JP3483413B2 - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP3483413B2
JP3483413B2 JP35844296A JP35844296A JP3483413B2 JP 3483413 B2 JP3483413 B2 JP 3483413B2 JP 35844296 A JP35844296 A JP 35844296A JP 35844296 A JP35844296 A JP 35844296A JP 3483413 B2 JP3483413 B2 JP 3483413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱材を加圧・
加熱する加熱装置、及び該加熱装置を被記録材に形成担
持させた未定着像を加熱定着処理する像加熱装置として
具備した電子写真装置・静電記録装置等の画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成
装置に具備させる、トナー画像を被記録材に加熱定着さ
せる像加熱装置(定着装置)を例にして説明する。
【0003】画像形成装置において、電子写真プロセス
・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像
形成プロセス手段部で被記録材(転写材シート・エレク
トロファックスシート・静電記録紙・OHT(OHP)
シート・印刷用紙・フォーマット紙など)に転写方式あ
るいは直接方式にて形成担持させた目的の画像情報の未
定着画像(トナー画像)を被記録材面に永久固着画像と
して加熱定着させる定着装置としては熱ローラ方式の装
置が広く用いられていた。近時はフィルム加熱方式の装
置が実用化されている。また電磁誘導加熱方式の装置も
提案されている。
【0004】a)熱ローラ方式 これは、定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラとの圧
接ローラ対を基本構成とし、該ローラ対を回転させ、該
ローラ対の相互圧接部である定着ニップ部(加熱ニップ
部)に画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させ
た被記録材を導入して挟持搬送させて、定着ローラの熱
と、定着ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を被記
録材面に熱圧定着させるものである。
【0005】定着ローラは、一般に、アルミニウムの中
空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源とし
てのハロゲンランプを挿入配設してあり、ハロゲンラン
プの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持さ
れるようにハロゲンランプへの通電が制御されて温調さ
れる。
【0006】特に、最大4層のトナー画像層を十分に加
熱溶融させて混色させる能力を要求される、フルカラー
の画像形成を行なう画像形成装置の定着装置としては、
被記録材とトナー層との界面まで十分に加熱しないと定
着不良が発生するので、定着ローラの芯金を高い熱容量
を有するものにし、またその芯金外周にトナー画像を包
み込んで均一に溶融するためのゴム弾性層を具備させ、
そのゴム弾性層を介してトナー画像の加熱を行なってい
る。また加圧ローラ内にも熱源を具備させて加圧ローラ
も加熱・温調する構成にしたものもある。
【0007】b)フィルム加熱方式 フィルム加熱方式の定着装置は、例えば特開昭63−3
13182号公報・特開平2−157878号公報・特
開平4−44075号公報・特開平4−204980号
公報等に提案されている。
【0008】即ち、加熱体としての一般にセラミックヒ
ータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フ
ィルム(定着フィルム)を挟ませてニップ部を形成さ
せ、該ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定
着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を
導入してフィルムと一緒に挟持搬送させることで、ニッ
プ部においてセラミックヒータの熱をフィルムを介して
被記録材に与え、またニップ部の加圧力にて未定着トナ
ー画像を被記録材面に熱圧定着させるものである。
【0009】このフィルム加熱方式の定着装置は、セラ
ミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用い
てオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画
像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としてのセラミッ
クヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態に
すればよく、画像形成装置の電源オンから画像形成実行
可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート
性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電
力)等の利点がある。
【0010】c)電磁誘導加熱方式 特開平7−114276号公報には、フィルム自身ある
いはフィルムに近接させた導電性部材に渦電流を発生さ
せジュール熱によって発熱させる加熱装置が提案されて
いる。この電磁誘導式・フィルム加熱方式は、発熱域を
被加熱体に近くすることができるため、消費エネルギー
の効率アップが達成できる。
【0011】フィルム方式の加熱装置において、回転体
としての円筒状もしくはエンドレスベルト状のフィルム
の駆動方法としては、フィルム内周面を案内するフィル
ムガイドと加圧ローラとで圧接されたフィルムを加圧ロ
ーラの回転駆動によって従動回転させる方法(加圧ロー
ラ駆動方式)や、逆に駆動ローラとテンションローラに
よって張架されたエンドレスベルト状のフィルムの駆動
によって加圧ローラを従動回転させるもの等がある。
【0012】フィルム内面とフィルムガイドには、フィ
ルムとフィルムガイドとの摩擦による回転トルクの影響
を軽減するために、耐熱性グリース等の潤滑剤を介在さ
せる等している。
【0013】また、OHT等の透過性が要求される媒体
を定着する場合には、透過性を確保するため、プロセス
スピードを遅くして、十分な加圧及び加熱が行われるよ
うにしている。
【0014】さらに、厚紙等にカラー画像などを定着す
る際にも、定着性を確保するために、プロセススピード
を遅くして、十分な加圧及び加熱が行われるようにして
いる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たフィルム加熱方式の加熱装置(定着装置)において
は、以下のような問題点があった。
【0016】1)フィルムやフィルムガイドの材質によ
っては、プリント枚数の増加とともに回転トルクがアッ
プしていく傾向があった。すなわち、プリント枚数の増
加とともに、摺動摩擦等によりフィルムあるいはフィル
ムガイドは徐々に削られ、その削りカス等の影響で潤滑
