JP3459061B2 - 繊維機械用給糸装置 - Google Patents

繊維機械用給糸装置

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JP3459061B2
JP3459061B2 JP2000568770A JP2000568770A JP3459061B2 JP 3459061 B2 JP3459061 B2 JP 3459061B2 JP 2000568770 A JP2000568770 A JP 2000568770A JP 2000568770 A JP2000568770 A JP 2000568770A JP 3459061 B2 JP3459061 B2 JP 3459061B2
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メミンガー−イロ・ゲーエムベーハー
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    • B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H67/00—Replacing or removing cores, receptacles, or completed packages at paying-out, winding, or depositing stations
    • B65H67/06—Supplying cores, receptacles, or packages to, or transporting from, winding or depositing stations
    • D—TEXTILES; PAPER
    • D04—BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04B—KNITTING
    • D04B15/00—Details of, or auxiliary devices incorporated in, weft knitting machines, restricted to machines of this kind
    • D04B15/38—Devices for supplying, feeding, or guiding threads to needles
    • D04B15/48—Thread-feeding devices

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  • Looms (AREA)
  • Unwinding Of Filamentary Materials (AREA)
  • Ropes Or Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】本発明は、特に繊維機械へ積極給糸を行う
ために使用することができる給糸装置に関する。
【０００２】繊維機械の個々の糸消費部へ供給される糸
は、使用される材料、より、糸太さ及びその他の特徴に
応じて様々な性質を有し、この性質が給糸装置にも現わ
れる。例えば、綿糸、合成糸、種々の加工又は仕上げが
施された糸、例えば、滑らかな糸（ｇｌａｔｔｅ Ｆａ
ｅｄｅｎ）、より糸、けん縮糸等は異なる作用をする。
しかし、給糸装置は、通常、上記の幾つかの又はすべて
の糸を支障なく供給することができなければならない。
【０００３】この場合、糸がゴミを発生したり、フィラ
メントが糸から突き出ていたり、糸が比較的多くのサイ
ズ（Ｓｃｈｌｉｃｈｔｅ）を帯びていたり、又は、別な
態様で糸が給糸装置の部品に痕跡又は付着物を残したり
これらを引き起こしたりして、この糸によって問題が生
じる。特に、給糸装置の糸送り車に糸屑が付着すると、
これが糸道や糸送りを妨げ、極端な場合には糸切れを招
くことがある。
【０００４】複数の円錐形区域を備えた糸貯蔵ドラムに
よって形成され、回転可能に支承さて駆動される糸送り
