JP2013190852A - 導電性積層体の加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明基材上に形成された透明導電膜及び遮光性導電膜の積層構造に対して、パターニング工程での導電膜の抵抗値上昇を抑制し腐食を防ぐことのできる、導電性積層体の加工方法を提供する。
【解決手段】透明基材上に、透明導電膜、遮光性導電膜、保護膜の積層部を含む成膜を行い、保護膜上へ第一フォトレジスト層を形成し、第一フォトレジスト層を露光し、第一フォトレジスト層を現像し、第一フォトレジスト層のない部分の保護膜をパターニングし、保護膜のない部分の透明導電膜及び遮光性導電膜をエッチングし、第一フォトレジスト層を保護膜が残るように剥離し、透明導電膜、遮光性導電膜及び保護膜が積層されている面へ第二フォトレジスト層を形成し、第二フォトレジスト層を露光し、第二フォトレジスト層を現像し、第二フォトレジスト層のない部分の保護膜及び遮光性導電膜をエッチングし、第二フォトレジスト層を剥離する。
【選択図】図4

Description

本発明は、導電性積層体をパターニングする導電性積層体の加工方法に関する。
近年、ディスプレイ画面を指で触れたり、ペンで押圧するだけで入力できる透明タッチパネルが普及している。このタッチパネルの電極として使用される透明導電性基材は基本的にガラスもしくは高分子フィルムに導電膜を積層した構成を有している。特に近年では可撓性、加工性に優れ、軽量である等の点からポリエチレンテレフタレートをはじめとする高分子フィルムを使用した透明導電性フィルムが使用されている。
タッチパネルには、静電容量方式や光学式等の多様な方式のものが存在する。その中で、透明導電フィルムが使用されるのは、上下の電極が接触することでタッチ位置を特定する抵抗膜式や、静電容量の変化を感知する静電容量方式のものである。タッチパネルは、携帯用端末装置及び携帯ゲーム機等のディスプレイ前面に使用されており、そのため、ディスプレイの表示を損なわない透過・反射特性が必要となる。
特に透明導電性フィルムでは、スマートフォンやスレートPCに搭載されるタッチパネルの市場が伸びており、主に静電容量方式が採用されている。静電容量方式に使用される透明導電性フィルムは、導電膜をパターニングする必要があるため、導電膜の有無が目立たないような工夫が必要なことや、抵抗膜式と比較して低抵抗であることが要求されている。
タッチパネルの形成に用いられる導電性フィルムは基材に透明導電膜、金属膜を順次積層された導電性フィルムが用いられ、ディスプレイ部に用いられる透明導電膜だけでなく、額縁部に形成される配線部においても、金属膜をエッチングすることによりパターン形成される。パターンを形成する一連の工程において、レジスト剥離をする工程でレジスト直下にある金属膜と剥離液が接触することによる抵抗値上昇が発生する。また、特許文献1に記載されているように、パターニングされた金属膜が腐食してしまう現象に対し、パターン形成後に配線部に防錆機能膜を印刷法やフォトプロセスにより形成する方法が取られている。
特許第4855536号公報
しかしながら、特許文献1の方法ではパターン形成工程後に金属膜上に防錆保護膜を形成するための工程が必要となる。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、透明基材上に形成された透明導電膜及び遮光性導電膜の積層構造に対して、パターニング工程の一部であるレジスト剥離による導電膜の抵抗値上昇を抑制するとともに腐食を防ぐことのできる導電性積層体の加工方法を提供することにある。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、透明基材の少なくとも一方の面に、透明導電膜、遮光性導電膜、及び保護膜が順次積層された積層部を含むように、成膜が行われてなる、導電性積層体を得る工程と、前記導電性積層体の前記保護膜上へ第一フォトレジスト層を形成する工程と、前記第一フォトレジスト層を部分的に露光する工程と、現像することにより前記第一フォトレジスト層をパターニングする工程と、パターニングされた前記第一フォトレジスト層が形成されていない部分の前記保護膜、前記透明導電膜及び前記遮光性導電膜をエッチングする工程と、前記第一フォトレジスト層を剥離する工程と、前記第一フォトレジスト層が剥離された後の、前記透明導電膜、前記遮光性導電膜及び少なくとも一部が残された前記保護膜が積層されている面へ第二フォトレジスト層を形成する工程と、前記第二フォトレジスト層を部分的に露光する工程と、
現像することにより前記第二フォトレジスト層をパターニングする工程と、パターニングされた前記第二フォトレジスト層が形成されていない部分の前記保護膜及び前記遮光性導電膜をエッチングする工程と、前記第二フォトレジスト層を剥離する工程と、を備えた導電性積層体の加工方法である。
