JPH05181470A - マイナスワン演奏装置 - Google Patents

マイナスワン演奏装置

Info

Publication number
JPH05181470A
JPH05181470A JP3360309A JP36030991A JPH05181470A JP H05181470 A JPH05181470 A JP H05181470A JP 3360309 A JP3360309 A JP 3360309A JP 36030991 A JP36030991 A JP 36030991A JP H05181470 A JPH05181470 A JP H05181470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
musical
tone
performance data
minus
performance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3360309A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Saito
信一 斎藤
Masaaki Kurata
政明 倉田
敏明 ▲はざま▼
Toshiaki Hazama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roland Corp
Original Assignee
Roland Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Roland Corp filed Critical Roland Corp
Priority to JP3360309A priority Critical patent/JPH05181470A/ja
Publication of JPH05181470A publication Critical patent/JPH05181470A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】自動演奏などを行うことを禁止した楽音に対し
て、演奏者による演奏を自動的に割り当てるようにし
て、演奏者の演奏によっていずれの楽音の演奏を行うか
を設定する操作の必要性を排除することにより、操作性
を向上させる。 【構成】第一の演奏データ及び第二の演奏データに基づ
き、同時に複数楽音の生成を行うことができる楽音生成
手段と、楽音生成手段により生成される複数楽音のなか
から任意の楽音を指定する楽音指定手段と、この楽音指
定手段によって指定された楽音に関して、楽音生成手段
が第一の演奏データによる楽音生成を行わないように制
御する楽音生成禁止制御手段と、楽音指定手段によって
指定された楽音に対して設定された音色によって、楽音
生成手段が第二の演奏データに基づいて楽音の生成を行
うように制御する楽音生成制御手段とを設けるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイナスワン演奏装置
に関し、特に、マイナスワン演奏の設定を簡略化したマ
イナスワン演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器においては、自動演奏な
どによって同時に演奏可能な複数のパートの中で、特定
のパートに関しては、自動演奏などにより楽音の生成を
行わないようにして、その代わりに、自動演奏による楽
音の生成を行わないようにされたパートの楽音を、演奏
者による楽器演奏によって、生成することが行われてき
た。これは、所謂、マイナスワン演奏と称される、楽曲
の自動演奏から特定のパートの演奏を削除して、その特
定のパートを自動演奏する代わりに、鍵盤装置など所定
の楽器により演奏者が独自の演奏を行って、自動演奏と
の合奏を行うことを可能にするものである。従って、こ
のようなマイナスワン演奏の設定は、個々の演奏者が合
奏練習などを行う場合に、極めて効果的なものであっ
た。
【0003】また、自動演奏などによる演奏中に、その
演奏と同時に音高制御や音色制御などの楽音制御を行う
場合に、楽音の生成の開始あるいは停止を除く音高制御
や音色制御などの楽音制御のみを、演奏者によって任意
に行うということも行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の技術にあっては、マイナスワン演奏を行
う場合にあっては、自動演奏などを行わせないパートを
設定する操作と、演奏者の演奏によっていずれのパート
を演奏するかを設定する操作とを、それぞれ独立して行
う必要があり、その設定操作が煩雑なものとなっていた
という問題点があった。
【0005】また、自動演奏などによる演奏中に、その
演奏と同時に音高制御や音色制御などの楽音制御を行う
場合においても、自動演奏などによる楽音制御を行わな
いパートを設定する操作と、演奏者の演奏によっていず
れのパートの楽音制御するかを設定する操作とを、それ
ぞれ独立して行う必要があり、その設定操作が煩雑なも
のとなっていたという問題点があった。
【0006】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、自動演奏などを行うことを禁止した楽音に対し
て、演奏者による演奏を自動的に割り当てるようにし
て、演奏者の演奏によっていずれの楽音の演奏を行うか
を設定する操作の必要性を排除することにより、操作性
を向上させたマイナスワン演奏装置を提供しようとする
ものである。
【0007】また、自動演奏などにより楽音制御を行う
ことを禁止した楽音に対して、演奏者による楽音制御が
自動的に割り当てられるようにして、演奏者によってい
ずれの楽音の楽音制御を行うかを設定する操作の必要性
を排除することにより、操作性を向上させたマイナスワ
ン演奏装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるマイナスワン演奏装置は、第一の演
奏データ及び第二の演奏データに基づき、同時に複数楽
音の生成を行うことができる楽音生成手段と、楽音生成
手段により生成される複数楽音のなかから任意の楽音を
指定する楽音指定手段と、この楽音指定手段によって指
定された楽音に関して、楽音生成手段が第一の演奏デー
タによる楽音生成を行わないように制御する楽音生成禁
止制御手段と、楽音指定手段によって指定された楽音に
対して設定された音色によって、楽音生成手段が第二の
演奏データに基づいて楽音の生成を行うように制御する
楽音生成制御手段とを設けるようにした。
【0009】また、複数種類の演奏データからなる第一
の演奏データと、第二の演奏データとに基づいて、楽音
の生成及び制御を行うことができる楽音生成及び制御手
段と、複数種類の演奏データからなる第一の演奏データ
のなかから、任意の種類の演奏データを指定する演奏デ
ータ種類指定手段と、この演奏データ種類指定手段によ
って指定された種類の演奏データに基づいて、楽音生成
及び制御手段が楽音の生成及び制御を行わないように制
御する楽音生成及び制御禁止手段と、演奏データ種類指
定手段によって指定された種類の演奏データに代えて、
第二の演奏データに基づいて、楽音生成及び制御手段が
楽音の生成及び制御を行うように制御する楽音制御手段
とを設けるようにした。
【0010】
【作用】前者によれば、楽音指定手段によって指定され
た楽音に対しては、楽音生成禁止制御手段によって、楽
音生成手段による第一の演奏データに基づく楽音の生成
が禁止される。その一方で、楽音生成制御手段によっ
て、楽音指定手段によって指定された当該楽音に対して
設定された音色により、楽音生成手段による第二の演奏
データに基づく楽音の生成が行われる。
【0011】従って、第一の演奏データとして自動演奏
装置などからの自動演奏データを設定し、第二の演奏デ
ータとして演奏者による演奏に基づく演奏データを設定
すると、自動演奏データに基づく特定の楽音の生成が禁
止される。そして、その代わりに、楽音生成制御手段に
よって、演奏者の演奏による演奏データに基づく楽音の
生成が、楽音指定手段によって指定された当該特定の楽
音に設定された音色により行われて、マイナスワン演奏
が実現される。
【0012】また、後者によれば、楽音生成及び制御禁
止手段によって、演奏データ指定手段によって指定され
た演奏データによる楽音の生成及び制御が禁止される。
その一方で、楽音制御手段によって、楽音生成及び制御
手段による第二の演奏データに基づく楽音の生成及び制
御が行われる。
【0013】従って、第一の演奏データとして自動演奏
装置などからの自動演奏データを設定し、第二の演奏デ
ータとして演奏者による演奏に基づく演奏データを設定
すると、自動演奏データの特定の演奏データによる楽音
の生成及び制御が禁止される。そして、その代わりに、
楽音制御手段によって、演奏者の演奏による演奏データ
による楽音の生成が行われる。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明によるマイナ
スワン演奏装置の実施例を詳細に説明するものとする。
【0015】図1は、本発明の第一の実施例によるマイ
ナスワン演奏装置を備えた電子楽器のブロック構成図で
ある。この電子楽器は、その全体の動作の制御を、制御
部10内の中央処理装置(CPU)12を用いて制御す
るように構成されている。この制御部10は、上記した
CPU12と、全体の動作の制御のための所定のプログ
ラム及びプログラム実行時に使用される音色パラメータ
などの各種楽音制御パラメータが格納されたリード・オ
ンリ・メモリ(ROM)14と、プログラム実行時に必
要な各種レジスタ群等が設定されたワーキングエリアを
有するランダム・アクセス・メモリ(RAM)16とを
具備しており、CPU12によって動作が制御された
り、信号を入出力するものである。この制御部10に
は、バスを介して、自動演奏装置18から出力されるM
IDI信号Aを制御部10へ入力するためのMIDI回
路20と、演奏者により操作される鍵盤装置22から出
力されるMIDI信号Bを制御部10へ入力するための
MIDI回路24と、後述する各種操作子を備えた操作
子部26と、波形メモリを読み出す方式等により楽音信
号を形成する楽音生成回路28とが接続されている。さ
らにこの楽音生成回路28には、アンプ及びスピーカ等
よりなる音響装置30が接続されている。
【0016】従って、この電子楽器においては、MID
I回路20及びMIDI回路24よりCPU12にMI
DI信号による楽音の生成開始/停止指示が入力される
と、CPU12は入力されたMIDI信号に対応して、
RAM16に設定された音色などの楽音制御パラメータ
に基づいて、生成/停止すべき音高、音色、音量などを
示す楽音情報を楽音生成回路28へ入力することにな
る。そして、楽音生成回路28は、CPU12から入力
された楽音情報に基づいて楽音信号を発生し、この楽音
信号は、音響装置30によって、空間に楽音として放音
されることになる。
【0017】以下に、上記した各構成要素を詳述するも
のとする。
【0018】操作子部26は、マイナスワン演奏を行う
パートを選択するためのパート選択操作子32と、マイ
ナスワン演奏を行うか否かを選択するマイナスワン操作
子34とより構成されている。
【0019】即ち、パート選択操作子32は、マイナス
ワン演奏を行うためのパートのミュートを行うために、
自動演奏装置18からのMIDI信号Aに基づく楽音生
成を行わないパートを選択するものである。ここにおい
て、「パート」とは、楽音生成回路により同時に発生さ
れる複数音色の楽音に対応し、所謂、オーケストラにお
ける楽器構成単位に相当するものである。そして、各パ
ート毎に、そのパートで生成される楽音の音色が、別個
に設定されている。また、各パートは、MIDI信号に
おける各MIDIチャンネルと1対1の対応関係となる
ように設定されている。即ち、MIDIチャンネルが1
6チャンネルであるとすると、パートも16パート設定
されており、例えば、MIDIチャンネル「1」とパー
ト「1」が対応し、MIDIチャンネル「2」とパート
「2」が対応するというように構成されている。
【0020】また、マイナスワン操作子34は、その操
作によりマイナスワン・オンあるいはマイナスワン・オ
フを選択するものである。マイナスワン・オンを選択し
た場合には、パート選択操作子32により選択されたパ
