JP3481639B2 - 撥水撥油性複合粉体及びこれを含有する化粧料 - Google Patents

撥水撥油性複合粉体及びこれを含有する化粧料

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板状粉体と微粒子粉体
とからなる、撥水撥油性複合粉体に関し、更に詳しく
は、体積累積平均径1〜50μmの板状粉体と体積累積
平均径0.001〜1μmの微粒子粉体とからなり、化
粧料に配合された際に、きしみ感及びざらつき感がな
く、肌上での優れた延展性と付着性を示し、粉っぽくな
く、きめ細かな仕上り感を有し、かつ皮脂による化粧く
ずれを起しにくいという特性を有する撥水撥油性複合粉
体及びこれを含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】化粧料
用粉体を含有する化粧料としては、現在ファンデーショ
ン、白粉、ほほ紅、アイシャドウ、アイブロウ等のメイ
クアップ化粧品、ホディーパウダー、ベビーパウダー等
のボディ化粧品等が市販されている。これらの化粧品
は、一般に配合成分の8割以上が化粧料用粉体で構成さ
れている。従って化粧料用粉体の性質が各化粧性能に大
きな影響を与え、当該化粧料用粉体には、肌上での優れ
た延展性、付着性に加え、皮脂による化粧崩れを防止す
るための撥油性が要求されている。
【0003】近年、皮脂による化粧崩れを防止する目的
で、フッ素化合物で粉体を処理して、撥水・撥油性を付
与することが提案されている(特開昭55−16720
9、特開昭62−250074、特開平1−18081
1、米国特許第3632744)。
【0004】しかし、通常化粧料用粉体として用いられ
ている酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等の体積累積平均
径1μm以下の微粒子粉体は、それ自身の凝集力が極め
て強いため、フッ素化合物で表面処理しただけでは、そ
れを配合した化粧料に、微粉子によるきしみ感やのびの
悪さが残る等、使用感の面で問題があった。
【0005】一方、微粒子粉体を含有する粉体化粧料の
使用感を改善する一般的手法として、微粒子粉体と体積
累積平均径が1μm以上の球状粉体とを複合化して用い
ることが挙げられる。
【0006】しかしながら、この方法も、微粒子粉体と
球状粉体とを複合化することによって粉体化粧料中の球
状粉体の配合比率が増加し、きしみ感やのびの悪さが改
善される反面、皮膚への付着性が低下し、粉っぽさが増
してしまうという欠点があった。
【0007】そこで、粉体化粧料の付着性を向上し、粉
っぽさを無くすには、微粒子粉体とマイカ、タルク、セ
リサイト等の板状粉体とを複合化する必要がある。
【0008】しかしながら、ハイブリダイザー((株)
奈良機械製)等を使用する気流中衝撃法や、ボールミ
ル、オングミル(ホソカワミクロン社製)等を使用する
粉体混合法により複合化すると、上述の板状粉体が砕け
てしまって、粉体化粧料の使用感改善にはつながらな
い。
【0009】従って、撥水性、撥油性に優れ、皮脂等に
よる化粧崩れをおこさず、かつ、きしみ感や粉っぽさ等
が生じず使用感の良好な化粧料用粉体の開発が望まれて
いた。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる実状において、本
発明者らは鋭意検討した結果、特定粒径の板状粉体と微
粒子粉体とを混合し、これを特定の表面処理剤を用いて
表面処理することにより、上記課題を解決することがで
きることを見出し、本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は体積累積平均径1〜5
0μmの1種以上の板状粉体と体積累積平均径0.00
1〜1μmの1種以上の微粒子粉体とを混合して得られ
た複合粉体を後記一般式(1)で表わされるリン酸エス
テルで表面処理したことを特徴とする撥水撥油性複合粉
体及びこれを含有する化粧料を提供するものである。
【0012】本発明に使用される板状粉体は、体積累積
平均径1〜50μmの通常化粧料に用いられるもので板
状であれば特に限定されず、マイカ、セリサイト、タル
ク、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、板状
硫酸バリウム、板状シリカ、クレー、炭酸カルシウム、
窒素化ホウ素等が挙げられる。
【0013】また、上記板状粉体と複合される微粒子粉
体は、体積累積平均径0.001〜1μmの通常化粧品
