JP3488012B2 - プラスチックス基板 - Google Patents

プラスチックス基板

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JP3488012B2
JP3488012B2 JP09365296A JP9365296A JP3488012B2 JP 3488012 B2 JP3488012 B2 JP 3488012B2 JP 09365296 A JP09365296 A JP 09365296A JP 9365296 A JP9365296 A JP 9365296A JP 3488012 B2 JP3488012 B2 JP 3488012B2
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林次郎 市川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネル用
電極基板などの用途に適した取り扱いやすいプラスチッ
クス基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネル用電極基板(つまり液晶
セルの基板)としては、従来はガラスが用いられていた
が、重量が大であること、薄型にできないこと、破損し
やすいこと、量産化しにくいことなどの問題点があるた
め、最近ではプラスチックス基板が普及してきている。
【0003】本出願人もプラスチックス基板メーカーと
して過去に多数の出願を行っているが、このときのプラ
スチックス基板の層構成の代表例は、(イ)ポリカーボ
ネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテル
スルホンフィルム、ポリアリレートフィルムなどの基材
フィルムの両面に耐透気性樹脂層を設け、さらにこれら
の耐透気性樹脂層の上に硬化性樹脂硬化物層を設けたも
の、(ロ)基材フィルムを用いることなく、両外層がい
ずれも硬化型樹脂硬化物層で構成されると共に、これら
両外層で挟まれた内部側に耐透気性樹脂層を有するも
の、などである。後者の(ロ)にあっては、ガラスライ
クな剛性を得るために、両外層で挟まれた内部側に、耐
透気性樹脂層と共にさらに硬化型樹脂硬化物層を設ける
こともできる。
【0004】基材フィルムを用いるか否かにかかわら
ず、好ましいプラスチックス基板の構成は、両外層がい
ずれも硬化型樹脂硬化物層で構成され、両外層で挟まれ
た内部側に少なくとも1層の耐透気性層を有する構成で
ある。
【0005】このような層構成を有する基板の片面にI
TO等の透明電極を形成したもの2枚を、その透明電極
形成面の側が対向するように配置して、常法により液晶
セルが作製される。そして液晶セルには、位相板や偏光
板を貼着して、液晶表示パネルを作製する。典型的な液
晶表示パネルの構造は、偏光板/液晶セル/偏光板、ま
たは、偏光板/位相板/液晶セル/偏光板である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】両外層がいずれも硬化
型樹脂硬化物層で構成され、両外層で挟まれた内部側に
少なくとも1層の耐透気性層を有するプラスチックス基
板は、それをロール状に巻き取り、ロール・ツウ・ロー
ル方式にてアンダーコート処理、ITOの形成、液晶表
示パネルの組立などに供することができる。しかしなが
ら、プラスチックス基板が両面とも平滑であると、これ
らの工程において滑り性の不足により走行障害などのト
ラブルを生ずる。
【0007】そこで、片面が微粘着性を有する面、他面
が凹凸状に粗面化した面である半透明マット状のポリエ
チレンフィルム製のマスキングフィルム(カバーフィル
ム)の微粘着性面を、プラスチックス基板の透明電極形
成面(A面)とは反対側の面(B面)に貼着して、必要
な滑り性を確保することが行われている。
【0008】プラスチックス基板の取り扱いにあたって
は、品質や信頼性の向上のために、マスキングをしたB
面側にスパッタリングによるSiOx( 1.2<x<2)
処理を行うことを本出願人は考えている。このときに
は、当然ながら一旦マスキングフィルムを剥離してSi
Ox処理を行い、ついでその処理後に再びマスキングフ
ィルムを貼着することが必要となる。また、液晶表示パ
ネルの組立のためにB面側に偏光板や位相板を粘着剤を
用いて貼着するときも、当然にマスキングフィルムを剥
離除去することが必要となる。さらにまた、プラスチッ
クス基板のA面側にITO等の透明電極を設けるにあた
っては、多くの場合、ITO処理に先立ちA面をSiO
x(x= 1.2〜2)でアンダーコートをしておくことが
必要となるが、反対面であるB面側のポリエチレンフィ
ルム製のマスキングフィルムの耐熱性が劣るので、一旦
これを剥離してアンダーコートを行い、アンダーコート
後に再びマスキングフィルムを貼着することもある。
【0009】しかしながら、上述のマスキングフィルム
貼着方式は、そのマスキングフィルムの剥離−再被覆の
ための工程を余分に要すること、マスキングフィルムの
剥離時に帯電を生じやすいこと、プラスチックス基板の
走行中にロール面と接触した個所でマスキングフィルム
にしわが寄りやすく、またそのしわの所にエアが入り込
むため、走行不良や巻き取り不良などのトラブルを生じ
やすいこと、ポリエチレンフィルム製のマスキングフィ
ルムでは温度がかかるとべたべたすることなどの問題点
があり、液晶表示パネルの製造現場における解決課題と
