JP3084490B2 - 包皮型食品の製造方法 - Google Patents

包皮型食品の製造方法

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JP3084490B2
JP3084490B2 JP03246189A JP24618991A JP3084490B2 JP 3084490 B2 JP3084490 B2 JP 3084490B2 JP 03246189 A JP03246189 A JP 03246189A JP 24618991 A JP24618991 A JP 24618991A JP 3084490 B2 JP3084490 B2 JP 3084490B2
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solidified
pot
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守 甲斐
淳 山崎
修己 佐野
典子 遠山
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  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包皮型食品の製造方法
に関し、例えば、オムレツやオムライス等のように、具
を卵の皮で包み込んだ包皮型食品を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、卵を皮とする包皮型食品、例えば
卵の皮の中に味付ライスを包み込んだオムライスを工業
的に製造する方法として、例えば、特開昭60−192
558号公報に記載された包皮型食品及びその製法があ
る。この方法は、図2(A)に示すように、所定形状、
例えばラグビーボールを半割りにしたような形状の凹部
1を有する一対の鍋体2,3を、ヒンジ4で連結した加
熱容器5を使用して、図2に示す工程を順次行うことに
より、包皮型食品を連続的に製造するものである。 以
下、オムライスを製造する例を挙げて各工程を説明す
る。まず、一方の鍋体2を加熱して油6を噴霧し(図2
(B))、次いで所定量の卵液7を注入する(図2
(C))。卵の周辺部がある程度固化したら、凹部1よ
りも小さな所定形状の味付ライス8を半固化状態の卵液
の中央部に投入する(図2(D))。
【0003】次に、他方の鍋体3を加熱しながら油6を
噴霧し(図2(E))、所定量の卵液7を注入する(図
2(F))。そして、他方の鍋体3内の卵液の周辺部が
固化したときに、前記一方の鍋体2を他方の鍋体3上に
回転させ(図2(G))、両鍋体2,3を閉じ合わせて
一方の鍋体2内の内容物、即ち固化した卵と味付ライス
8を他方の鍋体3内の半固化状態の卵液内に投入する。
これにより、両鍋体2,3内の半固化状態の卵液同士が
融合して一体化し、鍋体3内に所定のオムライス9が得
られる(図2(H))。
【0004】なお、工業的に上記方法を実施する場合に
は、前記公報に記載されているような回転テーブルやコ
ンベヤーの上方所定位置に、油噴霧機,卵液注入機,味
付ライス投入機を配設し、下方所定位置にガスバーナー
等の加熱手段を配設するとともに、一方の鍋体2を回転
させる反転装置,他方の鍋体内にできあがったオムライ
スを取出す反転取出し装置等を設けて、加熱容器5を順
次搬送しながら連続して製造するように構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記工
程において、半固化状態の卵液内に味付ライス、即ち包
皮型食品の具を投入する際に(図2(D)及び図2
(G))、該具が上記味付ライスのように、卵液が浸透
しやすいポーラスなものの場合には、未凝固の卵液が具
内に浸透して最終的に凝固するため、味付ライス内に焼
卵が入り込み、製品の断面の見栄えや食感が損なわれて
しまう。
【0006】また、具を投入する際に卵液が流動するた
め、製品の卵皮の厚さが不均一になり、さらに卵皮が厚
くなりがちであるため、これによっても製品の見栄えや
食感が損なわれることになる。
【0007】そこで本発明者らは、上記具への包皮原料
液の浸透、例えば味付ライス内への卵液の浸透を防止す
るとともに、包皮、例えば卵皮を略均一な厚さにするこ
とができる包皮型食品の製造方法を開発するため、鋭意
研究を重ねた。その結果、前記鍋体内に投入した包皮原
料液が固化する前に、所定形状の押し型を用いて成形す
ることにより、上記目的を達成できることを見出だし
た。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の包皮型食
品の製造方法は、所望の温度に加熱した一対の鍋体の両
方に卵液等の包皮原料液を注入した後、鍋体内の原料液
全体が加熱固化する前に味付けライス等の具を投入し、
次いで両鍋体を閉じ合わせて、前記具を原料液の固化皮
で包皮した包皮型食品を製造する方法において、前記鍋
体内に原料液を注入した後、該鍋体内壁との間に、固化
皮の厚さに応じた間隔を設けた押し型を挿入し、所定厚
さの固化皮を形成することを特徴としている。
【0009】
【作 用】上記のように、鍋体内に原料液を注入した
後、鍋体内に押し型を挿入して固化皮を成形することに
より、均一な厚さの固化皮が得られるとともに、投入し
た具内に液状の包皮原料が浸透することを防止できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を、図1に示す一実施例に基づ
いて、さらに詳細に説明する。
【0011】図1は、前記同様にオムライスを製造する
工程を示すものであり、図1(A)に示すように、所定
形状の凹部1を有する一対の鍋体2,3を、ヒンジ4で
連結した前記同様の加熱容器5を使用している。
【0012】まず、一方の鍋体2を加熱して油6を噴霧
し(図1(B))、次いで所定量の卵液7を注入する
(図1(C))。そして、鍋体2内の卵液7が固化する