剤が劣化し循環が悪くなる。その結果としてフィルムと
フィルムガイドの相互摩擦力が増加し、回転トルクのア
ップとなる。したがって、装置を高速化したり、高寿命
化しようとした場合には、トルクアップによって、たと
えば、駆動モータが脱調したり、フィルムの従動不良に
より紙が搬送されなくなる(定着ジャム)などの不具合
が生じる。また、極端な場合には、フィルムが破損する
という不具合も発生した。
【0017】2)OHTの透過性や厚紙の定着性をより
向上させるため加圧力をアップさせた場合、あるいはO
HTや厚紙の定着のプロセススピードを速くするため加
圧力をあげようとした場合、回転トルクのアップによ
り、駆動モータが脱調したり、定着ジャムなどの不具合
が生じた。
【0018】したがって、本発明では、回転体として円
筒状もしくはエンドレスベルト状フィルムを用いたフィ
ルム加熱方式の加熱装置(像加熱装置、定着装置)につ
いて、耐久によるトルクアップを防止し、駆動モータの
脱調や、被記録材のジャム、あるいはフィルムの耐久劣
化等による不具合の生じない、より高速化、長寿命化が
可能な装置を提供することを目的とする。
【0019】また、像加熱装置としての使用において、
透過性の要求される媒体や、高グロス媒体を定着する場
合においても、定着性の向上と透過性の向上あるいは高
速化を実現することのできる装置を提供することを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置である。
【0021】(1)内面に潤滑剤が塗布されている回転
体と、回転体の内部に固定配置されており回転体の内面
に接触する摺動部材と、回転体を間に挟み摺動部材と協
同してニップ部を形成する加圧部材と、を有し、ニップ
部で被加熱材を挟持搬送して被加熱材を加圧及び加熱す
る加熱装置において、前記ニップ部領域の前記摺動部材
の前記回転体接触面に、前記回転体の回転に伴い潤滑剤
が通過する溝が設けられていることを特徴とする加熱装
置。
【0022】(2)前記摺動部材の前記回転体接触面積
に占める前記溝の割合が5〜50%であることを特徴と
する(1)に記載の加熱装置。
【0023】(3)前記溝は、幅0.1〜1.5mm、
深さ0.1〜0.5mmであることを特徴とする(1)
又は(2)に記載の加熱装置。
【0024】(4)前記溝は、被加熱材の進行方向に対
して斜めに配したことを特徴とする(1)乃至(3)の
いずれかに記載の加熱装置。
【0025】
【0026】(5)回転体と、回転体の内部に固定配置
されており回転体の内面に接触する摺動部材と、回転体
を間に挟み摺動部材と協同してニップ部を形成する加圧
部材と、を有し、ニップ部で被加熱材を挟持搬送して被
加熱材を加圧及び加熱する加熱装置において、 前記ニッ
プ部領域の前記摺動部材の前記回転体接触面に、接触面
からの高さが、0.1mm〜1mm、幅が接触面の幅の
5〜60%である突起部を少なくとも一つ有することを
特徴とする加熱装置。
【0027】(6)前記突起部を被加熱材の進行方向に
対して斜めに配したことを特徴とする(5)に記載の加
熱装置。
【0028】
【0029】(7)回転体と、回転体の内部に固定配置
されており回転体の内面に接触する摺動部材と、回転体
を間に挟み摺動部材と協同してニップ部を形成する加圧
ローラと、を有し、ニップ部で被加熱材を挟持搬送して
被加熱材を加圧及び加熱する加熱装置において、前記ニ
ップ部領域の前記摺動部材の前記回転体接触面の形状が
前記加圧ローラの外径より小さい径の凹面状であること
を特徴とする加熱装置。(8)前記摺動部材は前記回転体のガイドであることを
特徴とする(1)乃至(7)のいずれかに記載の加熱装
置。 (9)前記摺動部材はヒータであることを特徴とする
(1)乃至(7)のいずれかに記載の加熱装置。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】〈作 用〉上記のようにニップ面に溝を設
ける構成とすることで、耐久を通して、安定して潤滑剤
を循環させることが可能となり、耐久によるトルクアッ
プを防止し、駆動モータの脱調や定着ジャム等の不具合
の発生することなく装置の高速化、高寿命化が可能とな
る。
【0036】また、ニップ部に突起を設ける等の構成と
することで、局所的に加圧力をあげ、総加圧力を高くす
ることなく定着性の向上と透過性の向上を実現すること
が可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
〈実施形態例1〉(図1〜図9) (1)画像形成装置例 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は電子写真プロセス利用の4色カラー画像
プリンタである。
【0038】101は有機感光体やアモルファスシリコ
ンに感光体でできた電子写真感光ドラム(像担持体)で
あり、矢示の反時計方向に所定のプロセススピード(周
速度)で回転駆動される。
【0039】感光体ドラム101はその回転過程で帯電
ローラ等の帯電装置102で所定の極性・電位の一様な
帯電処理を受ける。
【0040】ついでその帯電処理面にレーザ光学箱(レ
ーザスキャナー)110から出力されるレーザ光103
による、目的の画像情報の走査露光処理を受ける。レー
ザ光学箱110は不図示の画像読取装置等の画像信号発
生装置からの目的画像情報の時系列電気デジタル画素信
号に対応して変調(オン/オフ)したレーザ光103を
出力して回転感光体ドラム面を走査露光するもので、こ
の走査露光により回転感光ドラム101面に走査露光し
た目的画像情報に対応した静電潜像が形成される。10
9はレーザ光学箱110からの出力レーザ光を感光体ド
ラム101の露光位置に偏向させるミラーである。
【0041】フルカラー画像形成の場合は、目的のフル
カラー画像の第1の色分解成分画像、たとえばイエロー
成分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その
潜像が4色カラー現像装置104のうちのイエロー現像
器104Yの作動でイエロートナー画像として現像され
る。そのイエロートナー画像は感光体ドラム101と中
間転写体ドラム105との接触部(あるいは近接部)で
ある一次転写部T1において中間転写ドラム105の面
に転写される。中間転写ドラム105面に対するトナー
画像転写後の回転感光体ドラム101面はクリーナ10
7により転写残りトナー等の付着残留物の除去を受けて
清掃される。
【0042】上記のような帯電・走査露光・現像・一次
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の、第2の色分解成分画像(たとえばマゼンタ成分画
像、マゼンタ現像器104Mが作動)、第3の色成分画
像(たとえばシアン成分画像、シアン現像器104Cが
作動)、第4の色成分画像(たとえば黒成分画像、黒現
像器104BKが作動)の各色分解成分画像について順
次に実行され、中間転写体ドラム105面にイエロート
ナー画像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒
トナー画像の都合4色のトナー画像が順次重ねて転写さ
れて、目的のフルカラー画像に対応したカラートナー画
像が合成形成される。
【0043】中間転写体ドラム105は、金属ドラム上
に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有するもので、感光