なっていた。また、マスキングフィルム設置分だけコス
ト高になるという不利もある。
【0010】本発明は、このような背景下において、プ
ラスチックス基板の透明電極形成面(A面)とは反対側
の面(B面)の表面構造に特別の工夫を加えることによ
り、そのB面にマスキングフィルムを被覆しなくても、
ロール・ツウ・ロール方式で円滑に取り扱うことのでき
るプラスチックス基板を提供することを目的とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプラスチックス
基板は、プラスチックス基板(1) のうち透明電極を形成
する側の面をA面、その反対側の面をB面と名付けると
き、該基板(1) のA面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(1
1)で構成され、B面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(12)
で構成され、これら両外層で挟まれた内部側には少なく
とも1層の耐透気性層(13)が存在し、さらに、A面側の
硬化型樹脂硬化物層(11)の表面は平滑に形成され、B面
側の硬化型樹脂硬化物層(12)の表面は、触針法による平
均表面粗さR a 0.05 0.3 μ m で、かつ入射角60゜
−受光角60゜における光沢度が30〜120である
細でラウンドな凹凸面に形成されており、かつB面側の
層である硬化型樹脂硬化物層 (12) は、該層を形成する樹
脂液が微細でラウンドな凹凸面を有する鋳型フィルム (M
2) の凹凸面に接触した状態で硬化する過程を経て形成さ
れたものであることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
明細書においては、プラスチックス基板(1) のうち透明
電極を形成する側の面をA面、その反対側の面をB面と
名付けることにする。
【0013】本発明におけるプラスチックス基板(1)
は、そのA面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(11)で構成
され、B面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(12)で構成さ
れ、これら両外層で挟まれた内部側には少なくとも1層
の耐透気性層(13)が存在するものである。
【0014】A面側またはB面側の外層を構成する硬化
型樹脂硬化物層(11), (12)の少なくとも一方(好ましく
は双方)の外側には、スパッタリング法によりSiOx
( 1.2<x<2)層(11'), (12')を形成することが好ま
しい。任意層であるSiOx層(11'), (12')の厚みは、
20〜1000オングストローム、殊に30〜300オ
ングストロームとすることが望ましく、その厚みが余り
に薄いときは該層を設ける効果が乏しく、一方余りに厚
いときは着色や割れを生ずる傾向がある。
【0015】SiOx層(11'), (12')におけるxは、
1.2<x<2、好ましくは 1.3≦x≦1.9 である。Si
Ox層(11'), (12')は、酸・アルカリに対する耐性がす
ぐれており、防湿性が良好で、防気性もあり、またA面
側のSiOx層(11') はITO形成時のアンダーコート
層にもなるので、これらの層を設けた方が品質的に高級
となる。なおSiOx層(11'), (12')の双方を設ける
と、プラスチックス基板のカール防止の完全化が図られ
るので、両層の設置が特に推奨される。
【0016】両外層で挟まれた内部側には、耐透気性層
(13)のほか、基材フィルム(14)、硬化型樹脂硬化物層(1
5)、あるいはその他の層が存在していてもよい。両外層
を硬化型樹脂硬化物層(11), (12)で形成するのは、電極
基板等として必要な剛性、表面硬度、防湿性、耐溶剤
性、耐熱性、配向膜形成性、耐液晶性などの性質を付与
するためである。内部側に耐透気性層(13)を設けるの
は、液晶の経時劣化や表示品質信頼性の低下を防止する
ためである。
【0017】ここで硬化型樹脂硬化物層(11), (12), (1
5)形成用の樹脂液としては、紫外線硬化型樹脂液または
電子線硬化型樹脂液からなる活性エネルギー線硬化型樹
脂液があげられる。前者の紫外線硬化型樹脂としては、
光重合性を有するプレポリマーまたは/およびモノマー
に、必要に応じ他の単官能または多官能性モノマー、各
種ポリマー、光重合開始剤、増感剤を配合した樹脂組成
物が用いられる。ここで光重合性プレポリマーとして
は、エステルアクリレート系、エステルウレタンアクリ
レート系、エポキシアクリレート系、シリコーンアクリ
レート系などが例示され、光重合性モノマーとしては、
単官能アクリレート、2官能アクリレート、3官能以上
のアクリレートなどが例示される。後者の電子線硬化型
樹脂液としても同様の組成のものが用いられるが、光重
合開始剤や増感剤は添加するには及ばない。
【0018】硬化型樹脂硬化物層(11), (12), (15)形成
用の樹脂液としては、そのほか、熱硬化型の樹脂液、た
とえば、フェノキシエーテル型架橋性重合体、ポリアミ
ドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ樹脂など
の樹脂液などを用いることもできる。硬化型樹脂硬化物
層(11), (12), (15)としては、アモルファスポリオレフ
ィンに内的架橋手段(架橋剤の配合)または外的架橋手
段(活性エネルギー線照射)を講じたものも用いること
