JPH05339126A - 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料 - Google Patents

撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料

Info

Publication number
JPH05339126A
JPH05339126A JP15371392A JP15371392A JPH05339126A JP H05339126 A JPH05339126 A JP H05339126A JP 15371392 A JP15371392 A JP 15371392A JP 15371392 A JP15371392 A JP 15371392A JP H05339126 A JPH05339126 A JP H05339126A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
cosmetic
water
oil
repellent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP15371392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3176712B2 (ja
Inventor
Akio Kashimoto
明生 樫本
Ayumi Kiyoumasu
あゆみ 京増
Shinji Yano
真司 矢野
Hiroshi Takada
博史 高田
Yuji Ito
裕司 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP15371392A priority Critical patent/JP3176712B2/ja
Publication of JPH05339126A publication Critical patent/JPH05339126A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3176712B2 publication Critical patent/JP3176712B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 撥水・撥油性に優れ、且つ使用感触、特に平
滑性の優れた撥水・撥油性化粧用粉体、及び該粉体を含
有し、耐水性、耐皮脂性及び耐油性が良好で、皮脂等に
よる化粧崩れの防止効果(化粧持ち)に優れ、かつ肌上
での伸びが良く、使用感触、特に平滑性の優れた化粧料
を提供すること。 【構成】 本発明の撥水・撥油性化粧用粉体は、炭素数
8〜22の脂肪酸アシル基を分子内に1個有するN−モ
ノ長鎖アシル塩基性アミノ酸からなる顔料をフッ素化合
物で表面処理してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水・撥油性に優れ、
化粧くずれがなく、肌上での伸びが良く、使用感触の良
好な撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧
料に関する。更に詳しくは、N−モノ長鎖アシル塩基性
アミノ酸を、フッ素化合物で表面処理してなる、撥水・
撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】化粧用
粉体を含有する化粧料としては、ファンデーション、白
粉、ほほ紅、アイシャドー、アイブロー等のメイクアッ
プ化粧品、ボディーパウダー、ベビーパウダー等のボデ
ィー化粧品等が市販されている。これらの化粧用粉体を
含有する化粧料においては、肌上での伸び、平滑性、及
び化粧崩れ、中でも皮脂による化粧くずれなどの化粧性
能が問題とされる。
【0003】近年、上記化粧料の皮脂による化粧崩れを
防止する目的で、フッ素化合物で粉体を処理して、該粉
体に撥水・撥油性を付与することが提案されている(特
開昭55−167209号、特開昭62−250074
号及び特開平1−180811号の各公報並びに米国特
許第3632744号明細書等参照)。しかし、これら
の撥水・撥油性粉体は、使用感触の面で、フッ素化合物
で処理する前に比べて平滑性が極端に悪いという欠点を
有している。
【0004】一方、平滑性の改善を目的として、N−モ
ノ長鎖アシル塩基性アミノ酸を配合することが提案され
ている(特開昭60−67406号公報参照)が、上記
撥水・撥油性粉体にN−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸
を併用すると、皮脂による化粧崩れの防止効果が低下し
てしまうという問題があった。従って、本発明の目的
は、撥水・撥油性に優れ、且つ使用感触、特に平滑性の
優れた撥水・撥油性化粧用粉体、及び該粉体を含有し、
耐水性、耐皮脂性及び耐油性が良好で、皮脂等による化
粧崩れの防止効果(化粧持ち)に優れ、かつ肌上での伸
びが良く、使用感触、特に平滑性の優れた化粧料を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、N−モノ長鎖アシ
ル塩基性アミノ酸からなる顔料を、フッ素化合物で表面
処理して得られる処理粉体、及び該処理粉体を配合した
化粧料が、優れた平滑性を有し、且つ撥水・撥油性に優
れたものであることを知見した。本発明は、上記知見に
基づいてなされたもので、炭素数8〜22の脂肪酸アシ
ル基を分子内に1個有するN−モノ長鎖アシル塩基性ア
ミノ酸を、フッ素化合物で表面処理してなる、撥水・撥
