JP2008108545A - 封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法 - Google Patents

封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008108545A
JP2008108545A JP2006289795A JP2006289795A JP2008108545A JP 2008108545 A JP2008108545 A JP 2008108545A JP 2006289795 A JP2006289795 A JP 2006289795A JP 2006289795 A JP2006289795 A JP 2006289795A JP 2008108545 A JP2008108545 A JP 2008108545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
adhesive layer
manufacturing
sealing substrate
layer pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006289795A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Koshiyama
良樹 越山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2006289795A priority Critical patent/JP2008108545A/ja
Publication of JP2008108545A publication Critical patent/JP2008108545A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】
大型基板から複数のEL素子パネルを多面取りする場合に特に有効な、封止基板及びその製造方法、EL素子パネルの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】
複数のエレクトロルミネッセンス素子を有する素子基板と、複数の接着剤層パターンが第一基材上の少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に設けられている封止基板とを貼り合わせることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法
【選択図】図4

Description

エレクトロルミネッセンス素子パネル用の封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法に関する。特には、大型基板で複数のエレクトロルミネッセンス素子パネルを形成する場合(以下、多面取り、ともいう)に有効な封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法に関する。
従来より、携帯電話やPDA等の携帯機器やパーソナルコンピューター等の表示部に、エレクトロルミネッセンス(以下、単にELともいう)表示装置を用いたものが開発されている。EL表示装置は、単独またはアレイ状の発光層を有するEL素子を駆動し、所望の表示を行っている。このようなEL表示装置は、発光層からの光の取り出し方向の違いにより、例えば素子基板側から光を取り出すボトムエミッション型と、封止部材側から光を取り出すトップエミッション型のものとに分類できるが、材料選択の自由度が高い等の理由から、これまで主にボトムエミッション型の構造について研究されてきた。
一方、表示装置の分野では、大型化、高精細化、高輝度化に対するニーズが高く、EL表示装置についても大型化を目指した研究が盛んに行われている。しかし、上述のボトムエミッション型のEL表示装置を大型化した場合、電極に信号を供給する配線電極を太くする必要があり、画素の開口率が低下するという問題があった。また、このように開口率が低下した場合、画素の輝度を確保するために発光層に大きな電流を流す結果、製品寿命が短くなるという問題も生じていた。このため、近年、画素の開口率が配線等の構造に影響されないトップエミッション型の構造が注目され、盛んに研究されている。
ここで、EL素子は、陽極としての電極と、陰極としての電極との間に、少なくともEL現象を呈する発光層を挟持してなる構造を有し、電極間に電圧が印加されると、発光層に正孔と電子が注入され、この正孔と電子とが発光層で再結合することにより、発光層が発光する自発光型の素子である。さらに、発光効率を増大させるなどの目的から、陽極と発光層との間に正孔注入層、正孔輸送層、又は、及び、発光層と陰極との間に電子輸送層、電子注入層などが適宜選択して設けられている。そして、発光層とこれら正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などを合わせて発光媒体層と呼ばれている。
EL素子には、無機EL素子と有機EL素子とがあるが、有機EL素子の発光媒体層の典型的な例としては、正孔注入層に銅フタロシアニン、正孔輸送層にN、N’−ジ(1−ナフチル)−N、N’−ジフェニル−1、1’−ビフェニル−4、4’−ジアミン、蛍光体層にトリス(8−キノリノール)アルミニウムをそれぞれ積層した低分子型EL素子や、正孔輸送層にポリチオフェン誘導体、発光層にポリアルキルフルオレン誘導体を積層した高分子型EL素子がある。
EL素子は、発光媒体層や陰極層を大気暴露させた状態で放置すると、大気中の水分や酸素により劣化することが知られている。特に水分の影響は顕著で、具体的な代表例として、ダークスポットと呼ばれる非発光領域が発生し、時間の経過と共に拡大するといった現象がある。
そこで、水分を遮断する封止構造が必要となるが、従来は水分を遮断するガラス又は金属製の封止缶を接着剤で貼り合わせて中空構造とし、接着剤断面から侵入する水分は、封止缶の内側に設けた乾燥剤で捕集し、素子に到達させない構造(缶封止構造)を一般に用いてきた(例えば、特許文献1,2参照)。