車を有する給糸装置がドイツ国特許第３５０１９４４号
で知られている。１５０°の円錐角を有する第1の円錐
形区域は糸進入区域を成す。これに１４°の円錐角を持
つ別の糸進入区域が続き、これに実質的に円筒形の糸貯
蔵区域が続く。
【０００５】糸の進入区域にある糸の巻輪の直径は、比
較的長く形成された糸進入区域の軸方向に向けて減少す
る。進入してくる糸は進入区域にすでにある巻輪を軸方
向へ押しやって巻輪を貯蔵区域へ移動するようにし、そ
の際個々の巻輪の糸張力が変化する。糸の性質がこの過
程に影響を及ぼす。
【０００６】また、同様に回転支承され回転駆動される
糸送り車を有する給糸装置がドイツ国特許第３３２６０
９９号により知られている。糸送り車は、互いに接続し
た２個の円錐体によって定められる糸進入区域と、それ
に段部を経て接続し、この一実施形態では円筒形かリブ
状に形成されている糸貯蔵区域とを有する。糸送り車は
一体に又は組立式に形成することができる。糸進入区域
及び／又は糸貯蔵区域に凹部を設け、これらの領域内で
中断されて一個所だけで糸を支持するようになっている
ことがこのドイツ特許により知られている。この公知文
献のどの実施形態でも貯蔵ドラムは糸進入区域の反対側
の下端に、半径方向に延びかつ糸貯蔵区域と共に段部を
形成する円板状のフランジを有する。
【０００７】また、円錐形に先細りになる入り口区域、
ほぼ円筒形の糸貯蔵区域及びプーリーのように形成され
た部分から成る糸退出区域を有する糸送り車を備えた給
糸装置が台湾特公第１６５４７０号で知られている。貯
蔵区域からプーリー状に形成された部分への移行部分に
円錐形の移行区域がある。糸貯蔵区域に周囲を一巡し糸
貯蔵区域を個々の支持面に分離分割する条溝が形成され
る。
【０００８】糸送り車は比較的複雑な形状を有する。
【０００９】一体に形成され、糸進入区域、糸貯蔵区域
及び糸退出区域を有する回転対称な糸送り車を有する給
糸装置が台湾実公第３１４０７７号で知られている。糸
進入区域は凸状に湾曲した円環から成る環状形状になっ
ているが、糸貯蔵区域はほぼ円筒形に形成されている。
糸貯蔵区域に続いて糸送り車の直径が、数度の円錐角を
有する円錐区域が生じるように、次第に増加する。
【００１０】給糸装置の使用時に、進入する糸は円筒形
の糸貯蔵区域にある糸の輪を進入区域から軸方向へ押し
やるが、その際、全巻糸の静止摩擦に打ち勝たなければ
ならない。
【００１１】糸進入区域、糸貯蔵区域及び糸退出区域が
軸方向に延びるリブによって形成され、リブの外形輪郭
が糸送り車の輪郭を定める組立式の糸送り車を有する給
糸装置がドイツ国実用新案第２９６１６５２５号明細書
により知られている。これらのリブは末端側で端板に保
持される。
【００１２】糸送り車上で進入する糸によって生じる巻
糸の前進は、糸進入区域の細いリブに限られている。リ
ブが形成された退出区域は不安定な糸道を生じさせる恐
れがある。
【００１３】欧州特許第０５６８７６２号明細書から、
円錐形の上縁及び下縁と、それらの間に円筒形に形成さ
れた糸貯蔵区域とを有する給糸ドラムを備えた給糸装置
が知られている。円筒形の糸貯蔵区域は、軸方向に若干
延び巻糸で覆われるスロットを備えている。スロット間
にウェブがあり、外形輪郭が円筒形の貯蔵区域によって
定められる円筒面上にあるウエブがスロット間に設けら
れている 。
【００１４】貯蔵区域に巻糸として巻き取られた糸はウ
エブの端縁に接する。このことは敏感な糸の場合不都合
である。
【００１５】上記のすべての給糸装置に共通するのは、
糸貯蔵区域にある巻糸が進入する糸によって軸方向に前
進されることである。その際、進入する糸は、糸進入区
域を越えて走行し、それによって進入区域、貯蔵区域、
また、時には、退出区域の面に摩擦が生じる。従って、
糸送り車全体で糸送り車と糸との間に、巻糸の運動に影
響しかつ糸送り車の摩耗を招く可能性がある摩擦が生じ
る。これは、木綿の場合に時折見られるように、特に摩
耗性の糸又は摩耗性材料を含んだ糸に当てはまる。糸送
り車の表面が摩耗すれば、このことは糸の通りを悪くす