油性化粧用粉体を提供するものである。また、本発明
は、上記の本発明の撥水・撥油性化粧用粉体を含有する
化粧料を併せて提供するものである。
【0006】以下、まず本発明の撥水・撥油性化粧用粉
体について詳述する。本発明の化粧用粉体を構成するN
−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸を構成する塩基性アミ
ノ酸としては、α、γ−ジアミノ酪酸、オルニチン、リ
ジン、アルギニン、ヒスチジンが挙げられる。これらは
光学活性体であってもラセミ体であってもよい。長鎖ア
シル基としては、炭素数8〜22の飽和または不飽和の
直鎖あるいは分岐鎖脂肪族アシル基が挙げられ、これら
は単一鎖長のものであっても混合鎖長のものであっても
よい。上記長鎖アシル基としては、具体的には、2−エ
チルヘキサノイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロ
イル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イ
ソステアロイル、オレオイル、ベヘノイル、ココイル、
牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル、直鎖及び分
岐合成脂肪酸アシル等が挙げられる。上記長鎖アシル基
の上記塩基性アミノ酸への結合部位は、α位のアミノ基
あるいはω位のアミノ基であるが、アルギニン及びヒス
チジンにおいては、α位のアミノ基に限定される。従っ
て、本発明に用いられるN−モノ長鎖アシル塩基性アミ
ノ酸としては、例えば、Nε−2−エチルヘキサノイル
リジン、Nε−ココイルリジン、Nε−パルミトイルリ
ジン、Nε−イソステアロイルリジン、Nε−硬化牛脂
脂肪酸アシルリジン、Nα−カプロイルリジン、Nα−
ラウロイルリジン、Nα−ミリストイルリジン、Nα−
オレオイルリジン、Nα−ベヘノイルリジン、Nδ−コ
コイルオルニチン、Nδ−ステアロイルオルニチン、N
δ−牛脂脂肪酸アシルオルニチン、Nα−2−エチルヘ
キサノイルオルニチン、Nα−ラウロイルオルニチン、
Nα−イソステアロイルオルニチン、Nγ−パルミトイ
ル−α,γ−ジアミノ酪酸、Nα−牛脂脂肪酸アシル−
α,γ−ジアミノ酪酸、Nα−カプロイルアルギニン、
Nα−ラウロイルアルギニン、Nα−パルミトイルアル
ギニン、Nα−硬化牛脂脂肪酸アシルアルギニン、Nα
−ココイルヒスチジン、Nα−イソステアロイルヒスチ
ジン等の特開昭60−67406号公報に記載されてい
るもの等が挙げられ、また、アミホープLL〔味の素
(株)製〕等の市販品も挙げられる。
【0007】上記N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸
は、化粧料の顔料成分として用いられるため、水不溶性
又は難溶性であることが必要である。
【0008】上記N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸
は、例えば、塩基性アミノ酸とカルボン酸との反応によ
って形成される塩を、溶媒中で加熱脱水してアシル化
し、精製、乾燥する等の方法により粉体とされ、後述す
るようにフッ素化合物で表面処理されることにより、本
発明の撥水・撥油性化粧用粉体とされ、この化粧用粉体
は、主として化粧料の顔料成分として用いられる。その
粒径は、特に限定されないが、0.1〜50μm(平均
粒径)の範囲が好ましい。上記平均粒径が0.1μm未
満であると、得られる撥水・撥油性化粧用粉体の平滑性
が損なわれるおそれがあり、また、50μm超である
と、ざらつきが感じられる。
【0009】また、本発明の化粧用粉体を構成する上記
フッ素化合物としては、パーフルオロアルキル基を含有
する化合物が好ましく、例えば、下記〔化1〕の一般式
(I)で表されるパーフルオロアルキル基を有するリン
酸エステル(米国特許第3632744号明細書参
照)、フルオロアルキルジ(オキシエチル)アミンリン
酸エステル(特開昭62−250074号公報参照)、
パーフルオロアルキル基を有する樹脂(特開昭55−1
67209号公報参照)、四フッ化エチレン樹脂、パー
フルオロアルコール、パーフルオロエポキシ化合物、ス
ルホアミド型フロオロリン酸、パーフルオロ硫酸塩、パ
ーフルオロカルボン酸塩、パーフルオロアルキルシラン
〔信越シリコーン(株)製のLP−1T、LP−4T及
びLP−8T等のシランカップリング剤〕等が挙げられ
る。
【0010】
【化1】 〔RfCn 2nO〕y PO(OM)3-y (I) (式中、Rfは炭素数3〜21のパーフルオロアルキル
基またはパーフルオロオキシアルキル基を示し、直鎖状
あるいは分岐状であって、単一鎖長のものであっても混
合鎖長のものであってもよい。nは1〜12の整数を示
し、yは1〜3の数を示す。Mは水素、アルカリ金属、
アンモニウム及び置換アンモニウム等を示す)。
【0011】上記一般式(I)で表されるフッ素化合物
としては、具体的には、例えば、ジヘプタデカフルオロ
デシルリン酸〔(C8 172 4 O)2 PO(O
H)〕、ヘプタデカフルオロデシルリン酸〔C8 17
2 4 OPO(OH)2 〕、ジヘプタデカフルオロデシ
ルリン酸とヘプタデカフルオロデシルリン酸のセスキ体
〔(C8 172 4 O)p PO(OH)3-p ,2>p
>1〕、上記一般式(I)において、Rfが炭素数6〜
18(平均9)のパーフルオロアルキル基、yがほぼ
1.5、且つMが水素であるリン酸エステル及びパーフ
ルオロアルキルジオキシエチルアミン塩リン酸エステル
〔( Cm F2m+1 C2H4O)q PO(ONH2(CH2CH2OH)2)3 -q, m=
