JP2014076659A - 透明導電性積層体 - Google Patents

透明導電性積層体 Download PDF

Info

Publication number
JP2014076659A
JP2014076659A JP2013194100A JP2013194100A JP2014076659A JP 2014076659 A JP2014076659 A JP 2014076659A JP 2013194100 A JP2013194100 A JP 2013194100A JP 2013194100 A JP2013194100 A JP 2013194100A JP 2014076659 A JP2014076659 A JP 2014076659A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transparent conductive
layer
transparent substrate
transparent
substrate layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013194100A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6375603B2 (ja
Inventor
Yasunari Kurauchi
康徳 倉内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2013194100A priority Critical patent/JP6375603B2/ja
Publication of JP2014076659A publication Critical patent/JP2014076659A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6375603B2 publication Critical patent/JP6375603B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Position Input By Displaying (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】タッチパネルの製造工程の加熱処理前後における透明導電性積層体の寸法変化を抑制でき、電極パターンや金属配線のズレの少ない透明導電性積層体を提供する。
【解決手段】透明導電性積層体は、第一の透明基板層1aと、第二の透明基板層1bと、第一の透明基板層1aの片面に少なくとも形成された第一の透明導電層4と、第二の透明基板層の1b片面に少なくとも形成された第二の透明導電層とを備え、第一の透明導電層及び第二の透明導電層4を外側にして、第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bとが光学粘着層5で貼り合わされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力デバイスである透明なタッチパネルの電極材として用いられる透明導電性積層体に関する。
近年、様々な電子機器のディスプレイ上に入力デバイスとして、透明なタッチパネルが取り付けられている。タッチパネルの方式としては、抵抗膜式、静電容量式などが挙げられる。抵抗膜式では、上下の電極が接触することでタッチ位置を検出する。また、静電容量式では、指先などが触れた際の表面の静電容量の変化に基づいてタッチ位置を検出する。
タッチパネルに用いられる透明導電性積層体の基板としては、ガラス基板が用いられてきたが、軽量化・割れにくさという観点等からプラスティック基板が注目されている。
静電容量式のタッチパネルには、パターニングされた透明導電層が両面に形成された透明導電性積層体が用いられる。透明導電性積層体は、互いに異なるパターンの透明導電層が積層された2つの透明基板層を光学粘着層で貼り合せて構成する必要がある。
また、タッチパネルの製造方法として、例えば。特許文献1から3には、フォトリソグラフィーによる方法などが記載されているが、多くの製造工程を要することが多い。この方法では、基板の両面に透明導電層を設けて電極のパターンや金属配線を形成する場合、両面もしくは片面ずつレジスト塗布、露光、現像などの多数の工程が必要である上、各々の工程において乾燥などを目的として多くの熱処理が加わる。また、特許文献4には、透明導電膜フィルム寸法変化の小さい保護フィルムを貼り合せて、製造工程中の透明導電膜フィルムの寸法変化を抑え、工程後に剥離する方法が記載されている。
特開平1−197911号公報 特開平2−109205号公報 特開平2−309510号公報 特開平11−268168号公報
しかしながら、プラスティック基板は製造工程中の様々な熱処理よって寸法が変化し、元々の設計に対して、形成した電極のパターンや金属配線にズレが生じる。
また、上述の特許文献4のような方法では、貼合・剥離工程が追加されるうえ、保護フィルムの材料コストが増加するなど生産性が落ちる問題がある。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決しようとするものであり、寸法変化の小さい光学粘着剤を用いることで、タッチパネルの製造工程の加熱処理前後における透明導電性積層体の寸法変化を抑制でき、電極パターンや金属配線のズレの少ない透明導電性積層体を提供することを目的とする。