ートに対して、自動演奏装置18からのMIDI信号A
に基づいての楽音の生成/停止を行わず、その代わり
に、演奏者の鍵盤装置22の操作によるMIDI信号B
に基づいての楽音の生成/停止を行うものである。
【0021】ROM14には、音色パラメータ、音量パ
ラメータ、効果パラメータなどの各種楽音制御パラメー
タなどが設定されている。このROM14の記憶内容
は、CPU12によって読み出されてRAM16のワー
キングエリアなどに記憶されたりする。
【0022】RAM16には、パート選択操作子32の
操作によって、ミュートするように選択されたパートを
記憶するパートメモリ領域16aと、マイナスワン操作
子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定され
ているか、あるいはマイナスワン・オフに設定されてい
るかを示すマイナスワン・メモリ領域16bとが設定さ
れている。さらに、図示はしていないが、各パート毎に
そのパートで生成される楽音のインスト(音色)設定
(操作子部26に設けられている操作子(図示せず)に
よって、その記憶内容が設定される。)を記憶する領域
がある。楽音生成時においては、RAM16に記憶され
たインスト(音色)設定状況に基づいて、ROM14に
記憶された音色パラメータを参照して、楽音の音色が制
御される。
【0023】次に、このマイナスワン演奏装置の作用
を、図2乃至図3のフローチャート及び図4の動作例を
参照しながら、各ステップ毎に説明する。なお、操作子
部26が操作された場合には、パート選択操作子32あ
るいはマイナスワン操作子34のいずれの操作子が操作
されたかの操作子情報をCPU12へ入力することにな
る。このようにして、パート選択操作子32の操作によ
って操作子情報を入力されたCPU12は、公知の技術
により、パート選択操作子32の操作によって選択され
たパートを、RAM16のパートメモリ領域16aに書
き込むものである。また、マイナスワン操作子34の操
作によって操作子情報を入力されたCPU12は、公知
の技術により、マイナスワン操作子34の操作によって
選択されたマイナスワン・オンあるいはマイナスワン・
オフを、RAM16のマイナスワン・メモリ領域16b
に書き込むものである。
【0024】図2は、自動演奏装置による楽音生成ルー
チンを示すフローチャートである。この自動演奏装置に
よる楽音生成ルーチンは、自動演奏装置18から出力さ
れるMIDI信号Aの入力により発生されるMIDIイ
ベントAによって、動作を開始するものである。まず、
このMIDIイベントAが検出されると、ステップS2
02において、このMIDI信号Aがノートオン情報あ
るいはノートオフ情報であるか、否かが判断される。ス
テップS202の判断結果が肯定(Yes)、即ち、M
IDI信号Aがノートオン情報あるいはノートオフ情報
であった場合には、ステップS204へ進む。
【0025】ステップS204では、マイナスワン操作
子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定され
ているか、否かが判断される。即ち、RAM16のマイ
ナスワン・メモリ領域16bを読み出して、マイナスワ
ン・オンのデータと比較し、現在の設定がマイナスワン
・オンであるか、あるいはマイナスワン・オンでないか
を検出する。ステップS204の判断結果が肯定、即
ち、現在の設定がマイナスワン・オンである場合には、
ステップS206へ進む。
【0026】ステップS206では、MIDI信号Aの
ノートオン情報あるいはノートオフ情報のMIDIチャ
ンネルが、パート選択操作子32により選択されたパー
トに対応するものであるか、否かを判断する。即ち、R
AM16のパートメモリ領域16aを読み出して、MI
DI信号AのMIDIチャンネルと、パート選択操作子
32によって選択されたパートに設定されたMIDIチ
ャンネルとを比較し、MIDI信号Aのノートオン情報
あるいはノートオフ情報が、パート選択操作子32によ
り選択されたパートに対応するものであるかを検出す
る。ステップS206の判断結果が肯定、即ち、MID
I信号Aのノートオン情報あるいはノートオフ情報が、
パートミュートするためにパート選択操作子32により
選択されたパートに対応するものである場合には、楽音
の生成/停止を行わずに、この自動演奏装置による楽音
生成ルーチンを終了する。従って、パート選択操作子3
2により選択されたパートに対しては、自動演奏装置1
8による楽音の生成/停止が行われないことになるもの
であって、当該パートがミュートされたことになる。
【0027】一方、ステップS206の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Aのノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報が、パートミュートするためにパート選択
操作子32により選択されたパートに対応するものでな
い場合には、ステップS208へ進む。
【0028】ステップS208では、公知の技術で楽音
生成回路28により、MIDI信号AのMIDIチャン
ネルに基づき、MIDIチャンネルに対応するパートに
おいて楽音の生成/停止を行い、音響装置30を介して
楽音の発音または消音を行う。従って、マイナスワン・
オンが設定されている場合には、パート選択操作子32
により選択されたパート以外のパートに対しては、自動
演奏装置18により、MIDI信号AのMIDIチャン
ネルに基づき、MIDIチャンネルに対応するパートに
おいて楽音の生成/停止が行われることになる。
【0029】また、ステップS204の判断結果が否
定、即ち、マイナスワン操作子34により、マイナスワ
ン・オンではなくてマイナスワン・オフに設定されてい
る場合にも、ステップS208へ進み、公知の技術で楽
音生成回路28により、MIDI信号AのMIDIチャ
ンネルに基づき、MIDIチャンネルに対応するパート
において楽音の生成/停止を行い、音響装置30を介し
て楽音の発音または消音を行う。この場合には、マイナ
スワン・オフに設定されているため、パート選択操作子
32により選択されたパートのミュートを行わないもの
であるから、MIDI信号AのいずれのMIDIチャン
ネルであっても、そのチャンネルに対応するパートで、
自動演奏装置18による楽音の生成/停止が行われるこ
とになる。
【0030】さらに、ステップS202の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Aがノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報ではなくて、その他の音色情報やシステム
情報などの場合には、ステップS210へ進み、当該M
IDI信号Aに基づき、公知の技術によりその処理を実
行する。
【0031】次に、図3に示されたフローチャートに基
づき、鍵盤装置による楽音生成ルーチンを説明する。こ
の鍵盤装置による楽音生成ルーチンは、演奏者による鍵
盤装置22の操作に基づき出力されるMIDI信号Bの
入力により発生されるMIDIイベントBによって、動
作を開始するものである。まず、このMIDIイベント
Bが検出されると、ステップS302において、このM
IDI信号Bがノートオン情報あるいはノートオフ情報
であるか、否かが判断される。ステップS302の判断
結果が肯定、即ち、MIDI信号Bがノートオン情報あ
るいはノートオフ情報であった場合には、ステップS3
04へ進む。
【0032】ステップS304では、マイナスワン操作
子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定され
ているか、否かが判断される。即ち、RAM16のマイ
ナスワン・メモリ領域16bを読み出して、マイナスワ
ン・オンのデータと比較し、現在の設定がマイナスワン
・オンであるか、あるいはマイナスワン・オンでないか
を検出する。ステップS304の判断結果が肯定、即
ち、現在の設定がマイナスワン・オンである場合には、
ステップS306へ進む。
【0033】ステップS306では、MIDI信号B
を、パート選択操作子32により選択されたパートに割
り当てて、公知の技術により、楽音生成回路28により
楽音の生成/停止を行い、音響装置30を介して楽音の
発音または消音を行う。この場合、パート選択操作子3
2により選択されたパートに関しては、自動演奏装置に
よる楽音生成ルーチンのステップS206において、自
動演奏装置18からのMIDI信号Aに基づく楽音の生
成/停止は行われておらず、演奏者による鍵盤装置22
からのMIDI信号Bによる演奏のみ行われることにな
り、マイナスワン演奏が達成される。ステップS306
の処理を終了すると、この鍵盤装置による楽音生成ルー
チンを終了する。
【0034】一方、ステップS304の判断結果が否
定、即ち、マイナスワン操作子34により、マイナスワ
ン・オンではなくてマイナスワン・オフに設定されてい
る場合には、ステップS308へ進む。
【0035】ステップS308では、公知の技術によ
り、MIDI信号BのMIDIチャンネルに基づき、M
IDIチャンネルに対応するパートにおいて楽音生成回
路28により楽音の生成/停止を行い、音響装置30を
介して楽音の発音または消音を行う。従ってこの場合に
は、MIDI信号BのいずれのMIDIチャンネルであ
っても、そのチャンネルに対応するパートで、鍵盤装置
22による楽音の生成/停止が行われることになる。
【0036】さらに、ステップS302の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Bがノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報ではなくて、その他の音色情報やシステム
情報などの場合には、ステップS310へ進み、当該M
IDI信号Bに基づき、公知の技術によりその処理を実
行する。
【0037】さらに、図4に示す動作例を用いて、上記
したマイナスワン演奏装置の動作を説明する。なお、以
下の説明においては理解を容易にするとともに、説明を
簡略化するために、操作子26のパート操作子32及び
マイナスワン操作子34の操作に伴う説明のみ行うもの
とし、パート「1」にMIDIチャンネル「1」、パー
ト「2」にMIDIチャンネル「2」、パート「3」に
MIDIチャンネル「3」を対応させて設定しているも
のとする(図4(a))。
【0038】この状態において、パート選択操作子32
の操作により、ミュートするパートとしてパート「2」
が選択され、マイナスワン操作子34の操作により、マ
イナスワン・オンが選択されたとする(図4(b))。
【0039】以上のような状態において、MIDI信号
AからMIDIチャンネル「1」のノートオン情報が入
力されたとする。この場合には、入力されたMIDIチ
ャンネル「1」はパート「1」に対応するものである
が、パート選択操作子32により選択されたパートに対
応するMIDIチャンネルではないため、自動演奏装置
による楽音生成ルーチンのステップS206の判断結果
が否定となり、ステップS208においてMIDI信号
AのMIDIチャンネルに基づき、MIDIチャンネル
に対応するパートにおいて楽音生成回路28により楽音
の生成/停止が行われる。また、MIDI信号AからM
IDIチャンネル「2」のノートオン情報が入力される
と、入力されたMIDIチャンネル「2」は、パート選
択操作子32により選択されたパート「2」に対応する
MIDIチャンネルであるため、自動演奏装置による楽
音生成ルーチンのステップS206の判断結果が肯定と
なり、MIDI信号Aに基づく楽音の生成/停止は行わ
れない。そして、その代わりに、鍵盤装置22によりM
IDI信号Bが入力されると、鍵盤装置による楽音生成
ルーチンのステップS306において、MIDI信号B
に基づき、楽音生成回路28により、パート選択操作子
32により選択されたパートにおいて楽音の生成/停止
が行われることになる。さらに、MIDI信号AからM
IDIチャンネル「3」のノートオン情報が入力される
と、MIDIチャンネル「3」に対応するパート「3」
に関しては、MIDIチャンネル「1」と対応するパー
ト「1」と同様であり、MIDI信号AのMIDIチャ
ンネル「3」に基づき、MIDIチャンネル「3」に対
応するパート「3」において楽音生成回路28により楽