6〜18(平均9),2>q>1、特開昭62−250
074号公報参照〕等が挙げられる。
【0012】本発明の撥水・撥油性化粧用粉体は、上記
N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸(粉体)を、上記フ
ッ素化合物で処理したもので、その処理法は、特に限定
されないが、一般にはフッ素化合物を溶解させた溶液と
該粉体とを混合し、濾過または溶媒の留去を行う方法が
好ましい。
【0013】上記N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸
(粉体)に対する上記フッ素化合物の処理量は、N−モ
ノ長鎖アシル塩基性アミノ酸(粉体)100重量部に対
し、好ましくは0.01〜30重量部、更に好ましくは
0.5〜15重量部である。上記処理量が0.01重量
部未満であると、充分な耐水性及び耐油性が得られ難
く、また30重量部超であると、使用感が悪くなる傾向
にある。
【0014】次に、本発明の化粧料について詳述する。
本発明の化粧料は、上述の本発明の化粧用粉体を含有す
るものであり、その含有量は、目的とする化粧料の種類
に応じて適宜決定できるが、該化粧料中に、通常、好ま
しくは0.1〜99重量%、更に好ましくは1〜50重
量%の範囲内である。
【0015】本発明の化粧料の上記化粧用粉体以外の成
分としては、目的とする化粧料の種類に応じて、通常の
化粧料に配合される成分から適宜選択した成分を配合し
うる。例えば、ワセリン、ラノリン、セレシン、マイク
ロクリスタリンワックス、カルナウバロウ、キャンデリ
ラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等の固形・半固形
油分;スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグ
リセライド、トリグリセライド、シリコン油等の流動油
分;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリ
ン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤;水溶性及
び油溶性ポリマー、界面活性剤、無機及び有機顔料、シ
リコンまたはフッ素化合物で処理された無機及び有機顔
料、有機染料等の色剤、エタノール、防腐剤、酸化防止
剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、
保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦
活剤等が挙げられ、本発明の目的、効果を損なわない質
的、量的範囲内で配合可能である。
【0016】本発明の化粧料は通常の方法に従って製造
することができ、ファンデーション、アイシャドー、頬
紅等のメイクアップ化粧料や乳液、クリーム等の基礎化
粧料等に適用することができる。
【0017】
【作用】本発明の化粧用粉体は、化粧料に配合され、皮
脂等による化粧崩れを防止し、且つ肌上での化粧料の伸
びを改善し、肌に良好な感触を付与する。
【0018】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明の化粧用粉体及び
化粧料について更に詳細に説明するが、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0019】実施例1 Nα−ラウロイルリジン〔アミホープLL、味の素
(株)製〕50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に
入れ、これにC8 17CH2 CH2 P (O)(OH)2
と (C8 17CH2 CH2)2 P(O)OHとのほぼ1:
1の混合物2.42gをイソプロピルアルコール500
gに加熱溶解(50℃)しておいたものを加え、60℃
で4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロ
ピルアルコールを減圧留去し、乾燥して目的の撥水・撥
油性粉体(本発明粉体1)51gを得た。
【0020】実施例2 Nα−ラウロイルリジン〔アミホープLL、味の素
(株)製〕50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に
入れ、これにパーフルオロアルキルリン酸エステルジエ
タノールアミン塩〔AG530、旭硝子(株)製〕の1
5%水溶液6.7gを水500gに溶解しておいたもの
を加え、60℃で4時間混合した。次いで塩酸を加えた
後、濾過して数回水洗した。これを乾燥して目的の本発
明の撥水・撥油性粉体(本発明粉体2)51gを得た。
【0021】比較例1 丸底フラスコ(またはニーダー)にセリサイト50gを
入れた。これにC8 17CH2 CH2 P(O)(OH)2
(C8 17CH2 CH2)2 P(O)OHとのほぼ1:1
の混合物2.42gをイソプロピルアルコール500g
に加熱溶解(50℃)しておいたものを加え、60℃で
4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロピ
ルアルコールを減圧留去し、乾燥してフッ素化合物処理
粉体(比較粉体1)51gを得た。
【0022】試験例1 上記実施例1、2及び比較例1で得られた各粉体(本発
明粉体1,2及び比較粉体1)、及びNα−ラウロイル
リジン〔アミホープLL、味の素(株)製〕の粉体(比
較粉体2)について、撥水性、撥油性及び使用感触を、
