JP2014174857A - 透明導電性積層体およびその製造方法 - Google Patents

透明導電性積層体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2枚の透明基板層を貼り合わせた透明導電性積層体において、2枚の透明基板層を貼り合わせる際に波打ちが発生することを抑制する。
【解決手段】透明導電性積層体8は、片面に少なくとも第一の透明導電層4が形成された第一の透明基板層1aと、片面に少なくとも第二の透明導電層4が形成された第二の透明基板層1bとを備え、第一の透明導電層4及び第二の透明導電層4を外側に向けた状態で、第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bとが光硬化型粘着層5で貼り合わされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネルの電極材などに用いられる透明導電性積層体に関する。
近年、様々な電子機器のディスプレイ上に入力デバイスとして、透明なタッチパネルが取り付けられている。タッチパネルの方式としては、抵抗膜式、静電容量式などが挙げられる。抵抗膜式では、上下の電極が接触することでタッチ位置を検出する。また、静電容量式では、指先などが触れた際の表面の静電容量の変化に基づいてタッチ位置を検出する。
タッチパネルに用いられる透明導電性積層体の基板としては、ガラス基板が用いられてきたが、軽量化・割れにくさという観点等から、プラスチック基板が注目されている。
静電容量式のタッチパネルには、パターニングされた透明導電層が両面に形成された透明導電性積層体が用いられる。透明導電性積層体は、互いに異なるパターンの透明導電層が積層された2枚の透明基板層を光学粘着層で貼り合わせて構成する必要がある。
また、タッチパネルの製造方法として、特許文献1から3のようなフォトリソグラフィによる方法など挙げられるが、多くの製造工程を要することが多い。この方法では、基板の両面に透明導電層を設けて電極のパターンや金属配線を形成する場合は、両面もしくは片面ずつレジスト塗布、露光、現像などの多数の工程が必要である上、各々の工程において乾燥などを目的として多くの熱処理が加わる。
しかしながら、プラスチック基板は、工程中に加わる外力や様々な熱処理よって変形する。そのため、2枚の透明基板層を貼り合わせた際に、波打ちと呼ばれる歪みが生じてしまう。
また、特許文献4のようにタッチパネルの構造に、フィルムを外側に延伸する部分を設けてフィルムの歪みを矯正する方法も提案されている。
特開平1−197911号公報 特開平2−109205号公報 特開平2−309510号公報 特開2003−296023号公報
しかしながら、フィルムを外側に延伸する部分を設ける従来技術では、タッチパネルの構造が複雑になってしまう。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するものであり、2枚の透明基板層を貼り合わせた透明導電性積層体において、2枚の透明基板層を貼り合わせる際に波打ち(歪み)が発生することを抑制することにある。
第1の発明は、片面に少なくとも第一の透明導電層が形成された第一の透明基板層と、片面に少なくとも第二の透明導電層が形成された第二の透明基板層とを備え、第一の透明導電層及び第二の透明導電層を外側に向けた状態で、第一の透明基板層と第二の透明基板層とが光硬化型粘着層で貼り合わされていることを特徴とする透明導電性積層体である。
また、第2の発明は、第1の発明において、光硬化型粘着層は、硬化前は粘着性を有する粘着剤で第一の透明基板層と第二の透明基板層を貼り合わせた後に、粘着剤を紫外線により硬化させることにより形成されていることを特徴とした透明導電性積層体である。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、光硬化型粘着層の厚みが、1μm以上150μm以下であることを特徴とする透明導電性積層体である。
また、第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明の透明導電性積層体を電極材として用いたタッチパネルである。
また、第5の発明は、片面に少なくとも第一の透明導電層が形成された第一の透明基板層と、片面に少なくとも第二の透明導電層が形成された第二の透明基板層とが、第一の透明導電層及び第二の透明導電層を外側に向けた状態で貼り合わされた透明導電性積層体の製造方法であって、光硬化型粘着剤によって第一の透明基板層と第二の透明基板層を貼り合わせた積層体を延伸しながら、紫外線によって光硬化型粘着剤を硬化させる工程を行うことを特徴とする透明導電性積層体の製造方法である。
