JP3461929B2 - パネルベンダのクランプビーム動作制御装置 - Google Patents

パネルベンダのクランプビーム動作制御装置

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JP3461929B2 JP25651794A JP25651794A JP3461929B2 JP 3461929 B2 JP3461929 B2 JP 3461929B2 JP 25651794 A JP25651794 A JP 25651794A JP 25651794 A JP25651794 A JP 25651794A JP 3461929 B2 JP3461929 B2 JP 3461929B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パネルベンダのクラン
プビーム動作制御装置に関し、特にクランプビームのア
ンクランプ退避動作を制御するクランプビーム動作制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可動のクランプビームに取り付けられた
押さえ金型と固定フレームに装着された押さえ金型によ
りワークを選択的に挟み込んでクランプし、クランプさ
れたワークを曲げ金型により折りたたみ式に折曲げ加工
を行うパネルベンダは知られている。
【0003】このパネルベンダにおいては、折曲げ加工
部に対するワークの搬入時やワークの折曲げ位置変更時
にはアンクランプ工程が伴い、アンクランプ工程では、
クランプビームを退避移動、多くの場合、上昇移動させ
てクランプビームの押さえ金型(上部押さえ金型)を固
定フレームの押さえ金型(下部押さえ金型)より引き離
してワークのクランプを解放することが行われる。
【0004】従来、このアンクランプ工程におけるクラ
ンプビームのアンクランプ退避位置、換言すれば、上部
押さえ金型を下部押さえ金型より引き離す上昇移動量
(離間量)は、一つの値に固定設定されている。
【0005】アンクランプ工程において、上部押さえ金
型と下部押さえ金型との必要離間量はワークの搬入時と
ワークの折曲げ位置変更時とでは、異なっており、ワー
クの搬入時の必要離間量は、ワークがばたついてもワー
クが上部押さえ金型と下部押さえ金型との間に的確に入
り込むように、通常4mm程度であり、これ対しワーク
の折曲げ位置変更時の必要離間量は、ワークが既に上部
押さえ金型と下部押さえ金型との間にあり、またワーク
のばたつきが生じることがないので、通常3mm程度で
よい。
【0006】また上部押さえ金型の中央部が中抜き金型
とされ、この中抜き金型を上昇移動させて中抜き状態
で、ワークの搬出を行う場合には、中抜き金型の駆動系
の構造上、中抜き金型が一旦5mm程度降下してから上
昇移動することから、この場合のアンクランプ工程にお
ける上部押さえ金型と下部押さえ金型との必要離間量は
5mm以上になる。
【0007】このようなことから、従来のパネルベンダ
においては、クランプビームのアンクランプ退避位置
は、中抜き状態でのワーク搬出時に必要とされる離間量
が上部押さえ金型と下部押さえ金型との間で得られるべ
く比較的大きく退避した位置に設定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、クラン
プビームのアンクランプ退避位置が一つの位置(必要最
大位置)に固定設定されることにより、ワーク搬入時や
ワークの折曲げ位置変更時には必要以上にクランプビー
ムが退避移動することになり、無駄に時間が費やされ、
その無駄分だけ、タクトタイムが必要以上に長くなる。
【0009】本発明は、上述の如き問題点に着目してな
されたものであり、何れのアンクランプ工程時において
もクランプビームが必要以上に退避移動しないように
し、アンクランプのために無駄に時間が費やされること
を回避してタクトタイムを短縮することができるパネル
ベンダのクランプビーム動作制御装置を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成す
るため、本発明によるパネルベンダのクランプビーム動
作制御装置は、可動のクランプビームに取り付けられ
た、中央に中抜き金型を有する上部押さえ金型と、固定
フレームに装着された下部押さえ金型とでワークを選択
