JP3640062B2 - サッシ下枠、側溝及び躯体の梁の配置構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の室内と室外との間の躯体開口に取り付けるサッシ下枠と、側溝と、躯体の梁の配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来技術によるサッシ下枠1と、側溝2と、躯体の梁3の配置構造を示す一例である。このサッシ下枠1は、例えば図6で示すような矢示方向で引違い可能な障子S用のサッシ枠Mを構成する下枠で、室内の床Fと室外のバルコニーBとの間の段差をなくしたバリアフリータイプのものである。このバリアフリータイプのサッシ下枠1には、その上板部1aに、障子Sの図示せぬ戸車の移動を受ける複数のレール1bが、上端位置を同じ高さ位置にして形成されていて、車椅子でも楽に通過できるようになっている。レール1bの間には通水孔1cが穿設されていて、レール1bの間に雨水が溜まらないようにするために、サッシ下枠1の内部へ逃がせるようにしてある。即ち、この通水孔1cの下側には、雨水を受ける排水受け室1dが設けられていて、この排水受け室1dに流れ落ちてきた雨水は、サッシ下枠1の室外側の側壁に穿設した排水孔1eを通じて側溝2へ排水されるようにしてある。また、排水受け室1dを画成するサッシ下枠1の底板には、アンカー部材Aの基端側を固定する取付部1fが設けられており、その反対側の先端はサッシ下枠1の真下にある梁3を構成するスターラップ筋3aに溶着されていて、サッシ下枠1の取付強度を高めるようにしている。
【0003】
側溝2は、バルコニーBを構成するスラブBsに設けた所定の深さの溝として形成され、サッシ下枠1の排水受け室1dで受けた雨水を排水孔1eからそのまま受けることができるように、サッシ下枠1の直ぐ隣に設けられている。側溝2を画成するスラブBsの上には防水アスファルト2aが施され、さらにその上にはモルタル2bが所定厚さで打設されている。側溝2の底部には側溝2に溜まる雨水を建築物の外部へ逃がすための排水管Pが連結されており、側溝2の上部には複数の通水スリットが形成された、例えばステンレス等の金属製やプラスチック製のグレージングGが取り付けてある。なお、断面コ字状のGaは側溝2の長手方向(紙面の垂直方向)に断続的に複数設けてあるグレージングGの支持部材である。この支持部材Gaの図中右側にある2cは防水用のシール材で、側溝2内に溜まる雨水をサッシ下枠1の下側を通じて室内の床下Fuの空間へ浸み出させないようにする重要な防水機能を果たしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようにサッシ下枠1の直ぐ脇に側溝2を設ける配置構造については、梁3との関係で次のような不具合を生じることがある。即ち、従来から室内と室外の間の躯体開口にサッシ枠を介在させる建築物については、図5で示すように、構造強度の高い梁3の上方に躯体の壁が位置する関係でサッシ枠Mも梁3の上方に取り付けてあるのが一般的である。ところが、上述のような下枠構造をもつサッシ下枠1では、排水孔1eの直ぐ隣に側溝2を設ける必要があるため、側溝2の深さを十分に取り難いという不具合が生じる。つまり、サッシ下枠1のすぐ脇に側溝2を設けると、梁3が邪魔になって側溝2の深さを十分に取れなくなってしまうからである。この場合には、図5で示すように側溝2の深さを十分に取れるまで梁3を切削することも考えられるが、梁3を切削するとその構造強度を低下させることになってしまう。すると必然的に側溝2は浅底にせざるを得ないが、そうすると受水容量が少なくなるためすぐに雨水が側溝2に溜まってしまう。そして、さらに側溝2内の雨水の水嵩が増すと、こんどは雨水がサッシ下枠1の排水受け室1dへと逆流して通水孔1cから噴き上げて、サッシ下枠1による室内に対する水密性が阻害される虞れがある。
【0005】
このように、サッシ下枠1の直ぐ脇に側溝2を設ける配置構造については、側溝2の深さを十分に取り難いという不具合だけでなく、サッシ下枠1の下側に施すシール材2cについても問題がある。上述のようにこのシール材2cは室内の床下Fuに対する重要な防水機能を果たすものであるが、このシール材2cを所定の厚みで均質に且つ隙間のないように、サッシ下枠1の長手方向に沿って敷設するのは相当の熟練者であってもなかなか難しく、手間のかかる作業でもある。
【0006】
さらに、サッシ下枠1の直ぐ脇に側溝2を配置する従来の配置構造で、側溝2に溜まる雨水を排水するためには、例えば図7(a)で示すように、各部屋Rの側溝2に排水管Pを設ける必要がある。そして、この排水管Pに続く排水経路としては、図7(b)で示すように、バルコニーBを構成するスラブBsの裏面に水平方向で架設したパイプPhをさらに、上下階に渡って垂直方向で架設したパイプPvに連結して建築物の外部へ排水する、といった複雑な管路が必要である。そのため、複雑な管路の施工に手間がかかる上に、張り巡らされた管路によってバルコニーBの美観を損ねることにもなってしまう。
