JP3479909B2 - 吊戸用下枠及び建築物の出入口構造 - Google Patents
吊戸用下枠及び建築物の出入口構造Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引き戸や引き戸タ
イプの自動ドアや折戸等といった吊戸に使用する下枠
と、その下枠を利用する建築物の出入口構造に関する。
イプの自動ドアや折戸等といった吊戸に使用する下枠
と、その下枠を利用する建築物の出入口構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、引き戸や引き戸タイプの自動ド
アや折戸等といった吊戸に使用される下枠10の一従来
例である。この下枠10は、屋内側Xと屋外側Yを結ぶ
建築物の出入口に設置されて吊戸dの開閉をガイドする
ためのもので、上部枠材11と下部枠材12とを互いに
溶接して一体的に組み合わせて構成されている。上部枠
材11には、屋内側Xの床面Fxと屋外側Yの床面Fy
に対して面一に埋設された上壁部13が形成されてい
る。また、上部枠材11には、下枠10の長手方向に沿
って伸長する一対の縦壁部14間に凹部15が形成され
ていて、吊戸dの開閉時には吊戸dの下枠d1から下向
きに突出するガイド部材d2が凹部15を構成する一対
の縦壁部14に案内されて、吊戸dがスムーズに開閉さ
れる。このような吊戸用の下枠10は、例えばバルコニ
ーと屋内の間に介在するサッシ下枠等とは異なり床面F
xおよび床面Fyに対して段差がないため、車椅子や高
齢者や小さな子供にとって通行時の障壁にならず、医療
施設、福祉施設、公共施設や教育施設などの建築物の出
入口に多く用いられている。
アや折戸等といった吊戸に使用される下枠10の一従来
例である。この下枠10は、屋内側Xと屋外側Yを結ぶ
建築物の出入口に設置されて吊戸dの開閉をガイドする
ためのもので、上部枠材11と下部枠材12とを互いに
溶接して一体的に組み合わせて構成されている。上部枠
材11には、屋内側Xの床面Fxと屋外側Yの床面Fy
に対して面一に埋設された上壁部13が形成されてい
る。また、上部枠材11には、下枠10の長手方向に沿
って伸長する一対の縦壁部14間に凹部15が形成され
ていて、吊戸dの開閉時には吊戸dの下枠d1から下向
きに突出するガイド部材d2が凹部15を構成する一対
の縦壁部14に案内されて、吊戸dがスムーズに開閉さ
れる。このような吊戸用の下枠10は、例えばバルコニ
ーと屋内の間に介在するサッシ下枠等とは異なり床面F
xおよび床面Fyに対して段差がないため、車椅子や高
齢者や小さな子供にとって通行時の障壁にならず、医療
施設、福祉施設、公共施設や教育施設などの建築物の出
入口に多く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような図8で示す従来の下枠10は屋内側Xの床面Fx
に対する水密性が低いという問題点があって、その使用
が限られていた。即ち、屋外側Yの床面Fyから雨水が
凹部15に流れてきても、凹部15が数cm程度の幅や
高さしかない上に、ガイド部材d2が入り込んでいるこ
ともあって、雨水を貯水できる容量が極めて少なく、そ
のため直ぐに雨水が凹部15から溢れ出てきて屋内側X
の床面Fxへ浸水してしまうからである。従来はこうし
た水密性の低さがボトルネックとなって吊戸dについて
は、雨水が浸入してもさほど問題とならないような出入
口、例えば自動ドアであればビル等の出入口、また折戸
であればオープンテラス等の出入口や、風雨に直接曝さ
れることがなく雨水の浸入自体が問題とならないような
建築物の内部における出入口等に、その使用が限られて
いた。
ような図8で示す従来の下枠10は屋内側Xの床面Fx
に対する水密性が低いという問題点があって、その使用
が限られていた。即ち、屋外側Yの床面Fyから雨水が
凹部15に流れてきても、凹部15が数cm程度の幅や
高さしかない上に、ガイド部材d2が入り込んでいるこ
ともあって、雨水を貯水できる容量が極めて少なく、そ
のため直ぐに雨水が凹部15から溢れ出てきて屋内側X
の床面Fxへ浸水してしまうからである。従来はこうし
た水密性の低さがボトルネックとなって吊戸dについて
は、雨水が浸入してもさほど問題とならないような出入
口、例えば自動ドアであればビル等の出入口、また折戸
であればオープンテラス等の出入口や、風雨に直接曝さ
れることがなく雨水の浸入自体が問題とならないような
建築物の内部における出入口等に、その使用が限られて
いた。
【0004】こうした従来の吊戸用の下枠を背景になさ
れたのが本発明であって、その目的は、吊戸の使用範囲
を広げるべく水密性の高い吊戸用の下枠とそれを利用す
る建築物の出入口構造を提供することにある。
れたのが本発明であって、その目的は、吊戸の使用範囲
を広げるべく水密性の高い吊戸用の下枠とそれを利用す
る建築物の出入口構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成すべく、
本発明は、建築物の出入口に介在する吊戸の開閉時に、
吊戸の底部から下向きに突出するガイド部材の移動を案
内する凹部を有する吊戸用の下枠について、次のような
上部枠材と下部枠材を備えるものとしてある。即ち、上
部枠材は、前記凹部を構成し且つ凹部内へ流入する雨水
を排水する通水孔が形成された壁部を有しており、下部
枠材は上部枠材の通水孔から流入してくる雨水を枠外へ
排水する排水孔が形成された壁部を有するものとして構
成してある。
本発明は、建築物の出入口に介在する吊戸の開閉時に、
吊戸の底部から下向きに突出するガイド部材の移動を案
内する凹部を有する吊戸用の下枠について、次のような
上部枠材と下部枠材を備えるものとしてある。即ち、上
部枠材は、前記凹部を構成し且つ凹部内へ流入する雨水
を排水する通水孔が形成された壁部を有しており、下部
枠材は上部枠材の通水孔から流入してくる雨水を枠外へ
排水する排水孔が形成された壁部を有するものとして構
成してある。
【0006】この下枠では、出入口の一方側又は他方側
からガイド部材の移動を案内する凹部へ浸入する雨水
は、凹部を構成する壁部に形成した通水孔を通じて、ま
ず下枠部材へ排水される。そして、下枠部材を構成する
壁部には流入する雨水を枠外へ排水する排水孔が形成さ
れている。従って、凹部15の貯水容量を超える雨水が
その内部に浸入すると雨水が溢れ出てしまうような従来
の下枠10とは異なり(図8参照)、凹部の貯水容量を
超える雨水が流入して来ても凹部から雨水を次々と下枠
部材から排水できるため、該凹部を境にして出入口の一
方側と他方側との間で止水することができる。こうした
高い水密性が発揮される結果、雨水の浸入が問題とされ
るような出入口、例えば室内とバルコニーとを仕切る出
入口であっても折戸等を使用することが可能となる。し
かも、上記の結果、下枠を挟んで出入口の一方側か他方
側の何れかの床面と他方の床面よりも一段高くして水密
性を確保する必要がないから、出入口の下枠周りをフラ
ット化することができる。また、上記凹部を構成する壁
部に形成した通水孔については、それを覆う網材を取り
付けておくと、該通水孔を通じて下部枠材に排水性能を
阻害するゴミや石等の異物の流入を防ぐことが可能で、
下枠の排水性能を維持することができる。
からガイド部材の移動を案内する凹部へ浸入する雨水
は、凹部を構成する壁部に形成した通水孔を通じて、ま
ず下枠部材へ排水される。そして、下枠部材を構成する
壁部には流入する雨水を枠外へ排水する排水孔が形成さ
れている。従って、凹部15の貯水容量を超える雨水が