音の生成/停止が行われる。この状態を、図4(c)
に、図表的に示す。こうして、自動演奏装置18による
演奏からパート「2」がミュートされ、その代わりに、
演奏者が鍵盤装置22よりパート「2」の演奏を行う、
所謂、マイナスワン演奏を行うことができる。
【0040】一方、マイナスワン操作子34の操作によ
り、マイナスワン・オフが選択された場合には、MID
I信号Aのノートオン情報及びノートオフ情報に関して
は、自動演奏装置による楽音生成ルーチンのステップS
204の判断結果が否定となり、ステップS208にお
いて、図4(a)に示す対応関係に基づいて、楽音生成
回路28により楽音の生成/停止が行われることにな
る。また、MIDI信号Bのノートオン情報及びノート
オフ情報に関しても、鍵盤装置による楽音生成ルーチン
のステップS304の判断結果が否定となり、ステップ
S308において、MIDI信号BのMIDIチャンネ
ルに対応させて、図4(a)に示す対応関係に基づい
て、楽音生成回路28により楽音の生成/停止が行われ
ることになる。
【0041】次に、図5乃至図8に基づいて、本発明の
第二の実施例によるマイナスワン演奏装置を詳細に説明
する。
【0042】図5は、図1に相応するブロック構成図で
あり、図1と同一の構成部分は同一の符号により示すこ
とによって、詳細な説明は省略するものとする。
【0043】本発明による第二の実施例は、操作子部2
6にチャンネル設定操作子36を設定した点と、RAM
16にチャンネルメモリ領域16cを設定した点につい
て、第一の実施例と異なるものである。即ち、この実施
例にあっては、パートに対するMIDIチャンネルの設
定は、第一の実施例のように1対1の関係で予め設定さ
れているものではなく、チャンネル設定操作子36によ
って、パート毎に任意に設定できるものである。従っ
て、異なるパートに、同じMIDIチャンネルを設定す
ることも可能である。例えば、パート「5」とパート
「7」にMIDIチャンネル「8」を設定することがで
きる。
【0044】RAM16のチャンネルメモリ領域16c
は、チャンネル設定操作子36によって設定された全て
のパートのMIDIチャンネルを記憶しているものであ
る。
【0045】なお、チャンネル設定操作子36が操作さ
れた場合には、チャンネル設定操作子36の操作に基づ
く操作子情報をCPU12へ入力することになる。この
ようにして、チャンネル選択操作子36の操作によって
操作子情報を入力されたCPU12は、公知の技術によ
り、パートとMIDIチャンネルとの関係をRAM16
のチャンネルメモリ領域16cに書き込むものである。
【0046】図6は、第二の実施例の自動演奏装置によ
る楽音生成ルーチンを示すフローチャートである。この
自動演奏装置による楽音生成ルーチンは、自動演奏装置
18から出力されるMIDI信号Aにより発生されるM
IDIイベントAによって、動作を開始するものであ
る。まず、このMIDIイベントAが検出されると、ス
テップS602において、このMIDI信号Aがノート
オン情報あるいはノートオフ情報であるか、否かが判断
される。ステップS602の判断結果が肯定、即ち、M
IDI信号Aがノートオン情報あるいはノートオフ情報
であった場合には、ステップS604へ進む。 ステッ
プS604では、マイナスワン操作子34の操作によっ
て、マイナスワン・オンに設定されているか、否かが判
断される。即ち、RAM16のマイナスワン・メモリ領
域16bを読み出して、マイナスワン・オンのデータと
比較し、現在の設定がマイナスワン・オンであるか、あ
るいはマイナスワン・オンでないかを検出する。ステッ
プS604の判断結果が肯定、即ち、現在の設定がマイ
ナスワン・オンである場合には、ステップS606へ進
む。
【0047】ステップS606では、MIDI信号Aの
ノートオン情報あるいはノートオフ情報のMIDIチャ
ンネルが、パート選択操作子32により選択されたパー
トのMIDIチャンネルであるか、否かを判断する。即
ち、RAM16のパートメモリ領域16a及びチャンネ
ルメモリ領域16cを読み出して、MIDI信号AのM
IDIチャンネルと、パート選択操作子32により選択
されたパートのMIDIチャンネルとを比較し、MID
I信号AのMIDIチャンネルが、パート選択操作子3
2により選択されたパートに設定されたMIDIチャン
ネルであるかを検出する。ステップS606の判断結果
が肯定、即ち、MIDI信号AのMIDIチャンネル
が、パートミュートするためにパート選択操作子32に
より選択されたパートのMIDIチャンネルである場合
には、当該MIDI信号Aのノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報に基づく楽音の生成/停止を行わずに、こ
の自動演奏装置による楽音生成ルーチンを終了する。従
って、パート選択操作子32により選択されたパートに
設定されたMIDIチャンネルに対しては、自動演奏装
置18による楽音の生成/停止が行われないことになる
ものであって、当該パート及び当該パートと同じMID
Iチャンネルに設定されたパートがミュートされたこと
になる。
【0048】一方、ステップS606の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Aのノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報が、パートミュートするためにパート選択
操作子32により選択されたパートに設定されたMID
Iチャンネルでない場合には、ステップS608へ進
む。
【0049】ステップS608では、公知の技術によ
り、MIDI信号AのMIDIチャンネルに基づき、M
IDIチャンネルに対応するパートにおいて楽音生成回
路28により楽音の生成/停止を行い、音響装置30を
介して楽音の発音または消音を行う。従って、パート選
択操作子32により選択されたパート及び当該パートと
同じMIDIチャンネルに設定されたパート以外のパー
トに対しては、自動演奏装置18による楽音の生成/停
止が行われることになる。
【0050】また、ステップS604の判断結果が否
定、即ち、マイナスワン操作子34により、マイナスワ
ン・オンではなくてマイナスワン・オフに設定されてい
る場合にも、ステップS608へ進み、公知の技術によ
り、MIDI信号AのMIDIチャンネルに基づき、M
IDIチャンネルに対応するパートにおいて楽音生成回
路28により楽音の生成/停止を行い、音響装置30を
介して楽音の発音または消音を行う。この場合には、マ
イナスワン・オフに設定されているため、パート選択操
作子32により選択されたパートのミュートを行わない
ものであるから、MIDI信号AのいずれのMIDIチ
ャンネルであっても、そのチャンネルに対応するパート
で、自動演奏装置18による楽音の生成/停止が行われ
ることになる。
【0051】さらに、ステップS602の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Aがノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報ではなくて、その他の音色情報やシステム
情報などの場合には、ステップS610へ進み、当該M
IDI信号Aに基づき、公知の技術によりその処理を実
行する。
【0052】次に、図7に示されたフローチャートに基
づき、鍵盤装置による楽音生成ルーチンを説明する。こ
の鍵盤装置による楽音生成ルーチンは、演奏者による鍵
盤装置22の操作に基づき出力されるMIDI信号Bに
より発生されるMIDIイベントBによって、動作を開
始するものである。まず、このMIDIイベントBが検
出されると、ステップS702において、このMIDI
信号Bがノートオン情報あるいはノートオフ情報である
か、否かが判断される。ステップS702の判断結果が
肯定、即ち、MIDI信号Bがノートオン情報あるいは
ノートオフ情報であった場合には、ステップS704へ
進む。
【0053】ステップS704では、マイナスワン操作
子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定され
ているか、否かが判断される。即ち、RAM16のマイ
ナスワン・メモリ領域16bを読み出して、マイナスワ
ン・オンのデータと比較し、現在の設定がマイナスワン
・オンであるか、あるいはマイナスワン・オンでないか
を検出する。ステップS704の判断結果が肯定、即
ち、現在の設定がマイナスワン・オンである場合には、
ステップS706へ進む。
【0054】ステップS706では、MIDI信号B
を、パート選択操作子32によって選択されたパートに
設定されたMIDIチャンネルと同じMIDIチャンネ
ルが設定されているパートに割り当てて、公知の技術に
より、楽音生成回路28により楽音の生成/停止を行
い、音響装置30を介して楽音の発音または消音を行
う。また、このとき、選択されたパートに設定されたM
IDIチャンネルと同じMIDIチャンネルが設定され
ているパートが複数ある場合には、その全てのパートに
MIDI信号Bを割り当てて、公知の技術により、楽音
生成回路28により楽音の生成/停止を行い、音響装置
30を介して楽音の発音または消音を行う。この場合、
パート選択操作子32により選択されたパートに設定さ
れたMIDIチャンネルと同じMIDIチャンネルが設
定されているパートに関しては、自動演奏装置による楽
音生成ルーチンのステップS606において、自動演奏
装置18からのMIDI信号Aに基づく楽音の生成/停
止は行われておらず、演奏者による鍵盤装置22からの
MIDI信号Bによる演奏のみ行われることになり、マ
イナスワン演奏が達成される。ステップS706の処理
を終了すると、この鍵盤装置による楽音生成ルーチンを
終了する。
【0055】一方、ステップS704の判断結果が否
定、即ち、マイナスワン操作子34により、マイナスワ
ン・オンではなくてマイナスワン・オフに設定されてい
る場合には、ステップS708へ進む。
【0056】ステップS708では、公知の技術によ
り、MIDI信号BのMIDIチャンネルに基づき、M
IDIチャンネルに対応するパートにおいて楽音生成回
路28により楽音の生成/停止を行い、音響装置30を
介して楽音の発音または消音を行う。従ってこの場合に
は、MIDI信号BのいずれのMIDIチャンネルであ
っても、そのチャンネルに対応するパートで、鍵盤装置
22による楽音の生成/停止が行われることになる。
【0057】さらに、ステップS702の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Bがノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報ではなくて、その他の音色情報やシステム
情報などの場合には、ステップS710へ進み、当該M
IDI信号Bに基づき、公知の技術によりその処理を実
行する。
【0058】さらに、図8に示す動作例を用いて、上記
した第二の実施例によるマイナスワン演奏装置の動作を
説明する。なお、以下の説明においては理解を容易にす
るとともに、説明を簡略化するために、操作子26のパ
ート操作子32、マイナスワン操作子34及びチャンネ
ル設定操作子36の操作に伴う説明のみ行うものとし、
パート「1」にMIDIチャンネル「4」、パート
「2」にMIDIチャンネル「4」、パート「3」にM
IDIチャンネル「8」を対応させて設定されているも
のとする(図8(a))。
【0059】この状態において、パート選択操作子32
の操作により、ミュートするパートとしてパート「1」
が選択され、マイナスワン操作子34の操作により、マ
イナスワン・オンが選択されたとする(図8(b))。
【0060】以上のような状態において、MIDI信号
AからMIDIチャンネル「4」のノートオン情報及び
MIDI信号Bからノートオン情報が入力されたとす
る。
【0061】MIDI信号Aに関する処理については、
パート「1」はパート選択操作子32により選択された
パートであり、かつMIDIチャンネル「4」が設定さ
れており、入力されたMIDI信号AのMIDIチャン
ネルも「4」であるため、図6のフローチャートのステ
ップS606の判断結果が肯定となり、楽音生成回路2
8によりMIDI信号Aに基づく楽音の生成/停止は行
われない。また、パート「2」に関しても、パート選択
