JP3176712B2 - 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料 - Google Patents

撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水・撥油性に優れ、
化粧くずれがなく、肌上での伸びが良く、使用感触の良
好な撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧
料に関する。更に詳しくは、N−モノ長鎖アシル塩基性
アミノ酸を、フッ素化合物で表面処理してなる、撥水・
撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】化粧用
粉体を含有する化粧料としては、ファンデーション、白
粉、ほほ紅、アイシャドー、アイブロー等のメイクアッ
プ化粧品、ボディーパウダー、ベビーパウダー等のボデ
ィー化粧品等が市販されている。これらの化粧用粉体を
含有する化粧料においては、肌上での伸び、平滑性、及
び化粧崩れ、中でも皮脂による化粧くずれなどの化粧性
能が問題とされる。
【0003】近年、上記化粧料の皮脂による化粧崩れを
防止する目的で、フッ素化合物で粉体を処理して、該粉
体に撥水・撥油性を付与することが提案されている(特
開昭55−167209号、特開昭62−250074
号及び特開平1−180811号の各公報並びに米国特
許第3632744号明細書等参照)。しかし、これら
の撥水・撥油性粉体は、使用感触の面で、フッ素化合物
で処理する前に比べて平滑性が極端に悪いという欠点を
有している。
【0004】一方、平滑性の改善を目的として、N−モ
ノ長鎖アシル塩基性アミノ酸を配合することが提案され
ている(特開昭60−67406号公報参照)が、上記
撥水・撥油性粉体にN−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸
を併用すると、皮脂による化粧崩れの防止効果が低下し
てしまうという問題があった。従って、本発明の目的
は、撥水・撥油性に優れ、且つ使用感触、特に平滑性の
優れた撥水・撥油性化粧用粉体、及び該粉体を含有し、
耐水性、耐皮脂性及び耐油性が良好で、皮脂等による化
粧崩れの防止効果(化粧持ち)に優れ、かつ肌上での伸
びが良く、使用感触、特に平滑性の優れた化粧料を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、N−モノ長鎖アシ
ル塩基性アミノ酸からなる顔料を、フッ素化合物で表面
処理して得られる処理粉体、及び該処理粉体を配合した
化粧料が、優れた平滑性を有し、且つ撥水・撥油性に優
れたものであることを知見した。本発明は、上記知見に
基づいてなされたもので、炭素数8〜22の脂肪酸アシ
ル基を分子内に1個有するN−モノ長鎖アシル塩基性ア
ミノ酸からなる粉体を、下記一般式(I)で表されるパ
ーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルで表面処
理してなる、撥水・撥油性化粧用粉体を提供するもので
ある。また、本発明は、上記の本発明の撥水・撥油性化
粧用粉体を含有する化粧料を併せて提供するものであ
る。
【化2】〔RfC n 2n O〕 y PO(OM) 3-y (I) (式中、Rfは炭素数3〜21のパーフルオロアルキル
基またはパーフルオロオキシアルキル基を示し、直鎖状
あるいは分岐状であって、単一鎖長のものであっても混
合鎖長のものであってもよい。nは1〜12の整数を示
し、yは1〜3の数を示す。Mは水素、アルカリ金属、
アンモニウムまたは置換アンモニウムを示す。)
【0006】以下、まず本発明の撥水・撥油性化粧用粉
体について詳述する。本発明の化粧用粉体を構成するN
−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸を構成する塩基性アミ
ノ酸としては、α、γ−ジアミノ酪酸、オルニチン、リ
ジン、アルギニン、ヒスチジンが挙げられる。これらは
光学活性体であってもラセミ体であってもよい。長鎖ア
シル基としては、炭素数8〜22の飽和または不飽和の
直鎖あるいは分岐鎖脂肪族アシル基が挙げられ、これら
は単一鎖長のものであっても混合鎖長のものであっても
よい。上記長鎖アシル基としては、具体的には、2−エ
チルヘキサノイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロ
イル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イ
ソステアロイル、オレオイル、ベヘノイル、ココイル、
牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル、直鎖及び分
岐合成脂肪酸アシル等が挙げられる。上記長鎖アシル基
の上記塩基性アミノ酸への結合部位は、α位のアミノ基
あるいはω位のアミノ基であるが、アルギニン及びヒス
チジンにおいては、α位のアミノ基に限定される。従っ
て、本発明に用いられるN−モノ長鎖アシル塩基性アミ
ノ酸としては、例えば、Nε−2−エチルヘキサノイル
リジン、Nε−ココイルリジン、Nε−ラウロイルリジ
ン、Nε−パルミトイルリジン、Nε−イソステアロイ