その内部に浸入すると雨水が溢れ出てしまうような従来
の下枠10とは異なり(図8参照)、凹部の貯水容量を
超える雨水が流入して来ても凹部から雨水を次々と下枠
部材から排水できるため、該凹部を境にして出入口の一
方側と他方側との間で止水することができる。こうした
高い水密性が発揮される結果、雨水の浸入が問題とされ
るような出入口、例えば室内とバルコニーとを仕切る出
入口であっても折戸等を使用することが可能となる。し
かも、上記の結果、下枠を挟んで出入口の一方側か他方
側の何れかの床面と他方の床面よりも一段高くして水密
性を確保する必要がないから、出入口の下枠周りをフラ
ット化することができる。また、上記凹部を構成する壁
部に形成した通水孔については、それを覆う網材を取り
付けておくと、該通水孔を通じて下部枠材に排水性能を
阻害するゴミや石等の異物の流入を防ぐことが可能で、
下枠の排水性能を維持することができる。
【0007】上記上枠部材については、凹部を構成する
壁部の上端から出入口と隣り合う少なくとも一方側又は
他方側の床面に対して略面一となる上壁部が形成されて
いるものとして構成できる。
壁部の上端から出入口と隣り合う少なくとも一方側又は
他方側の床面に対して略面一となる上壁部が形成されて
いるものとして構成できる。
【0008】この下枠によれば、出入口の下枠について
段差をなくすことができるため、下枠が車椅子や身障
者、或いは高齢者や小さな子供にとって通行する際の障
壁にならない。従って、雨水の浸入が問題とされる出入
口に吊戸を使用する場合でも、下枠周りのバリアフリー
化を実現できる。ここで、上部枠材の上壁部が床面に対
して略面一になるとは、下枠が一方側と他方側の床面と
完全に面一になる場合は勿論であるが、車椅子が通行す
る際に障壁とならない範囲での段差、即ち約20mm程
度の範囲で段差がある場合も含む意味である。
段差をなくすことができるため、下枠が車椅子や身障
者、或いは高齢者や小さな子供にとって通行する際の障
壁にならない。従って、雨水の浸入が問題とされる出入
口に吊戸を使用する場合でも、下枠周りのバリアフリー
化を実現できる。ここで、上部枠材の上壁部が床面に対
して略面一になるとは、下枠が一方側と他方側の床面と
完全に面一になる場合は勿論であるが、車椅子が通行す
る際に障壁とならない範囲での段差、即ち約20mm程
度の範囲で段差がある場合も含む意味である。
【0009】上記下枠については、上部枠材を下部枠材
と溶接やビス止め等により一体化したものとして構成で
きるが、下部枠材に対して上部枠材が着脱可能として構
成してもよい。
と溶接やビス止め等により一体化したものとして構成で
きるが、下部枠材に対して上部枠材が着脱可能として構
成してもよい。
【0010】即ち、上部枠材の凹部内には、雨水に紛れ
てゴミや土砂や石等といった下枠の排水性能を低下させ
る異物が紛れて流入してくることがある。こうした場合
には、それを上部枠材の凹部や下枠部材から除去する必
要があるが、上部枠材が下枠部材から取り外せれば、上
部枠材の掃除や下部枠材の内部の掃除を簡単に行うこと
ができる。また、これだけでなく、上部枠材に傷が付着
したり変形したような場合には上部枠材を簡単に交換す
ることができる。
てゴミや土砂や石等といった下枠の排水性能を低下させ
る異物が紛れて流入してくることがある。こうした場合
には、それを上部枠材の凹部や下枠部材から除去する必
要があるが、上部枠材が下枠部材から取り外せれば、上
部枠材の掃除や下部枠材の内部の掃除を簡単に行うこと
ができる。また、これだけでなく、上部枠材に傷が付着
したり変形したような場合には上部枠材を簡単に交換す
ることができる。
【0011】上記下枠は、上部枠材を構成する壁部と下
部枠材を構成する壁部によって閉空間を形成し、上部枠
材の凹部を構成する壁部に該閉空間へ連通する通水孔を
形成したものとして構成できる。
部枠材を構成する壁部によって閉空間を形成し、上部枠
材の凹部を構成する壁部に該閉空間へ連通する通水孔を
形成したものとして構成できる。
【0012】上部枠材の凹部に流入する雨水は、通常
は、下枠部材に流れ込み排水孔を通じて下枠の枠外へ排
水されるが、仮にこうした下枠の排水性能を越える多量
の雨水が凹部に流入してきて凹部に雨水が貯溜するよう
な事態が生じた場合であっても、上記下枠によれば、凹
部を構成する壁部に設けた通水孔を通じて雨水を前記閉
空間へ逃がすことができるから、凹部から雨水が浸み出
ることを可及的に抑制できる。そして、この場合には、
前記通水孔を覆う網材を前記壁部に取り付けておけば、
凹部内に流入したゴミ等の排水性能を低下させる原因と
なる異物が前記閉空間へ入り込むことがなく、前記閉空
間の貯水容量を大きいままにしておくことができ、前記
閉空間の内部を掃除する頻度も少なくて済む。
は、下枠部材に流れ込み排水孔を通じて下枠の枠外へ排
水されるが、仮にこうした下枠の排水性能を越える多量
の雨水が凹部に流入してきて凹部に雨水が貯溜するよう
な事態が生じた場合であっても、上記下枠によれば、凹
部を構成する壁部に設けた通水孔を通じて雨水を前記閉
空間へ逃がすことができるから、凹部から雨水が浸み出
ることを可及的に抑制できる。そして、この場合には、
前記通水孔を覆う網材を前記壁部に取り付けておけば、
凹部内に流入したゴミ等の排水性能を低下させる原因と
なる異物が前記閉空間へ入り込むことがなく、前記閉空
間の貯水容量を大きいままにしておくことができ、前記
閉空間の内部を掃除する頻度も少なくて済む。
【0013】また、前記下枠については、出入口の一方
側と他方側のうち水密性が要求される側にある上部枠材
の上壁部に、前記閉空間へ連通する補助通水孔を設ける
ことができる。
側と他方側のうち水密性が要求される側にある上部枠材
の上壁部に、前記閉空間へ連通する補助通水孔を設ける
ことができる。
【0014】これによれば、出入口のうち水密性が要求
される一方側又は他方側の上壁部を通じて雨水が床面に
浸入しようとしても、雨水は上壁部の補助通水孔から貯
水空間としての前記閉空間へ流れ落ちるので、水密性が
要求される側の該床面に対する水密性をより一層向上す
ることができる。そしてこの場合には、上壁部の裏面に
補助通水孔を覆う網材を取り付けておくと、ゴミ等の排
水性能を低下させる原因となる異物が補助通水孔から流
入することを抑えることができる。また、吊戸が折戸で
ある場合には、上壁部の補助通水孔が閉じた状態の折戸
どうしの連結部に対応する上壁部の部分に設けるように
するとよい。即ち、一般的な折戸の底部にはモヘア等の
防水部材が取り付けてあるが、折戸どうしの連結部には
折戸の構造上それを取り付けることができない。そのた
め、連結部に対応する上壁部の部分に補助通水孔を形成
しておけば、折戸どうしの連結部から浸入する雨水を確
実に補助通水孔へ導くことが可能で、さらに水密性を高
めることができる。
される一方側又は他方側の上壁部を通じて雨水が床面に
浸入しようとしても、雨水は上壁部の補助通水孔から貯
水空間としての前記閉空間へ流れ落ちるので、水密性が
要求される側の該床面に対する水密性をより一層向上す
ることができる。そしてこの場合には、上壁部の裏面に
補助通水孔を覆う網材を取り付けておくと、ゴミ等の排
水性能を低下させる原因となる異物が補助通水孔から流
入することを抑えることができる。また、吊戸が折戸で
ある場合には、上壁部の補助通水孔が閉じた状態の折戸
どうしの連結部に対応する上壁部の部分に設けるように
するとよい。即ち、一般的な折戸の底部にはモヘア等の
防水部材が取り付けてあるが、折戸どうしの連結部には
