JP3451270B2 - 包皮型食品の製造方法 - Google Patents
包皮型食品の製造方法Info
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Description
に関し、例えば、オムレツやオムライス等のように、具
を卵の皮で包み込んだ包皮型食品を製造する方法に関す
る。
の皮で包み込んだオムライスを工業的に製造する方法と
して、例えば、特開昭60−192558号公報に記載
された製法がある。この方法は、図6(A)に示される
ように、所定形状、例えばラグビーボールを半割りにし
たような半球状の凹部1を有する一対の鍋体2,3を、
ヒンジ4で連結した包皮型食品製造器5を使用して、図
6に示す工程を順次行うものである。
1に油6を噴霧し(図6(B))、そこに所定量の卵液
7を注入する(図6(C))。卵の周辺部がある程度固
化したら、凹部1よりも小さな所定形状の具(味付ライ
ス)8を半固化状態の卵液の中央部に投入する(図6
(D))。
凹部1に油6を噴霧し(図6(E))、そこに所定量の
卵液7を注入する(図6(F))。そして、他方の鍋体
3の凹部1内に投入した卵液が未凝固なうちに、前記一
方の鍋体2を他方の鍋体3上に回転させ(図6
(G))、両鍋体2,3を閉じ合わせる。
れた卵皮7aが、鍋体3内の未凝固の卵液に接触して一
体化し、この状態のまま未凝固の卵液が熱硬化するの
で、具は両鍋体2,3で形成された卵皮で継ぎ目なく包
まれてオムライス9が製造される(図6(H))。この
オムライス9を取り出して皿10上に載置すると、底面
部分がつぶれてラグビーボールを半割りにしたような半
球状のオムライスが製造される(図6(I))。
は、前記公報に記載されているような回転テーブルやコ
ンベヤーの上方所定位置に、油噴霧機,卵液注入機,味
付ライス投入機等を配設し、下方所定位置にガスバーナ
ー等の加熱手段を配設するとともに、一方の鍋体2を回
転させる反転装置,他方の鍋体3内にできあがったオム
ライスを取出す反転取出し装置等を設けて、包皮型食品
製造器5を順次搬送しながら連続して製造するように構
成している。
では、鍋体2を未凝固の卵液が収納された鍋体3上に閉
じ合わせるので、鍋体2から鍋体3に移動した具の内部
に未凝固の卵液が浸透して最終的に凝固するため、具の
味が劣化したり、製品断面の見栄えが悪化し食感が低下
する等の不都合があった。
から鍋体2を鍋体3上に閉じ合わせたのでは、両鍋体
2、3に形成された卵皮が一体化せず、継ぎ目から具が
見えて著しく見栄えが悪化してしまう。
(例えば卵皮)で継ぎ目なく包むことができるととも
に、具の品質低下を低減した包皮型食品の製造方法を提
供することを目的としている。
め、本発明の包皮型食品の製造方法は、製造する包皮型
食品の外形に略対応した半球状の凹部を有する半球状鍋
体と、該半球状鍋体の凹部に対応する位置に浅い平底の
凹部を有する平板状鍋体とをヒンジで連結し、該ヒンジ
を介して前記両鍋体を閉じ合わせ可能に形成した包皮型
食品製造器を用いるものであって、その第1は、所定温
度に加熱した前記半球状鍋体と前記平板状鍋体のそれぞ
れの凹部に包皮原料液を注入して所望の厚みの固化皮を
形成するとともに、平板状鍋体の固化皮上に再度包皮原
料液を追加注入して直ちに所定形状の具を載置し、平板
状鍋体の凹部の具外周部の前記追加した包皮原料液が固
化しないうちに両鍋体を閉じ合わせることを特徴とし、
第2は、所定温度に加熱した前記半球状鍋体と前記平板
状鍋体のそれぞれの凹部に包皮原料液を注入して所望の
厚みの固化皮を形成するとともに、平板状鍋体の固化皮
上に所定形状の具を載置した後、平板状鍋体の凹部の具
外周部に包皮原料液を追加注入し、この追加注入した包
皮原料液が固化しないうちに両鍋体を閉じ合わせること
を特徴としている。
た前記半球状鍋体に包皮原料液を注入して所望の厚みの
固化皮を形成する工程において、半球状鍋体の凹部に所
定量注入した卵液の鍋体壁面部が固化したときに、中央
部の未固化の卵液を吸引して取り除くこと、又は、半球
状鍋体の凹部に所定量注入した卵液中に所定形状の押し
型を挿入し、該押し型と前記鍋体壁面との間に所定厚さ
の固化皮を形成することを特徴としている。
詳細に説明する。
品製造器の一例について、先ず、図3乃至図6により説
明すると、製造する包皮型食品、例えばオムライスの外
形に対応した形状、すなわち、半球状の凹部11aを有
する半球状鍋体11と、開口部形状が前記凹部11aの
開口部形状に対応した浅い平底の凹部12aを有する平
板状鍋体12とをヒンジ13で連結し,該ヒンジ13を
介して前記両鍋体11,12を閉じ合わせることができ
るように構成したものである。
1,12を反転させる際に反転装置に係合する突起14
がそれぞれ設けられている。なお、本実施例に示すもの
は、凹部を3組設けているが、凹部の数は任意である。
は、製造する包皮型食品の包皮の厚さに対応して設定さ
れるもので、浅すぎると包皮原料液があふれることがあ
り、深すぎると両鍋体11,12を閉じ合わせたときに
包皮の接合がうまくできなくなることもある。
造器を用いたオムライスの製造工程の実施例を、図1及
び図2に基づいて説明する。
温度に加熱した両鍋体11,12の凹部11a,12a