しかしながら、トップエミッション構造では、表示側に中空の封止缶を被せると、画像の多重化を引き起こすため、好ましくない。従って、平板を密着させて封止するベタ封止が必要となる。ベタ封止の方法として、例えば特許文献3のようにシート状の固体接着剤と平板をEL素子上に貼り合わせる方法が提案されているが、このようなシート状の固体接着剤を複数のEL素子が設けられた多面取り用の素子基板上に貼り合わせた場合、EL素子の外周部に設けられた配線部も接着剤で覆われてしまい、EL素子を駆動させることが出来なくなってしまうという問題があった。
特開平7−169567号公報 特開平10−12376号公報 特開2006−179352号公報
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、大型基板から複数のEL素子パネルを多面取りする場合に特に有効な、封止基板及びその製造方法、EL素子パネルの製造方法を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、複数のエレクトロルミネッセンス素子を有する素子基板上に設けるための封止基板であって、複数の接着剤層パターンが第一基材上の少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に設けられていることを特徴とする封止基板である。
第一基材上の少なくともEL素子表示領域に接着剤層パターンが複数設けられていることで、EL素子をベタ封止できると同時に、EL素子の配線部はベタ封止されることのない封止基板を提供することができる。
請求項2に係る発明は、複数のエレクトロルミネッセンス素子を有する素子基板上に設けるための封止基板の製造方法であって、接着剤層を転写基材上に形成した後、前記接着剤層を第一基材上に転写して、接着剤層パターンを前記第一基材上の前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に形成することを特徴とする封止基板の製造方法である。
接着剤層パターンを転写法で形成することにより、膜厚均一性が高く、気泡等の欠陥の無い封止基板を製造することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の封止基板の製造方法であって、前記接着剤層を、少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域の外周部に少なくともAg、Al、Au、Cd、Cu、Mg、Sn、Tiのいずれか1種の金属を含む非転写層パターンが設けられた前記第一基板上に転写して前記接着剤層パターンを形成することを特徴とする封止基板の製造方法である。
少なくともEL素子表示領域の外周部に、少なくともAg、Al、Au、Cd、Cu、Mg、Sn、Tiのいずれか1種の金属を含む非転写層パターンを設けることで、EL素子をベタ封止できると同時に、EL素子の配線部はベタ封止されることのない封止基板の製造方法を提供することができる。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の封止基板の製造方法であって、前記接着剤層を、少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域の外周部に少なくともフッ素樹脂を含む非転写層パターンが設けられた前記第一基板上に転写して前記接着剤層パターンを形成することを特徴とする封止基板の製造方法である。
少なくともEL素子表示領域の外周部に、少なくともフッ素樹脂を含む非転写層パターンを設けることで、EL素子をベタ封止できると同時に、EL素子の配線部はベタ封止されることのない封止基板の製造方法を提供することができる。
請求項5に係る発明は、前記非転写層パターンと前記第一基材の界面強度が、前記接着剤層パターンと前記転写基材の界面強度よりも小さいことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の封止基板の製造方法である。
非転写層パターンと第一基材の界面強度が、接着剤層パターンと転写基材の界面強度よりも小さいことで、接着剤層が第一基材上に転写される時、非転写層パターンは接着剤層に転写され、所望の接着剤層パターンを第一基材上により効率良く転写することができる。
請求項6に係る発明は、前記第一基材が透明基材であることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の封止基板の製造方法である。
第一基材が透明基材であることで、トップエミッション型EL素子用の封止基板の製造方法を提供することができる。
請求項7に係る発明は、複数のエレクトロルミネッセンス素子を有する素子基板と、複数の接着剤層パターンが第一基材上の少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に設けられている封止基板とを貼り合わせることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法である。
複数のEL素子を有する素子基板と、複数の接着剤層パターンが第一基材上の少なくともEL素子表示領域に設けられている封止基板とを貼り合わせことで、EL素子をベタ封止できると同時に、EL素子の配線部はベタ封止されることのないエレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法を提供することができる。
請求項8に係る発明は、前記封止基板が、接着剤層を転写基材上に形成した後、前記接着剤層を前記第一基材上に転写して、前記接着剤層パターンを前記第一基材上の前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に形成してなることを特徴とする請求項7に記載のエレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法である。