また、請求項2に記載の発明は、前記保護膜がアルカリ性に対し溶解性を有することを特徴とする請求項1に記載の導電性積層体の加工方法である。
また、請求項3に記載の発明は、前記保護膜が二酸化ケイ素であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性積層体の加工方法である。
また、請求項4に記載の発明は、前記遮光性導電膜が金属膜であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性積層体の加工方法である。
また、請求項5に記載の発明は、前記透明導電膜と前記遮光性導電膜と前記保護膜とがロールトゥロール方式で順次積層されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の導電性積層体である。
本発明によれば、導電性積層体をパターニングする際に必要なフォトレジスト剥離工程において、導電膜が保護膜に覆われた状態となる局面が多いことにより、フォトレジスト直下の導電膜がレジスト剥離液に接触することによって抵抗値上昇することを抑制し、且つ、大気に導電膜が晒されることによる酸化、腐食しにくい導電性積層体の加工を行うことが出来る。
本発明の実施形態を示すものであり、第1の導電性積層体の構成を示す断面図 本発明の実施形態を示すものであり、(a)は第2の導電性積層体の構成を示す断面図、(b)は(a)の変形例の構成を示す断面図 本発明の実施形態を示すものであり、第3の導電性積層体の構成を示す断面図 本発明の実施形態を示すものであり、(a)〜(k)は導電性積層体パターニング工程を示す説明図
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いながら説明する。なお、本発明は、以下に記載する実施の形態に限定されうるものではなく、当業者の知識に基づいて設計の変更などの変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれるものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る導電性積層体1の構成を示す断面図である。図1において、導電性積層体1は、透明基材2の一方の面に透明導電膜3を、透明導電膜3上に遮光性導電膜4を、遮光性導電膜4の上に保護膜5を、それぞれ備えている。
図2(a)は本発明の一実施形態に係る導電性積層体2Aの構成を示す断面図である。導電性積層体2Aは、図1に示した導電性積層体1の透明基材2の一方の面に設けられた透明導電膜3と透明基材2との間にハードコート層6が設けられた構成である。その他の実施形態としては、図2(b)のように、図2(a)の構成において透明基材2の透明導電膜3及び遮光性導電膜4が設けられていない側の面にもハードコート層6を設けられた、導電性積層体2Bも可能である。
図3(a)は本発明の一実施形態に係る導電性積層体3Aの断面図である。導電性積層体3Aは、図1に示した導電性積層体1の透明基材2の一方の面に設けられた透明導電膜3と透明基材2との間に光学調整層7が設けられた構成である。その他の実施形態としては、図3(b)のように、図2(a)で示された構成において、ハードコート層6と透明導電膜3との間に光学調整層7が設けられた構成の導電性積層体3Bも可能である。図1〜図3のいずれの導電性積層体も、透明基材2の一方の面に、透明導電膜3、遮光性導電膜4、及び保護膜5が順次積層された積層部を含むように、成膜が行われてなるものである。また、当該積層部は、透明基材2の一方の面のみならず、他方の面に形成された膜に含まれていてもよい。
図4(a)〜(k)は、本発明の導電性積層体をパターニングする工程の一実施形態を説明する断面図である。図4では導電性積層体1を例にとって説明しているが、導電性積層体2A、2B、3A、および3Bなどのその他の導電性積層体にも同様に当てはまる工程である。導電性積層体1にレジスト膜8を形成し、フォトリソグラフィー工程や現像、エッチング、レジスト剥離工程を行うことにより、図1に示した導電性積層体1の透明基材2の一方の面に設けられた透明導電膜3と遮光性導電膜4との回路形成が行われる。
図4(a)は図1で示された導電性積層体1であり、レジスト膜形成工程により図4(b)に示されるように保護膜5上にレジスト膜8が形成される。次に露光工程によりパターンが露光され、図4(c)のように露光部9が形成される。次に現像工程により、図4(d)のように露光部9以外のレジスト膜8がアルカリ性を示す現像液により溶解することでパターニングされ、併せてレジスト膜8の直下にある保護膜5、すなわちパターニングされたレジスト膜8が形成されていない部分の保護膜5も当該現像液に溶解することでレジスト膜8のパターンに自己整合してパターニングされる。次にエッチング工程により図4(e)のように露光部9直下以外の、すなわちパターニングされた保護膜8が形成されていない部分の遮光性導電膜4及び透明導電膜3を溶解する。次にレジスト剥離工程により、露光部9であるレジストの剥離が行われる。剥離液にはアルカリ性を示す薬剤を使用するため、露光部9直下にある保護膜5も溶解される。剥離液が直接遮光性導電膜4に触れると酸化等の化学反応により抵抗値が上昇するため、それを防ぐために図4(f)のように保護膜5を少なくとも一部、好ましくは僅かに、遮光性導電膜4上に残すとよい。