に用いられるものであれば特に限定されず、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、群青、紺
青、赤色202号、酸化セリウム等が挙げられる。
【0014】本発明において、板状粉体と微粒子粉体の
混合比率は重量比で板状粉体/微粒子粉体=100/1
〜100/80とするのが好ましく、また、粒径の比率
は体積累積平均径で板状粉体/微粒子粉体=2/1〜1
000/1とするのが好ましい。
【0015】本発明の撥水撥油性複合粉体に使用される
板状粉体と微粒子粉体の混合には、ヘンシェルミキサ
ー、ナウタミキサー、ロッキングミキサー等の混合機が
用いられ、乾式で混合しても適当な分散媒を用いて湿式
で行っても良い。
【0016】更に、上記の如くして得られた、板状粉体
と微粒子粉体との複合粉体を表面処理するために使用さ
れる表面処理剤は、次の一般式(1) [R1(CnH2nO)m]yPO(OM)3-y (1) 〔式中、R1:直鎖又は分岐鎖の炭素数6〜21のパー
フルオロアルキル基又はパーフルオロアルキルオキシ基
を示す。 M:水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウムイオン
又は置換アンモニウムを示す。 n:1〜4の数を示す。 m:0〜10の数を示す。 y:1〜3の数を示す。〕 で表わされるリン酸エステルであり、例えば次の化合物
を例示することができる。
【0017】すなわち、ジヘプタデカフルオロデシルリ
ン酸〔(C81724O)2P(=O)(OH)〕、ヘ
プタデカフルオロデシルリン酸〔(C81724O)
P(=O)(OH)2〕、ヘプタデカフルオロデシルリ
ン酸とジヘプタデカフルオロデシルリン酸の混合物であ
るセスキヘプタデカフルオロデシルリン酸〔(C81 7
24O)rP(=O)(OH)3-r,2>r>1〕、一
般式(1)において、R1が炭素数6〜18(平均が
9)のパーフルオロアルキル基で、yが約1.5でMが
水素原子のリン酸エステル〔(Cs2s+124O)1.5
P(=O)(OH)1.5,s=6〜18〕、並びにこれ
らのリン酸エステルのアルカリ金属塩、アンモニウム
塩、置換アンモニウム塩(例えば、モノエタノールアン
モニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノ
ールアンモニウム塩等のアルカノールアンモニウム塩や
塩基性アミノ酸等の塩)が挙げられる。
【0018】本発明において、上記のリン酸エステル
(1)の使用量は、処理対象である複合粉体に対して
0.01〜30重量%、特に0.5〜15重量%が好ま
しい。使用量が0.01重量%未満では、充分な撥水・
撥油性が得られず、また30重量%を越えると使用感が
悪くなり好ましくない。
【0019】本発明の撥水撥油性複合粉体を得るため
の、複合粉体の表面処理方法としては、直接式による乾
式法、適当な溶剤を用いる湿式法のいずれをも用いるこ
とができる。
【0020】このうち、乾式法は、簡便かつ効果的な方
法であって、この方法によれば表面処理剤であるリン酸
エステル(1)の微細粉末と複合粉体とを撹拌混合する
か、若しくはリン酸エステル(1)と複合粉体を混合し
た後、共粉砕することによって、当該複合粉体の表面を
容易に処理することができる。
【0021】湿式法による場合は、表面処理剤であるリ
ン酸エステル(1)を適当な溶剤(例えば、水、エタノ
ール、イソプロピルアルコール、クロロホルム、フロン
R113及びそれらの混合溶媒等、使用するリン酸エス
テル(1)が溶解する溶剤)に溶かし、板状粉体及び微
粒子粉体よりなる複合粉体をこの溶液に分散させ、室温
下又は加熱後、溶剤トッピング又は濾過によって溶剤を
除去し、次いで乾燥を行う。また、リン酸エステル
(1)を溶解した溶剤を噴霧又は滴下により添加し、均
一分散させた後、乾燥を行ってもよい。
【0022】このような表面処理における、乾式法及び
湿式法を行うにあたり、例えばヘンシェルミキサー、ス
ーパーミキサー等の混合撹拌装置を使用することができ
る。
【0023】かくして得られた本発明の撥水撥油性複合
粉体は、化粧料用粉体としての使用に適し、化粧料全量
中に0.1〜99.0重量%配合することができる。
【0024】本発明の化粧料には上記の必須成分に加え
て、必要に応じて通常の化粧料に用いられる成分を配合
することができる。例えば、ワセリン、ラノリン、セレ
シン、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバロ
ウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等
の固形・半固形油分;スクワラン、流動パラフィン、エ
ステル油、ジグリセライド、トリグリセライド、シリコ
ーン油等の流動油分;パーフルオロポリエーテル、パー
フルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系
油剤;無機及び有機顔料;シリコーン、金属石ケン、レ
シチン、アミノ酸、コラーゲン、ポリマー、フッ素化合
物等で表面処理された無機及び有機顔料;タール色素、
天然色素等の色剤;の他、水溶性及び油溶性ポリマー、
界面活性剤、エタノール、防腐剤、酸化防止剤、増粘
剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進
剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、水等は本発
明の目的、効果を損なわない質的、量的範囲内で配合可
能である。
【0025】本発明の化粧料は通常の方法で製造するこ
とができ、パウダー、ファンデーション、クリーム状フ
ァンデーション、両用ファンデーション、おしろい、ア
イシャドウ、ほほ紅等のメイクアップ化粧料、乳液、ク
リーム等の基礎化粧料や、ボディパウダー、ベビーパウ
ダー等のボディ化粧料などに適用することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明の撥水撥油性粉体は、撥水性と撥
油性に富み、かつ使用感触に優れるものである。従っ
て、これを含有する化粧料は、耐水性、耐油性が極めて
良好で、皮脂等による化粧崩れを防止するため化粧持ち
が良く、かつ肌上での延展性と付着性が良好で、肌に良
好な感触ときめの細かい仕上りを付与する。
【0027】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもので
はない。尚、以下において、「平均径」は「体積累積平
均径」を意味する。
【0028】実施例1 セリサイト(平均径8μm,板状粉体)50gと酸化チ
タン(平均径0.3μm,微粒子粉体)50gをヘンシ
ェルミキサーに入れて3分間混合した。次いで、得られ
た複合粉体100gを丸底フラスコに入れ、これにジヘ
プタデカフルオロデシルリン酸〔(C81724O)2
P(=O)(OH)〕5.0gをイソプロピルアルコー
ル500gに加熱溶解した液を加え、60℃で4時間混
合した。その後、イソプロピルアルコールを減圧留去
し、乾燥して目的の撥水撥油性複合粉体105gを得
た。
【0029】実施例2 セリサイト(平均径8μm,板状粉体)100gと酸化
チタン(平均径0.3μm,微粒子粉体)100gをヘ
ンシェルミキサーに入れて3分間混合した。次いで、得
られた複合粉体100gを丸底フラスコに入れ、イオン
交換水500mlを加えた後、これにパーフルオロアルキ
ルリン酸エステルジオキシエチルアミン塩〔(Cn
2n+124O)yP(=O)(ONH2(CH2CH2
H)23-y〕(n=6〜18,n=9,2>y>1)の
約17.5%水溶液33gを加え、40℃で撹拌した。
次いで、1N−塩酸 40mlを加えて水溶液のpHを3以
下に下げ、粉体表面にパーフルオロアルキルリン酸を析
出させた後、これを濾過、水洗、乾燥して目的の撥水撥
油性複合粉体105gを得た。
【0030】実施例3 マイカ(平均径10μm,板状粉体)80gと微粒子酸
化チタン(平均径0.05μm,微粒子粉体)20gを
ヘンシェルミキサーに入れて5分間混合した。次いで、
得られた複合粉体100gを丸底フラスコに入れ、これ
にジヘプタデカフルオロデシルリン酸〔(C8172
4O)2P(=O)(OH)〕5.0gをイソプロピルア
ルコール500gに加熱溶解した液を加え、60℃で4
時間混合した。その後、イソプロピルアルコールを減圧
留去し、乾燥して目的の撥水撥油性複合粉体105gを
得た。
【0031】実施例4 マイカ(平均径10μm,板状粉体)120gと微粒子
酸化チタン(平均径0.05μm,微粒子粉体)30g
をヘンシェルミキサーに入れて5分間混合した。次い
で、得られた複合粉体の100gを丸底フラスコに入
れ、イオン交換水500mlを加えた後、これにパーフル
オロアルキルリン酸エステルジオキシエチルアミン塩
〔(Cn2n+124O)yP(=O)(ONH2(CH2
CH2OH)2 3-y〕(n=6〜18,n=9,2>y
>1)の約17.5%水溶液33gを加え、40℃で撹
拌した。次いで、1N−塩酸 40mlを加えて水溶液の