折戸の構造上それを取り付けることができない。そのた
め、連結部に対応する上壁部の部分に補助通水孔を形成
しておけば、折戸どうしの連結部から浸入する雨水を確
実に補助通水孔へ導くことが可能で、さらに水密性を高
めることができる。
【0015】上記下枠については、通水孔が形成された
上板部を有するグレージングを上部枠材の凹部内に設け
ることができる。
上板部を有するグレージングを上部枠材の凹部内に設け
ることができる。
【0016】これによれば、凹部内に雨水と共に流れ込
むゴミ等はグレージングに引っ掛かるため、凹部の底側
や下部枠材への流れ込みを抑制して排水性能が低下する
のを抑えることができる。この意味では、グレージング
の通水孔よりも小さな網目を有する網材を該通水孔を覆
うように上板部の裏面に取り付けるようにすると一層効
果的である。そして、グレージングが凹部に対して着脱
自在としてあれば、グレージングを上部枠材から取り外
して付着したゴミ等を簡単に掃除することができて便利
である。
むゴミ等はグレージングに引っ掛かるため、凹部の底側
や下部枠材への流れ込みを抑制して排水性能が低下する
のを抑えることができる。この意味では、グレージング
の通水孔よりも小さな網目を有する網材を該通水孔を覆
うように上板部の裏面に取り付けるようにすると一層効
果的である。そして、グレージングが凹部に対して着脱
自在としてあれば、グレージングを上部枠材から取り外
して付着したゴミ等を簡単に掃除することができて便利
である。
【0017】上記下枠部材については、上部枠材の凹部
を構成する壁部に設けた前記通水孔を通じて流入する雨
水を溜める排水受け部を形成したものとして構成するこ
とができる。
を構成する壁部に設けた前記通水孔を通じて流入する雨
水を溜める排水受け部を形成したものとして構成するこ
とができる。
【0018】これによれば、上部枠材の凹部に流入する
雨水を凹部だけでなく、下枠部材の排水受け部でも貯水
することができるから、下枠全体で雨水の貯水容量を大
きくすることができ、より一層の水密性能を発揮するこ
とができる。
雨水を凹部だけでなく、下枠部材の排水受け部でも貯水
することができるから、下枠全体で雨水の貯水容量を大
きくすることができ、より一層の水密性能を発揮するこ
とができる。
【0019】以上の上部枠材については、寸法精度が出
し易くコスト的にも有利なアルミ材の押出し成形を利用
して形成できるが、特に店舗の出入口のような場所に使
用するものについては傷が付き難く強度面でも優れるス
テンレス材の曲げ成形によっても形成することができ
る。
し易くコスト的にも有利なアルミ材の押出し成形を利用
して形成できるが、特に店舗の出入口のような場所に使
用するものについては傷が付き難く強度面でも優れるス
テンレス材の曲げ成形によっても形成することができ
る。
【0020】さらに本発明は、上述したような何れかの
下枠を建築物の出入口に設置する建築物の出入口構造を
提供する。即ち、本発明の出入口構造は、少なくとも前
記出入口の入側か出側の一方側に前記吊戸用下枠と隣接
して側溝を形成し、前記吊戸用下枠の下部枠材の排水孔
を通じて雨水を該側溝へ排水するようにしてある。
下枠を建築物の出入口に設置する建築物の出入口構造を
提供する。即ち、本発明の出入口構造は、少なくとも前
記出入口の入側か出側の一方側に前記吊戸用下枠と隣接
して側溝を形成し、前記吊戸用下枠の下部枠材の排水孔
を通じて雨水を該側溝へ排水するようにしてある。
【0021】この出入口構造によれば、上述した下枠が
発揮する作用効果に加えて、下部枠材に溜まる雨水を排
水孔を通じて貯水容量の大きな側溝へ流し出すことがで
きるため、下部枠材の排水受け部に雨水が溜まることは
なく、高い水密性を発揮することができる。その結果、
上記出入口構造の具体例としては、バルコニーに側溝を
設け出入口に上記下枠を使用した構造や、浴室内に側溝
を設け出入口に上記下枠を使用した構造等として実現で
きる。したがって、従来から高い水密性が必要とされて
いた出入口であっても、開けた時の開放感の高い折戸や
引き戸タイプのエンジンドア等といった吊戸を使用する
ことが可能である。
発揮する作用効果に加えて、下部枠材に溜まる雨水を排
水孔を通じて貯水容量の大きな側溝へ流し出すことがで
きるため、下部枠材の排水受け部に雨水が溜まることは
なく、高い水密性を発揮することができる。その結果、
上記出入口構造の具体例としては、バルコニーに側溝を
設け出入口に上記下枠を使用した構造や、浴室内に側溝
を設け出入口に上記下枠を使用した構造等として実現で
きる。したがって、従来から高い水密性が必要とされて
いた出入口であっても、開けた時の開放感の高い折戸や
引き戸タイプのエンジンドア等といった吊戸を使用する
ことが可能である。
【0022】そして、上記の出入口構造について、排水
孔から雨水を下部枠材の外部へ排水するには、排水孔が
側溝を構成する側壁に開口するようにして、排水孔から
直接側溝に排水することができる。また、この他にも、
一端が吊戸用下枠の下部枠材の排水孔に、他端が側溝
に、それぞれ連通する管長の排水管を設けるようにして
もよい。これによれば、側溝と下枠が離間しているの
で、側溝に溜まる雨水が下枠の下方で浸み込むことを防
ぐことができる。
孔から雨水を下部枠材の外部へ排水するには、排水孔が
側溝を構成する側壁に開口するようにして、排水孔から
直接側溝に排水することができる。また、この他にも、
一端が吊戸用下枠の下部枠材の排水孔に、他端が側溝
に、それぞれ連通する管長の排水管を設けるようにして
もよい。これによれば、側溝と下枠が離間しているの
で、側溝に溜まる雨水が下枠の下方で浸み込むことを防
ぐことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。
図面を参照しつつ説明する。
【0024】第1実施形態(図1、図2)
【0025】図1は第1実施形態による吊戸用の下枠の
施工状態を示してある。なお、本例では“吊戸”として
折戸dを例示し、折戸dの開閉時に、その下枠d1の底
部から下向きに突出させた“ガイド部材”としてのガイ
ドローラd2の移動を案内する折戸用の下枠1を示して
ある。その設置場所は、マンション等の建築物の室内で
ある屋内側Xと、バルコニーである屋外側Yとを結ぶ出
入口である。なお、他の実施形態でも同様に屋内側をX
とし、屋外側をYとして、建築物の出入口に折戸1を適
用した例を示してある。
施工状態を示してある。なお、本例では“吊戸”として
折戸dを例示し、折戸dの開閉時に、その下枠d1の底
部から下向きに突出させた“ガイド部材”としてのガイ
ドローラd2の移動を案内する折戸用の下枠1を示して
ある。その設置場所は、マンション等の建築物の室内で
ある屋内側Xと、バルコニーである屋外側Yとを結ぶ出
入口である。なお、他の実施形態でも同様に屋内側をX
とし、屋外側をYとして、建築物の出入口に折戸1を適
用した例を示してある。
【0026】下枠1は、上部枠材2と下部枠材3で構成
され、これらは何れも精度が出易くコストも比較的低廉
なアルミ材の押し出し成形によって、それぞれ長手方向
に沿って同一断面形状として一体形成されている。
され、これらは何れも精度が出易くコストも比較的低廉
なアルミ材の押し出し成形によって、それぞれ長手方向
に沿って同一断面形状として一体形成されている。
【0027】上部枠材2には、折戸dの開閉時に下枠d
1に設けた防水・防塵用のモヘアd3の摺動を受けると
共に、屋内側Xの床面Fxと屋外側Yのバルコニーの床
面Fyに対して略面一に設置される二つの上壁部21が