ができる。
【0019】硬化型樹脂硬化物層(11), (12), (15)形成
用の樹脂液には、次に述べる耐透気性層(13)のうち有機
の耐透気性層(13a) との密着性向上のため、適宜ポリイ
ソシアネート化合物などを配合することができる。
【0020】耐透気性層(13)としては、有機の耐透気性
層(13a) や無機の耐透気性層(13b) があげられ、特に、
有機の耐透気性層(13a) を単独で用いるか、有機の耐透
気性層(13a) を無機の耐透気性層(13b) と一緒に設置
(殊に隣接配置となるように設置)することが好まし
い。
【0021】有機の耐透気性層(13a) 形成用の樹脂液と
しては、ビニルアルコール系重合体からなるもの、たと
えば、ポリビニルアルコールまたはその共重合変性物・
グラフト物・ポリマーアロイや、エチレン含量が15〜
50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体な
ど、あるいはこれらにさらに架橋剤を配合したものが好
適に用いられる。これらの中では、ポリビニルアルコー
ルのグラフト共重合体と架橋剤との組成物からなる樹脂
液が特に好適である。有機の耐透気性層(13a) の厚みは
任意に設定できるが、1層当り2〜100μm 、殊に5
〜60μm とすることが多い。許容範囲を越えて極端に
薄くなると所期の防気性が得られず、一方極端に厚くな
ると耐湿性や耐熱性にとってマイナスとなる。
【0022】無機の耐透気性層(13b) としては、SiO2
SiOx、MgO 、Al2O3 、InO2、SnO2、ZnO やこれらの2
種、3種またはそれ以上の混合物の層があげられる。無
機の耐透気性層(13b) の厚みは、20〜2000オング
ストローム程度、好ましくは40〜1000オングスト
ローム程度が適当である。無機の耐透気性層(13b) は、
その種類によっては耐酸・耐アルカリ性が不足すること
があるが、プラスチックス基板(1) の内部側に位置して
いるので何ら支障を生じない。
【0023】基材フィルム(14)としては、たとえば、ポ
リカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリ
エーテルスルホンフィルム、ポリアリレートフィルムな
どが例示できる。基材フィルム(14)と他の層との積層
は、アンカーコート層を介して行うことも多い。
【0024】そして本発明においては、A面側の硬化
型樹脂硬化物層(11)の表面を平滑に形成し、かつ、B面
側の硬化型樹脂硬化物層(12)の表面を、後述のような
細でラウンドな凹凸面に形成する。
【0025】A面側の層である硬化型樹脂硬化物層(11)
の表面を平滑に形成するには、好適には、該層を形成す
る樹脂液を平滑な表面を有する鋳型フィルム(M1)の平滑
面に接触した状態で硬化させる過程を経る方法が採用さ
れる。たとえば、樹脂液を平滑な表面を有する鋳型フィ
ルム(M1)の平滑面に流延してから硬化させれば、平滑面
を得ることができる。また、わずかに間隙をあけて並行
に配置した1対のロールのそれぞれに鋳型フィルム(M1)
と他のフィルム層とを供給し、ロールの間隙に向けて樹
脂液を吐出すると共に、両ロールを互いに喰い込む方向
に回転させて樹脂液が挟持されるようにし、そのように
挟持された状態で活性エネルギー線の照射または加熱手
段を講じて該樹脂液を硬化させれば、鋳型フィルム(M1)
に接触した側の硬化物層の面を平滑にすることができ
る。
【0026】そしてこのように硬化型樹脂硬化物層(1
1)の表面を平滑にすれば、その上にSiOx層(11') を
形成する場合であっても、そのSiOx層(11') の表面
も平滑になる。
【0027】A面側の層である硬化型樹脂硬化物層(11)
(またはその上に形成されたSiOx層(11') )の平滑
性は、光の干渉を利用した非接触式表面粗さ計による測
定で± 0.2μm 以下、好ましくは±0.1μm 以下である
ことが望ましい。そのため、鋳型フィルム(M1)としても
表面粗度が± 0.2μm 以下、好ましくは±0.1μm 以
下、さらには±0.01μm 以下の平滑面を有するものが用
いられる。
【0028】B面側の硬化型樹脂硬化物層(12)の表面を
微細でラウンドな凹凸面に形成するには、該層を形成す
る樹脂液を微細でラウンドな凹凸面を有する鋳型フィル
ム(M2)の凹凸面に接触した状態で硬化させる過程を経る
方法が採用される。たとえば、わずかに間隙をあけて並
行に配置した1対のロールのそれぞれに鋳型フィルム(M
2)と他のフィルム層を供給し、ロールの間隙に向けて樹
脂液を吐出すると共に、両ロールを互いに喰い込む方向
に回転させて樹脂液が挟持されるようにし、そのように
挟持された状態で活性エネルギー線の照射または加熱手
段を講じて該樹脂液を硬化させれば、鋳型フィルム(M2)
に接触した側の硬化物層の面を微細でラウンドな凹凸面
にすることができる。上記の方法のほか、硬化型樹脂硬
化物層(12)を形成する樹脂液を微細でラウンドな凹凸面
を有する鋳型フィルム(M2)の凹凸面に接触した状態で硬
化させる過程を経る方法も採用することができる。
【0029】そしてこのように硬化型樹脂硬化物層(1
2)の表面を微細でラウンドな凹凸面にすれば、その上に
SiOx層(12') を形成する場合であっても、そのSi
Ox層(12') の表面も微細でラウンドな凹凸面になる。
【0030】硬化型樹脂硬化物層(12)の表面の微細でラ
ウンドな凹凸面は、触針法による平均表面粗さRa が0.
