JP3470397B2 - エンジンのエアクリーナ装置 - Google Patents

エンジンのエアクリーナ装置

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JP3470397B2 JP15009894A JP15009894A JP3470397B2 JP 3470397 B2 JP3470397 B2 JP 3470397B2 JP 15009894 A JP15009894 A JP 15009894A JP 15009894 A JP15009894 A JP 15009894A JP 3470397 B2 JP3470397 B2 JP 3470397B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンのエアクリーナ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンが作動するためには多量の空気
を必要とする。この空気の中には埃等様々な異物が含ま
れており、そのままエンジンに送り込んでしまうと異物
が研磨材として作用し、シリンダやピストンを磨耗させ
てしまう。また、異物は潤滑油にも混入してしまい、回
転部分の磨耗の原因にもなってしまう。そこでエアクリ
ーナ装置を吸気系の一部に設けて空気中の異物を取り除
いている。
【0003】エアクリーナ装置は空気の吸入経路の途中
にクリーナボックスを設け、その中に発泡ポリウレタン
等からなるフィルタエレメントを収納し、空気がこのフ
ィルタエレメントを通過する際に異物が取り除かれるよ
うになっている。そして清浄化された空気は例えばダク
ト状のアウトレットチューブを経てキャブレタ等に送り
込まれる。クリーナボックス、フィルタエレメントおよ
びアウトレットチューブは通常一体的に接合されてお
り、クリーナボックス内のフィルタエレメントより上流
側をダストサイド、下流側をクリーンサイドと一般に称
している。以下、自動二輪車に用いられているエアクリ
ーナ装置の各部材の一般的な接合部分を図21(a),
(b)および図22(a),(b)に示す。
【0004】これらの図中、符号1はクリーナボック
ス、符号2はフィルタエレメント、符号3はアウトレッ
トチューブ、符号4はベースプレート、そして符号5は
フィルタホルダをそれぞれ示す。さらに、符号Cはクリ
ーンサイド、符号Dはダストサイドを示す。
【0005】図21(a)に示すエアクリーナ装置は、
ベースプレート4にスタッドボルト6を例えば溶着する
一方、クリーナボックス1のフランジ1aおよびアウト
レットチューブ3のフランジ3aに穴7を形成し、これ
らの穴7をスタッドボルト6に通した後、押さえプレー
ト8を介してナット9で固着し、アウトレットチューブ
3とベースプレート4とでクリーナボックス1を挟持す
るようにしたものである。なお、クリーナボックス1の
フランジ1aとベースプレート4との間には発泡ゴム等
のシール部材10が介在される。そして、フィルタエレ
メント2の端面2aがベースプレート4に当接され、詳
細には図示しないが、フィルタホルダ5がベースプレー
ト4にボルト結合されることによりフィルタエレメント
端面2aをベースプレート4に押圧している。
【0006】図21(b)に示すエアクリーナ装置は、
上記従来例とほぼ同様な構造であるが、シール部材10
を設ける替りにアウトレットチューブ3のフランジ3a
を周溝3bに形成し、この周溝3bにクリーナボックス
1のフランジ1aを装着したものである。なお、アウト
レットチューブ3のフランジ3aとベースプレート4と
の間には例えば接着剤等のシール剤10を介在させてい
る。
【0007】図22(a)に示すエアクリーナ装置は、
上記従来例とほぼ同様な構造であるが、スタッドボルト
6を溶着する替りにボルト11の頭部11aをベースプ
レート4に埋設したものであり、クリーナボックス1と
ベースプレート4とでアウトレットチューブ3を挟持す
るようにしたものである。
【0008】そして、図22(b)に示すエアクリーナ
装置は、ベースプレート4とアウトレットチューブ3の
