JP2006057376A - 屋上排水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来に比べて排水勾配による高低差を小さくすることができる、換言すれば、同じ高低差であれば屋上床面の排水勾配を大きくすることができる屋上排水構造を提供する。
【解決手段】 木造住宅Mのバルコニーの床を形成する屋外床スラブ2と、この屋外床スラブ2の外周縁に立設された周壁3と、バルコニーの外側に設けられた雨樋4と、バルコニー上に降った雨水を雨樋4に排出する複数のドレイン部5と、から屋上排水構造1を構成する。屋外床スラブ2の上面には排水勾配iが形成されている。また、複数のドレイン部5は、下流側の周壁3と屋外床スラブ2との接合部に沿って断続的に設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、屋上の排水構造に関し、さらに詳しくは、排水勾配による高低差を小さくすることができる屋上の排水構造に関する。
昨今、意匠的な観点や屋上緑化への関心の高まりなどから、建物の屋根の構造として陸屋根構造を採用して屋上や大型のバルコニーを設けることが多くなっている。
従来の屋上排水構造100は、例えば図7に示すように、上面に排水勾配iが設けられた屋外床スラブ101と、当該屋外床スラブ101の下流端に沿って設けられた側溝102と、当該側溝102の底面に設けられたいくつかの排水孔103と、から構成されている。通常、排水孔103は、バルコニーのコーナー部に設けられている。そして、側溝102の底面には、排水孔103に向かって下り勾配となるように排水勾配jが形成されている(例えば特許文献1参照)。
したがって、屋外床スラブ101の上に落ちた雨水等は、屋外床スラブ101の上面と側溝102の底面を流れて排水孔103に集まり、排水孔103から外部に排水される。
ここで、図7に示すように、屋外床スラブ101の排水経路長をL1、側溝102の排水経路長をL2とすると、屋外床スラブ101の上流端101aと排水孔103との高低差Hは、
H=H1+H2=L1×i+L2×j
となる。
特開平11−172864号公報(段落0007、図1、図2)
従来の屋上排水構造100は、屋外床スラブ101の面積が大きくなると、屋外床スラブ101の排水経路長L1および側溝102の排水経路長L2が大きくなり、屋外床スラブ101の上流端101aと排水孔103との高低差Hが非常に大きくなってしまう。そのため、屋上面積を大型化すると、屋上の出入口の下端の高さが高くなり、室内の床面との段差が大きくなってしまうという問題があった。
このように、屋上の出入口部の室内側に段差を設けることは、バリアフリーやユニバーサルデザインの観点から好ましくない。
一方、これらの観点から建物の段差を小さくしようとすると、室内の床面を嵩上げするか、排水勾配i、jを小さくして対応することが考えられる。しかしながら、室内の床面を嵩上げすると、室内空間(主に天井高)が小さくなってしまい、建物の使い勝手が悪くなるという問題がある。また、排水勾配i、jを小さくすると、屋上の水捌けが悪くなり、防水層が劣化しやすくなるなどの耐久性上の問題や、雨漏りなどが発生しやすくなるという問題がある。
また、従来の屋上排水構造100は、排水孔103の直径がφ40〜φ75mm程度と小さく、ゴミ詰まりなどが生じやすいという問題があった。特に、屋上構造においては、台風などによる降雨時にビニール袋などの飛来物によりドレイン部が瞬時に詰まり、建物内部へ漏水してしまうおそれがあった。また、日常的な出入りや利用がされない屋上構造においては、メンテナンスの困難さと相まって、枯葉や砂塵などの経年的な堆積によって排水孔が詰まり、雨漏りなどが生じて建物に甚大な被害を及ぼすことがある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、従来に比べて排水勾配による高低差を小さくすることができる、換言すれば、同じ高低差であれば屋上床面の排水勾配を大きくすることができる屋上排水構造を提供することを課題とする。
また、本発明は、ゴミ詰まりが生じ難い屋上排水構造を提供することを他の課題とする。