体ドラム101に接触してあるいは近接して感光体ドラ
ム101と略同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動さ
れ、中間転写体ドラム105の金属ドラムにバイアス電
位を与えて感光体ドラム101との電位差で感光体ドラ
ム101側のトナー画像を該中間転写体ドラム105面
側に転写させる。
【0044】上記の中間転写体105面に合成形成され
たカラートナー画像は、該回転中間転写体ドラム105
と転写ローラ106との接触ニップ部である二次転写部
T2において、該二次転写部T2に不図示の給紙部から
所定のタイミングで送り込まれた被記録材Pの面に転写
されていく。転写ローラ106は被記録材Pの背面から
トナーと逆極性の電荷を供給することで中間転写体ドラ
ム105面側から被記録材P側へ合成カラートナー画像
を順次に一括転写する。
【0045】二次転写部T2を通過した被記録材Pは中
間転写体ドラム105の面から分離されて像加熱装置
(定着装置)100へ導入され、未定着トナー画像の加
熱定着処理を受けてカラー画像形成物として機外の不図
示の排紙トレーに排出される。定着装置100について
は次の(2)項で詳述する。
【0046】被記録材Pに対するカラートナー画像転写
後の回転中間転写体ドラム105はクリーナ108によ
り転写残りトナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて
清掃される。このクリーナ108は常時は中間転写体ド
ラム105に非接触状態に保持されており、中間転写体
ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像
の二次転写実行過程において中間転写体ドラム105に
接触状態に保持される。
【0047】また、転写ローラ106も常時は中間転写
体ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転
写体ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー
画像の二次転写実行過程において中間転写体ドラム10
5に被記録材Pを介して接触状態に保持される。
【0048】白黒画像などモノカラー画像のプリントモ
ードも実行できる。また両面画像プリントモード、或は
多重画像プリントモードも実行できる。
【0049】両面画像プリントモードの場合は、定着装
置100を出た1面目画像プリント済みの被記録材Pは
不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて再び二
次転写部T2へ送り込まれて2面に対するトナー画像転
写を受け、再度、定着装置100に導入されて2面に対
するトナー画像の定着処理を受けることで両面画像プリ
ントが出力される。
【0050】多重画像プリントモードの場合は、定着装
置100を出た1回目画像プリント済みの被記録材Pは
不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されずに再び
二次転写部T2へ送り込まれて1回目画像プリント済み
の面に2回目のトナー画像転写を受け、再度、定着装置
100に導入されて2回目のトナー画像の定着処理を受
けることで多重画像プリントが出力される。
【0051】(2)定着装置100 A)装置100の全体的概略構成 本例の定着装置100は、円筒状の電磁誘導発熱性フィ
ルムを用いた加圧ローラ駆動方式・電磁誘導加熱方式の
装置である。
【0052】図2は該装置100の中間部分省略の正面
模型図、図3は中間部分省略の縦断面模型図、図4は横
断面模型図である。
【0053】2a・2bは下側と上側の横長のフィルム
ガイドであり、それぞれ横断面略半円弧状樋型の成形部
材である。例えば耐熱性樹脂製で剛性のある成形品であ
る。開口面側を上向きとした下側フィルムガイド2a
に、開口面側を下向きとした上側フィルムガイド2bを
重ね合わせることにより、両者2a・2bで略円筒状の
横長のフィルムガイドを構成させてある。
【0054】3・4は磁場発生手段としての、横長・舟
形の励磁コイルと横断面T字型の磁性コア(励磁鉄芯)
でであり、下側フィルムガイド2aの内側に配設保持さ
せてある。
【0055】2cは横長の絶縁性中板であり、磁場発生
手段としての励磁コイル3と磁性コア4を内側に配設支
持させた下側フィルムガイド2aの上面開口部にかぶせ
て配設してある。
【0056】6は加圧部材としての横長の剛体構造ステ
イであり、上記中板2cの上に配設してある。
【0057】1は円筒状もしくはエンドレス状の電磁誘
導発熱性のフィルムである。以下、定着フィルムと記
す。該定着フィルム1は略円筒状のフィルムガイド2a
・2bにルーズに外嵌させてある。
【0058】7・7は左右の環状フランジ部材であり、
略円筒体を構成させて重ね合わせた上記の下側と上側の
フィルムガイド2a・2bの左右両端部に外嵌させて位
置固定して取りつけてあり、定着フィルム1の端部を規
制・保持するとともに、下側と上側のフィルムガイド2
a・2bをたが締めして結合状態に保つ役目をする。
【0059】上記の下側フィルムガイド2a、磁場発生
手段である励磁コイル3と磁性コア4、中板2c、ステ
イ6、上側フィルムガイド2b、定着フィルム1、左右
の環状フランジ部材7・7の組立て体が第1部材であ
り、これを便宜上「加熱アセンブリ」と称す。
【0060】5は第2部材としての加圧部材である。本
例は弾性加圧ローラであり、芯金5aと、該芯金周りに
同心一体にローラ状に成形被覆させた、シリコーンゴム
・フッ素ゴム・フッ素樹脂等の耐熱性弾性材層5bとで
構成されており、本例装置の場合は該加圧ローラ5をそ
の芯金5aの両端部を装置の不図示の手前側と奥側のシ
ャーシー側板間に回転自由に軸受け保持させて配設して
ある。
【0061】この加圧ローラ5の上側に、上記の加熱ア
センブリを下側フィルムガイド2a側を下向きにして配
設し、ステイ6の両端部と装置シャーシー側板側のばね
受け部材8・8との間にそれぞれ加圧ばね9・9を縮設
することでステイ6に押し下げ力を作用させている。こ
れにより中板2cを介して磁性コア4および下側フィル
ムガイド2aが加圧されて下側フィルムガイド2aの下
面と加圧ローラ5の上面とが定着フィルム1を挟んで圧
接して定着ニップ部Nが形成される。
【0062】磁性コア4の下端面は下側フィルムガイド
2aの底板部を隔てて定着ニップ部Nに対応位置してい
る。
【0063】加圧ローラ5は駆動手段Mにより矢示の反
時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ5の回転駆
動による該加圧ローラ5と定着フィルム1の外面との摩
擦力で定着フィルム1に回転力が作用して、該定着フィ
ルム1がその内面が定着ニップ部Nにおいて下側フィル
ムガイド2aの下面に密着して摺動しながら矢示の時計
方向に加圧ローラ5の回転周速度にほぼ対応した周速度
をもって、両者で略円筒体をなす下側及び上側のフィル
ムガイド2a・2bの外回りを回転状態になる(加圧ロ
ーラ駆動方式)。
【0064】定着ニップ部Nにおける下側フィルムガイ
ド2aの下面と定着フィルム1の内面との相互摺動摩擦
力を低減化させるために定着ニップ部Nの下側フィルム
ガイド2aの下面と定着フィルム1の内面との間に耐熱