フランジ3aとをクリーナボックス1に設けられたボス
1bにスクリュ12でネジ止めしたものである。なお、
アウトレットチューブ3のフランジ3aとベースプレー
ト4との間にはシール剤10が介在されている。
【0009】以上説明したように、従来のエアクリーナ
装置の構造においては、クリーンサイドCを清浄に保つ
ため、シール部材(シール剤)10や押さえプレート8
を用いたボルト6,11/ナット9止め構造とし、クリ
ーンサイドC内の気密を保っていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本来フ
ィルタエレメントは柔軟な素材であって、フィルタエレ
メント端面とベースプレートとの密着性(シール性)は
良好であるが、クリーナボックスおよびアウトレットチ
ューブのフランジを押さえプレートで挟んでボルト締め
する場合、ナットを締めすぎるとベースプレートが変形
し、フィルタエレメント端面との密着性が損なわれる虞
がある。
【0011】また、各フランジや押さえプレート、シー
ル部材に穴を形成しなければならず、構造が複雑になる
と共にシールすべき箇所が多くなってしまう。
【0012】さらに、部品点数が多く、組立て工程数が
増え、コストアップの要因となってしまう。
【0013】ところで、クリーナボックスの前面は、ナ
ットの締付け作業性確保のための充分なスペースを必要
とするため、ほぼ平面的に構成されている。
【0014】しかしながら、クリーンサイドの容積を大
きく確保したい場合、クリーナボックス前面を後退させ
なければならず、その結果、クリーナボックスの容積が
減ってしまい好ましくない。
【0015】また、自動二輪車等においては、クリーナ
ボックスの両側面はライダにニーグリップ操作により挟
まれるため、ニーグリップ性を向上させるためにクリー
ナボックスの側面積を広く確保したいが、それによりク
リーナボックス前面が前進し、クリーンサイドの容積が
減ってしまう。
【0016】さらに、自動二輪車においては、エアクリ
ーナ装置とキャブレタとの間にショックアブソーバが配
置されていたり、キャブレタが偏向して配置されている
場合が多く、そのため、クリーナボックスの中心軸が車
体の中心軸に対して傾いて配置される場合があり、その
結果、クリーナボックスの両側面の外観が左右で異なっ
てデザイン上好ましくない。
【0017】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、エアクリーナ装置を構成する各部材をボルトを
用いることなく結合可能なエンジンのエアクリーナ装置
を提供することを目的とする。
【0018】この発明の他の目的は、クリーンサイドの
気密性を向上させたエンジンのエアクリーナ装置を提供
するにある。
【0019】この発明のさらに他の目的は、クリーナボ
ックスおよびクリーンサイドの容積を同時に充分確保で
きるエンジンのエアクリーナ装置を提供するにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエンジンの
エアクリーナ装置は、上述した課題を解決するために、
請求項1に記載したように、クリーナボックスと、フィ
ルタエレメントと、アウトレットチューブと、上記フィ
ルタエレメントを保持するフィルタホルダと、上記フィ
ルタホルダを上記アウトレットチューブに固定するベー
スプレートとを有するエンジンのエアクリーナ装置にお
いて、上記ベースプレートは環状の枠部を有し、この枠
部の外面に対をなす突起を形成すると共に、この突起と
係合して上記ベースプレートを所定位置に係止する係合
溝を上記アウトレットチューブの開口端部内面に上記ベ
ースプレートが上記アウトレットチューブ内で遊嵌状態
から回転して係止するように形成したものである。
【0021】また、上述した課題を解決するために、請
求項2に記載したように、クリーナボックスと、フィル
タエレメントと、アウトレットチューブと、上記フィル
タエレメントを保持するフィルタホルダと、上記フィル
タホルダを上記アウトレットチューブに固定するベース
プレートとを有するエンジンのエアクリーナ装置におい