操作子32により選択されたパートではないが、パート
選択操作子32により選択されたパートと同一のMID
Iチャンネル「4」が設定されているため、パート
「1」と同様に、楽音生成回路28によりMIDI信号
Aに基づく楽音の生成/停止は行われない。ところが、
パート「3」は、パート選択操作子32により選択され
たパートに設定されているMIDIチャンネル「4」と
は異なるMIDIチャンネル「8」を設定されているた
め、MIDI信号AによるMIDIチャンネル「4」の
ノートオン情報及びノートオフ情報を無視し、何の反応
もしない。ところが、MIDI信号AによるMIDIチ
ャンネル「8」のノートオン情報あるいはノートオフ情
報を入力されると、ステップS606の判断結果が否定
となり、ステップS608に進み、楽音生成回路28に
よりMIDIチャンネル「8」に基づく楽音の生成/停
止を行う。
【0062】MIDI信号Bに関する処理については、
マイナスワン操作子34によりマイナスワン・オンが設
定されているため、図7のフローチャートのステップS
704の判断結果が肯定となり、ステップS706へ進
むことになる。ステップS706においては、パート選
択操作子32によって選択されたパート「1」に設定さ
れたMIDIチャンネル「4」に設定されているパート
にMIDI信号Bを割り当てて、楽音生成回路28によ
りMIDI信号Bに基づく楽音の生成/停止を行う。
【0063】図8(c)には、上記した状態が図表的に
示されている。こうして、自動演奏装置18による演奏
からパート「1」及びパート「2」がミュートされ、そ
の代わりに、演奏者が鍵盤装置22よりパート「1」及
びパート「2」の演奏を行うことができる。
【0064】従って、パート選択操作子32によってミ
ュートするパートを選択することにより、そのパートに
設定されているMIDIチャンネルと同じMIDIチャ
ンネルが設定されている他のパートもミュートされるこ
とになる。このため、同じMIDIチャンネルが設定さ
れている複数のパートが、一度の操作で同時に全てミュ
ートされるため、パート毎にミュートの設定を行う必要
がなく、操作性が一層向上する。
【0065】一方、マイナスワン操作子34の操作によ
り、マイナスワン・オフが選択された場合には、MID
I信号Aのキーオン情報及びキーオフ情報に関しては、
自動演奏装置による楽音生成ルーチンのステップS60
4の判断結果が否定となり、ステップS608におい
て、図8(a)に示す対応関係に基づいて、楽音生成回
路28により楽音の生成/停止が行われることになる。
また、MIDI信号Bのキーオン情報及びキーオフ情報
に関しては、鍵盤装置による楽音生成ルーチンのステッ
プS604の判断結果が否定となり、ステップS608
において、図8(a)に示す対応関係に基づいて、MI
DI信号BのMIDIチャンネルに対応させて、楽音生
成回路28により楽音の生成/停止が行われることにな
る。
【0066】なお、前記実施例では、ミュートに当たっ
てパートを指定したが、MIDIチャンネルを指定する
ようにしてもよい。
【0067】次に、図9乃至図12に基づいて、本発明
の第三の実施例によるマイナスワン演奏装置を詳細に説
明する。
【0068】図9は、図1に相応するブロック構成図で
あり、図1と同一の構成部分は同一の符号により示すこ
とによって、詳細な説明は省略するものとする。
【0069】本発明による第三の実施例は、第一の実施
例と同様な構成であるが、本発明の内容を明確にするた
めに、具体的に操作子部26にインスト設定操作子38
を設定するとともに、RAM16にインストメモリ領域
16dを設定した実施例を示すものである。即ち、この
実施例にあっては、インスト設定操作子38により、パ
ート毎に任意にインストを設定できるものである。従っ
て、異なるパートに、同じインストを設定することも可
能である。例えば、パート「7」とパート「9」にイン
スト「4」を設定することができる。なお、ここにおい
てインストとは、インストゥルメント(楽器)のことで
あり、本発明においては、オーケストラにおける楽器構
成単位の発生する音色、即ち、パートの音色のことであ
る。本発明においては、インスト番号毎にインストが設
定されていて、インスト設定操作子38の操作により、
各パート毎にインスト番号を選択して、当該パートにイ
ンストを設定することができる。
【0070】RAM16のインストメモリ領域16d
は、インスト設定操作子38によって設定された全ての
パートのインストを、パート毎に記憶しているものであ
る。設定されたインスト番号に対応する音色パラメータ
を、ROM14から読み出し、楽音の音色を制御する。
【0071】なお、インスト設定操作子38が操作され
た場合には、インスト設定操作子38の操作に基づく操
作子情報をCPU12へ入力することになる。このよう
にして、インスト設定操作子38の操作によって操作子
情報を入力されたCPU12は、公知の技術により、パ
ートとインストとの関係をRAM16のインストメモリ
領域16dに書き込むものである。
【0072】図10は、第三の実施例の自動演奏装置に
よる楽音生成ルーチンを示すフローチャートである。こ
の自動演奏装置による楽音生成ルーチンは、自動演奏装
置18から出力されるMIDI信号Aにより発生される
MIDIイベントAによって、動作を開始するものであ
る。まず、このMIDIイベントAが検出されると、ス
テップS1002において、このMIDI信号Aがノー
トオン情報あるいはノートオフ情報であるか、否かが判
断される。ステップS1002の判断結果が肯定、即
ち、MIDI信号Aがノートオン情報あるいはノートオ
フ情報であった場合には、ステップS1004へ進む。
【0073】ステップS1004では、マイナスワン操
作子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定さ
れているか、否かが判断される。即ち、RAM16のマ
イナスワン・メモリ領域16bを読み出して、マイナス
ワン・オンのデータと比較し、現在の設定がマイナスワ
ン・オンであるか、あるいはマイナスワン・オンでない
かを検出する。ステップS1004の判断結果が肯定、
即ち、現在の設定がマイナスワン・オンである場合に
は、ステップS1006へ進む。
【0074】ステップS1006では、MIDI信号A
のノートオン/オフ情報のMIDIチャンネルに基づい
て、そのチャンネルに対応するパートを求め(この場合
には、MIDIチャンネルとパートとが、一対一の関係
で対応している。)、次にそのパートに対応するインス
トをインストメモリ領域16dを参照することにより求
め、結果として、ノートオン/オフ情報に対応するイン
ストを求める。そして、パートメモリ領域16aに設定
されているパートに対して、インストメモリ領域16d
を参照することにより、パート選択操作子32により選
択されたパートのインストを求め、ノートオン/オフ情
報に対応するインストが選択されたパートのインストか
どうか判断する。なお、第二の実施例のように、各パー
ト毎にMIDIチャンネルが設定される場合には、その
設定に基づいて、MIDI信号Aのノートオン/オフ情
報に対応するパートを求めるようにする。
【0075】ステップS1006の判断結果が肯定、即
ち、MIDI信号Aのインストが、パートミュートする
ためにパート選択操作子32により選択されたパートの
インストである場合には、当該MIDI信号Aのキーオ
ン情報あるいはキーオフ情報に基づく楽音の生成/停止
を行わずに、この自動演奏装置による楽音生成ルーチン
を終了する。従って、パート選択操作子32により選択
されたパートに設定されたインストに対しては、自動演
奏装置18による楽音の生成/停止が行われないことに
なるものであって、当該パート及び当該パートと同じイ
ンストに設定されたパートがミュートされたことにな
る。
【0076】一方、ステップS1006の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Aのノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報に対応するインストが、パートミュートす
るためにパート選択操作子32により選択されたパート
に設定されたインストでない場合には、ステップS10
08へ進む。
【0077】ステップS1008では、公知の技術によ
り、MIDI信号Aに基づき、MIDIチャンネルに対
応するパートにおいて楽音生成回路28により楽音の生
成/停止を行い、音響装置30を介して楽音の発音また
は消音を行う。従って、パート選択操作子32により選
択されたパート及び当該パートと同じインストに設定さ
れたパート以外のパートに対しては、自動演奏装置18
による楽音の生成/停止が行われることになる。
【0078】また、ステップS1004の判断結果が否
定、即ち、マイナスワン操作子34により、マイナスワ
ン・オンではなくてマイナスワン・オフに設定されてい
る場合にも、ステップS1008へ進み、公知の技術に
より、MIDI信号Aに基づき、MIDIチャンネルに
対応するパートにおいて楽音生成回路28により楽音の
生成/停止を行い、音響装置30を介して楽音の発音ま
たは消音を行う。この場合には、マイナスワン・オフに
設定されているため、パート選択操作子32により選択
されたパートのミュートを行わないものであるから、M
IDI信号AのいずれのMIDIチャンネルであって
も、そのチャンネルに対応するパートで、自動演奏装置
18による楽音の生成/停止が行われることになる。
さらに、ステップS1002の判断結果が否定、即ち、
MIDI信号Aがノートオン情報あるいはノートオフ情
報ではなくて、その他の音色情報やシステム情報などの
場合には、ステップS1010へ進み、当該MIDI信
号Aに基づき、公知の技術によりその処理を実行する。
【0079】次に、図11に示されたフローチャートに
基づき、鍵盤装置による楽音生成ルーチンを説明する。
この鍵盤装置による楽音生成ルーチンは、演奏者による
鍵盤装置22の操作に基づき出力されるMIDI信号B
により発生されるMIDIイベントBによって、動作を
開始するものである。まず、このMIDIイベントBが
検出されると、ステップS1102において、このMI
DI信号Bがノートオン情報あるいはノートオフ情報で
あるか、否かが判断される。ステップS1102の判断
結果が肯定、即ち、MIDI信号Bがノートオン情報あ
るいはノートオフ情報であった場合には、ステップS1
104へ進む。
【0080】ステップS1104では、マイナスワン操
作子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定さ
れているか、否かが判断される。即ち、RAM16のマ
イナスワン・メモリ領域を読み出して、マイナスワン・
オンのデータと比較し、現在の設定がマイナスワン・オ
ンであるか、あるいはマイナスワン・オンでないかを検
出する。ステップS1104の判断結果が肯定、即ち、
現在の設定がマイナスワン・オンである場合には、ステ
ップS1106へ進む。
【0081】ステップS1106では、MIDI信号B
を、パート選択操作子32により選択されたパートに設
定されたインストと同じインストが設定されているパー
トにに割り当てて、公知の技術により、楽音生成回路2
8により楽音の生成/停止を行い、音響装置30を介し
て楽音の発音または消音を行う。この場合、パート選択
操作子32により選択されたパートに設定されたインス
トと同じインストが設定されたパートに関しては、自動
演奏装置による楽音生成ルーチンのステップS1006
において、自動演奏装置18からのMIDI信号Aに基
づく楽音の生成/停止は行われておらず、演奏者による
鍵盤装置22からのMIDI信号Bによる演奏のみ行わ
れることになり、マイナスワン演奏が達成される。ステ
ップS1106の処理を終了すると、この鍵盤装置によ
る楽音生成ルーチンを終了する。
【0082】一方、ステップS1104の判断結果が否
定、即ち、マイナスワン操作子34により、マイナスワ
ン・オンではなくてマイナスワン・オフに設定されてい
る場合には、ステップS1108へ進む。
【0083】ステップS1108では、公知の技術によ
り、MIDI信号BのMIDIチャンネルに基づき、M
IDIチャンネルに対応するパートにおいて楽音生成回
路28により楽音の生成/停止を行い、音響装置30を