る。
【００１６】異なる糸及び巻糸は、摩耗に関係なく、異
なる作動をする。特に、滑らかな糸とフィラメントを持
つ糸と間に相違があり、フィラメントを持つ糸の場合
は、個々の巻輪が隣接する巻輪のフィラメントの上にき
てこれを締付ける可能性がある。ところが、明らかなこ
とであるが、給糸装置は特定の糸に使用できることに限
定されるべきではない。
【００１７】このことから出発して、本発明の課題は、
使用特性が糸の性質にほとんど左右されない給糸装置を
提供することである。
【００１８】この課題は、請求項１に基づく給糸装置に
よって解決される。
【００１９】給糸装置の糸送り車は、あまり硬くない基
体、例えば、金属体の上に被着された耐摩耗性表面を有
するか全部がこの材料から成るものとすることができ
る。この場合、糸送り車は一体に形成することが望まし
く、それによって安価な製造が可能になる。この場合、
糸送り車は、望ましくは、閉じられた内腔部を囲むよう
に、その糸進入区域内、貯蔵区域内及び糸退出区域内に
貫通穴無しに形成される。貯蔵区域は、実質的に閉成さ
れた面形状体として形成され、必要ならばそこに糸支持
区域によって隔てられた小さな開きを設けることもでき
る。この場合、糸が通る開きの中に糸屑その他の付着物
が固着して糸の通りを妨げる恐れがない。耐摩耗性が、
長期的に見て、正常な使用、特に巻糸の均一な前進を妨
げる恐れがある筋目や段又はその他の摩耗痕の発生を防
止する。
【００２０】また、セラミック表面を有する糸送り車の
場合は、糸進入区域と糸退出区域を、望ましくは、どの
部位でも円形横断面を有する閉じた面として形成するの
が好都合であることが判明した。これに対して、糸貯蔵
区域は円形から外れた横断面形状を有することができ
る。例えば、横断面を多角形にすることができ、その
際、多角形のやや丸みを帯びた各頂点の間に直線状の又
は屈曲した辺を形成することができる。屈曲した辺は、
凹形に、又は一部を凹状に一部を凸状に形成することが
できる。
【００２１】このような構造は、連続する糸屑の輪が連
続して付着したり凹部に大きな糸屑の詰まりが生じるの
を防止する。この場合、巻糸の支持はこの糸区間のそれ
ぞれの角区域に集中している。このことは、巻糸の軸方
向移動を容易にして、異なるより糸又は単糸でも巻糸を
整然と移動させることができるようにする。又、支持区
域が多少摩耗しても、状態は基本的に変わらず、給糸装
置は確実に動作する。このことは、特に表面が請求項1
に記載の材料で形成されていない給糸装置に当てはま
る。上記の幾何学的形状は種々のより糸（単糸）に適す
る。貯蔵区域の巻糸をすじ状の支持区域だけに支持する
ことによって、特に多数のフィラメントを有する糸の送
りが容易になる。巻糸の前進によって巻糸の下にあるフ
ィラメントは、支持区域だけに締付係合される。従っ
て、退出する糸は巻糸から容易に分離される。たとえ、
締付けられたフィラメントが巻糸の下に残って糸から引
き抜かれても、糸送り車上に、関連する糸屑の輪は生じ
ない。
【００２２】糸送り車の閉成された構造を、段差なく移
行する、貯蔵区域内の筋状の支持面と、進入区域内と退
出区域内の滑らかな面とを組み合わせた共同効果によっ
て、静止摩擦の少ない良好な前進が行われ、糸屑の付着
や糸屑の輪の形成及び糸送り車による風の発生が回避さ
れる。
【００２３】セラミック又はその他の上記の硬質材料か
ら成り、又は、この材料で被覆された糸送り車は、一体
に形成することができ、このことは、糸が通るすべての
面を継目無しに形成することを可能にする。こうするこ
とによって、糸は円滑に走行することができ、例えば、
継目に引掛かる恐れがほとんどなくなる。
【００２４】糸進入区域では、糸が糸送り車の表面に連
続的に接触し、糸退出区域は糸で拭われるように、糸を
案内することが望ましい。これは、糸出口アイ又は適宜
な案内機構を配置することによって得られ、その配置
は、糸供給車の回転軸から半径方向に距離を取り、下縁
によって決められた平面の下方にあって、貯蔵区域から
退出区域までの経過中にも糸が最終的に巻糸から分離す
