JP2002163931A - 透明導電性フィルムおよびその製造方法、およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

透明導電性フィルムおよびその製造方法、およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子

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JP2002163931A JP2000355837A JP2000355837A JP2002163931A JP 2002163931 A JP2002163931 A JP 2002163931A JP 2000355837 A JP2000355837 A JP 2000355837A JP 2000355837 A JP2000355837 A JP 2000355837A JP 2002163931 A JP2002163931 A JP 2002163931A
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transparent conductive
conductive film
laminated
organic
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Hatsumi Komaki
初美 古牧
Akio Nakamura
彰男 中村
Norimasa Sekine
徳政 関根
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層フィルムの接着層への気泡の残留や真空
下でのガス発生を防ぎ、積層フィルムの密着性が保た
れ、より品質の高い透明導電性フィルムおよびそれを用
いた有機EL素子を提供すること。 【解決手段】 積層フィルムの片面に透明導電層が形成
されてなる透明導電性フィルムにおいて、前記積層フィ
ルムが接着剤として蒸着法により成膜した光硬化性樹脂
または電子線硬化性樹脂を介して張り合わされているこ
とを特徴とする透明導電性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機エレクトロル
ミネッセンス素子(以下、有機EL素子と表記する)な
どの表示素子の電極等、幅広い用途が期待できる透明導
電性フィルムおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】透明導電性フィルムの透明導電膜として
は、金、銀、白金、パラジウムなどの金属薄膜や、イン
ジウムスズ複合酸化物、インジウム亜鉛複合酸化物、亜
鉛アルミニウム複合酸化物などの金属酸化物薄膜や、そ
れらの多層薄膜などが用いられている。これらの透明導
電膜を製膜する方法としては、真空蒸着法やスパッタリ
ング法、ゾルーゲル法等が知られているが、フィルム上
に製膜する方法としては、スパッタリング法が、長時間
にわたり安定した膜を大面積に製膜可能であるため適し
ている。
【0003】透明導電性フィルムの基材は、用途に応じ
た要求品質を満たすために様々な機能を有する透光性フ
ィルムが積層されている。
【0004】たとえば、透明導電性フィルムを有機EL
素子の陽極材に使用する場合には、有機EL素子の酸素
及び水分による劣化を防ぐために、特開平10−245
19号公報等に記載されたような積層フィルムが基材に
用いられる。この積層フィルムは、PET等のフィルム
の片面あるいは両面に酸化珪素などの無機薄膜が形成さ
れてなるガスバリア性フィルムをラミネートにより積層
してある。
【0005】しかし、ラミネートでフィルムを積層する
場合、通常接着剤を大気雰囲気中で塗布してフィルムを
張り合わせることにより製造する。その接着剤は主に熱
硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂が用いられる。熱硬化性
樹脂を用いる場合、残留溶剤や大気中の水分、未反応モ
ノマーなどからの発生ガスによってフィルムに悪影響を
与えてしまう。例えばイソシアネートを含む硬化剤を用
いる場合、イソシアネートが大気中の水分と反応し、C
2ガスを発生する。この樹脂をガスバリア性フィルム
同士をラミネートするフィルムに用いると、発生したガ
スが接着層内に閉じこめられ気泡として残留し、フィル
ムの透明性が悪くなるという問題がある。また、紫外線
硬化性樹脂は、無溶剤型接着剤といわれているが、エポ
キシ、アクリル、ウレタン等の粘度の高い樹脂を用いる
場合には希釈剤で希釈する必要がある。そして同様に残