て、上記ベースプレートの外面に突起を形成し、この突
起と係合して上記ベースプレートを所定位置に係止する
係合溝を上記アウトレットチューブの開口端部内面に形
成すると共に、上記アウトレットチューブの開口端部外
周面にフランジを形成し、このフランジに上記フィルタ
エレメントの開口部端面を密接させたものである。
【0022】さらに、上述した課題を解決するために、
請求項3に記載したように、クリーナボックスと、フィ
ルタエレメントと、アウトレットチューブと、上記フィ
ルタエレメントを保持するフィルタホルダと、上記フィ
ルタホルダを上記アウトレットチューブに固定するベー
スプレートとを有するエンジンのエアクリーナ装置にお
いて、上記ベースプレートの外面に突起を形成し、この
突起と係合して上記ベースプレートを所定位置に係止す
る係合溝を上記アウトレットチューブの開口端部内面に
形成する一方、上記アウトレットチューブの開口端部外
周面に周溝を形成し、この周溝に上記クリーナボックス
の係合フランジを係合させると共に、上記係合フランジ
の外周部に延設部を上記アウトレットチューブ方向に向
かって形成したものである。
【0023】
【作用】上記の構成を有する本発明においては、クリー
ナボックスと、フィルタエレメントと、アウトレットチ
ューブと、上記フィルタエレメントを保持するフィルタ
ホルダと、上記フィルタホルダを上記アウトレットチュ
ーブに固定するベースプレートとを有するエンジンのエ
アクリーナ装置において、上記ベースプレートは環状の
枠部を有し、この枠部の外面に対をなす突起を形成する
と共に、この突起と係合して上記ベースプレートを所定
位置に係止する係合溝を上記アウトレットチューブの開
口端部内面に上記ベースプレートが上記アウトレットチ
ューブ内で遊嵌状態から回転して係止するように形成し
たため、エアクリーナ装置を構成する各部材をボルトを
用いることなく結合可能となる。
【0024】また、上記アウトレットチューブの開口端
部外周面にフランジを形成し、このフランジに上記フィ
ルタエレメントの開口部端面を密接させたため、クリー
ンサイドの気密性を向上させることができる。
【0025】さらに、上記アウトレットチューブの開口
端部外周面に周溝を形成し、この周溝に上記クリーナボ
ックスの係合フランジを係合させると共に、上記係合フ
ランジの外周部に延設部を上記アウトレットチューブ方
向に向かって形成したため、クリーナボックスおよびク
リーンサイドの容積を同時に充分確保できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0027】図1は、この発明を適用した自動二輪車の
一例を示す左側面図である。
【0028】図1において、この自動二輪車20は車体
フレーム21を有し、この車体フレーム21の上方には
燃料タンク22が設けられる。また、車体フレーム21
の中央下部にはエンジン23が搭載される。
【0029】車体フレーム21の前方にはヘッドパイプ
24が設けられ、このヘッドパイプ24にはステアリン
グ機構25が設けられる。このステアリング機構25に
は、前輪26を回動自在に支持するフロントフォーク2
7やハンドルバー28等が設けられ、ハンドルバー28
により前輪26が左右に回動自在に操舵される。
【0030】一方、車体フレーム21の中央下部に架設
されたピボット軸29にはスイングアーム30がピボッ
ト軸29廻りにスイング自在に枢着され、このスイング
アーム30の後端に後輪31が回動自在に軸支される。
【0031】スイングアーム30の基端部側には、詳細
には図示しないが、リヤショックアブソーバ32の下端
部が複数のリンク33を介して枢着されると共に、リヤ
ショックアブソーバ32の上端部は車体フレーム21に
枢着される。
【0032】ところで、前記エンジン23の前側にはエ
ンジン排気系であるエキゾーストパイプ34が接続され
る。また、エンジン23の後側には、エンジン吸気系を
構成するキャブレタ35が接続され、さらにこのキャブ
レタ35の吸込み側にはエンジン吸気系を構成するエア
クリーナ装置36が接続される。
