JP4055566B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の自動変速機の制御装置に関し、特に、ニュートラル制御を実行する自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載される自動変速機は、エンジンとトルクコンバータ等を介して繋がるとともに複数の動力伝達経路を有してなる変速機構を有して構成され、例えば、アクセル開度および車速に基づいて自動的に動力伝達経路の切換を行う、すなわち自動的に変速比(走行速度段)の切換えを行なうように構成される。一般的に、自動変速機を有した車両には運転者により操作されるシフトレバーが設けられ、シフトレバー操作に基づいて変速ポジション(例えば、後進走行ポジション、ニュートラルポジション、前進走行ポジション)が設定され、このように設定された変速ポジション内(通常は、前進走行ポジション内)において自動変速制御が行われる。
【0003】
このような自動変速機を有した車両において、前進走行ポジションが設定されて車両が停止している状態では、アイドリング回転するエンジンからの駆動力がトルクコンバータを介して変速機に伝達され、これが車輪に伝達されるため、いわゆるクリープ現象が発生する。クリープ現象は、登坂路での停車からの発進をスムーズに行わせることができるなど、所定条件下では非常に有用なのであるが、車両を停止保持したいときには不要な現象であり、車両のブレーキを作動させてクリープ力を抑えるようになっている。すなわち、エンジンからのクリープ力をブレーキにより抑えるようになっており、その分エンジンの燃費が低下するという問題がある。
【0004】
このようなことから、前進走行ポジションにおいて、ブレーキペダルが踏み込まれてブレーキが作動されるとともにアクセルがほぼ全閉となって車両が停止している状態では、前進走行ポジションのまま変速機をニュートラルに近いニュートラル状態として、燃費の向上を図ることが提案されている。
【0005】
特開2001−336629公報(特許文献1)は、ニュートラル状態からのスムーズな発進を実現する制御装置を開示する。この制御装置は、走行レンジ(ポジション)が選択された状態で車両の走行状態に応じて自動的に変速比を切り換えて自動変速制御を実行する。この制御装置は、走行レンジ(ポジション)が選択された状態において、車両のブレーキが作動されて停止状態にあり、かつエンジンのアクセルがオフ状態にあるときにはニュートラル状態を形成するように構成された車両用自動変速機の制御装置であって、車両のブレーキの作動状態を検出するブレーキ作動検出器と、自動変速機の出力部材の回転数を検出する出力回転数検出器と、ブレーキ作動検出器により車両のブレーキが作動されていることが検出されている場合でも、出力回転数検出器により出力部材の回転が検出されたときにはニュートラル状態を解除して所定の変速比を設定するように自動変速機を制御する制御回路とを含む。
【0006】
この制御装置によると、ニュートラル状態が形成されている状態でブレーキの作動が解放されると、たとえば、車輪が凹凸部の上に位置している、傾斜路面上に位置している等の理由から車輪が僅かでも動くことが多く、このような車輪の動きを出力回転数検出器により検出する。ブレーキの作動が実際に解放されたか否かを正確に検出することができる。このため、走行レンジ(ポジション)が選択され、車両のブレーキが作動されて停止状態となり、かつエンジンのアクセルがオフ状態でニュートラル状態が形成されているときに、ブレーキペダルの踏み込みを緩やかにもしくは途中まで解放した場合でも、ブレーキの作動が実際に解放されたことを回転数検出器により検出でき(たとえ、ブレーキ作動検出器すなわちブレーキスイッチがブレーキの解放を検出していなくても)、この時点からすぐにニュートラル状態を解除して前進走行レンジ(ポジション)での所定の変速比もしくは速度段(例えば、LOW変速比もしくはLOW速度段)に移行することができる。このため、制御遅れなくニュートラル状態を解除して車両のスムーズな発進制御を行わせることができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−336629号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許文献1に開示された制御装置では、ブレーキスイッチがブレーキの解放を検出していなくても車両の動き出しを検出して、ニュートラル状態を解除できるが、以下のような問題点を含む。すなわち、このようにして、ニュートラル状態における車両の動き出しを検出するためには、たとえば回転数検出器として、回転軸からのパルスを検知するセンサを用いて、1パルスでも検知した場合に車両の動き出しと判断する。このように、ニュートラル状態におけいては、少ないパルス数を検知したことにより車両の動き出しを検出する。