JPH0883515A - 透明導電性シート - Google Patents

透明導電性シート

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Publication number
JPH0883515A
JPH0883515A JP24727094A JP24727094A JPH0883515A JP H0883515 A JPH0883515 A JP H0883515A JP 24727094 A JP24727094 A JP 24727094A JP 24727094 A JP24727094 A JP 24727094A JP H0883515 A JPH0883515 A JP H0883515A
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JP
Japan
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transparent
transparent conductive
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resin layer
film
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Application number
JP24727094A
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English (en)
Inventor
Rinjiro Ichikawa
林次郎 市川
Susumu Kishi
進 岸
Satoru Kimura
悟 木村
Tadashi Inukai
忠司 犬飼
Tomoharu Kurita
智晴 栗田
Keiichi Uno
敬一 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimori Kogyo Co Ltd
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Fujimori Kogyo Co Ltd
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光等方性および透明性を有し、かつ耐熱性、
耐溶剤性、硬度、腰、表面平滑性、耐スクラッチ性、透
明導電層の密着性、非透湿性を兼ね備えた透明導電性シ
ート、殊に透明タッチパネル用や液晶表示素子用をはじ
めとする種々の光学用途に適した透明導電性シートを提
供することを目的とする。 【構成】 透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) の少なく
とも片面に、直接またはエポキシアクリレート等のノン
ソルベントタイプの紫外線硬化型樹脂層(3) を介して、
透明導電層(2) を設けた透明導電性シートである。透明
ポリアミドイミド系樹脂層(1) は、透明ポリアミドイミ
ドにフェノールノボラック型エポキシ樹脂等の架橋剤を
配合して形成した三次元架橋体層であることが特に望ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明タッチパネル用や
液晶表示素子用など光学用途に適した光等方性を有する
透明導電性シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、ディスプレイ画面を指で触ったり
ペンで押圧するだけで入力できる透明タッチパネル(タ
ッチキー、タッチスイッチ)が普及している。ブラウン
管等の表示画面上にタッチパネルを重ね合わせ、指やペ
ンで直接押圧すれば、入力が図られる。指やペンによる
押圧位置は、X−Y座標として認識され、コンピュータ
に入力される。なおコンピュータと言っても、小は電子
手帳や携帯電話から、大は電子黒板まである。
【0003】透明タッチパネルにはアナログ式とマトリ
ックス式とがある。前者のアナログ式にあっては、両端
に電極を備えた2枚の透明導電性フィルムをスペーサを
介して対向配置させ、上下の電極に電圧を印加して押圧
位置の電圧値をX−Y座標の位置として検知する。後者
のマトリックス式にあっては、導電層をストリップ状に
形成した2枚の透明導電性フィルムをマトリックス状に
配列し、各々の電極により押圧位置を検知する。
【0004】最近のOA機器の中には、ディスプレイ画
面上にペンにより文字、図面、絵などを描き、これをコ
ンピュータに入力したり、活字に変換したり、プリント
アウトしたりするものが開発されている。このときに使
用する透明タッチパネルはアナログ式のものとなる。
【0005】上記の透明タッチパネルの用途に用いられ
る透明導電性シートは、基本的には導電層(殊にITO
層)/高分子フィルムの層構成を有するが、導電層の改
良、高分子フィルムの改良の双方の観点から種々の工夫
がなされている。
【0006】導電層の改良に関する出願としては、たと
えば、特開平3−122910号公報(導電層の表面抵