第1の発明は、第一の透明基板層と、第二の透明基板層と、第一の透明基板層の片面に少なくとも形成された第一の透明導電層と、第二の透明基板層の片面に少なくとも形成された第二の透明導電層とを備え、第一の透明導電層及び第二の透明導電層を外側にして、第一の透明基板層と第二の透明基板層とが光学粘着層で貼り合わされ、光学粘着層が、加熱処理の際の第一の透明基板層と第二の透明基板層の寸法変化を抑えるための層であることを特徴とする透明導電性積層体である。
なお、第1の発明は、第一の透明導電層に、第一の導電性パターン領域および第一の非導電性パターン領域が形成され、第二の透明導電層に、第二の導電性パターン領域および第二の非導電性パターン領域が形成されていてもよい。
第2の発明は、第1の発明において、150℃で1時間の加熱処理に対して、該加熱処理前後における寸法変化量が、MD(Machine Direction)方向及びTD方向(Transverse Direction)ともに0.1%以下である。
第3の発明は、第1の発明において、光学粘着層が、50℃以上200℃以下の範囲の加熱処理に対して、該加熱処理前後における寸法変化量が、MD方向及びTD方向ともに0.1%以下である。
第4の発明は、第1乃至第3の発明において、光学粘着層の厚みが、1μm以上150μm以下である。
また、第5の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明の透明導電性積層体を電極材として用いたタッチパネルである。
本発明によれば、寸法変化の小さい光学粘着層を貼り合せに用いることで、隣接すると透明基板層の寸法変化が小さくなり、タッチパネルの製造工程における加熱処理によって電極のパターンや金属配線にズレの少ない透明導電性積層体を提供することができる。
本発明の実施の形態のおける透明導電性積層体の構成を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いながら説明する。なお、本発明は、以下に記載する実施の形態に限定されうるものではなく、当業者の知識に基づいて設計の変更などの変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれるものである。
図1は、本発明の透明導電性積層体7の一例を示す断面図である。透明導電性積層体7は、第一の透明基板層1aと、第二の透明基板層1bと、第一の透明基板層1aの片面に少なくとも形成された第一の透明導電層4と、第二の透明基板層1bの片面に少なくとも形成された第二の透明導電層4と、第一の透明導電層4及び前記第二の透明導電層4を外側にした状態で、第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bを貼り合せる光学粘着層5(粘着層)とを備えている。第一の透明基板層1aの光学粘着層5とは反対側の面には、樹脂層2aと光学調整層3aと透明導電層4が順に積層されている。同様に、第二の透明基板層1bの光学粘着層5とは反対側の面には、樹脂層2bと光学調整層3bと透明導電層4が順に積層されている。各透明導電層4では、導電性パターン領域4aに金属配線6a,6b(配線部)が接続されている。以下、各層について具体的に説明する。
本発明で用いる透明基板層1a,1bは、ガラスの他に、樹脂からなるプラスチックフィルムを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、成膜工程および後工程において十分な強度があり、表面の平滑性が良好であれば、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリアリレートフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルムなどを用いることができる。プラスチックフィルムの厚さは、部材の薄型化と積層体の可撓性とを考慮し、10μm以上200μm以下程度のものが用いられる。
透明基板層1a,1bに含有される材料としては、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、易接着剤などを使用してもよい。各層との密着性を改善するため、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理などを施してもよい。
本発明で用いる樹脂層2a,2bは、透明導電性積層体に機械的強度を持たせるために設けられる。樹脂層2a,2bに用いられる樹脂としては、特に限定はしないが、透明性と適度な硬度と機械的強度を持つ樹脂が好ましい。具体的には、3次元架橋の期待できる3官能以上のアクリレートを主成分とするモノマー又は架橋性オリゴマーのような光硬化性樹脂が好ましい。
3官能以上のアクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリエステルアクリレートなどが好ましい。特に好ましいのは、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレートおよびポリエステルアクリレートである。これらは単独で用いても良いし、2種以上併用しても構わない。また、これら3官能以上のアクリレートの他に、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリオールアクリレートなどのいわゆるアクリル系樹脂を併用することが可能である。