介して楽音の発音または消音を行う。従ってこの場合に
は、MIDI信号Bのいずれのチャンネルであっても、
そのチャンネルに対応するパートで、鍵盤装置22によ
る楽音の生成/停止が行われることになる。
【0084】さらに、ステップS1102の判断結果が
否定、即ち、MIDI信号Bがノートオン情報あるいは
ノートオフ情報ではなくて、その他の音色情報やシステ
ム情報などの場合には、ステップS1110へ進み、当
該MIDI信号Bに基づき、公知の技術によりその処理
を実行する。
【0085】さらに、図12に示す動作例を用いて、上
記した第二の実施例によるマイナスワン演奏装置の動作
を説明する。なお、以下の説明においては理解を容易に
するとともに、説明を簡略化するために、操作子26の
パート操作子32、マイナスワン操作子34及びインス
ト設定操作子38の操作に伴う説明のみ行うものとし、
パート「1」にインスト「3」、パート「2」にインス
ト「3」、パート「3」にインスト「6」を対応させて
設定されているものとする(図12(a))。
【0086】この状態において、パート選択操作子32
の操作により、ミュートするパートとしてパート「1」
が選択され、マイナスワン操作子34の操作により、マ
イナスワン・オンが選択されたとする(図12
(b))。
【0087】以上のような状態において、MIDI信号
Aからインスト「3」に対応するノートオン情報(MI
DIチャンネル「1」あるいは「2」のノートオン情報
である。即ち、MIDIチャンネル「1」はパート
「1」に、MIDIチャンネル「2」はパート「2」に
対応しており、パート「1」及びパート「2」は、イン
スト「3」に対応しているため、このノートオン情報
は、インスト「3」に対応している。)及びMIDI信
号Bからノートオン情報が入力されたとする。
【0088】MIDI信号Aに関する処理については、
パート「1」はパート選択操作子32により選択された
パートであり、かつインスト「3」が設定されており、
入力されたMIDI信号Aに対応するインストも「3」
であるため、図10のフローチャートのステップS10
06の判断結果が肯定となり、楽音生成回路28により
MIDI信号Aに基づく楽音の生成/停止は行われな
い。また、パート「2」に関しても、パート選択操作子
32により選択されたパートではないが、パート選択操
作子32により選択されたパートと同一のインスト
「3」が設定されているため、パート「1」と同様に、
楽音生成回路28によりMIDI信号Aに基づく楽音の
生成/停止は行われない。ところが、パート「3」は、
MIDIチャンネル「3」に対応しているため、MID
I信号AによるMIDIチャンネル「1」あるいは
「2」のノートオン情報及びノートオフ情報を無視し、
何の反応もしない。ところが、MIDI信号AによるM
IDIチャンネル「3」のノートオン情報あるいはノー
トオフ情報、即ち、インスト「6」に対応するノートオ
ン情報あるいはノートオフ情報を入力されると、ステッ
プS1006の判断結果が否定となり、ステップS10
08に進み、楽音生成回路28によりMIDI信号Aに
基づく楽音の生成/停止を行う。
【0089】MIDI信号Bに関する処理については、
マイナスワン操作子34によりマイナスワン・オンが設
定されているため、図11のフローチャートのステップ
S1104の判断結果が肯定となり、ステップS110
6へ進むことになる。ステップS1106においては、
パート選択操作子32によって選択されたパート「1」
に設定されたインスト「3」と同一のインストが設定さ
れたパートにMIDI信号Bを割り当てて、楽音生成回
路28によりMIDI信号Bに基づく楽音の生成/停止
を行う。即ち、この場合には、パート「1」及びパート
「2」が、MIDI信号Bにより楽音の生成/停止を行
われることになる。
【0090】図12(c)には、上記した状態が図表的
に示されている。こうして、自動演奏装置18による演
奏からパート「1」及びパート「2」がミュートされ、
その代わりに、演奏者が鍵盤装置22よりパート「1」
及びパート「2」の演奏を行うことができる。
【0091】従って、パート選択操作子32によってミ
ュートするパートを選択することにより、そのパートに
設定されているインストと同じインストが設定されてい
る他のパートもミュートされることになる。このため、
同じインストが設定されている複数のパートが、一度の
操作で同時に全てミュートされるため、パート毎にミュ
ートの設定を行う必要がなく、操作性が一層向上する。
【0092】一方、マイナスワン操作子34の操作によ
り、マイナスワン・オフが選択された場合には、MID
I信号Aのキーオン情報及びキーオフ情報に関しては、
自動演奏装置による楽音生成ルーチンのステップS10
04の判断結果が否定となり、ステップS1008にお
いて、MIDI信号Aに基づいて、楽音生成回路28に
より楽音の生成/停止を行うとともに、MIDI信号B
のキーオン情報及びキーオフ情報に関しては、鍵盤装置
による楽音生成ルーチンのステップS1104の判断結
果が否定となり、ステップS1108において、MID
I信号Bに基づいて、楽音生成回路28により楽音の生
成/停止が行われることになる。
【0093】なお、第三の実施例においては、例えば、
ピアノのパートをマイナスワンして、その代わりに、そ
のピアノのパートを鍵盤装置22で演奏する場合には、
どのパートがピアノのインストに設定されているかを、
演奏者が記憶しておく必要がある。この煩雑さを解消す
るために、第三の実施例の変形例として、特に図示はし
ないが、ミュートの選択をパートにより行うのではなく
て、インストにより行っても良い。この場合には、現在
演奏中のピアノのパートを、鍵盤装置22により演奏す
るという設定を直感的に行うことができるため、その設
定操作が容易になる。
【0094】さらに、第三の実施例においては、ミュー
トしたパートに鍵盤を割り当ててマイナスワン演奏を行
わせるようにしたが、単に、パートをミュートする場合
にも適用可能である。また、上記した第三の実施例の変
形例を、単なるパートのミュートに適用することも可能
である。この場合には、ミュートの指定が、インストで
行えるようになり、直感的な設定が可能となる。
【0095】次に、図13乃至図14に基づいて、上記
した第一の実施例乃至第三の実施例の変形例を説明す
る。即ち、第一の実施例乃至第三の実施例は、パート選
択操作子32によって選択されたパート、当該パートに
設定されたMIDIチャンネルと同一のMIDIチャン
ネル設定されているパート、あるいは当該パートに設定
されたインストと同一のインストが設定されているパー
トに関しての、楽音の生成/停止を、自動演奏装置18
からのMIDI信号Aによって行わずに、演奏者の鍵盤
装置22の演奏に基づくMIDI信号Bによって行うよ
うにしたものである。この変形例は、楽音の生成/停止
を指示するノートオン情報及びノートオフ情報以外の楽
音制御情報である、ピッチベンダー情報あるいはモジュ
レーション情報など(以下、コントローラ情報とい
う。)のみを、鍵盤装置22の演奏に基づくMIDI信
号Bによって行うようにして、楽音の生成/停止は、M
IDI信号Aのノートオン情報及びノートオフ情報によ
って行うようにしたものである。従って、この変形例に
おいては、鍵盤装置22はコントローラ情報を出力でき
るコントローラ付き鍵盤装置とされている。そして、こ
のように構成することにより、自動演奏装置18により
自動演奏を行わせながら、自動演奏による楽音の制御状
態、例えば、モジュレーションの深さなどを、鍵盤装置
22で操作することが可能となる。以下に、この変形例
を詳細に説明する。なお、以下の説明においては、第一
の実施例と同様に、マイナスワン・オンの設定におい
て、パート選択操作子32により選択されたパートに対
してのみ、自動演奏装置18からのコントローラ情報で
はなくて、鍵盤装置22からのコントローラ情報による
制御を行う場合を説明したが、これに限られることな
く、第二の実施例のように、パート選択操作子32によ
り選択されたパートに設定されたMIDIチャンネルと
同一のMIDIチャンネルを設定されているパート、あ
るいは第三の実施例のように、パート選択操作子32に
より選択されたパートに設定されたインストと同一のイ
ンストを設定されているパートに対しても、自動演奏装
置18からのコントローラ情報ではなくて、鍵盤装置2
2からのコントローラ情報により制御されるようにして
も良い。
【0096】図13は、自動演奏装置による楽音生成ル
ーチンを示すフローチャートである。この自動演奏装置
による楽音生成ルーチンは、自動演奏装置18から出力
されるMIDI信号Aにより発生されるMIDIイベン
トAによって、動作を開始するものである。まず、この
MIDIイベントAが検出されると、ステップS130
2において、このMIDI信号Aがコントローラ情報で
あるか、否かが判断される。ステップS1302の判断
結果が肯定、即ち、MIDI信号Aがコントローラ情報
であった場合には、ステップS1304へ進む。
【0097】ステップS1304ではマイナスワン操作
子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定され
ているか、否かが判断される。即ち、RAM16のマイ
ナスワン・メモリ領域16bを読み出して、マイナスワ
ン・オンのデータと比較し、現在の設定がマイナスワン
・オンであるか、あるいはマイナスワン・オンでないか
を検出する。ステップS1304の判断結果が肯定、即
ち、現在の設定がマイナスワン・オンである場合には、
ステップS1306へ進む。
【0098】ステップS1306では、MIDI信号A
のコントローラ情報のMIDIチャンネルに対応するパ
ートが、パート選択操作子32により選択されたパート
に対応するものであるか、否かを判断する。即ち、RA
M16のパートメモリ領域16aを読み出して、MID
I信号Aのコントローラ情報のMIDIチャンネルに設
定されたパートと比較し、MIDI信号Aのコントロー
ラ情報が、パート選択操作子32により選択されたパー
トに対応するものであるかを検出する。ステップS13
06の判断結果が肯定、即ち、MIDI信号Aのコント
ローラ情報が、パート選択操作子32により選択された
パートに対応するものである場合には、このコントロー
ラ情報に基づく処理を行わずに、この自動演奏装置によ
る楽音生成ルーチンを終了する。従って、パート選択操
作子32により選択されたパートに対しては、自動演奏
装置18によるコントローラ情報に基づく処理が行われ
ないことになる。
【0099】一方、ステップS1302の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Aがコントローラ情報でない場
合には、ステップS1308へ進み、当該MIDI信号
Aがノートオン情報あるいはノートオフ情報であるか、
否かが判断される。ステップS1308の判断結果が肯
定、即ち、MIDI信号Aがノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報であった場合には、ステップS1310へ
進む。また、ステップS1304の判断結果が否定、即
ち、マイナスワン・オフに設定されている場合と、ステ
ップS1306の判断結果が否定、即ち、コントロール
情報のパートがパート選択操作子32により選択された
パートでない場合とにも、ステップS1310へ進む。
このステップS1310では、公知の技術により、MI
DI信号AのMIDIチャンネルにに基づき、MIDI
チャンネルに対応するパートにおいて楽音生成回路28
により楽音の制御、生成あるいは停止を行い、音響装置
30を介して楽音の発音または消音を行う。即ち、自動
演奏装置18からのMIDI信号Aのノートオン情報及
びノートオフ情報により、いずれのMIDIチャンネル
であっても、そのチャンネルに対応するパートで、楽音
の生成及び停止が行われるとともに、パート選択操作子
32により選択されたパート以外のパートに対して、M
IDI信号Aのコントローラ情報に基づいて楽音の制御
を行う。
【0100】さらに、ステップS1308の判断結果が
否定、即ち、MIDI信号Aがコントローラ情報、ノー
トオン情報あるいはノートオフ情報ではなくて、その他
のシステム情報などの場合には、ステップS1312へ
進み、当該MIDI信号Aに基づき、公知の技術により
その処理を実行する。