【0033】図2は、このエアクリーナ装置36の縦断
面図であり、図3は、図2のIII−III線に沿うエ
アクリーナ装置36の水平断面図である。
【0034】図2および図3において、エアクリーナ装
置36はエンジン23に吸入される空気中の異物を取り
除くためと、エンジン23の空気吸入騒音を低下させる
働きをするものであり、主にクリーナボックス40と、
有底筒状のフィルタエレメント41と、ダクト状のアウ
トレットチューブ42とから構成される。クリーナボッ
クス40はアウトレットチューブ42に取付けられると
共に、フィルタエレメント41もまたアウトレットチュ
ーブ42にフィルタホルダ43およびベースプレート4
4を介して取付けられてクリーナボックス40内に収納
される。そして、クリーナボックス40内のフィルタエ
レメント41より上流側をダストサイドDS、下流側を
クリーンサイドCSと称す。なお、詳細には図示しない
が、クリーナボックス40は車体フレーム21に固定さ
れ、また、アウトレットチューブ42はキャブレタ35
に接続される。
【0035】ところで、図1に示すように、エアクリー
ナ装置36とキャブレタ35との間にはリヤショックア
ブソーバ32が介在するため、図3に示すように、アウ
トレットチューブ42はリヤショックアブソーバ32に
干渉しないような形状に形成されると共にフィルタエレ
メント41も車体中心軸αに対して若干偏向して取付け
られる。
【0036】図4は、クリーナボックス40の左側面図
であり、図5は、その上面図、そして図6は正面図であ
る。図4〜図6に示すように、クリーナボックス40は
その上面に外気取入用開口部45が設けられると共に、
正面にはアウトレットチューブ42が取り付けられる開
口部46が設けられる。そしてこの開口部46の内周面
には係合フランジ47が形成される。なお、クリーナボ
ックス40は、例えばポリプロピレン等の可塑性樹脂材
料で成型される。
【0037】図7(a)は、フィルタエレメント41の
図2のA方向からの矢視図であり、図7(b)は、図7
(a)のVII−VII線に沿うフィルタエレメント4
1の縦断面図である。図2、図3および図7(a),
(b)に示すように、フィルタエレメント41は有底筒
状のものであり、例えば発泡ポリウレタン等のスポンジ
状のもので形成される。また、フィルタエレメント41
の開口部内周面にはフランジ48が形成される。
【0038】図8は、ベースプレート44の平面図であ
り、図2のB方向からの矢視図である。また、図9は、
図8のIX−IX線に沿うベースプレート44の縦断面
図である。
【0039】図8および図9に示すように、ベースプレ
ート44は例えば環状の枠部49を有し、この枠部49
の中央にはブリッジ部材50が架設される。また、この
ブリッジ部材50の中央背面には後述するフィルタエレ
メント41固定用のボルト51がネジ結合されるナット
52が設けられる。さらに、枠部49の外面には例えば
一対の突起53が対向して形成される。
【0040】図10(a)は、フィルタホルダ43の図
2のB方向からの矢視図であり、図10(b)は図10
(a)のX−X線に沿うフィルタホルダ43の縦断面図
である。
【0041】図10(a)および(b)に示すように、
フィルタホルダ43は上記ベースプレート44の平面形
状と同一形状の外周部54を有すると共にその中央に軸
部55を有し、この軸部55と外周部54とは放射状の
アーム56で結合される。また、軸部55にはフィルタ
エレメント41固定用ボルト51のボルト穴57が形成
される。
【0042】図11は、アウトレットチューブ42の図
2のB方向からの矢視図であり、図12は、図11のX
II−XII線に沿うアウトレットチューブ42の縦断
面図、図13は図11のXIII−XIII線に沿うア
ウトレットチューブ42の水平断面図である。
【0043】図11〜図13に示すように、アウトレッ
トチューブ42の、一方の開口端部の形状は上記ベース
プレート44の平面形状と同一とし、ベースプレート4
4が遊嵌可能となっている。なお、他方の開口端部の形
状はキャブレタ35に接続可能な形状となっている。