留希釈剤や大気中の水分、未反応モノマーからの発生ガ
スによってフィルムに悪影響を与えてしまう。
【0006】さらに、ラミネートした積層フィルムに透
明導電膜を真空製膜する工程においては、前記気泡が原
因となり、積層フィルムの密着性が低下し隙間が生じた
り、さらには、気泡の破裂により透明導電性フィルムが
破損するといった問題があった。また、スパッタリング
条件にばらつきが生じ透明導電層の膜厚や膜質にムラが
生じる、透明導電層の密着性が低下するといった問題が
あった。
【0007】特に、この透明導電性フィルムを有機EL
素子の陽極材として使用した場合、陰極の真空製膜時に
も、前述と同様の問題がある。さらに、透明導電層の膜
質ムラや密着性の低下が原因で表示品質が低下するこ
と、および、積層フィルムの接着層に隙間が存在するこ
とが原因で、水分や酸素が進入し、非発光部が生じる、
有機EL素子の劣化を早める等の問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、その課題とする
ところは、積層フィルムの接着層への気泡の残留や真空
下でのガス発生を防ぎ、積層フィルムの密着性が保た
れ、より品質の高い透明導電性フィルムおよびそれを用
いた有機EL素子を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、積層
フィルムの片面に透明導電層が形成されてなる透明導電
性フィルムにおいて、前記積層フィルムが蒸着法により
成膜した光硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂を介して
接着されていることを特徴とする透明導電性フィルムで
ある。
【0010】また、請求項2の発明は、前記蒸着法がフ
ラッシュ蒸着法であることを特徴とする請求項1に記載
の透明導電性フィルムである。
【0011】また、請求項3の発明は、前記積層フィル
ムが少なくとも一層以上のガスバリア性フィルムを含む
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の透明導電
性フィルムである。
【0012】また、請求項4の発明は、積層フィルムの
片面に透明導電層が形成されてなる透明導電性フィルム
の製造法において、少なくともフィルムの片面に蒸着法
により光硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂を成膜する
工程、該フィルムを張り合わせ光または電子線により接
着する工程、前記工程に相前後して積層フィルムの片面
に透明導電層を形成する工程を真空中で連続で行うこと
を特徴とする透明導電性フィルムの製造方法である。
【0013】また、請求項5の発明は、前記蒸着法がフ
ラッシュ蒸着法であることを特徴とする請求項4に記載
の透明導電性フィルムの製造方法である。
【0014】また、請求項5の発明は、請求項1〜3記
載の透明導電性フィルムを陽極材として使用することを
特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の透明導電性フィル
ムおよびその製造工程の一例を図面1〜3に従って説明
する。
【0016】図1に本発明の実施の形態の一例を示す。
本発明において、透明導電性フィルムの積層フィルム3
を構成する透光性フィルム1は、透明導電性フィルムの
用途に応じて積層することができる。例えば基材フィル
ム、ガスバリア性フィルム、偏光フィルム、紫外線吸収
フィルム、帯電防止フィルム、防汚フィルム等が挙げら
れるが、これに限るものではない。また層数も特に限る
ものではない。構成の具体例としては、例えば図2に示
すように、ガスバリア性を向上させるため、ガスバリア
性フィルムを3層積層したフィルムが挙げられる。
【0017】基材フィルムとしてはポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、セロファン、トリアセチル
セルロース、ジアセチルセルロース、アセチルセルロー
スブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重
合体、ポリスチレン、ポリカーボネート等の延伸または
/および無延伸フィルムを組み合わせて使用できる。
【0018】ガスバリア性フィルムとしては特に限定す
るものではないが、例えば基材フィルムの片面あるいは
両面に、酸化物あるいは窒化物等の透明薄膜を形成して
なるもの等を使用することができる。
【0019】偏光フィルムとしては、目的に適していれ
ば特に制限はないが、例えば一軸延伸PVAフィルム
に、ヨウ素またはビスアゾ系あるいはトリスアゾ系等の