【0101】次に、図14に示されたフローチャートに
基づき、鍵盤装置による楽音生成ルーチンを説明する。
この鍵盤装置による楽音生成ルーチンは、演奏者による
鍵盤装置22の操作に基づき出力されるMIDI信号B
により発生されるMIDIイベントBによって、動作を
開始するものである。まず、このMIDIイベントBが
検出されると、ステップS1402において、このMI
DI信号Bがコントローラ情報であるか、否かが判断さ
れる。ステップS1402の判断結果が肯定、即ち、M
IDI信号Bがコントローラ情報であった場合には、ス
テップS1404へ進む。
【0102】ステップS1404ではマイナスワン操作
子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定され
ているか、否かが判断される。即ち、RAM16のマイ
ナスワン・メモリ領域16bを読み出して、マイナスワ
ン・オンのデータと比較し、現在の設定がマイナスワン
・オンであるか、あるいはマイナスワン・オンでないか
を検出する。ステップS1404の判断結果が肯定、即
ち、現在の設定がマイナスワン・オンである場合には、
ステップS1406へ進む。
【0103】ステップS1406では、パート選択操作
子32により選択されたパートに、MIDI信号Bのコ
ントローラ情報を割り当てて、当該パートの楽音制御を
行う。このステップS1406の処理を終了すると、こ
の鍵盤装置による楽音生成ルーチンを終了する。従っ
て、ステップS1406においては、パート選択操作子
32の操作によって選択されたパートに、鍵盤装置22
からのコントローラ情報を割り当てて楽音制御をするの
みであり、当該楽音の生成及び停止の制御は行わない。
【0104】一方、ステップS1402の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号Bがコントローラ情報でない場
合には、ステップS1408へ進み、当該MIDI信号
Bがノートオン情報あるいはノートオフ情報であるか、
否かが判断される。ステップS1408の判断結果が肯
定、即ち、MIDI信号Bがノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報であった場合には、ステップS1410へ
進む。また、ステップS1404の判断結果が否定、即
ち、マイナスワン・オフに設定されている場合において
も、ステップS1410へ進む。このステップS141
0では、公知の技術により、MIDI信号BのMIDI
チャンネルに基き、MIDIチャンネルに対応するパー
トにおいて楽音生成回路28により楽音の生成、停止あ
るいは制御を行い、音響装置30を介して楽音の発音、
消音または制御を行う。
【0105】さらに、ステップS1408の判断結果が
否定、即ち、MIDI信号Bがコントローラ情報、ノー
トオン情報あるいはノートオフ情報ではなくて、その他
のシステム情報などの場合には、ステップS1412へ
進み、当該MIDI信号Aに基づき、公知の技術により
その処理を実行する。
【0106】なお、上記変形例においては、特定のコン
トローラ情報の一つを選択して、上記処理を行っても良
いし、複数のコントローラ情報を選択して、上記処理を
行っても良いこと勿論である。
【0107】次に、図15乃至図19に基づいて、本発
明の第四の実施例によるマイナスワン演奏装置を詳細に
説明する。
【0108】図15は、図1に相応するブロック構成図
であり、図1と同一の構成部分は同一の符号により示す
ことによって、詳細な説明は省略するものとする。
【0109】本発明による第四の実施例は、操作子部2
6に鍵盤装置40を一体的に配設した点と、RAM16
にパートパラメータメモリ領域16e、鍵盤装置パラメ
ータメモリ領域16f及び退避メモリ領域16gを設定
した点と、楽音生成回路28に鍵盤装置40専用のパー
トを有している点について、第一の実施例と異なるもの
である。即ち、この実施例にあっては、パートパラメー
タメモリ領域16eには、パート毎に設定されている音
色などの楽音制御パラメータが記憶されており、自動演
奏装置18からのMIDI信号により読み出されて、楽
音の生成及び停止がなされる。鍵盤装置パラメータメモ
リ領域16fの記憶内容は、操作子部26の図示しない
操作子によって、任意に設定される。そして、鍵盤装置
パラメータメモリ領域16fは、鍵盤装置40の操作に
よって読み出される、鍵盤装置40の操作により生成さ
れる楽音独自の楽音制御パラメータが記憶される領域で
あり、鍵盤装置40を操作すると、この鍵盤装置パラメ
ータメモリ領域16fの記憶内容に基づいて、楽音の生
成及び停止がなされる。退避メモリ領域16gは、マイ
ナスワン操作子34の操作によりマイナスワン・オンが
設定されているときに、鍵盤装置パラメータメモリ領域
16fの記憶内容を、一時的に退避させて記憶しておく
ためのものである。
【0110】図16は、第四の実施例の自動演奏装置に
よる楽音生成ルーチンを示すフローチャートである。こ
の自動演奏装置による楽音生成ルーチンは、自動演奏装
置18から出力されるMIDI信号により発生されるM
IDIイベントによって、動作を開始するものである。
まず、このMIDIイベントが検出されると、ステップ
S1602において、このMIDI信号がノートオン情
報あるいはノートオフ情報であるか、否かが判断され
る。ステップS1602の判断結果が肯定、即ち、MI
DI信号がノートオン情報あるいはノートオフ情報であ
った場合には、ステップS1604へ進む。
【0111】ステップS1604では、マイナスワン操
作子34の操作によって、マイナスワン・オンに設定さ
れているか、否かが判断される。即ち、RAM16のマ
イナスワン・メモリ領域16bを読み出して、マイナス
ワン・オンのデータと比較し、現在の設定がマイナスワ
ン・オンであるか、あるいはマイナスワン・オンでない
かを検出する。ステップS1604の判断結果が肯定、
即ち、現在の設定がマイナスワン・オンである場合に
は、ステップS1606へ進む。
【0112】ステップS1606では、MIDI信号の
ノートオン情報あるいはノートオフ情報に対応するパー
トが、パート選択操作子32により選択されたパートで
あるか、否かを判断する。即ち、RAM16のパートメ
モリ領域16aを読み出して、MIDI信号に対応する
パートと、パート選択操作子32により選択されたパー
トとを比較し、MIDI信号に対応するパートが、パー
ト選択操作子32により選択されたパートであるかを検
出する。ステップS1606の判断結果が肯定、即ち、
MIDI信号に対応するパートが、パートミュートする
ためにパート選択操作子32により選択されたパートで
ある場合には、当該MIDI信号のキーオン情報あるい
はキーオフ情報に基づく楽音の生成/停止を行わずに、
この自動演奏装置による楽音生成ルーチンを終了する。
従って、パート選択操作子32により選択されたパート
に対しては、自動演奏装置18による楽音の生成/停止
が行われないことになるものであって、当該パートがミ
ュートされたことになる。
【0113】一方、ステップS1606の判断結果が否
定、即ち、MIDI信号に対応するパートのノートオン
情報あるいはノートオフ情報が、パートミュートするた
めにパート選択操作子32により選択されたパートでな
い場合には、ステップS1608へ進む。
【0114】ステップS1608では、公知の技術によ
り、MIDI信号のMIDIチャンネルに基づき、MI
DIチャンネルに対応するパートにおいて、パートパラ
メータ領域16eに設定された楽音制御情報に基づい
て、楽音生成回路28により楽音の生成/停止を行い、
音響装置30を介して楽音の発音または消音を行う。従
って、パート選択操作子32により選択されたパート以
外のパートに対しては、自動演奏装置18による楽音の
生成/停止が行われることになる。
【0115】また、ステップS1604の判断結果が否
定、即ち、マイナスワン操作子34により、マイナスワ
ン・オンではなくてマイナスワン・オフに設定されてい
る場合にも、ステップS1608へ進み、公知の技術に
より、MIDI信号のMIDIチャンネルに基づき、M
IDIチャンネルに対応するパートにおいて、パートパ
ラメータ領域16eに設定された楽音制御情報に基づい
て、楽音生成回路28により楽音の生成/停止を行い、
音響装置30を介して楽音の発音または消音を行う。こ
の場合には、マイナスワン・オフに設定されているた
め、パート選択操作子32により選択されたパートのミ
ュートを行わないものであるから、MIDI信号のいず
れのMIDIチャンネルであっても、そのチャンネルに
対応するパートで、自動演奏装置18による楽音の生成
/停止が行われることになる。
【0116】さらに、ステップS1602の判断結果が
否定、即ち、MIDI信号がノートオン情報あるいはノ
ートオフ情報ではなくて、その他の音色情報やシステム
情報などの場合には、ステップS1610へ進み、当該
MIDI信号に基づき、公知の技術によりその処理を実
行する。
【0117】次に、図17に示されたフローチャートに
基づき、鍵盤装置による楽音生成ルーチンを説明する。
この鍵盤装置による楽音生成ルーチンは、演奏者による
鍵盤装置40の操作に基づく鍵盤操作情報により発生さ
れる鍵盤操作イベントによって、動作を開始するもので
ある。まず、この鍵盤操作イベントが検出されると、ス
テップS1702において、この鍵盤操作情報がノート
オン情報あるいはノートオフ情報であるか、否かが判断
される。ステップS1702の判断結果が肯定、即ち、
鍵盤操作情報がノートオン情報あるいはノートオフ情報
であった場合には、ステップS1704へ進む。
【0118】ステップS1704では、RAM16の鍵
盤装置パラメータメモリ領域16fに設定された楽音制
御情報に基づいて、公知の技術により、楽音生成回路2
8に設定されている鍵盤装置40専用のパートを用いて
楽音の生成/停止を行い、音響装置30を介して楽音の
発音または消音を行う。ステップS1704の処理を終
了すると、この鍵盤装置による楽音生成ルーチンを終了
する。
【0119】一方、ステップS1702の判断結果が否
定、即ち、鍵盤操作情報がノートオン情報あるいはノー
トオフ情報ではなくて、その他の音色情報やシステム情
報などの場合には、ステップS1706へ進み、当該鍵
盤操作情報に基づき、公知の技術によりその処理を実行
する。
【0120】さらに、図18のフローチャートに基づい
てメモリ退避ルーチンを説明する。このメモリ退避ルー
チンは、マイナスワン操作子34の操作に基づくマイナ
スワン操作イベントによって、動作を開始するものであ
る。まず、このマイナスワン操作イベントが検出される
と、マイナスワン操作イベント発生前のマイナスワン操
作子34による設定状態が、マイナスワン・オフである
か、否かが判断される。即ち、RAM16のマイナスワ
ン・メモリ領域16bを読み出して、マイナスワン・オ
フのデータと比較し、マイナスワン操作イベント発生前
の設定がマイナスワン・オフであるかを検出する。ステ
ップS1802の判断結果が肯定、即ち、マイナスワン
操作イベント発生前の設定がマイナスワン・オフである
場合には、ステップS1804へ進む。
【0121】ステップS1804では、RAM16のマ
イナスワン・メモリ領域16bをマイナスワン・オンに
書き換えて、マイナスワンの設定をマイナスワン・オン
にする。ステップS1804の処理を終了すると、ステ
ップS1806へ進む。 ステップS1806では、鍵
盤装置パラメータメモリ領域16fの記憶内容を、退避
メモリ領域16gへコピーする。こうして、鍵盤装置4
0の操作により生成される楽音のために、独自に設定さ
れた楽音制御パラメータの記憶内容が、鍵盤装置パラメ
ータメモリ領域16fと退避メモリ領域16gとの両方
の領域に記憶されることになる。ステップS1806の
処理を終了すると、ステップS1808へ進む。
【0122】ステップS1808では、パート選択操作
子32により選択されたパートに対応するパートパラメ
ータメモリ領域16eの記憶内容を、鍵盤装置パラメー
タメモリ領域16fへコピーし、鍵盤装置パラメータメ
モリ領域16fの記憶内容を、パート選択操作子32に
より選択されたパートのパートパラメータメモリ領域1
6eの記憶内容に書き換える。こうして、マイナスワン
・オンに設定されている状態において、鍵盤装置40の
操作に基づく鍵盤操作イベントが発生した場合には、パ