pHを3以下に下げ、粉体表面にパーフルオロアルキルリ
ン酸を析出させた後、これを濾過、水洗、乾燥して目的
の撥水撥油性複合粉体105gを得た。
【0032】実施例5 実施例1の酸化チタンを赤酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0033】実施例6 実施例2の酸化チタンを赤酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0034】実施例7 実施例1の酸化チタンを黄酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0035】実施例8 実施例2の酸化チタンを黄酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0036】実施例9 実施例1の酸化チタンを黒酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0037】実施例10 実施例2の酸化チタンを黒酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0038】比較例1 セリサイト(平均径8μm,板状粉体)50gと酸化チ
タン(平均径0.3μm,微粒子粉体)50gをヘンシ
ェルミキサーに入れて3分間混合する。これにメチルハ
イドロジェンポリシロキサン5gを加え、さらに5分間
混合し、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆複合
粉体105gを得た。
【0039】比較例2 セリサイト(平均径8μm,板状粉体)100gと酸化
チタン(平均径0.3μm,微粒子粉体)100gをヘ
ンシェルミキサーに入れて、3分間混合する。得られた
複合粉体の100gを1lの丸底フラスコを入れ、これ
にメチルハイドロジェンポリシロキサン5g、ヘキサン
100gを加え、10分間撹拌したのち、ヘキサンを減
圧留去し、電気乾燥器中で180℃にて8時間加熱乾燥
し、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆複合粉体
105gを得た。
【0040】比較例3 マイカ(平均径10μm,板状粉体)80gと微粒子酸
化チタン(平均径0.05μm,微粒子粉体)20gを
ヘンシェルミキサーに入れて3分間混合する。これにメ
チルハイドロジェンポリシロキサン5gを加え、さらに
5分間混合し、メチルハイドロジェンポリシロキサン被
覆複合粉体105gを得た。
【0041】比較例4 マイカ(平均径10μm,板状粉体)120gと微粒子
酸化チタン(平均径0.05μm,微粒子粉体)30g
をヘンシェルミキサーに入れて、3分間混合する。得ら
れた複合粉体の100gを1lの丸底フラスコを入れ、
これにメチルハイドロジェンポリシロキサン5g、ヘキ
サン100gを加え、10分間撹拌したのちヘキサンを
減圧留去し、電気乾燥器中で180℃にて8時間加熱乾
燥し、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆複合粉
体105gを得た。
【0042】比較例5 比較例1の酸化チタンを赤酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0043】比較例6 比較例2の酸化チタンを赤酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0044】比較例7 比較例1の酸化チタンを黄酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0045】比較例8 比較例2の酸化チタンを黄酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0046】比較例9 比較例1の酸化チタンを黒酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0047】比較例10 比較例2の酸化チタンを黒酸化鉄(平均径0.3μm,
微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水
撥油性複合粉体105gを得た。
【0048】比較例11 酸化チタン(平均径0.2μm,微粒子粉体)を丸底フ
ラスコに入れ、これにジヘプタデカフルオロデシルリン
酸〔(C81724O)2P(=O)(OH)〕5.0