請求項1に係る屋上排水構造は、上面に排水勾配が形成された屋外床スラブと、屋外床スラブの外周縁に沿って立設された周壁と、屋外床スラブの下流端に位置する周壁の外側面に沿って、屋外床スラブの上面の下流端の高さよりも低い位置に設置された排水路と、屋外床スラブの下流端に位置する周壁を貫通して形成され、屋外床スラブの上面と排水路とを連通する複数のドレイン部と、を有することを特徴とする。
かかる構造によれば、屋外床スラブの下流端に位置する周壁の外側面に沿って、屋外床スラブの上面の下流端の高さよりも低い位置に設置された排水路と、屋外床スラブの下流端に位置する周壁を貫通して形成され、屋外床スラブの上面と排水路とを連通する複数のドレイン部とを有することから、屋外床スラブの上に降った雨水等は、屋外床スラブの排水勾配によって下流へ向かって流れ、下流端に位置する周壁に設けられた複数のドレインを通ってそのまま排水路へと排水される。
すなわち、従来と異なり、複数のドレイン部(排水口)に向かって排水を流すための排水勾配j(図7参照)を屋外床スラブの上面の下流端に設ける必要がない。そのため、従来必要だった側溝の排水勾配jによる高さ上昇分を省略して、屋外床スラブの上流端の高さを低くすることができる。つまり、屋上の出入口の下端の高さを低くすることが可能となる。
また、高低差を等しくするならば、排水勾配を急勾配にすることができるため、砂などの堆積を防止することができる。これにより、砂の堆積に伴う雨水の滞留を防止することができるため、防水性能を向上させることができるとともに、メンテナンスの負担を軽減することができる。さらには、防水層の劣化の原因の一つである「水」の滞留を防止できるので、防水層の耐久性の観点からも有利となる。
ここで、「屋上」とは、建物の屋根(主に陸屋根)の上の空間をいい、いわゆるバルコニーを含むものである。また、「屋外床スラブ」とは、屋外に面する床スラブをいい、例えば、陸屋根の屋根スラブやバルコニーの床スラブなどである。また、「周壁」とは、屋上の周囲に立設されている壁体であり、例えば、建物の外壁や、建物の屋上に設けられるパラペットや、バルコニーに設けられる手摺壁などである。また、「排水路」とは、屋上に降った雨水等の排水を流すための通路であり、例えば、雨樋(特に、水平方向に配置された横樋、軒樋)などである。
なお、屋外床スラブの上面の排水勾配は、1.0%〜2.0%程度とするのが好適である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の屋上排水構造であって、複数のドレイン部は、屋外床スラブの下流端に位置する周壁と屋外床スラブの上面とが当接して形成される入隅部に沿って設けられていることを特徴とする。
かかる構成によれば、屋外床スラブの上面の排水勾配によって下流に流れた雨水等の排水は、入隅部に沿って設けられた複数のドレイン部から排水路に排出される。
なお、複数のドレイン部は、入隅部に沿って断続的あるいは連続的に設けられているのが好適である。すなわち、間隔をあまり開けずにドレイン部を設けることによって、屋外床スラブの上面に雨水等が滞留してしまう、いわゆる排水不良を防止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の屋上排水構造であって、入隅部は、一定の高さに形成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、入隅部は一定の高さに形成されていることから、ドレイン部から屋外床スラブの上流端までの高さ上昇を、屋外床スラブの排水勾配の分だけに抑えることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の屋上排水構造であって、ドレイン部は、屋外床スラブの下流端に位置する周壁の隣り合う柱部材間毎に設けられていることを特徴とする。
かかる構成によれば、ドレイン部は屋外床スラブの下流端に位置する周壁の隣り合う柱部材間毎に設けられていることから、入隅部に占めるドレイン部の開口部の割合が大きくなり、排水不良を起こすことなく、雨水等を排水することができる。また、周壁の強度を損なうことなく、屋外床スラブの上面の雨水等を排水することができる。