図4(f)までの状態であると、ディスプレイ部となる部分に遮光性導電膜4と保護膜5とが残る状態であるため、図4(g)から(k)に示されるように再度現像からレジスト剥離工程を通して、最終的にパターニングが終了する。詳述すると、図4(g)では、少なくとも一部が残された保護膜5上が形成されているパターン上にレジスト膜8が形成される。図4(h)では、露光工程によりパターンが露光され、露光部9が形成される。図4(i)では、現像工程により露光部9以外のレジスト膜8及び保護膜5がアルカリ性を示す現像液により溶解することでパターニングされる。図4(j)では、パターニングされた保護膜5が形成されていない部分の遮光性導電膜4がエッチングされる。図4(k)ではレジスト剥離工程により、露光部9であるレジストの剥離が行われる。このように、本実施形態によれば、導電性積層体をパターニングする際に必要なフォトレジスト剥離工程において、導電膜が保護膜に覆われた状態となる局面が多いことにより、フォトレジスト直下の導電膜がレジスト剥離液に接触することによって抵抗値上昇することを抑制し、且つ、大気に導電膜が晒されることによる酸化、腐食しにくい導電性積層体の加工を行うことが出来る。
本発明で用いる透明基材2は、樹脂からなるプラスチックフィルムが用いられる。プラスチックフィルムとしては、成膜工程および後工程において十分な強度があり、表面の平滑性が良好であれば、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリアリレートフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルムなどが挙げられる。その厚さは部材の薄型化と基材の可撓性とを考慮し、10μm以上200μm以下程度のものが用いられる。
透明基材2に含有される材料としては、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、易接着剤などが使用されてもよい。各層との密着性を改善するため、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理などを施してもよい。
本発明で用いるハードコート層6は、導電性積層体に機械的強度を持たせるために設けられる。用いられる樹脂としては、特に限定はしないが、透明性と適度な硬度と機械的強度を持つ樹脂が好ましい。具体的には3次元架橋の期待できる3官能以上のアクリレートを主成分とするモノマー又は架橋性オリゴマーのような光硬化性樹脂が好ましい。
3官能以上のアクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリエステルアクリレートなどが好ましい。特に好ましいのは、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレートおよびポリエステルアクリレートである。これらは単独で用いても良いし、2種以上併用しても構わない。また、これら3官能以上のアクリレートの他にエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリオールアクリレートなどのいわゆるアクリル系樹脂を併用することが可能である。
架橋性オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートなどのアクリルオリゴマーが好ましい。具体的にはポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ポリウレタンのジアクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなどがある。
ハードコート層6は、その他に粒子、光重合開始剤などの添加剤を含有してもよい。
添加する粒子としては、有機又は無機の粒子が挙げられるが、透明性を考慮すれば、有機粒子を用いることが好ましい。有機粒子としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂などからなる粒子が挙げられる。
粒子の平均粒径は、ハードコート層6の厚みによって異なるが、ヘイズ等の外観上の理由により、下限として2μm以上、より好ましくは5μm以上、上限としては30μm以下、好ましくは15μm以下のものを使用する。また、粒子の含有量も同様の理由で、樹脂に対し、0.5重量%以上5重量%以下であることが好ましい。