性グリースなどの潤滑剤を介在させる。
【0065】励磁コイル3には励磁回路(不図示)を接
続してある。この励磁回路は20kHzから500kH
zの高周波をスイッチング電源で発生できるようになっ
ている。
【0066】励磁コイル3は励磁回路から供給される交
番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生する。そ
の交番磁束は磁性コア4に導かれて定着ニップ部N及び
その近傍に集中的に分布し、主として定着ニップ部N及
びその近傍において定着フィルム1の電磁誘導発熱層に
渦電流を発生させる。この渦電流は電磁誘導発熱層の固
有抵抗によって電磁誘導発熱層にジュール熱(渦電流
損)を発生させる。即ち定着フィルム1が電磁誘導発熱
する。この定着フィルム1の電磁誘導発熱は交番磁束を
集中的に分布させた定着ニップ部N及びその近傍におい
て集中的に生じて定着ニップ部Nが高効率に加熱され
る。
【0067】この定着ニップ部Nの温度は、不図示の温
度検知手段を含む温調系により励磁コイル3に対する電
流供給が制御されることで所定の温度が維持されるよう
に温調される。
【0068】而して、加圧ローラ5が回転駆動され、そ
れに伴って円筒状の定着フィルム1が下側及び上側のフ
ィルムガイド2a・2bの外回りを回転し、励磁回路か
ら励磁コイル3への給電により上記のように定着フィル
ム1の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の
温度に立ち上がって温調された状態において、画像形成
手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成された
被記録材Pが定着ニップ部Nの定着フィルム1と加圧ロ
ーラ5との間に画像面が上向き即ち定着フィルム面に対
向して導入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着
フィルム1の外面に密着して定着フィルム1と一緒に定
着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この定着ニップ部
Nを定着フィルム1と一緒に被記録材Pが挟持搬送され
ていく過程において定着フィルム1の電磁誘導発熱で加
熱されて被記録材P上の未定着トナー画像tが加熱定着
される。被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると回転
定着フィルム1の外面から分離して排出搬送されてい
く。被記録材上の加熱定着トナー画像は定着ニップ部通
過後、冷却して永久固着像となる。
【0069】B)定着フィルム1 回転体としての円筒状もしくはエンドレス状の定着フィ
ルム1は、本例のものは図5にその層構成模型図を示す
ように、電磁誘導発熱性の定着フィルムの基層となる金
属フィルム等でできた発熱層1aと、その外面に積層し
た弾性層1bと、更にその外面に積層した離型層1cの
3層複合構造のものである。
【0070】.発熱層1aは、ニッケル、鉄、強磁性
SUS、ニッケル−コバルト合金等といった強磁性体の
金属を用いるのが好ましく、電磁エネルギーの吸収効率
とフィルムの剛性との関係上、1〜100μmの厚さが
好ましい。
【0071】.弾性層1bは、カラー画像などを定着
する際に、被記録材の凹凸あるいはトナー層の凹凸に加
熱面(離型層1c)を追従させて画像の光沢ムラを防止
するために必要な層であり、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、フルオロシリコンゴム等の耐熱性がよく熱伝導率の
良いものが用いられ、厚さ10〜500μm、硬度60
°(JIS−A)以下とするのが好ましい。
【0072】.離型層1cは、厚さ1〜100μm
の、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコンゴ
ム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、PTFE、
FEP等の離型性かつ耐熱性の良いものが用いられる。
【0073】また、発熱層1aの内側に、フッ素樹脂、
ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、PEEK樹脂、PE
S樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FE
P樹脂等の耐熱樹脂からなる断熱層1dを設け、被記録
材Pへの熱供給効率をさらに上げる構成としてもよい。
【0074】C)フィルムガイド部材2a・2b フィルムガイド2a・2bは、励磁コイル3と定着フィ
ルム1との絶縁性確保のため、フェノール樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、P
EEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、P
TFE樹脂、LCP樹脂等の絶縁性及び耐熱性の良い材
料が用いられ、圧接部(ニップ部N)への加圧、磁場発
生手段としての励磁コイル3と磁性コア4の支持、定着
フィルム1の支持、該フィルム1の回転時の搬送安定性
を図る役目をする。
【0075】D)励磁コイル3・磁性コア4 励磁コイル3は、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆された銅
製の細線を複数本束ね、この束線を複数回巻くことによ
ってコイル(線輪)を形成しており、不図示の励磁回路
に接続されている。本例においては、耐熱性の絶縁被膜
としてポリイミドを用い、巻き数を12回(12ター
ン)としたものを用いている。また、細線の直径や、束
線の断面積等は励磁コイル3に流す電流量によって決ま
るが、本例では直径0.2mmの細線98本束ねたもの
(束線断面積約3.1mm2 )を用いている。
【0076】磁性コア4は、断面形状がT字型の高透磁
率のコアであり、フェライトやパーマロイ等といったト
ランスのコアに用いられる材料(より好ましくは100
kHz以上でも損失の少ないフェライト)が用いられ
る。
【0077】励磁コイル3・磁性コア4の定着フィルム
1と位置関係は、フィルムガイド2a内に発熱効率等が
最適となるように配設される。特に、励磁コイル3と定
着フィルム1とができる限り近くなるように配設するの
が好ましく、本例においては、励磁コイル3と定着フィ
ルム1の距離は0.5mmになるように配設されてい
る。
【0078】E)潤滑剤循環対策 図6の(a)は下側フィルムガイド2aを上向き状態に
した一端部側の斜視模型図、(b)はこのフィルムガイ
ド2aの定着ニップ部N対応部分の拡大断面模型図であ
る。図7の(a)はフィルムガイド2aの定着ニップ部
N対応面部分の部分的拡大平面図、(b)は(a)のA
−A´線に沿う断面図である。
【0079】10はフィルムガイド2aの外部側面にフ
ィルムガイド長手にそって間隔をおいて形成具備させた
複数本の周方向のリブ部であり、フィルガイド2aの側
面と定着フィルム1の内面との接触摺動抵抗を低減させ
て定着フィルム1の回転負荷を少なくする作用をする。
【0080】11はフィルムガイド2aの定着ニップ部
N対応面部分に形成された幅0.1〜1.5mm、深さ
0.1〜0.5mmのS字状の溝であり、溝の総面積が
定着ニップ部N対応面の面積の5〜50%となるように
