JP3436633B2 - プラスチックス基板 - Google Patents
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Description
電極基板などの用途に適したプラスチックス基板に関す
るものである。
セルの基板)としては、従来はガラスが用いられていた
が、重量が大であること、薄型にできないこと、破損し
やすいこと、量産化しにくいことなどの問題点があるた
め、最近ではプラスチックス基板が普及してきている。
して過去に多数の出願を行っているが、このときのプラ
スチックス基板の層構成の代表例は、(イ)ポリカーボ
ネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテル
スルホンフィルム、ポリアリレートフィルムなどの基材
フィルムの両面に耐透気性樹脂層を設け、さらにこれら
の耐透気性樹脂層の上に硬化性樹脂硬化物層を設けたも
の、(ロ)基材フィルムを用いることなく、両外層がい
ずれも硬化型樹脂硬化物層で構成されると共に、これら
両外層で挟まれた内部側に耐透気性樹脂層を有するも
の、などである。後者の(ロ)にあっては、ガラスライ
クな剛性を得るために、両外層で挟まれた内部側に、耐
透気性樹脂層と共にさらに硬化型樹脂硬化物層を設ける
こともできる。
143号公報には、高分子シート製の光等方性ベースシ
ートの少なくとも片面に金属酸化物層を介して硬化性樹
脂硬化物層を設けた積層シートからなる電極基板、およ
び、高分子シート製の光等方性ベースシートの少なくと
も片面に硬化性樹脂硬化物層を介して金属酸化物層を設
けた積層シートからなる電極基板が示されている。金属
酸化物層の代表例はSiOx(ただし1<x<2)であ
り、その厚みは200〜2000オングストロームとす
ることが好ましいとある。
62号公報には、単層または複層の芯材層の少なくとも
片面に、ノンソルベント型の硬化型樹脂硬化物からなる
接着在層を介して、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂
からなる硬質高軟化点三次元架橋体層が積層された光学
用シートが示されている。芯材層は、少なくとも1層の
ガスバリア性を有する層を有していることが望ましいと
ある。硬質高軟化点三次元架橋体層の上からは、必要に
応じてSiO2、SiOx(1<x<2)、Al2O3 、Fe2O3 、Mg
CO3 、CeO2、ZnO 、TiO2、ZrO2、ITO 、BaTiO3、LiNb
O3、KTaO3 、PbO、アルミン酸カルシウム、ガラスな
ど、あるいはこれらの混合物の層などの透明セラミック
ス層を設けてもよいとの記載があり、透明セラミックス
層の厚みは、通常200オングストローム〜1μm 、好
ましくは500〜800オングストロームの範囲に設定
することが望ましいとしている。
63号公報にも、類似の層構成の光学用シートの製造法
が示されている。
ず、好ましいプラスチックス基板の構成は、両外層がい
ずれも硬化型樹脂硬化物層で構成され、両外層で挟まれ
た内部側に少なくとも1層の耐透気性層を有する構成で
ある。
TO等の透明電極を形成したもの2枚を、その透明電極
形成面の側が対向するように配置して、常法により液晶
セルが作製される。そして液晶セルには、位相板や偏光
板を貼着して、液晶表示パネルを作製する。典型的な液
晶表示パネルの構造は、偏光板/液晶セル/偏光板、ま
たは、偏光板/位相板/液晶セル/偏光板である。
型樹脂硬化物層で構成され、両外層で挟まれた内部側に
少なくとも1層の耐透気性層を有するプラスチックス基
板は、液晶表示セルを構成する電極基板としての基本的
性質を備えているが、防湿性、防気性、カール防止性、
透明電極形成性の点で、ガラス基板に比してはなお見劣
りし、さらにその改良が望まれる。
ラスチックス基板にさらに改良を加えることにより、最
良の品質のプラスチックス基板を得ることを目的とする
ものである。
基板は、プラスチックス基板(1) のうち透明電極を形成
する側の面をA面、その反対側の面をB面と名付けると
き、該基板(1) のA面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(1
1)で構成され、B面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(12)
で構成され、これら両外層で挟まれた内部側には少なく
とも1層の有機の耐透気性層(13a) と少なくとも1層の