抗分布を規定)、特開平4−206403号公報(In
2にSnO2 と共にSiO2 またはAl23 をドーピ
ング)、特開平4−308612号公報(InO2 また
はITOに窒素をドーピング)などがある。なおこれら
の公報には、高分子フィルムとしては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルス
ルホン、ポリスルホンなどの合成樹脂フィルムが使用で
きる旨の記載がある。
【0007】高分子フィルムの改良に関する出願として
は、たとえば、特開平5−50561号公報(中心線平
均粗さを0.05〜 5.0μm の範囲に限定)、特開平5−3
38086号公報(光線透過率が80%以上、曇価が2
0%以下、中心線平均粗さを0.05〜 5.0μm の範囲に規
定)などがある。これらの公報の発明においては、高分
子フィルムとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
カーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、
セルローストリアセテートなどを用いることができると
してある。またこれら両公報には、タッチパネルの構成
が「支持板/下部シート/透明導電層/ドットスペーサ
ー/透明導電層/上部シート」であることが記載されて
いる。
【0008】特開昭62−115613号公報には、U
V硬化樹脂ハードコート塗膜/透明プラスチックフィル
ム/UV硬化可視光透過率調整塗膜/ITO薄膜からな
るタッチパネル用導電フィルムが示されており、透明プ
ラスチックフィルムとしてはポリエステルフィルム、ポ
リエーテルスルホンフィルム、ポリカーボネートフィル
ムなどが用いられるとしている。
【0009】特開昭62−131416号公報には、表
面電気抵抗1012Ω/□以下の耐摩耗層Bと、有機高分
子フィルム基材Aと、表面電気抵抗3×103 Ω/□以
下の透明導電層CとがB/A/Cの順に積層されたタッ
チスイッチ用積層フィルムが示されている。ここで、有
機高分子フィルム基材Aとしては、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリカーボネート、ポリプロピレン
などが用いられるとしている。
【0010】特開昭63−174212号公報には、
[透明絶縁層/]透明絶縁フィルム/透明電極/透明絶
縁層の層構成を有する透明電極シート、およびそれを用
いた透明タッチパネルが示されている。[ ]内は任意
層である。透明絶縁フィルムとしては、二軸延伸ポリエ
ステルフィルムのほか、ポリアミド、ポリエーテルスル
ホン、ポリアリレート、ポリオレフィン、セルロース系
樹脂、ポリ塩化ビニルなどが用いられるとしている。
【0011】なおタッチパネルの用途については記載が
ないが、特開平6−64105号公報には、透明高分子
フィルム基材(ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
オレフィン、殊に最初の2者)1に対して、透明導電層
3と、酸化処理を施した有機ケイ素ポリマー層2とを、
1/2/3、2/1/3、2/1/2/3、3/2/1
/2/3等の順序に積層したガスバリヤー性透明導電性
積層体が示されている。この積層体は、可視光領域にお
ける透明性を有しかつ酸素および水蒸気等の気体の透過
率が小さい導電性フィルムであるので、液晶表示素子等
への応用に適しているとされている。
【0012】透明導電性シートは、上述のタッチパネル
用のほか、液晶表示素子の電極基板、液晶表示素子の保
温電極基板、液晶調光フィルム、エレクトロルミネッセ
ンスディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレ
イ、太陽電池等の光電変換素子の窓電極などの用途にも
使用が期待できる。このうち液晶調光フィルムについて
は、たとえば「工業材料、1992年3月号、37〜4
1頁」に解説記事が掲載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】透明タッチパネルをは
じめとする種々の光学用途に使用される透明導電性シー
トは、先にも述べたように、基本的には「導電層(殊に
ITO層)/高分子フィルム」の層構成を有するが、高
分子フィルムとして従来提案されているものを用いた場
合には、光等方性、透明性、耐熱性、耐溶剤性、高硬
度、腰、表面平滑性、耐スクラッチ性、透明導電層の密
着性、非透湿性などの要求性能を全て満たすことが難し
かった。
【0014】たとえば、透明導電性シートを用いた透明
タッチパネルを液晶表示素子の偏光板の下に重ね合わせ
る使い方をするときには光等方性が要求されることにな
るが、通常の透明タッチパネルは液晶表示素子の最上層
の上に重ねて用いるため、光等方性については顧慮され
ていないことが多かった。
【0015】また、高分子フィルム上に形成したITO
などの透明導電層は、レジスト形成、エッチング処理を
経てパターン電極とされることがあり、パターン化され