的に挟み込んでクランプするパネルベンダのクランプビ
ーム動作制御装置において、製品加工プログラムよりワ
ークのクランプを解放するアンクランプ工程の種類が、
ワークの折曲げ位置変更時のアンクランプ工程、ワーク
搬入時のアンクランプ工程、中抜き金型の上昇移動時の
アンクランプ工程のどれであるかを判別するアンクラン
プ種類判別手段と、ワークの折曲げ位置変更時のアンク
ランプ工程での両押さえ金型の離間量Za、ワーク搬入
時のアンクランプ工程での両押さえ金型の離間量Zb、
および、中抜き金型の上昇移動時のアンクランプ工程で
の両押さえ金型の離間量ZcがZa<Zb<Zcの関係
にあらかじめ登録されていて、前記アンクランプ種類判
別手段により判別されたアンクランプ工程の種類に応じ
て、前記クランプビームのアンクランプ退避位置をそれ
ぞれ個別の離間量Za、ZbまたはZcに相当する適正
位置に設定するアンクランプ退避位置設定手段とを備え
たものである。
【0011】本発明によるパネルベンダのクランプビー
ム動作制御装置においては、前記アンクランプ退避位置
設定手段は、一つの種類のアンクランプ工程が単独で行
われる場合には、そのアンクランプ工程に対応して予め
定められている適正位置を前記クランプビームのアンク
ランプ退避位置とすることを詳細な特徴としている。
【0012】
【0013】
【作用】上述の如き構成によれば、アンクランプ種類判
別手段が製品加工プログラムよりワークのクランプを解
放するアンクランプ工程の種類を判別し、アンクランプ
退避位置設定手段がクランプ種類判別手段により判別さ
れたアンクランプ工程の種類に応じてクランプビームの
アンクランプ退避位置を個別の適正位置に設定する。こ
れによりクランプビームのアンクランプ退避位置は、ワ
ーク搬入、ワークの折曲げ位置変更、中抜き金型の上昇
移動など、アンクランプ工程の種類に応じた個別の適正
位置に設定される。
【0014】
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0016】図1〜図4は本発明によるクランプビーム
動作制御装置が適用されるパネルベンダの一実施例を示
している。パネルベンダは、下部本体フレーム1と、下
部本体フレーム1に軸体3により略上下方向に回動可能
に枢動連結された上部クランプビーム5とを有し、下部
本体フレーム1には下部押さえ金型7が、上部クランプ
ビーム5には上部押さえ金型9が各々取り付けられてい
る。下部押さえ金型7と上部押さえ金型9とは上下に相
対向し、加工板材Wをクランプする。
【0017】下部本体フレーム1にはクランプビーム駆
動リンク11の一端が枢動連結され、クランプビーム駆
動リンク11は、他端にて偏心軸13により上部クラン
プビーム5と連結され、偏心軸13の回転により上部ク
ランプビーム5を回動駆動する。
【0018】図示を省略されているが、パネルベンダ
は、上向きの曲げ加工を行う正曲げ金型と下向きの曲げ
加工を行う逆曲げ金型とを有しており、下部押さえ金型
7と上部押さえ金型9とによりクランプされたワークW
の上向きあるいは下向きの曲げ加工を折りたたみ式に行
う。
【0019】上部押さえ金型9は、図3、図4で見て左
右両側にあって各々左右方向に移動可能な複数個の左右
動金型9aと、中央部にあって上昇変位可能な中抜き金
型9bとより構成され、図3に示されているようような
ワークWの搬出時に、フランジ片Wfが左右動金型9a
と干渉する場合には、図4に示されているように中抜き
金型9bを上昇移動させて左右動金型9aを中央部に引
き寄せることが行われる。
【0020】図5は本発明によるクランプビーム動作制
御装置が適用されるパネルベンダの制御装置を示してい
る。
【0021】コンピュータ21は、ディスプレイ23に
よる画面表示のもとにキーボード25より曲げ形状、フ
ランジ高さ、底辺寸法などの製品形状データを記述され
た製品加工プログラム、各種パラメータなどを入力し、
これらを記憶装置27に格納する。
【0022】コンピュータ21は、製品形状データを与
えられて上部クランプビーム5、図示されていない曲げ
金型およびワークハンドリング用マニピュレータの動作
シーケンスおよび位置決めデータを生成する動作シーケ
ンス・位置決めデータ生成部29を有し、動作シーケン
