JP2000249220A - 車両用自動変速機制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機制御装置

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JP2000249220A
JP2000249220A JP11056807A JP5680799A JP2000249220A JP 2000249220 A JP2000249220 A JP 2000249220A JP 11056807 A JP11056807 A JP 11056807A JP 5680799 A JP5680799 A JP 5680799A JP 2000249220 A JP2000249220 A JP 2000249220A
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JP
Japan
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automatic transmission
vehicle speed
speed sensor
vehicle
reverse
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JP11056807A
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Tetsuji Ozaki
哲司 小崎
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車速センサの異常時、簡単な構成で複雑な処
理を行うことなく自動変速機における後進禁止機能を確
実に維持すること。 【解決手段】 出力軸回転数センサ(車速センサ)21
の異常が検出されたのちでは、出力軸回転数センサ21
からの出力軸回転数(車速)に換えてタービン回転数セ
ンサ19からのタービン回転数Ntとこのときのギヤ比
とを用いたB/U(バックアップ)車速が採用され、こ
のB/U車速と所定の後進禁止速度とが比較判定され
る。この比較判定結果に基づき自動変速機1における後
進時に必要な摩擦係合要素の油圧の供給が禁止される。
このため、出力軸回転数センサ21が異常となっても、
構成を変更することなく複雑な処理を行うことなく、そ
れまでの自動変速機1における変速制御を続行すること
ができると共に、後進禁止(リバースインヒビット)機
能を確実に維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載される
自動変速機を変速制御する車両用自動変速機制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に搭載される自動変速機で
は、所定車速以上で前進走行中に誤ったシフト操作によ
って後進レンジへのセレクトが行われたとき、後進用の
変速ギヤ段を選択する摩擦係合要素を係合することを防
止する後進禁止(Reverse Inhibit:リバースインヒビッ
ト)機能を備えている。
【0003】そして、電子制御による自動変速機制御装
置においては、車速センサからの出力信号に基づき所定
車速以上での前進走行を検出し、このときに後進レンジ
へのセレクト信号の入力があると、後進用の摩擦係合要
素への油圧導入を中止(禁止)することで後進禁止機能
を実現している。
【0004】これに関連する先行技術文献としては、特
開平5−263915号公報にて開示されたものが知ら
れている。一般に、車速センサが異常となったときに
は、自動変速機における他の変速機能を維持するため車
速を所定値に固定することが行われる。すると、自動変
速機における後進禁止機能が常時、作動することとな
り、停車時のシフト操作による後進レンジへのセレクト
であっても車両を後進走行させることができなくなる。
これに対処するため、このものでは、車速センサの異常
時には、自動変速機における後進禁止機能を解除し車両
の後進走行を実現する技術が示されている。
【0005】また、実開平5−75555号公報にて開
示されたものが知られている。このものでは、車両のパ
ワートレインの第1の回転体の回転数を計測する第1の
センサが異常となったときには、他の同等のセンサ信号
を代用して、自動変速機のアップシフトが実行できるよ
うにし、内燃機関のオーバレブ(過回転)を防止する技
術が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動変速機
における後進レンジへのセレクトは運転者のシフト操作
によるものであるため、故意ではなくても誤ったシフト
操作によって車両の前進走行中に後進レンジへのセレク