た透明電極は制御用のアウタリードに接続されることに
なる。そのときのパターン電極とアウタリードとの間の
接続は、最近では両者間に異方性導電シートを介在させ
た状態で熱圧着することによりなされるが、この場合の
圧着は典型的には温度150〜190℃、加圧力0.5MPa
前後、接合時間10秒前後の条件で行われ、接続部の温
度は130〜150℃程度となる。ここで異方性導電シ
ートとは、カーボン粉、金属メッキ粉、金属粉、はんだ
ボール等の導電性粒子を樹脂中に分散させたシートであ
る。パターン電極に異方性導電シートを貼り付け、アウ
タリードと位置合わせしてから、アウタリード側からヒ
ータブロック(ボンディングツール)により熱圧着すれ
ば、分散した導電性粒子を介してパターン電極とアウタ
リードとが一括接続でき、このとき導電性粒子はひしゃ
げた状態となる。しかしながら、従来提案されている高
分子フィルムはこのときの熱圧着に耐えられないことが
多く、その結果、上記の熱圧着時に導電性粒子がひしゃ
げないで高分子フィルムの方が導電性粒子の所で凹状に
変形し、パターン電極に割れなどの損傷欠陥が生ずるこ
とがあった。
【0016】従来提案されている高分子フィルムのう
ち、タッチパネル用として汎用されているポリエステル
(ポリエチレンテレフタレート等)フィルムは、二軸延
伸されているため光等方性を有していないので、液晶表
示素子の偏光板の下に重ね合わせる使い方をすることが
できない上、耐熱性、硬度、耐スクラッチ性、透明導電
層の密着性などの必要特性がやや不足している。ポリカ
ーボネートフィルムやポリスチレンフィルムは、耐溶剤
性が著しく劣る上、耐熱性、硬度、耐スクラッチ性も劣
っている。ポリエーテルスルホンフィルムやポリエーテ
ルエーテルケトンフィルムは、耐溶剤性が不足してお
り、表面平滑性にも疑問があり、透明導電層の密着性も
不足しており、耐スクラッチ性も若干不足している。セ
ルローストリアセテートフィルムは、透湿性が大きい
上、耐熱性、耐溶剤性がなく、透明導電層の密着性も悪
い。
【0017】このように、従来提案されている高分子フ
ィルムは、光等方性、透明性、耐熱性、耐溶剤性、高硬
度、腰、表面平滑性、耐スクラッチ性、透明導電層の密
着性、非透湿性などの要求性能を全て満たすことが難し
く、そのため透明導電層の基材として使用するときに、
用途制限があったり、不足する性質を補うために複雑な
多層化を図らなければならないのでコスト高となったり
することを免かれなかった。
【0018】本発明は、このような背景下において、光
等方性および透明性を有し、かつ耐熱性、耐溶剤性、硬
度、腰、表面平滑性、耐スクラッチ性、透明導電層の密
着性、非透湿性を兼ね備えた透明導電性シート、殊に透
明タッチパネル用や液晶表示素子用をはじめとする種々
の光学用途に適した透明導電性シートを提供することを
目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の透明導電性シー
トの一つは、550nmでの可視光線透過率が70%以上
でかつレターデーション値が30nm以下の透明ポリアミ
ドイミド系樹脂層(1)の少なくとも片面に透明導電層(2)
を設けてなるものである。
【0020】本発明の透明導電性シートの他の一つは、
550nmでの可視光線透過率が70%以上でかつレター
デーション値が30nm以下の透明ポリアミドイミド系樹
脂層(1) の少なくとも片面に、ノンソルベントタイプの
紫外線硬化型樹脂層(3) を介して、透明導電層(2) を設
けてなるものである。
【0021】なお上記の透明ポリアミドイミド系樹脂層
(1) は、透明ポリアミドイミドにフェノールノボラック
型エポキシ樹脂等の架橋剤を配合して形成した三次元架
橋体層であることが特に望ましい。
【0022】以下本発明を詳細に説明する。
【0023】透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) として
は、550nmでの可視光線透過率が70%以上(好まし
くは75%以上、さらには80%以上)でかつレターデ
ーション値が30nm以下(好ましくは20nm以下、さら
には15nm以下)の透明ポリアミドイミド系樹脂が用い
られる。可視光線透過率が70%未満ではタッチパネル
等の光学用途に使用したときの明るさが不足し、レター
デーション値が30nmを越えるときには、光等方性が失
われて着色や干渉光を生じ、像の視認性が低下する。
【0024】透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) の硬度
および熱変形温度は、その用途にもよるが、JIS K
5400(荷重100g)による硬度がH以上(殊に2
H以上)、ヒートサグ法により求めた熱変形温度が13
0℃以上(殊に150℃以上)であることが望まれる。
なおヒートサグ法による熱変形温度とは、巾15mm×長
さ30mm×厚み50μm の試験片を用い、その試験片を
台の端部から15mm突出させた状態で、横軸に設定温度
(℃)、縦軸にそのときの垂れ下がり高さである変化量