形成されている。従って、車椅子や身障者、或いは高齢
者や小さな子供にとって通行の障壁となるような段差が
ないので、難なく安全に行き来することができる。な
お、屋内側Xの上壁部21については、床面Fxよりも
低くしてあるが、これは折戸dから落ちてくる結露水や
屋外側Yの床面Fyから浸入してくる雨水が屋内側Xの
床面Fxに浸み出ないようにするための水返し高さを与
えるためのものである。そして、その屋内側Xの上壁部
21には、その長手方向に沿って所定の間隔で複数の補
助通水孔21aが形成されていて、上述のような結露水
や屋外側Yの床面Fyから浸入してくる雨水を補助通水
孔21aを通じて下枠1の内部に落とし込むことができ
るようにしてある。この補助通水孔21aは、出入口を
閉じた状態の折戸dどうしの連結部(図示略)に対応す
る屋内側Xの位置に形成されている。なお、本例では示
していないが、この上壁部21の裏面に補助通水孔21
aを覆ってゴミや土砂や石などを捕捉するための1.5
〜2.0mm程度の網目を有する網材を取り付けるよう
にしてもよい。また、上壁部21の屋内側Xと屋外側Y
の各端部には、下向きに伸長する取付脚部21bが形成
されている。
1に設けた防水・防塵用のモヘアd3の摺動を受けると
共に、屋内側Xの床面Fxと屋外側Yのバルコニーの床
面Fyに対して略面一に設置される二つの上壁部21が
形成されている。従って、車椅子や身障者、或いは高齢
者や小さな子供にとって通行の障壁となるような段差が
ないので、難なく安全に行き来することができる。な
お、屋内側Xの上壁部21については、床面Fxよりも
低くしてあるが、これは折戸dから落ちてくる結露水や
屋外側Yの床面Fyから浸入してくる雨水が屋内側Xの
床面Fxに浸み出ないようにするための水返し高さを与
えるためのものである。そして、その屋内側Xの上壁部
21には、その長手方向に沿って所定の間隔で複数の補
助通水孔21aが形成されていて、上述のような結露水
や屋外側Yの床面Fyから浸入してくる雨水を補助通水
孔21aを通じて下枠1の内部に落とし込むことができ
るようにしてある。この補助通水孔21aは、出入口を
閉じた状態の折戸dどうしの連結部(図示略)に対応す
る屋内側Xの位置に形成されている。なお、本例では示
していないが、この上壁部21の裏面に補助通水孔21
aを覆ってゴミや土砂や石などを捕捉するための1.5
〜2.0mm程度の網目を有する網材を取り付けるよう
にしてもよい。また、上壁部21の屋内側Xと屋外側Y
の各端部には、下向きに伸長する取付脚部21bが形成
されている。
【0028】各上壁部21の対向する端部には、下向き
に伸長する一対の縦壁部22が形成されている。縦壁部
22どうしは、ガイドローラd2が丁度入り込める程度
の間隔をもって対向している。また、各縦壁部22に
は、支持凹部22aが内向きに突設されていて、後述す
るグレージング4の取付箇所となっている。屋内側Xの
支持凹部22aの下には、縦壁部22の長手方向に沿っ
て所定の間隔で補助通水孔22bが形成されており、上
壁部21の補助通水孔21aから流入した雨水はこの補
助通水孔22bを流通して縦壁部22の間に集水され
る。
に伸長する一対の縦壁部22が形成されている。縦壁部
22どうしは、ガイドローラd2が丁度入り込める程度
の間隔をもって対向している。また、各縦壁部22に
は、支持凹部22aが内向きに突設されていて、後述す
るグレージング4の取付箇所となっている。屋内側Xの
支持凹部22aの下には、縦壁部22の長手方向に沿っ
て所定の間隔で補助通水孔22bが形成されており、上
壁部21の補助通水孔21aから流入した雨水はこの補
助通水孔22bを流通して縦壁部22の間に集水され
る。
【0029】各側壁部22の下端のやや上には底壁部2
3が形成されていて、この底壁部23と前述した一対の
縦壁部22によって凹部24が構成される。底壁部23
には、その長手方向に沿って所定の間隔で複数の通水孔
23aが形成されていて、屋外側Yから凹部24に流入
する雨水は、そこから下部枠材3へ排水される。なお、
本例では図示してないが、該通水孔23aを覆うよう
に、ゴミ等を捕捉するための1.5〜2.0mm程度の
網目を有する網材を底壁部23の上面又は裏面に取り付
けてもよい。また、底壁部23には、折戸dの開閉時
や、人や物の通行によって生じる上部枠材2のがたつき
を抑えるべく、下部枠材3に固定するための締結ボルト
6の挿通孔(図示略)が穿設されている。
3が形成されていて、この底壁部23と前述した一対の
縦壁部22によって凹部24が構成される。底壁部23
には、その長手方向に沿って所定の間隔で複数の通水孔
23aが形成されていて、屋外側Yから凹部24に流入
する雨水は、そこから下部枠材3へ排水される。なお、
本例では図示してないが、該通水孔23aを覆うよう
に、ゴミ等を捕捉するための1.5〜2.0mm程度の
網目を有する網材を底壁部23の上面又は裏面に取り付
けてもよい。また、底壁部23には、折戸dの開閉時
や、人や物の通行によって生じる上部枠材2のがたつき
を抑えるべく、下部枠材3に固定するための締結ボルト
6の挿通孔(図示略)が穿設されている。
【0030】下部枠材3は、躯体のスラブG1から突出
するアンカー部材G2に溶着した固定部材G3を介して
固定されている。下部枠材3には、一対の上縦壁部31
が形成されていて、各上縦壁部31の上端には上部枠材
2の取付脚部21bが係入される支持凹部31aが形成
されている。そして、上縦壁部31は中間壁部32と繋
がっていて、上部枠材2を下部枠材3に取り付けた状態
で、下部枠材3を構成する屋内側Xの上縦壁部31と中
間壁部32、及び、上部枠材2を構成する上壁部21と
縦壁部22で構成される閉断面によって“閉空間”とし
ての補助排水受け部5を形成している。
するアンカー部材G2に溶着した固定部材G3を介して
固定されている。下部枠材3には、一対の上縦壁部31
が形成されていて、各上縦壁部31の上端には上部枠材
2の取付脚部21bが係入される支持凹部31aが形成
されている。そして、上縦壁部31は中間壁部32と繋
がっていて、上部枠材2を下部枠材3に取り付けた状態
で、下部枠材3を構成する屋内側Xの上縦壁部31と中
間壁部32、及び、上部枠材2を構成する上壁部21と
縦壁部22で構成される閉断面によって“閉空間”とし
ての補助排水受け部5を形成している。
【0031】下縦壁部33の内側面には、締結ボルト6
の螺合孔(図示略)が穿設してある矩形状のピース7を
差し込むための凹壁部33aが形成されている。そのう
ち凹壁部33aの上面は、上部枠材2の縦壁部22の下
端を支持する支持面となっている。また、屋外側Yの下
縦壁部33には、その長手方向に沿って所定の間隔で排
水孔33bが形成されていて、一対の下縦壁部33の間
に流入した雨水はここから下部枠材3の外部に排水でき
るようになっている。
の螺合孔(図示略)が穿設してある矩形状のピース7を
差し込むための凹壁部33aが形成されている。そのう
ち凹壁部33aの上面は、上部枠材2の縦壁部22の下
端を支持する支持面となっている。また、屋外側Yの下
縦壁部33には、その長手方向に沿って所定の間隔で排
水孔33bが形成されていて、一対の下縦壁部33の間
に流入した雨水はここから下部枠材3の外部に排水でき
るようになっている。
【0032】34は底壁部で、この底壁部34と下縦壁
部33とで形成される内側が排水受け部35を形成して
いる。この排水受け部35に溜まる雨水は、基端側を排
水孔33bに溶接固定してある基本パイプp1と、この
基本パイプp1の先端側に周着した延長パイプp2とを