ート選択操作子32により選択されたパートに対応する
パートパラメータメモリ領域16eに記憶された楽音制
御パラメータの記憶内容に書き換えられた鍵盤装置パラ
メータメモリ領域16fの記憶内容に基づき、図17の
ステップS1704において、楽音の生成/停止が行わ
れる。従って、自動演奏装置18からのMIDI信号
が、図16のステップS1606において、パート選択
操作子32によって選択されたパートに対応するもので
ある場合には、自動演奏装置18からのMIDI信号に
よっては楽音の生成/停止が行われないが、その代わり
に、図17のステップS1704において、鍵盤装置4
0の演奏操作に基づき当該パートに設定された楽音制御
パラメータによる楽音の生成/停止が行われる。ステッ
プS1808の処理を終了すると、このメモリ退避ルー
チンを終了する。
【0123】一方、ステップS1802の判断結果が否
定、即ち、マイナスワン操作イベント発生前の設定がマ
イナスワン・オンである場合には、ステップS1810
へ進む。
【0124】ステップS1810では、RAM16のマ
イナスワン・メモリ領域16bをマイナスワン・オンに
書き換えて、マイナスワンの設定をマイナスワン・オン
にする。ステップS1810の処理を終了すると、ステ
ップS1812へ進む。 ステップS1812では、マ
イナスワン操作子34によってマイナスワン・オンに設
定された際に、ステップS1806において、退避メモ
リ領域16gにコピーされていた鍵盤装置パラメータメ
モリ領域16fの記憶内容を、退避メモリ領域16gか
ら鍵盤装置パラメータメモリ領域16fへ転送し、その
記憶内容をコピーする。こうして、マイナスワン・オフ
に設定されている場合に、鍵盤装置イベントが発生され
た場合には、鍵盤装置パラメータメモリ領域16fに記
憶された鍵盤装置40のために独自に設定された楽音制
御パラメータに基づいて、楽音の生成/停止が行われ
る。ステップS1812の処理を終了すると、このメモ
リ退避ルーチンを終了する。
【0125】さらに、図19に示す動作例を用いて、上
記した第四の実施例によるマイナスワン演奏装置の動作
を説明する。なお、以下の説明においては理解を容易に
するとともに、説明を簡略化するために、操作子26の
パート操作子32、マイナスワン操作子34及び鍵盤装
置40の操作に伴う説明のみ行うものとし、パートパラ
メータメモリ領域16eには、パート「1」に対してピ
アノの音色を示す楽音制御パラメータたる音色番号
「3」、パート「2」に対してギターの音色を示す楽音
制御パラメータたる音色番号「4」、パート「3」に対
してドラムの音色を示す楽音制御パラメータたる音色番
号「6」を対応させて設定されているものとし、鍵盤装
置パラメータメモリ領域16gには、オルガンの音色を
示す音色番号「5」が設定されているもとする(図19
(a))。
【0126】この状態において、パート選択操作子32
の操作により、ミュートするパートとしてパート「1」
が選択され、マイナスワン操作子34の操作により、マ
イナスワン・オフの設定からからマイナスワン・オンへ
の設定変更なされたとする。そうすると、マイナスワン
操作イベントが発生して図18に示すメモリ退避ルーチ
ンが実行されて、ステップS1806において、鍵盤装
置パラメータメモリ領域16fの記憶内容(音色番号
「5」)を退避メモリ領域16gへ記憶させ、当該記憶
内容を退避して保存する。さらに、ステップS1808
において、パート選択操作子32により選択されたパー
ト、即ち、パート「1」の楽音制御パラメータ(音色番
号「3」)を、パートパラメータメモリ領域16eから
鍵盤装置パラメータメモリ領域16fへ転送してコピー
し、鍵盤装置パラメータメモリ領域16fの記憶内容を
更新する(図19(b))。
【0127】このようにして、設定された状態におい
て、自動演奏装置18からMIDI信号のノートオン情
報あるいはノートオフ情報が入力されると、マイナスワ
ン・オンに設定されているため、ステップS1606へ
進む。そして、MIDI信号がパート「1」である場合
には、ステップS1606の判断結果が肯定となって、
MIDI信号による楽音制御を行わずに、処理を終了す
る。一方、MIDI信号のパートが「2」あるいは
「3」である場合には、ステップS1606の判断結果
が否定となり、ステップS1608において、対応する
パートパラメータメモリ領域16eの記憶内容に基づい
て、楽音の生成/停止が行われる。さらに、鍵盤装置4
0が操作されることにより、鍵盤操作イベントが発生さ
れて、図17に示す鍵盤操作ルーチンが実行される。そ
して、鍵盤装置40によりノートオン情報あるいはノー
トオフ情報が入力された場合には、ステップS1704
において、パート「1」に対して記憶された音色番号
「3」により、楽音の生成/停止がなされる。
【0128】従って、自動演奏装置18の演奏からパー
ト「1」がミュートされ、その代わりに、パート「1」
に設定された楽音制御パラメータ(音色番号「3」)に
より鍵盤装置40の演奏が行われ、結果としてマイナス
ワン演奏が達成されたことになる。
【0129】次に、図19(b)に示す状態から、マイ
ナスワン操作子34を操作して、マイナスワン・オンの
設定からマイナスワン・オフへ設定変更すると、マイナ
スワン操作イベントが発生されて、図18のステップS
1802の判断結果が否定となり、ステップS1810
へ進んで、RAM16のマイナスワンメモリ領域をマイ
ナスワン・オフに書き換えて、マイナスワン・オフを設
定する。そして、ステップS1812へ進み、退避メモ
リ領域16gに退避して保存しておいた鍵盤装置40独
自の楽音制御パラメータを、鍵盤装置パラメータメモリ
領域へ転送してコピーし、記憶内容を更新する(図9
(c))。
【0130】このように設定された状態で、自動演奏装
置からのMIDI信号のノートオン情報あるいはノート
オフ情報が入力されると、マイナスワン・オフに設定さ
れているため、図16のステップS1604が否定とな
り、そのノートオン情報あるいはノートオフ情報が、い
ずれのMIDIチャンネルであっても、そのMIDIチ
ャンネルに対応するパートの楽音の生成/停止が行われ
る。また、鍵盤装置40の操作によるノートオン情報あ
るいはノートオフ情報が入力された場合には、ステップ
S1704において、鍵盤装置パラメータメモリ領域に
記憶された鍵盤装置40独自に設定された音色番号
「5」により、楽音の生成/停止が行われる。
【0131】なお、上記第一の実施例乃至第三の実施例
では、鍵盤装置22及び自動演奏装置18を外部の機器
としたが、これらの機器を内蔵するものでもよい。ま
た、第四の実施例では、鍵盤装置40を内蔵したが、外
部の鍵盤装置をMIDIなどなどを介して接続するもの
でもよい。第四の実施例においても、自動演奏装置18
を内蔵するものでもよい。
【0132】また、上記第一の実施例乃至第三の実施例
では、自動演奏装置18からの演奏情報のうちノートオ
ン情報及びノートオフ情報に関してのみ、鍵盤装置22
からの演奏情報に置き換えるようにしたが、ピッチベン
ダー情報あるいはモジュレーション情報などのコントロ
ーラ情報あるいは音色切り換え情報なども、置き換える
ようにしてもよい。
【0133】前記第一の実施例乃至第四の実施例では、
楽音生成回路28がどのように構成されているのか、具
体的に説明しなかったが、各パートに対応して専用の楽
音発生器を備えるものでもよいし、いずれのパートの楽
音も生成可能な汎用の楽音発生器を複数備え、楽音生成
するパートに設定されている音色などに対応する楽音制
御情報を、いずれかの楽音発生器に与え、そのパートの
楽音を生成させるようなものでもよい。
【0134】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0135】第一の演奏データ及び第二の演奏データに
基づき、同時に複数楽音の生成を行うことができる楽音
生成手段と、楽音生成手段により生成される複数楽音の
なかから任意の楽音を指定する楽音指定手段と、この楽
音指定手段によって指定された楽音に関して、楽音生成
手段が第一の演奏データによる楽音生成を行わないよう
に制御する楽音生成禁止制御手段と、楽音指定手段によ
って指定された楽音に対して設定された音色によって、
楽音生成手段が第二の演奏データに基づいて楽音の生成
を行うように制御する楽音生成制御手段とを設けるよう
にしたため、楽音指定手段によって指定された楽音に対
しては、楽音生成禁止制御手段によって、楽音生成手段
による第一の演奏データに基づく楽音の生成が禁止さ
れ、その一方で、楽音生成制御手段によって、楽音指定
手段によって指定された当該楽音に対して設定された音
色により、楽音生成手段による第二の演奏データに基づ
く楽音の生成が行われることになる。従って、第一の演
奏データとして自動演奏装置などからの自動演奏データ
を設定し、第二の演奏データとして演奏者による演奏に
基づく演奏データを設定しておくことにより、自動演奏
データに基づく特定の楽音の生成が禁止されて、その代
わりに、楽音生成制御手段によって、演奏者の演奏によ
る演奏データに基づく楽音の生成が、当該特定の楽音に
設定された音色により行われて、マイナスワン演奏が実
現される。
【0136】また、複数種類の演奏データからなる第一
の演奏データと、第二の演奏データとに基づいて、楽音
の生成及び制御を行うことができる楽音生成及び制御手
段と、複数種類の演奏データからなる第一の演奏データ
のなかから、任意の種類の演奏データを指定する演奏デ
ータ種類指定手段と、この演奏データ種類指定手段によ
って指定された種類の演奏データに基づいて、楽音生成
及び制御手段が楽音の生成及び制御を行わないように制
御する楽音生成及び制御禁止手段と、演奏データ種類指
定手段によって指定された種類の演奏データに代えて、
第二の演奏データに基づいて、楽音生成及び制御手段が
楽音の生成及び制御を行うように制御する楽音制御手段
とを設けるようにしたため、楽音生成及び制御禁止手段
によって、演奏データ指定手段によって指定された演奏
データによる楽音の生成及び制御が禁止される一方で、
楽音制御手段によって、楽音生成及び制御手段による第
二の演奏データに基づく楽音の生成及び制御が行われる
ことになる。従って、第一の演奏データとして自動演奏
装置などからの自動演奏データを設定し、第二の演奏デ
ータとして演奏者による演奏に基づく演奏データを設定
すると、自動演奏データの特定の演奏データによる楽音
の生成及び制御が禁止されて、その代わりに、楽音制御
手段によって、演奏者の演奏による演奏データによる楽
音の生成が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例によるマイナスワン演奏
装置を備えた電子楽器の機能的構成を示すブロック構成
図である。
【図2】本発明の第一の実施例の自動演奏装置による楽
音生成ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第一の実施例の鍵盤装置による楽音生
成ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第一の実施例による動作例を示す説明
図である。
【図5】本発明の第二の実施例によるマイナスワン演奏
装置を備えた電子楽器の機能的構成を示すブロック構成
図である。
【図6】本発明の第二の実施例の自動演奏装置による楽
音生成ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】本発明の第二の実施例の鍵盤装置による楽音生
成ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第二の実施例による動作例を示す説明
図である。
【図9】本発明の第三の実施例によるマイナスワン演奏
装置を備えた電子楽器の機能的構成を示すブロック構成
図である。
【図10】本発明の第三の実施例の自動演奏装置による
楽音生成ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第三の実施例の鍵盤装置による楽音
生成ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第三の実施例による動作例を示す説
明図である。
【図13】本発明の第三の実施例の変形例の自動演奏装