トが実行されることが考えられる。前者において、この
とき車速センサが異常で自動変速機における後進禁止機
能が解除状態になると、後進用の摩擦係合要素への油圧
の導入によりインターロックや回転部材への逆トルク入
力が行われる。すると、摩擦係合要素や変速ギヤに過大
な負荷がかかり、急激な車両の減速が発生したり、自動
変速機内部に損傷が生じたりするという不具合があっ
た。
【0007】後者においては、第1のセンサの異常時に
他のセンサ信号への置換によって自動変速機のアップシ
フト機能を維持できるようにしている。しかし、回転信
号だけでは自動変速機が前進レンジにあるか後進レンジ
にあるかの区別ができないため、単にセンサ信号の置換
だけでは自動変速機における後進禁止機能を適切に維持
できないこととなる。つまり、自動変速機における後進
禁止機能が必要な所定車速以上で後退走行中において、
一旦、中立(ニュートラル)レンジに入れたのち、再び
後進レンジにシフト操作した場合等に後進レンジを達成
できるようにするには、各レンジに対するセレクト信号
の履歴と関連付けて後進禁止機能を実行するか否かの判
定を行うような複雑な処理の必要性が生じるという不具
合があった。
【0008】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、自動変速機の変速制御におい
て、車速センサの異常時、簡単な構成で複雑な処理を行
うことなく後進禁止機能を確実に維持することが可能な
車両用自動変速機制御装置の提供を課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の車両用自動変
速機制御装置によれば、異常検出手段で車速センサの異
常が検出されたのちでは、車速判定手段で車速センサか
らの車速に換えて第2の回転数センサによる出力値が用
いられ、この出力値に基づく車速と所定の後進禁止速度
とが比較判定される。この比較判定結果に基づき後進禁
止手段で自動変速機における前進レンジから後進レンジ
への切換えが禁止または後進時に必要な摩擦係合要素の
油圧の供給が禁止される。このため、車速センサが異常
となっても、構成を変更することなく複雑な処理を行う
ことなく、それまでの自動変速機1における変速制御を
続行することができると共に、後進禁止(リバースイン
ヒビット)機能を確実に維持することができる。
【0010】請求項2の車両用自動変速機制御装置で
は、第2の回転数センサにて自動変速機の変速歯車機構
における入力軸の回転数が検出される。このため、本車
両用自動変速機制御装置を適用すれば、新たなセンサ等
を増設することなく、新たなセンサ情報を増やすことな
く、複雑な処理もすることなく、車速センサの異常時に
おける後進禁止機能を確実に維持することができる。
【0011】請求項3の車両用自動変速機制御装置で
は、第2の回転数センサにて車速センサで検出される車
速とは別の第2の車速が検出される。このように、車両
における本来の車速センサによる車速とは別の第2の車
速を算出または推定できるものであれば第2の回転数セ
ンサとして採用することができる。このため、第2の回
転数センサが配設されているときには、このセンサを用
いて車速センサの異常時における後進禁止機能を確実に
維持することができる。
【0012】請求項4の車両用自動変速機制御装置で
は、第2の回転数センサにて車輪の回転数が検出され
る。このように、車両における本来の車速センサとは別
に車輪の回転数を検出するセンサが配設されているとき
には、このセンサを用いて車速センサの異常時における
後進禁止機能を確実に維持することができる。
【0013】請求項5の車両用自動変速機制御装置によ
れば、更に、記憶手段で自動変速機が前進レンジにある
ときのみ、車速と所定の後進禁止速度との比較判定結果
が記憶される。そして、この比較判定結果が後進禁止状
態であるときには、自動変速機が中立レンジを経て後進
レンジへシフト操作されたときのみ、自動変速機におけ
る前進レンジから後進レンジへの切換えが禁止または後
進時に必要な摩擦係合要素への油圧の供給が禁止され
る。このため、簡単な構成で複雑な処理を行うことなく
誤操作的なシフト操作にも対応し後進禁止機能を確実に
維持することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる車両用自動変速機制御装置の全体構成を示す概略図
である。
【0016】図1において、本実施例における車両は図
示しない内燃機関、流体伝動機構としてのトルクコンバ
ータ3と自動または手動で切換えられる変速歯車機構5
とからなる自動変速機(AT:Automatic Transmissio
n)1を搭載する所謂A/T車である。自動変速機1の
作動によって、周知のように、内燃機関で生成されたト
ルク(回転駆動力)がトルクコンバータ3を介して変速