(mm)をプロットして曲線を描き、その曲線の立ち上が
り変曲点における接線を延長して変化量0mmのレベルと
の交点を求め、そのときの温度(℃)を熱変形温度と定
義したものである。
【0025】耐熱性樹脂として知られている一般のポリ
アミドイミドは着色しておりかつ透明度が低い。しかし
ながら、下記の化1で示される化学構造を有する透明ポ
リアミドイミドは、着色がほとんど見られずかつ透明性
がすぐれているので、本発明における透明ポリアミドイ
ミド系樹脂層(1) を構成するポリアミドイミドとして
は、そのような透明グレードのポリアミドイミドが用い
られる。
【0026】
【化1】
【0027】この場合、上記の透明ポリアミドイミドの
みでできた層は、支持体フィルム上で流延製膜するとき
に部分剥離を起こすなどのトラブルを生じたり、用途に
よってはなお耐熱性や耐溶剤性が不足したりすることが
ないわけではない。そこで、流延製膜時の支持体フィル
ムに対する密着性を上げたり、耐熱性や耐溶剤性をさら
に上げる目的で、透明ポリアミドイミドに架橋剤を配合
して三次元架橋体層を形成し、透明ポリアミドイミド系
樹脂層(1) とすることが特に望ましい。いろいろな架橋
剤につき試験した中では、架橋剤として特に好ましいも
のはフェノールノボラック型エポキシ樹脂であった。な
お透明ポリアミドイミドに架橋剤のほかにさらにポリイ
ソシアネート化合物を配合し、鋳型フィルムとの密着性
を上げることもできる。透明ポリアミドイミド100重
量部に対する架橋剤およびポリイソシアネート化合物の
配合量は、樹脂分基準でそれぞれ1〜30重量部(好ま
しくは2〜20重量部)、0〜5重量部(好ましくは1
〜4重量部)とすることが多い。
【0028】透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) の形成
は、典型的には、透明ポリアミドイミドに好ましくは架
橋剤(または架橋剤およびとポリイソシアネート化合
物)を配合した溶液を、二軸延伸ポリエステルフィルム
や二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどの支持体フィル
ム上に流延してから、70〜130℃程度の温度で乾燥
することにより溶剤成分を揮発除去し、さらに温度15
0〜200℃で5分〜1時間程度キュアすることにより
達成できる。
【0029】透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) の厚み
は、その使用用途にもよるが、10〜500μm 、好ま
しくは20〜400μm 、殊に30〜300μm とする
ことが多い。透明タッチパネル用シートの場合を例にと
ると、透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) の厚みは20
〜250μm 、好ましくは50〜180μm とすること
が多い。
【0030】透明導電層(2) は、ITO、InO2 、S
nO2 、ZnO、Au、Ag、Pt、Pdなどの層があ
げられ、特にITOが重要である。該層の形成は、スパ
ッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、
ゾル−ゲル法、コーティング法などによりなされる。こ
の透明導電層(2) は多層にすることもできる。
【0031】透明導電層(2) の厚みは、50〜3000
オングストローム、殊に100〜1500オングストロ
ームの範囲から選ばれ、その使用目的に応じた最適の導
電性が得られるような厚みとする。透明タッチパネル用
のシートの場合を例にとると、透明導電層(2) としてI
TOを用いた場合、厚みは100〜700オングストロ
ーム(殊に150〜400オングストローム)、シート
の表面抵抗値は10〜104 Ω/□、好ましくは100
〜1000Ω/□、殊に200〜600Ω/□とするこ
とが多い。
【0032】透明導電層(2) は、その使用用途に応じ、
全面電極としたり、全面電極形成後にレジスト形成およ
びエッチングを行ってパターン電極としたりする。
【0033】上述の透明ポリアミドイミド系樹脂層(1)
の少なくとも片面には直接透明導電層(2) を設けること
も可能であるが、透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) の
表面にノンソルベントタイプの紫外線硬化型樹脂層(3)
を形成してから、その上に透明導電層(2) を設けること
が特に好ましい。
【0034】ここでノンソルベントタイプの紫外線硬化
型樹脂層(3) を構成する紫外線硬化型樹脂としては、透
明ポリアミドイミド系樹脂層(1) および透明導電層(2)
の双方に対する密着性や、耐熱性、耐溶剤性、硬度、
腰、表面平滑性などを考慮して、好適にはエポキシアク
リレートが用いられる。エポキシアクリレートのほか、
ウレタンアクリレートやシリコーンアクリレートも用い
ることができる。紫外線硬化型樹脂層(3) 形成時には、
透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) との密着性を上げる