置による楽音生成ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図14】本発明の第三の実施例の変形例の鍵盤装置に
よる楽音生成ルーチンを示すフローチャートである。
【図15】本発明の第四の実施例によるマイナスワン演
奏装置を備えた電子楽器の機能的構成を示すブロック構
成図である。
【図16】本発明の第四の実施例の自動演奏装置による
楽音生成ルーチンを示すフローチャートである。
【図17】本発明の第四の実施例の鍵盤装置による楽音
生成ルーチンを示すフローチャートである。
【図18】本発明の第四の実施例のメモリ退避ルーチン
を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第四の実施例による動作例を示す説
明図である。
【符号の説明】
10 制御部 12 CPU 14 ROM 16 RAM 16a パートメモリ領域 16b マイナスワンメモリ領域 16c チャンネルメモリ領域 16d インストメモリ領域 16e パートパラメータメモリ領域 16f 鍵盤装置パラメータメモリ領域 16g 退避メモリ領域 18 自動演奏装置 20 MIDI回路 22 鍵盤装置 24 MIDI回路 26 操作子部 28 楽音生成回路 30 音響装置 32 パート選択操作子 34 マイナスワン操作子 36 チャンネル設定操作子 38 インスト設定操作子 40 鍵盤装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の演奏データ及び第二の演奏データ
    に基づき、同時に複数楽音の生成を行うことができる楽
    音生成手段と、 前記複数楽音のなかから任意の楽音を指定する楽音指定
    手段と、 前記楽音指定手段によって指定された楽音に関して、前
    記楽音生成手段が、前記第一の演奏データによる楽音の
    生成を行わないように制御する楽音生成禁止制御手段
    と、 前記楽音指定手段によって指定された楽音に対して設定
    されている音色によって、前記楽音生成手段が、前記第
    二の演奏データに基づいて楽音の生成を行うように制御
    する楽音生成制御手段と、 を有することを特徴とするマイナスワン演奏装置。
  2. 【請求項2】 第一の演奏データ及び第二の演奏データ
    に基づき、同時に複数パートによる楽音の生成を行うこ
    とができる楽音生成手段と、 前記複数パートのなかから任意のパートを指定するパー
    ト指定手段と、 前記パート指定手段によって指定されたパートに関し
    て、前記楽音生成手段が、前記第一の演奏データによる
    楽音の生成を行わないように制御する楽音生成禁止制御
    手段と、 前記パート指定手段によって指定されたパートに対して
    設定されている音色によって、前記楽音生成手段が、前
    記第二の演奏データに基づいて楽音の生成を行うように
    制御する楽音生成制御手段と、 を有することを特徴とするマイナスワン演奏装置。
  3. 【請求項3】 前記第一の演奏データは、自動演奏装置
    による自動演奏データであるとともに、前記第二の演奏
    データは、演奏者の演奏による演奏データである請求項
    2記載のマイナスワン演奏装置。
  4. 【請求項4】 複数種類の演奏データからなる第一の演
    奏データと、第二の演奏データとに基づいて、同時に複
    数パートによる楽音の生成をおこなうことができる楽音
    生成手段と、 前記複数種類の演奏データからなる第一の演奏データの
    なかから、任意の種類の演奏データを指定する演奏デー
    タ種類指定手段と、 前記演奏データ種類指定手段によって指定された種類の
    演奏データに基づいて、前記楽音生成手段が楽音の生成
    を行わないように制御する楽音生成禁止制御手段と、 前記演奏データ種類指定手段によって指定された種類の
    演奏データに基づいて設定される音色によって、前記楽
    音生成手段が前記第二の演奏データに基づいて楽音の生
    成を行うように制御する楽音生成制御手段と、 を有することを特徴とするマイナスワン演奏装置。
  5. 【請求項5】 前記演奏データ種類指定手段は、前記複
    数パートのなかから任意のパートを指定するパート指定
    手段を有し、前記楽音生成禁止制御手段は、前記パート
    指定手段により指定されたパートに対して設定されてい
    る種類の演奏データに基づいて、前記楽音生成手段が楽
    音生成を行わないように制御する請求項4記載のマイナ
    スワン演奏装置。
  6. 【請求項6】 前記演奏データ種類指定手段は、複数の
    音色のなかから任意の音色を指定する音色指定手段を有
    し、前記楽音生成禁止制御手段は、前記音色指定手段に
    より指定された音色に対して設定されている種類の演奏
    データに基づいて、前記楽音生成手段が楽音生成を行わ
    ないように制御する請求項4記載のマイナスワン演奏装
    置。
  7. 【請求項7】 第一の演奏データ及び第二の演奏データ
    に基づき、同時に複数音色による楽音の生成を行うこと
    ができる楽音生成手段と、 前記複数音色のなかから任意の音色を指定する音色指定
    手段と、 前記音色指定手段によって指定された音色に関して、前
    記楽音生成手段が前記第一の演奏データによる楽音生成
    を行わないように制御する楽音生成禁止制御手段と、 前記音色指定手段によって指定された音色に関して、前
    記楽音生成手段が前記第二の演奏データに基づいて楽音
    の生成を行うように制御する楽音生成制御手段と、 を有することを特徴とするマイナスワン演奏装置。
  8. 【請求項8】 複数種類の演奏データからなる第一の演
    奏データと、第二の演奏データとに基づいて、楽音の生
    成及び制御を行うことができる楽音生成及び制御手段
    と、 前記複数種類の演奏データからなる第一の演奏データの
    なかから、任意の種類の演奏データを指定する演奏デー
    タ種類指定手段と、 前記演奏データ種類指定手段によって指定された種類の
    演奏データに基づいて、前記楽音生成及び制御手段が、
    楽音の生成及び制御を行わないように制御する楽音生成
    及び制御禁止手段と、 前記演奏データ種類指定手段によって指定された種類の
    演奏データに代えて、前記第二の演奏データに基づい
    て、前記楽音生成及び制御手段が楽音の生成及び制御を
    行うように制御する楽音制御手段と、 を有することを特徴とするマイナスワン演奏装置。
JP3360309A 1991-12-30 1991-12-30 マイナスワン演奏装置 Pending JPH05181470A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3360309A JPH05181470A (ja) 1991-12-30 1991-12-30 マイナスワン演奏装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3360309A JPH05181470A (ja) 1991-12-30 1991-12-30 マイナスワン演奏装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05181470A true JPH05181470A (ja) 1993-07-23

Family

ID=18468844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3360309A Pending JPH05181470A (ja) 1991-12-30 1991-12-30 マイナスワン演奏装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05181470A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007072387A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Yamaha Corp 演奏補助装置及びプログラム
JP2009157274A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Yamaha Corp 楽音生成装置及びプログラム
JP2009157277A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Yamaha Corp 楽音生成装置及びプログラム
JP2015025934A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 ブラザー工業株式会社 楽曲演奏装置及び楽曲演奏プログラム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007072387A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Yamaha Corp 演奏補助装置及びプログラム
JP2009157274A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Yamaha Corp 楽音生成装置及びプログラム
JP2009157277A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Yamaha Corp 楽音生成装置及びプログラム
JP2015025934A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 ブラザー工業株式会社 楽曲演奏装置及び楽曲演奏プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6362759B2 (ja)
JPH06161447A (ja) パラメータ設定装置
US6031175A (en) Music performing apparatus capable of calling registrations for performance and computer readable medium containing program therefor
US6376760B1 (en) Parameter setting technique for use in music performance apparatus
JPH05181470A (ja) マイナスワン演奏装置
US5074183A (en) Musical-tone-signal-generating apparatus having mixed tone color designation states
US10026386B2 (en) Apparatus, method and computer program for memorizing timbres
JP3398554B2 (ja) 自動アルペジオ演奏装置
JPH0552502B2 (ja)
US20020023530A1 (en) Tone generation apparatus to which plug-in board is removably attachable and tone generation method therefor
JPH0968980A (ja) 電子鍵盤楽器の音色制御装置
US6147292A (en) Data-setting system and method, and recording medium
JP3312939B2 (ja) 電子楽器
JP3285984B2 (ja) マイナス・ワン演奏装置
JP3780695B2 (ja) 効果付加装置、及び音響効果設定方法
JP4094441B2 (ja) 電子楽器
JP4106798B2 (ja) 音源装置
JP3050055B2 (ja) 楽音発生装置
JP3241832B2 (ja) 楽音生成装置
JP2526834B2 (ja) 演奏制御装置
JPH0926787A (ja) 音色制御装置
JP3646611B2 (ja) 楽音発生装置
JP3375220B2 (ja) 電子楽器
JP3034398B2 (ja) 電子楽器の制御装置
JP2947150B2 (ja) 自動演奏装置