【0044】ベースプレート44が遊嵌された状態での
ベースプレート44の突起53に対応するアウトレット
チューブ42内面の部位には例えば一対のストッパ片5
8が対向して形成される。また、アウトレットチューブ
42の開口端部の内面で、ストッパ片58の側方にはベ
ースプレート44の突起53と係合してベースプレート
44を所定位置に係止する係合溝59が形成される。な
お、アウトレットチューブ42のこの開口端部の外周面
にはフランジ60が形成される一方、このフランジ60
の裏側のアウトレットチューブ42外周面には周溝61
が形成される。ところで、このアウトレットチューブ4
2は例えばNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)
等の柔軟性のあるゴム素材で成型される。
【0045】図14は、各部材の結合部分の詳細を示す
図である。図2、図3および図14に示すように、まず
ベースプレート44がアウトレットチューブ42に係止
される。なお、これについては後述する。
【0046】次に、フィルタエレメント41の開口部端
面62がアウトレットチューブ42開口端部の外周面に
形成されたフランジ60に当接される。そして、フィル
タホルダ43をフィルタエレメント41固定用のボルト
51でベースプレート44のナット52にネジ結合する
ことによりフィルタホルダ43の外周部54がフィルタ
エレメント41の開口部内周面に形成されたフランジ4
8をベースプレート44の枠部49に押圧する。そし
て、フィルタエレメント41はアウトレットチューブ4
2に固定される。また、ボルト51の後端にはワッシャ
63が設けられ、このワッシャ63によりフィルタエレ
メント41の底部41aがフィルタホルダ43の軸部5
5に固定される。
【0047】最後に、クリーナボックス40開口部の内
周面に形成された係合フランジ47をアウトレットチュ
ーブ42の周溝61に係合させることによりエアクリー
ナ装置36が完成する。なお、図15に示すように、ク
リーナボックス40の係合フランジ47とアウトレット
チューブ42の周溝61との間に例えば金属性のバック
プレート64を介装したり、係合フランジ47側面のア
ウトレットチューブ42側にリブ65を設けることによ
り各接合部の剛性を高めることが可能である。
【0048】図16(a)および(b)は、前述したベ
ースプレート44のアウトレットチューブ42への係合
方法を示したものである。
【0049】まず、図16(a)に示すように、アウト
レットチューブ42の一方の開口端部にベースプレート
44を配置する。この時、ベースプレート44の突起5
3はアウトレットチューブ42のストッパ片58に当接
し、ベースプレート44がアウトレットチューブ42内
に落込むのを防止している。この状態で、ベースプレー
ト44を図に示す矢印の方向に回転させて突起53を係
合溝59に係止させることによりベースプレート44は
アウトレットチューブ42の所定位置に係止する。
【0050】ところで、図3に示すように、クリーナボ
ックス40の係合フランジ47は、アウトレットチュー
ブ42の周溝61にクリーナボックス40の中心軸βに
直交する方向に係合される。そして、クリーナボックス
40両側部の係合フランジ47の外周部47aには延設
部66がアウトレットチューブ42方向に向かって形成
され、その延設角度は係合フランジ47の係合方向γに
対して90度以上150度以下に設定される。
【0051】図17(a)は延設部66の延設角度が1
50度の状態を示し、図17(b)は延設部66の延設
角度が90度の状態を示す。延設角度はこの範囲内なら
何度でもよい。そして、延設部66の先端からはクリー
ナボックス40の外殻40aが後方に向かって延設され
る。
【0052】次に、本実施例の作用について説明する。
【0053】図2、図3および図14に示すように、本
発明のエアクリーナ装置36の構造によれば、クリーン
サイドCSの気密を保つために従来必要であった押さえ
プレートやボルト・ナットが不要となり、また、クリー
ナボックス40、アウトレットチューブ42およびベー