二色性色素分子を配向させたもの等が挙げられる。
【0020】紫外線吸収フィルムとしては、目的に適し
ていれば特に制限はないが、例えばポリ塩化ビニル、ポ
リメタクリル酸エステル、含フッ素樹脂等の基材ポリマ
ーに、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリ
チル酸エステル系の紫外線吸収分子を混合してフィルム
化したもの。あるいは基材フィルム表面に上記分子をコ
ーティングしたもの等が挙げられる。
【0021】帯電防止フィルムとしては、目的に適して
いれば特に制限はないが、例えばポリオレフィンまたは
ポリスチレン等のポリマーを基材とし、そこに二種類以
上の界面活性剤を練り込みフィルム化したもの、あるい
は基材ポリマーに表面塗布したもの、または、上記ポリ
マー中にカーボンブラック、グラファイトを分散させた
もの等が挙げられる。
【0022】防汚フィルムとしては、それより下にある
層の表面を保護し、防汚性を高め、要求性能を満たすも
のであれば特に制限はない。例えば、疎水基を持つフル
オロカーボンやパーフルオロシラン等の高分子化合物や
メチル基のような撥油性を有する高分子化合物等が挙げ
られる。
【0023】本発明における光硬化性樹脂層あるいは電
子線硬化性樹脂層2の材料としては、脂肪族アクリレー
ト、脂環式アクリレート、芳香族アクリレート、OH基
またはアリル基またはグリシジル基またはカルボキシル
基またはクロモ基またはブロモ基等を含有する官能基含
有アクリレート、リン型アクリレート、金属型アクリレ
ート等の樹脂モノマーまたはオリゴマーを使用すること
ができる。または、前記アクリレートと同じ骨格のメタ
クリレートを使用することもできる。または、脂環式エ
ポキシ樹脂、アクリレート系の官能基、グリシジル基等
を含有する官能基含有エポキシ樹脂のモノマーまたはオ
リゴマーを使用することができる。または、アクリレー
ト系の官能基を含有するシリコーン樹脂モノマーまたは
オリゴマーを使用することができる。またはピロリド
ン、酢酸ビニル等の樹脂モノマーまたはオリゴマーを使
用することもできる。なお、これらの硬化促進のために
光重合開始剤等を併用混入してもよい。光重合開始剤と
しては、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、チオキ
サントン類、フォスフィンオキサイド類等のラジカル重
合開始剤や、スルフォニウム塩、ヨードニウム塩等のカ
チオン重合開始剤等が使用できる。また、目的に適して
いればこれらに限るものではない。
【0024】本発明による透明導電性フィルム及びそれ
を用いた有機EL素子は以下の工程によって製造され
る。まず、透光性フィルム1に光硬化性樹脂層あるいは
電子線硬化性樹脂層2を、その材料に応じて抵抗加熱蒸
着法、フラッシュ蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタ
リング法等の蒸着法で成膜する。なかでもフラッシュ蒸
着法により成膜することが好ましい。有機物を分解、重
合させることなく瞬時に蒸発させることができ高純度の
膜が得られるからである。
【0025】次に、光硬化性樹脂層あるいは電子線硬化
性樹脂層が成膜されたフィルムと他のフィルムを張り合
わせる。次に、用いた樹脂の種類に応じて、光あるいは
電子線を照射し、光硬化性樹脂層あるいは電子線硬化性
樹脂層を硬化させる。以上の工程を目的に応じて繰り返
して二層以上のフィルムを積層し、積層フィルム3を形
成する。
【0026】次に、スパッタリング法等により積層フィ
ルム3の片面に透明導電層4を形成する。本発明におけ
る透明陽極層の材料としては、金属薄膜やITO(イン
ジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、
亜鉛アルミニウム複合酸化物等が使用できる。
【0027】以上の、フィルムに光硬化性樹脂あるいは
電子線硬化性樹脂層を成膜する工程、フィルムを張り合
わせ積層する工程、光硬化性樹脂あるいは電子線硬化性
樹脂層を硬化させ接着させる工程、および、積層フィル
ムの片面に透明導電層を形成する工程は大気中で行って
も良いが、異物の混入やガス発生等を防ぐためには、真
空中で連続して行うことがより好ましい形態である。ま
た、フィルムの片面に透明導電層を形成した後、光硬化
性樹脂あるいは電子線硬化性樹脂層を成膜し、フィルム
を張り合わせ積層し、接着しても良い。以上の工程によ
り透明導電性フィルム6が得られる。
【0028】次に、この透明導電性フィルム6に、正孔
輸送層および電子輸送発光層等からなる発光媒体層7並