通じて、延長パイプp2の先端から側溝8へ排水され
る。
部33とで形成される内側が排水受け部35を形成して
いる。この排水受け部35に溜まる雨水は、基端側を排
水孔33bに溶接固定してある基本パイプp1と、この
基本パイプp1の先端側に周着した延長パイプp2とを
通じて、延長パイプp2の先端から側溝8へ排水され
る。
【0033】グレージング4には、図2で示すように、
上部枠材2の一対の縦壁部22の間にちょうど入り込め
る幅サイズの上板部41と、その長手方向に沿う両縁か
ら下向きに伸長する取付脚部42とが形成されていて、
上部枠材2に対して着脱自在となっている。上板部41
には、図2(a)で示すように、その長手方向Zに沿う
所定の間隔で通水孔41aが形成されており、その裏面
には通水孔41aを覆う網材43が取り付けられてい
る。このグレージング4を設けてあるのは、側壁部22
の間に雨水と共に流入して下枠1の排水性能を低下させ
る要因となるゴミや土砂や石などが入り込まないように
するためである。このため網材43としては、1.5〜
2.0mm程度の網目を有するものを利用している。そ
して、網材43の上にゴミ等が溜まった場合には、上下
方向で可動な取っ手44を掴んで持ち上げて上部枠材2
から取り外し掃除をすればよく、これと併せて上部枠材
2の底壁部23の上も掃除できる。なお、上記のような
取っ手44に代えて、図2(b)のような持ち手45を
グレージング4の端末側に設けるようにしてもよい。
上部枠材2の一対の縦壁部22の間にちょうど入り込め
る幅サイズの上板部41と、その長手方向に沿う両縁か
ら下向きに伸長する取付脚部42とが形成されていて、
上部枠材2に対して着脱自在となっている。上板部41
には、図2(a)で示すように、その長手方向Zに沿う
所定の間隔で通水孔41aが形成されており、その裏面
には通水孔41aを覆う網材43が取り付けられてい
る。このグレージング4を設けてあるのは、側壁部22
の間に雨水と共に流入して下枠1の排水性能を低下させ
る要因となるゴミや土砂や石などが入り込まないように
するためである。このため網材43としては、1.5〜
2.0mm程度の網目を有するものを利用している。そ
して、網材43の上にゴミ等が溜まった場合には、上下
方向で可動な取っ手44を掴んで持ち上げて上部枠材2
から取り外し掃除をすればよく、これと併せて上部枠材
2の底壁部23の上も掃除できる。なお、上記のような
取っ手44に代えて、図2(b)のような持ち手45を
グレージング4の端末側に設けるようにしてもよい。
【0034】さて、以上のような下枠1の施工方法の概
要の一例を次に説明する。下枠1の長手方向に沿ってス
ラブG1から複数突出しているアンカー部材G2に固定
部材G3を溶接し、固定部材G3に下枠1を固定する。
そして、スラブG1上にアスファルト防水G4を所定厚
で敷設してから、下枠1の下側と屋内側Xに防水モルタ
ルG5を打設する。次いで、基本パイプp1に対する延
長パイプp2の重なり長さを調整して延長パイプp2の
先端側を若干露出させる状態で下枠1の屋外側Yに防水
モルタルG6を打設すると共に、下枠1の下部枠材3の
屋外側Yの下縦壁部33に面して防水シールG7を塗設
する。これによって下縦壁部33の排水孔33bの周囲
が水密にシールされると共に、防水モルタルG6の脇に
側溝8が形成され、側溝8の上には通水孔を有するグレ
ージング8aが設置される。
要の一例を次に説明する。下枠1の長手方向に沿ってス
ラブG1から複数突出しているアンカー部材G2に固定
部材G3を溶接し、固定部材G3に下枠1を固定する。
そして、スラブG1上にアスファルト防水G4を所定厚
で敷設してから、下枠1の下側と屋内側Xに防水モルタ
ルG5を打設する。次いで、基本パイプp1に対する延
長パイプp2の重なり長さを調整して延長パイプp2の
先端側を若干露出させる状態で下枠1の屋外側Yに防水
モルタルG6を打設すると共に、下枠1の下部枠材3の
屋外側Yの下縦壁部33に面して防水シールG7を塗設
する。これによって下縦壁部33の排水孔33bの周囲
が水密にシールされると共に、防水モルタルG6の脇に
側溝8が形成され、側溝8の上には通水孔を有するグレ
ージング8aが設置される。
【0035】次に、上記実施形態の作用効果を説明す
る。
る。
【0036】下枠1は、上部枠材2と下部枠材3とが別
体とされ、下枠1の施工後であっても締結ボルト6を介
して着脱可能となっている。そのため、アルミ材質の上
部枠材2に傷が付いたり、変形したりして劣化した場合
でも交換作業が容易で、下部枠材3の内部も手軽に掃除
できる。
体とされ、下枠1の施工後であっても締結ボルト6を介
して着脱可能となっている。そのため、アルミ材質の上
部枠材2に傷が付いたり、変形したりして劣化した場合
でも交換作業が容易で、下部枠材3の内部も手軽に掃除
できる。
【0037】上部枠材2と下部枠材3を組み合わせる
と、各枠材2,3を構成する壁部21,22,31,3
2によって“閉空間”としての補助排水受け部5が形成
され、屋内側Xの縦壁部22には補助通水孔22bが形
成されている。従って、排水受け部35から雨水が溢れ
てきても、溢れた雨水は補助通水孔22bを通じて補助
排水受け部5へ逃がすことができ、排水受け部35や凹
部24の貯水容量を補う貯水空間として利用できる。つ
まり、この下枠1によれば、凹部24を含めて屋内側X
の上壁部21の下にある枠内をすべて貯水空間として利
用することができる。この意味では、更に下枠1の貯水
容量を多くするために、上部枠材2の屋外側Yの縦壁部
22にも通水孔を設けておき、上部枠材2を構成する屋
外側Yの上壁部21と縦壁部22、及び、下部枠材3を
構成する屋外側Yの上縦壁部31と中間壁部32によっ
て、もう一つ“閉空間”としての補助排水受け部を形成
するようにしてもよい。この下枠によれば、凹部24も
含めて上部枠材2と下部枠材3の組み合わせによって形
成される枠内全体を貯水空間として利用することができ
る。
と、各枠材2,3を構成する壁部21,22,31,3
2によって“閉空間”としての補助排水受け部5が形成
され、屋内側Xの縦壁部22には補助通水孔22bが形
成されている。従って、排水受け部35から雨水が溢れ
てきても、溢れた雨水は補助通水孔22bを通じて補助
排水受け部5へ逃がすことができ、排水受け部35や凹
部24の貯水容量を補う貯水空間として利用できる。つ
まり、この下枠1によれば、凹部24を含めて屋内側X
の上壁部21の下にある枠内をすべて貯水空間として利
用することができる。この意味では、更に下枠1の貯水
容量を多くするために、上部枠材2の屋外側Yの縦壁部
22にも通水孔を設けておき、上部枠材2を構成する屋
外側Yの上壁部21と縦壁部22、及び、下部枠材3を
構成する屋外側Yの上縦壁部31と中間壁部32によっ
て、もう一つ“閉空間”としての補助排水受け部を形成
するようにしてもよい。この下枠によれば、凹部24も
含めて上部枠材2と下部枠材3の組み合わせによって形
成される枠内全体を貯水空間として利用することができ
る。
【0038】上部枠材2の上壁部21の補助通水孔21
aは、閉じた状態の折戸どうしの連結部に対応する屋内
側Xの位置に形成してある。そのため、モヘアd3等の
防水部材を取り付けることができない折戸dどうしの連
結部から浸入する雨水を補助通水孔21aへ流し込むこ
とが可能で、屋内側Xに対する水密性をさらに高めるこ
とができる。なお、補助通水孔21aについては、上記
連結部だけでなく、勿論上壁部21の長手方向にわたる