歯車機構5に伝達され、変速歯車機構5内の複数のギヤ
(遊星歯車)列にて変速されたトルク(回転駆動力)が
車両の後輪または前輪に伝達される。
【0017】自動変速機1の油圧制御機構7は、図示し
ないデューティ制御弁(電磁弁)等を有する自動変速回
路9及びその周辺回路等からなり、変速歯車機構5下部
の自動変速機1内部の図示しないオイルパン内にある。
この自動変速回路9の周囲は油圧回路のドレンとなって
いる。
【0018】変速歯車機構5内には、内燃機関の回転軸
に直結され回転駆動される公知の油圧ポンプ11が設け
られており、各油圧機構からオイルパン等に排出された
作動流体としての駆動油が吸入ポート13より吸入さ
れ、図示しないデューティ制御弁(電磁弁)等を有する
ライン圧制御回路15を介し各機構へ油圧が供給されて
いる。この油圧ポンプ11からの油圧は、変動のある高
ポンプ油圧であり、ライン圧制御回路15により一定の
高圧なライン圧に制御され各油圧機器へ供給される。な
お、ロックアップ制御回路25は、トルクコンバータ3
のL/U(ロックアップ機構)4に加える油圧を調整す
るものである。
【0019】図2は図1の自動変速機1のギヤ列の構成
を示す模式図である。図2に示すように、摩擦係合要素
であるクラッチC0 ,C1 ,C2 及びブレーキB0 ,B
1 は、遊星歯車等の各変速比を構成するギヤに連結され
ており、これら摩擦係合要素を係合または解除すること
により、変速比を切換えて車両の変速制御を行ってい
る。
【0020】この係合/解除のための油圧制御は、自動
変速回路9内の図示しないデューティ制御弁等により実
行される。この自動変速回路9に対する指令は、図示し
ない内燃機関の出力軸(クランクシャフト)の回転数を
検出する回転数センサ17、トルクコンバータ3のター
ビン回転数(入力軸回転数)を検出するタービン回転数
センサ19、出力軸回転数(車速)を検出する出力軸回
転数センサ(車速センサ)21及び図示しないその他の
センサ情報に基づきAT−ECU(AutomaticTransmiss
ion-Electronic Control Unit:自動変速機制御用電子
制御ユニット)23にて演算される。なお、AT−EC
U23は、周知の中央処理装置としてのCPU、制御プ
ログラムを格納したROM、各種データを格納するRA
M、B/U(バックアップ)RAM、入出力回路及びそ
れらを接続するバスライン等からなる論理演算回路とし
て構成されている。
【0021】上述の摩擦係合要素の係合/解除は、図3
に係合表を示すように、各レンジまたは変速段でなさ
れ、所定の変速比を実現している。なお、図3の表中、
○「丸白抜」記号は係合状態を示し、空白は解除状態を
示す。
【0022】図3において、前進(D)レンジのスロッ
トル踏込み状態では、車速の上昇に連れて1速、2速、
3速、4速とアップシフトされる。ここで、1速から2
速に変速するときには、クラッチC0 及びブレーキB0
の接続状態からブレーキB0が解除状態とされ、ブレー
キB1 が係合状態とされる。また、2速から3速への変
速では、クラッチC0 及びブレーキB1 の接続状態から
ブレーキB1 が解除状態とされ、クラッチC2 が係合状
態とされる。そして、3速から4速への変速では、クラ
ッチC0 及びクラッチC2 の接続状態からクラッチC0
が解除状態とされ、ブレーキB1 が係合状態とされる。
【0023】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる車両用自動変速機制御装置で使用されているAT−
ECU23における変速制御の処理手順を示す図4のフ
ローチャートに基づいて説明する。なお、この変速制御
ルーチンは所定時間毎にAT−ECU23にて繰返し実
行される。
【0024】図4において、まず、ステップS101で
初期設定として車速フラグFlagが「0」にセットさ
れる。次にステップS102に移行して、タービン回転
数センサ19からのタービン回転数Nt、出力軸回転数
センサ(車速センサ)21からの出力軸回転数(車速)
No、図示しないスロットル開度センサからのスロット
ル開度TVO及び自動変速機1のレンジ〔変速段;後進
(R)、駐車(P)・中立(N)、前進(D)〕が読込
まれる。次にステップS103に移行して、ステップS
102で読込まれた自動変速機1のレンジが前進(D)
レンジであるかが判定される。ステップS103の判定
条件が成立、即ち、前進レンジであるときにはステップ
S104に移行し、出力軸回転数センサ(車速センサ)
21が異常であるかが判定される。
【0025】ステップS104の判定条件が成立せず、
即ち、出力軸回転数センサ(車速センサ)21が正常で
あるときにはステップS105に移行し、このときの車
速が予め設定された車速V0 以上であるかが判定され
