JP3465292B2 - 音像移動制御装置 - Google Patents

音像移動制御装置

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JP3465292B2 JP10403393A JP10403393A JP3465292B2 JP 3465292 B2 JP3465292 B2 JP 3465292B2 JP 10403393 A JP10403393 A JP 10403393A JP 10403393 A JP10403393 A JP 10403393A JP 3465292 B2 JP3465292 B2 JP 3465292B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、演奏データに基づく音
信号の音像を、予め定められた軌道に沿って移動させ
る音像移動制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、ホール等の会場で、異なる場所に設置された複数の
スピーカから放音される、例えば電子楽器で自動演奏さ
れる楽音により生成される音像の位置を、自動演奏のテ
ンポ、あるいは演奏曲目に応じて、スポット的に移動さ
せることによって特殊な音響効果をあげていた。 【0003】しかし、同一曲の演奏中は当然音像の位置
は固定され、また演奏中にテンポを変更することは不可
能な場合が多く、そのような場合は、音像の動きが停止
されてしまい、音響効果が不充分になるという問題点を
有していた。 【0004】本発明の課題は、このような問題点を解決
し、例えば演奏会場で電子楽器による自動演奏が行われ
る場合に、演奏音の音像を演奏曲目と演奏テンポに応じ
た軌道に沿って、会場内を繰り返し移動(パンニング)
させることによって、より高い演奏効果をあげることが
可能な音像移動制御装置を実現することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、まず、複数
類の演奏データを記憶する演奏データ記憶手段と、この
演奏データ記憶手段から読み出すべき演奏データの種類
を指定する演奏データ指定手段とを有する 【0006】次に、演奏データ記憶手段から読み出され
る演奏データの演奏テンポを設定する演奏テンポ設定手
段を有する 【0007】更に、演奏データに基づく音響信号の音像
位置を所定の軌道に沿って移動させるための音像移動デ
ータを複数組記憶する音像移動データ記憶手段を有す
る。 【0008】また、演奏データ指定手段により指定され
た演奏データの種類と演奏テンポ設定手段により設定さ
れた演奏テンポとに対応する組の音像移動データを音像
移動データ記憶手段から選択する音像移動データ選択
段を有する。 【0009】また、演奏データ指定手段により指定され
た種類の演奏データを読み出して演奏テンポ設定手段に
より設定された演奏テンポで音響信号として再生すると
ともに、この再生される音響信号の音像位置を音像移動
データ選択手段により選択された音像移動データに基づ
く軌道に沿って移動させる音像移動手段を有する 【0010】 【作用】演奏データ記憶手段から読み出すべき演奏デー
タが演奏データ指定手段により指定され、この指定され
た演奏データの演奏テンポが演奏テンポ設定手段により
設定される。 【0011】そして、指定された演奏データの種類と設
定された演奏テンポとに対応する音像移動データが音
移動データ記憶手段から選択される。 【0012】そして、指定された演奏データが読み出さ
れて、設定された演奏テンポで音響信号として再生され
るとともに、この再生される音響信号の音像位置が、選
された音像移動データに基づく軌道に沿って移動され
る。 【0013】 【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を自動演
奏される電子楽器に適用した実施例につき詳細に説明す
る。 【0014】本実施例において、電子楽器により自動演
奏される楽音の音像が、ユーザーによって選択された演
奏曲目と、演奏テンポに対応する軌道に沿って移動(パ
ンニング)される。 <構成>本実施例の全体構成図を図1に示す。 【0015】図1において、まず、CPU101は、R
OM102に格納されている制御プログラムに基づき、
RAM105をワークメモリとして使用しながら動作
し、操作部106を走査して、その操作状態等を取り込
む。 【0016】次に、ユーザーが図2に示す操作部106
内の曲選択スイッチ201を操作して所望曲を選択し、
テンポ調整器203により、自動演奏のテンポを所定値