長孔として、又は、上壁部21の長手方向に沿って断続
的に配置した複数の孔として形成してもよい。
aは、閉じた状態の折戸どうしの連結部に対応する屋内
側Xの位置に形成してある。そのため、モヘアd3等の
防水部材を取り付けることができない折戸dどうしの連
結部から浸入する雨水を補助通水孔21aへ流し込むこ
とが可能で、屋内側Xに対する水密性をさらに高めるこ
とができる。なお、補助通水孔21aについては、上記
連結部だけでなく、勿論上壁部21の長手方向にわたる
長孔として、又は、上壁部21の長手方向に沿って断続
的に配置した複数の孔として形成してもよい。
【0039】グレージング4には取っ手44を備えてい
る。従って、一対の縦壁部22どうしの間隔が16mm
前後の狭小な幅しかなくても簡単に着脱できる。
る。従って、一対の縦壁部22どうしの間隔が16mm
前後の狭小な幅しかなくても簡単に着脱できる。
【0040】上記実施形態では、上部枠材2がアルミ材
質のものを例示したが、店舗の出入口のように、人や物
の行き来が多い出入口に使用すると、傷が沢山付着した
り、場合によっては変形する虞もある。そのため、以下
の各実施形態では、少なくとも上部枠材2を、傷が付き
にくく剛性は高いステンレス材質のもので構成した例を
示す。なお、以下の各例では、上述した構成要素と機能
が同じものについては同一の符号を用いて重複説明を省
略する。
質のものを例示したが、店舗の出入口のように、人や物
の行き来が多い出入口に使用すると、傷が沢山付着した
り、場合によっては変形する虞もある。そのため、以下
の各実施形態では、少なくとも上部枠材2を、傷が付き
にくく剛性は高いステンレス材質のもので構成した例を
示す。なお、以下の各例では、上述した構成要素と機能
が同じものについては同一の符号を用いて重複説明を省
略する。
【0041】第2実施形態(図3)
【0042】図3に示す下枠1は、上部枠材2とグレー
ジング4が第1実施形態と異なるだけで、他の構成につ
いては第1実施形態と同様である。上部枠材2は、ステ
ンレス材の曲げ成形によって形成されるため、第1実施
形態の上部枠材2のようなグレージング4の支持凹部2
2aを形成できない。そのため、本例のグレージング4
は、取付脚部42を長めとして形成してある。また、屋
内側Xの取付脚部42には、上部枠材2の縦壁部22の
補助通水孔22bに連通する通水孔42aを貫通形成し
てある。これによって、補助排水受け部5に流入する雨
水を凹部24へ排水することができる。なお、この例で
は、取付脚部42に通水孔42aを形成したが、図2
(c)で示すように、上板部41の長手方向Zで断続す
るように部分的に取付脚部42を形成し、取付脚部42
が上部枠材2の補助通水孔22bと面しないものとして
構成することもできる。
ジング4が第1実施形態と異なるだけで、他の構成につ
いては第1実施形態と同様である。上部枠材2は、ステ
ンレス材の曲げ成形によって形成されるため、第1実施
形態の上部枠材2のようなグレージング4の支持凹部2
2aを形成できない。そのため、本例のグレージング4
は、取付脚部42を長めとして形成してある。また、屋
内側Xの取付脚部42には、上部枠材2の縦壁部22の
補助通水孔22bに連通する通水孔42aを貫通形成し
てある。これによって、補助排水受け部5に流入する雨
水を凹部24へ排水することができる。なお、この例で
は、取付脚部42に通水孔42aを形成したが、図2
(c)で示すように、上板部41の長手方向Zで断続す
るように部分的に取付脚部42を形成し、取付脚部42
が上部枠材2の補助通水孔22bと面しないものとして
構成することもできる。
【0043】第3実施形態(図4)
【0044】図4の下枠1は、上部枠材2と下部枠材3
の双方ともに前述の実施形態のものとは相違している。
上部枠材2はステンレス材の曲げ成形によって形成され
ており、それを構成する各縦壁部22と底壁部23に
は、それぞれ通水孔22b,23aと各通水孔22b,
23aを覆う網材25を設けてある。なお、21aは補
助通水孔である。
の双方ともに前述の実施形態のものとは相違している。
上部枠材2はステンレス材の曲げ成形によって形成され
ており、それを構成する各縦壁部22と底壁部23に
は、それぞれ通水孔22b,23aと各通水孔22b,
23aを覆う網材25を設けてある。なお、21aは補
助通水孔である。
【0045】下部枠材3はアルミ材の押し出し成形によ
って形成されており、その上端の内向きフランジ36に
取付ピース37がネジ止めされている。そして、この内
向きフランジ36の下側には、“閉空間”としての補助
排水受け部5が形成されている。その下側には、中間仕
切壁38の長手方向に沿って断続的に配列した通水孔3
8aを介して連通する排水受け部35が形成されてい
る。
って形成されており、その上端の内向きフランジ36に
取付ピース37がネジ止めされている。そして、この内
向きフランジ36の下側には、“閉空間”としての補助
排水受け部5が形成されている。その下側には、中間仕
切壁38の長手方向に沿って断続的に配列した通水孔3
8aを介して連通する排水受け部35が形成されてい
る。
【0046】中間仕切壁38には、固定ピース38bが
所定の間隔でネジ止めされており、この固定ピース38
bを介して上部枠材2が下部枠材3に対して着脱可能と
して固定されるようになっている。
所定の間隔でネジ止めされており、この固定ピース38
bを介して上部枠材2が下部枠材3に対して着脱可能と
して固定されるようになっている。
【0047】排水受け部35を構成する下縦壁部33に
は排水孔33bが形成されていて、ここに、管端に形成
されている取付フランジp3を介して基本パイプp1が
ネジ止めにより連結されている。そして基本パイプp1
の先端側には、先端が側溝(図示略)に届く管長の延長
パイプp2を周着してある。
は排水孔33bが形成されていて、ここに、管端に形成
されている取付フランジp3を介して基本パイプp1が
ネジ止めにより連結されている。そして基本パイプp1
の先端側には、先端が側溝(図示略)に届く管長の延長
パイプp2を周着してある。
【0048】以上のような本例の下枠1によれば、第1
実施形態の下枠1による作用効果に加えて、上部枠材2
の底壁部23と固定ピース38bとが面接触しているた
め、上部枠材2に比較的大きな荷重が作用してもしっか
りと下部枠材3で下支えすることができる。また、第1
実施形態の下枠1と比較して、屋内側Xと屋外側Yにそ
れぞれ補助排水受け部5を有するので、下枠1の貯水容
量をより大きくとることができる。さらに、排水受け部
35の貯水容量も大きくとることができる。
実施形態の下枠1による作用効果に加えて、上部枠材2
の底壁部23と固定ピース38bとが面接触しているた
め、上部枠材2に比較的大きな荷重が作用してもしっか
りと下部枠材3で下支えすることができる。また、第1
実施形態の下枠1と比較して、屋内側Xと屋外側Yにそ
れぞれ補助排水受け部5を有するので、下枠1の貯水容
量をより大きくとることができる。さらに、排水受け部
35の貯水容量も大きくとることができる。
【0049】第4実施形態(図5)
【0050】図5の下枠1は、第3実施形態の下枠1の
上部枠材2の形状を変更して補助排水受け部5の貯水容
量をさらに大きくするとともに、第3実施形態の下枠部
材3に取り付けた取付ピース37(図4参照)を使用し
ない例である。
上部枠材2の形状を変更して補助排水受け部5の貯水容
量をさらに大きくするとともに、第3実施形態の下枠部
材3に取り付けた取付ピース37(図4参照)を使用し
ない例である。