スプレート44に穴加工も不要となる。よって、部品点
数、組立工定数等が減りコストが削減できると共に、ナ
ット締付け工具が不要となり、分解・組立てが容易にな
って保守・点検が簡素化される。
【0054】さらに、ダストサイドDSとクリーンサイ
ドCSとを連通させる場所がフィルタエレメント41の
開口部端面62とアウトレットチューブ42のフランジ
60との間だけなので、シール箇所が一か所で済む。な
お、クリーナボックス40、アウトレットチューブ42
およびベースプレート44の接合にはボルト・ナットが
使用されていないので、ナットの締め過ぎによる各部材
の変形がなく、フィルタエレメント41の開口部端面6
2とアウトレットチューブ42のフランジ60との密着
性を損なうことはない。
【0055】さらに、クリーナボックス40、アウトレ
ットチューブ42およびベースプレート44の接合にボ
ルト・ナットを使用しないので、クリーナボックス40
の前面にナット締付け作業のためのスペースを必要とせ
ず、よって図2、図3および図17(a),(b)に示
すようにクリーナボックス40両側部の係合フランジ4
7の外周部47aに延設部66をアウトレットチューブ
42方向に向かって形成でき、この延設部66の先端か
らクリーナボックス40の外殻40aを後方に向かって
延設することにより、フィルタエレメント41の取付け
位置を後方にずらし、キャブレタ35とフィルタエレメ
ント41との距離を長くしてクリーンサイドCSの容積
を増やしてもフィルタボックスの容積は充分に確保でき
る。クリーンサイドCSの容積が増えることによりエン
ジン23のレスポンスが向上し、また、キャブレタ35
とフィルタエレメント41との距離を長くすることによ
りエンジン23の低中速回転域での出力が向上する。
【0056】さらにまた、図3に示すように、フィルタ
エレメント41が車体中心軸αに対して偏向して取付け
られても、延設部66の長さを左右で異なるようにすれ
ばクリーナボックス40の側面形状を左右対称にでき、
クリーナボックス40の外観およびニーグリップ性が向
上する。
【0057】ところで、図18(a)に示すように、本
発明に係るクリーナボックス40のアウトレットチュー
ブ42への取付け方法を用いながらもクリーナボックス
40の前面を従来のように平面とすると、例えばクリー
ナボックス40の側面にライダのニーグリップ操作によ
る外力Fが加わると、アウトレットチューブ42とのは
め合い部分が変形し、クリーナボックス40がアウトレ
ットチューブ42から外れやすくなると共にフィルタエ
レメント41の開口部端面62とアウトレットチューブ
42のフランジ60との密着性を損なう虞がある。そこ
で、図18(b)に示すようにクリーナボックス40両
側部の係合フランジ47外周部47aに延設部66を設
けることにより、クリーナボックス40側面に外力Fが
加わっても延設部66がたわんで外力Fを吸収するた
め、クリーナボックス40がアウトレットチューブ42
から外れにくくなると共にフィルタエレメント41の開
口部端面62とアウトレットチューブ42のフランジ6
0との密着性を損なうことがない。
【0058】なお、延設部66の延設角度を係合フラン
ジ47の係合方向γに対して90度以上150度以下に
設定したのは、例えばその角度が90度以下の場合、延
設部66が逆テーパーとなってクリーナボックス40の
成型時に型抜きが困難になるためである。一方、延設角
度が150度以上となると図18(a)に示すクリーナ
ボックス40前面が平面な状態に近付き、外力Fを充分
に吸収できないためである。
【0059】一方、図19(a)および(b)と図20
(a)および(b)はそれぞれベースプレート44のア
ウトレットチューブ42への係合方法の他の実施例を示
したものであり、ベースプレート44およびアウトレッ
トチューブ42開口端部の形状が上記実施例のように円
形でない場合、例えば長円形の場合、に好適である。な
お、図20(b)は図20(a)のXX−XX線に沿う
断面図である。
【0060】図19(a)および(b)に示す実施例に
おいては、ベースプレート101を例えば発泡ウレタン