【0007】
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明であって、その目的は、梁の構造強度を阻害することなく側溝の深さを十分に取ることができるようなサッシ下枠と、側溝と、躯体の梁との配置構造を提供することにある。また本発明は、側溝に溜まった雨水が階下の天井裏へ浸み出ることがないようなサッシ下枠と、側溝と、躯体の梁配置構造を提供する。さらに本発明は、排水経路(管路)の施工を大幅に簡略化可能で、バルコニーの美観を損なうことのないサッシ下枠と、側溝と、躯体の梁の配置構造を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
こうした目的を達成するために本発明は、障子が載置される上板部に雨水の通水孔を有し、上板部の下側に通水孔から入水した雨水を受ける排水受け室を備えるサッシ下枠を、建築物の躯体に構築された梁を垂直上方に投影した領域内に設置し、該領域の室外側に形成される躯体のバルコニーに、高さ方向では梁と重なる深さ位置に底部を形成した側溝を、水平方向では該底部が梁と干渉しないサッシ下枠から離れた室外側位置に、隣接する各部屋に渡って共通して形成し、該サッシ下枠の排水受け室と該側溝とを、排水受け室に対する接続端から該側溝に届く長さの通水管で連結したサッシ下枠、側溝及び躯体の梁の配置構造を提供する。
【0009】
この配置構造によれば、梁を垂直上方に投影した領域の室外側に形成される躯体のバルコニーに、高さ方向では梁と重なる深さ位置に底部を形成した側溝を、水平方向では該底部が梁と干渉しないサッシ下枠から離れた室外側位置に形成するため、引違いタイプや片引きタイプのサッシ下枠の下方に構築してある梁に制約されずに十分な深さで側溝を形成することができる。そのため、側溝の受水容量を大きくすることが可能で、雨水が側溝からサッシ下枠の排水受け室へと逆流して通水孔から噴き上げてしまうようなことを防ぐことができる。そしてこの場合、サッシ下枠の排水受け室に溜まる雨水は、排水受け室に対する接続端から該投影領域の室外側にある側溝に届く長さの通水管によって確実に側溝へ排出することができる。また、サッシ下枠と側溝が隣接しない離れた位置にあるため、従来のように敷設作業が困難なシール材でサッシ下枠の下側を防水する必要がなく、少なくとも通水管の管長に渡ってモルタルを打設できるので、側溝に溜まった雨水が階下の天井裏に浸み出ることもない。そして、側溝が、サッシ下枠と隣接しない離れた位置にあり、隣接する各部屋に渡って共通して形成されるため、排水経路を簡略化でき、バルコニーの美観を損ねることもない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0011】
本実施形態の構成;まず、本発明の一実施形態によるサッシ下枠10と、側溝11と、梁12の配置構造の構成を説明する。
【0012】
図1で示すように、本例のサッシ下枠10も、引違い障子S用のサッシ枠Mを構成する下枠で(図6参照)、室内の床Fと室外のバルコニーBとの間の段差をなくしたバリアフリータイプのものである。このサッシ下枠10は、躯体の壁が構造強度の高い梁12の上方に位置する関係で梁12の上方に取り付けられている。また、サッシ下枠10には、図示せぬアンカー部材の基端側が取り付けられていて、その先端側は梁12をなすコンクリートに基端側が埋め込まれた他のアンカー部材(図示略)の先端側に溶接されていて、サッシ下枠10の取付強度を高めてある。
【0013】
ここでサッシ下枠10の構成について説明する。図2、図3で示すように、サッシ下枠10には、その上板部10aに室内側の障子Siと室外側の障子Soの戸車の移動を受けるレール10bが設けられている。なお、最も室外側にあるレール10bは、網戸Saの戸車(図示略)の移動を受けるレールである。
【0014】
そして、障子Siと障子Soとを支えるレール10b,10bの間には複数の長楕円形の通水孔14aが穿設された断面下向きコ字状のグレージング14が着脱可能として取り付けられている。グレージング14は、その脚部の下端を、サッシ下枠10に形成された断面L字状の係合溝10dに差し込ませるようにしてサッシ下枠10に取り付けられている。また、このグレージング14はおよそ片側の障子Sと同程度の長さとなっていて、これを取り外す際には、片側の障子Sを開いてグレージング14を露出させた状態として持ち上げるようにすればよい。
【0015】
グレージング14に形成した通水孔14aの室内側の孔縁には、断面コ字状の取付凹部14bを有する立壁部14cが突設されている。そして、該取付凹部14bには、障子Soの下枠の室内側側面に対して室内側から押接可能な幅サイズをもつ止水ゴム14dが着脱可能として圧入保持されている。従って、障子Soの下枠の室内側は、止水ゴム14dが室外側の障子Soの下枠に対して室内側から押接していることで水密となっている。