無機の耐透気性層(13b) とからなる耐透気性層(13)が存
在し、さらに、A面側の硬化型樹脂硬化物層(11)の表面
は平滑に形成されると共に、その平滑な表面上に、スパ
ッタリング法によるSiOx( 1.2<x<2)からなる
最外層(11') が形成され、B面側の硬化型樹脂硬化物層
(12)の表面は平滑に形成されると共に、その平滑な表面
上に、スパッタリング法によるSiOx( 1.2<x<
2)からなる最外層(12') が形成されていることを特徴
とするものである。
明細書においては、プラスチックス基板(1)のうち透明
電極を形成する側の面をA面、その反対側の面をB面と
名付けることにする。
は、そのA面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(11)で構成
され、B面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(12)で構成さ
れ、これら両外層で挟まれた内部側には少なくとも1層
の有機の耐透気性層(13a) と少なくとも1層の無機の耐
透気性層(13b) とからなる耐透気性層(13)が存在するも
のである。
(13)のほか、基材フィルム(14)、硬化型樹脂硬化物層(1
5)、あるいはその他の層が存在していてもよい。両外層
を硬化型樹脂硬化物層(11), (12)で形成するのは、電極
基板等として必要な剛性、表面硬度、防湿性、耐溶剤
性、耐熱性、配向膜形成性、耐液晶性などの性質を付与
するためである。内部側に耐透気性層(13)を設けるの
は、液晶の経時劣化や表示品質信頼性の低下を防止する
ためである。
5)形成用の樹脂液としては、紫外線硬化型樹脂液または
電子線硬化型樹脂液からなる活性エネルギー線硬化型樹
脂液があげられる。前者の紫外線硬化型樹脂としては、
光重合性を有するプレポリマーまたは/およびモノマー
に、必要に応じ他の単官能または多官能性モノマー、各
種ポリマー、光重合開始剤、増感剤を配合した樹脂組成
物が用いられる。ここで光重合性プレポリマーとして
は、エステルアクリレート系、エステルウレタンアクリ
レート系、エポキシアクリレート系、シリコーンアクリ
レート系などが例示され、光重合性モノマーとしては、
単官能アクリレート、2官能アクリレート、3官能以上
のアクリレートなどが例示される。後者の電子線硬化型
樹脂液としても同様の組成のものが用いられるが、光重
合開始剤や増感剤は添加するには及ばない。
用の樹脂液としては、そのほか、熱硬化型の樹脂液、た
とえば、フェノキシエーテル型架橋性重合体、ポリアミ
ドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ樹脂など
の樹脂液などを用いることもできる。硬化型樹脂硬化物
層(11), (12), (15)としては、アモルファスポリオレフ
ィンに内的架橋手段(架橋剤の配合)または外的架橋手
段(活性エネルギー線照射)を講じたものも用いること
ができる。
用の樹脂液には、次に述べる耐透気性層(13)のうち有機
の耐透気性層(13a) との密着性向上のため、適宜ポリイ
ソシアネート化合物などを配合することができる。
層(13a) および無機の耐透気性層(13b) が用いられ、有
機の耐透気性層(13a) を無機の耐透気性層(13b) と隣接
配置するように設置することが好ましい。
しては、ビニルアルコール系重合体からなるもの、たと
えば、ポリビニルアルコールまたはその共重合変性物・
グラフト物・ポリマーアロイや、エチレン含量が15〜
50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体な
ど、あるいはこれらにさらに架橋剤を配合したものが好
適に用いられる。これらの中では、ポリビニルアルコー
ルのグラフト共重合体と架橋剤との組成物からなる樹脂
液が特に好適である。有機の耐透気性層(13a) の厚みは
任意に設定できるが、1層当り2〜100μm 、殊に5
〜60μm とすることが多い。許容範囲を越えて極端に
薄くなると所期の防気性が得られず、一方極端に厚くな
ると耐湿性や耐熱性にとってマイナスとなる。
SiOx、MgO 、Al2O3 、InO2、SnO2、ZnO やこれらの2
種、3種またはそれ以上の混合物の層があげられる。無
機の耐透気性層(13b) の厚みは、20〜2000オング
ストローム程度、好ましくは40〜1000オングスト
ローム程度が適当である。無機の耐透気性層(13b) は、