びに陰極層8を順次成膜し、有機EL素子を作製するこ
とができる。また、発光媒体層並びに陰極層を製膜する
前に、透明導電層をフォトリソグラフィー法及びウェッ
トエッチング法でパターニングすれば、パターニングさ
れた有機EL素子を作製できる。
【0029】正孔輸送層としては、フタロシアニン類、
キナクリドン化合物、芳香族アミン等の低分子正孔輸送
材料や、ポリ(パラーフェニレンビニレン)、ポリアニ
リン等の高分子正孔輸送材料、その他既存の正孔輸送材
料を用いることができる。発光材料としては、トリス
(8−キノリノラート)アルミニウム錯体やクマリン系
蛍光体、ペリレン系蛍光体等の低分子材料や、ポリフル
オレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン
等の高分子材料、その他既存の発光材料を用いることが
できる。以上の工程により有機EL素子が得られる。
【0030】有機発光媒体層7の形成方法は材料に応じ
て、真空蒸着法やスピンコート、スプレーコート、グラ
ビア、マイクログラビア等のコーティング方法、印刷法
を用いることができる。有機発光媒体層7の膜厚は、単
独または積層により形成する場合においても1000n
m以下であり、好ましくは50〜150nmである。ま
た、透明導電性フィルムに有機発光媒体層を形成する際
に、あらかじめ透明導電性フィルム表面にUVオゾン処
理などの表面処理を施しても良い。
【0031】陰極材料としてはMg,Al,Yb等の金
属単体を用いたり、発光媒体と接する界面にLiやLiF
等の化合物を1nm程度はさんで、安定性・導電性の高
いAlやCuを積層して用いる。または、電子注入効率
と安定性を両立させるため、仕事関数の低い金属と安定
な金属との合金系、例えばMgAg,AlLi,CuLi
等の合金が使用できる。陰極の形成方法は材料に応じ
て、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法
を用いることができる。陰極の厚さは、特に限定するも
のではないが10nm〜1000nm程度が望ましい。
【0032】<実施例1>実施例1においては、ガスバ
リア性フィルム5を電子線硬化性樹脂2を介して三枚積
層した積層フィルム3を大気中で作製し、それを基材と
した透明導電性フィルム6が陽極材である有機EL素子
の例を示す。
【0033】ガスバリア性フィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタラート(以下PETと表記する)の一方の
面にSiOx薄膜を50nm蒸着したPETフィルムを用
いた。
【0034】ガスバリア性フィルムの片面に、エポキシ
エステル70PA(共栄化学(株)製)を2mmの膜厚
でフラッシュ蒸着法により成膜した。次に大気中におい
て、フィルム二枚を重ねて張り合わせ、電子線硬化を行
い接着した。電子線硬化条件は電子線照射量20Mra
d、加速電圧200kVで行った。
【0035】さらに同様の方法でガスバリア性フィルム
を積層し、合計三層の積層フィルム3を作製した。
【0036】次に、積層フィルム3にの片面に、スパッ
タリング法によりITO膜4を形成した。
【0037】次に、有機発光媒体層7として、銅フタロ
シアニン、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−
ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミ
ン、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体を
順に、10nm、40nm、50nmの膜厚で真空蒸着
により形成した。次に、陰極層8として、MgAgを2
元共蒸着により200nm形成した。
【0038】得られた有機EL素子は1000時間後に
は、ダークスポットが拡大して発光画素面積が約80%
まで低下した。さらに初期輝度300cd/m2で半減寿
命4000時間だった。
【0039】<実施例2>実施例2においては、実施例
1の透明導電性フィルムの製造工程を、真空中で連続し
て行った例を示す。この透明導電性フィルムを陽極材と
して実施例1と同様の有機EL素子を作製した。
【0040】得られた有機EL素子は1000時間後
に、ダークスポットは拡大しなかった。さらに初期輝度
300cd/m2で半減寿命6000時間だった。
【0041】<比較例1>透明導電性フィルムの基材で
ある積層フィルムが、ガスバリア性フィルム三枚を熱硬
化性樹脂で接着し積層した例を示す。用いた接着剤は、
ポリエステルウレタン系接着剤のディックドライ(LX
901、大日本インキ化学工業(株)製)である。この