また、上記発明は、例えば、第一の透明導電層に、第一の導電性パターン領域および第一の非導電性パターン領域を形成する工程と、第二の透明導電層に、第二の導電性パターン領域および第二の非導電性パターン領域とを形成する工程とを備える。
本発明によれば、透明基板層を延伸しながら、紫外線により光硬化型粘着剤を硬化させることで、透明基板層の歪みを矯正して形状を固定することができる。これにより、ディスプレイの視認性を向上させ外観の見栄えのよい透明導電性積層体を提供することができる。例えば、透明基板層がプラスチック基板の場合は、紫外線により硬化する光硬化型粘着剤によって貼り合わされたプラスチック基板について、生じた歪みを延伸して矯正しながら、紫外線により光硬化型粘着剤を硬化させて形状を固定することで、歪みのない透明導電性積層体を提供することができる。また、タッチパネルの構成材料である光学粘着層を歪みの矯正に利用することで、生産性・コスト面で優れた透明導電性積層体を提供することができる。
実施の形態における透明導電性積層体の構成を示す断面図 実施の形態における透明導電性積層体の製造方法の一工程を示す概略図
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いながら説明する。なお、本発明は、以下に記載する実施の形態に限定されうるものではなく、当業者の知識に基づいて設計の変更などの変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれるものである。
図1は、本実施の形態における透明導電性積層体8の一例を示す断面図である。透明導電性積層体8は、片面に少なくとも第一の透明導電層4が形成された第一の透明基板層1aと、片面に少なくとも第二の透明導電層4が形成された第二の透明基板層1bと、第一の透明導電層4及び第二の透明導電層4を外側に向けた状態で、第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bとを貼り合わせる光硬化型粘着層5(光硬化型軟粘着層)とを少なくとも備えている。
図1では、第一の透明基板層1aに対して、第一の樹脂層2a、第一の光学調整層3a、及び第一の透明導電層4がこの順番で積層され、第二の透明基板層1bに対して、第二の樹脂層2b、第二の光学調整層3b、及び第二の透明導電層4がこの順番で積層されている。第一の透明導電層4の導電性パターン領域4aには金属配線6aが接続され、第二の透明導電層4の導電性パターン領域4aには金属配線6bが接続されている。
光硬化型粘着層5は、光硬化型粘着剤で第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bを貼り合わせた後に、その光硬化型粘着剤を紫外線により硬化させることにより形成されている。硬化前の光硬化型粘着剤は粘着性を有する。光硬化型粘着層5の厚みは、1μm以上150μm以下である。
本実施の形態で用いる透明基板層1a,1bには、ガラスの他に、樹脂からなるプラスチックフィルムが用いられる。プラスチックフィルムとしては、成膜工程および後工程において十分な強度があり、表面の平滑性が良好であれば、特に限定されない。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリアリレートフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルムなどを用いることができる。透明基板層1a,1bの厚さとしては、部材の薄型化と積層体の可撓性とを考慮し、10μm以上200μm以下程度のものが用いられる。
透明基板層1a,1bに含有される材料としては、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、易接着剤などを使用してもよい。また、各層との密着性を改善するため、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理などを施してもよい。
本実施の形態で用いる樹脂層2a,2bは、透明導電性積層体8に機械的強度を持たせるために設けられる。樹脂層2a,2bに用いられる樹脂としては、特に限定はしないが、透明性と適度な硬度と機械的強度を持つ樹脂が好ましい。具体的には、3次元架橋の期待できる3官能以上のアクリレートを主成分とするモノマー又は架橋性オリゴマーのような光硬化性樹脂が好ましい。