【0051】第5実施形態(図6)
【0052】図6の下枠1は、上部枠材2だけでなく下
部枠材3もステンレス材の曲げ成形によって形成した例
であり、本例の上部枠材2は下部枠材3に対して設置前
に溶接により一体化して構成されている。従って、上部
枠材2、下部枠材3ともに剛性が高く、人や物の往来が
頻繁な出入口に設置しても変形したり、傷が付きにくい
というメリットがある。
部枠材3もステンレス材の曲げ成形によって形成した例
であり、本例の上部枠材2は下部枠材3に対して設置前
に溶接により一体化して構成されている。従って、上部
枠材2、下部枠材3ともに剛性が高く、人や物の往来が
頻繁な出入口に設置しても変形したり、傷が付きにくい
というメリットがある。
【0053】第6実施形態(図7)
【0054】図7の下枠1は、上部枠材2と下部枠材3
の双方をアルミ材の押し出し成形によって形成されたも
ので、上部枠材2は下部枠材3に対してネジ(図示略)
を介して着脱可能として構成してある。なお、上部枠材
2と下部枠材3については、ステンレス材の押し出し成
形によって形成することもできる。
の双方をアルミ材の押し出し成形によって形成されたも
ので、上部枠材2は下部枠材3に対してネジ(図示略)
を介して着脱可能として構成してある。なお、上部枠材
2と下部枠材3については、ステンレス材の押し出し成
形によって形成することもできる。
【0055】上部枠材2には、屋内側Xの床面と屋外側
Yの床面と略面一である一対の上壁部21と、各上壁部
21の対向端から下向きに垂下してあってガイドローラ
d2の移動を案内する一対の縦壁部22と、縦壁部22
の下方にある底壁部23と、が形成されている。そして
本例の下枠1では、一対の縦壁部22と底壁部23によ
って凹部24が形成されるようになっている。底壁部2
3には、その長手方向の異なる位置に2種類の貫通孔が
それぞれ複数個形成されている。その一つは凹部24内
に流入する雨水を下部枠材3に流出させるための通水孔
23aで、他の一つは上部枠材2を下部枠材3に固定す
るためのネジ孔(図示略)である。25は底壁部23の
通水孔23aを覆うように取り付けた網材である。
Yの床面と略面一である一対の上壁部21と、各上壁部
21の対向端から下向きに垂下してあってガイドローラ
d2の移動を案内する一対の縦壁部22と、縦壁部22
の下方にある底壁部23と、が形成されている。そして
本例の下枠1では、一対の縦壁部22と底壁部23によ
って凹部24が形成されるようになっている。底壁部2
3には、その長手方向の異なる位置に2種類の貫通孔が
それぞれ複数個形成されている。その一つは凹部24内
に流入する雨水を下部枠材3に流出させるための通水孔
23aで、他の一つは上部枠材2を下部枠材3に固定す
るためのネジ孔(図示略)である。25は底壁部23の
通水孔23aを覆うように取り付けた網材である。
【0056】下部枠材3には、上部枠材2が載置される
支持突壁31bを有する上縦壁部31と、中間仕切壁3
8と、屋外側Yに排水孔33bが形成してある下縦壁部
33と、底壁部34が形成されている。中間仕切壁38
には、その長手方向に渡って複数の通水孔38aが貫通
形成されていて、上部枠材2から流入する雨水は、通水
孔38aを通じて排水受け部35に流入してから、排水
孔33bと2本のパイプp1,p2を通じて枠外に排水
されることになる。また、中間仕切壁38には、上部枠
材2を下部枠材3にネジ止めするためのネジの螺合孔
(図示略)が貫通形成されていて、上部枠材2はネジ
(図示略)を介して下枠部材3に固定される。なお、中
間仕切壁38に螺合孔を設けなくとも、例えば底壁部3
4と中間仕切壁38との間に、図4で示す固定ピース3
8bを介在させて上部枠材2と下部枠材3を固定するこ
ともできる。この場合には、底壁部34と固定ピース3
8b(図4参照)のネジ孔どうしが近接するためネジ止
め作業を楽に行うことができる。さらに、中間仕切壁3
8には、通水孔38aを覆う網材38cがネジ止めして
ある(図示略)。なお、本例の下枠部材3では、屋内側
Xの上縦壁部31の上端が屋外側Yの上縦壁部31より
も若干高くしてあり、上部枠材2の屋内側Xの上壁部2
1との間に約5mm程度の段差ができるようにしてあ
る。この段差は、折戸dから垂れ落ちる結露水や屋外側
Yから浸入してくる雨水に対する水返し用の段差であ
る。
支持突壁31bを有する上縦壁部31と、中間仕切壁3
8と、屋外側Yに排水孔33bが形成してある下縦壁部
33と、底壁部34が形成されている。中間仕切壁38
には、その長手方向に渡って複数の通水孔38aが貫通
形成されていて、上部枠材2から流入する雨水は、通水
孔38aを通じて排水受け部35に流入してから、排水
孔33bと2本のパイプp1,p2を通じて枠外に排水
されることになる。また、中間仕切壁38には、上部枠
材2を下部枠材3にネジ止めするためのネジの螺合孔
(図示略)が貫通形成されていて、上部枠材2はネジ
(図示略)を介して下枠部材3に固定される。なお、中
間仕切壁38に螺合孔を設けなくとも、例えば底壁部3
4と中間仕切壁38との間に、図4で示す固定ピース3
8bを介在させて上部枠材2と下部枠材3を固定するこ
ともできる。この場合には、底壁部34と固定ピース3
8b(図4参照)のネジ孔どうしが近接するためネジ止
め作業を楽に行うことができる。さらに、中間仕切壁3
8には、通水孔38aを覆う網材38cがネジ止めして
ある(図示略)。なお、本例の下枠部材3では、屋内側
Xの上縦壁部31の上端が屋外側Yの上縦壁部31より
も若干高くしてあり、上部枠材2の屋内側Xの上壁部2
1との間に約5mm程度の段差ができるようにしてあ
る。この段差は、折戸dから垂れ落ちる結露水や屋外側
Yから浸入してくる雨水に対する水返し用の段差であ
る。
【0057】
【発明の効果】本発明の吊戸用下枠によれば、吊戸のガ
イド部材を受ける凹部に雨水が浸入してきても、上部枠
材から下部枠材を通じて下枠外に排水することができる
ため、従来のように凹部から雨水が溢れ出て屋内側に浸
み出ることがない。従って、雨水の浸入が問題とされる
ような出入口であっても吊戸を使用できるようになり、
従来に比べて吊戸の設置場所が限定されず、吊戸の適用
範囲を大きく広げることができる。
イド部材を受ける凹部に雨水が浸入してきても、上部枠
材から下部枠材を通じて下枠外に排水することができる
ため、従来のように凹部から雨水が溢れ出て屋内側に浸
み出ることがない。従って、雨水の浸入が問題とされる
ような出入口であっても吊戸を使用できるようになり、
従来に比べて吊戸の設置場所が限定されず、吊戸の適用
範囲を大きく広げることができる。
【0058】この結果、例えば吊戸として折戸を使用す
る場合には、開放感の高い折戸をマンション等の建築物
の室内とバルコニーを仕切る出入口に設置することも可
能となる。また、風当たりの強いマンション等の建築物
の高層階であっても、室内とバルコニーを仕切る出入口
に折戸を使用することも可能となる。そして、これら例
示した以外にも、設置場所の屋内・屋外を問わず水密性
が問題とされるような建築物の他の出入口について吊戸
を使用できるようになる。
る場合には、開放感の高い折戸をマンション等の建築物
の室内とバルコニーを仕切る出入口に設置することも可
能となる。また、風当たりの強いマンション等の建築物
の高層階であっても、室内とバルコニーを仕切る出入口
に折戸を使用することも可能となる。そして、これら例
示した以外にも、設置場所の屋内・屋外を問わず水密性
が問題とされるような建築物の他の出入口について吊戸
を使用できるようになる。