05〜 0.3μm 、好ましくは0.05〜0.25μm で、かつ入射
角60゜−受光角60゜における光沢度が30〜12
0、好ましくは40〜100の面であるようにされる。
平均表面粗さRa が余りに小さいときは、滑り性が不足
して、巻き取りやITO処理あるいは液晶表示パネル組
立工程における走行性に支障を来たし、余りに大きいと
きはヘイズが大となって透光度が低下する。光沢度が余
りに小さいときはヘイズが大となって透光度が低下し、
余りに大きいときは滑り性が不足して走行性に支障を来
たす。なお、触針法による最大粗さRmax は 0.3〜5μ
m 、好ましくは 0.5〜3μm に設定される。
【0031】微細でラウンドな凹凸面を有する鋳型フィ
ルム(M2)は、該フィルムの製造に際し、たとえば微粒子
を内添することにより製造される。微細でラウンドな凹
凸面とは、サンドブラストによるマット化面のような非
ラウンドな粗面とは異なり、丸みを帯びた粗面である。
この目的のための鋳型フィルム(M2)は、硬化型樹脂硬化
物層(12)の表面に上述のような微細でラウンドな凹凸面
を転写形成しうる凹凸面を有するものが用いられる。す
なわち、硬化型樹脂硬化物層(12)の表面の微細でラウン
ドな凹凸面は、触針法による平均表面粗さRa が0.05〜
0.3μm 、入射角60゜−受光角60゜における光沢度
が30〜120、さらには最大粗さRmax が 0.3〜5μ
m であるので、鋳型フィルム(M2)もこれらと同等かそれ
よりもさらに細かい凹凸面を有するフィルムが用いられ
る。また、この鋳型フィルム(M2)を通して紫外線照射を
行うことが多いことから、鋳型フィルム(M2)の365nm
の紫外線に対する光線透過率は1%以上(好ましくは3
%以上)、ヘイズは90%以下(好ましくは85%以
下)であることが望ましい。なお参考のために述べる
と、サンドブラストによるマット化フィルムのマット化
面は、光沢度でたとえば20%である。
【0032】上記の鋳型フィルム(M1), (M2)の材質とし
ては、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムなどが好適に用いられる。二軸延伸ポ
リエステルフィルムにおけるポリエステルとは、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレートなどである。
【0033】本発明のプラスチックス基板は、通常の液
晶表示パネル用電極基板として特に有用であり、高分子
液晶表示基板、EL用基板、ECD用基板、ICカー
ド、その他の光学用途の基板としても用いることができ
る。
【0034】液晶表示パネルを作製するときは、上記の
プラスチックス基板(1) のA面側にSiOx層(11') に
よるアンダーコートを介してITO等の透明電極(2) を
形成したものを用いて常法により液晶セル(3) を作製
し、さらに、液晶セル(3) を構成するプラスチックス基
板(1) のB面側に粘着剤層(ad)を介して偏光板(4) や位
相板(5) を貼着する。B面側は凹凸になっているが、粘
着剤層(ad)で埋まるため、粘着剤層(ad)の屈折率に留意
すればB面と粘着剤層(ad)との界面における光の散乱は
ほとんど生じない。プラスチックス基板(1) のB面側の
外層を構成する硬化型樹脂硬化物層(12)はアクリルベー
スの紫外線硬化型樹脂による層であることが多く、粘着
剤層(ad)もアクリル系の粘着剤を用いるのが通常である
ので、両層の屈折率を合わせることは容易である。
【0035】〈作用〉 本発明のプラスチックス基板にあっては、A面が平滑面
に形成されているので、その平滑面にアンダーコート、
ついで透明電極を形成することができ、またB面が微細
でラウンドな凹凸面に形成されているので適度の滑り性
が得られ、そのB面をマスキングフィルムで被覆しなく
ても、ロール・ツウ・ロール方式で円滑に取り扱うこと
ができる。そのため、従来のマスキングフィルム貼着方
式のような煩雑な剥離−再被覆操作、しわ寄りの問題、
エアの入り込みの問題、加熱時のべたつきの問題などが
根本的に解消され、液晶表示パネルの製造現場における
懸案の課題が解決する。
【0036】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下「部」とあるのは重量部である。