その種類によっては耐酸・耐アルカリ性が不足すること
があるが、プラスチックス基板(1) の内部側に位置して
いるので何ら支障を生じない。
リカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリ
エーテルスルホンフィルム、ポリアリレートフィルムな
どが例示できる。基材フィルム(14)と他の層との積層
は、アンカーコート層を介して行うことも多い。
化物層(11)の表面を平滑に形成し、かつB面側の硬化型
樹脂硬化物層(12)の表面も平滑に形成する。
硬化物層(11), (12)の表面を平滑に形成するには、好適
には、該層を形成する樹脂液を平滑な表面を有する鋳型
フィルム(M) の平滑面に接触した状態で硬化させる過程
を経る方法が採用される。たとえば、樹脂液を平滑な表
面を有する鋳型フィルム(M) の平滑面に流延してから硬
化させれば、平滑面を得ることができる。また、わずか
に間隙をあけて並行に配置した1対のロールのそれぞれ
に鋳型フィルム(M) と他のフィルム層とを供給し、ロー
ルの間隙に向けて樹脂液を吐出すると共に、両ロールを
互いに喰い込む方向に回転させて樹脂液が挟持されるよ
うにし、そのように挟持された状態で活性エネルギー線
の照射または加熱手段を講じて該樹脂液を硬化させれ
ば、鋳型フィルム(M) に接触した側の硬化物層の面を平
滑にすることができる。
二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムなどが好適に用いられる。二軸延伸ポリエス
テルフィルムにおけるポリエステルとは、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレートなどである。
硬化物層(11), (12)の平滑性は、光の干渉を利用した非
接触式表面粗さ計による測定で± 0.2μm 以下、殊に±
0.1μm 以下であることが望ましい。そのため、鋳型フ
ィルム(M) としても表面粗度が± 0.2μm 以下、殊に±
0.1μm 以下、さらには±0.01μm 以下の平滑面を有す
るものが用いられる。
面側の硬化型樹脂硬化物層(11)の表面を平滑に形成する
と共に、その平滑な表面上に、スパッタリング法による
SiOx( 1.2<x<2)からなる最外層(11') を形成
する。同様に、上記のようにB面側の硬化型樹脂硬化物
層(12)の表面を平滑に形成すると共に、その平滑な表面
上に、スパッタリング法によるSiOx( 1.2<x<
2)からなる最外層(12') を形成する。
酸・アルカリに対する耐性がすぐれており、防湿性が良
好で、防気性もあり、またA面側のSiOx層(11') は
ITO形成時のアンダーコート層にもなる。またA面側
およびB面側の双方の最外層がSiOxの層となってい
るので、プラスチックス基板のカール防止の完全化が図
られる。
するSiOxにおけるxは、 1.2<x<2、好ましくは
1.3≦x≦1.9 である。xが 1.2以下では着色を生じ、
xが2になると脆くなって割れを生ずるおそれがある。
xの厚みは、所期の効果を奏する範囲であれば適宜に設
定されるが、通常は20〜180オングストローム、好
ましくは30〜160オングストロームに設定すること
が望ましい。その厚みが極端に薄いときは所期の効果が
奏されず、一方その厚みが許容限度を越えて余りに厚い
ときには、着色を生じたり割れやすくなったりする。
面は平滑であるので、その上に形成されたSiOxから
なる最外層(11'), (12')の表面も平滑となる。
晶表示パネル用電極基板として特に有用であり、高分子
液晶表示基板、EL用基板、ECD用基板、ICカー
ド、その他の光学用途の基板としても用いることができ
る。
プラスチックス基板(1) のA面側の最外層(11') 上にI
TO等の透明電極(2) を形成したものを用いて常法によ
り液晶セル(3) を作製し、さらに、液晶セル(3) を構成
するプラスチックス基板(1)のB面側に粘着剤層(ad)を
介して偏光板(4) や位相板(5) を貼着する。
っては、透明電極形成側のA面側およびその反対側のB
面側の外層がいずれも硬化型樹脂硬化物層(11), (12)で
構成され、これら両外層で挟まれた内部側に有機の耐透
気性層(13a) と無機の耐透気性層(13b) とからなる耐透
気性層(13)が存在するので、プラスチックス基板の良さ
が生かされると共に、広い範囲の温度下での防湿性、防
気性が得られ、液晶表示セルを構成する電極基板として