に設定し、次に、スタート/ストップスイッチ202を
ONする。すると、ユーザーが選択した曲目を示すデー
タと、同じくユーザーが調整したテンポ値を示すテンポ
データが、CPU101へ送られる。それと共に自動演
奏用メモリ103から、その曲に関する図3に示すよう
なイベントデータ(スタート、ノートナンバー、ノート
オン)が読み出されて処理が行われると共に、次のアド
レスの音符長データがタイマ部104にセットされ、タ
イムアップしたら次のイベントデータが読み出される・
・・、というように、以下、同様な動作が繰り返されて
自動演奏データが読み出され、音源107へ送られる。 【0017】CPU101は、発音制御データを音源1
07に送って、その発音動作を制御すると共に、ユーザ
ーが曲選択スイッチ201を操作して選択した曲に基づ
く軌道に音像を移動(パンニング)させるための音像移
動データを選択するために、音像移動データ選択信号を
パンニング制御回路108へ送る。 【0018】パンニング制御回路108は、その音像移
動データ選択信号により、複数組の音像移動データが格
納されている、後述するパンニング用ROMから、所定
の音像移動データを選択する。そして、パンニング制御
回路108は、その選択された音像移動データを用い
て、L、及びRチャネルのアンプ109、111を介し
てLチャネルスピーカ110、及びRチャネルスピーカ
112から放音される楽音の音量配分を変化させて、左
右の音像定位を変化させると共に、スピーカ110、1
12から放音される楽音の全体の音量を制御して、音像
を聴衆からみて前後に移動させることによって、所定の
軌道に沿って音像を繰り返し移動させる。 【0019】次に、図4は図1のパンニング制御回路1
08の構成図である。図4において、パンニング用RO
M402には、図5の実線に示すように、アドレスが連
続に変化したときに、L、R各チャネルの音量を互いに
反対方向に変化させるために、楽音信号に乗算されるL
チャネルの左右方向音量係数が格納されている。また、
同パンニングROM402には、図6に示すように、ア
ドレスが連続に変化したときに、L、R各チャネルの音
量を同時に変化させて、楽音の音像を聴衆からみて前後
方向に移動させるために、L、R各チャネルの楽音信号
に乗算される前後方向音量係数が格納されている。 【0020】次に、CPU101から送られてくる音像
移動データ選択信号に基づいて、複数の音像移動データ
が格納されているパンニング用ROM402から、ユー
ザーが選択した曲目とテンポに対応する音像移動データ
が選択される。 【0021】まず、パンニング用ROM402から、特
には図示しないアドレスカウンタによって読み出された
音像移動データの前後方向音量係数が、乗算器401に
おいて、図1の音源107からの楽音信号に乗算され
る。次に、前後方向音量係数の大きさに応じた乗算器4
01の出力が、Lチャネルの楽音信号の大きさと、Rチ
ャネルの楽音信号の大きさを、それぞれ制御する乗算器
403と、乗算器404に入力される。 【0022】このようにして、パンニング用ROM40
2から読み出される前後方向音量係数の変化に応じて、
図1のLチャネルスピーカ110、及びRチャネルスピ
ーカ112から放音される楽音の音量が制御され、聴衆
からみた楽音の音像が前後に移動される。 【0023】次に、パンニング用ROM402から、特
には図示しないアドレスカウンタによって読み出された
音像移動データのLチャネル左右方向音量係数が、乗算
器403において、乗算器401の出力である楽音信号
に乗算されてLチャネルの楽音信号が生成される。ま
た、上記Lチャネル左右方向音量係数が係数変換回路4
05において、図5の破線のようにRチャネル左右方向
係数に変換され、乗算器404において、乗算器401
の出力である楽音信号に乗算器されて、Rチャネルの楽
音信号が生成される。この場合、上記アドレスカウンタ
のカウント値が繰り返し出力される毎に、パンニング用
ROM402から左右方向音量係数が繰り返し読み出さ
れる。 【0024】このようにして、パンニング用ROM40
2から読み出される左右方向音量係数の変化に応じて、
Lチャネルスピーカ110、及びRチャネルスピーカ1
12から放音される楽音の音量が、互いに反対方向に変
化されるため、聴衆からみた楽音の音像が左右に移動さ
れる。 【0025】以上のようにして、CPU101から送ら
れてくる音像移動データ選択信号に基づいて、複数の音
像移動データが格納されているパンニング用ROM40
2から、ユーザーが選択した自動演奏の曲目と演奏テン
ポとに対応する音像移動データが選択され、その音像移