接着剤層パターンを転写法で形成した封止基板により、膜厚均一性が高く、気泡等の欠陥の無い、エレクトロルミネッセンス素子パネルを製造することができる。
請求項9に係る発明は、前記第一基材が透明基材であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のエレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法である。
第一基材が透明基材であることで、トップエミッション型EL素子用のEL素子パネルの製造方法を提供することができる。
本発明によれば、複数の接着剤層パターンが第一基材上の少なくともEL素子表示領域に設けられていることを特徴とすることで、EL素子をベタ封止できると同時に、EL素子の配線部はベタ封止されることのない封止基板を提供することができた。
また、接着剤層を転写基材上に形成した後、接着剤層を第一基材上の少なくともEL素子表示領域に転写して接着剤層パターンを形成することで、膜厚均一性が高く、気泡等の欠陥の無い封止基板の製造することができた。
さらには、複数のEL素子を有する素子基板と、複数の接着剤層パターンが第一基材上の少なくともEL素子表示領域に設けられている封止基板とを貼り合わせることを特徴とすることで、EL素子をベタ封止できると同時に、EL素子の配線部はベタ封止されることのないEL素子パネルの製造方法を提供することができた。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態の説明において参照する図面は、本発明の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さ、寸法等は、実際のものとは異なる。また、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に、封止基板10の一例を示す。図1は断面の模式図である。第一基材11上に接着剤層パターン12が、複数設けられている。
ここで、接着剤層パターンは、図2に示す様に封止基板10と、基材21上に複数のEL素子22が設けられた素子基板20とを対向配置した時の、少なくともEL素子表示領域に設けられている。これにより、EL素子をベタ封止できると同時に、EL素子の配線部23を接着剤層パターンで完全に覆うことのない封止基板を得ることができる。ここで、配線部23は外付けの駆動ICとのコンタクト部や内蔵駆動回路と外部とのコンタクト部が接着剤層パターンに覆われなければ良く、配線の一部又は大部分が接着剤層パターンに覆われていても良い。図2では、EL素子として、ライン状の第一電極31上に直交して発光媒体層32及び第2電極33と隔壁34が設けられたものを例示したが、これに限られるものではない。
図3に本発明の封止基板の製造方法の一例を示す。まず転写基材41上に接着剤層12’を形成する(図3(a))。
後工程で接着剤層12’を転写基材41から第一基材11に転写することから、転写基材41はフィルム状であることが好ましい。さらには表面が平滑であることが好ましい。例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等のプラスチックフィルムが挙げられるがこれらに制限されるものではない。膜厚は10μmから100μmが好ましい。
接着剤層材料としては、例えば、ポリエステルアクリレート,ポリエーテルアクリレート,エポキシアクリレート,ポリウレタンアクリレートなどの各種アクリレートを主成分とする光ラジカル重合性樹脂や、エポキシ,ビニルエーテルなどの樹脂を主成分とする光カチオン重合性樹脂や、チオール・エン付加型樹脂などの光硬化性樹脂や、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリメチルメタクリレート,ポリスチレン,ポリエーテルスルホン,ポリアリレート,ポリカーボネート,ポリウレタン,アクリル樹脂,ポリアクリルニトリル,ポリビニルアセタール,ポリアミド,ポリイミド,ジアクリルフタレート樹脂,セルロース系プラスチック,ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデンなどや、これらの2つまたは3つ以上の共重合体などの熱可塑性樹脂や、熱硬化型樹脂などが挙げられる。接着剤層12’を形成する樹脂は、EL素子の作製工程の中で劣化原因となるアウトガスを発生しない、または発生量が少なく、温度や経時で変形、収縮、膨張などの変化が小さいものであれば、特に限定されるものではない。しかしながら、第一基材11やEL素子22への密着性及び接着性が良好であるという点から、接着剤層12’を形成する樹脂としては、加熱されることによって硬化する熱硬化型の樹脂が好ましい。また、転写基材41上に接着剤層12’を形成したものの膜厚均一性や貯蔵安定性、転写容易性を考慮すれば、接着層はシート状(フィルム)状が望ましく、その為に接着剤は常温で非流動性を示し、固体もしくは軟質固体であり、50〜100℃で溶融する樹脂であることが望ましい。また、さらにはトップエミッション型のEL素子に適用する場合には、透明な接着剤が望ましい。
接着剤層12’の形成方法としては、ロール法、ダイコート、グラビア印刷、コンマコータ等の各種コーティング法を好適に使用できるが、これらに限られるものではない。膜厚は10μmから100μmが好ましい。
一方、第一基板上のEL素子表示領域の外周部に、少なくともAg、Al、Au、Cd、Cu、Mg、Sn、Tiのいずれか1種の金属またはフッ素樹脂を含む非転写層パターンを形成する(図3(b))。