等の変形・復元自在の樹脂材料で形成し、その外面に複
数個の突起102を形成する。そして、図19(a)に
示すようにベースプレート101を変形させた後アウト
レットチューブ103開口端部に遊嵌させ、ベースプレ
ート101を復元させて予めアウトレットチューブ10
3開口端部の内面に形成した係合溝104に突起102
を係止させるものである。
【0061】また、図20(a)および(b)に示す実
施例は、ベースプレート201を左右に分割形成し、中
央部に設けられたテーパー状のナット202(フィルタ
エレメント固定用のボルトがネジ結合される)を、ボル
トを締めることによって図の矢印方向Yに移動させるこ
とによりベースプレート201を左右に拡開させてその
突起203をアウトレットチューブ204の係合溝20
5に係止させるものである。
【0062】なお、本発明は自動二輪車20のエアクリ
ーナ装置36に適用した例を示したが、他の車両のエア
クリーナ装置にも勿論適用できる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るエン
ジンのエアクリーナ装置によれば、クリーナボックス
と、フィルタエレメントと、アウトレットチューブと、
上記フィルタエレメントを保持するフィルタホルダと、
上記フィルタホルダを上記アウトレットチューブに固定
するベースプレートとを有するエンジンのエアクリーナ
装置において、上記ベースプレートは環状の枠部を有
し、この枠部の外面に対をなす突起を形成すると共に、
この突起と係合して上記ベースプレートを所定位置に係
止する係合溝を上記アウトレットチューブの開口端部内
面に上記ベースプレートが上記アウトレットチューブ内
で遊嵌状態から回転して係止するように形成したため、
エアクリーナ装置を構成する各部材をボルトを用いるこ
となく結合可能となる。
【0064】また、上記アウトレットチューブの開口端
部外周面にフランジを形成し、このフランジに上記フィ
ルタエレメントの開口部端面を密接させたため、クリー
ンサイドの気密性を向上させることができる。
【0065】さらに、上記アウトレットチューブの開口
端部外周面に周溝を形成し、この周溝に上記クリーナボ
ックスの係合フランジを係合させると共に、上記係合フ
ランジの外周部に延設部を上記アウトレットチューブ方
向に向かって形成したため、クリーナボックスおよびク
リーンサイドの容積を同時に充分確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンのエアクリーナ装置の一
実施例を示す自動二輪車の左側面図。
【図2】エアクリーナ装置の縦断面図。
【図3】図2のIII−III線に沿うエアクリーナ装
置の水平断面図。
【図4】クリーナボックスの左側面図。
【図5】クリーナボックスの上面図。
【図6】クリーナボックスの正面図。
【図7】(a)は、フィルタエレメントの図2のA方向
からの矢視図であり、(b)は(a)のVII−VII
線に沿う縦断面図。
【図8】ベースプレートの平面図であり、図2のB方向
からの矢視図。
【図9】図8のIX−IX線に沿うベースプレートの縦
断面図。
【図10】(a)は、フィルタホルダの図2のB方向か
らの矢視図であり、(b)は(a)のX−X線に沿う縦
断面図。
【図11】アウトレットチューブの図2のB方向からの
矢視図。
【図12】図11のXII−XII線に沿うアウトレッ
トチューブの縦断面図。
【図13】図11のXIII−XIII線に沿うアウト
レットチューブの水平断面図。
【図14】各部材の結合部分の詳細を示す断面図。
【図15】各部材のアウトレットチューブへの取付部の
他の実施例の詳細を示す断面図。
【図16】(a)および(b)は、ベースプレートのア
ウトレットチューブへの係合方法の一例を示した図2の
B方向からの矢視図。
【図17】(a)はクリーナボックスの延設部の延設角
度が150度の状態を示し、(b)はその延設部の延設
角度が90度の状態を示す断面図。
【図18】(a)および(b)は、クリーナボックスの
側面に外力が加わった状態を示す断面図。
【図19】(a)および(b)は、ベースプレートのア
