JP3465067B2 - 非ホルマリン系セルロース繊維及びその製造方法 - Google Patents

非ホルマリン系セルロース繊維及びその製造方法

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JP3465067B2
JP3465067B2 JP14349294A JP14349294A JP3465067B2 JP 3465067 B2 JP3465067 B2 JP 3465067B2 JP 14349294 A JP14349294 A JP 14349294A JP 14349294 A JP14349294 A JP 14349294A JP 3465067 B2 JP3465067 B2 JP 3465067B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホルマリンを使用しな
いで、防しわ効果及び防縮効果を有するセルロース繊維
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木綿を代表とするセルロース繊維は、そ
の吸湿性や肌触り等多くの利点の為に広く使用されてい
る。しかしながらセルロース繊維は、しわ、縮みが起こ
り易い欠点があり、その克服のために、様々な処理剤が
使用されている。
【0003】斯かる処理剤としては、例えば、尿素ホル
マリン樹脂やエポキシ化合物を有効成分とする繊維素反
応型樹脂等が知られている。
【0004】しかるに、繊維素反応型樹脂の尿素ホルマ
リン樹脂やその誘導体であるグリオキザール樹脂は、処
理後もホルマリンが残存してしまう現象が顕著である。
ホルマリンはその特有な悪臭の他に、発ガン性物質とし
て知られており、繊維処理工程での作業環境ばかりでな
く、製品として消費者にまで影響が考えられ、近年、安
全性指向の高まりと共に、発ガン性のホルマリンやエポ
キシ化合物の使用に対する規制や自粛が強化される傾向
にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ホルマリン
及びその誘導体が関係しない画期的なノンホルム防しわ
加工及び防縮加工が施されたセルロース繊維及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意検討の結果、ポリカルボン酸類及び特
定の構造を有するカルボン酸類を含浸させ、加熱処理し
たセルロース繊維が優れた防しわ性及び防縮性を発現す
ることを見い出した。本発明は斯かる知見に基づいて完
成されたものである。
【0007】本発明に係る非ホルマリン系セルロース繊
維は、セルロース繊維に(a)ポリカルボン酸類と
(b)水酸基含有モノカルボン酸、一般式
【0008】
【化2】
【0009】で表されるテトラカルボン酸及びニトリロ
トリ酢酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種のカル
ボン酸類とを含浸させ、これを加熱処理することにより
製造される。
【0010】本発明におけるセルロース繊維とは、木
綿、麻、レーヨン及びこれらの繊維を含む混紡繊維を意
味する。またセルロース繊維製品とは、上記セルロース
繊維を必須の素材として得られる織物、ニット、不織布
等をいう。
【0011】本発明において(a)成分として使用され
るポリカルボン酸類としては、各種の直鎖状脂肪族ポリ
カルボン酸、分岐状脂肪族ポリカルボン酸、脂環族脂肪
族ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸等が挙げら
れ、水酸基、ハロゲン基、カルボニル基、炭素−炭素二
重結合を有していても差し支えない。
【0012】このようなポリカルボン酸類としては、具
体的には、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の
直鎖状脂肪族ポリカルボン酸、これらポリカルボン酸の
分岐脂肪酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和二塩基
酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、ナジック酸等の脂環族二塩基酸、トリカルバリル
酸、アコニチン酸、メチルシクロヘキセントリカルボン
酸等の三塩基酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペン
タンテトラカルボン酸、テトラヒドロフランテトラカル
ボン酸、メチルテトラヒドロフタル酸とマレイン酸のエ
ン付加物等の四塩基酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等