gをイソプロピルアルコール500gに加熱溶解した液
を加え、60℃で4時間混合した。その後、イソプロピ
ルアルコールを減圧留去し、乾燥して目的の撥水撥油性
粉体105gを得た。
【0049】比較例12 酸化チタン(平均径0.2μm,微粒子粉体)を1l丸
底フラスコに入れ、イオン交換水500mlを加えた後、
これにパーフルオロアルキルリン酸エステルジオキシエ
チルアミン塩〔(Cn2n+124O)yP(=O)(O
NH2(CH2CH2OH)23-y〕(n=6〜18,n
=9,2>y>1)の約17.5%水溶液33gを加
え、40℃で撹拌した。次いで、1N−塩酸 40mlを
加えて水溶液のpHを3以下に下げ、粉体表面にパーフル
オロアルキルリン酸を析出させた後、これを濾過、水
洗、乾燥して目的の撥水撥油性粉体105gを得た。
【0050】比較例13 微粒子酸化チタン(平均径0.05μm,微粒子粉体)
100gを丸底フラスコに入れ、これにジヘプタデカフ
ルオロデシルリン酸〔(C81724O)2P(=O)
(OH)〕5.0gをイソプロピルアルコール500g
に加熱溶解した液を加え、60℃で4時間混合した。そ
の後、イソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して
目的の撥水撥油性粉体105gを得た。
【0051】比較例14 微粒子酸化チタン(平均径0.05μm,微粒子粉体)
100gを丸底フラスコに入れ、イオン交換水500ml
を加えた後、これにパーフルオロアルキルリン酸エステ
ルジオキシエチルアミン塩〔(Cn2n+124O)y
(=O)(ONH2(CH2CH2OH)23-y〕(n=
6〜18,n=9,2>y>1)の約17.5%水溶液
33gを加え、40℃で撹拌した。次いで、1N−塩酸
40mlを加えて水溶液のpHを3以下に下げ、粉体表面
にパーフルオロアルキルリン酸を析出させた後、これを
濾過、水洗、乾燥して目的の撥水撥油性粉体105gを
得た。
【0052】比較例15 比較例11の酸化チタンを赤酸化鉄(平均径0.3μ
m,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の
撥水撥油性粉体105gを得た。
【0053】比較例16 比較例12の酸化チタンを赤酸化鉄(平均径0.3μ
m,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の
撥水撥油性粉体105gを得た。
【0054】比較例7 比較例11の酸化チタンを黄酸化鉄(平均径0.3μ
m,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の
撥水撥油性粉体105gを得た。
【0055】比較例18 比較例12の酸化チタンを黄酸化鉄(平均径0.3μ
m,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の
撥水撥油性粉体105gを得た。
【0056】比較例19 比較例11の酸化チタンを黒酸化鉄(平均径0.3μ
m,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の
撥水撥油性粉体105gを得た。
【0057】比較例20 比較例12の酸化チタンを黒酸化鉄(平均径0.3μ
m,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目的の
撥水撥油性粉体105gを得た。
【0058】比較例21 実施例1のセリサイトをナイロンパウダー(平均径6μ
m,球状粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥
水撥油性複合粉体を105g得た。
【0059】比較例22 実施例2のセリサイトをナイロンパウダー(平均径6μ
m,球状粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥
水撥油性複合粉体を105g得た。
【0060】比較例23 実施例3のマイカをナイロンパウダー(平均径6μm,
球状粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水撥
油性複合粉体を105g得た。
【0061】比較例24 実施例4のマイカをナイロンパウダー(平均径6μm,
球状粉体)に替え、以下同様の操作により目的の撥水撥
油性複合粉体を105g得た。
【0062】比較例25 実施例1のセリサイトをナイロンパウダー(平均径6μ
m,球状粉体)に、酸化チタンを赤酸化鉄(平均径0.