るまでは糸送り車に接するようになっている。
【００２５】糸送り車のボスは糸送り車と一体に形成す
ることができる。この場合、糸送り車は単一の一体の部
品である。この部品は制作・製造を簡単にする。ボス
は、望ましくは、糸送り車の端壁部により形成される。
【００２６】糸送り車が場合に応じて被覆加工した金
属、例えばアルミニウムから成るときには、糸送り車を
深絞り法又は一体成形により製造することが有利である
と考えられる。糸送り車の糸進入区域、糸退出区域及び
とりわけ正面側の壁部又はボスは、1個の素材から単数
の又は複数の順次に続く成形工程で形成される。必要な
らば、糸送り車を担持する軸も糸送り車と一体に形成す
ることができる。
【００２７】本発明の実施形態の有利な細部は従属請求
項の主題であり、又は図面若しくは明細書から明らかに
なる。図面に本発明の実施形態を示す。
【００２８】別に図示しない繊維機械に糸２を給送する
ための給糸装置１を図１に示す。給糸装置１は繊維機械
の適宜な保持リング３に支持される。通常、複数個の同
様な給糸装置１が保持リング３に保持され、一緒に駆動
される。
【００２９】給糸装置１はハウジング４を有し、ハウジ
ングの一端部５はホルダとして形成され、この端部が保
持リング３を少なくとも部分的に取り囲む。ハウジング
４は止めねじ６によって保持リング３に保持される。
【００３０】ハウジング４はホルダ５の反対側の端部の
糸進入側に、糸を糸ブレーキ８に導く糸入口アイ７を備
えている。糸ブレーキ８は、例えば、互いに磁気的に保
持されかつ保持具１０に回転可能に遊嵌されている２個
のブレーキリング９を有する。同じくハウジング４に保
持された糸案内アイ１１が糸ブレーキに続く。糸は糸ブ
レーキ８と糸案内アイの間で糸センサ１２によって検出
される。糸センサ１２は、糸２によって上側位置に保持
される回転レバーから成る。糸が切れると、レバー１２
が落下し、レバーによって操作されるスイッチが適宜な
信号を出力する。
【００３１】また、ハウジング４に糸案内アイ１４，１
５が設けられ、給糸装置１の出口における糸道を定め
る。一端がハウジング４に回転可能に支持された軸４ａ
に保持された糸送り車１７が糸案内アイ１１と糸案内ア
イ１４の間に糸送り車１７が配設される。軸４ａは、回
転軸Ｄに共軸に配置されている。軸４ａの、糸送り車１
７の反対側の端部に、糸送り車１７に遊転不能に固着さ
れるプーリー１８が保持されている。この場合、プーリ
ー１８は、例えば、歯付プーリー又はこれに類するもの
である。
【００３２】図２乃至１０に糸送り車１７を示す。糸送
り車１７は、図２が示すように、外側が成形された一体
の回転対称体である。糸送り車１７は一方の端部に、先
ず半径方向外側へ、次いで軸方向に延びる縁部２１を有
する。縁部２１の外周側は円筒面２２によって規定され
る（図２、６、９及び１０を参照）。円筒形の縁部の半
径は、湾曲した面区域２３を経て、円錐形の面部分で形
成された糸進入区域２４へ移行する。この面部分は、糸
送り車の回転軸Ｄに直角な平面に対して１０°乃至２０
°（望ましくは１５°）の角度で傾斜する。この面部分
の母線は直線であることが望ましい。
【００３３】糸送り車１７は回転軸Ｄに共軸に整列され
ている。糸進入区域２４は閉じた円環面から成る。これ
とは別に、円錐面にいくつかの凹陥部を設けることがで
きるが、進入する糸を担持する残りの区域は、糸送り車
１７の貯蔵区域２６に形成された支持区域２５より幅が
広くなっている。
【００３４】糸貯蔵領域は糸進入区域２４に直接接続さ
れる。特に図７及び８で明らかなように、糸貯蔵区域２
６は基本的には円筒形に形成され、そこから突縁状、リ
ブ状又はウエブ状の突起２７が互いに間隔をおいて平行
に隆起し、それらの頂点はそれぞれ丸みを帯びている。
頂点の曲率半径は１乃至２ｍｍ、望ましくは１．５ｍｍ
であり、この曲率が支持面２５を規定し又は形成する。
円筒面のすじ状の断片にほぼ相当する湾曲した支持面２
５に続いて、特に図8に示すように、平面区域２８，２
９が約１３０°乃至１４０°、望ましくは１３５°の角