ス・位置決めデータ生成部29が生成した動作シーケン
スおよび位置決めデータをパネルベンダのNC装置31
へ出力する。
【0023】動作シーケンス・位置決めデータ生成部2
9は、アンクランプ種類判別部33と、アンクランプ退
避位置設定部35とを含んでいる。
【0024】アンクランプ種類判別部33は、製品加工
プログラムよりワークWのクランプを解放するアンクラ
ンプ工程の種類を自動的に判別する。このアンクランプ
工程の種類には、ワーク搬入、ワークWの折曲げ位置変
更、中抜き金型の上昇移動などがある。
【0025】アンクランプ退避位置設定部35は、アン
クランプ種類判別部33により判別されたアンクランプ
工程の種類に応じて上部クランプビーム5のアンクラン
プ退避位置を個別の適正位置に設定する。
【0026】このアンクランプ退避位置の適正位置は、
例えば上部クランプビーム5のクランプ位置よりの上昇
移動量、換言すれば、上部押さえ金型9と下部押さえ金
型7との離間量をもって、アンクランプ工程の各種類毎
に予めパラメータとして登録されており、アンクランプ
退避位置設定部35は、このようにパラメータ登録され
ている離間量をアンクランプ工程の種類に応じて選択す
る。
【0027】この離間量のパラメータ登録は、Za<Z
b<Zcの関係において、ワークWの折曲げ位置変更時
はZamm、ワーク搬入時はZbmm、中抜き金型の上
昇移動時はZcmmと云うように行われる。
【0028】アンクランプ退避位置設定部35は、ワー
クWの折曲げ位置変更、ワーク搬入、中抜き金型の上昇
移動などのアンクランプ工程が単独で行われる場合に
は、そのアンクランプ工程に対応して予め定められてい
る適正位置、ここではパラメータ登録されている離間量
を上部クランプビーム5のアンクランプ退避位置の位置
決めデータとしてNC装置31へデータ送信し、これに
対し複数個の種類のアンクランプ工程が連続して行われ
る場合には、その各アンクランプ工程に対応して予め定
められている適正位置のうち、上部クランプビーム5の
クランプ位置よりの移動量が最も大きいアンクランプ工
程の適正位置、即ちパラメータ登録されている離間量が
最も大きいアンクランプ工程の離間量を上部クランプビ
ーム5のアンクランプ退避位置の位置決めデータとして
NC装置31へデータ送信する。
【0029】これにより例えば、ワークWの折曲げ位置
変更が単独で行われる場合には、離間量がZammの位
置決めデータがNC装置31へデータ送信され、ワーク
の折曲げ位置変更時には、上部クランプビーム5のアン
クランプ退避位置は離間量がZammになる位置に設定
される。すなわち、ワークWの折曲げ位置変更時のアン
クランプ工程では、アンクランプ退避位置が離間量Za
mmに設定される。
【0030】これにより何れのアンクランプ工程時にお
いても上部クランプビーム5が必要以上に退避移動する
ことがなく、下部押さえ金型7と上部押さえ金型9との
離間量が必要最小限に設定され、アンクランプのために
無駄に時間が費やされることが回避される。このことに
よりタクトタイムが短縮され、加工効率、機械の稼動率
が向上する。
【0031】またワークWの折曲げ位置変更に続いて中
抜き金型の上昇移動が行われる場合には、Za<Zcに
より、離間量がZcmmの位置決めデータがNC装置3
1へデータ送信され、ワークWの折曲げ位置変更時に、
上部クランプビーム5のアンクランプ退避位置は離間量
がZcmmになる位置に設定される。すなわち、ワーク
Wの折曲げ位置変更時のアンクランプ工程に続いて中抜
き金型の上昇移動時のアンクランプ工程が行われる場合
は、アンクランプ退避位置が離間量Zcmmに設定され
る。
【0032】これにより複数個の種類のアンクランプ工
程が連続して行われる場合に、上部ククランプビーム5
に無駄な動きや停止が生じることがない。
【0033】以上に於ては、本発明を特定の実施例につ
いて詳細に説明したが、本発明は、これに限定されるも
のではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明
によるパネルベンダのクランプビーム動作制御装置によ
れば、アンクランプ工程の種類が、ワークの折曲げ位置
変更時のアンクランプ工程、ワーク搬入時のアンクラン
プ工程、中抜き金型の上昇移動時のアンクランプ工程の
どれであっても、クランプビームのアンクランプ退避位