動データの前後方向音量係数と、左右方向音量係数の大
きさの変化によって、音像が、スポット的でなく連続的
に所定の軌道に沿って、繰り返し滑らかに移動される。 【0026】次に、本実施例の動作について、図7の動
作フローチャートを用いて説明する。図7において、ま
ず、図1のRAM105やCPU101内のレジスタ、
及びタイマ部104等が初期化処理としてリセットされ
る(ステップS701)。次に、操作部106内の曲選
択スイッチ201(図2参照)が走査されて(ステップ
S702)、曲選択スイッチが操作されたか否かが判定
される(ステップS703)。同スイッチが操作されて
いない場合は、ステップS706へ進み、曲選択スイッ
チが操作された場合は、曲選択スイッチの操作データ、
即ち選択された曲目に対応した自動演奏用メモリ103
(図1)のスタートアドレスが、CPU101内のAレ
ジスタにストアされる(ステップS704)。 【0027】その後、曲選択スイッチの操作データ、即
ち、ユーザーによって選択された曲目に対応するデータ
を上位桁として、テンポ調整器203によって設定され
たテンポに関するテンポデータに対応したデータを下位
桁とするパンニング用ROM402のスタートアドレス
が、レジスタSTAにストアされる(ステップS70
5)。 【0028】次に、図2のテンポ調整器203が走査さ
れ(ステップS706)、テンポ調整器の操作量に変化
がない場合は、ステップS711へ進む。また、テンポ
調整器の操作量が減少した場合は、ステップS708に
おいて、テンポデータがデクリメントされ、また、テン
ポ調整器の操作量が増加した場合は、ステップS709
において、テンポデータがインクリメントされる。 【0029】この後、ステップS710において、ステ
ップS704で得られた曲選択スイッチの操作データ、
即ちユーザーが選択した曲目に対応するデータを上位桁
として、ステップS708、またはステップS709で
得られたテンポデータに対応したデータを下位桁とする
パンニング用ROM402のスタートアドレスがレジス
タSTAにストアされる。 【0030】次に、ステップS711において、演奏の
スタート/ストップスイッチ(図2の202参照)の押
下状態が調べられ、その状態に変化が無い場合は、ステ
ップS702へ戻り、前述と同様な動作が繰り返され
る。また、演奏のスタート/ストップスイッチの状態に
変化がある場合は、演奏スタートを示すスタートフラグ
STFが反転され、次のステップS713へ進む。 【0031】ステップS713において、曲選択スイッ
チの操作データ、即ち選択された曲目に対応するデータ
を上位桁として、テンポデータに対応したデータを下位
桁とするパンニング用ROM402のスタートアドレス
が、レジスタSTAにストアされる。 【0032】次に、スタートフラグSTFが1であるか
否かが判定される(ステップS714)。その判定がY
ESの場合は、自動演奏がスタートされることになり、
前述のステップS704でAレジスタにストアされた自
動演奏用メモリ103のスタートアドレスが読み出され
て、音符長レジスタNLへストアされる(ステップS7
15)。 【0033】その後、ステップS702へ戻り、前述と
同様な動作が繰り返される。次に、自動演奏データの読
み出しに関するタイマインタラプト処理1について、図
8の動作フローチャートを用いて説明する。 【0034】まず、前述のスタートフラグSTFが1で
あるか否かが判定され(ステップS801)、その判定
がNOの場合、即ち、パンニングスタートフラグSTF
が“0”の場合は、メインフローに戻る。また、その判
定がYESの場合は、まず、音符長に相当する時間のカ
ウントが始められ、1分間の拍数で決まるテンポ1拍分
の時間が、ノートオンからの経過時間Tに加算される
(ステップS802)。 【0035】次に、ステップS803において、上記時
間Tが、音符長NLに等しいか否かが判定される。判定
がNOの場合は、メインフローに戻り、前述と同様な処
理が行われ、そのつど、経過時間Tにテンポ1拍分の時
間が加算される。そして、判定がYESになると、経過
時間Tがクリアされ(ステップS804)、その後、ア
ドレスがインクリメントされて、音高データがレジスタ
NN(ノートナンバー)へストアされる(ステップS8
05)。それと共に、アドレスがインクリメントされ
て、音符長データがレジスタNL(ノートレングス)へ
ストアされる(ステップS806)。 【0036】そして、上記レジスタNNへストアされた
音高データ、及びイベントデータのONデータが図1の
音源107へ送られる(ステップS807)。次に、パ
ンニング用ROM402から音像移動データを読み出し
