JP3446444B2 - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置

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JP3446444B2
JP3446444B2 JP00998396A JP998396A JP3446444B2 JP 3446444 B2 JP3446444 B2 JP 3446444B2 JP 00998396 A JP00998396 A JP 00998396A JP 998396 A JP998396 A JP 998396A JP 3446444 B2 JP3446444 B2 JP 3446444B2
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Japan
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gear
clutch
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downshift
output shaft
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清仁 村田
尚孝 柿坂
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/68Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for stepped gearings
    • F16H61/684Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for stepped gearings without interruption of drive
    • F16H61/688Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for stepped gearings without interruption of drive with two inputs, e.g. selection of one of two torque-flow paths by clutches

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所謂ツインクラッ
チ式の車両用自動変速機、特にその変速制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】変速機入力軸に連結される2つのクラッ
チと、これらクラッチのクラッチ出力軸と変速機出力軸
との間を歯車選択装置の選択操作によって選択的に連結
する複数の歯車列とを備え、一方のクラッチを係合する
とともに他方のクラッチを解放し、かつ、一方のクラッ
チのクラッチ出力軸と変速機出力軸と変速機出力軸とを
歯車列を介して連結することにより所望のギヤ段を達成
する形式の所謂ツインクラッチ式の車両用自動変速機が
公知である(特開平6−221347号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このツイン
クラッチ式の車両用自動変速機においては、次段への変
速時間を短縮するために、変速判定に先立ち所定の歯車
選択機構を操作して、現在係合されていない方のクラッ
チのクラッチ出力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を
介して連結状態にして待機しておくプリセレクト制御を
おこなっている。しかしながら、プリセレクト制御をお
こなうと、ギヤ段によっては、歯車の直列連結が多く、
また、慣性質量が大きいことに起因して、歯車の歯打ち
音が発生し、そのレベルが大きいという問題がある。
【0004】本発明は上記問題に鑑み、ツインクラッチ
式の車両用自動変速機において、歯車の歯打ち音を低
減、または防止することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、変速機入力軸に連結される2つのクラッチと、これ
らクラッチのクラッチ出力軸と変速機出力軸との間を歯
車選択装置の選択操作によって選択的に連結する複数の
歯車列とを備え、一方のクラッチを係合するとともに他
方のクラッチを解放し、かつ、一方のクラッチのクラッ
チ出力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して連結するこ
とにより所望のギヤ段を達成する形式の車両用自動変速
機の変速制御装置であって、あるギヤ段を達成している
ときに所定の歯車選択装置を操作して、現在ギヤ段の達
成のために使用されていない方のクラッチのクラッチ出
力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を介して連結状態
にして待機せしめるプリセレクトを実行するプリセレク
ト手段を有していて、車両の運転状態を検出する運転状
態検出手段と、現在の運転状態が、前記プリセレクトを
実行すると、レベルの大きい歯車歯打ち音が発生する運
転状態か、レベルの小さい歯車歯打ち音が発生する運転
状態かを判定する判定手段とを備え、現在の運転状態
が、前記プリセレクトを実行するとレベルの大きい歯車
歯打ち音が発生する運転状態であると判定された場合
に、前記プリセレクト手段がプリセレクトを実行するの
を禁止することを特徴とする変速制御装置が提供され
る。
【0006】この様に構成された変速制御装置では、プ
リセレクトを実行するとレベルの大きい歯車歯打ち音が
発生する運転状態であると判定された場合にはプリセレ
クトが実行されない。
【0007】請求項2の発明によれば、請求項1に記載
の変速制御装置において、さらに、ダウンシフトを伴う
急加速の要求が大いにありうる運転状態か、ダウンシフ
トを伴う急加速の要求が殆どありえない運転状態かを判
定する判定手段を備え、現在の運転状態が、前記プリセ
レクトを実行した場合にレベルの大きい歯車の歯打ち音
が発生する運転状態で、ダウンシフトを伴う急加速の要
求が殆どありえない運転状態であると判定された場合に
は、前記プリセレクト手段がプリセレクトを実行するの
を禁止するようにした変速制御装置が提供される。
【0008】この様に構成された変速制御装置では、前
記プリセレクトを実行した場合にレベルの大きい歯車の
歯打ち音が発生する運転状態で、ダウンシフトを伴う急
加速の要求が殆どありえない運転状態であると判定され
た場合にはプリセレクトが実行されない。
【0009】請求項3の発明によれば、請求項2に記載
の変速制御装置において、さらに、ダウンシフトを選択
的に実行するダウンシフト手段を備え、現在の運転状態
が、前記プリセレクトを実行した場合にレベルの大きい
歯車歯打ち音が発生する運転状態で、ダウンシフトを伴
う急加速の要求が大いにありうる運転状態であると判定
された場合には、前記ダウンシフト手段がダウンシフト
を実行するようにした変速制御装置が提供される。
【0010】この様に構成された変速制御装置では、プ
リセレクトを実行した場合にレベルの大きい歯車歯打ち
音が発生する運転状態で、ダウンシフトを伴う急加速の
要求が大いにありうる運転状態であると判定された場合
にはダウンシフトが実行される。
【0011】請求項4の発明によれば、請求項1または
2に記載の変速制御装置において、さらに、現在の運転
状態が、前記プリセレクトを実行するのを禁止した場合
に、レベルの大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態
か、レベルの小さい歯車歯打ち音が発生する運転状態か
を判定する手段と、ダウンシフトを選択的に実行するダ
ウンシフト手段とを備え、現在の運転状態が、前記プリ
セレクトを実行するのを禁止した場合であってもレベル