架橋性オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートなどのアクリルオリゴマーが好ましい。具体的には、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ポリウレタンのジアクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなどを用いることができる。
樹脂層2a,2bは、その他に粒子、光重合開始剤などの添加剤を含有してもよい。
樹脂層2a,2bに添加する粒子としては、有機又は無機の粒子が挙げられるが、透明性を考慮すれば、有機粒子を用いることが好ましい。有機粒子としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂などからなる粒子を用いることができる。
粒子の平均粒径は、樹脂層2a,2bの厚みによって異なるが、ヘイズ等の外観上の理由により、下限として2μm以上、より好ましくは5μm以上、上限としては30μm以下、好ましくは15μm以下のものを使用する。また、粒子の含有量も同様の理由で、樹脂に対し、0.5重量%以上5重量%以下であることが好ましい。
樹脂層2a,2bに光重合開始剤を添加する場合、ラジカル発生型の光重合開始剤として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類、アセトフェノン、2、2、−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、などのアセトフェノン類、メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類、チオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2、4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類、ベンゾフェノン、4、4−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類及びアゾ化合物などを用いることができる。これらは単独または2種以上の混合物として使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸誘導体などの光開始助剤などと組み合わせて使用することができる。
上記光重合開始剤の添加量は、主成分の樹脂に対して0.1重量%以上5重量%以下であり、好ましくは0.5重量%以上3重量%以下である。下限値未満では樹脂層2a,2b(ハードコート層)の硬化が不十分となり好ましくない。また、上限値を超える場合は、樹脂層2a,2b(ハードコート層)の黄変を生じたり、耐候性が低下したりするため好ましくない。光硬化型樹脂を硬化させるのに用いる光は、紫外線、電子線、あるいはガンマ線などであり、電子線あるいはガンマ線の場合、必ずしも光重合開始剤や光開始助剤を含有する必要はない。これらの線源としては、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプや加速電子などを使用できる。
また、樹脂層2a,2bの厚みは、特に限定されないが、0.5μm以上15μm以下の範囲の値が好ましい。また、樹脂層2a,2bは、透明基板層1a,1bと屈折率が同じかもしくは近似していることがより好ましく、1.45以上1.75以下程度が好ましい。
樹脂層2a,2bの形成方法は、主成分である樹脂等を溶剤に溶解させ、ダイコーター、カーテンフローコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スピンコーター、マイクログラビアコーターなどの公知の塗布方法で形成する。
溶剤については、上記の主成分の樹脂等を溶解するものであれば特に限定されない。具体的には、溶剤として、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、などを用いることができる。これらの溶剤は、1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
光学調整層3a,3bは、透明導電性積層体の透過率や色相を調整する機能を有し、視認性を向上させるための層である。光学調整層3a,3bとして無機化合物を用いる場合、酸化物、硫化物、フッ化物、窒化物などの材料が使用可能である。上記無機化合物からなる薄膜は、その材料により屈折率が異なり、その屈折率の異なる薄膜を特定の膜厚で形成することにより、光学特性を調整することが可能となる。なお、光学機能層の層数は、目的とする光学特性に応じて、複数層にしてもよい。
屈折率の低い材料としては、酸化マグネシウム(1.6)、二酸化珪素(1.5)、フッ化マグネシウム(1.4)、フッ化カルシウム(1.3〜1.4)、フッ化セリウム(1.6)、フッ化アルミニウム(1.3)などが挙げられる。また、屈折率の高い材料としては、酸化チタン(2.4)、酸化ジルコニウム(2.4)、硫化亜鉛(2.3)、酸化タンタル(2.1)、酸化亜鉛(2.1)、酸化インジウム(2.0)、酸化ニオブ(2.3)、酸化タンタル(2.2)が挙げられる。但し、上記括弧内の数値は屈折率を表す。