る。この車速V0 は後進禁止(リバースインヒビット)
を判定する後進禁止速度である。ステップS105の判
定条件が成立せず、即ち、このときの車速が車速V0 未
満と低いときにはステップS106に移行し、車速フラ
グFlagが「0」にセットされる。一方、ステップS
105の判定条件が成立、即ち、このときの車速が車速
V0 以上と高いときにはステップS107に移行し、車
速フラグFlagが「1」にセットされる。次にステッ
プS108に移行し、出力軸回転数センサ(車速セン
サ)21が正常であるときの自動変速機1に対する通常
の変速制御処理が実行される。
【0026】ここで、自動変速機1に対する通常の変速
制御として、例えば、アップシフトの場合について以下
に説明する。通常の変速制御におけるアップシフトで
は、解放クラッチの油圧を低下させながら係合クラッチ
の油圧を上昇させると共に、タービン回転数センサ19
からのタービン回転数Nt、出力軸回転数センサ(車速
センサ)21からの出力軸回転数(車速)No、変速前
のギヤ比g1 、変速後のギヤ比g2 を用いて次式(1)
にてイナーシャ相の開始が判定され、次式(2)にてイ
ナーシャ相の終了が判定される。ここで、ΔNはイナー
シャ相の開始判定またはイナーシャ相の終了判定のため
に予め設定された閾値である。このイナーシャ相とは、
自動変速機1の変速過渡で2組の摩擦係合要素が共に滑
っている状態をいい、このイナーシャ相期間に入力側の
回転速度変化が起こり、変速が完了する。
【0027】
【数1】 Nt−No*g1 >ΔN ・・・(1)
【0028】
【数2】 No*g2 −Nt<ΔN ・・・(2) そして、イナーシャ相開始が検出されると共に、解放ク
ラッチの油圧をゼロにする指令が出力される。また、イ
ナーシャ相期間ではタービン回転数Ntを目標値に追従
させるフィードバック制御が実行される。次にステップ
S109に移行して、所定時間が経過するのを待ってス
テップS102に移行し、同様の処理が繰返される。
【0029】そして、ステップS104の判定条件が成
立、即ち、出力軸回転数センサ(車速センサ)21が異
常であるときにはステップS110に移行し、ステップ
S102で読込まれたタービン回転数センサ19からの
タービン回転数Ntと自動変速機1の変速段のギヤ比と
からB/U(バックアップ)車速が算出される。ここ
で、自動変速機1のn速(n=1,2,3,4)のギヤ
比をそれぞれG1 ,G2,G3 ,G4 とすると出力軸回
転数(車速)Noは、タービン回転数センサ19からの
タービン回転数Ntを用いて次式(3)にて算出され
る。
【0030】
【数3】 No=Nt*Gn ・・・(3) 上式(3)の関係に基づき、出力軸回転数センサ(車速
センサ)21の異常時、タービン回転数センサ19から
のタービン回転数NtからB/U車速が算出されるので
ある。
【0031】次にステップS111に移行して、ステッ
プS110で算出されたB/U車速が車速V0 以上であ
るかが判定される。ステップS111の判定条件が成立
せず、即ち、このときのB/U車速が車速V0 未満と低
いときにはステップS112に移行し、車速フラグFl
agが「0」にセットされる。一方、ステップS111
の判定条件が成立、即ち、このときのB/U車速が車速
V0 以上と高いときにはステップS113に移行し、車
速フラグFlagが「1」にセットされる。次にステッ
プS114に移行して、出力軸回転数センサ(車速セン
サ)21が異常であるときの自動変速機1に対する変速
制御処理が実行される。
【0032】ここで、出力軸回転数センサ(車速セン
サ)21が異常であるときの自動変速機1に対する変速
制御としては、タービン回転数Ntに基づきB/U車速
が算出されているため、上式(1),(2)による判定
ができない。そこで、タービン回転数Ntの時間変化量
(微分値)の符号が変化するタイミングを捕らえて、イ
ナーシャ相の開始または終了が判定される。つまり、通
常の加速中のアップシフトでは、イナーシャ相の開始前
にはタービン回転数Ntは時間と共に上昇するが、イナ
ーシャ相の開始と共に減少し始める。この符号の変化、
即ち、{Nt(n)−Nt(n-1) }が正から負に変化した
タイミングがイナーシャ相の開始と判定される。なお、
Nt(n) は今回のタービン回転数、Nt(n-1) は前回の
タービン回転数である。そして、イナーシャ相が終了す
ると、新しい変速段での加速状態となるのでタービン回
転数Ntは再び上昇を始める。したがって、{Nt(n)
−Nt(n-1) }が負から正に変化したタイミングがイナ
ーシャ相の終了と判定される。
【0033】次にステップS109に移行して、所定時
間が経過するのを待ってステップS102に移行し、同
様の処理が繰返される。ここで、ステップS103の判