前に、鍋体2内壁との間に、製造すべき固化皮の厚さに
応じた間隔を設けた押し型11を挿入し、加熱を続ける
(図1(D))。
【0013】これにより、鍋体2内壁と押し型11との
間に所定厚さの固化皮12が形成され、押し型11を取
り除くと、鍋体2の内壁に沿うように固化皮12が生成
するので、該固化皮12により形成される凹部13内に
所定形状の味付ライス8を投入する(図1(E))。
【0014】次に、他方の鍋体3を加熱しながら油6を
噴霧し(図1(F))、所定量の卵液7を注入する(図
1(G))。この鍋体3においても、前記同様に、押し
型11を挿入して鍋体3内壁に沿うように半凝固状態の
固化皮15を形成する(図1(H))。その後直ちに、
前記一方の鍋体2を他方の鍋体3上に回転させ(図1
(I))、両鍋体2,3を閉じ合わせることにより、一
方の鍋体2内の内容物、即ち固化した卵皮と味付ライス
8を他方の鍋体3内に投入する。これにより、両鍋体
2,3内の卵皮同士が融合して一体化し、所定のオムラ
イス16が得られる(図1(J))。
【0015】なお、上記鍋体3内に固化皮15を形成し
てから両鍋体2,3を閉じ合わせる工程までの時間が長
いと、鍋体3内の卵液が完全に固化してしまい十分な接
合力が得られなくなるので、できるだけ速やかに行う必
要がある。
【0016】このように、押し型11を用いて固化皮1
2,15を成形することにより、所望の厚さの卵皮を得
られるとともに、余分な卵液が残らないので、味付ライ
ス8内に卵液が浸透することを防止することができる。
【0017】次に前記実施例工程に従ってオムライスを
製造した結果を説明する。
【0018】全卵液に卵白,小麦粉,砂糖,食塩,水等
を加えて調味卵液を作成した。この卵液35mlを、一
方の鍋体2内に注入し、押し型11を挿入して弱火で加
熱した。2分経過した時点で押し型11を引き上げる
と、鍋体内壁に厚さ約1.5mmの卵皮が略均一に形成
された。
【0019】この卵皮内に、あらかじめ成形したチキン
ライス100gを投入するとともに、他方の鍋体3内に
も前記卵液35mlを注入し、同様に押し型11を挿入
して弱火で2分間加熱した。次いで、押し型11を引き
上げた後、直ちに前記一方の鍋体2を反転させて卵皮に
半分包まれたチキンライスを該他方の鍋体3内に移し、
両卵皮を融合させて一体化させ、チキンライス100g
を卵皮50gで包み込んだオムライスを得た。
【0020】得られたオムライスの卵皮は、厚さ約1.
5mmの略均一なものであり、チキンライス内に卵が浸
透した形跡は認められなかった。
【0021】なお、オムライスを製造する工程は、上記
工程に限るものではなく、例えば、卵液7を両鍋体2,
3に同時に注入し、鍋体3の加熱開始を遅らせるように
しても良く、味付ライス8を両方の鍋体2,3内に適量
ずつ投入することもできる。さらに味付ライス8を投入
する工程は、一方の鍋体2を他方の鍋体3上に回転させ
る工程までの間に行えば良い。
【0022】また、上記実施例では、液状の包皮原料と
して卵液を、内容物として味付ライス(チキンライス)
を用いてオムライスを製造する例を挙げて説明したが、
本発明はこれに限るものではなく、例えば液状の包皮原
料として他の熱凝固性タンパク液や小麦粉ドウ製品を用
いることができ、内容物として肉,野菜等の調理品や餡
等を用いることができ、例えばどら焼き等を製造する場
合にも適用することが可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の包皮型食
品の製造方法によれば、液状の包皮原料が具内に浸透す
ることがなくなり、また、均一な厚さの包皮を得られる
ので、例えば、オムライスの製造に本発明を適用するこ
とにより、適当な厚さの卵皮内にチキンライスを包み込
んだ見栄え,食感共に良好なオムライスを製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す製造工程の説明図で
ある。
【図2】 従来の製造工程の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
2,3…鍋体 4…ヒンジ 5…加熱容器 6…
油 7…卵液 8…味付ライス 11…押し型 12,15…固化
皮 16…オムライス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠山 典子 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本 酸素株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−192558(JP,A) 特開 昭64−43169(JP,A) 特開 昭59−63160(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/00 - 1/32 A23L 1/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の温度に加熱した一対の鍋体の両方
    に卵液等の包皮原料液を注入した後、鍋体内の原料液全
    体が加熱固化する前に味付けライス等の具を投入し、次
    いで両鍋体を閉じ合わせて、前記具を原料液の固化皮で
    包皮した包皮型食品を製造する方法において、前記鍋体
    内に原料液を注入した後、該鍋体内壁との間に、固化皮
    の厚さに応じた間隔を設けた押し型を挿入し、所定厚さ
    の固化皮を形成することを特徴とする包皮型食品の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記包皮原料液が卵液であり、包皮型食
    品がオムレツ又はオムライスであることを特徴とする請
    求項1記載の包皮型食品の製造方法。
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