下記評価方法により評価した。その結果を下記〔表1〕
に示す。
【0023】(撥水性の評価方法)各粉体約0.05g
を30ml用ビーカーに水15mlを入れた上に浮かせ、ビ
ーカーを揺すって水及びスクワラン中への粉体の分散性
を観察した。評価は下記の基準によった。 0:粉体が水及びスクワランに分散した。 1:ビーカーを揺すると30秒以内に粉体が殆ど分散し
た。 2:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁ったが、水に
浮いた粉もみられた。 3:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁ったが、水に
浮いた粉も多い。 4:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁らないし、水
に分散した粉体も認められなかった。 5:1分以上ビーカーを揺すっても水及びスクワランに
分散する粉は認められなかった。
【0024】(撥油性の評価方法)水の代わりにスクワ
ランを30ml用ビーカーに入れた以外は撥水性の評価方
法の場合と同様にして評価を行った。
【0025】(使用感触の評価方法)専門パネラー5名
によって粉体の平滑感、きしみ感、ざらつき感等から粉
体の感触を以下に示す1〜5の5段階に評価してもら
い、その平均値で示した。 1:平滑感等の感触が悪い。 2:平滑感等の感触がやや悪い。 3:ふつう。 4:平滑感等の感触がややよい。 5:平滑感等の感触がよい。
【0026】
【表1】
【0027】上記〔表1〕に示した結果より、本発明の
撥水・撥油性化粧用粉体(本発明粉体1及び2)は、N
α−ラウロイルリジン単独(比較粉体2)、あるいはセ
リサイトをフッ素化合物で処理した場合(比較粉体1)
に比べて撥水性・撥油性及び使用感触ともに優れたもの
であることが分かる。
【0028】実施例3:パウダーファンデーション 下記〔表2〕に示す組成のプレス状のパウダーファンデ
ーション(本発明品1、比較品1及び比較品2)を、次
の(製法)に従って製造し、汗及び皮脂に対する化粧持
ち、使用感について下記(評価方法)により評価した。
その結果を下記〔表3〕に示す。
【0029】(製法)粉体成分を混合粉砕して、これを
ヘンシェルミキサーに移し、油剤と香料とを加えて均一
になる様に混合した。これを金皿にプレス成型して製品
を得た。
【0030】
【表2】
【0031】(評価方法)上記製品の化粧持ち及び使用
感触について、10人の専門パネラーにより官能評価を
行い、次の基準で示した。 ○:8人以上が良いと評価。 △:4人〜7人が良いと評価。 ×:4人未満が良いと評価。
【0032】
【表3】
【0033】上記〔表3〕から明らかなように、本発明
品1は、比較品1及び2と比べて化粧持ち及び使用感触
に優れたプレス状フェイスパウダーであった。
【0034】実施例4:ルースタイプフェイスパウダー 下記(組成)のルースタイプフェイスパウダー(本発明
品2)を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)粉体成分を混合粉砕して、これをヘンシェルミ
キサーに移し、油剤と香料とを加えて均一になる様に混
合した。これを金皿にプレス成型して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(タルク、酸化チタン及びベンガラ)を それぞれ実施例1に従って処理したもの〕 ・タルク 残量 ・酸化チタン 0.5 ・ベンガラ 0.1 (5) 流動パラフィン 1 (6) 香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0035】実施例5:油性ファンデーション 下記(組成)の油性ファンデーション(本発明品3)
を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)粉体成分を混合粉砕して、これを別に加温して
溶解した油相成分に攪拌しながら添加し、均一になる様
に混合した。これを金皿に充填、冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 20 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(タルク、カオリン、酸化チタン、 ベンガラ、黒酸化鉄及び黄酸化鉄)をそれぞ れ実施例1に従って処理したもの〕 ・タルク 残量 ・カオリン 5 ・酸化チタン 5 ・ベンガラ 1 ・黒酸化鉄 0.1 ・黄酸化鉄 0.6 (3) スクワラン 25 (4) パルミチン酸イソプロピル 15 (5) セレシン 7 (6) 香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0036】実施例6:クリーム状ファンデーション 下記(組成)のクリーム状ファンデーション(本発明品
4)を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)水相成分 (6)〜(9) を混合した溶液に、別に混
合粉砕した粉体成分 (1)〜(5)を分散させた後、75℃
に加熱した。油相成分(10)〜(15)を80℃に加熱溶解し
たものを、先に調製した水相に攪拌しながら加え、乳化
した。これを攪拌しながら冷却して、50℃で香料(16)