【図1】本発明の第1実施形態による吊戸用下枠を含む
出入口構造を示す断面図。
出入口構造を示す断面図。
【図2】図1の下枠に取り付けるグレージングの外観斜
視図。。
視図。。
【図3】本発明の第2実施形態による吊戸用下枠の断面
図。
図。
【図4】本発明の第3実施形態による吊戸用下枠の施工
状態を示す断面図。
状態を示す断面図。
【図5】本発明の第4実施形態による吊戸用下枠の施工
状態を示す断面図。
状態を示す断面図。
【図6】本発明の第5実施形態による吊戸用下枠の施工
状態を示す断面図。
状態を示す断面図。
【図7】本発明の第6実施形態による吊戸用下枠の施工
状態を示す断面図。
状態を示す断面図。
【図8】一従来例による吊戸用下枠を含む出入口構造を
示す断面図。
示す断面図。
1 下枠
2 上部枠材
21 上壁部
21a 補助通水孔
22 縦壁部
22b 補助通水孔
23 底壁部
23a 通水孔
24 凹部
3 下部枠材
31 上縦壁部
32 中間壁部
33 下縦壁部
33b 排水孔
34 底壁部
35 排水受け部
4 グレージング
5 補助排水受け部(閉空間)
8 側溝
d 折戸(吊戸)
d2 ガイドローラ(ガイド部材)
p1 基本パイプ
p2 延長パイプ
Fx 室内床面
Fy バルコニー床面
X 屋内側
Y 屋外側
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
E06B 1/70,7/14
E04D 13/00
Claims (14)
- 【請求項1】 建築物の出入口に介在する吊戸の開閉時
に、吊戸の底部から下向きに突出するガイド部材の移動
を案内する凹部を有する吊戸用下枠において、 前記凹部を構成し且つ凹部内へ流入する雨水を排水する
通水孔が形成された壁部と、前記凹部の室外側開口端か
ら室外側床面に向けて略面一に延在する室外側上壁部
と、室外側上壁部から下向きに延在する室外側取付脚部
と、前記凹部の室内側開口端から室内側床面に向けて略
面一に延在する室内側上壁部と、室内側上壁部から下向
きに延在する室内側取付脚部と、を有する上部枠材と、 上部枠材の通水孔から流入する雨水を枠外へ排水する排
水孔が形成された壁部と、相互に対向位置する室外側縦
壁部及び室内側縦壁部と、を有しており、該室外側縦壁
部と室内側縦壁部との内側に、上部枠材の室外側取付脚
部と室内側取付脚部とが挿抜可能として嵌り込むように
なっている下部枠材と、を備えることを特徴とする吊戸
用下枠。 - 【請求項2】 下部枠材に、相互に対向位置する室外側
下部縦壁部と室内側下部縦壁部とを形成し、この室外側
下部縦壁部と室内側下部縦壁部との内側に、上部枠材の
凹部を成す室外側縦壁部及び室内側縦壁部とが挿抜可能
として嵌り込むようになっている請求項1記載の吊戸用
下枠。 - 【請求項3】 上部枠材の室外側上壁部と室内側上壁部
とを、出入方向に沿う枠幅方向で高さレベルを同一とし
た請求項1又は請求項2記載の吊戸用下枠。 - 【請求項4】 上部枠材を構成する壁部と下部枠材を構
成する壁部によって閉空間を形成し、上部枠材の凹部を
構成する壁部に該閉空間へ連通する通水孔を形成した請
求項1〜請求項3何れか1項記載の吊戸用下枠。 - 【請求項5】 前記通水孔を覆う網材を前記壁部に取付
けた請求項1〜請求項4何れか1項記載の吊戸用下枠。 - 【請求項6】 水密性が要求される上部枠材の室内側上
壁部に、前記閉空間へ連通する補助通水孔を形成した請
求項1〜請求項5何れか1項記載の吊戸用下枠。 - 【請求項7】 前記上壁部の裏面に補助通水孔を覆う網
材を設けた請求項6記載の吊戸用下枠。 - 【請求項8】 吊戸が折戸であって、前記上壁部の補助
通水孔を、出入口を閉じた状態の折戸どうしの連結部に
対応する上壁部の部分に設けた請求項6又は請求項7記
載の吊戸用下枠。 - 【請求項9】 通水孔が形成された上板部を有するグレ
ージングを凹部内に設けた請求項1〜請求項8何れか1
項記載の吊戸用下枠。 - 【請求項10】 グレージングが凹部に対して着脱自在
となっている請求項9記載の吊戸用下枠。 - 【請求項11】 下部枠材に、上部枠材の凹部を構成す
る壁部に設けた前記通水孔を通じて流入する雨水を溜め
る排水受け部を形成した請求項1〜請求項10何れか1
項記載の吊戸用下枠。 - 【請求項12】 上部枠材をステンレス材の曲げ成形に
よって形成した請求項1〜請求項11何れか1項記載の
吊戸用下枠。 - 【請求項13】 建築物の出入口に請求項1〜請求項1
2何れか1項記載の吊戸用下枠を設置する建築物の出入
口構造であって、 少なくとも前記出入口の室外側に前記吊戸用下枠と隣接
して側溝を形成し、前記吊戸用下枠の下部枠材の排水孔
を通じて雨水を該側溝へ排水するようにしてある建築物
の出入口構造。 - 【請求項14】 一端が吊戸用下枠の下部枠材の排水孔
に、他端が側溝に、それぞれ連通する管長の排水管を設
けてある請求項13記載の出入口構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000303751A JP3479909B2 (ja) | 2000-10-03 | 2000-10-03 | 吊戸用下枠及び建築物の出入口構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000303751A JP3479909B2 (ja) | 2000-10-03 | 2000-10-03 | 吊戸用下枠及び建築物の出入口構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001227247A JP2001227247A (ja) | 2001-08-24 |
JP3479909B2 true JP3479909B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=18784908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000303751A Expired - Fee Related JP3479909B2 (ja) | 2000-10-03 | 2000-10-03 | 吊戸用下枠及び建築物の出入口構造 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3479909B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009002001A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Central Glass Co Ltd | 水の逆入防止治具およびそれを用いた出窓 |
AU2019203922A1 (en) * | 2019-06-05 | 2020-12-24 | Dezinal Pty Ltd | A drain sill holder and system including same |
JP7382914B2 (ja) * | 2020-09-18 | 2023-11-17 | ミサワホーム株式会社 | 建物 |
-
2000
- 2000-10-03 JP JP2000303751A patent/JP3479909B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2001227247A (ja) | 2001-08-24 |
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