3μm,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目
的の撥水撥油性複合粉体を105g得た。
【0063】比較例26 実施例2のセリサイトをナイロンパウダー(平均径6μ
m,球状粉体)に、酸化チタンを赤酸化鉄(平均径0.
3μm,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目
的の撥水撥油性複合粉体を105g得た。
【0064】比較例27 実施例1のセリサイトをナイロンパウダー(平均径6μ
m,球状粉体)に、酸化チタンを黄酸化鉄(平均径0.
3μm,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目
的の撥水撥油性複合粉体を105g得た。
【0065】比較例28 実施例2のセリサイトをナイロンパウダー(平均径6μ
m,球状粉体)に、酸化チタンを黄酸化鉄(平均径0.
3μm,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目
的の撥水撥油性複合粉体を105g得た。
【0066】比較例29 実施例1のセリサイトをナイロンパウダー(平均径6μ
m,球状粉体)に、酸化チタンを黒酸化鉄(平均径0.
3μm,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目
的の撥水撥油性複合粉体を105g得た。
【0067】比較例30 実施例2のセリサイトをナイロンパウダー(平均径6μ
m,球状粉体)に、酸化チタンを黒酸化鉄(平均径0.
3μm,微粒子粉体)に替え、以下同様の操作により目
的の撥水撥油性複合粉体を105g得た。
【0068】試験例1 上記実施例1〜10及び比較例1〜30で得られた各粉
体について、撥水性、撥油性及び使用感を下記評価方法
により評価した。その結果を下記表1〜表4に示す。
【0069】(撥水性の評価方法)30ml用ビーカーに
水15mlを入れ、その水の上に各粉体約0.05gを浮
かせ、ビーカーを揺すって水中への粉体の分散性を観察
し、下記の評価基準により評価した。 評価基準 0:粉体が直ちに水に分散した。 1:ビーカーを揺すると30秒以内に粉体が殆ど水に分
散した。 2:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁ったが、水に
浮いた粉体もみられた。 3:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁ったが、水に
浮いた粉体も多い。 4:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁らないし、水
に分散した粉体も認められなかった。 5:1分以上ビーカーを揺すっても水に分散する粉体は
認められなかった。
【0070】(撥油性の評価方法)水の代わりにスクワ
ランを30ml用ビーカーに入れた以外は撥水性の評価方
法の場合と同様にして評価を行った。
【0071】(使用感の評価方法)10人の専門パネラ
ーによりきしみ感、ざらつき感、肌上への付着性、肌上
での伸びについて、以下の判定基準により判定を行っ
た。 評価基準 ○:8人以上が良いと判定(きしみ感、ざらつき感につ
いては無いと判定)。 △:7〜5人が良いと判定(きしみ感、ざらつき感につ
いては無いと判定)。 ×:0〜4人が良いと判定(きしみ感、ざらつき感につ
いては無いと判定)。
【0072】下記表1〜表4の結果より、本発明の撥水
撥油性複合粉体は、メチルハイドロジェンポリシロキサ
ンで処理した場合に比べ、撥油性と使用感がともに優れ
たものであり、また、微粒子粉体を単独で、及び微粒子
粉体と球状粉体の複合粉体を本発明と同一の撥水撥油処
理を行った場合よりも使用感が明らかに優れていること
がわかる。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】実施例11 パウダーファンデーション 下記表5に示す組成のパウダーファンデーションを下記
製法によりそれぞれ製造し、汗及び皮脂に対する化粧持
続性及びきしみ感、ざらつき感、肌上への付着性、肌上
での伸び、仕上りのキメ細かさについて、下記評価方法
により評価した。結果を表6に示す。
【0078】(製法)粉体を混合粉砕して、これをヘン
シェルミキサーに移し、油剤と香料を加えて均一になる
様混合した。これを金皿にプレス成型して製品を得た。
【0079】(化粧持続性の評価方法)適量を顔面に塗