を加え、更に攪拌しながら冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体1 15 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(酸化チタン、ベンガラ、 黒酸化鉄及び黄酸化鉄)をそれぞれ 実施例1に従って処理したもの〕 ・酸化チタン 5 ・ベンガラ 1 ・黒酸化鉄 0.1 ・黄酸化鉄 0.6 (3) 水 残量 (4) 防腐剤 0.1 (5) トリエタノールアミン 1.2 (6) ソルビット 3 (7) ステアリン酸 5 (8) 親油性モノステアリン酸グリセリン 2.5 (9) セトステアリルアルコール 1 (10)モノラウリン酸プロピレングリコール 3 (11)スクワラン 25 (12)オリーブ油 8 (13)香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0037】実施例7:固形おしろい 下記(組成)の固形おしろい(本発明品5)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合粉砕した。これを高速ブ
レンダーに移し、更にこれに成分 (8)〜(10)を80℃で
混合溶解したものを加え混合した後、再び粉砕し、ふる
いを通し、これを金皿に圧縮成形して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク、酸化チ タン、ベンガラ、黒酸化鉄及び黄酸 化鉄をそれぞれ実施例1に従って処 理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 20 ・酸化チタン 0.5 ・ベンガラ 0.1 ・黒酸化鉄 0.01 ・黄酸化鉄 0.1 (3) 流動パラフィン 8 (4) ミツロウ 2 (5) 防腐剤 適量 (6) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0038】実施例8:O/Wクリーム 下記(組成)のO/Wクリーム(本発明品6)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (8)、(10)、(12)及び(13)の水相部を攪拌
混合し、80℃に保った。他の成分を混合し、加熱溶解
して80℃とした。この油相部に先の水相部を加えて予
備乳化し、ホモミキサーで均一に乳化した後30℃まで
冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) ミツロウ 5.5 (2) セタノール 4.5 (3) 水添ラノリン 7 (4) スクワラン 33 (5) 脂肪酸グリセリン 3.5 (6) 親油性モノステアリン酸グリセリン 2 (7) ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸エステル (20E.O) 2 (8) 本発明粉体1 8 (9) 香料 微量 (10)防腐剤 適量 (11)酸化防止剤 適量 (12)プロピレングリコール 5 (13)水 適量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0039】実施例9:頬紅 下記(組成)の頬紅(本発明品7)を、次の(製法)に
従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合し、展色した。次に、混
合機の中で成分 (8)〜(10)を噴霧して加え、均一に混合
し、ふるいを通した後プレス機を使って金皿の中に圧縮
して固めて製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク及び酸化 チタンをそれぞれ実施例1に従って 処理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 20 ・酸化チタン 4 (3) ステアリン酸亜鉛 5 (4) コメデンプン 5 (5) 色材 3 (6) 流動パラフィン 3 (7) 防腐剤 適量 (8) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0040】実施例10:アイシャドー 下記(組成)のアイシャドー(本発明品8)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合し、展色した。次に、混
合機の中で成分 (8)〜(10)を噴霧して加え、均一に混合
し、ふるいを通した後プレス機を使って金皿の中に圧縮
して固めて製品を得た。 (組成) (%) (1) 本発明粉体1 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク及び雲母 チタンをそれぞれ実施例1に従って 処理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 5 ・雲母チタン 5 (3) ステアリン酸亜鉛 5 (4) ラウリン酸亜鉛 3 (5) 着色顔料 10 (6) 流動パラフィン 7.5 (7) 防腐剤 適量 (8) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0041】実施例3〜10で得られた本発明の化粧料
(本発明品1〜8)は、いずれも、使用感触に優れ、化
粧持ちが極めて良好なものであった。
【0042】
【発明の効果】本発明の撥水・撥油性化粧用粉体は、撥
水・撥油性に優れ、且つ使用感触、特に平滑性の優れた
ものである。また、本発明の化粧料は、本発明の化粧用
粉体を含有し、耐水性、耐皮脂性及び耐油性が良好で、
皮脂等による化粧崩れの防止効果(化粧持ち)に優れ、
かつ肌上での伸びが良く、使用感触、特に平滑性の優れ
たものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】以下、まず本発明の撥水・撥油性化粧用粉