のヒドロキシ脂肪酸、o−,m−又はp−フタル酸、ト
リメリット酸、ピロメリット酸、ビフェニルテトラカル
ボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ジフェニル
スルホンテトラカルボン酸等の芳香族ポリカルボン酸等
が例示される。
【0013】これらのポリカルボン酸のうち、トリカル
バリル酸、アコニチン酸、クエン酸、ブタンテトラカル
ボン酸等の水溶性のカルボン酸は作業性が良好であるこ
とから好ましく、特に水溶性で四塩基酸のブタンテトラ
カルボン酸を使用した天然セルロース繊維が最も本発明
の防しわ効果及び防縮効果に優れている。
【0014】上記(a)のポリカルボン酸類の使用量
は、その種類によって適宜選択し得るが、加工するセル
ロース繊維に対して通常0.1〜50重量%、好ましく
は0.5〜20重量%である。これより少ないと本発明
の防しわ効果及び防縮効果が不十分であるし、多く使用
しても使用した量に対応する効果が得られず、経済的で
ない。
【0015】本発明において(b)成分として使用され
るカルボン酸類は、水酸基含有モノカルボン酸、上記一
般式(1)で表されるテトラカルボン酸及びニトリロト
リ酢酸である。
【0016】水酸基含有モノカルボン酸としては、少な
くとも1個の水酸基を有する炭素数2〜18の脂肪族モ
ノカルボン酸が推奨され、より具体的には、グリコール
酸、乳酸、グルコン酸、炭素数2〜18のω−ヒドロキ
シ脂肪酸、リシノール酸等の遊離カルボン酸を例示する
ことができる。
【0017】これらの水酸基含有モノカルボン酸の中で
も、水溶液に任意の割合で溶解し得、且つ加熱により揮
発しないカルボン酸が好ましく、具体的には、グリコー
ル酸、乳酸、グルコン酸を例示することができる。乳酸
はポリラクチドを形成するために、防しわ性と防縮性を
引き上げる効果がある上、取扱いが容易であるので、特
に好ましい化合物である。
【0018】本発明では、上記水酸基含有カルボン酸に
代えて、水溶液中でこれら水酸基含有カルボン酸を形成
し得るラクトン化合物を使用してもよい。斯かるラクト
ン化合物としては、例えば、δ−グルコノラクトン、γ
−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラ
クトンを挙げることができる。
【0019】上記一般式(1)で表されるテトラカルボ
ン酸の中でも、エデト酸は、水に対する溶解性に優れ、
しかも衛生面でも問題点が認められないことから、推奨
される化合物である。
【0020】上記(b)のカルボン酸類の中でも、特に
水酸基含有モノカルボン酸が、布の着色の可能性が少な
いこと及び衛生的である点で好ましい。またエデト酸や
ニトリロトリ酢酸も、防しわ効果及び防縮効果が顕著で
あり入手が容易であることから好ましい。
【0021】上記(b)のカルボン酸類の使用量は、加
工するセルロース繊維に対して、通常0.1〜100重
量%、好ましくは1〜50重量%である。これより少な
いと防しわ効果と防縮効果が乏しくなり、多く使用して
も使用した量に対応する効果が得られず、経済的でな
い。
【0022】本発明の非ホルマリン系セルロース繊維を
製造するに当っては、まず上記(a)のポリカルボン酸
類及び(b)のカルボン酸類を水に溶解してセルロース
繊維を浸漬する処理液を調製する。
【0023】処理液中の(a)のポリカルボン酸類の濃
度及び(b)のカルボン酸類の濃度は、特に制限される
ものではなく、処理液の絞り率と必要とする担持量より
算出した濃度に適宜設定すればよい。
【0024】当該処理液には中和剤、即ちアルカリ金属
塩を添加して該処理液のpHを調整しておく必要があ
る。
【0025】適用できるpH領域としては通常1〜6、
好ましくは2〜5である。pHが6より高くなると防し
わ効果や防縮効果等の効果が発揮され難くなり、逆にp
Hが1より低くなるとセルロースの加水分解により繊維
強度が低下する傾向が生ずるので、いずれも好ましくな
い。
【0026】pHの調整に使用されるアルカリ金属塩と
しては、例えばアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重炭
酸塩、蟻酸塩、酢酸塩等のモノカルボン酸塩、リン酸
塩、ホウ酸塩、アンモニア、2級アミン類、3級アミン
類、4級アンモニウム塩ヒドロキシド等が挙げられ、具
体的には、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ホウ
酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウ
ム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、メタリ