透明導電層4には、パターニングにより導電性パターン領域4a及び非導電性パターン領域4bが形成される。パターン形成は、透明導電層4に選択した材料に応じて、適したパターニング方法を用いてよい。例えば、薄膜上に所望するパターンと対応するエッチャントマスクを形成し、エッチャント液に浸漬することにより、薄膜にパターン形成してもよい。パターニング方法としては、例えば、スクリーン印刷、フォトリソグラフィー、ナノインプリント、電子線描画、などを用いることができる。また、エッチャント液としては、例えば、塩化第二鉄液、王水、塩酸、シュウ酸、などを用いてもよい。
透明導電層4は、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズのいずれか、または、それらの2種類もしくは3種類の混合酸化物、さらには、その他添加物が加えられた物などを用いることができるが、目的・用途により種々の材料を使用でき、特に限定されるものではない。現在のところ、最も信頼性が高く、多くの実績のある材料は酸化インジウムスズ(ITO)である。
最も一般的な透明導電膜である酸化インジウムスズ(ITO)を透明導電層4として用いる場合、酸化インジウムにドープされる酸化スズの含有比は、デバイスに求められる仕様に応じて、任意の割合を選択する。例えば、透明基板層1a,1bがプラスチックフィルムの場合、機械強度を高める目的で薄膜を結晶化させるために用いるスパッタリングターゲット材料は、酸化スズの含有比が10重量%未満であることが好ましく、薄膜をアモルファス化しフレキシブル性を持たせるためには、酸化スズの含有比は10重量%以上が好ましい。また、薄膜に低抵抗が求められる場合は、酸化スズの含有比は2重量%から20重量%の範囲が好ましい。
光学調整層3a,3bおよび透明導電層4の製造方法としては、膜厚の制御が可能であればいかなる成膜方法でも良いが、様々な成膜方法の中で薄膜の形成乾式法が優れている。薄膜の形成乾式法としは、真空蒸着法、スパッタリングなどの物理的気相析出法や、CVD法のような化学的気相析出法を用いることができる。特に大面積に均一な膜質の薄膜を形成するために、プロセスが安定し、薄膜が緻密化するスパッタリング法が好ましい。
本発明の光学粘着層5は、第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bとを接着するための層である。また、タッチパネルの製造工程、例えば、ITOを結晶化させる工程やパターンの形成工程における乾燥処理の際の第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bの寸法変化を抑えるための層でもある。
光学粘着層5に用いられる樹脂としては、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、又はゴム系樹脂からなる通常の粘着剤に、光ラジカル又は光カチオン重合などで光硬化するアクリル樹脂又はエポキシ樹脂からなる接着剤の成分を配合したものが好ましい。このような光硬化型粘着剤を用いた場合、硬化前は粘着性を有しているため、透明基板層1a,1bへの貼り合わせが可能であり、貼り合わせのあとで、紫外線で架橋・硬化させて樹脂を固めることができる。これにより、タッチパネルの製造工程の加熱処理前後における透明導電性積層体の寸法変化を抑制できる。一方、通常の粘着剤や接着剤のみで光学粘着層5を形成した場合、光ラジカル又は光カチオン重合などで光硬化するアクリル樹脂又はエポキシ樹脂などが含まれていないため、タッチパネルの製造工程の加熱処理前後における透明導電性積層体の寸法変化を十分に抑えることができない。
光学粘着層5の厚みは、1μm以上150μm以下の範囲内であることが好ましい。光学粘着層5の厚みが1μmより小さい場合、透明導電性積層体の寸法変化を抑えることができない。一方、光学粘着層5の厚みが150μmより大きい場合、硬化後に剛性が増して、製造工程で割れやすくなるなど取扱いが困難になる。
光学粘着層5は、50℃以上200℃以下の範囲の加熱処理に対して、該加熱処理前後における寸法変化量が、MD方向及びTD方向ともに0.1%以下であることが好ましい。光学粘着層5の当該寸法変化量が、MD方向又はTD方向で0.1%より大きくなると、その光学粘着層5を備える透明導電性積層体の加熱処理前後における寸法変化量を十分に制御することができない。ここで、光学粘着層5の寸法変化量は以下のように測定する。光学粘着層5を形成するための塗液をガラスまたは剥離フィルムの表面に塗布し、ガラスまたは剥離フィルムの表面に光学粘着層5を形成する。この光学粘着層5をガラスまたは剥離フィルムから剥がし、50℃以上200℃以下の範囲の加熱処理をし、MD方向及びTD方向における加熱処理前後の寸法変化量を測定する。なお、加熱処理を行なう時間は、特に限定されないが、例えば、0.5時間以上2時間以内が好ましい。
本発明の透明導電性積層体は、150℃で1時間の加熱処理に対して、該加熱処理前後における寸法変化量が、MD方向及びTD方向ともに0.1%以下であることが好ましい。これにより、タッチパネルの製造工程における加熱処理によって電極のパターンや金属配線にズレの少ない透明導電性積層体を得ることができる。
本発明の透明導電性積層体では、透明導電層4に接続する金属配線6a,6b(配線部)は、電気伝導性を有し、加工性に優れた材料から適宜選択して用いてよい。例えば、銅、銀、金、などの金属配線などを用いてもよい。
本発明の透明導電性積層体は、ポインティングデバイス、特に静電容量式タッチパネルに用いる事が可能である。
次に実施例及び比較例について説明する。
<実施例>
