、ブチルカルビトール、カービトールアセテート等
が単独又は複数混合して用いられる。樹脂と溶剤の使用
割合としては、樹脂が全体の7〜10%前後が好まし
く、その樹脂溶液の粘度は5ポイズ前後が好ましい。
【0011】本発明の焼付型導電性ペーストを作製する
には、銅、ニッケルを主成分とする導電粉末と、ホウケ
イ酸アルカリ酸化物系ガラスフリット及びバインダーを
混合撹拌することにより得られるが、これにはボールミ
ル、三本ロール等の混合用機械が使用できる。焼付型導
電性ペーストの粘度としては、固形分2〜4重量%で3
0〜40ポイズであることが、塗布作業性等の点で好ま
しい。本発明の焼付型導電性ペーストをセラミック素地
に塗布するには、例えばスクリーン印刷、ディッピング
法等が好ましい。
【0012】本発明の焼付型導電性ペーストを用いてセ
ラミック電子部品を作製するには、例えば積層セラミッ
クコンデンサの場合には、具体的には例えば後述する実
施例に記載された方法が挙げられるが、一般的には次の
方法が挙げられ、本発明の焼付型導電性ペーストは次の
ように用いられる。すなわち、セラミック粉末と、バイ
ンダー樹脂を含有するセラミックグリーンシート用組成
物を用いてセラミックグリーンシートを形成する工程
と、このセラミックグリーンシートの複数枚のそれぞれ
にニッケル等の導電性粉末を含有する内部電極材料ペー
ストを用いて導電体部を形成する工程と、この導電体部
を形成したセラミックグリーンシートを積層する工程
と、この積層体を圧着する工程と、この圧着積層体を酸
化性又は非酸化性雰囲気中の仮焼成を経てあるいはこれ
を経ずに中性又は還元性雰囲気中で焼成する工程と、上
記導電体部が焼成されることによって形成された内部電
極に接続する外部電極を形成する工程を有し、該外部電
極は上記(1)〜(3)の焼付型導電性ペーストを上記
仮焼した後又は焼成した後の積層体に塗布し、中性又は
還元性雰囲気中で焼付ける工程を有する積層セラミック
コンデンサの製造方法である。この場合の「中性又は還
元性雰囲気」としては窒素ガス等の不活性ガスが挙げら
れるが、これらには微量の酸素、例えば数ppmの酸素
を含有していても良く、この場合には「微量の酸素を含
有してもよい中性又は還元性雰囲気」とすることができ
るが、酸素は少ない方が好ましい。
【0013】本発明の焼付型導電性ペーストを用いた焼
付膜の導電膜を形成するセラミック電子部品としては、
積層セラミックコンデンサのほかにハイブリッドIC、
積層LCフイルター、積層部品表面に他の回路を形成し
た複合電子部品等が挙げられ、セラミック素体とは電極
その他の回路部品を内蔵するセラミック材料焼成体やこ
れらを内蔵しない、いわゆる基板と言われるものも含
む。
【0014】
【作用】銅とニッケルからなる導電粉末を含有する焼
付型導電性ペーストの焼付膜は、その加熱により生成さ
れた銅とニッケルの合金、あるいは当初配合の導電粉末
がこれらの合金である場合にはその合金の平均粒径0.
5〜3.0μmのホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラスに
対する濡れが銅単独とホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラ
スとの濡れに比べて向上するため、焼付膜とセラミック
素地との密着性が向上し、さらに積層セラミックコンデ
ンサの場合にはセラミック素体の端面に導出された内部
電極引き出し導体との接続強度も向上できる。このよう
に銅とニッケルの合金と平均粒径0.5〜3.0μmの
ホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラスとの濡れが良くなる
ことにより、焼付膜にカーボンが残存してもその焼付膜
とセラミック素体との密着強度に及ぼす影響はその実用
強度を害するほど大きくはなく、また、焼付膜に銅酸化
物が生じても静電容量抜けを生じさせるほどの影響はな
いものと考えることができるが、完全に解明されている
わけではなく、この考え方に限定されるものではない。
【0015】
【実施例】
実施例1 下記各成分を秤量して得た配合物を1リットルのポリエ
チレン性ポットに仕込み、60rpm、15時間ボール
ミル法により湿式混合し、スラリーを得た。 セラミック粉末(チタン酸バリウム) 88.65重量部 バインダー樹脂(ポリビニルブチラール樹脂) 9.85重量部 可塑剤(ジ−n−ブチルフタレート) 1.50重量部 エタノール 100重量部 トルエン 100重量部 なお、セラミック粉末としては、チタン酸バリウム9
0.2重量%、ジルコン酸カルシウム0.8重量%、炭
酸バリウム0.5重量%、炭酸マグネシウム0.24重
量%、酸化ニオブ0.15重量%のものを使用しても良
い。
【0016】得られたスラリーを脱泡処理した後、寸法
100×100mmのシリコン系離型剤処理したPET
フィルムからなるキャリアフィルム上に、隙間100μ
mのドクターブレードにて寸法50×50mmとなるよ
うに塗布し、乾燥させ、剥離させて厚さ30μmのセラ
ミック誘電体グリーンシートを得た。このようにして作
製したセラミック誘電体グリ−ンシートの片面に次の組
成の内部電極材料導電性ペーストを塗布し、120℃、