ン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナ
トリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウ
ム、蟻酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等が例示される。
更に、上記のナトリウムに代えて、カリウム、アンモニ
ウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン等の揮発性の低級アミンの塩も使
用でき、これらの塩は単一或いは2種以上を組み合わせ
て用いられる。
【0027】斯かるアルカリ金属塩の使用量としては、
処理液のpHを上記の領域に調整できるような量であれ
ばよく、用いられる(a)のポリカルボン酸類や(b)
のカルボン酸類の溶解量や種類等により適宜選択すれば
よい。通常上記アルカリ金属塩を処理液中に0.1〜1
0重量%の濃度で配合すればよい。
【0028】本発明の処理液には上記ポリカルボン酸類
及びカルボン酸類の他に、ポリオール類及び/又はシリ
コーン類を配合するのが好ましく、これによりニット製
品の防縮や織物のウオッシュアンドウエア性(W&W
性)の向上、更に風合いの改善とその持続を図ることが
できる。
【0029】本発明で用いられるポリオール類として
は、少なくともアルコール性水酸基を2個以上含有する
アルコールであって、具体的には、以下の(1)〜
(4)の各群に例示される各種のポリオールが例示され
る。
【0030】(1)2個のアルコール性水酸基を含有す
るアルコール:エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジ
オール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナン
ジオール、デカンジオール、ドデカンジオール等の炭素
数2〜12のジオール;ネオペンチルグリコール、メチ
ルペンタンジオール、トリメチルペンタンジオール等の
分岐状ジオール;ポリプロピレングリコ−ル、1,2−
ブチレンオキシドの重合物、ポリ(1,4−ブチレング
リコール)等のポリエーテルアルコール類。
【0031】(2)3個以上のアルコール性水酸基を含
有するアルコール:グリセリン、ジグリセリン、トリグ
リセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール等の脂肪族ポリオール;シクロヘキサ
ンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフ
ェノールA、スピログリコール及びそれらの幾何異性体
等の脂環式ジオール;キシリトール、ソルビトール、マ
ンニトール、エリスリトール等の還元糖、キシロース、
ソルボース、アラビノース、リボース、エリスロース、
ガラクトース、ソルビタン等の単糖類、ラクトース、シ
ョ糖、マルトース等の二糖類;ポリ酢酸ビニルやエチレ
ン−酢酸ビニルの鹸化物。
【0032】(3)アミン類、フェノール類、アルコー
ル類等の2個以上の活性水素を有する化合物のアルキレ
ンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド)
付加物:アミン類としては、アンモニア、炭素数1〜2
2のモノアルキルアミン、アルキレンジアミン、アルキ
レントリアミン、アニリン、o−,m−又はp−フェニ
レンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフ
ェニルエーテル、ジアミノジフェニルケトン、アニリン
とホルマリンの重縮合物等が例示される。フェノール類
としては、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、
ビスフェノールA、ビスフェノールS、フェノールノボ
ラック、クレゾールノボラック等が例示される。当該ア
ルコール類としては、上記(2)及び(3)の群で記載
された各種のポリオールが例示される。
【0033】これらのポリオールの内、一級アルコール
性水酸基を3個以上有する化合物が、平面保持性や防縮
性を高める点で特に効果的である。また、脂肪族系ポリ
オールは、衣料等の製品の風合いを保持する点で効果的
である。更に、アミノ基を含有しない化合物は、加工時
の製品の着色を防止する点で好ましい。
【0034】従って、アルキレンオキシドを付加させる
原料として好ましいアルコールとしては、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール及びトリペンタエリスリトールを挙げることがで
きる。