置をそれぞれ個別の適正位置に設定することができ、そ
のため、いずれの種類のアンクランプ工程の場合も、ク
ランプビームが必要以上に退避移動することがなく、押
さえ金型の離間量が必要最小限に設定され、アンクラン
プのために無駄に時間が費やされることを回避すること
ができ、その結果、タクトタイムが短縮され、加工効
率、機械の稼動率を向上することができる。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるクランプビーム動作制御装置が適
用されるパネルベンダの一実施例をワーククランプ状態
について示す概略構成図である。
【図2】本発明によるクランプビーム動作制御装置が適
用されるパネルベンダの一実施例をワーククランプ状態
について示す概略構成図である。
【図3】本発明によるクランプビーム動作制御装置が適
用されるパネルベンダの一実施例を正面図である。
【図4】本発明によるクランプビーム動作制御装置が適
用されるパネルベンダの一実施例を中抜き金型の上昇移
動状態を示す正面図である。
【図5】本発明による曲げラム駆動制御装置が適用され
る正逆曲げラム独立駆動式のパネルベンダパネルベンダ
の制御装置の一実施例を示すブロック線図である。
【符号の説明】
1 下部本体フレーム 5 上部クランプビーム 7 下部押さえ金型 9 上部押さえ金型 11 クランプビーム駆動リンク 13 偏心軸 21 コンピュータ 29 動作シーケンス・位置決めデータ生成部 31 NC装置 33 アンクランプ種類判別部 35 アンクランプ退避位置設定部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動のクランプビームに取り付けられ
    た、中央に中抜き金型を有する上部押さえ金型と、固定
    フレームに装着された下部押さえ金型とでワークを選択
    的に挟み込んでクランプするパネルベンダのクランプビ
    ーム動作制御装置において、 製品加工プログラムよりワークのクランプを解放するア
    ンクランプ工程の種類が、ワークの折曲げ位置変更時の
    アンクランプ工程、ワーク搬入時のアンクランプ工程、
    中抜き金型の上昇移動時のアンクランプ工程のどれであ
    るかを判別するアンクランプ種類判別手段と、 ワークの折曲げ位置変更時のアンクランプ工程での両押
    さえ金型の離間量Za、ワーク搬入時のアンクランプ工
    程での両押さえ金型の離間量Zb、および、中抜き金型
    の上昇移動時のアンクランプ工程での両押さえ金型の離
    間量ZcがZa<Zb<Zcの関係にあらかじめ登録さ
    れていて、前記アンクランプ種類判別手段により判別さ
    れたアンクランプ工程の種類に応じて、前記クランプビ
    ームのアンクランプ退避位置をそれぞれ個別の離間量Z
    a、ZbまたはZcに相当する適正位置に設定するアン
    クランプ退避位置設定手段とを備えていることを特徴と
    するパネルベンダのクランプビーム動作制御装置。
  2. 【請求項2】 前記アンクランプ退避位置設定手段は、
    1つの種類のアンクランプ工程が単独で行われる場合に
    は、そのアンクランプ工程に対応して予め定められてい
    る適正位置を前記クランプビームのアンクランプ退避位
    置とすることを特徴とする請求項1記載のパネルベンダ
    のクランプビーム動作制御装置。
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AT519221B1 (de) * 2016-12-06 2018-05-15 Trumpf Maschinen Austria Gmbh & Co Kg Fertigungsanlage mit einem Klemmwerkzeug sowie Verfahren zur Anpassung einer Gesamtlänge einer Biegekante des Klemmwerkzeugs
CN111804771B (zh) * 2020-07-21 2022-08-12 亚铁智能装备技术(东莞)有限公司 一种基于折弯机非对称工件的折弯方法

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