ルリジン、Nε−硬化牛脂脂肪酸アシルリジン、Nα−
カプロイルリジン、Nα−ラウロイルリジン、Nα−ミ
リストイルリジン、Nα−オレオイルリジン、Nα−ベ
ヘノイルリジン、Nδ−ココイルオルニチン、Nδ−ス
テアロイルオルニチン、Nδ−牛脂脂肪酸アシルオルニ
チン、Nα−2−エチルヘキサノイルオルニチン、Nα
−ラウロイルオルニチン、Nα−イソステアロイルオル
ニチン、Nγ−パルミトイル−α,γ−ジアミノ酪酸、
Nα−牛脂脂肪酸アシル−α,γ−ジアミノ酪酸、Nα
−カプロイルアルギニン、Nα−ラウロイルアルギニ
ン、Nα−パルミトイルアルギニン、Nα−硬化牛脂脂
肪酸アシルアルギニン、Nα−ココイルヒスチジン、N
α−イソステアロイルヒスチジン等の特開昭60−67
406号公報に記載されているもの等が挙げられ、ま
た、アミホープLL〔味の素(株)製〕等の市販品も挙
げられる。
【0007】上記N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸
は、化粧料の顔料成分として用いられるため、水不溶性
又は難溶性であることが必要である。
【0008】上記N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸
は、例えば、塩基性アミノ酸とカルボン酸との反応によ
って形成される塩を、溶媒中で加熱脱水してアシル化
し、精製、乾燥する等の方法により粉体とされ、後述す
るようにフッ素化合物で表面処理されることにより、本
発明の撥水・撥油性化粧用粉体とされ、この化粧用粉体
は、主として化粧料の顔料成分として用いられる。その
粒径は、特に限定されないが、0.1〜50μm(平均
粒径)の範囲が好ましい。上記平均粒径が0.1μm未
満であると、得られる撥水・撥油性化粧用粉体の平滑性
が損なわれるおそれがあり、また、50μm超である
と、ざらつきが感じられる。
【0009】
【0010】
【0011】また、本発明の化粧用粉体を構成する上記
一般式(I)で表されるパーフルオロアルキル基を有す
るリン酸エステル(以下、フッ素化合物という)として
は、具体的には、例えば、ジヘプタデカフルオロデシル
リン酸〔(C8 172 4O)2 PO(OH)〕、ヘ
プタデカフルオロデシルリン酸〔C8 172 4 OP
O(OH)2 〕、ジヘプタデカフルオロデシルリン酸と
ヘプタデカフルオロデシルリン酸のセスキ体〔(C8
172 4 O)p PO(OH)3-p ,2>p>1〕、上
記一般式(I)において、Rfが炭素数6〜18(平均
9)のパーフルオロアルキル基、yがほぼ1.5、且つ
Mが水素であるリン酸エステル及びパーフルオロアルキ
ルジオキシエチルアミン塩リン酸エステル〔( Cm F
2m+1C2H4O)q PO(ONH2(CH2CH2OH)2)3-q, m=6〜18
(平均9),2>q>1、特開昭62−250074号
公報参照〕等が挙げられる。
【0012】本発明の撥水・撥油性化粧用粉体は、上記
N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸(粉体)を、上記フ
ッ素化合物で処理したもので、その処理法は、特に限定
されないが、一般にはフッ素化合物を溶解させた溶液と
該粉体とを混合し、濾過または溶媒の留去を行う方法が
好ましい。
【0013】上記N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸
(粉体)に対する上記フッ素化合物の処理量は、N−モ
ノ長鎖アシル塩基性アミノ酸(粉体)100重量部に対
し、好ましくは0.01〜30重量部、更に好ましくは
0.5〜15重量部である。上記処理量が0.01重量
部未満であると、充分な耐水性及び耐油性が得られ難
く、また30重量部超であると、使用感が悪くなる傾向
にある。
【0014】次に、本発明の化粧料について詳述する。
本発明の化粧料は、上述の本発明の化粧用粉体を含有す
るものであり、その含有量は、目的とする化粧料の種類
に応じて適宜決定できるが、該化粧料中に、通常、好ま
しくは0.1〜99重量%、更に好ましくは1〜50重
量%の範囲内である。
【0015】本発明の化粧料の上記化粧用粉体以外の成
分としては、目的とする化粧料の種類に応じて、通常の
化粧料に配合される成分から適宜選択した成分を配合し
うる。例えば、ワセリン、ラノリン、セレシン、マイク
ロクリスタリンワックス、カルナウバロウ、キャンデリ
ラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等の固形・半固形
油分;スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグ
リセライド、トリグリセライド、シリコン油等の流動油
分;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリ
ン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤;水溶性及
び油溶性ポリマー、界面活性剤、無機及び有機顔料、シ
リコンまたはフッ素化合物で処理された無機及び有機顔
料、有機染料等の色剤、エタノール、防腐剤、酸化防止
剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、
保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦
活剤等が挙げられ、本発明の目的、効果を損なわない質
的、量的範囲内で配合可能である。
【0016】本発明の化粧料は通常の方法に従って製造
することができ、ファンデーション、アイシャドー、頬
紅等のメイクアップ化粧料や乳液、クリーム等の基礎化
粧料等に適用することができる。
【0017】
【作用】本発明の化粧用粉体は、化粧料に配合され、皮
脂等による化粧崩れを防止し、且つ肌上での化粧料の伸
びを改善し、肌に良好な感触を付与する。
【0018】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明の化粧用粉体及び
化粧料について更に詳細に説明するが、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0019】実施例1 Nε−ラウロイルリジン〔アミホープLL、味の素
(株)製〕50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に
入れ、これにC8 17CH2 CH2 P (O)(OH)2
と (C8 17CH2 CH2)2 P(O)OHとのほぼ1:
1の混合物2.42gをイソプロピルアルコール500
gに加熱溶解(50℃)しておいたものを加え、60℃
で4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロ
ピルアルコールを減圧留去し、乾燥して目的の撥水・撥
油性粉体(本発明粉体1)51gを得た。
【0020】実施例2 Nε−ラウロイルリジン〔アミホープLL、味の素
(株)製〕50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に
入れ、これにパーフルオロアルキルリン酸エステルジエ
タノールアミン塩〔AG530、旭硝子(株)製〕の1
5%水溶液6.7gを水500gに溶解しておいたもの
を加え、60℃で4時間混合した。次いで塩酸を加えた
後、濾過して数回水洗した。これを乾燥して目的の本発
明の撥水・撥油性粉体(本発明粉体2)51gを得た。
【0021】比較例1 丸底フラスコ(またはニーダー)にセリサイト50gを
入れた。これにC8 17CH2 CH2 P(O)(OH)2
(C8 17CH2 CH2)2 P(O)OHとのほぼ1:1
の混合物2.42gをイソプロピルアルコール500g
に加熱溶解(50℃)しておいたものを加え、60℃で
4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロピ
ルアルコールを減圧留去し、乾燥してフッ素化合物処理
粉体(比較粉体1)51gを得た。
【0022】試験例1 上記実施例1、2及び比較例1で得られた各粉体(本発
明粉体1,2及び比較粉体1)、及びNε−ラウロイル
リジン〔アミホープLL、味の素(株)製〕の粉体(比
較粉体2)について、撥水性、撥油性及び使用感触を、
下記評価方法により評価した。その結果を下記〔表1〕
に示す。
【0023】(撥水性の評価方法)各粉体約0.05g
を30ml用ビーカーに水15mlを入れた上に浮かせ、ビ
ーカーを揺すって水及びスクワラン中への粉体の分散性
を観察した。評価は下記の基準によった。 0:粉体が水及びスクワランに分散した。 1:ビーカーを揺すると30秒以内に粉体が殆ど分散し
た。 2:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁ったが、水に
浮いた粉もみられた。 3:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁ったが、水に
浮いた粉も多い。 4:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁らないし、水
に分散した粉体も認められなかった。 5:1分以上ビーカーを揺すっても水及びスクワランに
分散する粉は認められなかった。
【0024】(撥油性の評価方法)水の代わりにスクワ
ランを30ml用ビーカーに入れた以外は撥水性の評価方
法の場合と同様にして評価を行った。
【0025】(使用感触の評価方法)専門パネラー5名
によって粉体の平滑感、きしみ感、ざらつき感等から粉
体の感触を以下に示す1〜5の5段階に評価してもら
い、その平均値で示した。 1:平滑感等の感触が悪い。 2:平滑感等の感触がやや悪い。 3:ふつう。 4:平滑感等の感触がややよい。 5:平滑感等の感触がよい。
【0026】
【表1】
【0027】上記〔表1〕に示した結果より、本発明の
撥水・撥油性化粧用粉体(本発明粉体1及び2)は、N
ε−ラウロイルリジン単独(比較粉体2)、あるいはセ
リサイトをフッ素化合物で処理した場合(比較粉体1)
に比べて撥水性・撥油性及び使用感触ともに優れたもの
であることが分かる。
【0028】実施例3:パウダーファンデーション 下記〔表2〕に示す組成のプレス状のパウダーファンデ
ーション(本発明品1、比較品1及び比較品2)を、次
の(製法)に従って製造し、汗及び皮脂に対する化粧持
ち、使用感について下記(評価方法)により評価した。