【0035】アルコール性水酸基は、一級アルコールで
あることが好ましい。プロピレンオキシドとエチレンオ
キシドの共付加物を使用する場合は、エチレンオキシド
の付加を最後に行ったポリオールが好ましい。
【0036】ポリオールの分子量は、200〜1000
00の範囲のものが好ましい。分子量が200より少な
いと単独で使用する場合、製造される繊維が硬くなる傾
向があり、風合いの観点で問題を生ずる。一方、分子量
100000を超えると添加により効果が少なくなり、
好ましくない。
【0037】これらのポリオールは、単独で又は2種以
上を混合して使用できる。2種以上のポリオールを混合
して用いる場合には、分子量200以下であっても、ポ
リオールに上記活性水素を含有する化合物をそのままで
或いはエチレンオキシドの付加モル数が1〜4モルと少
ないものを混合して使用することもできる。
【0038】(4)当該ポリオールと炭素数2〜12の
脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸とのポリエス
テルポリオールや当該ポリオールと当該ポリカルボン酸
を予めエステル化したポリエステルポリオール:この場
合、使用するポリエステルポリオールは架橋ゲル化した
ものは好ましくなく、少なくとも溶媒に可溶、できるな
らば水溶液に可溶なものが好ましい。水に不溶であって
も、界面活性剤の使用で乳化、可溶化できるものは使用
可能である。
【0039】脂肪族ジカルボン酸としては、蓚酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバチン酸及びそれらの分岐脂肪
酸、マレイン酸、フマル酸等不飽和二塩基酸、ヘキサヒ
ドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒド
ロテレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ナジック酸等
の脂環族二塩基酸等が例示される。また芳香族ジカルボ
ン酸としては、o−,m−又はp−フタル酸、ビフェニ
ルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、ベンゾフェノンジカル
ボン酸、ナフタレンジカルボン酸等が例示される。
【0040】本発明においては、実質的にポリオールを
処理液中で形成し、同様の効果を有するものとして、上
記ポリオールのグリシジルエーテルをも挙げることがで
きる。しかしながら、これらの化合物は極めて微量の残
存であっても、斯かる繊維より得られる繊維製品は皮膚
障害を誘発する可能性を含むため、商品としては十分な
洗浄工程を必要とする。
【0041】本発明で用いられるポリオール類の使用量
は、加工する天然セルロース繊維に対して、通常0.1
〜100重量%、好ましくは1〜50重量%である。
0.1重量%未満の場合には平面保持性や防縮性を高め
る効果が得られ難く、100重量%を越えて使用しても
使用した量に対応する効果が得られず、経済的でない。
処理液のポリオール濃度は、処理液の絞り率と必要とす
る担持量より算出した濃度に設定すればよい。
【0042】本発明で用いられるシリコーン類は、分子
中に少なくとも1つの脂肪族性水酸基及び/又はエポキ
シ基及び/又はアミノ基を含有し、ジメチルポリシロキ
サンを基本骨格とした珪素化合物であり、一般にはアミ
ノ変性シリコーン(2)、ポリエーテル変性シリコーン
(3)と称され、販売されている。
【0043】
【化3】
【0044】アミノ変性シリコーンは、その種類、配合
によっては処理布が着色することがあり、ポリエーテル
変性シリコーンが好ましい。エポキシ変性シリコーンも
実質的に脂肪族性水酸基を経由することから、当該繊維
用シリコーンに含有される。これらのシリコーンは原体
或はエマルジョン溶液として入手でき、そのままで使用
可能である。
【0045】上記シリコーン類の配合量は、加工するセ
ルロース繊維に対して、通常0.01〜50重量%、好
ましくは0.1〜10重量%である。0.01重量%未
満の場合には平面保持性や防縮性を高める効果が得られ
難く、50重量%を越えて使用しても使用した量に対応
する効果が得られず、経済的でない。
【0046】本発明においては、上記処理液にポリエチ
レンエマルションやジメチルシリコーンエマルション等
の公知の柔軟剤を添加することにより、セルロース繊維
の風合いの改善や持続性を付与することができる。
【0047】セルロース繊維に対して以上の基質を処理
するための溶媒としては、安全、価格を考慮すれば水を
溶媒にするのが好ましいが、ジメチルホルムアミドやジ
メチルスルホキシド等の水溶性溶媒を水と併用すること
が可能である。
【0048】本発明の方法によれば、以上のように調製
された処理液を用いてセルロース繊維を処理して、ポリ
カルボン酸類(a)やカルボン酸類(b)、更に必要に
応じてポリオール及び/又はシリコーン類等の所定の薬
剤を含浸させる。含浸方法としては、特に限定されるも
のではなく、従来公知の浸漬法、パッド法、スプレー
法、コーティング法等が例示される。本発明の処理液の
セルロース繊維に対する浸透速度は、充分に速く、浸漬
時間、浴温度に特に制限はない。通常、浸漬時間0.1
〜300秒、浴温は10〜40℃で行われる。
【0049】絞りは、加工する製品によって異なり、マ
ングルや遠心回転等、夫々に適当な絞り方法、絞り率が
採用できる。通常、絞り率は40〜200%で行うのが
好ましい。
【0050】浸漬、絞りを行った後、乾燥を行う。乾燥
は熱シリンダー方式やステンター等の空気加熱方式等の
乾燥機によって行われる。乾燥温度としては、通常40
〜150℃程度がよい。また乾燥時間は、乾燥温度に応
じて適宜選定すればよい。
【0051】本発明の方法によれば、次いで上記ポリカ
ルボン酸類等が含浸されたセルロース繊維を熱処理す
る。斯かる熱処理は、加熱空気を供給するベーキングマ
シンや遠赤外線を放射する機器によって行うことができ
る。
【0052】熱処理の温度は、100〜250℃、好ま
しくは120〜200℃、処理時間は0.1秒〜1時
間、好ましくは10秒間〜30分間である。これより穏
やかな条件では加工布の防しわ効果と防縮効果等が発揮
され難いし、逆に厳しすぎる条件では繊維の劣化を引き
起こし、強度低下や繊維黄変として表れるので、いずれ
も好ましくない。
【0053】以上の加熱操作を整形しながら行う方法
(以下「整形加熱」という)は、より推奨される方法で
ある。整形加熱は、通常80〜250℃、好ましくは1
20〜200℃で行われるのがよい。処理時間は加熱温
度にもよるが、0.1秒〜1時間が好ましい。
【0054】整形加熱は、より具体的には布に荷重をか
けながら加熱する方法(以下「荷重加熱」という)、布
を延伸しながら加熱する方法(以下「延伸加熱」とい
う)等に大別できる。
【0055】荷重加熱においては、布の任意の形態にお
いて行うことができる。例えば、生地のままでもよい
し、前立て、袖、襟等の部分製品でもよく、ズボン、ス
カート等の製品の状態でもよい。一方、延伸加熱におい
ては、生地のままで行われる。
【0056】荷重加熱を行うに当っては、公知の機器を
広く使用でき、例えば、アイロン、熱プレス、熱ドラ
ム、カレンダー加工等を挙げることができる。
【0057】一方の延伸加熱は、布を縦及び/又は横に
引っ張る方法であり、推奨される方法としては、テンタ
ーにより布を横方向に延伸しながら加熱する方法が挙げ
られる。
【0058】整形加熱は、充分な整形加熱によって完了
させてもよいが、軽微な整形加熱による処理で得た布を
更にオーブンやベーキングマシン等で加熱する処理を施
してもよい。
【0059】以上のようにして加工された布は、更に水
洗、ソーピング、繊維柔軟剤付与等の処理を行い、製品
とされる。
【0060】水洗やソーピングは、20〜100℃の
水、0.001〜1%炭酸ナトリウム水溶液等の弱アル
カリ水、高級脂肪酸塩、スルホン酸塩等のアニオンタイ
プの界面活性剤水溶液、高級アルコールのエチレンオキ
シド(EO)付加物等のノニオンタイプの界面活性剤水
溶液を用いて行われる。
【0061】水洗及びソーピングの工程は、バッチ式で
も連続式でもよい。布はロープ状でも拡布状でもよい。
特に、連続式拡布洗浄機によって洗浄を行えば、水洗工
程、ソーピング工程、更に柔軟剤付与工程までも同一の
機器を用いて行うことができ、好ましい方法である。
【0062】洗浄された布は、熱シリンダーや加熱空気
により乾燥される。その際、必要に応じて、幅だし工程
やサンフォライズ加工等の仕上げ加工を施してもよい。
【0063】以上に述べた工程、即ち、処理液の含浸、
乾燥、加熱、水洗、ソーピング、仕上げの各操作や機器
の選定は、加工すべきセルロース繊維製品の種類(織
物、ニット、不織布)により、適宜行うことができる。
【0064】
【実施例】以下に実施例を掲げて、本発明を詳しく説明
する。尚、各例において調製した試験布の特性は、以下
の方法により測定し、評価した。
【0065】防しわ性評価方法:30cm×30cmの
試験布を家庭洗濯(103法)とタンブル乾燥を10回
繰り返して得た布を判定用布とした。AATCC試験法
124−1967に準じたDP指標で判断した。
【0066】ニット防縮性評価方法:試験布は、予め、
20cm×20cmのマーキングを行ったニット布(3
0cm×30cm)を使用した。加熱処理布は洗濯し、
タンブラー乾燥機により乾燥する操作を10回繰り返し
た。操作後、マーキング距離を測定し、加熱処理直後の
距離との比率を表して、縮み率とした。
【0067】実施例1 目付け120g/cm2 の平織り綿100%のシャツ地
(DP指標1.0)を1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボン酸(以下「BTC」という)10%、乳酸8%及
び炭酸ナトリウム4.5%の水溶液を処理液として浸漬
し、マングルで絞り、60℃で乾燥した後、この布を空
気オーブン中で185℃、180秒間加熱して処理試験
布を作成した。この処理試験布のDP指標は3.4級で
あった。
【0068】実施例2 処理液にペンタエリスリトールのEO20モル付加物2
重量%を加え、pH調整剤の炭酸ナトリウムに代えて燐
酸2ナトリウム塩6重量%を使用した以外は実施例1と
同様に行って処理試験布を作成した。この処理試験布の
DP指標は3.6級であった。
【0069】実施例3 処理液にアミノ変性シリコンSM8702C(東レ
(株)製)5重量%を加えた以外は実施例1と同様に行
って、処理試験布を作成した。この処理試験布のDP指
標は3.4級であった。尚、この処理試験布の風合いは
10回の洗濯を繰り返しても変化していなかった。
【0070】実施例4 処理液にリンゴ酸3重量%を加え、乳酸をグルコン酸6
重量%に代えた以外は実施例1と同様に行って、処理試
験布を作成した。この処理試験布のDP指標は3.4級
であった。
【0071】比較例1 乳酸を使用しない以外は実施例1と同様に行って、処理
試験布を作成した。この処理試験布のDP指標は2.0
級であった。
【0072】実施例5 木綿製ニット地[鹿子](縮み率:経21%、緯15
%)にBTC4重量%、「ポリエチレングリコール#1
000」2重量%、乳酸3重量%及び炭酸ナトリウム
1.8重量%を溶解させた水溶液を処理液として、25
℃で5分間浸漬し、マングルで絞った。100℃、10
分間乾燥後、180℃、180秒間加熱処理して、処理
試験布を得た。この処理試験布の洗濯による縮み率は経
8%、緯3%であった。
【0073】実施例6 「ポリエチレングリコール#1000」に代えてポリエ
ーテル変性シリコンSH3771C(東レ(株)製)5
重量%を使用した以外は、実施例5と同様に行って、処
理試験布を得た。この処理試験布の洗濯による縮み率は
経9%、緯3%であった。
【0074】実施例7 クエン酸10重量%、「ポリエチレングリコール#60
0」2重量%、グリコール酸5重量%及び燐酸2ナトリ
ウム塩4重量%を溶解させた水溶液を調製し、加熱処理
を200℃、3分間行った以外は実施例5と同様な操作
を行って、処理試験布を得た。この処理試験布の洗濯に
よる縮み率は経13%、緯7%であった。
【0075】比較例2 乳酸を使用しない以外は実施例5と同様にして処理試験
布を得た。この処理試験布の洗濯による縮み率は経19
%、緯13%であった。
【0076】実施例8 処理液としてBTC10重量%、エデト酸6重量%及び
炭酸ナトリウム5重量%の水溶液を適用した他は実施例
1と同様にして処理試験布を得た。この試験布のDP指
標は3.3級であった。
【0077】実施例9 処理液にペンタエリスリトールのEO20モル付加物2
重量%を加え、pH調整剤の炭酸ナトリウムに代えて燐
酸2ナトリウム塩7重量%を使用した以外は実施例8と
同様に行って、処理試験布を作成した。この処理試験布
のDP指標は3.5級であった。
【0078】実施例10 処理液に「アミノ変性シリコンSM8702C」5重量
%を加えた以外は実施例8と同様に行って、処理試験布
を作成した。この処理試験布のDP指標は3.3級であ
った。処理試験布の風合いは10回の洗濯を繰り返して
も変化していなかった。
【0079】実施例11 処理液にリンゴ酸3重量%を加え、エデト酸をニトリロ
トリ酢酸4重量%に代えた以外は実施例8と同様に行っ
て、処理試験布を作成した。この処理試験布のDP指標
は3.3級であった。
【0080】比較例3 エデト酸を使用しない以外は実施例8と同様に行って、
処理試験布を作成した。この試験布のDP指標は2.0
級であった。
【0081】実施例12 処理液としてBTC4重量%、「ポリエチレングリコー
ル#1000」2重量%、エデト酸2.5重量%及び炭
酸ナトリウム2重量%を溶解させた水溶液を適用した他
は実施例5と同様にして処理試験布を得た。この処理試
験布の洗濯による縮み率は経9%、緯4%であった。
【0082】実施例13 「ポリエチレングリコール#1000」に代えて「ポリ
エーテル変性シリコンSH3771C」5重量%を使用
した以外は、実施例12と同様にして処理試験布を得
た。この処理試験布の洗濯による縮み率は経9%、緯5
%であった。
【0083】比較例4 エデト酸を使用しない以外は実施例12と同様にして処
理試験布を得た。この処理試験布の洗濯による縮み率は
経19%、緯13%であった。
【0084】
【発明の効果】本発明に係る処理を施してなるセルロー
ス繊維は、優れた防しわ性と防縮性を具備するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 和久 大阪府松原市立部2丁目5番9号 (72)発明者 宇野 喜貴 滋賀県草津市青地町496番地 (56)参考文献 特開 平6−100575(JP,A) 特開 平5−125661(JP,A) 特表 平3−503072(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 13/535

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維に、(a)ポリカルボン
    酸類(但し、一般式 【化1】 [式中、n及びmは、同一か又は異なっており、0又は
    1に等しく、R 1 、R 3 、R 5 及びR 7 は、水素原子又はカ
    ルボキシル基を表し、ここで前記置換基R 1 、R 3 、R 5
    及びR 7 からの少なくとも2つの置換基がカルボキシル
    基を表し、R 2 、R 4 、R 6 及びR 8 は、水素原子又は−P
    O(OH)(OR 9 )基(ここでR 9 は水素原子又はC 1
    −C 4 アルキル基である)を表し、ここで前記置換基
    2 、R 4 、R 6 及びR 8 からのたった1つの置換基が−P
    O(OH)(OR 9 )基を表す。]で表されるアルカン
    ポリカルボン酸を除く。)と(b)水酸基含有モノカル
    ボン酸、一般式 (HO2CCH22N−R−N(CH2CO2H)2 (1) [式中、Rは炭素数1〜6のアルキレン基、シクロヘキ
    シレン基、フェニレン基、 【化2】 を示す。]で表されるテトラカルボン酸及びニトリロト
    リ酢酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種のカルボ
    ン酸類とを含浸させ、これを加熱処理することを特徴と
    する非ホルマリン系セルロース繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)のポリカルボン酸類が、トリカル
    バリル酸、アコニチン酸、クエン酸、リンゴ酸及びブタ
    ンテトラカルボン酸よりなる群から選ばれる少なくとも
    1種である請求項1に記載の非ホルマリン系セルロース
    繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 (b)のカルボン酸類が、水酸基含有モ
    ノカルボン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種で
    ある請求項1又は請求項2に記載の非ホルマリン系セル
    ロース繊維の製造方法。
  4. 【請求項4】 カルボン酸類が、上記一般式(1)で表
    されるテトラカルボン酸及びニトリロトリ酢酸なる群か
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1又は請求項2
    に記載の非ホルマリン系セルロース繊維の製造方法。
  5. 【請求項5】 水酸基含有モノカルボン酸が、グリコー
    ル酸、乳酸、グルコン酸、炭素数2〜18のω−ヒドロ
    キシ脂肪酸及びリシノール酸よりなる群から選ばれる少
    なくとも1種である請求項3に記載の非ホルマリン系セ
    ルロース繊維の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記一般式(1)で表されるテトラカル
    ボン酸が、エデト酸である請求項4に記載の非ホルマリ
    ン系セルロース繊維の製造方法。
  7. 【請求項7】 セルロース繊維に請求項1〜6のいずれ
    かの項に記載の(a)ポリカルボン酸類、(b)カルボ
    ン酸類並びにポリオール及び/又はシリコーン類を含浸
    させ、これを加熱処理することを特徴とする非ホルマリ
    ン系セルロース繊維の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの請求項に記載
    された方法で製造される非ホルマリン系セルロース繊
    維。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載された非ホルマリン系セ
    ルロース繊維より得られる繊維製品。
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