ここで、「柱部材」とは、周壁の柱となる構造材であり、例えば、周壁がいわゆる枠組壁からなる場合には、いわゆるたて枠材が「柱部材」に相当する。また、周壁が木造軸組工法の場合には、柱材が「柱部材」に相当する。なお、ツーバイフォー工法の場合におけるたて枠材の間隔は、通常、405mm〜455mm程度である。また、ドレイン部の開口部の横幅は、特に制限されるものではないが、隣り合う柱部材の間隔の50%以上であるのが好ましく、80%以上100%未満であるのがさらに好ましい。
また、万一台風などによって飛来した異物により一部のドレイン部にゴミ詰まりが生じたとしても、ドレイン部の開口部の割合が極めて大きく、排水能力に余裕があるため、オーバーフローなどによる建物への漏水の被害が生じるおそれがほとんどない。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の屋上排水構造であって、ドレイン部は、屋外床スラブの下流端に位置する周壁に形成した貫通孔に、底面が平坦な筒状のドレイン管を挿設してなることを特徴とする。
かかる構成によれば、ドレイン部は周壁に形成した貫通孔に、底面が平坦な筒状のドレイン管を挿設してなることから、ドレイン部の底面と屋外床スラブの上面とが広い範囲で密着する。そのため、排水路に排水をスムーズに流すことができる。
また、ドレイン部の底面と屋外床スラブの上面とが広い範囲で密着することから、枯葉等の大きなゴミも比較的スムーズに流すことができ、ゴミ詰まりを防止することが可能となる。
なお、ドレイン管の断面形状としては、例えば、断面視長方形状、台形状、半円形状などがある。断面視長方形状の場合は、長辺を床面と平行にするのが好適である。
本発明によれば、排水勾配による高低差を小さくすることが可能な屋上排水構造を提供することができる。換言すれば、同じ高低差であるならば排水勾配を大きくすることができる屋上排水構造を提供することができる。
そのため、屋上の出入口の下端の高さを低くすることができ、バリアフリーやユニバーサルデザインに対応した建物を構築することが容易になる。また、バリアフリーやユニバーサルデザインに対応しつつ、雨水等の滞留を防止することができることから、防水性の高い建物とすることが可能となる。
また、ゴミ詰まりや砂の堆積を少なくすることができるため、メンテナンスの負担を軽減することができる。そのため、定期的なメンテナンスを行い辛い個人住宅に対しても、防水性能に対して信頼性の高い陸屋根やバルコニーを提供することが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態においては、木造住宅のバルコニーに本発明に係る屋上排水構造を適用した場合を例にして説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。図1は、第1実施形態に係る屋上排水構造を備える木造住宅の斜視図である。図2は、第1実施形態に係る屋上排水構造の断面図である。図3は、第1実施形態に係る屋上排水構造の斜視図である。図4は、第1実施形態に係る屋上排水構造のドレイン部に用いられるドレイン管の斜視図である。
<屋上排水構造1>
第1実施形態に係る屋上排水構造1は、図1に示すように、木造住宅Mのバルコニーに適用されており、バルコニー上に降った雨水等を屋外に排水する役割を果たしている。かかる屋上排水構造1は、木造住宅Mのバルコニーの床を形成する屋外床スラブ2と、この屋外床スラブ2の外周縁に立設された周壁3と、バルコニーの外側に設けられた雨樋4と、バルコニー上に降った雨水を雨樋4に排出する複数のドレイン部5と、から構成されている。また、木造住宅Mの2階居室とバルコニーとを仕切る外壁3Aには、出入口6が設けられており、バルコニーに出入することが可能になっている。
なお、第1実施形態において、木造住宅Mは、いわゆる枠組壁工法で構築されているものとする。
(屋外床スラブ2)
屋外床スラブ2は、図1に示すように、バルコニーの床を構成するとともに、木造住宅Mの1階居室の屋根を形成するものである。屋外床スラブ2は、平面視長方形状を呈している。また、屋外床スラブ2の上面には、出入口6側の一辺(上流端2b)からその反対側の一辺(下流端2a)に向かって下り勾配となるように、排水勾配iが形成されている。なお、第1実施形態においては、この排水勾配iと直交する方向には、勾配は設けられていない。