内に油20を噴霧した後(図1(A))、それぞれに所
定量の卵液21を注入する(図1(B))。ここで、平
板状鍋体12の凹部12aに注入する卵液の量は、所望
の厚さの固化皮を形成できる量とするが、一方の半球状
鍋体11の凹部11aに注入する卵液の量は、次工程の
操作により異なる。
示すように、凹部11aに注入した卵液の鍋体壁面部が
固化したときに、中央部の未固化の卵液を吸引装置24
で吸引して取り除く場合には、形成すべき固化皮の高さ
に対応するまで卵液を注入する。また、卵液注入後の工
程が、図1(D)に示すように、所定形状の押し型25
を凹部11a内に挿入し、該押し型25と鍋体壁面との
間に所定厚さの固化皮を形成する場合には、押し型25
を挿入したときに両者の間に形成される隙間の容積に応
じた量とする。
引除去する方法(図1(C))、あるいは押し型25を
挿入する方法(図1(D))等を行うことにより、半球
状鍋体11の凹部11a内に所定厚さの固化側23を形
成することができる。一方、平板状鍋体12の凹部12
a内には、前述のように所定量の卵液を注入することに
より、所定厚さの固化皮23が形成される(図1
(E))。
厚さの固化皮23を形成した後、平板状鍋体12の凹部
12aに再度卵液21を追加注入し(図1(F))、こ
の追加した卵液が固化しないうちに、所定形状に形成さ
れた味付ライス22を中心部に載置する(図1
(G))。これにより、未固化の卵液は、味付ライス2
2に押されて平板状鍋体12の凹部12aの味付ライス
22の外周部に移動し、この部分が卵液21で満たされ
る。そして、この卵液21が固化しないうちに、半球状
鍋体11を反転させ(図1(H))、半球状鍋体11と
平板状鍋体12とを閉じ合わせる(図1(I))。
て味付ライス22の外周部の未固化の卵液21を固化さ
せることにより、該卵液21が接着剤の作用を果たして
両鍋体11,12の固化皮23同士が接合し、味付ライ
ス22を固化皮23で継ぎ目なく包み込んだ所定形状の
オムライスが得られる。
一部未凝固の卵液が浸透するが、具に浸透する卵液は、
前記再度注入した卵液21の一部が具の底部近傍から僅
かに浸透するのみであるから具に浸透する未固化の卵液
を著しく低減することができる。
ず、前記図1の(A)(B)(C)(E)又は(A)
(B)(D)(E)に示す工程を前記同様に行って、両
鍋体11,12内に所望厚さの固化皮を形成した後(図
2(A))、所定の形状に形成されている味付ライス2
2を、平板状鍋体12の固化皮23の中心部に載置する
(図2(B))。次に、平板状鍋体12の凹部12aの
味付ライス22の外周部に卵液21を追加注入し(図2
(C))、この部分を卵液21で満たす。そして、この
追加注入した卵液が固化しないうちに半球状鍋体11を
反転させ(図2(D))、半球状鍋体11と平板状鍋体
12とを閉じ合わせる(図2(E))。
ることにより、両鍋体11,12内の固化皮23同士が
接合して所定形状のオムライスが得られる。
皮23で継ぎ目なく包むことができるとともに、具は固
化皮23上に載置するので、具の底部からは卵液は浸透
せず、具には、味付ライス22の外周と平板状鍋体12
の凹部内周との間に注入した少量の卵液21の一部が浸
透するのみであるから、具に浸透する未固化の卵液を更
に著しく低減することができる。
鍋体11,12に所定の厚さの固化皮23をあらかじめ
形成することにより、固化皮の厚みを均一なものとする
ことができる。
液は、原料卵液として再使用することができる。また、
前記半球状鍋体11の凹部11aに卵液21を注入して
から中央部の卵液を除去するまでの時間は、卵皮の所望
の厚さ、加熱温度等により異なり、卵液注入から液状部
除去までの時間を短くすれば固化部23が薄くなり、加
熱時間を長くすれば固化部23が厚くなる。したがっ
て、加熱温度,加熱時間を適当に選択することにより、
所望の厚さの卵皮を得ることができる。
てオムライスを製造した結果を説明する。
を加えて調味卵液を作成した。この卵液160mlを、
半球状鍋体11の凹部11a内に注入し、弱火で加熱し
た。2分経過した時点で中央部の液状部を吸引除去した
ところ、鍋体内壁に厚さ約1.5mmの卵皮が略均一に
形成された。
内に前記卵液20mlを注入し、弱火で30秒間加熱し
て凝固させた後、再び前記卵液20mlを注入し、さら
にあらかじめ成形したチキンライス100gを投入する
とともに、前記半球状鍋体11を反転させて両鍋体1
1,12を閉じ合わせ、卵皮を接合させた。
0gで包み込んだオムライスを得た。得られたオムライ
スの卵皮は、厚さ約1.5mmの略均一なものであり、
チキンライス内に卵が浸透した形跡はほとんど認められ
なかった。
して卵液を、内容物としてチキンライスを用いてオムラ
イスを製造する例を挙げて説明したが、本発明はこれに
限るものではなく、例えば液状の包皮原料として他の熱
凝固性タンパク液や小麦粉ドウ製品を用いることがで
き、内容物として肉,野菜等の調理品や餡等を用いるこ
とができ、例えばどら焼き等を製造する場合にも適用す
ることが可能である。
固化皮同士のつなぎ材を極力少なくして包皮を確実に一
体化させることができるとともに、液状の包皮原料が具
内に浸透することを低減することができるので、例え
ば、オムライスの製造に本発明を適用することにより、