2時間乾燥させる。 ニッケル粉末 43.4重量部 エチルセルロース 4.0重量部 テルピネオール 52.6重量部 このような内部電極材料膜を形成したセラミック誘電体
グリーンシートを所定枚数作製して表裏重ねて積層し、
その両面にさらに内部電極材料を形成していないセラミ
ック誘電体グリーンシートを重ねて熱圧着(80℃で1
50Kgf/cm2 )し、未焼成圧着積層体を作製す
る。
【0017】次に上記の未焼成圧着積層体について、こ
れは多数のコンデンサ単位を含むように作製されている
ので、個々の単位毎に裁断してチップ化する。これらの
チップを500℃で通常の方法で酸化性雰囲気中で加熱
して脱バインダー処理を行い、さらに1300℃で中性
又は還元性雰囲気中(市販の窒素カス(数ppmの酸素
を含有)を使用)で焼成して積層セラミックコンデンサ
素体を得た。この積層セラミックコンデサ素体の上記
内部電極材料の焼成体である内部電極の導体が引き出さ
れている両端面に下記組成の焼付型導電性ペーストをス
クリーン印刷により塗布し、市販の窒素ガス雰囲気中、
800℃で10分間焼付け、チップ型の積層セラミック
コンデンサを得た。 銅粉末 100重量部 ニッケル粉末 5重量部 Na2 O−B2 3 −SiO2 ガラスフリット 4.5重量部 アクリル樹脂 1.5重量部 (三菱レイヨン社BR−127) ターピネオール 20.4重量部 この導電ペーストは、銅粉末、ニッケル粉末、ガラスフ
リット(平均粒径0.5〜3.0μm)の3者の固形分
を乳鉢で良く混ぜたのち、アクリル樹脂をターピネオー
ルで溶かした樹脂溶液を前者の固形分に対し、20重量
%添加し、再度乳鉢中で良くかきまぜ、さらに三本ロー
ルにて練り合わせ、ペーストとしたものである。その粘
度は回転円板粘度計で測定したところ32ポイズであっ
た。
【0018】上記の焼付膜のセラミック素体に対する密
着強度を測定するために、上記のセラミック誘電体グリ
ーンシートのみを積層し、圧着した後、上記と同様に焼
成して得た基板上に、上記焼付型導電性ペーストの内ニ
ッケル粉末、ガラスフリットの銅に対する割合を表1に
示す割合にした以外は同様にして得た焼付型導電性ペー
ストをスクリーン印刷により塗布し、市販の窒素ガス
(数ppmの酸素を含有)による雰囲気下、800℃で
10分間焼付けた焼付膜について、2mm角のピール強
度(密着強度(Kgf))を測定した結果を表1に示
す。なお、ピール強度測定方法は、2mm角の基板のラ
ンドにリード線をL字形に曲げて、リード線が垂直に立
つように半田付けする。このリード線を垂直方向に引っ
張り、リード線が半田付けされた部分から剥がれる強度
(Kgf)をプッシュブルゲージで測定した。測定値は
100個の平均値である。測定値が高いほど密着強度は
大きい。
【0019】また、316形状(横1.6mm、縦3.
2mmの寸法)に形成した上述の積層セラミックコンデ
ンサ(JIS F475)について、銅粉末、ニッケル
粉末及びガラスフリットの配合割合を表1に示した以外
は上記と同様にして得た焼付型導電性ペーストを用い、
その塗布膜を800℃、10分間窒素雰囲気(数ppm
の酸素を含有)中で焼付けて外部電極を形成し、そのそ
れぞれについて室温にて静電容量を測定した結果を表1
に示す。測定値は100個の平均値である。
【0020】比較例1 表1中、上記焼付型導電性ペーストの内、ニッケル粉末
の配合量を0とし、ガラスフリットの配合量を銅に対し
て3.5重量%とし、それ以外は同様にして得た焼付型
導電性ペーストを用いて上記と同様に試験した結果を表
1に示す。
【0021】比較例2 表1中、上記焼付型導電性ペーストの内、ニッケル粉末
の配合量を0とし、ガラスフリットの種類をホウケイ酸
鉛ガラス(PbO−B2 3 −SiO2 )に代えてその
配合量を銅に対して3.5重量%とし、それ以外は同様
にして得た焼付型導電性ペーストを用いて上記と同様に
試験した結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】上記実施例において、バインダー(アクリ
ル樹脂とターピネオールの合計)の添加量は銅、ニッケ
ル、ガラスフリットの合計に対し、10重量%未満、4
0重量%より多い範囲では上記の積層セラミックコンデ
ンサ本体への塗布が困難であった。このことから、使用
できるバインダーの配合量は、10重量%≦バインダー
の銅、ニッケル、ガラスフリットの合計に対する添加量
≦40重量%とすることができる。
【0024】表1の結果より、ニッケル添加量は、試料
No.5の20重量%のとき、密着強度及び静電容量の
両方の物性値は比較例より良いか同等であり、試料No
6で23重量%のとき、焼結不能であり、一方、試料N
o.1の0.3重量%のときその両方の物性値は比較例
に比べて優れているから、0.3重量%≦Cuに対する
Ni量≦20重量%において、上記の両方の物性値が優
れる。特に、ガラスフリットの銅に対する配合量が1重
量%以上では、0.5重量%≦Cuに対するNi量≦2
0重量%において密着強度の物性値はさらに良い。Na
2 O−B2 3 −SiO2 ガラスフリットの銅に対する
添加量については、試料No.9で15重量%のとき上
記両方の物性値は比較例より良いか同等であり、No.