屋外床スラブ2は、図2に示すように、下方から順に、構造材である床組体21と、排水勾配iを形成するための勾配形成層22と、1階居室への雨漏りなどを防止するための防水層23と、を積層して構成されている。
床組体21は、例えば、胴差材、根太、床パネル等を組み合わせて構成した構造体である。勾配形成層22は、例えば、特開平11−172864号公報に記載されているように、側面視台形状の発泡樹脂製のブロックを床組体21の上面に敷き詰めて構成されている。防水層23は、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastic)防水、シート防水、アスファルト防水、ウレタン塗膜防水などにより構成されている。
(周壁3)
周壁3は、図1に示すように、木造住宅Mの2階居室とバルコニーとを仕切る外壁3Aと、バルコニーの手摺壁3Bとから構成されている。外壁3Aには、バルコニーへの出入口6が設けられている。また、この外壁3Aの向かい側にある下流側手摺壁3Baには、複数のドレイン部5が設けられている。
手摺壁3Bの構造について図2を参照して詳しく説明する。
手摺壁3Bは、図2に示すように、主に、手摺壁3Bの骨格となる枠組体31と、この枠組体31の両側面に貼られた防水紙32と、この防水紙32の外側にたて胴縁(図示省略)を介して取り付けられた外装材33と、この外装材33の下端部に沿って設置された水切金物34と、これら枠組体31、防水紙32および外装材33の上端部を覆う笠木35と、から構成されている。なお、防水紙32と外装材33との間にはたて胴縁(図示省略)によって換気スペースSが形成されている。
枠組体31は、複数の木製の角材を組み合わせて構成されたものであり、床組体21の外周縁に沿って互いに所定間隔を隔てて立設された複数のたて枠材31bと、これらのたて枠材31bの上端を継いで固定された上枠材31cと、これらの部材を組み合わせてなる矩形枠の両側面に貼り付けられる面材31dと、から構成されている。なお、たて枠材31bが特許請求の範囲にいう「柱部材」に相当する。
前述のように、屋外床スラブ2の下流端2aは、下流側手摺壁3Baに沿う方向に勾配を有さないことから、屋外床スラブ2と下流側手摺壁3Baとの接合部に形成される入隅部Nも、高さが一定となる。
(雨樋4)
雨樋4は、図1、図2に示すように、バルコニー上に降った雨水等の排水を集めて地上に流す役割を果たすものであり、主に、排水を水平方向に流す横樋4Aと、垂直方向に流すたて樋4Bとから構成されている。
横樋4Aは、断面視U字形の長尺部材であり、下流側手摺壁3Baの外側面(バルコニーの外側面)に沿って、屋外床スラブ2の上面の下流端2aの高さよりも低い位置に、たて樋4Bに向かって若干下り勾配となるように設置されている。かかる横樋4Aが特許請求の範囲にいう「排水路」に相当する。
たて樋4Bは、円筒形状のパイプ部材であり、横樋4Aの一端部に連結されている。たて樋4Bは、ブラケットを介して木造住宅Mの1階部分の外壁に固定されている。なお、たて樋4Bは、雨水を排水することができれば円筒形状に限られるものではなく、例えば角筒形状であっても良いし、筒状でなくてもよい。
(ドレイン部5)
ドレイン部5は、いわゆる排水口としての機能を果たすものであり、図1、図2に示すように、下流側手摺壁3Baに形成された貫通孔51と、この貫通孔51に挿設されたドレイン管52とから構成されている。ドレイン部5は、一方の端部が下流側手摺壁3Baの屋外床スラブ2側(バルコニーの内側面)に開口しており、他方の端部が雨樋4の横樋4Aの上部に開口しており、屋外床スラブ2からの排水を横樋4Aに流すことができるようになっている。
ドレイン部5は、図3に示すように、屋外床スラブ2と下流側手摺壁3Baとの接合部に形成される入隅部Nに沿って、たて枠材31bの間ごとに設けられている。このように、ドレイン部5が断続的に設けられているため、入隅部Nに勾配を設けなくても、バルコニーに降った雨水などをスムーズに排水することができる。
なお、ツーバイフォー工法の場合、たて枠材31bのピッチPは、405mm〜455mm程度であり、ドレイン部5も略同程度のピッチで設けられる。