切削加工等によって、長手方向にそって等間隔に形成さ
れている。
【0081】この溝11を設けるによって、定着ニップ
部Nにおけるフィルムガイド2aと定着フィルム1の内
面との相互摺動摩擦力を低減化させるためにフィルムガ
イド2aと定着フィルム1の内面との間に介在させた潤
滑剤を耐久を通して安定して循環供給できるようにな
る。
【0082】すなわち、従来では潤滑剤は定着フィルム
1とフィルムガイド2a間の定着ニップ部上流側近傍に
溜り、適量が定着フィルム1の回転によって定着フィル
ムとともに循環して定着フィルム内面とフィルムガイド
2a間に提供されることにより定着ニップ部Nでの相互
摺動摩擦力が低減化されていたが、耐久等によって潤滑
剤が劣化するとこの循環が悪くなるため、回転トルクア
ップが生じていた。
【0083】本例では、潤滑剤は定着フィルム1の回転
によって定着ニップ部近傍に溜まることなく、常に溝1
1内を通って循環して、定着ニップ部及び溝11から適
量が定着フィルム内面とフィルムガイド2a間に提供さ
れるため、耐久等による潤滑剤の劣化によっても、潤滑
剤は安定してフィルム内面とフィルムガイド2a間に提
供される。したがって、耐久によるトルクアップを防止
することができ、駆動ローラ(駆動モータ)の脱調や、
定着ジャム等の不具合の発生することなく、装置を高寿
命化することが可能となる。
【0084】なお、溝11の形状や、定着ニップ部Nに
対する溝11の総面積比率等は、加圧力や、定着フィル
ム及びフィルムガイド2aの材質等によって適宜決定さ
れるものである。
【0085】12はフィルムガイド2aの定着ニップ部
N対応面部分の幅方向中央部に具備させた突起部であ
る。この突起部12は、加圧ローラ側に長手方向にわた
って加圧ローラ芯金と略並行となるように構成された局
所加圧用の、断面形状が半楕円形の棒状の突起部部分で
あり、フィルムガイド2aの研削等によって突起部12
の高さH1が0.1〜1mm、幅が定着ニップ部幅の5
〜60%となるように形成されている。
【0086】図8は、本例の定着装置に、総加圧力が2
0Kgfとなるように調整された加圧ばね9・9を用い
たときの定着ニップ部Nでの加圧力の分布を表した図で
ある。比較例としてフィルムガイド2aの定着ニップ部
N対応部分に突起部12を設けていないものにおける加
圧力分布も示してある。
【0087】図8からわかるように、定着ニップ部Nに
突起部12を設けない場合(比較例)に比べ、突起部1
2を設けた場合、定着ニップ部Nにかかる加圧力が突起
部12の位置で大きくなり、突起部12以外の定着ニッ
プ部分の加圧力はその分だけ小さくなり、総加圧力とし
ては突起部12を設けていない場合とほぼ同じとなる。
【0088】よって、フィルムガイド2aの定着ニップ
部N対応部分に突起部12を設けた構成とすることで、
定着ニップ部全体の総加圧力をあげることなく局所的に
加圧力の高い部分を作ることができる。つまり、回転ト
ルクのアップを防止するとともに透過性及び定着性の確
保に必要な加圧力を十分提供できるため、定着性を向上
させることができるとともに、定着のプロセススピード
を高速化した場合においても、良好な定着画像を得るこ
とが可能となる。
【0089】なお、突起部12の高さH1を、0.1m
mより低くすると、局所的加圧力アップの効果が少なく
なって、透過性の向上等の所望の効果が得られなくな
り、また、高さを1mmより高くすると、定着ニップ部
形成と局所的な加圧力のアップを達成することができな
くなる。
【0090】さらに、突起部12の幅を定着ニップ部幅
の5%より小さく構成すると、加圧力アップの効果が少
なくなって、透過性の向上等の所望の効果が得られなく
なり、また突起部12の幅を定着ニップ部幅の60%よ
り大きく構成すると、定着ニップ部形成と局所的な加圧
力のアップを達成することができなくなる。
【0091】図9は本例の効果の確認として、本例の定
着装置100を用いて、空回転機にて20Kgfの加圧
力にて連続回転させたときの、回転時間(A4通紙枚数
換算)と回転トルクを示した図である。
【0092】比較例として、定着ニップ部N対応面部分
に突起部12及び溝11を設けていないフィルムガイド
2aを用いた場合のものについても示してある。
【0093】図からわかるように、比較例では、初期ト
ルクが4kg・cmであったものが、750時間(20
万枚通紙相当)回転後あたりから急激にトルクが大きく
なり800時間を越えると7.5kg・cm以上となっ
て、駆動ローラの脱調等が発生するようになるのに対
し、本例の場合、1000時間回転しても、回転トルク
はほとんど変わらない。
【0094】また、本例の定着装置100を実際に画像
形成装置に用いて、OHT画像を定着させたところ、透
過性は向上し、またOHTの定着の際のプロセススピー
ドを高速化した場合においても、十分な透過性を確保す
ることができた。さらに、厚紙などにカラー画像を定着
させた場合においても、定着性が向上し、高速化しても
十分な定着性を確保できた。
【0095】なお、本例ではリブ10及び溝11、突起
部12は、フィルムガイド2aの成形の後に、切削加工
等によって形成したものであったが、フィルムガイド2
aの成形の際に型などで一体に形成したものや、後から
接着等により取り付けたものを用いた場合も同様の効果
が得られた。
【0096】〈実施形態例2〉(図10) 本例は図10の(a)のように、フィルムガイド2aの
定着ニップ部N対応面に紙進行方向に対しV字型に突起
部13を設けたものである。
【0097】図10の(a)はフィルムガイド2aの定
着ニップ部N対応面部分の部分的拡大平面図、(b)は
(a)のB−B´線に沿う断面図である。
【0098】このV字型の突起部13により、回転によ
る定着フィルム1の寄りを規制し、紙搬送の安定化が図
られている。
【0099】また、この突起部13は、紙搬送方向に対
して斜めとなるように設けられているため、紙搬送方向
に対する長手全体の急激な加圧力変化を和らげ、紙搬送
方向に対するトルク変化を小さくでき、紙搬送が安定化
される。
【0100】また本例でも同様に、定着ニップ部全体の
総加圧力をあげることなく局所的に加圧力の高い部分を
作ることが可能であるため、回転トルクのアップを防止
するとともに透過性及び定着性の確保に必要な加圧力を
提供でき、定着のプロセススピードを高速化した場合に
おいても、良好な定着画像を得ることが可能となる。さ
らに、溝11を設けたことにより、耐久を通して良好に
潤滑剤が循環されるため、トルクアップを防ぎ、高寿命
化が可能となる。
【0101】〈実施形態例3〉(図11・図12) 図11の(a)は本実施形態例における定着装置100
の横断面模型図、図12の(a)はフィルムガイド2a
の定着ニップ部N対応面部分の部分的拡大平面図、
(b)は(a)のA−A´線に沿う断面図、(c)は
(a)のB−B´線に沿う断面図である。
【0102】本例は、実施形態例1における磁界発生手
段としてのコイル3・コア4の代わりに、断面形状がE
字型のコイル・コアユニット14を磁界発生手段として
用い、また突起部12の代わりに、2本の突起部15・
15を設けたものである。
【0103】本例のE字型のコイル・コアユニット14
は図11の(b)に示すように定着ニップ部Nの幅内に
2つの発熱ピークを持ち、突起部15・15はこの発熱
のピークの位置に設けられている。突起部15・15の
高さH2は0.4〜1mm、幅は実施形態例1における