10で16重量%のとき静電容量が比較例より悪く、一
方試料No.7の0.8重量%のときでも上記両方の物
性値は比較例より良いから、0.8重量%≦Na2 O−
2 3 −SiO2 ガラスフリットの銅に対する添加量
≦15重量%において、上記の両方の物性値が優れる。
特に、ニッケルの銅に対する添加量が0.5重量%以上
では、1.0重量%≦Na2 O−B2 3 −SiO2
ラスフリットの銅に対する添加量≦15重量%において
密着強度の物性値はさらに良い。
【0025】実施例2 実施例1において、Na2 O−B2 3 −SiO2 ガラ
スフリットの代わりにLi2 O−B2 3 −SiO2
ラスフリット、K2 O−B2 3 −SiO2 ガラスフリ
ットを用い、アクリル樹脂の代わりにエチルセルロース
又はポリビニルブチラール樹脂を用いても同様な結果が
得られた。但し、溶剤の種類は適宜変えることができ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、焼付型導電性ペースト
に銅とニッケルを主要成分とする導電性粉末及び平均粒
径0.5〜3.0μmのホウケイ酸アルカリ酸化物系ガ
ラスを用いたので、中性又は還元性雰囲気中でセラミッ
ク素地に対するそのペースト塗膜を焼付けても、その焼
付膜からなる導電膜は銅とニッケルの合金とホウケイ酸
アルカリ酸化物系ガラスとの濡れが向上することによ
り、中性又は還元性雰囲気中に酸素が無いか僅か存在す
る場合でも、セラミック素体に対する密着強度が優れる
とともに、例えば積層セラミックコンデンサの場合には
その内部電極の導出されているセラミック素体の端面に
その導電膜からなる外部電極を設けることにより、その
外部電極と内部電極との接触を良く保つことができ、静
電容量抜けを防止することができる。このようにして、
従来の銅粉末だけを導電性粉末として有する焼付型導電
性ペーストのセラミック素体に対する塗布膜を中性又は
還元性雰囲気中で焼付けた場合の問題点を解決できると
ともに、従来のニッケル粉末だけを導電性粉末として有
する焼付型導電性ペーストを用いて例えば積層セラミッ
クコンデンサの外部電極を形成する場合の工程の煩わし
さを避けて工程を短縮し、生産性を向上することができ
る。また、微量の酸素を含有する市販の窒素ガスを焼付
用雰囲気ガスとして使用することができるので、その点
からも生産コストを低減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−240116(JP,A) 特開 昭58−100306(JP,A) 特開 昭60−240115(JP,A) 特開 平3−20907(JP,A) 特開 平7−211133(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 1/16 H01B 1/22 H01G 4/12 361

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅とニッケルを主要成分とする導電性粉
    末と、平均粒径0.5〜3.0μmのホウケイ酸アルカ
    リ酸化物系ガラスフリットと、バインダーを少なくとも
    含有するセラミック電子部品用焼付型導電性ペースト。
  2. 【請求項2】 ニッケルが銅に対して0.3重量%以上
    20重量%以下である請求項1記載のセラミック電子部
    品用焼付型導電性ペースト。
  3. 【請求項3】 ホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラスフリ
    ットが銅に対して0.8重量%以上15重量%以下含有
    されている請求項1又は2記載のセラミック電子部品用
    焼付型導電性ペースト。
  4. 【請求項4】 セラミック素体に導電膜を有するセラミ
    ック電子部品において、該導電膜は銅、ニッケル及びホ
    ウケイ酸アルカリ酸化物系ガラスを主要成分とするセラ
    ミック電子部品。
  5. 【請求項5】 ニッケルが銅に対して0.3重量%以上
    20重量%以下である請求項4記載のセラミック電子部
    品。
  6. 【請求項6】 ホウケイ酸アルカリ酸化物系ガラスフリ
    ットが銅に対して0.8重量%以上15重量%以下含有
    されている請求項4又は5に記載のセラミック電子部
    品。
  7. 【請求項7】 セラミック電子部品がセラミック層と内
    部電極を交互に積層し、その積層体のセラミック素体の
    表面に該内部電極に接続する外部電極を有するセラミッ
    ク電子部品であり、導電膜が該外部電極である請求項4
    ないし6のいずれかに記載されたセラミック電子部品。
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