布し、10人の専門パネラーによりファンデーションの
とれ、よれ、顔面のてかり具合を参考に目視で化粧持続
性について以下の評価基準により判定を行った。 評価基準 ○:8人以上が化粧くずれしていないと判定。 △:7〜5人が化粧くずれしていないと判定。 ×:0〜4人が化粧くずれしていないと判定。
【0080】(使用感の評価方法)10人の専門パネラ
ーによりきしみ感、ざらつき感、肌上への付着性、肌上
での伸び、仕上りのキメ細かさについて、以下の判定基
準により判定を行った。 評価基準 ○:8人以上が良いと判定(きしみ感、ざらつき感につ
いては無いと判定)。 △:7〜5人が良いと判定(きしみ感、ざらつき感につ
いては無いと判定)。 ×:0〜4人が良いと判定(きしみ感、ざらつき感につ
いては無いと判定)。
【0081】
【表5】
【0082】
【表6】
【0083】上記評価結果より本発明品は比較品と比べ
て化粧持続性及び使用感に優れたパウダーファンデーシ
ョンであった。
【0084】
【表7】実施例12 おしろい 下記組成のおしろいを実施例11と同様にして製造し
た。 (組成) (重量%) (1)実施例1の処理粉体 2 (2)実施例5の処理粉体 1 (3)実施例7の処理粉体 0.1 (4)実施例9の処理粉体 0.05 (5)タルク バランス (6)フォンブリン HCO4*1 10 (7)防腐剤 0.1 (8)香料 0.05 *1:パーフルオロポリエーテル(モンテフルオス社製)
【0085】
【表8】実施例13 ほほ紅 下記組成のほほ紅を実施例11と同様にして製造した。 (組成) (重量%) (1)実施例2と同様に処理した赤色202号 5 (2)実施例2の処理粉体 15 (3)実施例6の処理粉体 6 (4)実施例8の処理粉体 0.5 (5)実施例10の処理粉体 0.2 (6)カオリン バランス (7)マイカ 10 (8)ジメチルポリシロキサン 10 (9)防腐剤 0.1 (10)香料 0.05
【0086】
【表9】実施例14 パウダーアイシャドウ 下記組成のパウダーアイシャドウを下記製法にてパウダ
ーアイシャドウを製造した。 (組成) (重量%) (1)雲母チタン 10 (2)セリサイト バランス (3)マイカ 10 (4)実施例6の処理粉体 0.5 (5)実施例8の処理粉体 0.4 (6)実施例10の処理粉体 0.1 (7)実施例2と同様に処理した群青 20 (8)実施例2と同様に処理した紺青 20 (9)ジメチルポリシロキサン 10 (10)防腐剤 0.1 (11)香料 0.05
【0087】(製法)上記(2)〜(8)を混合粉砕し
て、これと(1)をヘンシェルミキサーに移し、(9)
〜(11)を加えて均一になる様に混合した後、ふるい
を通し、プレス成型を行った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−91008(JP,A) 特開 平4−224506(JP,A) 特開 平3−9964(JP,A) 特開 平3−181411(JP,A) 特開 平4−308520(JP,A) 特開 平5−178723(JP,A) 特開 昭61−189211(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09C 3/08 A61K 7/00 - 7/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体積累積平均径1〜50μmの1種以上
    の板状粉体と体積累積平均径0.001〜1μmの1種
    以上の微粒子粉体とを混合して得られた複合粉体を下記
    一般式(1)で表わされるリン酸エステルで表面処理し
    たことを特徴とする撥水撥油性複合粉体。 [R1(CnH2nO)m]yPO(OM)3-y (1) 〔式中、R1:直鎖又は分岐鎖の炭素数6〜21のパー
    フルオロアルキル基又はパーフルオロアルキルオキシ基
    を示す。 M:水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウムイオン
    又は置換アンモニウムを示す。 n:1〜4の数を示す。 m:0〜10の数を示す。 y:1〜3の数を示す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撥水撥油性複合粉体を含
    有する化粧料。
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