ために、少量のポリイソシアネート化合物を配合するこ
ともできる。
【0035】ノンソルベントタイプの紫外線硬化型樹脂
層(3) の厚みに制限はないが、2〜100μm 、殊に3
〜50μm とすることが多い。ただし使用用途によって
はさらに厚手とすることもできる。
【0036】透明導電層(2) を形成する側の透明ポリア
ミドイミド系樹脂層(1) の面は、平滑度が高いことが望
ましい。そこで、二軸延伸ポリエステルフィルムや二軸
延伸ポリプロピレンフィルムなどの支持体フィルム兼用
の鋳型フィルムとして表面粗度が 0.1μm 以下というよ
うな平滑度の高いものを用い、その鋳型フィルム上に流
延法により透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) を形成さ
せることが特に望ましい。鋳型フィルムの平滑面が鋳型
となって、その鋳型フィルムに接する側の透明ポリアミ
ドイミド系樹脂層(1) の面が高度に平滑となるからであ
る。
【0037】透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) 上にノ
ンソルベントタイプの紫外線硬化型樹脂層(3) を設ける
ときは、わずかに間隙をあけて並行に配置した1対のロ
ールに、第1鋳型フィルム付きの透明ポリアミドイミド
系樹脂層(1) と平滑面を有する第2鋳型フィルムとを供
給し、ロールの間隙に向けてノンソルベントタイプの紫
外線硬化型樹脂液を吐出すると共に、両ロールを互いに
喰い込む方向に回転させて、第1鋳型フィルム上の透明
ポリアミドイミド系樹脂層(1) と第2鋳型フィルムとの
間に紫外線硬化型樹脂液が挟持されるようにし、そのよ
うに挟持された状態で紫外線照射を行って樹脂液を硬化
させることにより紫外線硬化型樹脂層(3) とすることが
望ましい。紫外線照射後は、必要に応じて熱処理を行う
ことにより硬化の完全化を図ることもできる。第2鋳型
フィルムとして表面粗度が 0.1μm 以下というような平
滑度の高いものを用いれば、形成した紫外線硬化型樹脂
層(3) の表面が高度に平滑となる。
【0038】本発明の透明導電性シートの層構成および
その製造工程は、片面に透明導電層(2) を設ける場合を
例にとると、たとえば次のようになる。ただし、各層の
構成および各層の形成順序、鋳型フィルムの剥離時機
は、種々の変形が可能である。(M) 、(M1)、(M2)、(M3)
とあるのは、いずれも鋳型フィルム(殊に平滑面を有す
る鋳型フィルム)である。 ・(1)/(M) →(1) →(1)/(2) 、 ・(1)/(M1)→(M2)/(3)/(1)/(M1) →(M2)/(3)/(1)→(M2)
/(3)/(1)/(2)→(3)/(1)/(2) ・(1)/(M1)→(M2)/(3)/(1)/(M1) →(3)/(1)/(M1)→(2)/
(3)/(1)/(M1)→(2)/(3)/(1) ・(1)/(M1)→(M2)/(3)/(1)/(M1) →(M2)/(3)/(1)→(M2)
/(3)/(1)/(3)/(M3)→(3)/(1)/(3)/(M3)→(2)/(3)/(1)/
(3)/(M3)→(2)/(3)/(1)/(3) ・(M)/(1) + (1)/(M) →(M)/(1)/(3)/(1)/(M) →(M)/
(1)/(3)/(1)→(1)/(3)/(1)/(2) ・(1)/(M1)→(M2)/(3)/(1)/(M1) →(M2)/(3)/(1)→(M2)
/(3)/(1)/(3)/(1)/(M1) →(3)/(1)/(3)/(1)/(M1)→(2)/
(3)/(1)/(3)/(1)/(M1)→(2)/(3)/(1)/(3)/(1) ・(M1)/(1) + (1)/(M1) →(M1)/(1)/(3)/(1)/(M1) →(M
1)/(1)/(3)/(1)→(M1)/(1)/(3)/(1)/(3)/(M2) →(M1)/
(1)/(3)/(1)/(3)→(M1)/(1)/(3)/(1)/(3)/(2)→(1)/(3)
/(1)/(3)/(2) ・(1)/(M1)→(M2)/(3)/(1)/(M1) →(M2)/(3)/(1)→(M2)
/(3)/(1)/(3)/(1)/(3)/(M2) →(3)/(1)/(3)/(1)/(3)/(M
2)→(2)/(3)/(1)/(3)/(1)/(3)/(M2)→(2)/(3)/(1)/(3)/
(1)/(3)
【0039】上記の層構成を有する本発明の透明導電性
シートは、種々の光学用シートとして用いることができ
る。殊に透明タッチパネル用シートおよび液晶表示素子
用シートとして有用であり、そのほか、液晶表示素子の
保温電極基板、液晶調光フィルム用シート、エレクトロ
ルミネッセンスディスプレイ用シート、エレクトロクロ
ミックディスプレイ用シート、太陽電池等の光電変換素
子の窓電極などのシートとしても有用である。
【0040】上記の透明導電性シートを透明タッチパネ
ル用シートとして用いるときは、それら2枚のシートの
透明導電層(2) 側を対向させると共に、両シート間に0.