突起部12の幅の半分で、2本あわせてニップ幅の5〜
60%となるように構成されている。
【0104】このような構成とすることで、定着ニップ
部全体の総加圧力をあげることなく局所的に加圧力の高
い部分を作ることが可能であるため、回転トルクのアッ
プを防止するとともに透過性及び定着性の確保に必要な
加圧力を提供でき、定着プロセススピードを高速化した
場合においても、良好な定着画像を得ることが可能とな
る。
【0105】また、2つの発熱ピークにあわせて2本の
突起部15・15を設けているので、効率的な加熱及び
加圧が可能になるとともに、局所的に加圧力アップさせ
た部分への被記録材の接触機会が増え、より確実な加圧
及び加熱を行うことが可能となる。
【0106】なお、定着ニップ部内に複数の発熱ピーク
を持つ加熱装置の場合などには、発熱ピークにあわせて
複数本の突起部を設けることで、同様の効果が得られ
る。また、本例においては、溝11及び突起部15・1
5を両方備えた例を示したが、特に、耐久によるトルク
アップが小さい場合等には、突起部15・15のみを設
け、溝11を省略する構成で良く、逆に、透過性、定着
性が十分確保される場合等には、溝11のみを設け、突
起部15・15を省略する構成でよく、溝11及び突起
部15・15の両者を同時に備えていなくてもよい。
【0107】〈実施形態例4〉(図13〜図17) 本実施形態例は加熱体としてセラミックヒータを用いた
フィルム加熱方式の定着装置例である。
【0108】図13は該装置100の中間部分省略の正
面模型図、図14は中間部分省略の縦断面模型図、図1
5は横断面模型図である。
【0109】18は横断面略半円弧状樋型の耐熱性・断
熱性のフィルムガイド、17は加熱体としてのセラミッ
クヒータであり、フィルムガイド18の下面の略中央部
にガイド長手に沿って形成具備させた溝部に嵌入して固
定支持させてある。
【0110】16は円筒状もしくはエンドレス状の耐熱
性の定着フィルムである。該定着フィルム16はフィル
ムガイド18にルーズに外嵌させてある。
【0111】25はフィルムガイド18の一端部側に嵌
着させた、フィルム寄り移動規制手段としての環状フラ
ンジ部材である。
【0112】20はフィルムガイド18の内側に挿通し
た加圧用剛性ステイである。
【0113】上記のフィルムガイド18、セラミックヒ
ータ17、定着フィルム16、環状フランジ部材25、
加圧用剛性ステイ20の組立て体が第1部材であり、こ
れを便宜上「加熱アセンブリ」と称す。
【0114】19は第2部材としての加圧部材である。
本例は弾性加圧ローラであり、芯金19aにシリコーン
ゴム等の弾性層19bを設けて硬度を下げたもので、芯
金19aの両端部を装置の不図示の手前側と奥側のシャ
ーシー側板間に回転自由に軸受け保持させて配設してあ
る。表面性を向上させるために、さらに外周に、PTF
E、PFA、FEP等のフッ素樹脂層を設けてもよい。
【0115】この加圧ローラ19の上側に、上記の加熱
アセンブリをフィルムガイド18の下面側を下向きにし
て配設し、ステイ20の両端部と装置シャーシー側板側
のばね受け部材21・21との間にそれぞれ加圧ばね2
2・22を縮設することでステイ20に押し下げ力を作
用させている。これによりフィルムガイド18が加圧さ
れてフィルムガイド18の下面に配設したセラミックヒ
ータ17の下面と加圧ローラ19とが定着フィルム16
を挟んで圧接して定着ニップ部Nが形成される。
【0116】加圧ローラ19は駆動手段Mにより矢示の
反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ19の回
転駆動による該加圧ローラ19と定着フィルム16の外
面との摩擦力で定着フィルム16に回転力が作用して、
該定着フィルム16がその内面が定着ニップ部Nにおい
てセラミックヒータ17の下面に密着して摺動しながら
矢示の時計方向に加圧ローラ19の回転周速度にほぼ対
応した周速度をもってフィルムガイド18の外回りを回
転状態になる(加圧ローラ駆動方式)。
【0117】定着ニップ部Nにおけるセラミックヒータ
17の下面と定着フィルム16の内面との相互摺動摩擦
力を低減化させるために定着ニップ部Nのセラミックヒ
ータ17の下面と定着フィルム16の内面との間に耐熱
性グリースなどの潤滑剤を介在させる。
【0118】プリントスタート信号に基づいて加圧ロー
ラ19の回転が開始され、またセラミックヒータ17の
ヒートアップが開始される。加圧ローラ19の回転によ
る定着フィルム16の回転周速度が定常化し、セラミッ
クヒータ17の温度が所定に立ち上がった状態におい
て、定着ニップ部Nの定着フィルム16と加圧ローラ1
9との間に被加熱材としてのトナー画像tを担持させた
被記録材Pがトナー画像担持面側を定着フィルム16側
にして導入されることで、被記録材Pは定着ニップ部N
において定着フィルム16を介してセラミックヒータ1
7の下面に密着して定着ニップ部Nを定着フィルム16
と一緒に移動通過していく。その移動通過過程において
セラミックヒータ17の熱が定着フィルム16を介して
被記録材Pに付与されてトナー画像tが被記録材P面に
加熱定着される。定着ニップ部Nを通過した被記録材P
は定着フィルム16の面から分離されて搬送される。
【0119】定着フィルム16は熱容量を小さくしてク
イックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は
100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上
の耐熱性のPTFE、PFA、FEPの単層、あるいは
ポリイミド、ポリイミドアミド、PEEK、PES、P
PS等の外周面にPTFE、PFA、FEP等をコーテ
ィングした複合層フィルムを使用できる。本例では、ポ
リイミドフィルムの外周面にPTFEをコーティングし
た直径20mmのものを用いた。
【0120】加熱体としてのセラミックヒータ17は、
定着フィルム16・被記録材Pの移動方向に直交する方
向を長手とする低熱容量の横長の線状加熱体である。図
16は該セラミックヒータ17の横断面模型図であり、
アルミナ等でできたヒータ基板17aと、このヒータ基
板17aの表面にその長手に沿って設けた発熱層17
b、例えばAg/Pd(銀/パラジウム)等の電気抵抗
材料を約10μm、幅1〜5mmにスクリーン印刷等に
より塗工して設けた発熱層17bと、更にその上に設け
たガラスやフッ素樹脂等の保護層17cを基本構成とす
るものである。
【0121】該セラミックヒータ17の発熱層17bの
両端間に通電されることで発熱層17bは発熱してヒー
タ17が急速に昇温する。そのヒータ温度が不図示の温
度センサに検知され、ヒータ温度が所定の温度に維持さ
れるように不図示の制御回路で発熱層17bに対する通
電が制御されてヒータ17は温調管理される。
【0122】該セラミックヒータ17は、フィルムガイ
ド18の下面の略中央部にガイド長手に沿って形成具備
させた溝部に保護層17c側を下向きに露呈させて嵌入
して固定支持させてある。したがって定着ニップ部Nに
おいてこのセラミックヒータ17の保護層17cの面と
定着フィルム1の内面が相互接触摺動する。
【0123】図17の(a)はセラミックヒータ17の
保護層17c側の部分的拡大平面図、(b)は(a)の
A−A´線に沿う断面図、(c)は(a)のB−B´線