【0037】実施例1 図1は本発明のプラスチックス基板の一例を模式的に示
した断面図である。図3はそのプラスチックス基板を用
いて作製した液晶表示パネルの一例を模式的に示した断
面図である。
【0038】支持体フィルム(S) の一例としての厚み1
00μm の通常の透明ポリエステルフィルム(二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に、ポリビニ
ルアルコールのN−メチロールアクリルアミド−アクリ
ル酸グラフト共重合体の濃度12重量%の水溶液にメチ
ロールメラミン系架橋剤 (住友化学工業株式会社製の
「スミテックM−3」)を固形分の重量比で100:1
0の割合で配合した組成の樹脂液を流延し、温度が段階
的に60℃から110℃にまで高くなるように設定した
乾燥機中を通過させて乾燥させ、厚み30μm の有機の
耐透気性層(13a) を形成させた。
【0039】ついでその有機の耐透気性層(13a) の上か
ら、フェノキシエーテル樹脂(東都化成株式会社製)6
0部、メチルエチルケトン40部、セロソルブアセテー
ト20部、トリレンジイソシアネートとトリメチロール
プロパンとのアアダクト体の75重量%溶液(日本ポリ
ウレタン工業株式会社製の「コロネートL」)60部か
らなる組成の架橋性重合体の樹脂液を流延し、温度が8
0〜120℃まで段階的に高くなるように設定した乾燥
機内を通過させることにより乾燥し、さらに145℃で
20分間熱処理して、厚み30μm の硬化型樹脂硬化物
層(15)を形成させた。これにより、(S)/(13a)/(15)の層
構成を有する積層フィルムが得られた。
【0040】わずかの間隙をあけて並行に配置した1対
のロールのそれぞれに、上記で得た積層フィルムをその
硬化型樹脂硬化物層(15)側が上面となるように供給し、
両ロールを上方から見て互いに喰い込む方向に回転させ
ながら、両ロール間にノンソルベントタイプのエポキシ
アクリレート系の紫外線硬化型樹脂液(旭電化工業株式
会社製)を吐出し、該樹脂液がサンドウイッチ状に挟持
された状態で、出力120W/cm、1灯、ランプ距離15
0mm、積算光量1000mJ/cm2の条件で紫外線照射を行
い、上記樹脂液を硬化させ、厚み15μm の活性エネル
ギー線硬化型樹脂硬化物層(15') となした。これによ
り、(S)/(13a)/(15)/(15')/(15)/(13a)/(S) の層構成を
有する積層フィルムが得られた。
【0041】次に、この積層フィルムから支持体フィル
ム(S), (S)を剥離除去した後、これをわずかの間隙をあ
けて並行に配置した1対のロールの一方に供給し、また
他方のロールに厚み100μm 、表面粗度が平均で 0.0
06μm 、最大で0.04μm (光の干渉を利用した非接触式
表面粗さ計による測定で± 0.1μm 以下である)のコロ
ナ放電処理していない二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムからなる平滑な鋳型フィルム(M1)を供給し
て、両ロールを上方から見て互いに喰い込む方向に回転
させながら、両ロール間に上記と同じノンソルベントタ
イプの紫外線硬化型樹脂液を吐出し、該樹脂液がサンド
ウイッチ状に挟持された状態で上記と同じ条件で紫外線
照射を行って該樹脂液を硬化させ、厚み12μm の硬化
型樹脂硬化物層(11)を形成させた。これにより、(M1)/
(11)/(13a)/(15)/(15')/(15)/(13a) の層構成を有する
積層フィルムが得られた。
【0042】微粒子を内添して製膜した微細でラウンド
な凹凸面を有する鋳型フィルム(M2)を準備し、この鋳型
フィルム(M2)と上記で得た積層フィルムとを用いて、上
記と同様の操作を行うことにより、厚み12μm の硬化
型樹脂硬化物層(12)を形成させた。これにより、(M1)/
(11)/(13a)/(15)/(15')/(15)/(13a)/(12)/(M2) の層構
成を有する積層フィルムが得られたので、鋳型フィルム
(M1), (M2)を剥離除去して、目的とするプラスチックス
基板(1) を得た。
【0043】なお、用いた鋳型フィルム(M2)は東洋紡績
株式会社製の練り込みタイプのポリエステル「エステル
E3000」であり、次の性状を有していた。 ・表面粗さ(東京精密株式会社製の触針法の表面粗さ計
「シャフコン304B」で測定):平均表面粗さRa 0.