体について詳述する。本発明の化粧用粉体を構成するN
−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸を構成する塩基性アミ
ノ酸としては、α、γ−ジアミノ酪酸、オルニチン、リ
ジン、アルギニン、ヒスチジンが挙げられる。これらは
光学活性体であってもラセミ体であってもよい。長鎖ア
シル基としては、炭素数8〜22の飽和または不飽和の
直鎖あるいは分岐鎖脂肪族アシル基が挙げられ、これら
は単一鎖長のものであっても混合鎖長のものであっても
よい。上記長鎖アシル基としては、具体的には、2−エ
チルヘキサノイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロ
イル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イ
ソステアロイル、オレオイル、ベヘノイル、ココイル、
牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル、直鎖及び分
岐合成脂肪酸アシル等が挙げられる。上記長鎖アシル基
の上記塩基性アミノ酸への結合部位は、α位のアミノ基
あるいはω位のアミノ基であるが、アルギニン及びヒス
チジンにおいては、α位のアミノ基に限定される。従っ
て、本発明に用いられるN−モノ長鎖アシル塩基性アミ
ノ酸としては、例えば、Nε−2−エチルヘキサノイル
リジン、Nε−ココイルリジン、Nε−ラウロイルリジ
ン、Nε−パルミトイルリジン、Nε−イソステアロイ
ルリジン、Nε−硬化牛脂脂肪酸アシルリジン、Nα−
カプロイルリジン、Nα−ラウロイルリジン、Nα−ミ
リストイルリジン、Nα−オレオイルリジン、Nα−ベ
ヘノイルリジン、Nδ−ココイルオルニチン、Nδ−ス
テアロイルオルニチン、Nδ−牛脂脂肪酸アシルオルニ
チン、Nα−2−エチルヘキサノイルオルニチン、Nα
−ラウロイルオルニチン、Nα−イソステアロイルオル
ニチン、Nγ−パルミトイル−α,γ−ジアミノ酪酸、
Nα−牛脂脂肪酸アシル−α,γ−ジアミノ酪酸、Nα
−カプロイルアルギニン、Nα−ラウロイルアルギニ
ン、Nα−パルミトイルアルギニン、Nα−硬化牛脂脂
肪酸アシルアルギニン、Nα−ココイルヒスチジン、N
α−イソステアロイルヒスチジン等の特開昭60−67
406号公報に記載されているもの等が挙げられ、ま
た、アミホープLL〔味の素(株)製〕等の市販品も挙
げられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】実施例1 Nε−ラウロイルリジン〔アミホープLL、味の素
(株)製〕50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に
入れ、これにC8 17CH2 CH2 P (O)(OH)2
と (C8 17CH2 CH2)2 P(O)OHとのほぼ1:
1の混合物2.42gをイソプロピルアルコール500
gに加熱溶解(50℃)しておいたものを加え、60℃
で4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロ
ピルアルコールを減圧留去し、乾燥して目的の撥水・撥
油性粉体(本発明粉体1)51gを得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】実施例2 Nε−ラウロイルリジン〔アミホープLL、味の素
(株)製〕50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に
入れ、これにパーフルオロアルキルリン酸エステルジエ
タノールアミン塩〔AG530、旭硝子(株)製〕の1
5%水溶液6.7gを水500gに溶解しておいたもの
を加え、60℃で4時間混合した。次いで塩酸を加えた
後、濾過して数回水洗した。これを乾燥して目的の本発
明の撥水・撥油性粉体(本発明粉体2)51gを得た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】試験例1 上記実施例1、2及び比較例1で得られた各粉体(本発
明粉体1,2及び比較粉体1)、及びNε−ラウロイル
リジン〔アミホープLL、味の素(株)製〕の粉体(比
較粉体2)について、撥水性、撥油性及び使用感触を、
下記評価方法により評価した。その結果を下記〔表1〕
に示す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】上記〔表1〕に示した結果より、本発明の
撥水・撥油性化粧用粉体(本発明粉体1及び2)は、N
ε−ラウロイルリジン単独(比較粉体2)、あるいはセ
リサイトをフッ素化合物で処理した場合(比較粉体1)
に比べて撥水性・撥油性及び使用感触ともに優れたもの
であることが分かる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数8〜22の脂肪酸アシル基を分子
    内に1個有するN−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸を、
    フッ素化合物で表面処理してなる、撥水・撥油性化粧用
    粉体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撥水・撥油性化粧用粉体
    を含有することを特徴とする化粧料。