の大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態であると判定
された場合には、前記ダウンシフト手段がダウンシフト
を実行するようにした変速制御装置が提供される。
【0012】この様に構成された変速制御装置では、現
在の運転状態が、プリセレクトを実行するのを禁止した
場合であってもレベルの大きい歯車歯打ち音が発生する
運転状態であると判定された場合にはダウンシフトが実
行される。
【0013】請求項5の発明によれば、変速機入力軸に
連結される2つのクラッチと、これらクラッチのクラッ
チ出力軸と変速機出力軸との間を歯車選択装置の選択操
作によって選択的に連結する複数の歯車列とを備え、一
方のクラッチを係合するとともに他方のクラッチを解放
し、かつ、一方のクラッチのクラッチ出力軸と変速機出
力軸とを歯車列を介して連結することにより所望のギヤ
段を達成する形式の車両用自動変速機の変速制御装置で
あって、あるギヤ段を達成しているときに所定の歯車選
択装置を操作して、現在ギヤ段の達成のために使用され
ていない方のクラッチのクラッチ出力軸と変速機出力軸
とを所定の歯車列を介して連結状態にして待機せしめる
プリセレクトを実行するプリセレクト手段を有してい
て、現在ギヤ段の達成のために使用されていない方のク
ラッチを選択的に弱係合する弱係合手段を備え、前記プ
リセレクト手段が前記プリセレクトを実行するときには
前記弱係合手段が弱係合を実行することを特徴とする変
速制御装置が提供される。
【0014】この様に構成された変速制御装置では、プ
リセレクトを実行するときに現在のギヤ段の達成のため
に使用されていない方のクラッチが弱係合せしめられ
る。
【0015】請求項6の発明によれば、請求項5に記載
の変速制御装置において、さらに、車両の運転状態を検
出する運転状態検出手段と、現在の運転状態が、前記プ
リセレクトを実行した場合にレベルの大きい歯車歯打ち
音が発生する運転状態か、レベルの小さい歯車歯打ち音
が発生する運転状態かを判定する判定手段とを備え、現
在の運転状態が、前記プリセレクトを実行した場合にレ
ベルの小さい歯車歯打ち音が発生する運転状態であると
判定された場合に、前記弱係合手段が弱係合を実行する
のを禁止するようにした変速制御装置が提供される。
【0016】この様に構成された変速制御装置では、前
記プリセレクトを実行した場合にレベルの小さい歯車歯
打ち音が発生する運転状態と判定された場合には、前記
プリセレクトを実行しているときに現在のギヤ段の達成
のために使用されていない方のクラッチは弱係合せしめ
られない。
【0017】請求項7の発明によれば、請求項2に記載
の変速制御装置において、さらに、現在のギヤ段の達成
のために使用されていない方のクラッチを弱係合する弱
係合手段を備え、現在の運転状態が、前記プリセレクト
を実行した場合にレベルの大きい歯車歯打ち音が発生す
る運転状態で、ダウンシフトを伴う急加速の要求が大い
にありうる運転状態であると判定された場合に、前記弱
係合手段が弱係合を実行するようにした変速制御装置が
提供される。
【0018】この様に構成された変速制御装置では、前
記プリセレクトを実行した場合にレベルの大きい歯車歯
打ち音が発生する運転状態で、ダウンシフトを伴う急加
速の要求が大いにありうる運転状態であると判定された
場合には現在のギヤ段の達成のために使用されていない
方のクラッチが弱係合せしめられる。
【0019】請求項8の発明によれば、請求項2に記載
の変速制御装置において、さらに、変速機入力軸には断
接可能なロックアップクラッチを備えたトルクコンバー
タが連結され、現在のギヤ段の達成のために使用されて
いない方のクラッチを弱係合する弱係合手段を備え、現
在の運転状態が、前記プリセレクトした場合にレベルの
大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態で、ダウンシフ
トを伴う急加速の要求が大いにありうる運転状態である
と判定された場合には、前記弱係合手段が弱係合を実行
するか、あるいは、前記ロックアップクラッチを解放せ
しめるようにした変速制御装置が提供される。
【0020】この様に構成された変速制御装置では、プ
リセレクトした場合にレベルの大きい歯車歯打ち音が発
生する運転状態で、ダウンシフトを伴う急加速の要求が
大いにありうる運転状態であると判定された場合には、
現在のギヤ段の達成のために使用されていない方のクラ
ッチを弱係合せしめられるか、あるいは、前記ロックア
ップクラッチが解放せしめられる。
【0021】請求項9の発明によれば、請求項8に記載
の変速制御装置において、前記弱係合手段を作動させた
場合の動力損失と、ロックアップクラッチを解放せしめ
た場合の動力損失を比較して、動力損失の少ない方の操
作をおこなうようにした変速制御装置が提供される。
【0022】この様に構成された変速制御装置では、現
在のギヤ段の達成のために使用されていない方のクラッ
チを弱係合せしめた場合の動力損失と、前記ロックアッ
プクラッチを解放せしめた場合の動力損失が比較され動
力損失の小さい方の操作が実行される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明が適用された、ト
ルクコンバータを備えたツインクラッチ式4段自動変速
機の全体の構造を模式的に示した図である。図1を参照
すると、1はエンジンをあらわし、2はロックアップ機
構付きのトルクコンバータをあらわし、3がツインクラ
ッチ式自動変速機をあらわしている。図示されるよう
に、エンジン1の出力軸10がトルクコンバータ2のフ
ロントカバ−20に連結され、フロントカバ−20は流
体流を介して連結されるポンプインペラ21とタービン
22を介して、あるいは、ロックアップクラッチ23を
介してトルクコンバータ出力軸24に連結され、トルク
コンバータ24の出力軸はツインクラッチ式自動変速機
3の入力軸30に一体回転可能に連結されている。な
お、25はステータ、26はワンウェイクラッチであ
る。
【0024】入力軸30には、クラッチCを構成する第
1クラッチC1の第1クラッチ入力ディスクC1i 、第
2クラッチC2の第2クラッチ入力ディスクC2i が連
結されている。そして、第1クラッチC1の第1クラッ
チ出力ディスクC1o 、第2クラッチC2の第2クラッ
チ出力ディスクC2o に、それぞれ、第1クラッチ出力
軸40、第2クラッチ出力軸50が、入力軸30の外側
に同軸的に連結されている。そして、副軸60と出力軸
70がこれらの軸に平行に配設されている。
【0025】第2クラッチ出力軸50には、クラッチC
の側から、第2速ドライブギヤI2、副軸ドライブギヤ
S 、第4速ドライブギヤI4 が固定的に連結されてい
る。一方、第1クラッチ出力軸40には、第4速ドライ
ブギヤI4 に隣接するようにして第3速ドライブギヤI
3 が、さらにそのトルクコンバータ2側に第1速ドライ
ブギヤI1 が固定的に連結されている。
【0026】出力軸70には、クラッチCの側から、第
2速ドライブギヤI2 と常時噛合する第2速ドリブンギ
ヤO2 、第4速ドライブギヤI4 と常時噛合する第4速
ドリブンギヤO4 、第3速ドライブギヤI3 と常時噛合
する第3速ドリブンギヤO3、第1速ドライブギヤI1
と常時噛合する第1速ドリブンギヤO1 が、それぞれ、
回転自在に取り付けられている。さらに、第1速ドリブ
ンギヤO1 と第3速ドリブンギヤO3 の間には第1同期
装置D1が、第4速ドリブンギヤO4 と第2速ドリブン
ギヤO2 の間には第2同期装置D2が配設されている。
【0027】第1同期装置D1は出力軸70に固定的に
連結された第1ハブH1と、その外周端部上に軸方向摺
動自在に取り付けられた第1スリーブS1からなり、こ
の第1スリーブS1を、第1シフトフォークY1を介し
て第1スリーブアクチュエータACT1によって移動
し、第1速ドリブンギヤO1 に固定結合されている第1
速クラッチギヤG1 、または、第3速ドリブンギヤO3
に固定結合されている第3速クラッチギヤG3 に係合さ