ウトレットチューブへの係合方法の他の実施例を示した
平面図。
【図20】(a)および(b)は、ベースプレートのア
ウトレットチューブへの係合方法の他の実施例を示した
図であり、(b)は(a)のXX−XX線に沿う断面
図。
【図21】(a)および(b)は、従来の各部材の接合
部分の詳細を示す断面図。
【図22】(a)および(b)は、従来の各部材の接合
部分の詳細を示す断面図。
【符号の説明】
20 自動二輪車 23 エンジン 36 エアクリーナ装置 40 クリーナボックス 41 フィルタエレメント 42 アウトレットチューブ 43 フィルタホルダ 44 ベースプレート 47 クリーナボックスの開口部内周面に形成された係
合フランジ 47a 係合フランジの外周部 48 フィルタエレメントの開口部内周面に形成されフ
ランジ 49 ベースプレートの枠部 53 ベースプレートの突起 54 フィルタホルダの外周部 59 アウトレットチューブの開口端部内面に形成され
た係合溝 60 アウトレットチューブの開口端部外周面に形成さ
れたフランジ 61 アウトレットチューブの開口端部外周面に形成さ
れた周溝 62 フィルタエレメントの開口部端面 66 係合フランジ外周部に形成された延設部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 35/024 F02M 35/16 B62J 39/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クリーナボックスと、フィルタエレメント
    と、アウトレットチューブと、上記フィルタエレメント
    を保持するフィルタホルダと、上記フィルタホルダを上
    記アウトレットチューブに固定するベースプレートとを
    有するエンジンのエアクリーナ装置において、上記ベー
    スプレートは環状の枠部を有し、この枠部の外面に対を
    なす突起を形成すると共に、この突起と係合して上記ベ
    ースプレートを所定位置に係止する係合溝を上記アウト
    レットチューブの開口端部内面に上記ベースプレートが
    上記アウトレットチューブ内で遊嵌状態から回転して係
    止するように形成したことを特徴とするエンジンのエア
    クリーナ装置。
  2. 【請求項2】 クリーナボックスと、フィルタエレメン
    トと、アウトレットチューブと、上記フィルタエレメン
    トを保持するフィルタホルダと、上記フィルタホルダを
    上記アウトレットチューブに固定するベースプレートと
    を有するエンジンのエアクリーナ装置において、上記ベ
    ースプレートの外面に突起を形成し、この突起と係合し
    て上記ベースプレートを所定位置に係止する係合溝を上
    記アウトレットチューブの開口端部内面に形成すると共
    に、上記アウトレットチューブの開口端部外周面にフラ
    ンジを形成し、このフランジに上記フィルタエレメント
    の開口部端面を密接させたことを特徴とするエンジンの
    エアクリーナ装置。
  3. 【請求項3】 クリーナボックスと、フィルタエレメン
    トと、アウトレットチューブと、上記フィルタエレメン
    トを保持するフィルタホルダと、上記フィルタホルダを
    上記アウトレットチューブに固定するベースプレートと
    を有するエンジンのエアクリーナ装置において、上記ベ
    ースプレートの外面に突起を形成し、この突起と係合し
    て上記ベースプレートを所定位置に係止する係合溝を上
    記アウトレットチューブの開口端部内面に形成する一
    方、上記アウトレットチューブの開口端部外周面に周溝
    を形成し、この周溝に上記クリーナボックスの係合フラ
    ンジを係合させると共に、上記係合フランジの外周部に
    延設部を上記アウトレットチューブ方向に向かって形成
    したことを特徴とするエンジンのエアクリーナ装置。
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