度を成して形成され、互いから遠ざかって、回転軸Ｄに
共軸で円筒形の基本形を定める円筒体の上にある中間面
区域３１に至る。この場合、中間面区域３１は、支持面
２５上にあって糸送り車１７を巻回する糸に比較的接近
することになるが、接触することは全くない。従って、
糸送り車１７を巻回する糸は、フィラメントで、中間面
３１に接触せずに支持面２５の間の間隙を清掃する。こ
のことを特に図７が図９及び１０と結びつくことによっ
て明らかにしている。図７において糸送り車１７をＩＸ
−ＩＸ線に沿って切断した場合、支持面２５が中間面３
１に対して極く小さな隆起を成すことが図９から明らか
である。この場合、糸と中間面区域の間の半径方向の間
隔は２／１０乃至３／１０ｍｍよりも小さなことが望ま
しい。また、中間面３１を平坦に形成し、支持面２５か
ら支持面２５までの弦として延びる糸に平行に配列する
こともできる。糸への間隔は一定である。このことは支
持区域２５間の凹陥部を清浄に保つのに適している。
【００３５】支持面２５と糸進入区域２４の間との移行
部は、図１０から明らかな移行区域３３により形成され
る。図２又は図５から明らかなように、移行区域３３で
支持面２５が細くなって糸進入区域２４へ移行し、そこ
で尖って終わっている。移行区域３３は１乃至２mm、望
ましくは１．５ｍｍの半径を有し、糸進入区域２４と貯
蔵区域２６との間に配設されている。
【００３６】糸送り車１７は、糸進入区域２６に続い
て、連続面で形成される糸退出区域３６を有する。糸退
出区域３６の面は円錐形にすることができ、この場合
は、その母線は直線である。しかし、本実施形態では、
特に図9及び１０から明らかなように、糸退出区域３６
はこれから若干湾曲している。即ち退出区域の直径が軸
方向に比例せずに増加する。母線は弧、例えば円弧であ
る。従って、糸退出区域は軸方向に対して凹状で弓形に
なるが、貯蔵区域は軸方向に実質的に直線である。
【００３７】支持区域２５は、図８から明らかな尖って
終わる移行区域３７で退出区域３６へ移行する。支持面
２５と退出区域３６の間に配設された移行区域３７で、
支持面２５から湾曲が始まり、この場合、移行区域は、
退出区域３６の他の部分の半径より小さい半径を有する
ことができる。
【００３８】また、糸送り車１７では中間面３１及び斜
面２８，２９（図５）が丸みのある環状部３８で隣接し
た面に接続する。このようにして、付着物が生じる恐れ
がありアクセシブルな隅角部の形成が回避される。
【００３９】糸送り車１７は中空体として形成されてい
る。それは、糸退出区域３６に設けられたその端面側
に、糸送り車の他の部分に一体に形成された壁部４１で
閉鎖される。壁部４１はその中央区域４２で糸送り車１
７の端面に移行する。中央区域４２は円錐区域４３で糸
送り車１７の端面側縁部に接続される。回転軸Ｄ、糸進
入区域２４、糸貯蔵区域２６及び糸退出区域３６と共軸
の開口部４５が中央区域４２に配設されている。この開
口部４５は、糸送り車１７を、端部が開口部４５内に取
付けられている軸４ａに固定するために使用される。中
央部４２が形成する後退面に、糸送り車１７の端面から
突出しない固定部材、例えば、ナット又はこれに類する
ものを配設することができる。壁部４１を糸送り車１７
の上側又は別の位置、例えば、中間区域に配設すること
もできる。
【００４０】以上述べた給糸装置１は次のように動作す
る。
【００４１】操作に当たって、図１に示すように、糸送
り車１７は、糸２の複数個の巻輪を担持する。そして、
糸２は糸供給元、例えば、対応のボビンを担持するクリ
ールから給糸装置１を経て、糸を供給しようとする繊維
機械へ延びる。別に図示しない歯付ベルトが使用時に歯
付プーリー１８を所定の回転数で回転する。それによっ
て糸送り車１７は連続的に糸２を巻き取る。こうして、
糸２はボビンから引き出され、糸ブレーキ８を経て所定
の張力で糸送り車に到達する。ここで、糸は糸進入区域
２４を通過する。
【００４２】糸が糸送り車へ送られる途上で糸センサ１
2及び後置の糸案内アイ１１を通るとき、糸２の単糸又