3官能以上のアクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリエステルアクリレートなどが好ましい。特に好ましいのは、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレートおよびポリエステルアクリレートである。これらは単独で用いても良いし、2種以上併用しても構わない。また、これら3官能以上のアクリレートの他に、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリオールアクリレートなどのいわゆるアクリル系樹脂を併用することも可能である。
架橋性オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートなどのアクリルオリゴマーが好ましい。具体的には、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ポリウレタンのジアクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなどを用いることができる。
樹脂層2a,2bは、その他に粒子、光重合開始剤などの添加剤を含有してもよい。
樹脂層2a,2bに添加する粒子としては、有機又は無機の粒子が挙げられるが、透明性を考慮すれば、有機粒子を用いることが好ましい。有機粒子の材料としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、及びフッ素樹脂などを用いることができる。
粒子の平均粒径は、樹脂層2a,2bの厚みに応じて異なるが、ヘイズ等の外観上の理由により、下限として2μm以上、より好ましくは5μm以上、上限としては30μm以下、好ましくは15μm以下のものを使用する。また、粒子の含有量も、同様の理由で、樹脂に対し、0.5重量%以上5重量%以下であることが好ましい。
光重合開始剤を添加する場合、ラジカル発生型の光重合開始剤として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類、アセトフェノン、2、2、−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、などのアセトフェノン類、メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類、チオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2、4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類、ベンゾフェノン、4、4−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類及びアゾ化合物などがある。これらは、単独または2種以上の混合物として使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸誘導体などの光開始助剤などと組み合わせて使用することもできる。
上記光重合開始剤の添加量は、主成分の樹脂に対して0.1重量%以上5重量%以下であり、好ましくは0.5重量%以上3重量%以下である。下限値未満ではハードコート層の硬化が不十分となり好ましくない。また、上限値を超える場合は、ハードコート層の黄変を生じたり、耐候性が低下したりするため好ましくない。光硬化型樹脂を硬化させるのに用いる光は、紫外線、電子線、あるいはガンマ線などであり、電子線あるいはガンマ線の場合、必ずしも光重合開始剤や光開始助剤を含有する必要はない。これらの線源としては、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプや加速電子などを使用できる。
また、樹脂層2a,2bの厚みは、特に限定されないが、0.5μm以上15μm以下の範囲が好ましい。また、樹脂層2a,2bの屈折率は、透明基板1a,1bと屈折率が同じか、もしくは、近似していることがより好ましく、1.45以上1.75以下程度が好ましい。
樹脂層2a,2bの形成方法には、主成分である樹脂等を溶剤に溶解させた塗液を塗布する方法として、ダイコーター、カーテンフローコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スピンコーター、マイクログラビアコーターなどの公知の塗布方法を用いることができる。
溶剤については、上記の主成分の樹脂等を溶解するものであれば特に限定されない。具体的には、溶剤として、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、などが挙げられる。これらの溶剤は、1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