見栄え,食感共に良好なオムライスを製造することがで
きる。
す製造工程の説明図である。
ある。
られる包皮型食品製造器の一実施例を示すもので、図4
のIII−III線断面図である。
見た側面図である。
明図である。
ジ 20…油 21…卵液 22…味付ライス
23…固化部 24…吸引装置 25…押し型
Claims (4)
- 【請求項1】 製造する包皮型食品の外形に略対応した
半球状の凹部を有する半球状鍋体と、該半球状鍋体の凹
部に対応する位置に浅い平底の凹部を有する平板状鍋体
とをヒンジで連結し、該ヒンジを介して前記両鍋体を閉
じ合わせ可能に形成した包皮型食品製造器を用いた包皮
型食品の製造方法であって、所定温度に加熱した前記半
球状鍋体と前記平板状鍋体のそれぞれの凹部に包皮原料
液を注入して所望の厚みの固化皮を形成するとともに、
平板状鍋体の固化皮上に再度包皮原料液を追加注入して
直ちに所定形状の具を載置し、平板状鍋体の凹部の具外
周部の前記追加した包皮原料液が固化しないうちに両鍋
体を閉じ合わせることを特徴とする包皮型食品の製造方
法。 - 【請求項2】 製造する包皮型食品の外形に略対応した
半球状の凹部を有する半球状鍋体と、該半球状鍋体の凹
部に対応する位置に浅い平底の凹部を有する平板状鍋体
とをヒンジで連結し、該ヒンジを介して前記両鍋体を閉
じ合わせ可能に形成した包皮型食品製造器を用いた包皮
型食品の製造方法であって、所定温度に加熱した前記半
球状鍋体と前記平板状鍋体のそれぞれの凹部に包皮原料
液を注入して所望の厚みの固化皮を形成するとともに、
平板状鍋体の固化皮上に所定形状の具を載置した後、平
板状鍋体の凹部の具外周部に包皮原料液を追加注入し、
この追加注入した包皮原料液が固化しないうちに両鍋体
を閉じ合わせることを特徴とする包皮型食品の製造方
法。 - 【請求項3】 所定温度に加熱した前記半球状鍋体に包
皮原料液を注入して所望の厚みの固化皮を形成する工程
において、半球状鍋体の凹部に所定量注入した卵液の鍋
体壁面部が固化したときに、中央部の未固化の卵液を吸
引して取り除くことを特徴とする請求項1又は2記載の
包皮型食品の製造方法。 - 【請求項4】 所定温度に加熱した前記半球状鍋体に包
皮原料液を注入して所望の厚みの固化皮を形成する工程
において、半球状鍋体の凹部に所定量注入した卵液中に
所定形状の押し型を挿入し、該押し型と前記鍋体壁面と
の間に所定厚さの固化皮を形成することを特徴とする請
求項1又は2記載の包皮型食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001015449A JP3451270B2 (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 包皮型食品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001015449A JP3451270B2 (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 包皮型食品の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26978291A Division JP3303242B2 (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 包皮型食品製造器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001245647A JP2001245647A (ja) | 2001-09-11 |
JP3451270B2 true JP3451270B2 (ja) | 2003-09-29 |
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ID=18881996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001015449A Expired - Lifetime JP3451270B2 (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | 包皮型食品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3451270B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6035103B2 (ja) * | 2011-10-06 | 2016-11-30 | 株式会社明治 | 食品類の切断加工装置 |
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2001
- 2001-01-24 JP JP2001015449A patent/JP3451270B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2001245647A (ja) | 2001-09-11 |
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