せることによって第1速ドリブンギヤO1 および第3速
ドリブンギヤO3 を選択的に出力軸70に連結させる。
【0028】同様に、第2同期装置D2は出力軸70に
固定的に連結された第2ハブH2と、その外周端部上に
軸方向摺動自在に取り付けられた第2スリーブS2から
なり、この第2スリーブS2を、第2シフトフォークY
2を介して第2スリーブアクチュエータACT2によっ
て移動し、第4速ドリブンギヤO4 に固定結合されてい
る第4速クラッチギヤG4 、または、第2速ドリブンギ
ヤO2 に固定結合されている第2速クラッチギヤG2
係合させることによって第4速ドリブンギヤO 4 および
第2速ドリブンギヤO2 を選択的に出力軸70に連結さ
せる。
【0029】副軸60には、クラッチCの側から、副軸
ドライブギヤIS と常時噛合する副軸ドリブンギヤ
S 、第1速ドライブギヤI1 とアイドラギヤMR を介
して常時噛合する後進ドライブギヤIR が配設されてい
て、この内、副軸ドリブンギヤO S は副軸60に固定的
に連結され、常時副軸60と一体に回転するが、後進ド
ライブギヤIR は回転自在に取り付けられていて、両ギ
ヤの中間に配設された第3同期装置D3により下記の様
に選択的に副軸60に連結される。
【0030】第3同期装置D3は副軸60に固定的に連
結された第3ハブH3と、その外周端部上に軸方向摺動
自在に取り付けられた第3スリーブS3からなり、この
第3スリーブS3を第3シフトフォークY3を介して第
3スリーブアクチュエータACT3によって移動し、後
進ドライブギヤIR に固定結合されている後進クラッチ
ギヤGR に係合させることによって、後進ドライブギヤ
R を選択的に副軸60と一体に回転させる。
【0031】図2は、各変速段における、第1クラッチ
C1、第2クラッチC2、第1スリーブS1、第2スリ
ーブS2、第3スリーブS3の係合の状態を示したもの
である。○が付されたものはその変速段における動力の
伝達のための係合であって、△と▽は変速を早めるため
のプリセレクトをした場合に付加される係合を示してい
て、第2速段、第3速段、第4速段に付された△はダウ
ンシフトに備えたプリセレクトをあらわし、第1速段に
付された▽はアップシフトに備えたプリセレクトをあら
わしている。そしてプリセレクトにより付加された係合
は、その変速段における動力の伝達には寄与しない。
【0032】ここで、第2速段、第3速段、ではダウン
シフトのみならず、アップシフトの可能性もあるのにダ
ウンシフトに備えたプリセレクトのみ示したのは、そも
そもプリセレクトは変速を迅速におこなうためのもので
あるのに対し、アップシフトは急加速を要していない場
合に発生するものであって、予め不意の変速に備えプリ
セレクトをしておいて変速を早める必要が小さいためで
ある。
【0033】図3は図2に示された前進段におけるクラ
ッチの出力ディスクから出力軸70にいたる回転部材の
連結関係を示している。□、○、◇を実線で結んだもの
は動力を伝達するための伝達経路を示しており、それぞ
れ、□は上記区間における動力の入力部材であることを
示し、◇は出力部材であることを示し、○は入力部と出
力部の間で動力の伝達のために回転する部材であること
を示す。■、●、◆を結んだものは、動力を伝達しない
経路を示しているが、その内、実線で結んだものはプリ
セレクトの結果によるものではなく動力を伝達するため
の連結に付随して発生するものであり、破線で結んだも
のはプリセレクトの結果発生するものでありダウンシフ
ト(あるいはアップシフト)に備えた経路であり、点線
で結んだものはプリセレクトの結果発生するものである
がダウンシフト(あるいはアップシフト)後の変速段に
おいて動力の伝達に寄与しないものである。そして、■
は、前記経路の中で回転力を与える部材をしめし、◆は
経路の解放された端部をしめし、●はその中間で回転す
る部材であることを示している。
【0034】例えば、第1速段では第1クラッチC1が
係合されるので第1クラッチ出力ディスクC1o に結合
された第1クラッチ出力軸40が第1速ドライブギヤI
1 、第3速ドライブギヤI3 と共に回転し、第1速ドラ
イブギヤI1 に常時噛合している第1速ドリブンギヤO
1 が回転し、次に、第1スリーブS1が第1速クラッチ
ギヤG1 側に位置していることによって出力軸70が第
1ハブH1、第2ハブH2と共に回転し、動力が伝達さ
れる。また、第3速ドライブギヤI3 に常時噛合してい
る第3速ドリブンギヤO3 も回転するが第3速ドリブン
ギヤO3 は出力軸70とは結合されていないので無負荷
で回転するのみである。また、第2スリーブS2は第2
速クラッチギヤG2 側にプリセレクトされていると第2
速ドリブンギヤO2 が回転せしめられ、その結果、第2
速ドリブンギヤO2 に常時噛合している第2速ドライブ
ギヤI2 が第2クラッチ出力軸50、第4速ドライブギ
ヤI4 、副軸ドライブギヤIS と共に回転する。したが
って、第2クラッチ出力軸50に結合されている第2ク
ラッチ出力ディスクC2o 、さらに、副軸ドライブギヤ
S に常時噛合している副軸ドリブンギヤOS が副軸6
0、第3ハブH3と共に回転し、また、第4速ドライブ
ギヤI4に常時噛合している第4速ドリブンギヤO4
回転する。
【0035】第2速段では第2クラッチC2が係合され
るので第2クラッチ出力ディスクC2o に結合された第
2クラッチ出力軸50が第2速ドライブギヤI2 、第2
クラッチ出力軸50、第4速ドライブギヤI4 、副軸ド
ライブギヤIS と共に回転し、第2速ドライブギヤI2
に常時噛合している第2速ドリブンギヤO2 が回転し、
次に、第2スリーブS2が第2速クラッチギヤG2 側に
位置していることによって出力軸70が第1ハブH1、
第2ハブH2と共に回転し、動力が伝達される。また、
第4速ドライブギヤI4 に常時噛合している第4速ドリ
ブンギヤO4 も回転するが第4速ドリブンギヤO4 は出
力軸70とは結合されていないので無負荷で回転するの
みである。また、副軸ドライブギヤIS に常時噛合して
いる副軸ドリブンギヤOS が副軸60、第3ハブH3と
共に回転する。また、第1スリーブS1は第1速クラッ
チギヤG1 側にプリセレクトされていると第1速ドリブ
ンギヤO1 が回転せしめられ、その結果、第1速ドリブ
ンギヤO1 に常時噛合している第1速ドライブギヤI1
が第1クラッチ出力軸40、第3速ドライブギヤI3
共に回転する。したがって、第3速ドライブギヤI3
常時噛合している第3速ドリブンギヤO3 も回転する。
【0036】第3速段では第1クラッチC1が係合され
るので第1クラッチ出力ディスクC1o に結合された第
1クラッチ出力軸40が第1速ドライブギヤI1 、第3
速ドライブギヤI3 と共に回転し、第3速ドライブギヤ
3 に常時噛合している第3速ドリブンギヤO3 が回転
し、次に、前述のように第3スリーブS3が第3速クラ
ッチギヤG3 側に位置していることによって出力軸70
が第1ハブH1、第2ハブH2と共に回転し、動力が伝
達される。また、第1速ドライブギヤI1 に常時噛合し
ている第1速ドリブンギヤO1 も回転するが第1速ドリ
ブンギヤO1 は出力軸70とは結合されていないので無
負荷で回転するのみである。また、第2スリーブS2は
第2速クラッチギヤG2 側にプリセレクトされていると
第2速ドリブンギヤO2 が回転せしめられ、その結果、
第2速ドリブンギヤO2 に常時噛合している第2速ドラ
イブギヤI2 が第2クラッチ出力軸50、第4速ドライ
ブギヤI4 、副軸ドライブギヤIS と共に回転する。し
たがって、第2クラッチ出力軸50に結合されている第
2クラッチ出力ディスクC2o 、さらに、副軸ドライブ
ギヤIS に常時噛合している副軸ドリブンギヤOS が副
軸60、第3ハブH3と共に回転し、また、第4速ドラ
イブギヤI4に常時噛合している第4速ドリブンギヤO
4 も回転する。
【0037】第4速段では第2クラッチC2が係合され
るので第2クラッチ出力ディスクC2o に結合された第
2クラッチ出力軸50が第2速ドライブギヤI2 、第2