第一基材11は、第一基材側が表示側となる、トップエミッション型EL素子に適用する場合には、透明基材であることが好ましく、さらには平滑性が高いことが好ましい。例えばソーダ石灰ガラス、鉛アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、シリカガラス等のガラス板等の無機材料、またはフィルム上に成形が可能な樹脂基板等を用いることができる。このような樹脂基板に用いられる樹脂としては、EL素子に影響を与える揮発成分を含まない耐溶媒性、耐熱性の比較的高い高分子材料が好ましく、具体的には、フッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、液晶性ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリミクロイキシレンジメチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアクリレート、アクリルニトリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、非昌質ポリオレフィン等が挙げられ、これらを1種、または2種類以上の共重合体として用いても良い。また、EL素子は、酸素や水分によってダークスポットの発生又は拡大や端部劣化するので、樹脂基板は水分、酸素に対するバリア性があることが望ましい。厚さとしては、高透過率を有する厚さであればよく、特に制限されるものではないが、ガラス等については、0.5mmから1.8mmが好ましく、また、樹脂基板等については、10μmから500μmが好ましい。
非転写層パターン13の材料としては、非転写層パターンと前記第一基材の界面強度が、前記接着剤層パターンと前記転写基材の界面強度よりも小さいものであれば限定しないが、パターニングが容易であることから、フォトレジスト材料、金属材料等が望ましい。フォトレジスト材料はポジ型でフッ素を含んだ樹脂であることがより好ましい。金属材料は、典型金属元素、遷移金属元素であれば限定しないが、より好ましくは、真空蒸着法で蒸発し始める温度が低い材料、Ag、Al、Au、Cd、Cu、Mg、Sn、Tiのいずれか1種の金属を含むことがより好ましい。蒸着法は、蒸発した原子や分子の持つエネルギーとして基板に輸送されるエネルギーが小さい、薄膜材料と基板との間に強固な結合が出来ないなどの理由から好ましい。形成方法としては、フォトレジスト材料の場合は、スピンコート法、スリットコータ法により塗布した後、フォトマスクを使用し、露光・現像しパターニング形成を行うことができる。金属材料の場合は、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、高周波誘導加熱蒸着法などの真空蒸着法で膜形成した後、ケミカルエッチングによりパターニング形成を行うことができる。膜厚としては、10nmから10μmが好ましい。
次に、転写基材41上の接着剤層12’を非転写層パターン13の設けられた第一基材上に転写する(図3(c)、図3(d))。転写は熱ラミネータ、真空ラミネータ等の公知のラミネータ方法を用いることができる。
このとき、非転写層パターンと第一基材の界面強度が、接着剤層パターンと転写基材の界面強度よりも小さいことが好ましい。非転写層パターンと第一基材の界面強度が、接着剤層パターンと転写基材の界面強度よりも小さいことで、接着剤層が第一基材上のEL素子表示領域に転写される時、非転写層パターンは接着剤層に転写され、所望の接着剤層パターンをEL素子表示領域により効率良く転写される。このとき、非転写層パターンと接着剤層の界面強度は、非転写層パターンと第一基材の界面強度よりも大きい必要がある。
図4に、EL素子パネルの製造方法の一例を示す。
複数のEL素子22を有する素子基板20と、複数の接着剤層パターン12が第一基材11上の少なくともEL素子表示領域に設けられている封止基板10とを貼り合わせる(図4(a))ことにより、EL素子パネル100(図4(b))を製造することができる。
貼り合わせ方法は公知の方法を用いることができるが、例えば、熱ミネートあるいは真空ラミネート等が挙げられる。
素子基板の基材21としては、ガラスや石英、プラスチックシート等の透光性基材の他に、アルミニウムやステンレスなどの金属箔やシート、シリコン基板、プラスチックフィルムやシートにアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属膜を積層させた非透光性基材などを用いることができる。
また、これらに薄膜トランジスタ(TFT)を形成しても良い。TFTの半導体材料としては、ポリチオフェンやポリアニリン、銅フタロシアニンやペリレン誘導体等の有機半導体材料や、アモルファスシリコンやポリシリコンのケイ素半導体材料が挙げられるが特に制限はなく、好適に用いることができる。
EL素子としては、例えば、図5に示すように、ライン状の第一電極31、発光媒体層32、発光媒体層を隔てるための隔壁34を設け、第一電極31と直交するように第2電極33を積層して設けられたものを例示したが、これに限られるものではない。
例えば、第1電極の形状は好適に設定することができ、ライン状でもデルタ配列でもセグメント状でも画素状でも良い。
第1電極31の材料や形成方法としては、公知のものを好適に使用でき、例えば、第1電極が陽極の場合、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料等を抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法で成膜してパターニング処理するか、金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散液をグラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いてパターン印刷して得ることができる。
なお、必要に応じ、外付けの駆動ICとのコンタクト部や内蔵駆動回路と外部とのコンタクト部となる配線部23の配線抵抗を低減させるために第1電極上に銅、クロム、アルミニウム、チタン等の金属もしくはこれらの積層物をバス電極35として部分的に設けることもできる。