定条件が成立せず、即ち、前進レンジでないときにはス
テップS115に移行し、後進(R)レンジであるかが
判定される。ステップS115の判定条件が成立、即
ち、後進レンジであるときにはステップS116に移行
し、車速フラグFlagが「1」にセットされているか
が判定される。ステップS116の判定条件が成立、即
ち、車速フラグFlagが「1」にセットされており、
そのときの車速またはB/U車速が予め設定された車速
V0 以上と高いときにはステップS117に移行し、後
進禁止(リバースインヒビット)処理が実行される。具
体的には、ブレーキB0 に対する油圧導入が禁止、即
ち、最低油圧となるよう指令が出力され対応するデュー
ティ制御弁(図示略)が駆動制御される。
【0034】一方、ステップS116の判定条件が成立
せず、即ち、車速フラグFlagが「0」にセットされ
ており、そのときの車速またはB/U車速が予め設定さ
れた車速V0 未満と低いときにはステップS118に移
行し、後進制御処理が実行される。具体的には、ブレー
キB0 に対して油圧を導入する制御が実行される。な
お、係合の過渡期間においては、所定の油圧出力を保持
するよう指令が出力され対応するデューティ制御弁(図
示略)が駆動制御される。そして、過渡期間の終了後に
は最大油圧となるよう指令が出力され対応するデューテ
ィ制御弁(図示略)が駆動制御される。
【0035】ステップS117またはステップS118
の処理ののちステップS109に移行する。一方、ステ
ップS115の判定条件が成立せず、即ち、後進レンジ
でもないときには何もすることなくステップS109に
移行する。ステップS109では、所定時間が経過する
のを待ってステップS102に移行し、同様の処理が繰
返される。
【0036】このように、本実施例の車両用自動変速機
制御装置は、内燃機関の出力軸(図示略)に接続される
流体伝動機構としてのトルクコンバータ3と変速歯車機
構5とからなる自動変速機1と、車速に対応する出力軸
回転数Noを検出する車速センサとしての出力軸回転数
センサ21と、出力軸回転数センサ(車速センサ)21
で検出される出力軸回転数(車速)Noと所定の後進禁
止速度(車速)V0 とを比較判定するAT−ECU23
にて達成される車速判定手段と、前記車速判定手段で出
力軸回転数(車速)Noが後進禁止速度V0 以上である
と判定されたときには、自動変速機1における前進
(D)レンジから後進(R)レンジへの切換えを禁止ま
たは後進時に必要な摩擦係合要素(クラッチC1 )への
油圧の供給を禁止するAT−ECU23にて達成される
後進禁止手段と、車両のパワートレインにおける回転体
の回転数を検出する第2の回転数センサと、出力軸回転
数センサ(車速センサ)21の異常を検出するAT−E
CU23にて達成される異常検出手段とを具備し、前記
異常検出手段で出力軸回転数センサ(車速センサ)21
の異常が検出されたときには、前記車速判定手段の比較
判定における出力軸回転数(車速)Noを前記第2の回
転数センサによる出力値に置換えるものである。また、
第2の回転数センサを車両のパワートレインとしての自
動変速機1の変速歯車機構5における入力軸(回転体)
のタービン回転数Ntを検出するタービン回転数センサ
19とするものである。
【0037】つまり、出力軸回転数センサ(車速セン
サ)21の異常が検出されたのちでは、出力軸回転数セ
ンサ(車速センサ)21からの出力軸回転数(車速)N
oに換えて第2の回転数センサとしてのタービン回転数
センサ19からのタービン回転数Ntとこのときのギヤ
比とを用いたB/U(バックアップ)車速が採用され、
このB/U車速と所定の後進禁止速度V0 とが比較判定
される。この比較判定結果に基づき自動変速機1におけ
る後進時に必要な摩擦係合要素の油圧の供給が禁止され
る。このため、出力軸回転数センサ(車速センサ)21
が異常となっても、構成を変更することなく複雑な処理
を行うことなく、それまでの自動変速機1における変速
制御を続行することができると共に、後進禁止(リバー
スインヒビット)機能を確実に維持することができる。
【0038】また、本実施例の車両用自動変速機制御装
置は、更に、自動変速機1が前進(D)レンジにシフト
操作されているときのみ、AT−ECU23にて達成さ
れる車速判定手段による比較判定結果を記憶するAT−
ECU23にて達成される記憶手段を具備し、前記記憶
手段で後進禁止状態(車速フラグFlag=1)が記憶
されており、自動変速機1が中立(N)レンジを経て後
進(R)レンジへシフト操作されたときのみ、AT−E
CU23にて達成される後進禁止手段を動作するもので
ある。
【0039】つまり、自動変速機1が前進(D)レンジ
にあるときのみ、車速またはB/U車速と所定の後進禁
止速度との比較判定が実行される。そして、この比較判