の基本的性質を備えている上、A面側およびB面側の硬
化型樹脂硬化物層(11), (12)の表面はいずれも平滑に形
成されると共に、その平滑な表面上に、スパッタリング
法によるSiOx( 1.2<x<2)からなる最外層(1
1'), (12')が形成されているので、防湿性、防気性、カ
ール防止性、透明電極形成性の点でも、ガラス基板に比
し見劣りしない品質が得られる。
る。以下「部」とあるのは重量部である。
した断面図である。図4はそのプラスチックス基板を用
いて作製した液晶表示パネルの一例を模式的に示した断
面図である。
00μm の通常の透明ポリエステルフィルム(二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に、ポリビニ
ルアルコールのN−メチロールアクリルアミド−アクリ
ル酸グラフト共重合体の濃度12重量%の水溶液にメチ
ロールメラミン系架橋剤 (住友化学工業株式会社製の
「スミテックM−3」)を固形分の重量比で100:1
0の割合で配合した組成の樹脂液を流延し、温度が段階
的に60℃から110℃にまで高くなるように設定した
乾燥機中を通過させて乾燥させ、厚み30μm の有機の
耐透気性層(13a)を形成させた。
からスパッタリングにより厚み200オングストローム
の金属酸化物層(SiOxを主とする複合酸化物の層)
からなる無機耐透気性層(13b) を形成させた。
ら、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績株式会社製の「A
T8020」にフェノールノボラック系エポキシ樹脂
(東都化成株式会社製の「YDPN−638」)を樹脂
分比で10:1の重量比で混合した固形分15重量%の
樹脂溶液を流延した後、温度が70〜130℃まで段階
的に高くなるように設定した乾燥機内を通過させること
により乾燥し、さらに170℃で60分間熱処理して、
厚み30μm の硬化型樹脂硬化物層(15)を形成させた。
これにより、(S)/(13a)/(13b)/(15)の層構成を有する積
層フィルムが得られた。
のロールのそれぞれに、上記で得た積層フィルムをその
硬化型樹脂硬化物層(15)側が上面となるように供給し、
両ロールを上方から見て互いに喰い込む方向に回転させ
ながら、両ロール間にノンソルベントタイプのエポキシ
アクリレート系の紫外線硬化型樹脂液(旭電化工業株式
会社製)を吐出し、該樹脂液がサンドウイッチ状に挟持
された状態で、出力120W/cm、1灯、ランプ距離15
0mm、積算光量1000mJ/cm2の条件で紫外線照射を行
い、上記樹脂液を硬化させ、厚み15μm の活性エネル
ギー線硬化型樹脂硬化物層(15') となした。これによ
り、(S)/(13a)/(13b)/(15)/(15')/(15)/(13b)/(13a)/
(S) の層構成を有する積層フィルムが得られた。
ム(S), (S)を剥離除去した後、これをわずかの間隙をあ
けて並行に配置した1対のロールの一方に供給し、また
他方のロールに厚み100μm 、表面粗度が平均で 0.0
06μm 、最大で0.04μm (光の干渉を利用した非接触式
表面粗さ計による測定で± 0.1μm 以下である)のコロ
ナ放電処理していない二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムからなる平滑な鋳型フィルム(M) を供給し
て、両ロールを上方から見て互いに喰い込む方向に回転
させながら、両ロール間に上記と同じノンソルベントタ
イプの紫外線硬化型樹脂液を吐出し、該樹脂液がサンド
ウイッチ状に挟持された状態で上記と同じ条件で紫外線
照射を行って該樹脂液を硬化させ、厚み12μm の硬化
型樹脂硬化物層(11)を形成させた。これにより、(M)/(1
1)/(13a)/(13b)/(15)/(15')/(15)/(13b)/(13a)の層構成
を有する積層フィルムが得られた。
フィルム(M) とを用いて、上記と同様にして両フィルム
間に上記と同じ紫外線硬化型樹脂液を吐出し、該樹脂液
がサンドウイッチ状に挟持された状態で上記と同じ条件
で紫外線照射を行って該樹脂液を硬化させ、厚み12μ
m の硬化型樹脂硬化物層(12)を形成させた。これによ
り、(M)/(11)/(13a)/(13b)/(15)/(15')/(15)/(13b)/(13
a)/(12)/(M) の層構成を有する積層フィルムが得られた
ので、鋳型フィルム(M), (M)を剥離除去した。A面側
((11)側)およびB面側((12)側)の面は、いずれも表