光学調整層3a,3bは、透明導電性積層体8の透過率や色相を調整する機能を有し、視認性を向上させるための層である。光学調整層3a,3bとして無機化合物を用いる場合、酸化物、硫化物、フッ化物、窒化物などの材料が使用可能である。上記無機化合物からなる薄膜は、その材料により屈折率が異なり、その屈折率の異なる薄膜を特定の膜厚で形成することにより、光学特性を調整することが可能となる。なお、光学調整層3a,3bの層数としては、目的とする光学特性に応じて、複数層あってもよい。
屈折率の低い材料としては、酸化マグネシウム(1.6)、二酸化珪素(1.5)、フッ化マグネシウム(1.4)、フッ化カルシウム(1.3〜1.4)、フッ化セリウム(1.6)、フッ化アルミニウム(1.3)などが挙げられる。また、屈折率の高い材料としては、酸化チタン(2.4)、酸化ジルコニウム(2.4)、硫化亜鉛(2.3)、酸化タンタル(2.1)、酸化亜鉛(2.1)、酸化インジウム(2.0)、酸化ニオブ(2.3)、酸化タンタル(2.2)が挙げられる。光学調整層3a,3bとして、これらの材料を適宜用いることができる。但し、上記括弧内の数値は屈折率を表す。
透明導電層4には、パターニングにより、透明導電部が形成された導電性パターン領域4aと、透明導電部が形成されていない非導電性パターン領域4bとが形成される。パターン形成は、透明導電部に選択した材料に応じて、適したパターニング方法を用いてよい。例えば、薄膜(光学調整層3a,3b)上に所望するパターンに対応するエッチャントマスクを形成し、エッチャント液に浸漬することにより、薄膜にパターン形成してもよい。パターニング方法としては、例えば、スクリーン印刷、フォトリソグラフィ、ナノインプリント、電子線描画、などを用いることができる。また、エッチャント液としては、例えば、塩化第二鉄液、王水、塩酸、シュウ酸、などを用いることができる。
透明導電層4は、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズのいずれか、または、それらの2種類もしくは3種類の混合酸化物、または、その他添加物が加えられた物などを用いることができるが、目的・用途により種々の材料が使用でき、特に限定されるものではない。現在のところ、最も信頼性が高く、多くの実績のある材料は酸化インジウムスズ(ITO)である。
最も一般的な透明導電膜である酸化インジウムスズ(ITO)を透明導電層4として用いる場合、酸化インジウムにドープされる酸化スズの含有比は、デバイスに求められる仕様に応じて、任意の割合を選択する。例えば、透明基板層1a,1bがプラスチックフィルムの場合、機械強度を高める目的で薄膜を結晶化させるために用いるスパッタリングターゲット材料は、酸化スズの含有比が10重量%未満であることが好ましく、薄膜をアモルファス化しフレキシブル性を持たせるためには、酸化スズの含有比は10重量%以上が好ましい。また、薄膜に低抵抗が求められる場合は、酸化スズの含有比は2重量%から20重量%の範囲が好ましい。
光学調整層3a,3bおよび透明導電層4の製造方法としては、膜厚の制御が可能であればいかなる成膜方法でも良いが、薄膜の形成乾式法が優れている。これには、真空蒸着法、スパッタリングなどの物理的気相析出法や、CVD法のような化学的気相析出法を用いることができる。特に大面積に均一な膜質の薄膜を形成するために、プロセスが安定し、薄膜が緻密化するスパッタリング法が好ましい。
本実施の形態の光硬化型粘着層5は、第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bとを接着するための層である。光硬化型粘着層5を形成するときに用いられる光硬化型粘着剤(光硬化型軟粘着剤)としては、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、又はゴム系樹脂からなる通常の粘着剤に、光ラジカル又は光カチオン重合などで光硬化するアクリル樹脂又はエポキシ樹脂からなる接着剤の成分を配合したものが好ましい。このような光硬化型粘着剤を用いた場合、硬化前は粘着性を有しているため、透明基板層1a,1bへの貼り合わせが可能であり、貼り合わせのあとで、紫外線で架橋・硬化させて光硬化型粘着剤を固めることができる。
本実施の形態の透明導電層4について、透明導電部(導電性パターン領域)に接続する金属配線(配線部)6a,6bは、電気伝導性を有し、加工性に優れた材料から適宜選択して用いることができる。例えば、銅、銀、金、などの金属配線などを用いてもよい。