02〜1.0mm 程度の厚みのドットスペーサを介在させれば
よい。上記の透明導電性シートを液晶表示素子用シート
として用いるときは、それら2枚のシートの透明導電層
(2) 側を対向させると共に、両シート間に液晶層を介在
させればよい。
【0041】
【作用】本発明の透明導電性シートの層構成は、透明ポ
リアミドイミド系樹脂層(1) /透明導電層(2) 、また
は、透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) /紫外線硬化型
樹脂層(3) /透明導電層(2) を基本とする。
【0042】透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) (特に
フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の架橋剤を配合
して三次元架橋体とした透明ポリアミドイミド系樹脂層
(1))からなるシート、あるいは好ましくはその少なく
とも片面にエポキシアクリレート等のノンソルベントタ
イプの紫外線硬化型樹脂層(3) を設けたシートは、光等
方性、透明性、耐熱性、耐溶剤性、高硬度、腰、耐スク
ラッチ性、透明導電層の密着性、非透湿性を兼ね備えた
素材であり、しかも層形成時に平滑性を有する鋳型フィ
ルムを用いることにより表面を高度に平滑にすることが
可能である。従って、そのようなシートの少なくとも片
面に透明導電層(2) を設ければ、すぐれた特性を有する
透明導電性シートが得られ、透明タッチパネル用、液晶
表示素子用をはじめとする光学用途に好適に使用するこ
とができる。
【0043】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0044】実施例1 図1は本発明の透明導電性シートの一例を示した断面図
である。
【0045】〈透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) 〉支
持体フィルム兼鋳型フィルム(M) としての厚み100μ
m のポリエステルフィルム(表面粗度が平均で0.06μm
、最大で0.08μm のコロナ放電処理していない二軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人株式会社
製のOタイプ))の平滑面に、先に述べた化1の化学構
造を有する透明ポリアミドイミド(東洋紡績株式会社製
の「AT−8020」)の18重量%濃度のシクロヘキ
サノン/テトラヒドロフラン混合溶剤溶液にフェノール
ノボラック系エポキシ樹脂(東都化成株式会社製の「Y
DPN−638」)を樹脂分比で10:1の重量比で混
合した固形分15重量%の樹脂溶液をコンマコーターを
用いて流延した後、温度60〜100℃で15分間乾燥
し、さらに温度150〜180℃で20分間加熱キュア
して、厚み42μm の透明ポリアミドイミド系樹脂層
(1) を形成させた。
【0046】鋳型フィルム(M) から剥離した透明ポリア
ミドイミド系樹脂層(1) は、次のような特性を有してい
た。なお耐溶剤性は、試料フィルムをアセトン、メチル
エチルケトン、エタノール、イソプロパノール、トルエ
ン、セロソルブアセテートのそれぞれの溶剤中に温度2
5℃で5分間浸漬したときの外観変化で評価した。 ・550nmでの可視光線透過率:92% ・ヘイズ (JIS K7105): 0.8% ・レターデーション値: 3.3nm ・表面硬度(JIS K5400、100g荷重) :3H ・ヒートサグ法による熱変形温度:195℃ ・耐溶剤性:いずれも異常なし ・透湿性:8g/m2 ・加熱収縮率(170℃×1時間):MD方向 0.1%、
TD方向0.05%
【0047】〈透明導電性シート〉次に、鋳型フィルム
(M) から剥離前の透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) 面
に、ITOによる厚み400オングストロームの透明導
電層(2) をスパッタリング法により形成させた。ITO
の密着性は良好であった。ついで鋳型フィルム(M)を剥
離除去することにより、(1)/(2) の層構成を有する透明
導電性シートが得られた。
【0048】この透明導電性シートは、タッチパネル用
シート、液晶表示素子用のシートをはじめとする光学用
シートとして好適に用いることができる。この透明導電
性シートは耐熱性がすぐれ硬度も高いので、パターン電
極と制御用のアウタリードとの間の接続を、異方性導電
シートを介在させた状態で150℃×0.5MPa×10秒の
条件で熱圧着することにより行っても、異常は認められ
ない。
【0049】実施例2 図2は本発明の透明導電性シートの他の一例を示した断
面図である。
【0050】実施例1を繰り返して、二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルム(帝人株式会社製のOタイ
プ)からなる第1鋳型フィルム(M1)の平滑面に、透明ポ
リアミドイミドにフェノールノボラック系エポキシ樹脂
を配合した樹脂溶液を流延、乾燥、加熱キュアすること
により、透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) を形成し
た。
【0051】わずかに間隙をあけて並行に配置した1対
のロールに、第1鋳型フィルム(M1)付きの透明ポリアミ
ドイミド系樹脂層(1) と、上記第1鋳型フィルム(M1)と
同素材の第2鋳型フィルム(M2)とを供給し、ロールの間
隙に向けて、ノンソルベントタイプのエポキシアクリレ
ート系紫外線硬化型樹脂液(帝国化学産業株式会社製の
「TUR1776HV」)にノンソルベントタイプのポ
リイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業株式会