透明基板層1a,1bとしてPET(50μm)を用い、透明導電層4としてスパッタリングによりITOを成膜した透明導電性積層体を作成した。作成した透明導電性積層体をUV硬化型粘着剤により貼り合せを実施し、UV光を照射して光学粘着層5を硬化させた。ITOの結晶化温度で想定される150℃で1時間の加熱処理を行い、加熱処理前後の寸法変化量を測定したところ、MD方向、TD方向ともに0.1%以下であった。
<比較例>
透明基板層としてPET(50μm)を用い、透明導電層としてスパッタリングによりITOを成膜した透明導電性積層体を作成した。作成した透明導電性積層体をフィルムの寸法変化に追従するアクリル系の粘着剤により貼り合せを実施した。ITOの結晶化温度で想定される150℃で1時間の加熱処理を行い、加熱処理前後の寸法変化量を測定したところ、MD方向で0.7%、TD方向で0.6%であった。
本発明は、電子機器のディスプレイ上に入力デバイスとして取り付けられる透明なタッチパネルに用いられる。特に、マルチタッチが可能なモバイル機器などに用いられる。
1a,1b 透明基板層
2a,2b 樹脂層
3a,3b 光学調整層
4 透明導電層
4a 導電性パターン領域
4b 非導電性パターン領域
5 光学粘着層
6a,6b 金属配線
7 透明導電性積層体

Claims (5)

  1. 第一の透明基板層と、
    第二の透明基板層と、
    前記第一の透明基板層の片面に少なくとも形成された第一の透明導電層と、
    前記第二の透明基板層の片面に少なくとも形成された第二の透明導電層とを備え、
    前記第一の透明導電層及び前記第二の透明導電層を外側にして、前記第一の透明基板層と前記第二の透明基板層とが光学粘着層で貼り合わされ、
    前記光学粘着層が、加熱処理の際の前記第一の透明基板層と前記第二の透明基板層の寸法変化を抑えるための層であることを特徴とする透明導電性積層体。
  2. 150℃で1時間の加熱処理に対して、該加熱処理前後における寸法変化量が、MD方向及びTD方向ともに0.1%以下であることを特徴とした、請求項1に記載の透明導電性積層体。
  3. 前記光学粘着層は、50℃以上200℃以下の範囲の加熱処理に対して、該加熱処理前後における寸法変化量が、MD方向及びTD方向ともに0.1%以下であることを特徴とした、請求項1に記載の透明導電性積層体。
  4. 前記光学粘着層の厚みが、1μm以上150μm以下であることを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の透明導電性積層体。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の透明導電性積層体を電極材として用いたタッチパネル。
JP2013194100A 2012-09-21 2013-09-19 透明導電性積層体 Expired - Fee Related JP6375603B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013194100A JP6375603B2 (ja) 2012-09-21 2013-09-19 透明導電性積層体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012207905 2012-09-21
JP2012207905 2012-09-21
JP2013194100A JP6375603B2 (ja) 2012-09-21 2013-09-19 透明導電性積層体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014076659A true JP2014076659A (ja) 2014-05-01
JP6375603B2 JP6375603B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=50782375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013194100A Expired - Fee Related JP6375603B2 (ja) 2012-09-21 2013-09-19 透明導電性積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6375603B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0883515A (ja) * 1994-09-13 1996-03-26 Fujimori Kogyo Kk 透明導電性シート
JP2009070191A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Nissha Printing Co Ltd 静電容量センサとその製造方法
JP2010261029A (ja) * 2009-04-08 2010-11-18 Toagosei Co Ltd 活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物
JP2010275373A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Toagosei Co Ltd 光学フィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型組成物及び活性エネルギー線硬化型粘接着フィルム又はシート
JP4683164B1 (ja) * 2009-11-27 2011-05-11 凸版印刷株式会社 透明導電性積層体およびその製造方法ならびに静電容量式タッチパネル