【0016】
グレージング14の下側には、通水孔10fが穿設された隔壁10gを境に上下で大きいサイズの上部受け室10hとその下側の小さなサイズの下部受け室10iとが排水受け室としてサッシ下枠10の長手方向に渡って設けてある。このように、上部受け室10hと下部受け室10iとの間に隔壁10gを介在させることで、上部受け室10hに入り込んだ落ち葉などの大きめのゴミが下部受け室10iに入り込んでしまうのを隔壁10gで一旦止めておくことができるようになっている。下部受け室10iの側壁には、アルミ製の通水管15が溶接されており、その先端側は同じくアルミ製の延長管15aへ差し込ませてある。本例では通水管15と延長管15aとで、下部受け室10iに対する接続端から側溝11に届く長さをもつ“通水管”をなしている。この通水管15と延長管15aとは管軸方向でスライド可能となっていて、施工現場でその管長を適宜変更できるようになっており、全体の管長を決めた後はシール材で水密とされる。通水管15の接続端と、隔壁10gの通水孔10fの穿設位置とは、サッシ下枠10の長手方向で互いに離れた位置関係としてある。従って、万が一、通水管15から下部受け室10iへ雨水が勢い良く逆流してきた場合でも、その流勢を隔壁10gで受け止めて障子Soの下部まで直接雨水が噴き上がらないようにしてある。この点、図2では、通水管15の接続端の上に隔壁10gの通水孔10fが位置するように表しているが、実際には図3で示すようにサッシ下枠10の長手方向で互いに離れた位置関係となっている。
【0017】
側溝11は、梁12を垂直上方へ投影した領域の外側までサッシ下枠10から離間させた状態で、バルコニーBを構成するスラブBsに設けた所定の深さの溝として設けてある。側溝11を画成するスラブBsの上には防水アスファルト11aが施され、さらにその上にはモルタル11bが所定厚さで打設されている。側溝11の上部には、複数の通水スリットが形成された、例えばステンレス等の金属製又はプラスチック製のグレージングGが設置してあり、このグレージングGは側溝11の溝縁を一段低くした段面部11cによって支持されている。
【0018】
実施形態の効果;次に、以上に述べた他、上記の構成とした本例の配置構造による効果を説明する。
【0019】
本例のサッシ下枠10と、側溝11と、梁12との配置構造によれば、側溝11が梁12を垂直上方へ投影した領域の外側までサッシ下枠10から離間させて形成してある。従って、図5で示す従来例のように、梁12を切削してその構造強度を阻害することなく、受水容量が十分な深さの側溝11を形成することが可能である。
【0020】
そして、この場合、サッシ下枠10の上部受け室10hから下部受け室10iへ流れる雨水は、下部受け室10iに対する接続端からその反対側の先端部が該投影領域の外側にある側溝11に届く長さをもつ通水管15を通じて確実に排水できるので、上部受け室10hと下部受け室10iに雨水が溜まることはない。
【0021】
また、サッシ下枠10と側溝11が隣接していないため、図5の従来例のように、敷設作業が困難なシール材2cでサッシ下枠10の下側を防水する必要がなく、少なくとも側溝11とサッシ下枠10に渡ってモルタル11bを打設してあるので、側溝11に溜まった雨水がモルタル11bを浸みて床下Fuに漏れ出ることもない。
【0022】
加えて、サッシ下枠10と側溝11が隣接していないため、図4で示すように、躯体の柱T(外壁の場合も同様)が邪魔にならずに、側溝11を隣接する部屋RのバルコニーBに渡って共通に形成することができる。従って、この側溝11は従来の配置構造で水平方向に架設したパイプPh(図7参照)と同じ排水経路として機能するため、わざわざパイプPhを架設する必要がなく、側溝11を垂直方向に架設したパイプPvに連結するだけでよい。従って、排水経路を簡略化することができ、バルコニーBの外見が悪くなることもない。
【0023】
さらに、側溝11がサッシ下枠10から離間しているため、側溝11の溝縁にグレージングG支持用の段面部11cを形成することが可能である。従って、図5の従来例のように、グレージングG支持用の支持部材Gaをわざわざ用いる必要はない。
【0024】
また、サッシ下枠10のグレージング14は、上に持ち上げればサッシ下枠10の係合溝10dから簡単に取り外せる。従って、上部受け室10hや下部受け室10iに土砂や落ち葉等のゴミが溜まった時には、グレージング14を外して簡単に土砂やゴミを作業性よく取り除くことができる。
【0025】