社製の「コロネートHK)を50:3の重量比で混合し
た樹脂液を吐出すると共に、両ロールを互いに喰い込む
方向に回転させて、第1鋳型フィルム(M1)上の透明ポリ
アミドイミド系樹脂層(1) と第2鋳型フィルム(M2)の平
滑面との間に紫外線硬化型樹脂液が挟持されるように
し、そのように挟持された状態で、出力120W/cm、1
灯、ランプ距離150mm、積算光量850mJ/cm2の条件
で紫外線照射を行って樹脂液を硬化させた後、140℃
で10分間熱処理することにより、厚み16μm の紫外
線硬化型樹脂層(3) となした。
【0052】鋳型フィルム(M1), (M2)から剥離した透明
ポリアミドイミド系樹脂層(1) /紫外線硬化型樹脂層
(3) からなる高分子フィルムは、次のような特性を有し
ていた。 ・550nmでの可視光線透過率:90% ・ヘイズ (JIS K7105): 0.9% ・レターデーション値: 3.4nm ・紫外線硬化型樹脂層(3) 側の面の表面硬度(JIS K540
0、100g荷重) :5H ・ヒートサグ法による熱変形温度:200℃ ・耐溶剤性:いずれも異常なし ・透湿性:7g/m2 ・加熱収縮率(180℃×1時間):MD方向 0.8%、
TD方向 0.4%
【0053】なお、エポキシアクリレート系紫外線硬化
型樹脂に代えて、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型
樹脂(三菱レーヨン株式会社製の「FS−129
6」)、シリコーンアクリレート系紫外線硬化型樹脂
(日本エーアールシー株式会社製の「C−E611」)
を用いたときも、これに準ずる特性を有する複合フィル
ムが得られた。また、フェノールノボラック系エポキシ
樹脂を配合しない透明ポリアミドイミド溶液を用いて透
明ポリアミドイミド系樹脂層(1) を形成したときも、上
記に準ずる特性を有する複合フィルムを得ることができ
る。
【0054】以下実施例1と同様にして、透明ポリアミ
ドイミド系樹脂層(1) 上の紫外線硬化型樹脂層(3) の表
面に、ITOによる厚み800オングストロームの透明
導電層(2) をスパッタリング法により形成させた。この
ようにして得た導電性シートの性能は実施例1の場合よ
りもさらに好ましいものであった。
【0055】実施例3 図3は本発明の透明導電性シートの他の一例を示した断
面図である。
【0056】支持体フィルム兼鋳型フィルム(M) として
の厚み100μm のポリエステルフィルム(表面粗度が
平均で0.06μm 、最大で0.08μm のコロナ放電処理して
いない二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(帝人株式会社製のOタイプ))の平滑面に、先に述べ
た化1の化学構造を有する透明ポリアミドイミド(東洋
紡績株式会社製の「AT−8020」)の25重量%濃
度のシクロヘキサノン/テトラヒドロフラン混合溶剤溶
液にフェノールノボラック系エポキシ樹脂(東都化成株
式会社製の「YDPN−638」)を樹脂分比で10:
1の重量比で混合した固形分24重量%の樹脂溶液をコ
ンマコーターを用いて流延した後、温度60〜100℃
で15分間乾燥し、さらに温度150〜180℃で20
分間加熱キュアして、厚み56μm の透明ポリアミドイ
ミド系樹脂層(1) を形成させた。
【0057】得られた透明ポリアミドイミド系樹脂層
(1) は、次のような特性を有していた。 ・550nmでの可視光線透過率:87% ・ヘイズ (JIS K7105): 1.0% ・レターデーション値: 4.0nm ・表面硬度(JIS K5400、100g荷重) :2H ・ヒートサグ法による熱変形温度:192℃ ・耐溶剤性:いずれも異常なし ・透湿性:8g/m2 ・加熱収縮率(170℃×1時間):MD方向 0.9%、
TD方向 0.4%
【0058】上記で得た(1)/(M) の層構成を有するシー
ト2枚を、(1) 側が上面になるようにして、わずかに間
隙をあけて並行に配置した1対のロールに供給し、ロー
ルの間隙に向けて実施例2と同じ組成の樹脂液を吐出し
て、実施例2と同じ条件で硬化させることにより、厚み
35μm の紫外線硬化型樹脂層(3) となした。
【0059】このようにして得られた(1)/(3)/(1) の層
構成を有する厚み147μm の高分子フィルムの片面に
ITOによる厚み600オングストロームの透明導電層
(2)をスパッタリング法により形成させ、(1)/(3)/(1)/
(2) の層構成を有する図3の透明導電性シートを得た。
この方法は、透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) のトー
タル厚みを厚くすることができるだけでなく、全体の機
械的性能を改善できるという利点がある。
【0060】実施例4 図4は本発明の透明導電性シートの別の一例を示した断
面図である。
【0061】実施例1に準じて(1)/(M) の層構成を有す
るシートを得、その2枚を(1) 側が上面になるようにし
て、わずかに間隙をあけて並行に配置した1対のロール
に供給し、ロールの間隙に向けて、ノンソルベントタイ
プのエポキシアクリレート系紫外線硬化型樹脂液(帝国
化学産業株式会社製の「TUR806」)にノンソルベ
ントタイプのポリイソシアネート化合物(日本ポリウレ
タン工業株式会社製の「コロネートHK)を50:5の
重量比で混合した樹脂液を吐出すると共に、両ロールを
互いに喰い込む方向に回転させて、両シート間に紫外線
硬化型樹脂液が挟持されるようにし、そのように挟持さ
れた状態で実施例2と同様の条件で紫外線照射した後、
130℃で20分間熱処理することにより、厚み20μ
m の紫外線硬化型樹脂層(3) となした。
【0062】このようにして得られた(1)/(3)/(1) の層
構成を有する高分子フィルムの両面にITOによる厚み