面粗度で± 0.1μm以下の平滑面を有していた。
にSiOxをスパッタリングして厚み80オングストロ
ームのSiOx(x= 1.8)からなる最外層(11') を形
成させ、さらにB面側にもSiOxをスパッタリングし
て厚み80オングストロームのSiOx(x=約 1.8)
からなる最外層(12') を形成させた。
5)/(15')/(15)/(13b)/(13a)/(12)/(12') の層構成を有
する目的のプラスチックス基板(1) が得られた。このプ
ラスチックス基板(1) は、剛性、耐熱性、光等方性の点
でガラスに近い性能を有しており、機械的強度、高硬
度、耐透湿性、耐薬品性、酸素遮断性も良好であった。
外層(11') 上にITOスパッタリングによる厚み450
オングストロームの透明電極(2) を形成させた。ITO
密着性は極めて好ましいものであった。
クス基板(1) を用いて常法により液晶セル(3) を作製
し、そしてその液晶セル(3) を構成する一方のプラスチ
ックス基板(1) のB面側に粘着剤層(ad)を介して偏光板
(4) と位相板(5) とを貼着し、他方のプラスチックス基
板(1) のB面側には粘着剤層(ad)を介して偏光板(4) を
貼着した。貼着に際しては、常法に従いオートクレーブ
中での加圧下での圧着法を採用した。これにより、性能
のすぐれた液晶表示パネルが得られた。
板の他の一例を模式的に示した断面図である。ただしア
ンカーコート層は図示を省略してある。
0μm のポリカーボネートフィルムの片面に水性アンカ
ーコート剤による厚み1μm 以下のアンカーコート層を
設けてから、実施例1と同様に厚み12μm の有機の耐
透気性層(13a) を形成させた。基材フィルム(14)の他面
にも同様にして厚み1μm 以下のアンカーコート層、つ
いで厚み12μm の有機の耐透気性層(13a) を形成させ
た。これにより、(13a)/(14)/(13a)の層構成を有する積
層フィルムが得られた。
の上から、スパッタリングにより厚み150オングスト
ロームの金属酸化物層(SiOxを主とする複合酸化物
の層)からなる無機耐透気性層(13b) を形成させ、さら
に反対面側の有機の耐透気性層(13a) の上からも、スパ
ッタリングにより厚み150オングストロームの金属酸
化物層(SiOxを主とする複合酸化物の層)からなる
無機耐透気性層(13b)を形成させた。
1と同じ鋳型フィルム(M) とをわずかの間隙をあけて並
行に配置した1対のロールのそれぞれに供給し、両ロー
ル間にノンソルベントタイプの特殊アクリレート系の紫
外線硬化型樹脂液(日本合成ゴム株式会社製)を吐出
し、該樹脂液がサンドウイッチ状に挟持された状態で、
出力120W/cm、1灯、ランプ距離150mm、積算光量
1000mJ/cm2の条件で紫外線照射を行い、上記樹脂液
を硬化させ、厚み15μm の活性エネルギー線硬化型樹
脂硬化物層(11)となした。これにより、(M)/(11)/(13b)
/(13a)/(14)/(13a)/(13b) の層構成を有する積層フィル
ムが得られた。
実施例1と同じ鋳型フィルム(M) とを、わずかの間隙を
あけて並行に配置した1対のロールのそれぞれに供給し
て、両ロールを上方から見て互いに喰い込む方向に回転
させながら、両ロール間に上記と同じノンソルベントタ
イプの紫外線硬化型樹脂液を吐出し、該樹脂液がサンド
ウイッチ状に挟持された状態で上記と同じ条件で紫外線
照射を行って該樹脂液を硬化させ、厚み15μm の硬化
型樹脂硬化物層(12)を形成させた。これにより(M)/(11)
/(13b)/(13a)/(14)/(13a)/(13b)/(12)/(M)の層構成を有
する積層フィルムが得られたので、鋳型フィルム(M),
(M)を剥離除去した。A面側((11)側)およびB面側
((12)側)の面は、いずれも表面粗度で± 0.1μm 以下
の平滑面を有していた。
にSiOxをスパッタリングして厚み90オングストロ
ームのSiOx(x= 1.6)からなる最外層(11') を形
成させ、さらにB面側にもSiOxをスパッタリングし
て厚み90オングストロームのSiOx(x= 1.6)か
らなる最外層(12') を形成させた。
4)/(13a)/(13b)/(12)/(12')の層構成を有する目的のプ
ラスチックス基板(1) が得られた。このプラスチックス
基板(1) は、剛性、耐熱性、光等方性の点でガラスに近
い性能を有しており、機械的強度、高硬度、耐透湿性、
耐薬品性、酸素遮断性も良好であった。ついでこのプラ