光重合開始剤を添加する場合、ラジカル発生型の光重合開始剤として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類、アセトフェノン、2、2、−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、などのアセトフェノン類、メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類、チオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2、4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類、ベンゾフェノン、4、4−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類及びアゾ化合物などがある。これらは単独または2種以上の混合物として使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸誘導体などの光開始助剤などと組み合わせて使用することができる。
上記光重合開始剤の添加量は、主成分の樹脂に対して0.1重量%以上5重量%以下であり好ましくは0.5重量%以上3重量%以下である。下限値未満では樹脂層の硬化が不十分となり好ましくない。また、上限値を超える場合は、樹脂層の黄変を生じたり、耐候性が低下したりするため好ましくない。光硬化型樹脂を硬化させるのに用いる光は紫外線、電子線、あるいはガンマ線などであり、電子線あるいはガンマ線の場合、必ずしも光重合開始剤や光開始助剤を含有する必要はない。これらの線源としては高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプや加速電子などが使用できる。
また、ハードコート層6の厚みは、特に限定されないが、0.5μm以上15μm以下の範囲が好ましい。また、透明基材2と屈折率が同じかもしくは近似していることがより好ましく、1.45以上1.75以下程度が好ましい。
ハードコート層6の形成方法は、主成分である樹脂等を溶剤に溶解させ、ダイコーター、カーテンフローコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スピンコーター、マイクログラビアコーターなどの公知の塗布方法で形成する。
溶剤については、上記の主成分の樹脂等を溶解するものであれば特に限定しない。具体的には、溶剤として、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、などが挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明における光学調整層7は、高屈折率層単層、または、低屈折率層単層、または、高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを各1層以上交互に積層した積層構造を備える。光学調整層7を積層構造とし、各層の膜厚を調整することにより、透明導電性フィルムの全光線透過率、色相を調整することができる。
本発明の光学調整層7における高屈折率層とは、光の波長550nmでの屈折率が1.75以上2.4以下であり、消衰係数が0.5以下の層とすることが好ましい。
高屈折率層形成材料としては、例えば、インジウム、錫、チタン、珪素、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、マグネシウム、ビスマス、セリウム、クロム、白金、炭素、タンタル、アルミニウム、ゲルマニウム、ガリウム、アンチモン、ネオジウム、ランタン、トリウム、ハフニウム、イットリウム、ロジウム、セレニウム、ユーロピウム、イッテルビウム、スカンジウム、プラセオジウム、サマリウム等の元素、または、これらの元素の酸化物、弗化物、硫化物、窒化物、または、酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の混合物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。なお、高屈折率層を複数層設ける場合、高屈折率層形成材料は同一であってもよいし、異なっていても構わない。
本発明の光学調整層7における低屈折率層とは、光の波長550nmでの屈折率が1.3以上1.75未満、消衰係数が0.5以下の層とすることが好ましい。
低屈折率層形成材料としては、例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化チタン、弗化マグネシウム、弗化バリウム、弗化カルシウム、弗化ハフニウム、弗化ランタン、弗化ナトリウム、弗化アルミニウム、弗化炭素、弗化鉛、弗化ストロンチウム、弗化イッテルビウム、弗化ネオジウム、弗化リチウム、弗化サマリウム等の化合物、または、これら化合物の混合物等が挙げられる。これら化合物の化学組成は、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。なお、低屈折率層を複数層設ける場合、低屈折率層形成材料は同一であってもよいし、異なっていても構わない。