はフィラメントが糸センサ１２及び／又は糸案内部材１
１を通る路上で若干拡げられる。この場合、糸は給糸装
置１の回転軸Ｄがほぼ直交する平面で、その走行方向を
横切って拡げられる。糸のやや拡がった又は互いに横並
びになったフィラメントは糸案内部材１１を横断した
後、直ちには元へ戻らず、糸２は糸進入区域２４への短
い通路上を偏平になった形状を保つ。糸進入区域２４の
円錐角は、糸進入面が進入する糸とほぼ平行であるか、
又は糸との間に極めて鋭い角を成すように、鋭角に設定
されている。糸進入区域の面は糸をやや偏平な状態にす
るから、糸は平らになった状態で糸進入区域を通り、事
実上垂直な平面状態で糸貯蔵区域２６に到達する。移行
に当たって、糸は、移行区域３３で９０°方向転換さ
れ、このような導入の態様で巻かれた形で自らの場所を
作るか、別に、比較的大きな力が必要な場合には、巻糸
を軸方向に移動する。こうして、回転する糸送り車１７
に巻き取られた糸２は、支持面２５の上にある巻糸に移
され、その際、巻輪はそれぞれは多角形に従い、糸送り
車１７の回転のつど巻糸が糸の太さに相当する距離だけ
軸方向移動運動を行なう。
【００４３】糸２は、種々の大きさの張力で、糸を連続
的に取り出す繊維機械へ走行する。その際、糸は巻糸か
ら離脱し、糸退出区域３６を斜めに通って、糸送り車１
７の下に回転軸Ｄから半径方向へ離間して配設された糸
案内アイ１４，１５に至る。その際、糸は、低い位置に
ある糸案内アイ１４，１５を通って出て行く糸の張力
で、糸貯蔵区域２６内で巻糸から離脱しても、支持面２
５上にある。糸は、支持面２５から遊離せずに、移行区
域３７を経て、糸を通過させる退出区域３６へ移され
る。
【００４４】上記の実施形態の代わりに、支持区域２５
間の糸送り車１７の壁部を直線状に形成して、糸がこの
壁部区域にゆるく、即ち壁面を圧迫せずに接するように
することができる。この実施形態では、支持区域２５に
すじ状の糸支持面しかないことの利点と糸支持面に切れ
目のないことの利点とが組み合わされ、糸送り車１７が
問題なく清浄に保たれ、付着物が取り除かれることにな
る。
【００４５】上記の糸送り車１７はセラミック又は同様
の硬質材料で一体に形成される。これは極めて良好な耐
摩耗性をもたらす。
【００４６】図１１乃至１７に示すように、糸送り車を
板金成形品又は金属部材で形成することもでき、この場
合、その外側を硬質材料被覆、例えば、セラミック、サ
ファイア、窒化物（例えば、窒化チタン）、炭化物、金
属硬質材料層又はホウ化物で被覆することが望ましい。
必要ならば、ダイヤモンド含有又はその他の硬質結晶を
含む被覆、例えばダイヤモンド微粉末を含むニッケル被
覆を行うこともできる。石英又はホウロウ被覆も可能で
ある。ここでとりあげられるのは、基材の化学反応で一
部が基材の中で成長する層と対照的に、酸化アルミニウ
ム層の電解生成（陽極酸化）の場合のように、基材例え
ばアルミニウム上に成長し、基体上に被着された層であ
る。例外をなすのは、酸素とケイ素の他に基材の若干の
アルミニウムを含むことも可能なサファイア層である。
なお、必要ならば基体の輪郭にやや丸みをつけることが
できる。それは糸の進入にとって有用であり得る。ま
た、特定の表面処理技術に拘束されずに、糸輸送の観点
に従って被覆を選択することが可能である。
【００４７】幾何学的形状の相違は実質的に肉厚にあ
る。全部がセラミック又は同様な硬質材料で形成された
糸送り車１７は比較的大きな肉厚を有し、これに対して
金属板成形品から成る図１１乃至１７の糸送り車１７は
僅かな肉厚で済ませられる。図１１から明らかな糸送り
車１７は中空に形成され、下側の端面が壁部４１で閉じ
られており、この壁部４１の中央部４２は軸に固定する
ためのボスを成す。中央区域４２を端壁部４１に対して
軸方向にずらすために、図６から明らかな円錐区域の代
わりに円筒形の区域４３を設けることができる。図１１
乃至１７による糸送り車は、外形輪郭に関してその説明
が同じ参照番号が前述のものと同様の参照番号のものが