その結果を下記〔表3〕に示す。
【0029】(製法)粉体成分を混合粉砕して、これを
ヘンシェルミキサーに移し、油剤と香料とを加えて均一
になる様に混合した。これを金皿にプレス成型して製品
を得た。
【0030】
【表2】
【0031】(評価方法)上記製品の化粧持ち及び使用
感触について、10人の専門パネラーにより官能評価を
行い、次の基準で示した。 ○:8人以上が良いと評価。 △:4人〜7人が良いと評価。 ×:4人未満が良いと評価。
【0032】
【表3】
【0033】上記〔表3〕から明らかなように、本発明
品1は、比較品1及び2と比べて化粧持ち及び使用感触
に優れたプレス状フェイスパウダーであった。
【0034】実施例4:ルースタイプフェイスパウダー 下記(組成)のルースタイプフェイスパウダー(本発明
品2)を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)粉体成分を混合粉砕して、これをヘンシェルミ
キサーに移し、油剤と香料とを加えて均一になる様に混
合した。これを金皿にプレス成型して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(タルク、酸化チタン及びベンガラ)を それぞれ実施例1に従って処理したもの〕 ・タルク 残量 ・酸化チタン 0.5 ・ベンガラ 0.1 (5) 流動パラフィン 1 (6) 香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0035】実施例5:油性ファンデーション 下記(組成)の油性ファンデーション(本発明品3)
を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)粉体成分を混合粉砕して、これを別に加温して
溶解した油相成分に攪拌しながら添加し、均一になる様
に混合した。これを金皿に充填、冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 20 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(タルク、カオリン、酸化チタン、 ベンガラ、黒酸化鉄及び黄酸化鉄)をそれぞ れ実施例1に従って処理したもの〕 ・タルク 残量 ・カオリン 5 ・酸化チタン 5 ・ベンガラ 1 ・黒酸化鉄 0.1 ・黄酸化鉄 0.6 (3) スクワラン 25 (4) パルミチン酸イソプロピル 15 (5) セレシン 7 (6) 香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0036】実施例6:クリーム状ファンデーション 下記(組成)のクリーム状ファンデーション(本発明品
4)を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)水相成分 (6)〜(9) を混合した溶液に、別に混
合粉砕した粉体成分 (1)〜(5)を分散させた後、75℃
に加熱した。油相成分(10)〜(15)を80℃に加熱溶解し
たものを、先に調製した水相に攪拌しながら加え、乳化
した。これを攪拌しながら冷却して、50℃で香料(16)
を加え、更に攪拌しながら冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体1 15 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(酸化チタン、ベンガラ、 黒酸化鉄及び黄酸化鉄)をそれぞれ 実施例1に従って処理したもの〕 ・酸化チタン 5 ・ベンガラ 1 ・黒酸化鉄 0.1 ・黄酸化鉄 0.6 (3) 水 残量 (4) 防腐剤 0.1 (5) トリエタノールアミン 1.2 (6) ソルビット 3 (7) ステアリン酸 5 (8) 親油性モノステアリン酸グリセリン 2.5 (9) セトステアリルアルコール 1 (10)モノラウリン酸プロピレングリコール 3 (11)スクワラン 25 (12)オリーブ油 8 (13)香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0037】実施例7:固形おしろい 下記(組成)の固形おしろい(本発明品5)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合粉砕した。これを高速ブ
レンダーに移し、更にこれに成分 (8)〜(10)を80℃で
混合溶解したものを加え混合した後、再び粉砕し、ふる
いを通し、これを金皿に圧縮成形して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク、酸化チ タン、ベンガラ、黒酸化鉄及び黄酸 化鉄をそれぞれ実施例1に従って処 理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 20 ・酸化チタン 0.5 ・ベンガラ 0.1 ・黒酸化鉄 0.01 ・黄酸化鉄 0.1 (3) 流動パラフィン 8 (4) ミツロウ 2 (5) 防腐剤 適量 (6) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0038】実施例8:O/Wクリーム 下記(組成)のO/Wクリーム(本発明品6)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (8)、(10)、(12)及び(13)の水相部を攪拌