クラッチ出力軸50、第4速ドライブギヤI4 、副軸ド
ライブギヤIS と共に回転し、第4速ドライブギヤI4
に常時噛合している第4速ドリブンギヤO4 が回転し、
次に、第2スリーブS2が第4速クラッチギヤG4 側に
位置していることによって出力軸70が第1ハブH1、
第2ハブH2と共に回転し、動力が伝達される。また、
第2速ドライブギヤI2 に常時噛合している第2速ドリ
ブンギヤO2 も回転するが第2速ドリブンギヤO2 は出
力軸70とは結合されていないので無負荷で回転するの
みである。また、副軸ドライブギヤIS に常時噛合して
いる副軸ドリブンギヤOS が副軸60、第3ハブH3と
共に回転する。また、第1スリーブS1は第3速クラッ
チギヤG3 側にプリセレクトされていると第3速ドリブ
ンギヤO3 が回転せしめられ、その結果、第3速ドリブ
ンギヤO3 に常時噛合している第3速ドライブギヤI3
が第1クラッチ出力軸40、第1速ドライブギヤI1
共に回転する。したがって、第1速ドライブギヤI1
常時噛合している第1速ドリブンギヤO1 も回転する。
【0038】上述のようにダウンシフト(第1速段では
アップシフト)に備えてプリセレクトをおこなうと、エ
ンジントルクを伝達するために使用していない要素も回
転せしめられ、その中には、互いに噛合した歯車が多数
含まれている。ところが、歯車というのは、被駆動側に
負荷がかかっていれば、歯面と歯面の接触が保たれ歯打
ち音は発生しないが、上記のように、プリセレクトがお
こなわれエンジンのトルクを伝達するために使用されず
無負荷で回転せしめられると歯面と歯面の間にガタが生
じて、歯面どうしが叩き合い、その結果、歯打ち音が発
生する。本発明は、このプリセレクトをしたときの歯打
ち音を低減または防止することを目的としており、その
具体的手段については後述されるが、それに先立ち、こ
の歯打ち音の性質について説明する。
【0039】この歯打ち音は、ガタの発生する噛合が直
列に含まれ、変動幅が増幅されることにより大きくな
る。すなわち、例えば、第3速段でダウンシフトに備え
てプリセレクトした場合のように、第2速ドリブンギヤ
2 とガタの生じる噛合によって連結された第2速ドラ
イブギヤI2 と副軸ドライブギヤIS と第4速ドライブ
ギヤI4 が一体回転し、このガタつきながら回転する副
軸ドライブギヤIS と第4速ドライブギヤI 4 に、さら
にガタの生じる噛合によって副軸ドリブンギヤOS と第
4速ドリブンギヤO4 が連結されている場合は歯打ち音
が大きくなる。
【0040】したがって、ガタを防止、あるいは減衰す
ることが、本実施の形態においては重要である。このガ
タ打ち音のエネルギの大きさは、ガタの大きさおよび被
駆動側部材の慣性の大きさの影響を受ける。
【0041】ここで、各変速段におけるプリセレクト時
の動力伝達をしない経路中の被駆動側部材は、第1速段
と第3速段では一体に結合されている第2クラッチ出力
ディスクC2o と第2クラッチ出力軸50と副軸ドライ
ブギヤIS と第2速ドライブギヤI2 と第4速ドライブ
ギヤI4 であり、第2速段と第4速段では一体に結合さ
れている第1クラッチ出力ディスクC1o と第1クラッ
チ出力軸40と第1速ドライブギヤI1 と第3速ドライ
ブギヤI3 である。
【0042】本発明の実施の形態では第2クラッチ出力
ディスクC2o の方が第1クラッチ出力ディスクC1o
の外側に配設されていることもあり、一体結合された第
2クラッチ出力ディスクC2o と第2クラッチ出力軸5
0と副軸ドライブギヤIS と第2速ドライブギヤI2
第4速ドライブギヤI4 の慣性モーメントは、一体結合
された第1クラッチ出力ディスクC1o と第1クラッチ
出力軸40と第1速ドライブギヤI1 と第3速ドライブ
ギヤI3 の慣性モーメントよりも大きい。
【0043】一方、上記被駆動側部材の入力回転速度を
比較する下記のようになる。今、クラッチ出力軸の回転
数をNとすると、各変速段における出力軸70の回転速
度は以下のようになる。 第1速段:N/r1(r1は第1速ドライブギヤI1
ら第1速ドリブンギヤO1 への減速比) 第2速段:N/r2(r2は第2速ドライブギヤI2
ら第2速ドリブンギヤO2 への減速比) 第3速段:N/r3(r3は第3速ドライブギヤI3
ら第3速ドリブンギヤO3 への減速比) 第4速段:N/r4(r4は第4速ドライブギヤI4
ら第4速ドリブンギヤO4 への減速比)
【0044】したがって、上記被駆動側部材の入力回転
速度は、上記の回転数をプリセレクト時に係合されるギ
ヤの減速比の逆数で除したものとなる。すなわち、下記
のようになる。 第1速段のプリセレクト(アップシフト用): (N/r1)/(1/r2)=N×(r2/r1) 第2速段のプリセレクト(ダウンシフト用): (N/r2)/(1/r1)=N×(r1/r2) 第3速段のプリセレクト(ダウンシフト用): (N/r3)/(1/r2)=N×(r2/r3) 第4速段のプリセレクト(ダウンシフト用): (N/r4)/(1/r3)=N×(r3/r4)
【0045】ここで、r1>r2>r3>r4であるこ
とと、前述の慣性モーメントの大小を考えあわせると、
慣性エネルギー∝慣性モーメント×(回転角速度)2
あることから、被駆動側部材の慣性エネルギーは第3速
段で(ダウンシフト用に)プリセレクトした場合に最大
となる。
【0046】そこで、本発明の各実施の形態では、特に
上記の第3速段で(ダウンシフト用に)プリセレクトし
た場合の歯打ち音の低減を目的とした対策を実施する
が、それらは以下の方法を単独または組み合わせて取り
入れたものである。一つは、プリセレクトをおこなう領
域を極力小さくして、歯打ち音の発生範囲を狭くするも
のであり、一つは、ダウンシフトさせて回転数を上げ、
エンジンから入力されるトルクの変動を小さくするもの
であり、一つは、負荷を与えて歯車の歯面と歯面の間の
ガタが発生しないようにするものでり、一つは、適用範
囲がロックアップ領域に限定されるが、ロックアップク
ラッチを解放してエンジンから入力されるトルクの変動
を小さくするものである。
【0047】上記の対策は、第1クラッチC1、第2ク
ラッチC2の係合、解放、第1スリーブS1、第2スリ
ーブS2の所定位置への移動、あるいはロックアップク
ラッチの係合、解放を制御することによりおこなわれ
る。
【0048】第1クラッチC1と第2クラッチC2の係
合、解放の制御は、それぞれ、第1クラッチ入力ディス
クC1i 、第2クラッチ入力ディスクC2i に連結され
た第1クラッチ・クラッチプレート(図示しない)、第
2クラッチ・クラッチプレート(図示しない)を、油圧
によって駆動される第1クラッチピストン(図示しな
い)、第2クラッチピストン(図示しない)によって、
第1クラッチ出力ディスクC1o 、第2クラッチ出力デ
ィスクC2o に連結された第1クラッチ・クラッチプレ
ート(図示しない)、第2クラッチ・クラッチプレート
(図示しない)に摩擦係合せしめることによっておこな
われる。そして、前記ピストンの駆動は、図1における
油圧供給源OPから供給された作動油をピストン油室に
給排制御することによりおこなわれ、第1クラッチ供給
油圧制御弁VC1および第2クラッチ供給油圧制御弁V
C2を電子制御ユニット(以下ECUという)100に
よって制御することによりおこなわれる。
【0049】また、第1スリーブS1、第2スリーブS
2、第3スリーブS3の移動は、前述したように、それ
ぞれ、第1スリーブアクチュエータACT1、第2スリ
ーブアクチュエータACT2、第3スリーブアクチュエ
ータACT3によりおこなわれる。各アクチュエータの
構造の詳細な説明は省略するが、シフトフォークが連結
されたピストンを所望の方向に移動せしめるものであっ
て、油圧供給源P0から供給された作動油をピストンの
両側に形成されているピストン油室に給排制御すること
によりおこなわれ、そのために、各ピストン油室への作
動油の供給を制御する弁と、各ピストン油室からの作動
油の排出を制御する弁とを有し、ECU100によって
これらの弁の開閉を制御する。
【0050】また、ロックアップクラッチ23の係合、
解放の制御は、公知のように、フロントカバ−20とロ
ックアップクラッチ23の間からポンプ21とステータ
25の間に向けて作動油を流すか、逆に、ポンプ21と
ステータ25の間からフロントカバ−20とロックアッ
プクラッチ23の間へ向けて作動油を流すかによりおこ
なわれ、そのためのロックアップ油圧制御弁VLが設け
られており、ロックアップ油圧制御弁VLもECU10
0により制御される。
【0051】ECU100は、デジタルコンピュータか
らなり、相互に接続された入力インターフェイス回路1
01、ADC(アナログデジタル変換器)102、CP
U(マイクロプロセッサ)103、RAM(ランダムア
クセスメモリ)104、ROM(リードオンリメモリ)
105、出力インターフェイス回路106を具備してい
る。
【0052】CPU103には、ギヤ段位置を検出する
ギヤ段センサ111、変速機出力軸回転数を検出する変
速機出力軸回転数センサ112、スロットル開度を検出
するスロットル開度センサ113、エンジン回転数を検
出するエンジン回転数センサ114等の各センサの出力
信号が、入力インターフェイス回路101を介して、あ
るいはさらにADC102を介して入力される。CPU
103は上記各種センサの値と、ROM105に記憶し
ておいたデータから後述する演算をおこない、前記歯打
ち音を低減するようにツインクラッチ式自動変速機のク
ラッチを制御する第1クラッチ供給油圧制御弁VC1お
よび第2クラッチ供給油圧制御弁VC2を制御する信
号、前記各スリーブを移動せしめるアクチュエータを制
御する信号、前記ロックアップクラッチを制御するロッ
クアップ油圧制御弁VLを制御する信号を発生し、出力
インターフェイス回路106を介して、それぞれに送出
する。
【0053】以下、各実施の形態について説明する。初
めに、第1の実施の形態の制御について説明する。この
第1の実施の形態の制御はプリセレクトをする領域を小
さくするタイプのものであって、上記のようにプリセレ
クトした場合にレベルの大きい歯車歯打ち音が発生する
運転状態としての第3速段において、ダウンシフトはダ
ウンシフトした後のエンジンの高回転の高出力状態、自
動変速機のトルク増幅効果を利用して急加速をしようと
するものであるので、ダウンシフトしても高回転の高出
力状態が得られない程の低回転、低出力で現在走行して
いる場合はプリセレクトをしないようにする。
【0054】そのため、第1の実施の形態においては、
第3速段において図4に示すような変速機出力軸回転数
NTとスロットル開度TAに対して、ダウンシフトをと
もなう急加速が大いに要求される領域であるか、ダウン
シフトをともなう急加速が殆ど要求されない領域である
かということを勘案して作成された、プリセレクトを実
行すべき領域とプリセレクトを実行すべきでない領域を
示すマップを有し、現在の運転状態がプリセレクトを実
行すべき領域であればプリセレクトを実施し、実行すべ
きでない領域であればプリセレクトを実施しないように
するものである。
【0055】図5に示すのが上記のプリセレクトの実行
および、解除を制御するルーチンのフローチャートであ
って、ステップ501においてギヤ段センサ111から
の信号より現在のギヤ段GNを、スロットル開度センサ
113からの信号よりスロットル開度TA、変速機出力
軸回転数センサ112からの信号より変速機出力軸回転
数NTを読み込み、ステップ502において、第3速段
かどうかの判定をおこなう。
【0056】その結果、NO、すなわち、第3速段でな
いと判定された場合には、ギヤ段に応じてプリセレクト
が実行されるように、ステップ503に進み、まず、ギ
ヤ段が第1速段であるかどうかを判定し、YESであれ
ばステップ504に進み第2スリーブアクチュエータA
CT2を第2スリーブS2が第2速クラッチギヤG2
第2ハブH2を連結するように作動せしめてステップ5
12に進んでリターンし、ステップ503でNOであれ
ばステップ505に進みギヤ段が第2速段であるかどう
かを判定し、YESであればステップ506に進み第1
スリーブアクチュエータACT1を第1スリーブS1が
第1速クラッチギヤG1 と第1ハブH1を連結するよう
に作動せしめてステップ512に進んでリターンし、ス
テップ505でNOであればステップ507に進みギヤ
段が第4速段であるかどうかを判定し、YESであれば
ステップ508に進み第1スリーブアクチュエータAC
T1を第1スリーブS1が第3速クラッチギヤG3 と第
1ハブH1を連結するように作動せしめてステップ51
2に進んでリターンする。
【0057】一方、ステップ502において、NO、す
なわち、第3速段であると判定された場合には、ステッ
プ509に進み、図4に示すマップから現在の運転状態
がプリセレクトを実行すべき領域であるかどうかを判定
する。その結果、YESであればステップ510に進み
第2スリーブアクチュエータACT2を第2スリーブS
2が第2速クラッチギヤG2 と第2ハブH2を連結する
ように作動せしめてステップ512に進んでリターン
し、ステップ509でNOであればステップ511に進
んで第2スリーブS2を中間位置にあるように作動せし
めてステップ512に進んでリターンする。
【0058】第1の実施の形態では上記のように制御さ
れるので、第3速段において、例えば、図4におけるA
点で運転している場合は必然的にエンジン回転数も低
く、素早い変速が要求されないのでプリセレクトがされ
ず、その分、歯打ち音の発生領域が減る。一方、図4の
B点で運転している場合はスロットル開度は比較的小さ
いにもかかわらずエンジン回転数は高く、出力はかなり
高く、この状態から急加速を要求されることもあり得る
ので、素早い変速ができるように、上述のようなプリセ
レクトが実施される。
【0059】なお、上記の第1の実施の形態では、プリ
セレクトをした場合にレベルの大きい歯車歯打ち音が発
生する運転状態の判定として、現在の運転状態が第3速
段か否かに基づいて判定をおこなっているが、各速度段
毎(除く後進段)にレベルの大きい歯車歯打ち音が発生
する運転状態か否かを判定するようにもでき、以下のよ
うな変形例も可能である。すなわち、各速度段毎に図6
に示すようなエンジン回転数NEとスロットル開度TA
に対する歯打ち音のレベルが小さく容認できる領域と歯
打ち音のレベルが大きく容認できない領域を示すマップ
を記憶しておいて、歯打ち音のレベルが大きく容認でき
ない領域にあるときにはプリセレクトをせず、歯打ち音
のレベルが小さく容認できる領域にあるときにはプリセ
レクトするようにしてもよいし、あるいは、さらに進め
て図7に示すように、予め、エンジン回転数NEとスロ
ットル開度TAに対してプリセレクトする領域と、プリ
セレクトしない領域をさだめたマップを記憶しておい
て、その区分けに基づいておこなってもよいし、さらに
エンジン回転数NEの大小だけで区分けしてもよい。
【0060】図8は第2の実施の形態のフローチャート
である。この第2の実施の形態は、プリセレクトを実行
するか、しないかの判定を第1の実施の形態の変形例の
一つとして図6に示したマップ、すなわち、エンジン回
転数NEとスロットル開度TAに対する歯打ち音のレベ
ルが小さく容認できる領域と歯打ち音のレベルが大きく
容認できない領域を示すマップでおこない、また、ダウ
ンシフトをともなう、急加速の要求が大いにある場合、
あるいは、プリセレクトを実行するのを禁止した場合で
あっても以前歯打ち音のレベルが大きく容認できない場
合には、プリセレクトを実行してダウンシフトさせて、
回転数を上げ歯打ち音を低減するものである。
【0061】図8において、ステップ801においてギ
ヤ段センサ111からの信号より現在のギヤ段GNを、
スロットル開度センサ113からの信号よりスロットル
開度TA、エンジン回転数センサ114からの信号より
エンジン回転数NEを読み込み、ステップ802におい
て、歯打ち音が容認できるレベルにあるかどうかの判定
をおこない、YES、すなわち、歯打ち音が小さく容認
できるレベルと判定された場合は、以下、第1の実施の
形態のステップ503から508と同様なステップをス
テップ803から808で実行してステップ811に進
む。ステップ811は後述するダウンシフトを実行する
フラグが1であるかどうかを判定するステップであるの
で、歯打ち音が容認できるレベルにあってステップ80
3から808を進んできた場合は、NOであるのでその
ままステップ818に進んでリターンする。
【0062】一方、ステップ802において、NO、す
なわち、歯打ち音が大きく容認できないレベルと判定さ
れた場合は、ステップ809に進み、ダウンシフトすべ
きかどうか、すなわち、図4と同様なマップを用いダウ
ンシフトをともなう急加速の要求が大いにある運転状態
かどうか、あるいは、図6と同様なマップを用いプリセ
レクトを実行するのを禁止した場合であっても依然歯打
ち音のレベルが大きく容認できない運転状態かどうかを
判定する。その結果、YES、すなわち、ダウンシフト
すべきと判定された場合はステップ810に進み、ダウ
ンシフトを実行するフラグFDS=1にして、以下、ス
テップ803から808を実行してステップ811に進
む、フラグFDS=1であるのでステップ812に進ん
でダウンシフトを実行して、ステップ813でフラグF
DSをクリアしてステップ818に進んでリターンす
る。ステップ809でNO、すなわち、ダウンシフトを
すべきと判定されない場合は第1の実施の形態のステッ
プ511と同様なステップを814から817で実行し
てステップ818に進んでリターンする。
【0063】図9は第3の実施の形態のフローチャート
である。この第3の実施の形態では、プリセレクトを実
行するとともに、図6に示されるようなマップ、すなわ
ち、エンジン回転数NEとスロットル開度TAに対し
て、プリセレクトを実行した場合に歯打ち音のレベルが
小さく容認できる領域と歯打ち音のレベルが大きく容認
できない領域を示すマップが予めROM105に記憶さ
れており、歯打ち音のレベルが大きく容認できない領域
にあれば、現在係合していない方のクラッチを弱係合し
て引きずらせ、無負荷で回転せしめられていた歯車類に
負荷を与え歯面の間のガタをなくし歯打ち音を抑止す
る。ステップ901においてギヤ段センサ111からの
信号より現在のギヤ段GNを、スロットル開度センサ1
13からの信号よりスロットル開度TA、エンジン回転
数センサ114からの信号よりエンジン回転数NEを読
み込み、ステップ902においてプリセレクトを実行
し、ステップ903において、歯打ち音が容認できるレ
ベルにあるかどうかの判定をおこなう。
【0064】その結果、NO、すなわち、歯打ち音が大
きく容認できないれべると判定された場合には、ステッ
プ904に進みギヤ段が第1速段または第3速段である
かどうかを判定し、YESであればステップ905に進
み第2クラッチC2が弱係合するように第2クラッチ供
給油圧制御弁VC2を制御せしめてステップ908に進
んでリターンする。ステップ904でNOであればステ
ップ906に進みギヤ段が第2速段または第4速段であ
るかどうかを判定し、YESであればステップ907に
進み第1クラッチC1が弱係合するように第1クラッチ
供給油圧制御弁VC1を制御せしめてステップ908に
進んでリターンし、NOであればそのままステップ90
8に飛んでリターンする。
【0065】なお、この第3の実施の形態は、図5の第
1の実施の形態や図8の第2の実施の形態と併用するこ
とも可能であり、例えば、第1の実施の形態において
は、ステップ509にて現在の運転状態がダウンシフト
を伴う急加速の要求が大いにありプリセレクトを実行す
べきと判断されるときには、急加速の要求を重視してス
テップ510にてプリセレクトを実行しているため、歯
車歯打ち音の低減効果を得ることができないものであっ
たが、ステップ510においてプリセレクトを実行する
ときには、第3の実施の形態に示される制御を併用し、
すなわち第2クラッチC2を弱係合せしめるようにして
もよく、このようにすることで急加速の要求を重視しつ
つ歯車歯打ち音を低減することができる。また、第2の
実施の形態においては、ステップ809にて現在の運転
状態がダウンシフトを伴う急加速の要求が大いにあると
判断されるときにはダウンシフトを実行するようにして
歯車歯打ち音を低減していたが、ダウンシフトの実行に
代えてクラッチを弱係合せしめるようにしてもよい。
【0066】図10は、上記の第2の実施の形態に第3
の実施の形態を組み合わせた第4の実施の形態のフロー
チャートであり、以下、第2の実施の形態と異なる部分
のみ説明する。ステップ1002にてプリセレクトを実
行した場合の歯車歯打ち音のレベルが大きく容認できな
いと判定されると、ステップ1009にて現在の運転状
態が急加速の要求が大いにありうる状態か否かが判定さ
れる。この結果、YESであればステップ1010にお
いて、弱係合するフラグFJK=1にして、以下、プリ
セレクトを実行すると共に、ステップ1011から10
15を実行し、NOであればステップ1016において
フラグFJK=0にする。ステップ1011において
は、フラグFJKが1であるか否かを判定し、YESと
判定された場合にはステップ1012に進み、ギヤ段が
第1速段または第3速段であるかどうかを判定し、YE
Sであればステップ1013に進み第2クラッチを弱係
合せしめてステップ1021に進んでリターンする。ス
テップ1012でNOであればステップ1014に進
み、ギヤ段が第2速段または第4速段であるかどうかを
判定し、YESであればステップ1015に進み第1ク
ラッチを弱係合せしめてステップ1021に進んでリタ
ーンし、NOであればそのままステップ1021に飛ん
でリターンする。
【0067】次に第5の実施の形態について説明する。
この第5の実施の形態は、トルクコンバータのロックア
ップを制御するために図11にしめすようなロックアッ
プ領域マップが別途ROM105に記憶されていて、こ
のマップからロックアップ領域であると判定される場合
であっても、スロットル開度とエンジン回転数NEから
プリセレクトを実行した場合大きなレベルの歯打ち音が
発生すると判定される場合にはトルクコンバータ2のロ
ックアップクラッチ23を解放あるいは半係合状態にし
てエンジンのトルク変動が伝達されるのを抑制するもの
である。そこで、予め図12に示すようなマップをRO
M105に記憶させておく。このマップは歯打ち音が発
生しそのレベルが大きい領域ではトルクコンバータ2の
ロックアップクラッチ23を完全解放させ、発生しない
領域では完全係合させ、その中間の領域では、ロックア
ップクラッチ23を滑らせるものである。このようにす
ることによって、歯打ち音の発生領域ではロックアップ
クラッチ23を解放、あるいは、滑らせることによって
エンジンのトルク変動がギヤに伝えられることが抑制さ
れ、歯打ち音が低減される。
【0068】ただし、この第5の実施の形態において
は、ロックアップ領域(スロットル開度TAと変速機出
力軸回転数NTとから)であって、歯打ち音が発生する
領域において、ロックアップクラッチを解放あるいはス
リップさせて対処するという方法の方が動力損失が大き
いか、あるいは、前記第4の実施の形態のように、ツイ
ンクラッチ式自動変速機3の現在動力伝達に使用してい
ない方のクラッチを弱係合して対処する方法の方が損失
が大きいのかを比較して、損失の少ない方のやりかたで
対処するようにされている。
【0069】図13が上記の制御をおこなう第5の実施
の形態のフローチャートであるが、これは、ロックアッ
プ領域に関する制御であるので、全運転域において制御
をおこなうことはできないので、他の、例えば、第4の
実施の形態のフローチャートと組み合わせて使用され
る。この場合、図10の第4の実施の形態のフローチャ
ートのステップ1011と1012の間にステップ13
01から1309が配されている。図10のステップ1
011にて、フラグFJKが1であると判定されると、
ステップ1301に進み、ステップ1301において上
述した図11のマップからロックアップ領域にあるか否
かを判定する。その結果NOであれば、すなわちロック
アップ領域にないときは、ステップ1012に飛んでク
ラッチを弱係合せしめ歯車歯打ち音を低減し、YESで
あればステップ1302に進む。ステップ1302にお
いては、上述した図12のマップから第1スリップ領域
にあるか否かを判定し、YESであれば、ステップ13
03において、後述するステップ1304において、ロ
ックアップクラッチをスリップさせた場合の動力損失Q
LUが、クラッチを弱係合した場合の動力損失QCLよりも
小さいかどうかを判定する。その結果、YESであれ
ば、ステップ1305において、トルクコンバータ2の
出力回転数が入力回転数に対して予め決めた第1の差Δ
N、例えば、50回転だけ小さくなるようにロックアッ
プ油圧制御弁VLを制御し、NOであればステップ10
12に進みクラッチを弱係合せしめる。
【0070】以下、ステップ1302において、NOと
判定されると、ステップ1305において、第2スリッ
プ領域にあるか否かを判定し、YESと判定されるとき
にはステップ1306に進み、NOと判定されるときに
はロックアップOFF領域にあるものとしてステップ1
308に進む。ステップ1306、1308では、ステ
ップ1303と同様に、それぞれにおいて、ロックアッ
プクラッチをスリップさせる、あるいは解放した場合の
動力の損失QLUが、クラッチを弱係合した場合の動力損
失QCLよりも小さいかどうかを判定し、ステップ130
6において、YESであれば、ステップ1307におい
て、トルクコンバータ2の出力回転数が入力回転数に対
して予め決めた第2の差ΔN、例えば、150回転だけ
小さくなるように制御し、あるいはステップ1308に
おいてYESであれば、ステップ1309においてロッ
クアップクラッチを完全解放するように制御し、ステッ
プ1306、あるいはステップ1308においてNOで
あればステップ1012に進みクラッチを弱係合せしめ
る。
【0071】以上の第1から第5の実施の形態では、プ
リセレクトを実行した場合のレベルの大きい歯車歯打ち
音が発生する運転状態を変速段、スロットル開度やエン
ジン回転数から判定しているが、歯打ち音そのものを検
出することによりレベルの大きい歯車歯打ち音が発生す
る運転状態を判定することも可能である。以下に説明す
る、第6の実施の形態はその一例である。この第6の実
施の形態は、第3の実施の形態の変形であって、エンジ
ンのノックセンサと同じような歯打ち音の大きさに応じ
て歯打ち音信号を発生する歯打ち音センサ(詳細は省略
する)を設けて、その信号のレベルに応じてクラッチの
係合度合いを変更するものである。
【0072】図14が第6の実施の形態の制御のフロー
チャートであって、第3の実施の形態で読み込んでいた
ギヤ段GN、スロットル開度TA、エンジン回転数NE
に加えて歯打ち音センサの出力信号FNを読み込み(ス
テップ1401)、その後、現在のギヤ段数が第1速段
または第3速段の場合、第2速段または第4速段の場合
のそれぞれについて、歯打ち音センサの出力信号FNの
レベルが最も低い第1の判定条件FN1よりも小さいか
どうか判定し(第1速段または第3速段の場合ステップ
1403、第2速段または第4速段の場合1410)、
YESの場合は何もせずそのままリターンせしめ、NO
の場合は、さらに第1の判定条件FN1と次に大きい第
2の判定条件FN2の間にあるかどうかを判定し(ステ
ップ1404、1411)、YESの場合はツインクラ
ッチ式変速機の現在係合されていない方のクラッチを第
1段階の弱係合にし(ステップ1406、1413)、
NOの場合は、さらに第2の判定条件FN2よりも大き
い第3の判定条件FN3の間にあるかどうかを判定し
(ステップ1405、1412)、YESの場合は前記
クラッチを第1段階の弱係合よりも強い第2段階の弱係
合にし(ステップ1407、1414)、第3の判定条
件FN3よりも大きければ第2段階の弱係合よりも強い
第3段階の弱係合にする(ステップ1408、141
5)ものである。
【0073】
【発明の効果】本発明によればツインクラッチ式自動変
速機においてプリセレクトにより発生する歯打ち音の発
生を低減、あるいは防止することができ車両の静粛性が
向上する。特に、請求項1、2のようにすればレベルの
大きい歯打ち音が発生する領域ではプリセレクトが実行
されないのでレベルの大きい歯打ち音の発生が防止さ
れ、とりわけ請求項2のようにすれば急加速が要求され
る範囲ではプリセレクトされるので運転性がそこなわれ
ない。特に、請求項3、4のようにすればダウンシフト
が実行され、エンジン回転数が上昇し、トルク変動が小
さくなるので歯打ち音のレベルが低下する。特に、請求
項5、6、7のようにすればプリセレクトを実行してい
るときに現在のギヤ段の達成のために使用されていない
方のクラッチが弱係合せしめられるので、プリセレクト
しても歯打ち音の発生が防止され、とりわけ、請求項
6、7のようにすれば弱係合される範囲が限定されるの
で、燃費の低下を抑えながら有効にレベルが大きく不快
な歯打ち音の発生を防止することができる。特に、請求
項8、9のようにすれば、ロックアップ領域ではロック
アップクラッチの係合度合いを調整することで歯打ち音
の発生を抑制することができ、とりわけ、請求項9のよ
うにすれば、それを変速段の達成のために使用されてい
ない方のクラッチを弱係合せしめた場合の効率と、前記
ロックアップクラッチを解放せしめた場合の効率が比較
され効率の良い方の操作が実行されるので効率の低下を
抑えながら歯打ち音の低下ができ燃費の低減を抑制でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるツインクラッチ式変速機の構成を
模式的に示した図である。
【図2】各変速段を達成するための各要素の作動の組み
合わせ表である。
【図3】各変速段における各要素の連結状態を示す図で
ある。
【図4】第3速段のスロットル開度と変速機出力軸回転
数に対するダウンシフト線とプリセレクト領域をしめす
マップである。
【図5】第1の実施の形態のプリセレクト制御のフロー
チャートである。
【図6】ある速度段のスロットル開度とエンジン回転数
に対する歯打ち音の発生領域をしめすマップである。
【図7】ある速度段のスロットル開度とエンジン回転数
に対するプリセレクト領域をしめすマップである。
【図8】第2の実施の形態の制御のフローチャートであ
る。
【図9】第3の実施の形態の制御のフローチャートであ
る。
【図10】第4の実施の形態の制御のフローチャートで
ある。
【図11】スロットル開度と変速機出力軸回転数に対す
るトルクコンバータのロックアップの制御マップであ
る。
【図12】ある速度段のエンジン回転数とスロットル開
度に対するロックアップクラッチの制御のマップであ
る。
【図13】第5の実施の形態の制御のフローチャートで
ある。
【図14】第6の実施の形態の制御のフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1…エンジン 2…トルクコンバータ 3…ツインクラッチ式自動変速機 10…エンジン出力軸 30…(変速機)入力軸 40…第1クラッチ出力軸 50…第2クラッチ出力軸 60…副軸 70…(変速機)出力軸 100…電子制御ユニット C1…第1クラッチ C2…第2クラッチ C1i ,C2i …第1,第2クラッチ入力ディスク C1o ,C2o …第1,第2クラッチ出力ディスク I1 ,I2 ,I3 ,I4 ,IR …第1,2,3,4速,
後進ドライブギヤ O1 ,O2 ,O3 ,O4 ,OR …第1,2,3,4速,
後進ドリブンギヤ Is …副軸ドライブギヤ Os …副軸ドリブンギヤ MR …後進アイドラギヤ G1 ,G2 ,G3 ,G4 ,GR …第1,2,3,4速,
後進クラッチギヤ H1,H2,H3…第1,2,3ハブ Y1,Y2,Y3…第1,2,3シフトフォーク S1,S2,S3…第1,2,3スリーブ ACT1,ACT2,ACT3…第1,2,3スリーブ
アクチュエータ VC1,VC2…第1,2クラッチ供給油圧制御弁 VL…ロックアップクラッチ供給油圧制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−221347(JP,A) 特開 昭58−149448(JP,A) 特開 昭61−153045(JP,A) 特開 平2−129460(JP,A) 実開 昭63−152728(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機入力軸に連結される2つのクラッ
    チと、これらクラッチのクラッチ出力軸と変速機出力軸
    との間を歯車選択装置の選択操作によって選択的に連結
    する複数の歯車列とを備え、一方のクラッチを係合する
    とともに他方のクラッチを解放し、かつ、一方のクラッ
    チのクラッチ出力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して
    連結することにより所望のギヤ段を達成する形式の車両
    用自動変速機の変速制御装置であって、 あるギヤ段を達成しているときに所定の歯車選択装置を
    操作して、現在ギヤ段の達成のために使用されていない
    方のクラッチのクラッチ出力軸と変速機出力軸とを所定
    の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるプリセレ
    クトを実行するプリセレクト手段を有していて、 車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 現在の運転状態が、前記プリセレクトを実行すると、レ
    ベルの大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態か、レベ
    ルの小さい歯車歯打ち音が発生する運転状態かを判定す
    る判定手段とを備え、 現在の運転状態が、前記プリセレクトを実行するとレベ
    ルの大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態であると判
    定された場合に、 前記プリセレクト手段がプリセレクトを実行するのを禁
    することを特徴とする変速制御装置。
  2. 【請求項2】 さらに、ダウンシフトを伴う急加速の要
    求が大いにありうる運転状態か、ダウンシフトを伴う急
    加速の要求が殆どありえない運転状態かを判定する判定
    手段を備え、 現在の運転状態が、前記プリセレクトを実行した場合に
    レベルの大きい歯車の歯打ち音が発生する運転状態で、
    ダウンシフトを伴う急加速の要求が殆どありえない運転
    状態であると判定された場合には、 前記プリセレクト手段がプリセレクトを実行するのを禁
    止することを特徴とする請求項1に記載の変速制御装
    置。
  3. 【請求項3】 さらに、ダウンシフトを選択的に実行す
    るダウンシフト手段を備え、 現在の運転状態が、前記プリセレクトを実行した場合に
    レベルの大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態で、ダ
    ウンシフトを伴う急加速の要求が大いにありうる運転状
    態であると判定された場合には、 前記ダウンシフト手段がダウンシフトを実行することを
    特徴とする請求項2に記載の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 さらに、現在の運転状態が、前記プリセ
    レクトを実行するのを禁止した場合に、レベルの大きい
    歯車歯打ち音が発生する運転状態か、レベルの小さい歯
    車歯打ち音が発生する運転状態かを判定する手段と、 ダウンシフトを選択的に実行するダウンシフト手段とを
    備え、 現在の運転状態が、前記プリセレクトを実行するのを禁
    止した場合であってもレベルの大きい歯車歯打ち音が発
    生する運転状態であると判定された場合には、 前記ダウンシフト手段がダウンシフトを実行することを
    特徴とする請求項1または2に記載の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 変速機入力軸に連結される2つのクラッ
    チと、これらクラッチのクラッチ出力軸と変速機出力軸
    との間を歯車選択装置の選択操作によって選択的に連結
    する複数の歯車列とを備え、一方のクラッチを係合する
    とともに他方のクラッチを解放し、かつ、一方のクラッ
    チのクラッチ出力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して
    連結することにより所望のギヤ段を達成する形式の車両
    用自動変速機の変速制御装置であって、 あるギヤ段を達成しているときに所定の歯車選択装置を
    操作して、現在ギヤ段の達成のために使用されていない
    方のクラッチのクラッチ出力軸と変速機出力軸とを所定
    の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるプリセレ
    クトを実行するプリセレクト手段を有していて、 現在ギヤ段の達成のために使用されていない方のクラッ
    チを選択的に弱係合する弱係合手段を備え、 前記プリセレクト手段が前記プリセレクトを実行すると
    きには前記弱係合手段が弱係合を実行することを特徴と
    する変速制御装置。
  6. 【請求項6】 さらに、車両の運転状態を検出する運転
    状態検出手段と、 現在の運転状態が、前記プリセレクトを実行した場合に
    レベルの大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態か、レ
    ベルの小さい歯車歯打ち音が発生する運転状態かを判定
    する判定手段とを備え、 現在の運転状態が、前記プリセレクトを実行した場合に
    レベルの小さい歯車歯打ち音が発生する運転状態である
    と判定された場合に、 前記弱係合手段が弱係合を実行するのを禁止することを
    特徴とする請求項5に記載の変速制御装置。
  7. 【請求項7】 さらに、現在のギヤ段の達成のために使
    用されていない方のクラッチを弱係合する弱係合手段を
    備え、 現在の運転状態が、前記プリセレクトを実行した場合に
    レベルの大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態で、ダ
    ウンシフトを伴う急加速の要求が大いにありうる運転状
    態であると判定された場合には、 前記弱係合手段が弱係合を実行することを特徴とする請
    求項2に記載の変速制御装置。
  8. 【請求項8】 さらに、変速機入力軸には断接可能なロ
    ックアップクラッチを備えたトルクコンバータが連結さ
    れ、 現在のギヤ段の達成のために使用されていない方のクラ
    ッチを弱係合する弱係合手段を備え、 現在の運転状態が、前記プリセレクトした場合にレベル
    の大きい歯車歯打ち音が発生する運転状態で、ダウンシ
    フトを伴う急加速の要求が大いにありうる運転状態であ
    ると判定された場合には、 前記弱係合手段が弱係合を実行するか、あるいは、前記
    ロックアップクラッチを解放せしめることを特徴とする
    請求項2に記載の変速制御装置。
  9. 【請求項9】 前記弱係合手段を作動させた場合の動力
    損失と、ロックアップクラッチを解放せしめた場合の動
    力損失を比較して、動力損失の少ない方の操作をおこな
    うことを特徴とする請求項8に記載の変速制御装置。
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