当てはまる限り、前述と同様の参照番号を使用してい
る。
【００４８】重要な相違は製造にある。セラミック製の
糸送り車は先ず予備成形し、その上で焼成するが、図１
１乃至１７による糸送り車は金属ブランクから製造する
ことができる。その上で必要に応じて被覆を形成する。
【００４９】給糸装置１は、望ましくはセラミックから
成り、又は、硬質材料から成り、又はセラミック、サフ
ァイア、石英、ホウロウ、窒化物、炭化物若しくはダイ
ヤモンド含有被覆で被覆した糸送り車を有する。糸送り
車は、材料を選択することにより及び／又は成形法を選
択することによって改善された長時間使用特性を有す
る。幾何学的形状及び／又は材料は摩耗を受けにくい。
これは、セラミック表面及び／又は円錐形の連続する糸
進入面２４と、続く糸貯蔵区域２６のすじ状の支持面２
５と、糸退出区域の連続する、即ち切れ目のない面との
組合せによって得られるからである。この場合、各面
は、糸が進入区域から退出区域に至る途上で対応の面２
４，２５，３６を全軸方向経路にわたり通るように成形
されている。糸貯蔵区域の糸２のすじ状のささえ又は支
持は、糸送り車１７の糸貯蔵区域を適当に成形すること
によって得られる。開口又はスロット等は糸送り車に必
要でないが、これらを設けてもよい。 ［図面の簡単な説明］
【図１】セラミックから成る糸送り車を有する給糸装置
の側面概略図である。
【図２】図１の給糸装置の糸送り車の拡大斜視図であ
る。
【図３】図２の糸送り車の別の斜視図である。
【図４】図２の糸送り車の別の斜視図である。
【図５】図２乃至４の糸送り車の拡大部分図である。
【図６】図２の糸送り車の、回転軸を含む平面に沿った
断面図である。
【図７】糸送り車の回転軸が直交する平面に沿って一部
切断した図２の糸送り車である。
【図８】図７の糸送り車の拡大図である。
【図９】図７の糸送り車のＩＸ−ＩＸ線に沿った断面拡
大図である。
【図１０】図７の糸送り車のＸ−Ｘ線に沿った断面拡大
図である。
【図１１】セラミック被覆を有する金属から成る実施形
態の糸送り車の斜視図である。
【図１２】図１１の糸送り車の別の斜視図である。
【図１３】図１１の糸送り車の縦断面図である。
【図１４】図１１乃至１３の糸送り車の図１３のＸＩＶ
−ＸＩＶ線に沿った断面図である。
【図１５】図１５は、図１４の切断線ＸＶ−ＸＶに沿っ
て切断した糸送り車の断面図を示す。
【図１６】図１６は、図１４の切断面ＸＶＩ−ＸＶＩに
沿って切断した糸送り車の断面図を示す。
【図１７】図１７は、図１３の切断面ＸＶＩＩ−ＸＶＩ
Ｉに沿って切断した糸送り車の断面図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラインス、エバーハルト ドイツ連邦共和国、デー−72160 ホル プ、アルブブリック ３ (56)参考文献 特開 昭52−96263（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−215853（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−257864（ＪＰ，Ａ) 特表 昭63−500793（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B65H 51/22

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 回転軸（Ｄ）の回りに回転可能に支持部
    材（４）に支持され、駆動手段（１８）によって回転駆
    動され得、糸進入区域（２４）、貯蔵区域（２６）及び
    退出区域（３６）を有する糸送り車（１７）を備え、 該糸進入区域（２４）は、該回転軸（Ｄ）に沿って該貯
    蔵領域（２６）に向けて減少する直径を持ち円形状で該
    回転軸（Ｄ）に共軸な横断面を有し、 該退出区域（３６）は、該回転軸（Ｄ）に沿って該貯蔵
    区域（２６）から遠ざかるにつれて増加する直径を持ち
    円形状で該回転軸（Ｄ）に共軸な横断面を有し、 該貯蔵区域（２６）は糸（２）用の、互いに間隔を置い