105 μm 、最大粗さRmax 1.557 μm ・光線透過率(日本分光株式会社製の分光光度計「Ub
est−55型」で測定、365nmの紫外線に対する透
過率):20.2% ・ヘイズ(日本電色工業株式会社製の「NDH−300
A」で測定):52.3% ・光沢度(株式会社堀場製作所製の「グロスチェッカI
G−310」で測定、入射角60゜−受光角60゜にお
ける光沢度):94
【0044】このプラスチックス基板(1) は、剛性、耐
熱性、光等方性の点でガラスに近い性能を有していた。
機械的強度、高硬度、耐透湿性、耐薬品性、酸素遮断性
も良好であった。
【0045】このプラスチックス基板(1) のA面側((1
1)側)の面は、表面粗度で± 0.1μm 以下の平滑面を有
しており、B面側((12)側)の面は、微細でラウンドな
凹凸面(平均表面粗さRa 0.152 μm 、最大粗さRmax
1.48μm 、光沢度85)に形成されており、B面側にマ
スキングフィルムを貼着することなく、ロール・ツウ・
ロールでの取り扱いを円滑に行うことができた。
【0046】上記のプラスチックス基板(1) のA面側に
厚み80オングストロームのSiOx(x=1.9)層(11
') からなるアンダーコートを施してからITOスパッ
タリングによる厚み450オングストロームの透明電極
(2) を形成したものを用いて、常法により液晶セル(3)
を作製した。
【0047】そしてその液晶セル(3) を構成する一方
のプラスチックス基板(1) のB面側に粘着剤層(ad)を介
して偏光板(4) と位相板(5) とを貼着し、他方のプラス
チックス基板(1) のB面側には粘着剤層(ad)を介して偏
光板(4) を貼着した。貼着に際しては、常法に従いオー
トクレーブ中での加圧下での圧着法を採用した。それぞ
れのプラスチックス基板(1) のB面側は凹凸になってい
るが、粘着剤層(ad)で埋まるため、粘着剤層(ad)の屈折
率に若干の留意を払うだけで、B面と粘着剤層(ad)との
界面における光の散乱はほとんど生じなかった。
【0048】実施例2 図2は本発明のプラスチックス基板の他の一例を模式的
に示した断面図である。ただし、アンカーコート層は表
示を省略してある。
【0049】基材フィルム(14)の一例としての厚み10
0μm のポリカーボネートフィルムの片面に水性アンカ
ーコート剤による厚み1μm 以下のアンカーコート層を
設けてから、実施例1と同様に厚み12μm の有機の耐
透気性層(13a) を形成させた。基材フィルム(14)の他面
にも同様にして厚み1μm 以下のアンカーコート層、つ
いで厚み12μm の有機の耐透気性層(13a) を形成させ
た。これにより、(13a)/(14)/(13a)の層構成を有する積
層フィルムが得られた。
【0050】上記の積層フィルムと実施例1と同じ鋳型
フィルム(M1)とをわずかの間隙をあけて並行に配置した
1対のロールのそれぞれに供給し、両ロール間にノンソ
ルベントタイプの特殊アクリレート系の紫外線硬化型樹
脂液(日本合成ゴム株式会社製)を吐出し、該樹脂液が
サンドウイッチ状に挟持された状態で、出力120W/c
m、1灯、ランプ距離150mm、積算光量1000mJ/cm
2の条件で紫外線照射を行い、上記樹脂液を硬化させ、
厚み15μm の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(1
1)となした。これにより、(M1)/(11)/(13a)/(14)/(13a)
の層構成を有する積層フィルムが得られた。
【0051】次に、このようにして得た積層フィルムと
実施例1と同じ鋳型フィルム(M2)とを、わずかの間隙を
あけて並行に配置した1対のロールのそれぞれに供給し
て、両ロールを上方から見て互いに喰い込む方向に回転
させながら、両ロール間に上記と同じノンソルベントタ
イプの紫外線硬化型樹脂液を吐出し、該樹脂液がサンド
ウイッチ状に挟持された状態で上記と同じ条件で紫外線
照射を行って該樹脂液を硬化させ、厚み15μm の硬化
型樹脂硬化物層(12)を形成させた。これにより(M1)/(1
1)/(13a)/(14)/(13a)/(12)/(M2)の層構成を有する積層
フィルムが得られたので、鋳型フィルム(M1), (M2)を剥
離除去して、目的とするプラスチックス基板を得た。
【0052】このようにして得られたプラスチックス基
板のA面側((11)側)の面は、表面粗度で±0.1μm 以
下の平滑面を有しており、B面側((12)側)の面は微細
でラウンドな凹凸面(平均表面粗さRa 0.152 μm 、最
大粗さRmax 1.48μm 、光沢度85)に形成されてお
り、B面側にマスキングフィルムを貼着することなく、
ロール・ツウ・ロールでの取り扱いを円滑に行うことが
できた。
【0053】実施例3 有機の耐透気性層(13a) の形成後、その上からスパッタ
リングにより厚み180オングストロームの金属酸化物
層(SiOxを主とする複合酸化物の層)からなる無機
の耐透気性層(13b) を形成させたほかは実施例2を繰り
返した。これにより、(M1)/(11)/(13b)/(13a)/(14)/(13