透明導電性フィルムを陽極材として実施例1と同様の有
機EL素子を作製した。
【0042】得られた有機EL素子は1000時間後に
は、ダークスポットが拡大し発光画素面積が約40%ま
で低下した。さらに初期輝度300cd/m2で半減寿
命200時間だった。
【0043】上記の実施例、比較例で得られた有機EL
素子の発光特性を示す結果を示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
透明導電性フィルムの基材となる積層フィルムを、蒸着
法により成膜した光硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂
を介して接着し作製することで、積層フィルムの接着剤
層への気泡の残留や接着層からのガス発生を防ぐことが
でき、密着性の高い透明導電性フィルムを提供すること
ができる。また、透明導電性フィルムの製造工程を真空
中で連続で行うことによりその硬化は増大する。さら
に、この透明導電性フィルムを有機EL素子の陽極材に
使用した場合では、陰極蒸着時におけるガスの発生も防
ぐことができる。また、ガスバリア性フィルムを少なく
とも一層以上含む積層フィルムを基材とした透明導電性
フィルムを有機EL素子に用いると、水分・酸素の進入
による非発光部の発生、有機EL素子の劣化を押さえる
ことができる。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電性フィルムの断面構造の一例
を示す説明図である。
【図2】実施例1、2の透明導電性フィルムの断面構造
を示す説明図である。
【図3】実施例1、2の有機EL素子の断面構造を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 透光性フィルム 2 接着剤層 3 積層フィルム 4 透明導電層 5 ガスバリア性フィルム 6 透明導電性フィルム 7 有機発光媒体層 8 陰極
フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB11 CA06 CB01 DA01 DB03 EB00 4F100 AA20 AK01A AK01C AK01D AK01E AK42 BA03 BA05 BA07 BA10A BA10B BA10E EH66 EH662 GB41 JB13C JB13D JB13E JB14C JB14D JB14E JD02C JD02E JG01 JG01B JG01E JL11 JN01 JN01B JN01E 5G307 FA02 FB01 FB02 FC10 5G323 BB05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】積層フィルムの片面に透明導電層が形成さ
    れてなる透明導電性フィルムにおいて、前記積層フィル
    ムが蒸着法により成膜した光硬化性樹脂または電子線硬
    化性樹脂を介して接着されていることを特徴とする透明
    導電性フィルム。
  2. 【請求項2】前記蒸着法がフラッシュ蒸着法であること
    を特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 【請求項3】前記積層フィルムが少なくとも一層以上の
    ガスバリア性フィルムを含むことを特徴とする、請求項
    1または2に記載の透明導電性フィルム。
  4. 【請求項4】積層フィルムの片面に透明導電層が形成さ
    れてなる透明導電性フィルムの製造法において、少なく
    ともフィルムの片面に蒸着法により光硬化性樹脂または
    電子線硬化性樹脂を成膜する工程、該フィルムを張り合
    わせ光または電子線により接着する工程、前記工程に相
    前後して積層フィルムの片面に透明導電層を形成する工
    程を真空中で連続で行うことを特徴とする透明導電性フ
    ィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】前記蒸着法がフラッシュ蒸着法であること
    を特徴とする請求項4に記載の透明導電性フィルムの製
    造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜3記載の透明導電性フィルムを
    陽極材として使用することを特徴とする有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子。
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