貫通孔51は、ドレイン管52を設置するための孔であり、第1実施形態では、図2に示すように、下流側手摺壁3Baの枠組体31の面材31dに穴あけ加工して形成されている。また、貫通孔51は、下流側手摺壁3Baの枠組体31の隣り合うたて枠材31bの間に、後記するドレイン管52の筒部52aと嵌り合う形で形成されている。
ドレイン管52は、例えば、塩化ビニル樹脂などの合成樹脂、あるいはステンレスなどの金属材料等から成形された部材であり、図4に示すように、四角筒形状の筒部52aと、この筒部52aの一方の開口部の周縁に延設された第1縁部52b及び第2縁部52cと、から構成されている。
筒部52aは、断面視長方形状の中空部を有しており、長辺方向を下方及び上方に向けて貫通孔51に設置される。これにより、入隅部Nの全長に占めるドレイン管52の開口部の割合が大きくなり、排水能力を向上させることができる。また、筒部52aの他方の端部は、雨樋4の横樋4Aの上部に達しており、バルコニーに降った雨などの排水を雨樋4を介して地上に排出することができるようになっている。
第1縁部52bは、筒部52aの底面から当該底面と略平行な方向に延伸して形成された平板状の部分であり、ドレイン管52を貫通孔51に設置したときに、屋外床スラブ2の上面と当接するようになっている(図2参照)。このとき、屋外床スラブ2の防水層23は、第1縁部52bの上に重なるように設置されている。これにより、ドレイン管52と防水層23との取り合い部からの漏水を防止することができる。
第2縁部52cは、筒部52aの両側面および上面から当該両側面および上面と略直交する方向に延伸して形成された平板状の部材であり、ドレイン管52を貫通孔51に設置したときに、下流側手摺壁3Baの側面と当接するようになっている(図2参照)。第2縁部52cの上には防水紙32がラップされており、漏水を防止している。
なお、第1実施形態において、ドレイン管52の開口部の寸法としては、横幅W1=100mm〜400mm程度、縦幅T1=20mm〜50mm程度とするのが好適である。また、第2縁部52cの寸法としては、横幅W2=160mm〜500mm程度、縦幅T2=50mm〜100mm程度とするのが好適である。
以上、屋上排水構造1の構成について説明したが、かかる構成によれば、屋外床スラブ2の下流端2aに、下流側手摺壁3Baに沿う方向に排水勾配を設ける必要がないため、換言すれば、下流側手摺壁3Baに沿う方向に排水勾配を設ける必要がない程度の間隔でドレイン部5が断続的に形成されているため、屋外床スラブ2の下流端2aと上流端2bとの高低差を小さくすることができる。
<他の実施形態>
つづいて、他の実施形態に係る屋上排水構造について説明する。なお、前記した実施形態と同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
図5は、第2実施形態に係る屋上排水構造の断面図である。
第2実施形態に係る屋上排水構造11は、図5に示すように、屋外床スラブ2の上面の下流端2aに沿って、溝部2cが形成されている点が、前記した第1実施形態に係る屋上排水構造1と異なっている。
溝部2cは、下流側手摺壁3Baに沿う方向に同じ高さ(レベル)となっているとともに、屋外床スラブ2の排水勾配iが形成された面に対して段差を有して構成されている。
そして、この溝部2cの底面と下流側手摺壁3Baとの接合部に形成される入隅部Nに沿って、複数のドレイン部5が断続的に設けられている。
そのため、かかる構成によっても、溝部2cの長手方向に沿って排水勾配を設ける必要がないため、その分だけ下流端2aと上流端2bとの高低差を小さくできる。また、高低差を小さくしつつ、バルコニー上に降った雨水をスムーズに排水することができる。
図6は、第3実施形態に係る屋上排水構造を備える木造住宅の斜視図である。
第3実施形態に係る屋上排水構造12は、図6に示すように、屋外床スラブ2の上面に、出入口6の下端付近から三方向の手摺壁3Bb、3Bc、3Bdに向かって排水勾配i、kが形成されている点が、前記した第1実施形態に係る屋上排水構造1と異なっている。
三方向の手摺壁3Bb、3Bc、3Bdには、入隅部Nに沿って複数のドレイン部5が断続的に設けられている。また、三方向の手摺壁3Bb、3Bc、3Bdの外側面には、横樋4Aがそれぞれ設けられている(なお、図6においては、説明の都合上、手摺壁3Bdの外側面に配置された横樋4Aが省略されている)。