a)/(13b)/(12)/(M2)の層構成を有する積層フィルムが得
られたので、鋳型フィルム(M1), (M2)を剥離除去して、
目的とするプラスチックス基板を得た。
【0054】実施例4 実施例2で得た(11)/(13a)/(14)/(13a)/(12)の層構成を
有するプラスチックス基板の層(11)側の面に、スパッタ
リング法により厚み80オングストロームのSiOx
(x= 1.4)層(11') を形成させた。ついで層(12)側の
面に、スパッタリング法により厚み80オングストロー
ムのSiOx(x= 1.4)層(12') を形成させた。これ
により、(11')/(11)/(13a)/(14)/(13a)/(12)/(12')の層
構成を有するプラスチックス基板が得られた。
【0055】実施例5 実施例3で得た(11)/(13b)/(13a)/(14)/(13a)/(13b)/(1
2)の層構成を有するプラスチックス基板の層(11)側の面
に、スパッタリング法により厚み190オングストロー
ムのSiOx(x= 1.3)層(11') を形成させた。つい
で層(12)側の面に、スパッタリング法により厚み190
オングストロームのSiOx(x= 1.3)層(12') を形
成させた。これにより、(11')/(11)/(13b)/(13a)/(14)/
(13a)/(13b)/(12)/(12')の層構成を有するプラスチック
ス基板が得られた。
【0056】実施例6 支持体フィルム(S) の一例としての厚み100μm の通
常の透明ポリエステルフィルム上に、まずポリエステル
系樹脂(高松油脂株式会社製の「A−513E」)の濃
度20重量%の水分散液をコーティングした後、乾燥し
て、厚み2μm のプレコート層(pc)を形成させた。つい
でこのプレコート層(pc)の上から、実施例1と同様にし
て厚み19μm の有機の耐透気性層(13a) を形成させ
た。これにより、(S)/(pc)/(13a)の層構成を有する積層
フィルム1が得られた。
【0057】上記の積層フィルム1と実施例1と同じ鋳
型フィルム(M1)とをわずかの間隙をあけて並行に配置し
た1対のロールのそれぞれに供給し、両ロール間にノン
ソルベントタイプの特殊アクリレート系の紫外線硬化型
樹脂液(日本合成ゴム株式会社製)を吐出し、該樹脂液
がサンドウイッチ状に挟持された状態で紫外線照射を行
って樹脂液を硬化させ、厚み15μm の活性エネルギー
線硬化型樹脂硬化物層(11)となし、支持体フィルム(S)
を剥離除去した。これにより、(M1)/(11)/(13a)/(pc)の
層構成を有する積層フィルム2が得られた。
【0058】上記の積層フィルム1と、実施例1で用い
た微細でラウンドな凹凸面を有する鋳型フィルム(M2)と
をわずかの間隙をあけて並行に配置した1対のロールの
それぞれに供給し、両ロール間にノンソルベントタイプ
の特殊アクリレート系の紫外線硬化型樹脂液(日本合成
ゴム株式会社製)を吐出し、該樹脂液がサンドウイッチ
状に挟持された状態で紫外線照射を行って樹脂液を硬化
させ、厚み15μm の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化
物層(12)となし、支持体フィルム(S) を剥離除去した。
これにより、(M2)/(12)/(13a)/(pc)の層構成を有する積
層フィルム3が得られた。
【0059】わずかの間隙をあけて並行に配置した1対
のロールのそれぞれに、上記で得た積層フィルム2,3
をそれぞれのプレコート層(pc)側が上面となるように供
給し、両ロールを上方から見て互いに喰い込む方向に回
転させながら、両ロール間にノンソルベントタイプのエ
ポキシアクリレート系の紫外線硬化型樹脂液(旭電化工
業株式会社製)を吐出し、該樹脂液がサンドウイッチ状
に挟持された状態で、紫外線照射を行い、上記樹脂液を
硬化させ、厚み15μm の活性エネルギー線硬化型樹脂
硬化物層(15') となした。これにより、(M1)/(11)/(13
a)/(pc)/(15')/(pc)/(13a)/(12)/(M2) の層構成を有す
る積層フィルム4が得られたので、両面側の鋳型フィル
ム(M1), (M2)を剥離除去して、目的とするプラスチック
ス基板(1) を得た。
【0060】実施例7 有機の耐透気性層(13a) の形成後、その上からスパッタ
リングにより厚み300オングストロームの金属酸化物
層(SiOxを主とする複合酸化物の層)からなる無機
の耐透気性層(13b) を形成させたほかは実施例6を繰り
返した。これにより、(11)/(13b)/(13a)/(pc)/(15')/(p
c)/(13a)/(13b)/(12) の層構成を有するプラスチックス
基板が得られた。
【0061】実施例8 実施例7で得た(11)/(13b)/(13a)/(pc)/(15')/(pc)/(13
a)/(13b)/(12) の層構成を有するプラスチックス基板の
層(11)側の面に、スパッタリング法により厚み80オン
グストロームのSiOx(x= 1.9)層(11') を形成さ
せた。ついで層(12)側の面に、スパッタリング法により
厚み80オングストロームのSiOx(x= 1.9)層(1