一方、通常状態からニュートラル状態に移行する際には、入力クラッチ(前進クラッチやフォーワードクラッチともいう)が係合状態から解放に近い状態に移行するので、エンジンとトランスミッションとの捩れが解放されるため、センサの真下に回転検出用のギヤの歯があると、ニュートラル状態への移行時にパルスが入力されることがある。ニュートラル制御が開始されて入力クラッチが解放されるときに、この入力が1パルスでもあると車両の動き出しと判断するのは誤判断である。この誤判断を回避するためには、車両の動き出しと判断するパルス数を大きく設定しなければならない。しかし、パルス数を大きく設定すると、ニュートラル制御の実行中にかなり車両が動きだしてからでないと、センサにより車両の動き出しを検知できない。その結果、ニュートラル状態の解除が遅れてしまう。
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ニュートラル制御を実行する自動変速機の制御装置であって、ニュートラル状態からの解除を判断するための車両の動き出しを、早期にかつ確実に検知できる制御装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る制御装置は、前進走行ポジションで、アクセル操作が行なわれず、ブレーキ操作が行なわれ、かつ車両の移動状態が予め定められた状態であるという条件が成立した場合に、駆動源からの駆動力を自動変速機に伝達する入力クラッチを解放させるニュートラル制御を実行する自動変速機を制御する。この制御装置は、自動変速機の入力軸あるいは出力軸が回転することにより発生するパルス信号を検知するセンサと、入力クラッチの解放状態を判断するための判断手段と、ニュートラル制御に伴う入力クラッチの解放前後で、パルス信号に対して設定される、車両の移動状態を判定するための判定パルス信号を異ならせて、車両の移動状態を判定するための判定手段とを含む。
【0011】
第1の発明によると、センサとしてパルスカウンタが用いられて、このパルスカウンタにより、自動変速機の入力軸あるいは出力軸が回転することにより発生するパルス信号が検知されて、そのパルス数が計数される。車両の移動状態を判定するための判定手段においては、ニュートラル制御に伴う入力クラッチの解放前後で、パルス信号に対して設定される、車両の移動状態を判定するための判定パルス信号を異ならせる。このとき、たとえば、判定パルス信号として設定される、入力クラッチ解放前の判定パルス数を、入力クラッチ解放後の判定パルス数よりも大きく設定する。ニュートラル制御が開始される前、すなわち入力クラッチが解放される前には、判定パルス数を大きく、ニュートラル状態になった後、すなわち入力クラッチが解放された後には、判定パルス数を小さくした。このため、入力クラッチの解放に伴い、エンジンとトランスミッションとの捩れが解放されて、センサの真下に回転検出用のギヤの歯があったとしても、車両が移動したと判断するための判定パルス数が大きいので、車両の動き出しと誤判断しない。一方、入力クラッチが解放されて(より詳細には、入力クラッチは予め定められたスリップ状態を実現するように解放されて)、ニュートラル状態になったときには、エンジンとトランスミッションとの捩れが解放されることもなく、車両が移動したと判断するための判定パルス数が小さいので、車両の動き出しを精度良く判断できる。その結果、ニュートラル状態からの解除を判断するための車両の動き出しを、早期にかつ確実に検知できる自動変速機の制御装置を提供することができる。なお、発進時のギヤ比を考慮すると、自動変速機の入力軸のパルス信号を検知する方が、より分解能が高くなるので、出力軸のパルス信号を検知するよりも好ましい。
【0012】
第2の発明に係る制御装置は、第1の発明の構成に加えて、判定パルス信号をパルス数として設定するとともに、入力クラッチ解放前の判定パルス数を、入力クラッチ解放後の判定パルス数よりも大きくした。
【0013】
第2の発明によると、入力クラッチの解放に伴い、エンジンとトランスミッションとの捩れが解放されて、パルスカウンタがパルスを検知しても、判定パルス数が大きいので、車両の動き出しと誤判断しない。入力クラッチが解放されて、ニュートラル状態になったときには、車両が移動したと判断するための判定パルス数が小さいので、パルスカウンタが少しのパルスを検知しただけで、車両の動き出しを判断できる。
【0014】
第3の発明に係る制御装置は、第1または2の発明の構成に加えて、判断手段は、タービン回転数と自動変速機への入力回転数との差の絶対値が予め定められた値以上か否かに基づいて、入力クラッチの解放状態を判断するための手段を含む。
【0015】
第3の発明によると、ニュートラル制御が開始され、通常の状態からニュートラル状態に移行するときには、入力クラッチの解放が開始されると、トルクコンバータの出力軸回転数であるタービン回転数(入力クラッチにおけるエンジン側の回転数)が上昇する。一方、自動変速機への入力回転数(入力クラッチにおける駆動輪側の回転数)は車両が停止しているので0である。このため、入力クラッチの解放に伴い、タービン回転数と自動変速機への入力回転数との差の絶対値は、徐々に大きくなる。このため、この絶対値が予め定められた値以上であると、入力クラッチが解放されている状態であると判断することができる。この前後において判定パルス信号を異ならせて設定する。
【0016】
第4の発明に係る制御装置は、第3の発明の構成に加えて、判断手段は、タービン回転数と自動変速機への入力回転数との差の絶対値が予め定められた値以上である時間が予め定められた時間継続していることに基づいて、入力クラッチが解放状態であると判断するための手段を含む。
【0017】
第4の発明によると、ニュートラル制御が実行され、入力クラッチの解放が開始されると、タービン回転数が上昇する。一方、自動変速機への入力回転数は車両が停止しているので0である。このため、入力クラッチの解放に伴い、タービン回転数と自動変速機への入力回転数との差の絶対値は、徐々に大きくなる。このため、この絶対値が予め定められた値以上である時間が予め定められた時間以上継続すると、入力クラッチが完全に解放されている状態であると判断することができる。この前後において判定パルス信号を異ならせて設定する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0019】
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、図1に示すECU(Electronic Control Unit)1000により実現される。以下では、自動変速機をベルト式無段変速機として説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0020】
図1に示すように、この車両のパワートレーンは、エンジン100と、トルクコンバータ200と、前後進切換え装置290と、ベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission) 300と、デファレンシャルギヤ800と、ECU1000と、油圧制御部1100とから構成される。
【0021】
エンジン100の出力軸は、トルクコンバータ200の入力軸に接続される。エンジン100とトルクコンバータ200とは回転軸により連結されている。したがって、エンジン回転数センサにより検知されるエンジン100の出力軸回転数NE(エンジン回転数NE)とトルクコンバータ200の入力軸回転数(ポンプ回転数)とは同じである。
【0022】
トルクコンバータ200は、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチ210と、入力軸側のポンプ羽根車220と、出力軸側のタービン羽根車230と、ワンウェイクラッチ250を有し、トルク増幅機能を発現するステータ240とから構成される。トルクコンバータ200とCVT300とは、回転軸により接続される。トルクコンバータ200の出力軸回転数NT(タービン回転数NT)は、タービン回転数センサ400により検知される。
【0023】
CVT300は、前後進切換え装置290を介してトルクコンバータ200に接続される。CVT300は、入力側のプライマリプーリ500と、出力側のセカンダリプーリ600と、プライマリプーリ500とセカンダリプーリ600とに巻き掛けられた金属製のベルト700とから構成される。プライマリプーリ500は、プライマリシャフトに固定された固定シーブおよびプライマリシャフトに摺動のみ自在に支持されている可動シーブからなる。セカンダリプーリ700は、セカンダリシャフトに固定されている固定シーブおよびセカンダリシャフトに摺動のみ自在に支持されている可動シーブからなる。CVT300の、プライマリプーリの回転数NINは、プライマリプーリ回転数センサ410により、セカンダリプーリの回転数NOUTは、セカンダリプーリ回転数センサ420により、検知される。
【0024】
これら回転数センサは、プライマリプーリやセカンダリプーリの回転軸やこれに繋がるドライブシャフトに取り付けられた回転検出用ギヤの歯に対向して設けられている。これらの回転数センサは、CVT300の、入力軸であるプライマリプーリや出力軸であるセカンダリプーリの僅かな回転の検出も可能なセンサであり、たとえば、一般的に半導体式センサと称される磁気抵抗素子を使用したセンサである。
【0025】
前後進切換え装置290は、ダブルピニオンプラネタリギヤ、リバース(後進用)ブレーキB1および入力クラッチC1を有している。プラネタリギヤは、そのサンギヤが入力軸に連結されており、第1および第2のピニオンP1,P2を支持するキャリヤCRがプライマリ側固定シーブに連結されており、そしてリングギヤRが後進用摩擦係合要素となるリバースブレーキB1に連結されており、またキャリヤCRとリングギヤRとの間に入力クラッチC1が介在している。この入力クラッチ310は、前進クラッチやフォワードクラッチとも呼ばれ、パーキング(P)ポジション、後進走行(R)ポジション、ニュートラル(N)ポジション以外の、車両が前進するときに必ず係合状態で使用される。
【0026】
前進走行(D)ポジションであって、車両の状態が予め定められた条件を満足して停止した場合に、入力クラッチ310を解放あるいは所定のスリップ状態にして、ニュートラルに近い状態にする制御をニュートラル制御という。
【0027】
図2を参照して、これらのパワートレーンを制御するECU1000および油圧制御部1100について説明する。
【0028】
図2に示すように、ECT(Electronic Controlled Automatic Transmission)_ECU1010には、タービン回転数センサ400からタービン回転数NTを表わす信号が、プライマリプーリ回転数センサ410からプライマリプーリ回転数NINを表わす信号が、セカンダリプーリ回転数センサ420からセカンダリプーリ回転数NOUTを表わす信号が、それぞれ入力される。
【0029】
図2に示すように、油圧制御部1100は、変速速度制御部1110と、ベルト挟圧力制御部1120と、ロックアップ係合圧制御部1130と、クラッチ圧制御部1140と、マニュアルバルブ1150とを含む。ECU1000から、油圧制御部1100の変速制御用デューティソレノイド(1)1200と、変速制御用デューティソレノイド(2)1210と、リニアソレノイド1220と、ロックアップソレノイド1230と、ロックアップ係合圧制御用デューティソレノイド1240に制御信号が出力される。
【0030】
図2を参照して、これらのパワートレーンを制御するECU1000の構造をさらに詳しく説明する。図2に示すように、ECU1000は、エンジン100を制御するエンジンコントロールコンピュータ1010と、CVT300を制御するトランスミッションコントロールコンピュータ1020とを含む。
【0031】
図1に示した入出力信号に加えて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020には、ストップランプスイッチから、運転者によりブレーキペダルが踏まれていることを表わす信号、Gセンサから、車両が登坂路などに停車したした際の登坂路の傾斜度を表わす信号が、それぞれ入力される。さらに、エンジンコントロールコンピュータ1010には、アクセル開度センサから、運転者により踏まれているアクセルの開度を表わす信号、スロットルポジションセンサから、電磁スロットルの開度を表わす信号、エンジン回転数センサから、エンジン100の回転数(NE)を表わす信号が、それぞれ入力される。エンジンコントロールコンピュータ1010とトランスミッションコントロールコンピュータ1020とは、相互に接続されている。
【0032】
油圧制御部1100においては、トランスミッションコントロールコンピュータ1020からリニアソレノイド1220に出力された制御信号に基づいて、ベルト挟圧力制御部1120がCVT300のベルト700の挟圧力を制御するとともに、クラッチ圧制御部1140が入力クラッチ310の係合圧を制御する。
【0033】
図3を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるトランスミッションコントロールコンピュータ1020で実行されるパルスしきい値設定処理のプログラムの制御構造について説明する。
【0034】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、ニュートラル制御の実行中か否かを判断する。この判断は、トランスミッションコントロールコンピュータ1020の中のメモリに記憶されたニュートラル制御の実行中を表わすフラグを参照することなどにより行なわれる。ニュートラル制御を実行中であると(S100にてYES)、処理はS110へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
【0035】
S110にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、プライマリプーリ回転数センサ410からのパルス入力処理を行なう。このとき、パルスの立ち上がり(または立ち下がり)のエッジ間隔CPNINを計測して、計測されたエッジ間隔CPNINが、予め定められた時間TNINZERO(msec)よりも大きいか否かを判断する。プライマリプーリ回転数センサ410からのパルスが、予め定められた時間TNINZERO(msec)よりも大きいと、プライマリプーリ回転数センサ410からパルスが入力されておらず、プライマリプーリ500は停止していると判断される。計測されたエッジ間隔CPNINが、予め定められた時間TNINZERO(msec)よりも大きいと(S110にてYES)、処理はS120へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS130へ移される。
【0036】