に関するタイマインタラプト処理2の動作について、図
9の動作フローチャートを用いて説明する。 【0037】まず、レジスタSTAに格納されているパ
ンニング用ROM402のスタートアドレスが、図1の
パンニング制御回路108へ送られる(ステップS90
1)。 【0038】次に、上記スタートアドレスSTAがイン
クリメントされ(ステップS902)た後、音像移動デ
ータの最終アドレスに達したか否かが判定される(ステ
ップS903)。その判定がNOである間は、メインフ
ローに戻り、再びステップS902でスタートアドレス
STAがインクリメントされる。 【0039】このようにして、スタートアドレスSTA
が順次インクリメントされ、その値がパンニング用RO
M402の音像移動データの最終アドレスに達すると、
ステップS903の判定がYESとなり、引き続いて音
像を軌道に沿ってパンニングさせるために、前述の図7
のステップS704でAレジスタにストアされた曲目に
対応する自動演奏用メモリのスタートアドレスが、再び
レジスタSTAに格納される(ステップS904)。 【0040】以上のようにして、ユーザーによって選択
された自動演奏の曲目と、演奏テンポに応じた軌道に沿
って、演奏される楽音の音像が繰り返し移動される。 【0041】 【発明の効果】本発明によれば、例えば演奏会場におい
て、電子楽器による自動演奏が行われる場合、演奏され
る曲目の種類、及び演奏時のテンポに対応する軌道に沿
って、演奏される楽音の音像を、従来のようにスポット
的でなく、滑らかに、繰り返し移動(パンニング)させ
ることが可能となる。 【0042】そのため、通常の効果付加装置では得られ
ない、新規な効果を楽音に付加することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本実施例の全体構成図である。 【図2】操作部の外観の一例を示す図である。 【図3】自動演奏用メモリの構成図である。 【図4】パンニング制御回路の構成図である。 【図5】パンニング用ROMに格納されている左右方向
音量係数の一例を示す図である。 【図6】パンニング用ROMに格納されている前後方向
音量係数の一例を示す図である。 【図7】本実施例の動作を示すメイン動作フローチャー
トである。 【図8】タイマインタラプト処理1に関する動作フロー
チャートである。 【図9】タイマインタラプト処理2に関する動作フロー
チャートである。 【符号の説明】 101 CPU 102 ROM 103 自動演奏用メモリ 104 タイマ部 105 RAM 106 操作部 107 音源 108 パンニング制御回路 109 Lチャネルアンプ 110 Lチャネルスピーカ 111 Rチャネルアンプ 112 Rチャネルスピーカ 201 曲選択スイッチ 202 スタート/ストップスイッチ 203 テンポ調整器 401、403、404 乗算器 402 パンニング用ROM 405 係数変換回路

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数種類の演奏データを記憶する演奏デ
    ータ記憶手段と、該演奏データ記憶手段から読み出すべき演奏データの種
    類を指定する演奏データ指定手段と、 前記演奏データ 記憶手段から読み出される演奏データの
    演奏テンポを設定する演奏テンポ設定手段と、 前記演奏データに基づく音響信号の音像位置を所定の軌
    道に沿って移動させるための音像移動データを複数組記
    憶する音像移動データ記憶手段と、前記演奏データ指定手段により指定された演奏データ
    種類と前記演奏テンポ設定手段により設定された演奏テ
    ンポとに対応する組の音像移動データを前記音像移動デ
    ータ記憶手段から選択する音像移動データ選択手段と、前記演奏データ指定手段により指定された種類の演奏デ
    ータを読み出して前記演奏テンポ設定手段により設定さ
    れた演奏テンポで音響信号として再生するとともに、こ
    の再生される音響信号の音像位置を前記音像移動データ
    選択手段により選択された 音像移動データに基づく軌
    に沿って移動させる音像移動手段と、 を有することを特徴とする音像移動制御装置。
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JP4983012B2 (ja) * 2005-12-08 2012-07-25 ヤマハ株式会社 楽曲再生において立体音響効果を付加する装置およびプログラム

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