定結果が後進禁止状態であるときには、自動変速機が中
立(N)レンジを経て後進(R)レンジへシフト操作さ
れたときのみ、後進禁止(リバースインヒビット)機能
としての後進時に必要な摩擦係合要素への油圧の供給が
禁止される。このため、簡単な構成で複雑な処理を行う
ことなく誤操作的なシフト操作にも対応し後進禁止機能
を確実に維持することができる。
【0040】ところで、上記実施例では、車両のパワー
トレインにおける回転体の回転数を検出する第2の回転
数センサとして自動変速機1の変速歯車機構5の入力軸
のタービン回転数Ntを検出するタービン回転数センサ
19を用いているが、本発明を実施する場合には、これ
に限定されるものではなく、第2の回転数センサとして
は、出力軸回転数センサ(車速センサ)21で検出され
る出力軸回転数(車速)Noとは別の第2の車速を検出
するものであればよい。この第2の回転数センサの具体
的なものとしては、車輪の回転数を検出する車輪速セン
サ等があり、これらを用いることで同様の変速制御が達
成できると共に、後進禁止機能を維持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る車両用自動変速機制御装置の全体構成を示す概略図で
ある。
【図2】 図2は図1における自動変速機のギヤ列の構
成を示す模式図である。
【図3】 図3は図1における自動変速機の摩擦係合要
素の係合/解除を示す係合表である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る車両用自動変速機制御装置で使用されているAT−E
CUにおける変速制御の処理手順を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1 自動変速機 3 トルクコンバータ 5 変速歯車機構 19 タービン回転数センサ(第2の回転数センサ) 21 出力軸回転数センサ(車速センサ) 23 AT−ECU(自動変速機制御用電子制御ユニッ
ト)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の出力軸に接続される流体伝動
    機構と変速歯車機構とからなる自動変速機と、 車速を検出する車速センサと、 前記車速センサで検出される前記車速と所定の後進禁止
    速度とを比較判定する車速判定手段と、 前記車速判定手段で前記車速が前記後進禁止速度以上で
    あると判定されたときには、前記自動変速機における前
    進レンジから後進レンジへの切換えを禁止または後進時
    に必要な摩擦係合要素への油圧の供給を禁止する後進禁
    止手段と、 車両のパワートレインにおける回転体の回転数を検出す
    る第2の回転数センサと、 前記車速センサの異常を検出する異常検出手段とを具備
    し、 前記異常検出手段で前記車速センサの異常が検出された
    ときには、前記車速判定手段の比較判定における前記車
    速を前記第2の回転数センサによる出力値に置換えるこ
    とを特徴とする車両用自動変速機制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の回転数センサは、前記自動変
    速機の前記変速歯車機構における入力軸の回転数を検出
    することを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速
    機制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の回転数センサは、前記車速セ
    ンサで検出される前記車速とは別の第2の車速を検出す
    ることを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速機
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の回転数センサは、車輪の回転
    数を検出することを特徴とする請求項1に記載の車両用
    自動変速機制御装置。
  5. 【請求項5】 更に、前記自動変速機が前進レンジにシ
    フト操作されているときのみ、前記車速判定手段による
    比較判定結果を記憶する記憶手段を具備し、 前記記憶手段で後進禁止状態が記憶されており、前記自
    動変速機が中立レンジを経て後進レンジへシフト操作さ
    れたときのみ、前記後進禁止手段を動作することを特徴
    とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の車両
    用自動変速機制御装置。
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