JP15371392A 1992-06-12 1992-06-12 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料 Expired - Fee Related JP3176712B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15371392A JP3176712B2 (ja) 1992-06-12 1992-06-12 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15371392A JP3176712B2 (ja) 1992-06-12 1992-06-12 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05339126A true JPH05339126A (ja) 1993-12-21
JP3176712B2 JP3176712B2 (ja) 2001-06-18

Family

ID=15568475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15371392A Expired - Fee Related JP3176712B2 (ja) 1992-06-12 1992-06-12 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3176712B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8603504B2 (en) 2005-03-30 2013-12-10 Ajinomoto Co., Inc. Cosmetic powder

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017188279A1 (ja) 2016-04-26 2017-11-02 味の素株式会社 化粧料用組成物、及びそれを含有する化粧料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8603504B2 (en) 2005-03-30 2013-12-10 Ajinomoto Co., Inc. Cosmetic powder

Also Published As

Publication number Publication date
JP3176712B2 (ja) 2001-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100594548B1 (ko) 화장품 조성물
JP2726778B2 (ja) 化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
JP3119379B2 (ja) 撥水性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
JP4214611B2 (ja) 無機顔料組成物
JP3313043B2 (ja) 油中水型乳化組成物
JP2001158716A (ja) 含水粉末化粧料
JP2672908B2 (ja) 粉体化粧料
JP3176712B2 (ja) 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
JP2672913B2 (ja) 化粧料
JP2593983B2 (ja) 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
JP3688859B2 (ja) 皮膚化粧料
JP3481639B2 (ja) 撥水撥油性複合粉体及びこれを含有する化粧料
JPH0539209A (ja) 複合化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
JP2649448B2 (ja) 撥水性粉体及び該粉体を含有する化粧料
JPH08283605A (ja) 改質粉体および配合化粧料
JPH05285369A (ja) 撥水・撥油性粉体及びこれを含有する化粧料
JP2004203789A (ja) 化粧料
JP3167422B2 (ja) 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
JPH0680536A (ja) 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
JP4176054B2 (ja) 化粧料
JP3167423B2 (ja) 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
FR2873575A1 (fr) Poudre enrobee et produit cosmetique la contenant
JP2003055142A (ja) 水中油型化粧料
JPH06321725A (ja) 化粧料
JP2724257B2 (ja) 化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090406

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090406

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100406

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110406

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees