JP2005264378A - ポリエステル系布帛の製造方法 - Google Patents

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優 花山
Shunichi Tode
俊一 戸出
Yoshisato Baba
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Abstract

【課題】 本発明は、ポリエステル系布帛を減量加工する際に減量促進剤を使用することなく、減量薬剤の濃度減少、加工時間短縮、加工ムラの改善を可能とし、さらに乾熱処理においても安定な加工を可能にするポリエステル系布帛の減量加工方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 グリコール系化合物を10重量%以上の濃度で含有する加工液を、ポリエステル系布帛に20重量%以上、150重量%以下の範囲で付与した後、加熱処理することにより減量加工することを特徴とするポリエステル系布帛の製造方法。

Description

本発明は、減量加工を用いたポリエステル系の製造方法に関するものである。
ポリエステル系布帛をアルカリ性物質で処理し、繊維表面を溶解除去し、柔軟性や絹様風合を得る減量加工は、現在広く利用されている。 又、これら減量加工法として、アルカリ水溶液中で処理するバッチ法や、アルカリ液を塗工あるいはパッディングにより付与し、スチーム処理や室温放置処理(コールドバッチ)による方法など、数々の方法が提案され、工業的にも実用化されている。 しかし、反応の効率や加工時間の点で、十分満足できる加工技術であるとは言い難い。 加工時間短縮の為には、アルカリ濃度アップや、処理温度アップなどの方法が取られるが、布帛の強度低下や減量ムラが発生し易く、減量加工後の染色において染色ムラが発生しやすいという問題がある。 又、4級アンモニウム塩などの減量促進剤を使用する方法も実用化されているが、これら減量促進剤はカチオン性である為、減量加工後もポリエステル系布帛に残留しやすく、残留した場合、後の染色仕上工程で染色ムラなどの原因となる。
このため減量加工後、酸処理、アニオン返しなどの処理が必要となり、工程が煩雑になるという問題がある。
また連続加工の場合、パッディングスチーム処理という工程が採用される。 エネルギー面で効率の良いパッディング乾熱処理は、水系では処理ムラが発生し易く、再現性も悪い為、工業的にはほとんど採用されてない。
本発明は、ポリエステル系布帛を減量加工する際に、減量促進剤を使用することなく、減量薬剤の濃度減少、加工時間短縮、加工ムラの改善を可能とし、エネルギー面で効率の良い乾熱処理において、安定な加工を可能にするポリエステル布帛の製造方法を提供する事を目的とするものである。
本発明は、グリコール系化合物を10重量%以上の濃度で含有する加工液を、ポリエステル系布帛に20重量%以上、150重量%以下の範囲で付与した後、120℃以上、200℃以下の乾熱加熱することにより、理論減量値に近い減量加工が可能な点を特徴とする、ポリエステル系布帛の製造方法に関する。
本発明においては、ポリエステル系布帛を減量加工する際に、特定のグリコール系化合物を加工溶媒として使用し、乾熱加熱することにより、減量促進剤を使用することなく、減量薬剤の減少、加工時間短縮、加工ムラの改善を可能とし、エネルギー面で効率の良い方法で安定な加工を可能にすることが出来た。
本発明は、上記課題に鋭意検討した結果、特定のグリコール系化合物を溶剤として使用し、乾熱加熱処理することにより、減量促進剤を使用することなく、減量薬剤の濃度減少、加工時間短縮、加工ムラなどの改善が可能となることを究明したものである。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に用いるポリエステル系布帛は、ポリエステル系繊維を含む織物、編物、不織布などの布綿を対象とするものであり、ポリエステル長繊維(フィラメント)、紡織糸、不織布シートなどポリエステル短繊維の形態で布綿にされたものであっても良い。 ポリエステル系繊維の繊度は特に限定されない。 又、これらポリエステル系繊維と他の合繊繊維、半合成繊維、天然繊維とが複合されてなる布帛を含む。
通常、減量加工液の溶媒は水が使用される。 本発明においては、加工液の溶媒としてグリコール系化合物を含むことを特徴とし、グリコール系化合物は、1種でも2種以上を混合して用いても良い。 本発明でいうグリコール系化合物とは、2個の水酸基が2個の異なる炭素原子に結合している脂肪族、あるいは脂肪環化合物のことであり、その誘導体も含む。 さらに3個の水酸基を持つ化合物も含むものである。 そしてさらに重要な性質として、水と任意の割合に溶解することである。 例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコールなどの低級アルキレングリコール類や、これらがエーテル結合で結合したジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、スルフィド結合で結合した、チオジグリコール等が挙げられる。
さらにこれらの化合物の水酸基がエステル化、エーテル化、アセタール化した誘導体などであり、3個の水酸基をもつ化合物としては、グリセリン等がある。
グリコール系化合物として、特に好ましくは炭素数が4以下のアルキレン単位を有してなるグリコールが用いられる。 例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールなどのアルキレングリコールや、これらがエーテル結合した化合物、さらには炭素数4以下のアルキレンを繰り返し単位として有するポリマーも含まれる。
例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどである。 また特に、炭素数4以下のアルキレン単位を有してなるグリコールであって、平均分子量が400以下の化合物が好ましく用いられる。
本発明においては、グリコール系化合物をポリエステル系布帛の減量加工時の加工溶媒として、10重量%以上の濃度で使用する 。 10重量%未満の濃度では、目的とする減量加工布帛が得られず、効果が低い。 好ましくは、30重量%以上の濃度で使用すると著しい効果がある。
減量加工液は、該グリコール系化合物を加工溶媒として使用する他に、公知の化合物を含むことができる。 減量薬剤は、減量加工処理において、ポリエステル系素材の重量を減少させる薬剤であり、種々の化学反応を利用しての薬剤が提案されている。 一般的には、アルカリ加水分解による減量加工がなされ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウムなどが使用される。 本発明でも好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが使用される。
又、アミノ酸による加水アミノ分解による減量加工も可能であり、メチルアミン、エチルアミン、エチレンジアミンなどのアルキルアミン類が使用される。
その他の使用薬剤としては、キレート化剤、界面活性剤、繊維保護剤、物性調整剤などがあり、本発明でも同様に使用される。
減量加工のプロセスとしては、グリコール系化合物が10重量%以上含まれた減量加工液をポリエステル系布帛に対し30重量%以上、150重量%以下の範囲で付与した後、乾熱加熱を行う。 加工液の付与は、パッディング法、スプレー法など公知の技術が使用出来る。 加工液に増粘剤などの物性調整剤を添加し、粘度を上げ、コーティング法やプリント法などによる付与も可能である。 加工液の付与量は、目的とする減量布帛に見合う量になるように調整する。 付与量が少ないと減量量が少なくなり、付与量が多すぎると減量量が多くなり、風合、強度などに問題が生じる。 好ましくは、加工液を布帛に付着させた状態で、布帛に対しグリコール系化合物が10から100重量%であり、より好ましくは30から70重量%である。
グリコール系化合物が10重量%以上含まれた減量加工液を、付着後、乾熱加熱を行うことにより、減量加工速度が大幅に改善され、減量ムラ、強力低下などの発生なく、均一で効果的な減量が可能になる。 通常のアルカリ水溶液の減量加工液を付与した場合の乾熱処理では、水分の蒸発で、水分が残っている間は減量が進むが、水分がなくなると減量反応は停止する。 しかし、本発明の方法では、高沸点、低蒸気圧のグリコール系化合物を加工溶媒として使用する為、水分が蒸発しても、グリコール系化合物が水の代替として働き、減量反応は進行し、付与したアルカリ分が消費された時が、減量反応の終点となる。
このように処理された布帛は、通常の湯洗、水洗、乾燥を行う。 その後の染色、仕上げ加工については通常の方法で行われる。 減量加工ムラもなく、カチオン系の減量促進剤の使用もない為、高品質の染色仕上げ品が得られる。
本発明により得られるポリエステル系布帛は、通常のポリエステル系布帛と同様の分解で使用される。 好ましくは、テキスタイル用途である。
本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。
「実施例1」
ポリエステル布帛として、縦、横ともポリエステル100% 目付200g/m2を、以下の通り作成した。
減量加工液としては、次のものを用いた。
水酸化ナトリウム 20重量%
ポリエチレングリコール200 20重量%
浸透剤 (ネオレートNA-20 日華化学(株)) 1重量%
キレート剤 (ネオクリスタル170 日華化学(株)) 0.2重量%
水 58.8重量%
減量加工液は、パッディングにより、付与率60重量%で付与した。
乾熱加熱処理は、熱風処理装置で温度160℃、時間3分とした。
通常の湯水洗、乾燥を行い、減量率、引裂強度、風合い (官能検査) を測定した。 更に、減量布帛を通常の塩基性染料 (Nichilon Red GL 日成化成(株)) による染色を行い、ムラ状態を評価した。
風合い、ムラは、○ ; 正常、△ ; 劣る、× ; 劣悪 で評価した。
引裂強度は、JIS L1096D法に準じて測定した。 (引裂き試験 Elemendorf's Tearing Tester大栄化学精器(株))
「比較例1」
実施例1において、減量加工液を次の通りとした以外は、同一の条件で加工し、減量加工処理布帛を得た。
減量加工液はグリコール系化合物を使用せず、水を使用した。
減量加工液は、次の通りである。
水酸化ナトリウム 20重量%
浸透剤 (ネオレートNA-20 日華化学(株)) 1重量%
キレート剤 (ネオクリスタル170 日華化学(株)) 0.2重量%
水 78.8重量%
表1に合わせて結果を示す。
Figure 2005264378
表1から明らかなように、本発明のグリコール系化合物を減量加工液に使用し、かつ乾熱加熱処理を行うことで、減量率が上がり、引裂強度、風合い、ムラともに問題ない減量加工を行うことが出来る。 一方、グリコール系化合物を使用しない比較例1では、減量率は低く、引裂強度も相対的に低く、風合い、ムラもともに劣ったものであった。
本発明は、ポリエステル系布帛の減量加工布帛を減量促進剤を使用することなく、減量薬剤を少なく、加工時間を短くし、加工ムラなく低コストで得ることができ、その利用可能性は計り知れない。 又、特願2004-001795(花山工業(株))発明の名称「ポリエステル繊維のアルカリ減量加工廃液の再利用方法」と併用すると、省資源、省エネルギーとなり、エコロジー対策となる。

Claims (3)

  1. グリコール系化合物及びその誘導体を10重量%以上の濃度で含有する加工液を、ポリエステル系布帛に対し20重量%以上、150重量%以下の範囲で付与した後、120℃〜200℃に乾熱加6熱することにより減量加工することを特徴とするポリエステル系布帛の製造方法
  2. 加工液がアルカリ性物質を含み、かつグリコール系化合物が炭素数4以下のアルキレン単位を有する、分子量400以下の化合物で水溶性であることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル系布帛の製造方法
  3. ポリエステル系布帛が、セルローズ系繊維とポリエステル系繊維との複合繊維布綿であることを特徴とする請求項1、又は請求項2記載のポリエステル系布帛の製造方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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