図2は、本実施の形態の透明導電性積層体8の製造方法の一工程の一例を示す。図2の工程は、光硬化型粘着層5により2枚の透明基板層1a,1bが接着された積層体10を、ロールトゥロール方式を用いてロール9によって延伸しながら巻き取る工程である。この工程では、積層体10の巻き取りと同時に、紫外線7を照射して光硬化型粘着層5を硬化させることで、歪みを延伸により矯正し、形状を固定している。紫外線7は、ロール9間を移動する積層体10に照射される。積層体10には、各ロール9側へ引張荷重が作用している。
なお、積層体10の両面には、パターニングが施された透明導電層4がそれぞれ形成されている。つまり、図2の工程を行う前に、パターニングなどに必要な熱処理を行っている。具体的に、図2の工程を行う前に、各透明基板層1a,1bに樹脂層2a,2b、光学調整層3a,3b、透明導電層4(パターニング前)を形成する工程と、各透明導電層4に第一の導電性パターン領域4aおよび第一の非導電性パターン領域4bを形成する工程と、光硬化型粘着剤によって第一の透明基板層1aと第二の透明基板層1bを貼り合わせて積層体10を得る工程とを行っている。
本実施の形態の透明導電性積層体8は、ポインティングデバイス、特に静電容量式タッチパネルに用いる事が可能である。
次に実施例及び比較例について説明する。
<実施例>
第一の透明基板層1aとしてPETフィルム(50μm)を用い、透明導電層4としてスパッタリングによりITOを成膜した積層体(片側だけに透明導電層4が形成された積層体)を作成した。同様に、第二の透明基板層1bとしてPETフィルム(50μm)を用い、透明導電層4としてスパッタリングによりITOを成膜した積層体(片側だけに透明導電層4が形成された積層体)を作成した。作成した2枚の積層体を厚み25μの光硬化型粘着剤により貼り合わせ、ロールトゥロール装置でテンション(引張力)を10Nかけて延伸しながら、紫外線を照射して光硬化型粘着剤を硬化させて、光硬化型粘着層5を形成した。その結果、光硬化型粘着層5によって2枚の積層体が一体化された透明導電性積層体8が得られた。蛍光灯を映り込ませて透明導電性積層体8を目視により観察したところ、透明基板層1a,1bに歪みはみられなかった。
<比較例>
透明基板層としてPETフィルム(50μm)を用い、透明導電層としてスパッタリングによりITOを成膜した積層体(片側だけに透明導電層が形成された積層体)を2枚作成した。作成した2枚の積層体を厚み25μのアクリル系の粘着剤により貼り合わせを実施した。その結果、アクリル系の粘着剤によって2枚の積層体が一体化された透明導電性積層体が得られた。蛍光灯を映り込ませて透明導電性積層体を目視により観察したところ、像が変形し、透明基板層の歪みが認められた。
本発明は、電子機器のディスプレイ上に入力デバイスとして取り付けられる透明なタッチパネルなどに用いられる。特に、マルチタッチが可能なモバイル機器などに用いられる。
1a,1b…透明基板層
2a,2b…樹脂層
3a,3b…光学調整層
4…透明導電層
4a…導電性パターン領域
4b…非導電性パターン領域
5…光硬化型粘着層
6a,6b…金属配線
7・・・紫外線
8・・・透明導電性積層体
9・・・ロール

Claims (5)

  1. 片面に少なくとも第一の透明導電層が形成された第一の透明基板層と、
    片面に少なくとも第二の透明導電層が形成された第二の透明基板層とを備え、
    前記第一の透明導電層及び前記第二の透明導電層を外側に向けた状態で、前記第一の透明基板層と前記第二の透明基板層とが光硬化型粘着層で貼り合わされていることを特徴とする透明導電性積層体。
  2. 前記光硬化型粘着層は、硬化前は粘着性を有する粘着剤で前記第一の透明基板層と前記第二の透明基板層を貼り合わせた後に、前記粘着剤を紫外線により硬化させることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性積層体。
  3. 前記光硬化型粘着層の厚みが、1μm以上150μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電性積層体。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の透明導電性積層体を電極材として用いたタッチパネル。
  5. 片面に少なくとも第一の透明導電層が形成された第一の透明基板層と、片面に少なくとも第二の透明導電層が形成された第二の透明基板層とが、前記第一の透明導電層及び前記第二の透明導電層を外側に向けた状態で貼り合わされた透明導電性積層体の製造方法であって、
    光硬化型粘着剤によって前記第一の透明基板層と前記第二の透明基板層を貼り合わせた積層体を延伸しながら、紫外線によって前記光硬化型粘着剤を硬化させる工程を行うことを特徴とする透明導電性積層体の製造方法。
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