混合し、80℃に保った。他の成分を混合し、加熱溶解
して80℃とした。この油相部に先の水相部を加えて予
備乳化し、ホモミキサーで均一に乳化した後30℃まで
冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) ミツロウ 5.5 (2) セタノール 4.5 (3) 水添ラノリン 7 (4) スクワラン 33 (5) 脂肪酸グリセリン 3.5 (6) 親油性モノステアリン酸グリセリン 2 (7) ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸エステル (20E.O) 2 (8) 本発明粉体1 8 (9) 香料 微量 (10)防腐剤 適量 (11)酸化防止剤 適量 (12)プロピレングリコール 5 (13)水 適量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0039】実施例9:頬紅 下記(組成)の頬紅(本発明品7)を、次の(製法)に
従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合し、展色した。次に、混
合機の中で成分 (8)〜(10)を噴霧して加え、均一に混合
し、ふるいを通した後プレス機を使って金皿の中に圧縮
して固めて製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク及び酸化 チタンをそれぞれ実施例1に従って 処理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 20 ・酸化チタン 4 (3) ステアリン酸亜鉛 5 (4) コメデンプン 5 (5) 色材 3 (6) 流動パラフィン 3 (7) 防腐剤 適量 (8) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0040】実施例10:アイシャドー 下記(組成)のアイシャドー(本発明品8)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合し、展色した。次に、混
合機の中で成分 (8)〜(10)を噴霧して加え、均一に混合
し、ふるいを通した後プレス機を使って金皿の中に圧縮
して固めて製品を得た。 (組成) (%) (1) 本発明粉体1 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク及び雲母 チタンをそれぞれ実施例1に従って 処理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 5 ・雲母チタン 5 (3) ステアリン酸亜鉛 5 (4) ラウリン酸亜鉛 3 (5) 着色顔料 10 (6) 流動パラフィン 7.5 (7) 防腐剤 適量 (8) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0041】実施例3〜10で得られた本発明の化粧料
(本発明品1〜8)は、いずれも、使用感触に優れ、化
粧持ちが極めて良好なものであった。
【0042】
【発明の効果】本発明の撥水・撥油性化粧用粉体は、撥
水・撥油性に優れ、且つ使用感触、特に平滑性の優れた
ものである。また、本発明の化粧料は、本発明の化粧用
粉体を含有し、耐水性、耐皮脂性及び耐油性が良好で、
皮脂等による化粧崩れの防止効果(化粧持ち)に優れ、
かつ肌上での伸びが良く、使用感触、特に平滑性の優れ
たものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 裕司 東京都小金井市梶野町2の1の13 (56)参考文献 特開 平5−285369(JP,A) 特開 平5−93153(JP,A) 特開 平2−218603(JP,A) 特開 平1−180811(JP,A) 特開 昭62−250074(JP,A) 特開 昭55−167209(JP,A) 特開 昭60−67406(JP,A) 特開 平3−200879(JP,A) 特開 昭61−10503(JP,A) 特開 平5−339127(JP,A) 特開 平5−339128(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/02 A61K 7/031 A61K 7/032 A61K 7/035 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数8〜22の脂肪酸アシル基を分子
    内に1個有するN−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸を、
    フッ素化合物で表面処理してなる、撥水・撥油性化粧用
    粉体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撥水・撥油性化粧用粉体
    を含有することを特徴とする化粧料。
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