に沿う断面図である。
【0124】セラミックヒータ17の保護層17cは、
発熱層17bの保護とともに加圧ローラ19との定着ニ
ップ形成部ではフィルムガイドとしての役割を持ち、こ
の保護層17cの表面部分に、定着フィルム16の回転
方向に対して斜めになるように潤滑剤循環用の溝23
と、局所加圧用の突起部24が形成されている。
【0125】本例では、溝23は幅0.5mm、深さ
0.2mmで2mm間隔に、また突起部24は、高さH
3が0.8mm、幅が0.5mm(定着ニップ部幅5m
mの10%)となるように型で一体成形されている。
【0126】このような構成とすることで、潤滑剤循環
用の溝23を設けることにより潤滑剤を耐久を通して安
定して循環供給できるため、耐久によるトルクアップを
防止することができ、駆動ローラの脱調や、定着ジャム
等の不具合の発生なく装置を高寿命化することが可能と
なる。また、突起部24を設けることで定着ニップ部全
体の総加圧力をあげることなく局所的に加圧力の高い部
分を作ることが可能となり、回転トルクのアップを防止
するとともに透過性及び定着性の確保に必要な加圧力を
提供できる。したがって、定着のプロセススピードを高
速化した場合においても、良好な定着画像を得ることが
可能となる。
【0127】さらに、突起部24を紙搬送方向に対して
斜めに配設することで、定着フィルム16には回転によ
って長手方向の一方向に移動するように力が働くため、
定着フィルム16のフィルムガイド18の長手に沿う寄
り移動方向を一方向に特定することができ、したがって
その特定化された定着フィルム寄り移動方向a(図1
4)のフィルムガイド端部側だけにフィルム寄り移動規
制手段としての環状フランジ部材25を設けて、定着フ
ィルムの寄り移動等を容易に低コストに規制制御するこ
とが可能となる。
【0128】また、同様に、溝23を紙搬送方向に対し
て斜めに配設することによっても、定着フィルム16の
回転によってフィルムガイド18の長手方向の一方向に
移動するように定着フィルム16に力が働くため、その
特定化された定着フィルム寄り移動方向のフィルムガイ
ド端部側にフィルム寄り移動規制手段としての環状フラ
ンジ部材25を設けて、定着フィルムの寄り移動等を容
易に低コストに規制制御することが可能となる。
【0129】〈実施形態例5〉(図18〜図21) 図18は本実施形態例におけるフィルム加熱方式の定着
装置の要部の横断面模型図である。本例の定着装置は、
前述実施形態例1と同じく、円筒状の電磁誘導発熱性フ
ィルム1を用いた加圧ローラ駆動方式・電磁誘導加熱方
式の装置である。実施形態例1の装置と共通する構成部
材・部分には共通の符号を付して再度の説明を省略す
る。
【0130】図19は下側フィルムガイド2aの下面側
を上向きにした斜視模型図である。10は実施形態例1
のフィルムガイド2aと同様に、該フィルムガイド2a
の外部側面にフィルムガイド長手にそって間隔をおいて
形成具備させた複数本の周方向のリブ部であり、フィル
ムガイド2aの側面と定着フィルム1の内面との接触摺
動抵抗を低減させて定着フィルム1の回転負荷を少なく
する作用をする。
【0131】フィルムガイド2aの下面の定着ニップ部
N対応面部分は長手のニップ面の形状が加圧ローラ外径
より小さい径の凹面形状N′をしており、加圧ローラ5
の加圧によって、定着ニップ部Nの幅方向両端部に局所
的に加圧力が高くなるように構成されている。
【0132】図21は定着ニップ部分Nの幅方向断面図
である。定着ニップ部Nの幅方向両端部の平行面からの
高さH4は、定着ニップ部Nの幅及び凹面形状N′を調
整することにより、0.1〜1mmとなるように形成さ
れる。
【0133】28はフィルムガイド2aの下面の上記凹
面形状N′部分に、定着ニップ部Nの定着フィルム回転
方向上流部側から、定着ニップ部Nの中央部までに設け
られた、幅0.5mm、深さ0.2mmの溝で、凹面形
状N′部分長手方向に2mm間隔で配置されている。図
20はこの溝28の形成部分の拡大斜視模型図である。
【0134】このような構成とすることで、定着ニップ
部全体の総加圧力をあげることなく局所的に加圧力の高
い部分を作ることが可能となり、回転トルクのアップを
防止するとともに透過性及び定着性の確保に必要な加圧
力を提供でき、定着のプロセススピードを高速化した場
合においても、良好な定着画像を得ることが可能とな
る。
【0135】また、耐久によるトルクアップを防止する
ことができ、駆動ローラの脱調や、定着ジャム等の不具
合の発生なく装置を高寿命化することが可能となる。
【0136】すなわち、加圧ローラ外径より小さい径の
凹面形状の定着ニップ面を用いることにより、定着ニッ
プ部Nの定着フィルム回転方向両端部で加圧力があがる
とともに、定着ニップ部Nの定着フィルム回転方向の中
央部の加圧力は小さくなるため、総加圧力のアップを防
ぎ、局所的に加圧力をアップさせることができる。ま
た、定着ニップ部幅方向中央部での加圧力が小さいこと
と、定着ニップ部の幅方向中央部まで設けられた溝28
により、潤滑剤は定着ニップ部幅方向中央部に溜まりや
すくなり、定着フィルムの回転により、定着ニップ部上
流部、中央部、及び溝28から適量が供給され、耐久に
よる潤滑剤の劣化によっても、安定して、潤滑剤を供給
することができる。
【0137】〈実施形態例6〉(図22) 本実施形態例はフィルム加熱方式の加熱装置の他構成形
態例である。
【0138】図22の(a)の装置は、電磁誘導発熱性
の定着フィルム1を、駆動ローラ31と、テンションロ
ーラ32と、フィルムガイド2との三者間に懸回張設支
持させて駆動ローラ31の回転により回転駆動させる装
置構成のものである。
【0139】また(b)の装置は、加圧ローラ駆動方式
であり、定着フィルムは電磁誘導発熱性のない耐熱性フ
ィルム16を用い、フィルムガイド18の下面に鉄板等
の電磁誘導発熱性部材1Aを固定して配設し、フィルム
ガイド18の内側に励磁コイル3とコア4からなる磁場
発生手段を配設し、この磁場発生手段で固定の電磁誘導
発熱性部材1Aを電磁誘導発熱させ、その発熱を耐熱性
フィルム16を介して、定着ニップ部Nに導入された被
記録材Pに付与する装置構成のものである。
【0140】本発明はこのようなベルト加熱方式の加熱
装置に適用してももちろん効果がある。
【0141】〈その他の実施形態例〉 1)上記実施形態例では第2部材としての加圧ローラ5
あるいは19を位置固定して配置し、これに第1部材と
しての加熱アセンブリを付勢部材としての加圧ばね9・
9あるいは22・22と、加圧力保持部材としてのステ
イ6あるいは20により押圧して両者間にニップ部Nを
形成させているが、逆にステイ6あるいは20を位置固
定し加熱アセンブリ側に加圧ローラ5あるいは19を付
勢部材により押圧してニップ部Nを形成させてもよい
し、加熱アセンブリ側と加圧ローラ側の両方をそれぞれ
付勢部材で相互押圧させてニップ部Nを形成させてもよ
い。
【0142】2)実施形態例の画像形成装置は4色カラ
ー画像形成装置であるが、モノクロあるいは1パルスマ
ルチカラー画像形成装置等であってもよく、この場合
は、電磁誘導発熱性の定着フィルム1は弾性層1bを省
略した形態のものにすることもできる。発熱層1aは樹
脂に金属フィラーを混入して構成したものとすることも
できる。
【0143】また電磁誘導発熱性の定着フィルム1は、
発熱層1a・離型層1cの2層構成、断熱層1d・発熱