2') を形成させた。これにより、(11')/(11)/(13b)/(13
a)/(pc)/(15')/(pc)/(13a)/(13b)/(12)/(12') の層構成
を有するプラスチックス基板が得られた。
【0062】実施例9実施例6で得た(11)/(13a)/(pc)/
(15')/(pc)/(13a)/(12) の層構成を有するプラスチッ クス基板の層(11)側の面に、スパッタリング法により厚
み90オングストロームのSiOx(x= 1.8)層(11
') を形成させた。ついで層(12)側の面に、スパッタリ
ング法により厚み90オングストロームのSiOx(x
= 1.8)層(12') を形成させた。これにより、(11')/(1
1)/(13a)/(pc)/(15')/(pc)/(13a)/(12)/(12') の層構成
を有するプラスチックス基板が得られた。
【0063】
【発明の効果】作用の項でも述べたように、本発明のプ
ラスチックス基板にあっては、A面が平滑面に形成され
ているので、その平滑面にアンダーコート、ついで透明
電極を形成することができ、またB面が微細でラウンド
な凹凸面に形成されているので適度の滑り性が得られ、
そのB面をマスキングフィルムで被覆しなくても、ロー
ル・ツウ・ロール方式で円滑に取り扱うことができる。
そのため、従来のマスキングフィルム貼着方式のような
煩雑な剥離−再被覆操作、しわ寄りの問題、エアの入り
込みの問題、加熱時のべたつきの問題が根本的に解消
し、液晶表示パネルの製造現場におけるに懸案の課題が
解決する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチックス基板の一例を模式的に
示した断面図である。
【図2】本発明のプラスチックス基板の他の一例を模式
的に示した断面図である。
【図3】本発明のプラスチックス基板を用いて作製した
液晶表示パネルの一例を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
(M1), (M2)…鋳型フィルム、 (1) …プラスチックス基板、 (11)…硬化型樹脂硬化物層、 (11') …SiOx層、 (12)…硬化型樹脂硬化物層、 (13)…耐透気性層、 (13a) …有機の耐透気性層、 (14)…基材フィルム、 (15), (15') …硬化型樹脂硬化物層、 (2) …透明電極、 (3) …液晶セル、 (4) …偏光板、 (5) …位相板、 (ad)…粘着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−175143(JP,A) 特開 平7−132961(JP,A) 特開 平8−59858(JP,A) 特開 平7−186351(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 G02F 1/1333

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックス基板(1) のうち透明電極を
    形成する側の面をA面、その反対側の面をB面と名付け
    るとき、 該基板(1) のA面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(11)で
    構成され、B面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(12)で構
    成され、これら両外層で挟まれた内部側には少なくとも
    1層の耐透気性層(13)が存在し、さらに、 A面側の硬化型樹脂硬化物層(11)の表面は平滑に形成
    れ、 B面側の硬化型樹脂硬化物層(12)の表面は、触針法によ
    る平均表面粗さR a 0.05 0.3 μ m で、かつ入射角6
    0゜−受光角60゜における光沢度が30〜120であ
    微細でラウンドな凹凸面に形成されており、かつ B面側の層である硬化型樹脂硬化物層 (12) は、該層を形
    成する樹脂液が微細でラウンドな凹凸面を有する鋳型フ
    ィルム (M2) の凹凸面に接触した状態で硬化する過程を経
    て形成されたものであること を特徴とするプラスチック
    ス基板。
  2. 【請求項2】A面側またはB面側の外層を構成する硬化
    型樹脂硬化物層(11), (12)の少なくとも一方の外側に、
    SiOx( 1.2<x<2)層(11'), (12')が形成されて
    いる請求項1記載のプラスチックス基板。
  3. 【請求項3】A面側の層である硬化型樹脂硬化物層(11)
    が、該層を形成する樹脂液が平滑な表面を有する鋳型フ
    ィルム(M1)の平滑面に接触した状態で硬化する過程を経
    て形成されたものである請求項1記載のプラスチックス
    基板。
  4. 【請求項4】A面側の層である硬化型樹脂硬化物層(11)
    の平滑性が、光の干渉を利用した非接触式表面粗さ計に
    よる測定で± 0.2μm 以下である請求項1記載のプラス
    チックス基板。
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