WO2011108438A1 (ja) * 2010-03-04 2011-09-09 株式会社 きもと 機能性積層板、タッチパネル用透明導電性積層板、およびこれを用いたタッチパネル
JP2012064546A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Toppan Printing Co Ltd 透明導電性積層体及びその製造方法
JP2013089007A (ja) * 2011-10-18 2013-05-13 Nitto Denko Corp 透明導電性フィルム
JP2014044934A (ja) * 2012-08-01 2014-03-13 Nitto Denko Corp 透明導電性積層フィルム、その製造方法及びタッチパネル

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0883515A (ja) * 1994-09-13 1996-03-26 Fujimori Kogyo Kk 透明導電性シート
JP2009070191A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Nissha Printing Co Ltd 静電容量センサとその製造方法
JP2010261029A (ja) * 2009-04-08 2010-11-18 Toagosei Co Ltd 活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物
JP2010275373A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Toagosei Co Ltd 光学フィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型組成物及び活性エネルギー線硬化型粘接着フィルム又はシート
JP4683164B1 (ja) * 2009-11-27 2011-05-11 凸版印刷株式会社 透明導電性積層体およびその製造方法ならびに静電容量式タッチパネル
WO2011108438A1 (ja) * 2010-03-04 2011-09-09 株式会社 きもと 機能性積層板、タッチパネル用透明導電性積層板、およびこれを用いたタッチパネル
JP2012064546A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Toppan Printing Co Ltd 透明導電性積層体及びその製造方法
JP2013089007A (ja) * 2011-10-18 2013-05-13 Nitto Denko Corp 透明導電性フィルム
JP2014044934A (ja) * 2012-08-01 2014-03-13 Nitto Denko Corp 透明導電性積層フィルム、その製造方法及びタッチパネル

Also Published As

Publication number Publication date
JP6375603B2 (ja) 2018-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4888608B2 (ja) 導電性基板およびその製造方法ならびにタッチパネル
JP4683164B1 (ja) 透明導電性積層体およびその製造方法ならびに静電容量式タッチパネル
WO2015146097A1 (ja) 透明導電性積層体および透明導電性積層体を備えたタッチパネル
JP6264367B2 (ja) 透明導電性フィルム及びこれを備えたタッチパネル並びに表示デバイス
JP5652079B2 (ja) 透明導電性積層体及びその製造方法
WO2015045408A1 (ja) タッチパネル
JP2013109682A (ja) 透明導電性積層体の製造方法ならびに静電容量式タッチパネル
JP5786403B2 (ja) 透明導電性積層体およびそれを用いたタッチパネル
JP6308211B2 (ja) タッチパネル
JP2015045922A (ja) タッチパネル用フィルム及びそれを具備したタッチパネル付き液晶表示装置
JP2013191069A (ja) 透明導電性積層体およびタッチパネル
JP5691334B2 (ja) 透明導電性積層体の製造方法
JP2013073851A (ja) 透明導電性積層体およびその製造方法
JP6375603B2 (ja) 透明導電性積層体
JP2013188876A (ja) 透明薄膜積層体及びその製造方法
JP6217063B2 (ja) 表示デバイス及びその製造方法
JP2014174857A (ja) 透明導電性積層体およびその製造方法
JP6244928B2 (ja) 機能性膜付きタッチパネルフィルムの製造方法、及び、その製造方法を用いて製造されたタッチパネル
JP2015069622A (ja) タッチパネル用フィルムの製造方法及びタッチパネル用フィルム、タッチパネル
JP2015095070A (ja) タッチパネルおよびその製造方法
JP2013190852A (ja) 導電性積層体の加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6375603

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees