JP5573286B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置に搭載する定着装置として、電磁誘導加熱方式を用いたものが知られている。
例えば特許文献1には、記録媒体上に担持された未定着トナー像を電磁誘導加熱装置で加熱溶融し、記録媒体に定着させる定着装置において、定着部材を効率良く加熱し、ウォーミングアップ時間を短縮する誘導加熱方式の定着装置が記載されている。
特開2003−84591号公報
本発明が解決しようとする課題は、記録材がベルト部材からより剥離しやすくなる定着装置等を提供することである。
請求項1に記載の発明は、循環移動可能に設けられたベルト部材と、前記ベルト部材の外周面に対向配置される対向部材と、前記ベルト部材の内周面に接触する接触面を有し当該ベルト部材を前記対向部材に向けて押圧するとともに、当該接触面に当該ベルト部材の移動方向に沿う凸部と当該凸部に隣接して設けられる凹部とが交互にかつ複数設けられた押圧部材と、を含み、前記押圧部材の前記接触面は、前記ベルト部材の移動方向において、頂部を挟み、前記対向部材が設けられた側に接近する曲面と当該対向部材が設けられた側から離れる曲面とからなり、前記凸部および前記凹部は、前記接触面に設けられるとともに、前記頂部から前記ベルト部材の移動方向下流側に離れた箇所を始点として当該ベルト部材の移動方向下流側に向かって設けられることを特徴とする定着装置である。
請求項2に記載の発明は、前記対向部材は、耐熱性弾性体層を含み、前記押圧部材は、前記耐熱性弾性体層より弾性係数が大きいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に記載の発明は、前記凸部は、前記凹部との高低差が循環移動する前記ベルト部材が出る出口部側に向かうにつれて大きくなることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置である。
請求項4に記載の発明は、トナーを用いて記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記記録材に形成された画像を当該記録材に定着する定着手段と、を備え、前記定着手段は、循環移動可能に設けられたベルト部材と、前記ベルト部材の外周面に対向配置される対向部材と、前記ベルト部材の内周面に接触する接触面を有し、当該ベルト部材を前記対向部材に向けて押圧することで当該ベルト部材の前記外周面を当該対向部材に接触させ前記記録材が通過する通過部を当該外周面と当該対向部材との間に形成するとともに、当該接触面に当該ベルト部材の移動方向に沿う凸部と当該凸部に隣接して設けられる凹部とが交互にかつ複数設けられた押圧部材と、を備え、前記押圧部材の前記接触面は、前記ベルト部材の移動方向において、頂部を挟み、前記対向部材が設けられた側に接近する曲面と当該対向部材が設けられた側から離れる曲面とからなり、前記凸部および前記凹部は、前記接触面に設けられるとともに、前記頂部から前記ベルト部材の移動方向下流側に離れた箇所を始点として当該ベルト部材の移動方向下流側に向かって設けられることを特徴とする画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記通過部は、前記記録材が入る入口部と当該記録材が出る出口部とを有し、前記凸部は、前記接触面のうち前記出口部側に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記ベルト部材は、金属層を有し、電磁誘導加熱により前記ベルト部材を加熱する加熱手段を更に備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置である。
請求項1の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、記録材がベルト部材からより剥離しやすくなる。
請求項2の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、押圧部材と対向部材とのニップ部の形状及びニップ圧が長期にわたって維持される。
請求項3の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、ベルト部材の耐久性が向上する。
請求項4の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、記録材がベルト部材からより剥離しやすくなる。
請求項5の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、通過部の出口部から出る記録材がベルト部材からより剥離しやすくなる。
請求項6の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、ベルト部材の温度上昇をより速やかに行うことができる。
本実施の形態の定着装置が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。 本実施の形態の定着ユニットの構成を示す正面図である。 図2のA−A線における断面図である。 定着ベルトの断面層構成図である。 押圧パッドの拡大図である。 (A)がエンドキャップ部材の平面図であり、(B)がエンドキャップ部材の側面図である。 定着ベルトの駆動機構を示す図である。 本実施形態の押圧パッドと比較例における押圧パッドを示した図である。 (A)〜(B)は、凹凸の凸部と凹部との高低差が一様である場合と、出口部側に向かうにつれて高低差が大きくなる場合とについて比較を行なった図である。 実験結果を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本実施の形態の定着装置が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部31を備えている。画像形成装置1は、さらに、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置(スキャナ)4等との通信を行って画像データを受信する通信部32、通信部32にて受信された画像データに対し予め定めた画像処理を施す画像処理部33を備えている。
画像形成部10は、一定の間隔を置いて並列的に配置される4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(「画像形成ユニット11」とも総称する)を備えている。各画像形成ユニット11は、静電潜像を形成してトナー像を保持する感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定めた電位で一様に帯電させる帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を各色画像データに基づき露光するLED(Light Emitting Diode)プリントヘッド14、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するドラムクリーナ16を備えている。
画像形成ユニット11の各々は、現像器15に収納されるトナーを除いて同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。なお、これらのトナーは、例えば熱可塑性樹脂のバインダに着色顔料を含有させることによって構成されている。
また、画像形成部10は、さらに各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に順次転写(一次転写)する一次転写ロール21、および中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材(記録紙)である用紙に一括転写(二次転写)する二次転写ロール22を備えている。ここで、画像形成ユニット11、一次転写ロール21および二次転写ロール22は、画像形成手段の一例として機能する。加えて、画像形成部10は、二次転写された各色トナー像を用紙上に定着させる定着手段(定着装置)の一例としての定着ユニット60を備えている。
次に、本実施の形態の定着ユニット60について説明する。
図2および図3は本実施の形態の定着ユニット60の構成を示す図であり、図2は正面図、図3は図2のA−A線における断面図である。
図3に示すように、定着ユニット60は、交流磁界を生成する加熱手段の一例としてのIH(Induction Heating)ヒータ80、IHヒータ80により電磁誘導加熱されてトナー像を定着するベルト部材の一例としての定着ベルト61、定着ベルト61の外周面に対向するように配置された対向部材の一例としての加圧ロール62、定着ベルト61の内周面に接触し、この定着ベルト61を加圧ロール62に向けて押圧する押圧部材の一例としての押圧パッド63を備えている。
さらに、定着ユニット60は、押圧パッド63等の構成部材を支持するホルダ65、IHヒータ80にて生成された交流磁界を誘導して磁路を形成する感温磁性部材64、感温磁性部材64を通過した磁力線を誘導する誘導部材66を備えている。
IHヒータ80は、定着ベルト61の外周面に沿って設けられている。また、IHヒータ80は、この外周面とのギャップが数mm程度となるよう配置されており、定着ベルト61を構成する金属層の一例としての導電発熱層612(図4参照)を発熱させるものである。このIHヒータ80は、図3に示すように、定着ベルト61に沿った曲面を有する支持体81と、支持体81に支持された励磁コイル82と、この励磁コイル82に高周波電流を供給する励磁回路83とを備えている。なお、支持体81は、絶縁性及び耐熱性を有する材料からなり、例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、液晶ポリマー樹脂等を用いることができる。
励磁回路83から励磁コイル82に高周波電流が供給されると、励磁コイル82の周囲にて磁束が生成消滅を繰り返す。高周波電流の周波数は、例えば、10〜50kHzに設定されるが、本実施例では、高周波電流の周波数が30kHzに設定されている。そして、この磁束が定着ベルト61の導電発熱層612を横切るとき、その磁界の変化を妨げる磁界を生じるように導電発熱層612中に渦電流が発生し、導電発熱層612の表皮抵抗に比例した電力(W=I2R)でジュール熱が発生する。これにより、定着ベルト61が加熱される。そして、励磁コイル82に供給する電力量又は高周波電流の供給時間等の制御により、定着ベルト61は予め定められた温度に維持される。
定着ベルト61は、原形が円筒形状の無端のベルト部材で構成される。この定着ベルト61は、例えば原形(円筒形状)時の直径が30mm、幅方向における長さが300mmに形成されている。
ここで、図4は、定着ベルト61の断面層構成図である。図4に示したように、定着ベルト61は、基材層611、基材層611の上に積層された導電発熱層612、導電発熱層612の上に積層されトナー像の定着性を向上させる弾性層613、最上層に被覆された表面離型層614からなる多層構造のベルト部材である。なお、各層の間に接着のためにプライマー層を設けてもよい。
基材層611は、薄層の導電発熱層612を支持するとともに、定着ベルト61全体としての機械的強度を形成する耐熱性のシート状部材で構成される。また、基材層611は、IHヒータ80にて生成された交流磁界が感温磁性部材64(図3参照)まで作用するように、磁界を通過させる物性(比透磁率、固有抵抗)を持った材質、厚さで形成される。一方、基材層611自身は、磁界の作用により発熱しないか、または発熱し難く構成される。具体的には、基材層611として、例えば、厚さ10〜150μm(好ましくは50〜100μm)の非磁性ステンレススチール等の非磁性金属が用いられる。あるいは、厚さ60〜200μmの樹脂材料、例えば厚さ60μmのポリイミド樹脂が用いられる。
導電発熱層612は、IHヒータ80にて生成される交流磁界によって電磁誘導加熱される電磁誘導発熱体層である。すなわち、導電発熱層612は、IHヒータ80からの交流磁界が厚さ方向に通過することにより、渦電流を発生させる層である。ここで、通常、IHヒータ80に交流電流を供給する励磁回路83(図3参照)の電源として、安価に製造できる汎用電源が使用される。そのため、IHヒータ80により生成される交流磁界の周波数は、一般に、汎用電源による20k〜100kHzとなる。それにより、導電発熱層612は、周波数20k〜100kHzの交流磁界が侵入し通過するように構成される。
導電発熱層612に交流磁界が侵入できる領域は、交流磁界が1/eに減衰する領域である「表皮深さ(δ)」として規定され、次の(1)式から導かれる。(1)式において、「f」は交流磁界の周波数(例えば、20kHz)、「ρ」は固有抵抗値(Ω・m)、「μr」は比透磁率である。
そのため、導電発熱層612の厚さは、周波数20k〜100kHzの交流磁界が導電発熱層612を侵入し通過するように、(1)式で規定される導電発熱層612の表皮深さ(δ)よりも薄層に構成される。また、導電発熱層612は、鉄・コバルト・ニッケル・銅・アルミニウム・クロム等の金属層を1〜80μm程度の厚みで形成したものが用いられる。
Figure 0005573286
具体的には、導電発熱層612として、厚さ2〜20μm、固有抵抗2.7×10−8Ω・m以下の例えばCu等の非磁性金属(比透磁率が概ね1の常磁性体)が用いられる。
また、定着ベルト61が定着設定温度まで加熱されるまでに要する時間(以下、「ウォームアップタイム」)を短縮する観点からも、導電発熱層612は、薄層に構成するのが好ましい。
弾性層613は、厚さが10〜500μm、更に好ましくは50〜500μmの、耐熱性、熱伝導性が良いシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が用いられる。定着対象となる用紙に保持されるトナー像は、粉体である各色トナーが積層して形成されている。そのため、ニップ部N(図3参照)においてトナー像の全体に均一に熱を供給するには、用紙上のトナー像の凹凸に倣って定着ベルト61表面が変形することが好ましい。そこで、弾性層613には、デュロメータ硬さA/15(JIS K6253(1997))、厚さ200μmのシリコーンゴムが好適である。
表面離型層614は、用紙上に保持された未定着トナー像と直接接触するため、離型性の高い材質が使用される。この表面離型層614を構成する材料としては、例えば、厚さ10μm〜50μmの、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。本実施例では、厚さ30μmのPFAが使用されている。
加圧ロール62は、図3に示すように、例えば直径18mmの中実のアルミニウム製コア(円柱状芯金)621と、コア621の外周面に被覆された例えば厚さ5mmのシリコーンゴム・フッ素ゴム等の耐熱性弾性体層622と、さらに例えば厚さ50μmのカーボン配合のPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層623とが積層されて構成される。この加圧ロール62にはモータ99(図2参照)から駆動力伝達系を介して駆動力が伝達され、これにより加圧ロール62は回転駆動される。そして、押圧バネ68(図2参照)により例えば20kgfの荷重で定着ベルト61を介して押圧パッド63を押圧している。別の表現をすれば、加圧ロール62は、定着ベルト61を介して押圧パッド63から押圧されている。
押圧パッド63は、図3に示すように、加圧ロール62と対向する位置にてホルダ65に支持される。そして、押圧パッド63は、定着ベルト61の内周面に接触する接触面を有し、定着ベルト61を介して加圧ロール62を押圧する。このように、押圧パッド63は、定着ベルト61を加圧ロール62に向けて押圧することで定着ベルト61の外周面を加圧ロール62に接触させ用紙が通過する通過部の一例としてのニップ部Nを加圧ロール62との間に形成する。このニップ部Nは、画像が形成された用紙が入る入口部NIと、用紙が出る出口部NOとを有している。
また、ニップ部Nの入口側(用紙の搬送方向上流側)のプレニップ領域63Aでは、加圧ロール62側の面がほぼ加圧ロール62の外周面に倣う円弧形状に形成され、均一で幅の広いニップ部Nを形成する。また、ニップ部Nの出口側(用紙の搬送方向下流側)の剥離ニップ領域63Bでは、剥離ニップ領域63Bを通過する定着ベルト61の曲率半径が小さくなるように、また加圧ロール62表面を局所的に大きなニップ圧で押圧するように形成される。つまり、押圧パッド63は、プレニップ領域63Aと、剥離ニップ領域63Bとで異なるニップ圧を設定している。これにより、剥離ニップ領域63Bを通過する用紙に定着ベルト61表面から離れる方向のカール(ダウンカール)を形成して、定着ベルト61表面からの用紙の剥離を促進させている。
図5は、押圧パッド63の拡大図である。なお、図5(A)は押圧パッド63の側面図であり、図5(B)は押圧パッド63の下面図である。また、図5(C)は図5(B)のA1−A1線における断面図である。
図5(A)に示すように、押圧パッド63は、ニップ部Nの出口部NO(図3参照)側に、端部63Dを有している。押圧パッド63の接触面(定着ベルト61に接触する接触面)のうち、この端部63Dに位置する面は、剥離性をより向上させるために、定着ベルト61の移動方向下流側に向うに従い、加圧ロール62が設けられた側から離れるように曲率ρを有して形成されている。
また、押圧パッド63の上記接触面のうち、上記出口部NO側の面には、凹凸63Cが設けられている。また、上記接触面は、定着ベルト61の移動方向上流側に位置する端部から定着ベルト61の移動方向下流側に向かうに従い加圧ロール62が設けられた側に接近する。そして接触面は、上記出口部NO側に、ニップ圧を高くする頂部Pを有している。
ここで凹凸63Cは、頂部Pから距離dだけ定着ベルト61の移動方向下流側に離れた箇所を始点として、定着ベルト61の移動方向下流側に向かって更に設けられている。付言すると、凹凸63Cは、頂部Pから距離dだけ定着ベルト61の移動方向下流側に離れた箇所よりも定着ベルト61の移動方向下流側における領域の全体に亘って設けられている。このように、ニップ圧が高くなる頂部Pを避けて凹凸63Cを設けた場合、凹凸形状によるニップ圧の差の影響が印刷画質に表れない。
ここで、上記凹凸63Cについてさらに説明する。この凹凸63Cは、図5(B)、(C)に示すように、定着ベルト61の移動方向(図5(A)、(B)の矢印参照)に沿って凸部が設けられ、この凸部に隣接して凹部が設けられた構成となっている。そして、用紙の搬送方向と交差する方向(直交する方向)において、凸部と凹部は、交互にかつ複数配置されている。また、図5(C)に示すように、凹凸63Cは、波形の形状となっている。
さらに、凹凸63Cを有する部分において、凸部は、凸部に隣接して設けられる凹部との高低差が出口部側に向かうにつれて大きくなることが好ましい。この場合、凸部と凹部との高低差が入口部側から出口部側にかけて一様である場合に比べて、定着ベルト61が幅方向に変形させられる時間が短かい。そのため定着ベルト61への負荷が低減でき、耐久性が向上する。
なお、上記凹凸63Cを構成する凸部は、予め定められた間隙をおいて規則的に並ぶように配置することもできるし、その間隔が不規則となるように配置することもできる。また凹凸63Cは、例えば、押圧パッド63を射出成形で形成する際に押圧パッド63の本体部と一体で形成することができる。また例えば、定着ベルト61の内周面に接触する接触面に対して凹部(溝)を形成することで形成することもできるし、この接触面に対して凸部を付加することで形成することもできる。
また押圧パッド63は、加圧ロール62の耐熱性弾性体層622(図3参照)より弾性係数の高い材料で構成される。そのため、加圧ロール62を押圧したときの変形が制限されるので、加圧ロール62の回転によって周回方向に繰り返し摩擦力が作用しても材料に永久歪みが生じにくくなっている。このため、押圧パッド63と加圧ロール62とのニップ部Nの形状及びニップ圧が長期にわたって維持される。
また押圧パッド63は、定着ベルト61の幅方向における通紙域及びその両側の非通紙域にわたって設けられ、両端面はエンドキャップ部材67(後述)の内側面と間隙をおいて対向している。また押圧パッド63は、そのほぼ全長にわたって加圧ロール62が押圧される。
押圧パッド63の材料としては、耐熱性を有するとともに、熱伝導率が小さいものが望ましく、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、PES樹脂(ポリエーテルサルフォン)、PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(液晶ポリマ)など、耐熱性の樹脂を用いることができる。
また、押圧パッド63と定着ベルト61との間には摺動性が良く、耐摩耗性が高いポリイミドフィルムやフッ素樹脂を含浸させたガラス繊維シート等を介在させてもよく、さらに定着ベルト61の内面にはシリコーンオイル等の離型剤を塗布してもよい。これにより、加圧ロール62の駆動負荷を低減することができる。
押圧パッド63を支持するホルダ65は、押圧パッド63が加圧ロール62からの押圧力を受けた状態での撓み量が一定量以下(好ましくは1mm以下)となるように、剛性の高い材料で構成される。この材料は、たとえば、ガラス入りPPS(ポリフェニレンサルファイド)、フェノール、ポリイミド、液晶ポリマー等の耐熱性の樹脂や耐熱ガラス、又は固有抵抗が小さく誘導加熱の影響を受けにくいアルミニウム等の金属である。これにより、ニップ部Nにおける長手方向の圧力(ニップ圧N)の均一性を維持している。さらに、本実施の形態の定着ユニット60では、電磁誘導を用いて定着ベルト61を加熱する構成を採用していることから、ホルダ65は、誘導磁界に影響を与えないか、または与え難い材料であり、かつ、誘導磁界から影響を受けないか、または受け難い材料で構成される。例えば、ガラス混入PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂や、例えばAl,Cu,Ag等の常磁性金属材料等が用いられる。
図3を再度参照し、感温磁性部材64について説明する。
感温磁性部材64は、定着ベルト61の内周面に倣った円弧形状で形成され、定着ベルト61の内周面とは予め定めた間隙(例えば、0.5〜1.5mm)を有するように近接させるが、非接触で配置される。感温磁性部材64を定着ベルト61と近接させて配置するのは、感温磁性部材64の温度が定着ベルト61の温度に対応して変化する、すなわち、感温磁性部材64の温度が定着ベルト61の温度と略同じ温度となるように構成するためである。また、感温磁性部材64を定着ベルト61と非接触で配置するのは、画像形成装置1のメインスイッチがオンされ、定着ベルト61が定着設定温度まで加熱される際に、定着ベルト61の熱が感温磁性部材64に流入するのを抑制して、ウォームアップタイムの短縮を図るためである。
また、感温磁性部材64は、その磁気特性の透磁率が急変する温度である「透磁率変化開始温度」(後述)が各色トナー像が溶融する定着設定温度以上であって、定着ベルト61の弾性層613や表面離型層614の耐熱温度よりも低い温度範囲内に設定された材質で構成される。すなわち、感温磁性部材64は、定着設定温度を含む温度領域において強磁性と非磁性(常磁性)との間を可逆的に変化する特性(「感温磁性」)を有する材質で構成される。そして、感温磁性部材64は、強磁性を呈する透磁率変化開始温度以下の温度範囲において磁路形成部材として機能し、IHヒータ80にて生成され定着ベルト61を透過した磁力線を内部に誘導して、感温磁性部材64の内部を通過する磁路を形成する。それにより、感温磁性部材64は、定着ベルト61とIHヒータ80の励磁コイル82とを内部に包み込むような閉磁路を形成する。
一方、透磁率変化開始温度を超える温度範囲においては、感温磁性部材64は、IHヒータ80にて生成され定着ベルト61を透過した磁力線を、感温磁性部材64の厚さ方向に横切るように透過させる。それにより、IHヒータ80にて生成され定着ベルト61を透過した磁力線は、感温磁性部材64を透過し、誘導部材66の内部を通過してIHヒータ80に戻る磁路を形成する。
なお、ここでの「透磁率変化開始温度」とは、透磁率(例えば、JIS C2531で測定される透磁率)が連続的に低下を開始する温度であり、例えば感温磁性部材64等の部材を透過する磁束量(磁力線の数)が変化し始める温度点をいう。したがって、透磁率変化開始温度は、物質の磁性が消失する温度であるキュリー点に近い温度となるが、キュリー点とは異なる概念を有するものである。
感温磁性部材64に用いる材質としては、透磁率変化開始温度が例えば140(定着設定温度)〜240℃の範囲内に設定された例えばFe−Ni合金(パーマロイ)等の二元系整磁鋼やFe−Ni−Cr合金等の三元系の整磁鋼等が用いられる。例えば、Fe−Niの二元系整磁鋼においては約Fe64%、Ni36%(原子数比)とすることで225℃前後に透磁率変化開始温度を設定することができる。このようなパーマロイや整磁鋼等の金属合金等は、成型性や加工性に優れ、熱伝導性も高く安価である等の理由から、感温磁性部材64に適する。その他の材質としては、Fe,Ni,Si,B,Nb,Cu,Zr,Co,Cr,V,Mn,Mo等からなる金属合金が用いられる。
また、感温磁性部材64は、IHヒータ80により生成された交流磁界(磁力線)に対する表皮深さδ(上記(1)式参照)よりも薄い厚さで形成される。具体的には、例えばFe−Ni合金を用いた場合には50〜300μm程度に設定される。
誘導部材66は、感温磁性部材64の内周面に倣った円弧形状で形成され、感温磁性部材64の内周面とは予め定めた間隙(例えば、1.0〜5.0mm)を介して配置される。また、誘導部材66は、例えばAg,Cu,Alといった固有抵抗値が比較的小さい非磁性金属で構成される。そして、感温磁性部材64が透磁率変化開始温度以上の温度に上昇した際に、IHヒータ80により生成された交流磁界(磁力線)を誘導して、定着ベルト61の導電発熱層612よりも渦電流Iが発生し易い状態を形成する。それにより、誘導部材66の厚さは、渦電流Iが流れ易いように、表皮深さδ(上記(1)式参照)よりも充分に厚い厚さ(例えば、1.0mm)で形成される。
次に、定着ベルト61の駆動機構について説明する。
図2に示したように、ホルダ65(図3参照)の軸方向両端部には、定着ベルト61の両端部の断面形状を円形に維持しながら定着ベルト61を周方向に回転駆動するエンドキャップ部材67が固定されている。そして、定着ベルト61は、両端部からエンドキャップ部材67を介した回転駆動力を直接的に受けて、図3の矢印C方向に回転移動する。
ここで、エンドキャップ部材67について詳細に説明する。図6(A)は、エンドキャップ部材67の平面図であり、図6(B)は、エンドキャップ部材67の側面図である。
図6に示したように、エンドキャップ部材67は、円筒状の部材であり、定着ベルト61の両端部内側に挿入される嵌合部67B、嵌合部67Bに比べて径が拡大されて張り出したフランジ部67A、およびエンドキャップ部材67をホルダ65の軸65Aに対して回転可能に支持するための軸受部67Cを備えている。ここで、フランジ部67Aの周縁には回転駆動力が伝達されるギア671が形成されている。また、エンドキャップ部材67は、内側面(定着ベルト61側の面)がホルダ65の端面と対向するように軸受部67Cによって支持されている。
嵌合部67Bは、定着ベルト61の両端部内周面側に挿入される。この嵌合部67Bは、定着ベルト61の端部の断面形状が円形を維持するように拘束するものである。嵌合部67Bは、定着ベルト61の外周面上からリング状のバンド(不図示)によって締め付けられている。これにより、定着ベルト61は、嵌合部67Bに密着した状態でエンドキャップ部材67に固定される。そして、定着ベルト61は、フランジ部67Aのギア671に回転駆動力が伝達されるとエンドキャップ部材67とともに回転駆動される。
なお、エンドキャップ部材67を構成する材質としては、機械的強度や耐熱性の高い所謂エンジニアリングプラスチックスが用いられる。例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、LCP樹脂等が適する。
図7は、定着ベルト61の駆動機構90を示す図である。図7に示すように、駆動機構90は、加圧ロール62を支持する軸91に固定された第1の伝達ギア92と、回転軸93に固定されて、この第1の伝達ギア92から回転駆動力が伝達される第2の伝達ギア94と、回転軸95に固定されて、この第2の伝達ギア94から回転駆動力が伝達される第3の伝達ギア96と、この第3の伝達ギア96を固定する軸95に固定された二つの定着ベルト駆動ギア97、98(図2参照)とを有している。そして、二つの定着ベルト駆動ギア97、98はそれぞれ、定着ベルト61両端に設けられたエンドキャップ部材67のフランジ部67Aに設けられたギア671と噛み合わされている。
このような駆動機構90により、モータ99によって加圧ロール62が図7の矢印E方向に回転駆動されると、第1の伝達ギア92が矢印E方向に回転駆動され、第2の伝達ギア94が矢印F方向に回転駆動され、第3の伝達ギア96および定着ベルト駆動ギア97、98が矢印G方向に回転駆動される。そして、エンドキャップ部材67は矢印H方向に回転駆動され、上述した嵌合部67Bから定着ベルト61の側縁部に回転駆動力が付与される。そして、このときの定着ベルト61に付与される回転駆動力の周速度は、加圧ロール62の周速度とほぼ同じとなるように上記駆動機構90のギア比が設定されている。
したがって、定着ベルト61は押圧パッド63と加圧ロール62との間に挟持されることによって加圧ロール62の周面との摩擦力で周方向の駆動力が付与されるとともに、側縁部からもエンドキャップ部材67を介して周方向の駆動力が伝達される。このため、押圧パッド63と定着ベルト61の内周面との間の摩擦力が作用しても定着ベルト61は予め定められた周速度で確実に循環移動されるものとなっている。
なお、本実施形態では、加圧ロール62とエンドキャップ部材67との双方を駆動するものとなっているが、エンドキャップ部材67のみを駆動し、定着ベルト61が側縁部から伝達される駆動力のみで循環移動するものとしても良い。なおこの場合、加圧ロール62は、定着ベルト61とのニップ部Nに作用する摩擦力によって従動回転する。
次に、図1を参照しながら本実施の形態の画像形成装置1の動作について説明する。
本実施の形態の画像形成装置1では、制御部31による動作制御の下で、次のようなプロセスによる画像形成処理が行われる。すなわち、PC3やスキャナ4からの画像データは通信部32にて受信され、画像処理部33により予め定めた画像処理が施された後、各色の画像データとなって各画像形成ユニット11に送られる。
そして、例えば黒(K)色トナー像を形成する画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら帯電器13により予め定めた電位で一様に帯電され、画像処理部33から送信されたK色画像データに基づきLEDプリントヘッド14が感光体ドラム12を走査露光する。これにより、感光体ドラム12上にはK色画像に関する静電潜像が形成される。感光体ドラム12上に形成されたK色静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上にK色トナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11Y,11M,11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト20上の重畳トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22が配置された領域(二次転写部T)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部Tに搬送されると、そのタイミングに合わせて用紙保持部40から用紙が二次転写部Tに供給される。そして、重畳トナー像は、二次転写部Tにて二次転写ロール22が形成する転写電界により、搬送されてきた用紙上に一括して静電転写(二次転写)される。その後、重畳トナー像が静電転写された用紙は、定着ユニット60まで搬送される。定着ユニット60に搬送された用紙上のトナー像は、定着ユニット60によって熱および圧力を受け、用紙上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙は、画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部45に搬送される。
ここで、定着ユニット60の動作について説明する。トナー像を形成する動作が開始されると、加圧ロール62(図3参照)のモータ99及びIHヒータ80に電力が供給される。そして、加圧ロール62が回転駆動されて、定着ベルト61が循環移動を開始する。これにより定着ベルト61は、IHヒータ80と対向する加熱領域を通過する際に、導電発熱層612に渦電流が誘導され、発熱する。この際、定着ベルト61は、その両端部が嵌合部67B(図6参照)にて嵌め合わされて、嵌合部67Bと接触しているが、中央部(通紙域)では押圧パッド63以外の部材に接触することなく循環移動している。したがって、他の部材に熱を奪われることが少なく、効率の良い加熱が行われる。また、定着ベルト61は、加圧ロール62とのニップ部Nと両側縁部から駆動力が伝達され、スリップ等を生じることなく円滑に循環移動する。
そして定着ベルト61が循環して予め定められた温度まで加熱されると、未定着トナー像を保持した用紙が、定着ベルト61と加圧ロール62とが接するニップ部Nに送り込まれる。通紙域におけるニップ部N内では、用紙及びトナー像は徐々に加熱・加圧され、強く押し付けられてトナー像が用紙上に圧着される。その後、トナー像が圧着された用紙は、定着ベルト61から剥離する。ここで本実施形態では、押圧パッド63の表面の上記凹凸63Cにより、ニップ部Nを出た部分の形状(用紙形状)とニップ部N内に未だ存在する部分の形状(用紙形状)とが異なるようになり、用紙が定着ベルト61から剥離しやすくなる。
ここで本発明者が、凹凸63Cが設けられた押圧パッド63を用いて実際に実験を行ったところ用紙が定着ベルト61から良好に剥離することが確認された。詳細には、幅3mmの先端余白の後方に複数色の多量のトナーが保持された60gsm(grams per square meter)程度の薄い用紙を用いて実験を行ったところ、この用紙が定着ベルト61から良好に剥離することが確認された。
本実施形態における押圧パッド63による用紙の剥離性能ついて更に説明する。
図8は、本実施形態の押圧パッド63と比較例における押圧パッド63を示した図である。詳細には、図8(A)が本実施形態の押圧パッド63を示し、図8(B)が比較例における押圧パッド63を示している。
図8(A)に示す本実施形態の押圧パッド63には、上記凹凸63Cが設けられている。なお、隣り合う凸部の間隔は、120mm、凸部と凹部の高低差は0.1mmとなっている。また、本実施形態における押圧パッド63では、定着ベルト61に接触する接触面のうちニップ部Nの出口側の面の曲率をρ1としている。
一方、比較例における押圧パッド63には、図8(B)の断面図に示すように、凹凸63Cが設けられてない。
なお図5において説明を行なった凹凸63Cの凸部と凸部に隣接して設けられる凹部との高低差が出口部側に向かうにつれて大きくなる押圧パッド63について加えて説明を行なう。
図9(A)〜(B)は、凹凸63Cの凸部と凹部との高低差が一様である場合と、出口部側に向かうにつれて高低差が大きくなる場合とについて比較を行なった図である。
ここで図9(A)に示した押圧パッド63は、凹凸63Cの凸部と凹部との高低差が一様である場合の一例を説明した図である。この押圧パッド63は、図8(A)に示した押圧パッド63と同じものである。そして凹凸63Cは、B1−B2断面とB1−B2断面より出口部側の断面であるC1−C2断面とでは、凸部と凹部の高低差が、双方とも0.1mmとなっている。
一方、図9(B)に示した押圧パッド63は、凹凸63Cの凸部と凹部との高低差が出口部側に向かうにつれて大きくなる場合の一例を説明した図である。この押圧パッド63では、凹凸63Cは、B1−B2断面とC1−C2断面とで凸部と凹部の高低差が異なっている。即ち、B1−B2断面の凸部と凹部の高低差が0.05mmであるのに対し、C1−C2断面の凸部と凹部の高低差が0.1mmとなっており、出口部側に向かうにつれて大きくなっている。
本発明者は、図8(A)に示した押圧パッド63を用いた定着ユニット60、および図8(B)に示した押圧パッド63を用いた定着ユニット60を用いて実際に定着処理を行った。具体的には、60gsmのA4用紙に幅3mmの先端余白を形成するとともに、この先端余白よりも後方の全域にトナーによる画像(ベタ画像)を形成した。そしてこの用紙に対する定着処理を行った。
図10は、実験結果を示す図である。図10に示すように、本実施形態における押圧パッド63を用いた場合、剥離不良の発生回数が少ない。一方、比較例における押圧パッド63を用いた場合、本実施形態における押圧パッド63を用いた場合に比べて剥離不良の発生回数が多くなった。
1…画像形成装置、60…定着ユニット、61…定着ベルト、62…加圧ロール、63…押圧パッド

Claims (6)

  1. 循環移動可能に設けられたベルト部材と、
    前記ベルト部材の外周面に対向配置される対向部材と、
    前記ベルト部材の内周面に接触する接触面を有し当該ベルト部材を前記対向部材に向けて押圧するとともに、当該接触面に当該ベルト部材の移動方向に沿う凸部と当該凸部に隣接して設けられる凹部とが交互にかつ複数設けられた押圧部材と、
    を含み、
    前記押圧部材の前記接触面は、前記ベルト部材の移動方向において、頂部を挟み、前記対向部材が設けられた側に接近する曲面と当該対向部材が設けられた側から離れる曲面とからなり、
    前記凸部および前記凹部は、前記接触面に設けられるとともに、前記頂部から前記ベルト部材の移動方向下流側に離れた箇所を始点として当該ベルト部材の移動方向下流側に向かって設けられる
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記対向部材は、耐熱性弾性体層を含み、
    前記押圧部材は、前記耐熱性弾性体層より弾性係数が大きいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記凸部は、前記凹部との高低差が循環移動する前記ベルト部材が出る出口部側に向かうにつれて大きくなることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. トナーを用いて記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記記録材に形成された画像を当該記録材に定着する定着手段と、
    を備え、
    前記定着手段は、
    循環移動可能に設けられたベルト部材と、
    前記ベルト部材の外周面に対向配置される対向部材と、
    前記ベルト部材の内周面に接触する接触面を有し、当該ベルト部材を前記対向部材に向けて押圧することで当該ベルト部材の前記外周面を当該対向部材に接触させ前記記録材が通過する通過部を当該外周面と当該対向部材との間に形成するとともに、当該接触面に当該ベルト部材の移動方向に沿う凸部と当該凸部に隣接して設けられる凹部とが交互にかつ複数設けられた押圧部材と、
    を備え
    前記押圧部材の前記接触面は、前記ベルト部材の移動方向において、頂部を挟み、前記対向部材が設けられた側に接近する曲面と当該対向部材が設けられた側から離れる曲面とからなり、
    前記凸部および前記凹部は、前記接触面に設けられるとともに、前記頂部から前記ベルト部材の移動方向下流側に離れた箇所を始点として当該ベルト部材の移動方向下流側に向かって設けられる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記通過部は、前記記録材が入る入口部と当該記録材が出る出口部とを有し、
    前記凸部は、前記接触面のうち前記出口部側に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記ベルト部材は、金属層を有し、
    電磁誘導加熱により前記ベルト部材を加熱する加熱手段を更に備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
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