隔壁34は必要に応じ形成することができる。第1電極31が形成された基板21上に例えば、アクリル樹脂あるいはポリイミド樹脂をベース樹脂とした感光性樹脂溶液をロールコート、スピンコート、スクリーン印刷、スプレーコート等のコーティング法を用いて、所定厚の感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、所定位置に隔壁34を形成することができる。隔壁34は、特に、多色の有機の発光媒体層をウエットプロセスで塗り分ける際、混色を防ぐ場合に有効である。
発光媒体層32は、発光層を含む単層膜、あるいは多層膜で形成することができる。発光媒体層32を多層膜で形成する場合の例としては、正孔注入輸送層と電子輸送性発光層や、正孔輸送性発光層と電子輸送層の2層構成の他、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層からなる3層構成、さらには、必要に応じて、電子ブロック層や正孔ブロック層などを挿入することにより、さらに多層で形成することも可能である。材料は無機、有機の公知の材料を好適に使用することができ、形成方法も、特に制限は無く、公知のドライプロセスやウエットプロセスを材料に応じて好適に使用することができる。
第2電極33は、公知の材料を好適に用いることができるが、例えば、第2電極33が陰極で、表示側の場合、仕事関数が低いLi、Ca、Baを薄く設けた後に、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物のような透明性材料を使用することができる。また、発光媒体層32に、仕事関数が低いLi、Caなどの金属を少量ドーピングして、ITOなどの金属酸化物を積層しても良い。第2電極33の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。
なお、必要に応じ、外付けの駆動ICとのコンタクト部や内蔵駆動回路と外部とのコンタクト部となる配線部の配線抵抗を低減させるために第2電極上に銅、クロム、アルミニウム、チタン等の金属もしくはこれらの積層物をバス電極35として部分的に併設することもできる。また、第2電極の表示領域以外の下部に取り出し電極用の補助電極36をITO等で予め設けておくこともできる。さらには、この補助電極36上にバス電極35を設けることもできる。
さらには、上記EL素子上にSiNx、SiONx、ポリパラキシレン等の材料からなるパッシベーション膜を好適に設けることもできる。
(実施例1)
まず、室温で非流動性かつ50〜100℃で流動性を示す熱硬化型エポキシ樹脂をエタノールに溶解したものを、PETフィルムの転写基材41上にロール法で延展し、エタノールを揮発させて厚み20μmの接着剤層12’を形成した(図3(a)参照)。
次に第一基板11にソーダガラスを使用し、Alを真空蒸着法で膜形成し、ケミカルエッチング法にて、EL素子表示領域の外周部に非接着層パターン13を形成した(図3(b)参照)。
次に上記の転写基材41上の接着剤層12’を、上記の第一基材11上に熱ローラ熱ローラ(大成ラミネータ社製、MA II−550)を使って転写し(図3(c)参照)、接着剤層パターン12が第一基板11に転写された封止基材10を形成した(図3(d)参照)。このときの接着剤層転写条件は、温度85℃、圧力0.2MPaであった。
この時の、非転写層パターンと第一基材の界面強度は、JIS K 6854−3に従い、測定した結果、非転写層パターンと第一基材の界面強度は、接着剤層パターンと転写基材の界面強度よりも小さかった。また、非転写層パターンと接着剤層の界面強度は、非転写層パターンと第一基材の界面強度よりも大きかった。
一方、ガラスからなる基板21上にインジウム・錫合金酸化物、クロムを順次スパッタリングにより成膜し、それぞれ150nm、300nmの膜を得た。その後、ケミカルエッチングにより、ライン状の第1電極31とバス電極35を形成した。次に、第1電極31が形成された基板21上にポリイミド樹脂からなる感光性樹脂溶液をスピンコーターにて塗布して感光層を形成し、パターン露光、現像等の1連のパターニング処理を行って、画素の土手として1μm厚の隔壁34を形成した。
次に、隔壁34の間にポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物からなる20nmの正孔輸送層と、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシロキシ)−1、4−フェニレンビニレン](MEHPPV)からなる80nm厚の発光体層とからなる2層構成の100nm厚の有機発光媒体層32を印刷法で形成した。
次に、真空蒸着でカルシウムを5nm、インジウム・錫合金化合物をスパッタリングして50nm厚のITO膜をパターニング成膜することで有機発光媒体層32上に第2電極33を形成し、素子基板20を作製した(図5参照)。
最後に、上記の素子基板20と封止基板10を対向配置し(図4(a)参照)、真空ラミネータで貼り合わせた。貼り合わせ条件は、温度85℃、時間3分、圧力0.1MPaで行った。その後、熱キュアを120℃、1h行って、有機EL素子パネル100を得た(図4(b)参照)。
(実施例2)
室温で非流動性かつ50〜100℃で流動性を示す熱硬化型エポキシ樹脂をエタノールに溶解したものを、PETフィルムの転写基材41上にロール法で延展し、エタノールを揮発させて厚み20μmの接着剤層12’を形成した(図3(a)参照)。
次に第一基板11にソーダガラスを使用し、F2レジスト用フッ素樹脂をロール法で厚み200nmのレジスト膜を形成し、F2レーザーを照射し、剥離液で露光部を除去し、EL素子表示領域の外周部に非接着層パターン13を形成した(図3(b)参照)。
次に上記の転写基材41上の接着剤層12’を、上記の第一基材11上に熱ローラ(大成ラミネータ社製、MA II−550)を使って転写し(図3(c)参照)、接着剤層パターン12が第一基板11に転写された封止基材10を形成した(図3(d)参照)。このときの接着剤層転写条件は、温度85℃、圧力0.2MPaであった。