グレージング14には、立壁部14cの該取付凹部14bに、室外側の障子Soの下枠の室内側側面に対して室内側から押接可能な幅サイズをもつ止水ゴム14dを取り付けてある。従って、障子Soの下枠の周囲に雨水が入り込んでも、止水ゴム14dによる障子Soの下枠に対する押接によって、室内への雨水の入り込みを防ぐことができる。
【0026】
この止水ゴム14dは、取付凹部14bに着脱自在に圧入により保持されているので、止水ゴム14dが劣化した場合でも引っ張れば簡単に取り外すことができ、新しい止水ゴムを取り付ける際にも押し込むだけで簡単に装着することができる。そして、この交換作業を行う際には、サッシ下枠10のグレージング14自体がサッシ下枠10から取り外せるので、作業を楽に行うことができる。
【0027】
実施形態の変形例;上記実施形態で示した配置構造では、引違いタイプの障子Sのサッシ下枠10を例示したが、勿論片引きタイプの障子のサッシ下枠を適用することも可能である。また、上記実施形態で示した配置構造では、サッシ下枠10としてバリアフリータイプのものを例示したが、ベランダや室内の床が一段低くなるようなサッシ下枠に本発明の配置構造を適用することもできる。
【0028】
上記実施形態による配置構造では、“通水管”としての通水管15及び延長管15aとしてアルミ製のものを例示したが、他のステンレス等の金属材質のものを利用したり、塩化ビニール等のプラスチック製のものを使ってもよい。
【0029】
また、上記実施形態で示すサッシ下枠10のグレージング14と側溝11のグレージングGについては、裏面に網材を取り付けるようにして、排水経路を詰まらせる原因となるような落ち葉や大きなゴミをグレージング14,Gの下方に落とさないようにすることもできる。これと同様に、サッシ下枠10の上部受け室10hと下部受け室10iとを仕切る隔壁10gの通水孔10fにも網材を取り付けるようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、梁を垂直上方へ投影した領域の室外側に形成される躯体のバルコニーに、高さ方向では梁と重なる深さ位置に底部を形成した側溝を、水平方向では該底部が梁と干渉しないサッシ下枠から離れた室外側位置に形成するため、梁の構造強度を阻害することなく、受水容量が十分な深さの側溝を形成することが可能である。この場合、側溝とサッシ下枠の排水受け室とを、排水受け室に対する接続端から側溝に届く長さをもつ通水管で連結してあるので、排水受け室に流れ込んだ雨水を確実に側溝へ排水することができる。
【0031】
また、サッシ下枠と側溝が隣接していないため、従来のように敷設作業が困難なシール材でサッシ下枠の下側を防水する必要がなく、少なくとも通水管の管長に渡ってモルタルを打設できるので、側溝に溜まった雨水が階下の天井裏に浸み出ることもない。
【0032】
さらに、サッシ下枠と側溝が隣接していないため、躯体の柱や外壁が邪魔にならず、側溝を隣接する部屋に渡って共通に形成することができる。そのため、従来の配置構造のように、バルコニーをなすスラブに排水用の管路を張り巡らせる必要が無く排水経路を大幅に簡略化でき、しかもバルコニーの美観もよくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるサッシ下枠と、側溝と、梁との配置構造を示す説明図。
【図2】図1の配置構造を適用した図6のX−X線拡大断面図。
【図3】図1の配置構造を適用した図6のY−Y線拡大断面図。
【図4】図1の配置構造を適用した建築物の排水経路を示す図で、分図(a)はその平面図、分図(b)は分図(a)のZ1−Z1線部分省略断面図。
【図5】サッシ下枠と、側溝と、梁との配置構造の一従来例を示す説明図。
【図6】引違い戸用の障子とサッシ枠の外観正面図。
【図7】図5の配置構造を適用した建築物の排水経路を示す図で、分図(a)はその平面図、分図(b)は分図(a)のZ2−Z2線部分省略断面図。
【符号の説明】
10 サッシ下枠
10a 上板部
10f 通水孔
10h 上部受け室(排水受け室)
10i 下部受け室(排水受け室)
11 側溝
12 梁
14 グレージング(サッシ下枠取付用)
14a 通水孔
15 通水管
15a 延長管(通水管)
Si,So 障子
Claims (1)
- 障子が載置される上板部に雨水の通水孔を有し、上板部の下側に通水孔から入水した雨水を受ける排水受け室を備えるサッシ下枠を、建築物の躯体に構築された梁を垂直上方に投影した領域内に設置し、
該領域の室外側に形成される躯体のバルコニーに、高さ方向では梁と重なる深さ位置に底部を形成した側溝を、水平方向では該底部が梁と干渉しないサッシ下枠から離れた室外側位置に、隣接する各部屋に渡って共通して形成し、
該サッシ下枠の排水受け室と該側溝とを、排水受け室に対する接続端から該側溝に届く長さの通水管で連結したサッシ下枠、側溝及び躯体の梁の配置構造。
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