スチックス基板(1) のA面側の最外層(11') 上にITO
スパッタリングによる厚み450オングストロームの透
明電極(2) を形成させたが、ITO密着性は極めて好ま
しいものであった。
模式的に示した断面図である。
00μm の通常の透明ポリエステルフィルム上に、まず
ポリエステル系樹脂(高松油脂株式会社製の「A−51
3E」)の濃度20重量%の水分散液をコーティングし
た後、乾燥して、厚み2μmのプレコート層(pc)を形成
させた。ついでこのプレコート層(pc)の上から、実施例
1と同様にして厚み20μm の有機の耐透気性層(13a)
を形成させた。ついでその有機の耐透気性層(13a) の上
から、スパッタリングにより厚み200オングストロー
ムの金属酸化物層(SiOxを主とする複合酸化物の
層)からなる無機耐透気性層(13b) を形成させた。これ
により、(S)/(pc)/(13a)/(13b)の層構成を有する積層フ
ィルム1が得られた。
型フィルム(M) とをわずかの間隙をあけて並行に配置し
た1対のロールのそれぞれに供給し、両ロール間にノン
ソルベントタイプの特殊アクリレート系の紫外線硬化型
樹脂液(日本合成ゴム株式会社製)を吐出し、該樹脂液
がサンドウイッチ状に挟持された状態で紫外線照射を行
って樹脂液を硬化させ、厚み15μm の活性エネルギー
線硬化型樹脂硬化物層(11)となし、支持体フィルム(S)
を剥離除去した。これにより、(M)/(11)/(13b)/(13a)/
(pc) の層構成を有する積層フィルム2が得られた。
フィルム(M) とをわずかの間隙をあけて並行に配置した
1対のロールのそれぞれに供給し、両ロール間にノンソ
ルベントタイプの特殊アクリレート系の紫外線硬化型樹
脂液(日本合成ゴム株式会社製)を吐出し、該樹脂液が
サンドウイッチ状に挟持された状態で紫外線照射を行っ
て樹脂液を硬化させ、厚み15μm の活性エネルギー線
硬化型樹脂硬化物層(12)となし、支持体フィルム(S) を
剥離除去した。これにより、(M)/(12)/(13b)/(13a)/(p
c) の層構成を有する積層フィルム3が得られた。
のロールのそれぞれに、上記で得た積層フィルム2,3
をそれぞれのプレコート(pc)側が上面となるように供給
し、両ロールを上方から見て互いに喰い込む方向に回転
させながら、両ロール間にノンソルベントタイプのエポ
キシアクリレート系の紫外線硬化型樹脂液(旭電化工業
株式会社製)を吐出し、該樹脂液がサンドウイッチ状に
挟持された状態で、紫外線照射を行い、上記樹脂液を硬
化させ、厚み15μm の活性エネルギー線硬化型樹脂硬
化物層(15') となした。これにより、(M)/(11)/(13b)/
(13a)/(pc)/(15')/(pc)/(13a)/(13b)/(12)/(M) の層構
成を有する積層フィルム4が得られたので、両面側の鋳
型フィルム(M), (M)を剥離除去した。
にSiOxをスパッタリングして厚み60オングストロ
ームのSiOx(x= 1.4)からなる最外層(11') を形
成させ、さらにB面側にもSiOxをスパッタリングし
て厚み60オングストロームのSiOx(x= 1.4)か
らなる最外層(12') を形成させた。
c)/(15')/(pc)/(13a)/(13b)/(12)/(12') の層構成を有
する目的のプラスチックス基板(1) が得られた。このプ
ラスチックス基板(1) は、剛性、耐熱性、光等方性の点
でガラスに近い性能を有しており、機械的強度、高硬
度、耐透湿性、耐薬品性、酸素遮断性も良好であった。
ついでこのプラスチックス基板(1) のA面側の最外層(1
1') 上にITOスパッタリングによる厚み450オング
ストロームの透明電極(2) を形成させたが、ITO密着
性は極めて好ましいものであった。
ラスチックス基板にあっては、透明電極形成側のA面側
およびその反対側のB面側の外層がいずれも硬化型樹脂
硬化物層(11), (12)で構成され、これら両外層で挟まれ
た内部側に有機の耐透気性層(13a) と無機の耐透気性層
(13b) とからなる耐透気性層(13)が存在するので、プラ
スチックス基板の良さが生かされると共に、広い範囲の
温度下での防湿性、防気性が得られ、液晶表示セルを構
成する電極基板としての基本的性質を備えている上、A
面側およびB面側の硬化型樹脂硬化物層(11), (12)の表
面はいずれも平滑に形成されると共に、その平滑な表面
上に、スパッタリング法によるSiOx(1.2<x<