この時の、非転写層パターンと第一基材の界面強度は、JIS K 6854−3に従い、測定した結果、非転写層パターンと第一基材の界面強度は、接着剤層パターンと転写基材の界面強度よりも小さかった。また、非転写層パターンと接着剤層の界面強度は、非転写層パターンと第一基材の界面強度よりも大きかった。
素子基板は実施例1と示す方法と同様に作製した。
最後に、上記の素子基板20と封止基板10を対向配置し(図4(a)参照)、真空ラミネータで貼り合わせた。貼り合わせ条件は、温度85℃、時間3分、圧力0.1MPaで行った。その後、熱キュアを120℃、1h行って、有機EL素子パネル100を得た(図4(b)参照)。
本発明の封止基板の一例を示す断面図である。 本発明の封止基板と素子基板の一例を示す断面図である。 本発明の封止基板の製造方法の一例を示す断面図である。 本発明のEL素子パネルの製造方法の一例を示す断面図である。 本発明の素子基板の一例を示す断面図及び平面図である。
符号の説明
10……封止基板
11……第一基材
12……接着剤層パターン
12’ ……接着剤層
13……非転写層パターン
20……素子基板
21……基板
22……EL素子
23……配線部
31……第1電極
32……発光媒体層
33……第2電極
34……隔壁
35……バス電極
36……補助電極
41……転写基材
100……EL素子パネル

Claims (9)

  1. 複数のエレクトロルミネッセンス素子を有する素子基板上に設けるための封止基板であって、複数の接着剤層パターンが第一基材上の少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に設けられていることを特徴とする封止基板。
  2. 複数のエレクトロルミネッセンス素子を有する素子基板上に設けるための封止基板の製造方法であって、接着剤層を転写基材上に形成した後、前記接着剤層を第一基材上に転写して、接着剤層パターンを前記第一基材上の前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に形成することを特徴とする封止基板の製造方法。
  3. 請求項2に記載の封止基板の製造方法であって、前記接着剤層を、少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域の外周部に少なくともAg、Al、Au、Cd、Cu、Mg、Sn、Tiのいずれか1種の金属を含む非転写層パターンが設けられた前記第一基板上に転写して前記接着剤層パターンを形成することを特徴とする封止基板の製造方法。
  4. 請求項2に記載の封止基板の製造方法であって、前記接着剤層を、少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域の外周部に少なくともフッ素樹脂を含む非転写層パターンが設けられた前記第一基板上に転写して前記接着剤層パターンを形成することを特徴とする封止基板の製造方法。
  5. 前記非転写層パターンと前記第一基材の界面強度が、前記接着剤層パターンと前記転写基材の界面強度よりも小さいことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の封止基板の製造方法。
  6. 前記第一基材が透明基材であることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の封止基板の製造方法。
  7. 複数のエレクトロルミネッセンス素子を有する素子基板と、複数の接着剤層パターンが第一基材上の少なくとも前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に設けられている封止基板とを貼り合わせることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法。
  8. 前記封止基板が、接着剤層を転写基材上に形成した後、前記接着剤層を前記第一基材上に転写して、前記接着剤層パターンを前記第一基材上の前記エレクトロルミネッセンス素子表示領域に形成してなることを特徴とする請求項7に記載のエレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法。
  9. 前記第一基材が透明基材であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のエレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法。
JP2006289795A 2006-10-25 2006-10-25 封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法 Pending JP2008108545A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006289795A JP2008108545A (ja) 2006-10-25 2006-10-25 封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006289795A JP2008108545A (ja) 2006-10-25 2006-10-25 封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008108545A true JP2008108545A (ja) 2008-05-08

Family

ID=39441727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006289795A Pending JP2008108545A (ja) 2006-10-25 2006-10-25 封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008108545A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010192261A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Rohm Co Ltd 固体封止有機el装置の製造方法およびその製造装置、および固体封止有機el装置