本発明における高屈折率層および低屈折率層は、蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等の真空成膜法により形成されることが好ましい。
透明導電膜3は、特に限定はしないが、透明かつ導電性を備えている必要がある。例えば、In、Sn、Oを主成分とし、それらの混合酸化物、さらには、その他必要に応じて、Al、Zr、Ga、Si、W等の添加物を含有させるなど、目的・用途により種々の材料が使用でき、特に限定されるものではない。現在のところ、最も信頼性が高く、多くの実績のある材料は酸化インジウムスズ(ITO)である。さらに、導電性ポリマーを用いても良く、導電性ポリマーとしてはπ共役系高分子が用いられる。例えばポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリフェニレンスルフィド、ポリピリジルビニレン、及びポリアジン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、また、目的に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でもポリエチレンジオキシチオフェンは表面抵抗値が数百Ω/□程度で透明性が比較的良好であり、好適に用いることが可能である。
本発明における透明導電膜3は、蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等の真空成膜法により形成されることが好ましい。ただし、導電性ポリマーを用いる場合には、スピンコート法、ローラコート法、バーコート法、ディップコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スプレーコート法、ドクターコート法、ニーダーコート法等の塗布法や、スクリーン印刷法、スプレー印刷法、インクジェット印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、平版印刷法等の印刷法コート等によるコーティングで塗布される。
本発明における遮光性導電膜4は、特に限定はしないが、導電率が高く、遮光性の良い単一の金属膜やそれらの合金又は化合物などからなる層が挙げられ、蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等の真空成膜法により形成されることが好ましい。金属の一例としては、アルミニウム、銅、銀、錫などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。その中で、銅からなる遮光性導電膜4は安価で導電性に優れ、容易にエッチングできる点で特に好ましい。厚みは30nm以上であり、100nm以上500nm以下とすることがより好ましい。
透明導電膜3をエッチングするために用いられるエッチャントは、使用する材料に応じて選定すればよく、例えば、塩酸、シュウ酸、硫酸、塩化第二鉄、王水、硫酸加水、リン硝酢酸、フッ化アンモニウム等が挙げられるが、特に限定されるものではない。また、遮光性導電膜4のみを選択的にエッチングするために、透明導電膜3ではエッチングされないが、遮光性導電膜4はエッチングされるエッチャントが必要となる。例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明における保護膜5は、特に限定はしないが、アルカリ性に溶解性を有する材料であれば良く、例えば二酸化ケイ素が用いられる。厚みは現像工程における薬液の種類、温度、現像時間等の条件に合わせて、フォトレジストの無い部分が完全に溶解され、かつ、レジスト剥離工程において、遮光性導電膜4の上に保護膜5が残るように設計されることが好ましい。これによりレジスト剥離工程における剥離液の遮光性導電膜4へのアタックによる抵抗値上昇を防ぐことができ、且つ、保護膜5が遮光性導電膜4に残ることで、大気に触れることなどでの酸化、腐食の抑制をすることができる。
現像工程に用いられる現像液は、特に限定はしないが、pHが9.8以上のアルカリ性を示す材料であることが好ましく、例えば炭酸ナトリウムやモノエタノールアミン、トリエタノールアミンを主成分とした現像液が挙げられる。pHが9.8未満であると、保護膜5が溶解されにくく、保護膜5が残ることにより遮光性導電膜4をエッチング出来なくなる恐れがある。
レジスト剥離工程に用いられる剥離液は、特に限定はしないが、例えば、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、2-アミノエタノール、アルカノールアミンを主成分とした剥離液が挙げられる。