    た支持区域（２５）を有する 特に糸（２）の積極送り用の給糸装置（１）において、 該糸送り車（１７）の該貯蔵区域（２６）の該支持区域
    （２５）は、それぞれ、該回転軸（Ｄ）に共軸な円と少
    なくとも部分的に異なる横断面を有し、 該糸送り車（１７）は一体に形成され、該糸進入区域（２４）と該貯蔵区域（２６）の前記支持
    区域（２５）との間に段差のない第１の移行区域（３
    ３）が、該貯蔵区域（２６）の前記支持部（２５）と該
    退出区域（３６）との間に段差のない第２の移行区域
    （３７）が、それぞれ配設され、 該糸進入区域（２４）、該貯蔵区域（２６）及び該退出
    区域（３６）は段差なしに順次移行する、 ことを特徴とする給糸装置。
  2. 【請求項２】 前記糸送り車（１７）の前記糸進入領域
    （２４）は閉じられた面として形成されることを特徴と
    する請求項１に記載の給糸装置。
  3. 【請求項３】 前記糸送り車（１７）は前記回転軸
    （Ｄ）と６０°より大きな、望ましくは７５°の角度を
    成すことを特徴とする請求項１に記載の給糸装置。
  4. 【請求項４】 前記糸送り車（１７）の前記糸退出区域
    （３６）は閉じられた面として形成されていることを特
    徴とする請求項１に記載の給糸装置。
  5. 【請求項５】 前記糸送り車（１７）の前記糸退出区域
    （３６）は、円錐形輪郭を有する閉じた円錐面として、
    又は、円環上にある湾曲面として形成され、その曲率が
    望ましくは該糸送り車（１７）の半径より小さいことを
    特徴とする請求項４に記載の給糸装置。
  6. 【請求項６】 前記糸進入区域（２４）と前記糸退出区
    域（３６）との間に配設された前記貯蔵区域（２６）は
    実質的に閉面成形部として形成されていることを特徴と
    する請求項１に記載の給糸装置。
  7. 【請求項７】 前記貯蔵区域（２６）は、各位置で、前
    記回転軸（Ｄ）に共軸な多角形の断面を有し、該貯蔵区
    域（２６）の該断面によって定められる多角形は直線状
    又は非直線状の稜を有することを特徴とする請求項１に
    記載の給糸装置。
  8. 【請求項８】 前記貯蔵区域（２６）の前記横断面は、
    半径方向外側が望ましくは丸められた支持区域（２５）
    で形成され、これらの支持区域（２５）間で前記貯蔵区
    域（２６）の外面が半径方向内側へ延びており、隣接す
    る前記支持区域（２５）の間に凸状若しくは凹状に湾曲
    され又は平面に形成された面区域（３１）が形成されて
    いることを特徴とする請求項１に記載の給糸装置。
  9. 【請求項９】 前記糸送り車（１７）は、全体がセラミ
    ック、サファイア、石英、ダイヤモンド含有材料、窒化
    物若しくは炭化物からなるか、又は、これらのような材
    料若しくはホウロウが被覆されることを特徴とする請求
    項１に記載の給糸装置。
  10. 【請求項１０】 前記糸送り車（１７）は、金属、望ま
    しくはアルミニウムで形成された基体を有することを特
    徴とする請求項１に記載の給糸装置。
  11. 【請求項１１】 金属製の前記基体上に設けられた被覆
    が酸素及び基礎材料と異なる他の成分を含むことを特徴
    とする請求項１０に記載の給糸装置。
  12. 【請求項１２】 前記糸送り車が前記給糸装置に支持さ
    れた軸と一体に形成されていることを特徴とする請求項
    １に記載の給糸装置。
  13. 【請求項１３】 前記糸送り車（１７）は一方の側に、
    中心穴（４５）を備えた端壁部（４１）を有し、糸送り
    車（１７）が望ましくは該中心穴（４５）で軸によって
    直接に支承されることを特徴とする請求項１に記載の給
    糸装置。
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