KR20120027410A (ko) * 2009-06-01 2012-03-21 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 전자 장치들에 대한 봉지 공정 및 구조
JP2015512138A (ja) * 2012-01-06 2015-04-23 エルジー・ケム・リミテッド 電子装置の製造方法
KR20160056391A (ko) * 2014-11-10 2016-05-20 엘지디스플레이 주식회사 봉지 필름 및 이를 이용한 유기 발광 표시 장치

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010192261A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Rohm Co Ltd 固体封止有機el装置の製造方法およびその製造装置、および固体封止有機el装置
KR20120027410A (ko) * 2009-06-01 2012-03-21 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 전자 장치들에 대한 봉지 공정 및 구조
JP2012529184A (ja) * 2009-06-01 2012-11-15 住友化学株式会社 カプセル収納プロセスおよび関連する電子デバイス構造。
KR101697803B1 (ko) * 2009-06-01 2017-01-18 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 전자 장치들에 대한 봉지 공정 및 구조
JP2015512138A (ja) * 2012-01-06 2015-04-23 エルジー・ケム・リミテッド 電子装置の製造方法
KR20160056391A (ko) * 2014-11-10 2016-05-20 엘지디스플레이 주식회사 봉지 필름 및 이를 이용한 유기 발광 표시 장치
KR102264475B1 (ko) 2014-11-10 2021-06-14 엘지디스플레이 주식회사 봉지 필름 및 이를 이용한 유기 발광 표시 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5109606B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法と保護フィルム
US8029684B2 (en) Self-emission panel and method of manufacturing the same
JP2007066775A (ja) 有機el素子の製造方法及び有機el素子
JP2009123690A (ja) 塗布層形成後或いは対電極層形成後に乾燥剤フィルムを貼合して巻き取る有機エレクトロニクス素子とその製造方法
JP4325249B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2004111158A (ja) 発光表示パネル
JP2006253097A (ja) 自発光パネルおよび自発光パネルの製造方法
US8022437B2 (en) Organic electroluminescence element and method for manufacturing thereof
US8568182B2 (en) Display
JP2008108545A (ja) 封止基板及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法
JP4325248B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2010067355A (ja) 有機el素子パネル及びその製造方法
JP4609135B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP4957175B2 (ja) エリア発光型有機el部材とエリア発光型有機el部材付設物品、およびエリア発光型有機el部材の作製方法
JP2008130312A (ja) エレクトロルミネッセンス素子パネルの製造方法及びエレクトロルミネッセンス素子パネル用封止基板
JP2002050471A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
JP4736462B2 (ja) 高分子エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2007200801A (ja) トップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2006054147A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP4211277B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び面発光光源、並びにディスプレイ、液晶ディスプレイ
TWI388895B (zh) 平面顯示裝置及其製造方法
JP5292863B2 (ja) 有機電界発光表示装置及びその製造方法
JP2007095414A (ja) トップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2006054146A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2010113727A1 (ja) 有機el素子及び有機el素子の製造方法