次に実施例及び比較例について説明する。
<実施例1>
透明基材2として厚さ125μmのニ軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、両面にハードコート層を塗布した。透明基材2の一方の面に透明導電膜、遮光性導電膜、保護膜を順にマグネトロンスパッタリング法によりインラインで成膜を行い、導電性積層体を作製した。透明導電膜にはITO、遮光性導電膜にはCu、保護膜にはSiO2を用いた。透明導電膜と遮光性導電膜と保護膜とは、ロールトゥロール方式で順次積層することもできる。次に現像液には炭酸ナトリウム3%水溶液、Cuエッチングのエッチャントには過硫酸ナトリウム15%水溶液、ITOエッチングにはシュウ酸5%水溶液、レジスト剥離にはモノエタノールアミンを主成分とした剥離液を使用し、図4(a)から(k)までのパターニング工程を通すことにより、透明導電膜及び遮光性導電膜のパターニングを行った。
<実施例2>
レジスト剥離液に水酸化ナトリウム3%水溶液を使用する以外は実施例1と同様の方法で透明導電膜、遮光性導電膜のパターニングを行った。
<比較例1>
導電性積層体を作成するにあたり、遮光性導電膜上に保護膜を設けない以外は実施例1と同様の方法で導電膜、遮光性導電膜のパターニングを行った。
<比較例2>
比較例1と同様に保護膜を設けない導電性積層体を用いて、実施例2と同様の方法で透明導電膜、遮光性導電膜のパターニングを行った。
得られた導電性積層体を下記評価方法にて評価した。
[評価方法1]
透明導電膜の抵抗値:三菱化学アナリテック社製の表面抵抗測定装置Loresta GPを用いて表面抵抗値を4端子法で測定した。
実施例1及び2、比較例1、2の表面抵抗値測定結果を表1に示す。
Figure 2013190852
比較例1及び2では表面抵抗値の上昇率が17〜31%程度となり、レジスト剥離工程での剥離液でのアタックの影響を受けているのに対し、実施例1及び2で得られた導電性積層体はパターニング前の表面抵抗値に対し、表面抵抗値の上昇率が4〜7%程度に抑えられている結果となった。これにより、本発明の有効性を確認できた。
本発明は、電子機器のディスプレイ上に入力デバイスとして取り付けられる透明なタッチパネルの製造や、フレキシブルディスプレイの電極の製造などに用いられる。
1、2A、2B、3A、3B…導電性積層体
2…透明基材
3…透明導電膜
4…遮光性導電膜
5…保護膜
6…ハードコート層
7…光学調整層
8…レジスト膜
9…露光部

Claims (5)

  1. 透明基材の少なくとも一方の面に、透明導電膜、遮光性導電膜、及び保護膜が順次積層された積層部を含むように、成膜が行われてなる、導電性積層体を得る工程と、
    前記導電性積層体の前記保護膜上へ第一フォトレジスト層を形成する工程と、
    前記第一フォトレジスト層を部分的に露光する工程と、
    現像することにより前記第一フォトレジスト層をパターニングする工程と、
    パターニングされた前記第一フォトレジスト層が形成されていない部分の前記保護膜をパターニングする工程と、
    パターニングされた前記保護膜が形成されていない部分の前記透明導電膜及び前記遮光性導電膜をエッチングする工程と、
    前記第一フォトレジスト層を、前記保護膜を少なくとも一部残すように剥離する工程と、
    前記第一フォトレジスト層が剥離された後の、前記透明導電膜、前記遮光性導電膜及び少なくとも一部が残された前記保護膜が積層されている面へ第二フォトレジスト層を形成する工程と、
    前記第二フォトレジスト層を部分的に露光する工程と、
    現像することにより前記第二フォトレジスト層をパターニングする工程と、
    パターニングされた前記第二フォトレジスト層が形成されていない部分の前記保護膜及び前記遮光性導電膜をエッチングする工程と、
    前記第二フォトレジスト層を剥離する工程と、
    を備えた導電性積層体の加工方法。
  2. 前記保護膜がアルカリ性に対し溶解性を有することを特徴とする請求項1に記載の導電性積層体の加工方法。
  3. 前記保護膜が二酸化ケイ素であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性積層体の加工方法。
  4. 前記遮光性導電膜が金属膜であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性積層体の加工方法。
  5. 前記透明導電膜と前記遮光性導電膜と前記保護膜とがロールトゥロール方式で順次積層されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の導電性積層体の加工方法。
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