このように、3方向に排水勾配i、kを設けるとともに、これらの排水勾配i、kの下流端に位置する手摺壁3Bb、3Bc、3Bdにそれぞれドレイン部5を設けることにより、下流端と上流端との高低差を大きくすることなく、排水能力を向上させることができる。したがって、屋上やバルコニーの大型化に対応しやすいというメリットがある。
以上、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、いわゆる枠組壁工法で建築された木造住宅Mに本発明に係る屋上排水構造を適用した場合を例として説明したが、これに限られるものではなく、建物の屋上(バルコニーを含む)に適用するのであれば、建物の建築様式は、どのようなものでも良い。枠組壁工法以外には、例えば、在来軸組工法でもよい。また、木造に限られるものではなく、スチールハウスでも良いし、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造の建物でもよい。
また、本実施形態においては、本発明に係る屋上排水構造をバルコニーに適用した場合について説明したが、これに限られるものではなく、例えば建物の陸屋根の上部等に適用しても良い。
また、本実施形態においては、「排水路」として横樋4Aを用いたが、これに限られるものではなく、例えば、排水路を外装材と一体的に形成してもよい。具体的には、例えば、建物の1階と2階の境界部分に化粧梁を設置し、この化粧梁の上面に排水路を形成してもよい。かかる構成によれば、排水勾配による高低差を低減しつつ、建物の意匠設計の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態においては、ドレイン部5のドレイン管52を四角筒形状に構成したが、これに限られるものではないことはいうまでもない。なお、ドレイン管52の底面は、平坦であるのが好適であり、例えば、断面視台形状、半円形状などでもよい。
第1実施形態に係る屋上排水構造を備える木造住宅の斜視図である。 第1実施形態に係る屋上排水構造の断面図である。 第1実施形態に係る屋上排水構造の斜視図である。 第1実施形態に係る屋上排水構造のドレイン部に用いられるドレイン管の斜視図である。 第2実施形態に係る屋上排水構造の断面図である。 第3実施形態に係る屋上排水構造を備える木造住宅の斜視図である。 従来の屋上排水構造の斜視図である。
符号の説明
1 屋上排水構造
2 屋外床スラブ
3 周壁
3A 外壁
3B 手摺壁
4 雨樋
4A 横樋(排水路)
4B たて樋
5 ドレイン部
M 木造住宅
i 排水勾配

Claims (5)

  1. 上面に排水勾配が形成された屋外床スラブと、
    前記屋外床スラブの外周縁に沿って立設された周壁と、
    前記屋外床スラブの下流端に位置する前記周壁の外側面に沿って、前記屋外床スラブの上面の下流端の高さよりも低い位置に設置された排水路と、
    前記屋外床スラブの下流端に位置する前記周壁を貫通して形成され、前記屋外床スラブの上面と前記排水路とを連通する複数のドレイン部と、を有することを特徴とする屋上排水構造。
  2. 前記複数のドレイン部は、前記屋外床スラブの下流端に位置する前記周壁と前記屋外床スラブの上面とが当接して形成される入隅部に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の屋上排水構造。
  3. 前記入隅部は、一定の高さに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の屋上排水構造。
  4. 前記ドレイン部は、前記屋外床スラブの下流端に位置する前記周壁の隣り合う柱部材間毎に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の屋上排水構造。
  5. 前記ドレイン部は、前記屋外床スラブの下流端に位置する前記周壁に形成した貫通孔に、底面が平坦な筒状のドレイン管を挿設してなることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の屋上排水構造。
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