層1a・離型層1cの3層構成、発熱層1a単層の部材
など、任意の層構成にすることができる。
【0144】3)画像形成装置の画像形成原理・方式は
電子写真プロセスに限らず、転写方式あるいは直接方式
の静電記録プロセス、磁気記録プロセスなどその他任意
である。
【0145】4)加圧部材5あるいは19はローラ体に
限らず、回動ベルト型など他の形態の部材にすることも
できる。
【0146】また加圧部材5あるいは19側からも被記
録材に熱エネルギーを供給するために、加圧部材側にも
電磁誘導加熱やハロゲンヒータ等の発熱手段を設けて所
定の温度に加熱・温調する装置構成にすることもでき
る。
【0147】5)本発明の加熱装置は実施形態例の画像
加熱定着装置に限らず、画像を担持した被記録材を加熱
してつや等の表面性を改質する像加熱装置、仮定着する
像加熱装置、その他、被加熱材の加熱乾燥装置、加熱ラ
ミネート装置など、広く被加熱材を加熱処理する手段・
装置として使用できる。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
フィルムを介して加圧部材とニップを形成する部分に溝
を設けることにより、潤滑剤を良好に循環させ耐久によ
る回転トルクのアップを防止することができ、装置を高
寿命化しようとした場合においても、駆動ローラの脱調
や定着ジャム等の不具合の発生しない装置を提供するこ
とができる。
【0149】また、フィルムを介して加圧部材とニップ
を形成する部分に突起部を設けることで、ニップ部での
総加圧力を高めることなく局所的に高加圧力となる部分
を形成できるため、透過性が要求される媒体を定着する
場合、あるいは高グロスの媒体を定着する場合において
も、定着性を向上させることが可能となるとともに、良
好な定着性を確保したまま装置を高速化することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における画像形成装置例の概略構
成図
【図2】定着装置の中間部分省略の正面模型図
【図3】同装置の中間部分省略の縦断面模型図
【図4】同装置の横断面模型図
【図5】電磁誘導発熱性の定着フィルムの層構成模型図
【図6】(a)は下側フィルムガイドを上向き状態にし
た一端部側の斜視模型図、(b)はこのフィルムガイド
の定着ニップ部対応部分の拡大断面模型図
【図7】(a)はフィルムガイドの定着ニップ部対応面
部分の部分的拡大平面図、(b)は(a)のA−A´線
に沿う断面図
【図8】定着ニップ部での加圧力分布図
【図9】定着フィルムの回転によるトルクの変化図
【図10】(a)は実施形態例2におけるフィルムガイ
ドの定着ニップ部対応面部分の部分的拡大平面図、
(b)は(a)のB−B´線に沿う断面図
【図11】(a)は実施形態例3の装置の横断面模型
図、(b)は定着ニップ部幅方向における発熱量分布図
【図12】(a)は同装置におけるフィルムガイドの定
着ニップ部対応面部分の部分的拡大平面図、(b)は
(a)のA−A´線に沿う断面図、(c)は(a)のB
−B´線に沿う断面図
【図13】実施形態例4の装置の中間部分省略の正面模
型図
【図14】同装置の中間部分省略の縦断面模型図
【図15】同装置の横断面模型図
【図16】加熱体としてセラミックヒータの横断面模型
【図17】(a)は該セラミックヒータの保護層側の部
分的拡大平面図、(b)は(a)のA−A´線に沿う断
面図、(c)は(a)のB−B´線に沿う断面図
【図18】実施形態例5の装置の要部の横断面模型図
【図19】同装置における下側フィルムガイドの下面側
を上向きにした斜視模型図
【図20】下側フィルムガイドの溝形成部分の拡大斜視
模型図
【図21】定着ニップ部分の幅方向断面図
【図22】(a)と(b)はそれぞれフィルム加熱方式
の加熱装置の他構成形態例の概略図
【符号の説明】
1・16 定着フィルム 2a・2b・2 フィルムガイド 3 励磁コイル 4 磁性コア 5・19 加圧ローラ 6・20 加圧用ステイ 7・25 定着フィルム寄り移動規制部材 N 定着ニップ部 11 溝部 12・15 突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−76620(JP,A) 特開 平8−234602(JP,A) 特開 平7−36297(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/20

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に潤滑剤が塗布されている回転体
    と、回転体の内部に固定配置されており回転体の内面に
    接触する摺動部材と、回転体を間に挟み摺動部材と協同
    してニップ部を形成する加圧部材と、を有し、ニップ部
    被加熱材を挟持搬送して被加熱材を加圧及び加熱する
    加熱装置において、前記ニップ部領域の前記摺動部材の前記回転体接触面
    に、前記回転体の回転に伴い潤滑剤が通過する溝が設け
    られている ことを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記摺動部材の前記回転体接触面積に占
    める前記溝の割合が5〜50%であることを特徴とする
    請求項1に記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記溝は、幅0.1〜1.5mm、深さ
    0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記溝は、被加熱材の進行方向に対して
    斜めに配したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 回転体と、回転体の内部に固定配置され
    ており回転体の内面に接触する摺動部材と、回転体を間
    に挟み摺動部材と協同してニップ部を形成する加圧部材
    と、を有し、ニップ部で被加熱材を挟持搬送して被加熱
    材を加圧及び加熱する加熱装置において、 前記ニップ部領域の前記摺動部材の前記回転体接触面
    に、 接触面からの高さが、0.1mm〜1mm、幅が接
    触面の幅の5〜60%である突起部を少なくとも一つ有
    することを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記突起部を被加熱材の進行方向に対し
    て斜めに配したことを特徴とする請求項5に記載の加熱
    装置。
  7. 【請求項7】 回転体と、回転体の内部に固定配置され
    ており回転体の内面に接触する摺動部材と、回転体を間
    に挟み摺動部材と協同してニップ部を形成する加圧ロー
    ラと、を有し、ニップ部で被加熱材を挟持搬送して被加
    熱材を加圧及び加熱する加熱装置において、前記ニップ部領域の前記摺動部材の前記回転体接触面の
    形状が前記加圧ローラ の外径より小さい径の凹面状であ
    ることを特徴とする加熱装置。
  8. 【請求項8】 前記摺動部材は前記回転体のガイドであ
    ることを特徴とする 請求項1乃至7のいずれかに記載の
    加熱装置。
  9. 【請求項9】 前記摺動部材はヒータであることを特徴
    とする請求項1乃至7のいずれかに記載の加熱装置。
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