2)からなる最外層(11'), (12')が形成されているの
で、防湿性、防気性、カール防止性、透明電極形成性の
点でも、ガラス基板に比し見劣りしない品質が得られ
る。
示した断面図である。
的に示した断面図である。
を模式的に示した断面図である。
液晶表示パネルの一例を模式的に示した断面図である。
…硬化型樹脂硬化物層、(11') …SiOxからなる最外
層、(12)…硬化型樹脂硬化物層、(12') …SiOxから
なる最外層、(13)…耐透気性層、(13a) …有機の耐透気
性層、(13b) …無機の耐透気性層、(14)…基材フィル
ム、(15), (15') …硬化型樹脂硬化物層、(pc)…プレコ
ート層、(2) …透明電極、(3) …液晶セル、(4) …偏光
板、(5) …位相板、(ad)…粘着剤層
Claims (4)
- 【請求項1】プラスチックス基板(1) のうち透明電極を
形成する側の面をA面、その反対側の面をB面と名付け
るとき、 該基板(1) のA面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(11)で
構成され、B面側の外層は硬化型樹脂硬化物層(12)で構
成され、これら両外層で挟まれた内部側には少なくとも
1層の有機の耐透気性層(13a) と少なくとも1層の無機
の耐透気性層(13b) とからなる耐透気性層(13)が存在
し、さらに、 A面側の硬化型樹脂硬化物層(11)の表面は平滑に形成さ
れると共に、その平滑な表面上に、スパッタリング法に
よるSiOx( 1.2<x<2)からなる最外層(11') が
形成され、 B面側の硬化型樹脂硬化物層(12)の表面は平滑に形成さ
れると共に、その平滑な表面上に、スパッタリング法に
よるSiOx( 1.2<x<2)からなる最外層(12') が
形成されていることを特徴とするプラスチックス基板。 - 【請求項2】最外層(11'), (12')の厚みが、いずれも2
0〜180オングストロームである請求項1記載のプラ
スチックス基板。 - 【請求項3】A面側およびB面側の層である硬化型樹脂
硬化物層(11), (12)が、該層を形成する樹脂液が平滑な
表面を有する鋳型フィルム(M) の平滑面に接触した状態
で硬化する過程を経て形成されたものである請求項1記
載のプラスチックス基板。 - 【請求項4】A面側およびB面側の層である硬化型樹脂
硬化物層(11), (12)の平滑性が、光の干渉を利用した非
接触式表面粗さ計による測定で± 0.2μm 以下である請
求項1記載のプラスチックス基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09365496A JP3436633B2 (ja) | 1996-03-23 | 1996-03-23 | プラスチックス基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09365496A JP3436633B2 (ja) | 1996-03-23 | 1996-03-23 | プラスチックス基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09254334A JPH09254334A (ja) | 1997-09-30 |
JP3436633B2 true JP3436633B2 (ja) | 2003-08-11 |
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ID=14088379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09365496A Expired - Fee Related JP3436633B2 (ja) | 1996-03-23 | 1996-03-23 | プラスチックス基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3436633B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-23 JP JP09365496A patent/JP3436633B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09254334A (ja) | 1997-09-30 |
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