500オングストロームの透明導電層(2) をスパッタリ
ング法により形成させ、(2)/(1)/(3)/(1)/(2) の層構成
を有する図4の透明導電性シートを得た。
【0063】実施例5 図5は本発明の透明導電性シートのさらに別の一例を示
した断面図である。
【0064】実施例3と同様にして、(M1)/(1)/(3)/(1)
/(M1) の層構成を有する高分子シートを得た後、片側の
鋳型フィルム(M1)を剥離除去し、(M1)/(1)/(3)/(1)とな
した。このシートと表面平滑な別の鋳型フィルム(M2)と
を、わずかに間隙をあけて並行に配置した1対のロール
に供給し、ロールの間隙に向けて実施例3と同じ樹脂液
を吐出すると共に、両ロールを互いに喰い込む方向に回
転させて、両シート間に紫外線硬化型樹脂液が挟持され
るようにし、そのように挟持された状態で実施例2と同
様の条件で紫外線照射した後、160℃で10分間熱処
理することにより、厚み12μm の紫外線硬化型樹脂層
(3) となした。
【0065】このようにして得られた(M1)/(1)/(3)/(1)
/(3)/(M2) の層構成を有する厚み159μm 複合フィル
ムから鋳型フィルム(M1), (M2)を剥離除去し、その(3)
側の表面にITOによる厚み600オングストロームの
透明導電層(2) をスパッタリング法により形成させ、
(1)/(3)/(1)/(3)/(2) の層構成を有する図5の透明導電
性シートを得た。この方法は、透明ポリアミドイミド系
樹脂層(1) のトータル厚みを厚くすることができるだけ
でなく、全体の機械的性能を改善できるという利点があ
る。
【0066】なお、エポキシアクリレート系紫外線硬化
型樹脂に代えて、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型
樹脂(三菱レーヨン株式会社製の「FS−129
6」)、シリコーンアクリレート系紫外線硬化型樹脂
(日本エーアールシー株式会社製の「C−E611」)
を用いたときも、これに準ずる特性を有する複合フィル
ムが得られた。
【0067】
【発明の効果】透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) (特
にフェノールノボラック型エポキシ樹脂等の架橋剤を配
合して三次元架橋体とした透明ポリアミドイミド系樹脂
層(1))からなるシート、あるいは好ましくはその少な
くとも片面にエポキシアクリレート等のノンソルベント
タイプの紫外線硬化型樹脂層(3) を設けたシートは、光
等方性、透明性、耐熱性、耐溶剤性、高硬度、腰、耐ス
クラッチ性、透明導電層の密着性、非透湿性を兼ね備え
た素材であり、しかも層形成時に平滑性を有する鋳型フ
ィルムを用いることにより表面を高度に平滑にすること
が可能である。従って、そのようなシートの少なくとも
片面に透明導電層(2) を設けた本発明の透明導電性シー
トは、すぐれた特性を有しており、透明タッチパネル
用、液晶表示素子用をはじめとする種々の光学用途に好
適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電性シートの一例を示した断面
図である。
【図2】本発明の透明導電性シートの他の一例を示した
断面図である。
【図3】本発明の透明導電性シートのさらに他の一例を
示した断面図である。
【図4】本発明の透明導電性シートの別の一例を示した
断面図である。
【図5】本発明の透明導電性シートのさらに別の一例を
示した断面図である。
【符号の説明】
(1) …透明ポリアミドイミド系樹脂層、 (2) …透明導電層、 (3) …紫外線硬化型樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 悟 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目4番16号 藤森工業株式会社内 (72)発明者 犬飼 忠司 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社内 (72)発明者 栗田 智晴 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社内 (72)発明者 宇野 敬一 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】550nmでの可視光線透過率が70%以上
    でかつレターデーション値が30nm以下の透明ポリアミ
    ドイミド系樹脂層(1) の少なくとも片面に透明導電層
    (2) を設けてなる透明導電性シート。
  2. 【請求項2】550nmでの可視光線透過率が70%以上
    でかつレターデーション値が30nm以下の透明ポリアミ
    ドイミド系樹脂層(1) の少なくとも片面に、ノンソルベ
    ントタイプの紫外線硬化型樹脂層(3) を介して、透明導
    電層(2) を設けてなる透明導電性シート。
  3. 【請求項3】透明ポリアミドイミド系樹脂層(1) が、透
    明ポリアミドイミドに架橋剤を配合して形成した三次元
    架橋体層である請求項1または2記載の透明導電性シー
    ト。
  4. 【請求項4】架橋剤がフェノールノボラック型エポキシ
    樹脂である請求項3記載の透明導電性シート。
  5. 【請求項5】ノンソルベントタイプの紫外線硬化型樹脂
    層(3) を構成する紫外線硬化型樹脂が、エポキシアクリ
    レート、ウレタンアクリレートまたはシリコーンアクリ
    レートである請求項1または2記載の透明導電性シー
    ト。
  6. 【請求項6】光学用途のシートである請求項1または2
    記載の透明導電性シート。
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