S120にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、パルス入力カウンタKPNINをクリア処理する。S130にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、プライマリプーリ回転数センサ410からのパルス入力があったか否かを判断する。プライマリプーリ回転数センサ410からのパルス入力があると(S130にてYES)、処理はS140へ移される。もしそうでないと(S130にてNO)、この処理は終了する。
【0037】
S140にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、パルス入力カウンタKPNINをカウントアップする。
【0038】
S150にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、入力クラッチ310が解放されているか否かを判断する。この判断は、タービン回転数NTとプライマリプーリ回転数NINとの差の絶対値が予め定められた値α以上であるか否かにより行なわれる。タービン回転数NTとプライマリプーリ回転数NINとの差の絶対値が予め定められた値α以上であると(S150にてYES)、入力クラッチ310が解放していると判断されて、処理はS160へ移される。もしそうでないと(S150にてNO)、入力クラッチ310が解放していないと判断されて、処理はS170へ移される。
【0039】
S160にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、パルス入力カウンタKPNINがパルスしきい値γ以上であるか否かを判断する。S170にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、パルス入力カウンタKPNINがパルスしきい値β以上であるか否かを判断する。このとき、パルスしきい値β>パルスしきい値γとする。すなわち、入力クラッチ310の解放前後で、そのパルスしきい値の大小を変化させる。入力クラッチ310の解放前であれば(S150にてNO)、大きい値(パルスしきい値β:S170)、入力クラッチ310の解放後であれば(S150にてYES)、小さい値(パルスしきい値γ:S160)とする。このようにするのは、ニュートラル制御の開始により、入力クラッチ310が解放されると、エンジン100とCVT300との間に発生していた回転軸の捩れが解放されるため、車両が動き出していなくてもプライマリプーリ回転数センサ410の真下に回転検出用ギヤの歯があった場合に、パルスが入力される可能性があるためである。パルス入力カウンタKPNINがパルスしきい値βまたはパルスしきい値γ以上であると(S160にてYES、S170にてYES)、処理はS180へ移される。もしそうでないと(S160にてNO、S170にてNO)、この処理は終了する。
【0040】
S180にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、車両の動き出しと判断して、ニュートラル制御を終了させる。S190にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、パルス入力カウンタKPNINをクリア処理する。
【0041】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、この車両におけるニュートラル制御の動作を説明する。
【0042】
ニュートラル制御を実行中であって(S100にてYES)、パルス入力カウンタKPNINをクリア処理(S120)などの処理を実行した後に、プライマリプーリ回転数センサ410からパルスが入力されると、パルス入力カウンタKPNINがカウントアップする(S140)。
【0043】
タービン回転数NTとプライマリプーリ回転数NINとの差の絶対値が予め定められた値α以上であると(S150にてYES)、入力クラッチ310が解放しているので、カウントアップされたパルス入力カウンタKPNINと、パルスしきい値βとが比較される(S160)。
【0044】
タービン回転数NTとプライマリプーリ回転数NINとの差の絶対値が予め定められた値α以上でないと(S150にてNO)、入力クラッチ310が解放していないので、カウントアップされたパルス入力カウンタKPNINと、パルスしきい値γとが比較される(S170)。このとき、パルスしきい値β>パルスしきい値γである。
【0045】
図4に示すように、ニュートラル制御のフェーズ1の途中で、入力クラッチ310が、クラッチ圧制御デューティの第2スイープにより、解放される。このとき、タービン回転数NTとプライマリプーリ回転数NINとの差の絶対値が予め定められた値α以上になる。したがって、タービン回転数NTとプライマリプーリ回転数NINとの差の絶対値が予め定められた値α以上であると(入力クラッチ310は解放している)、小さなパルスしきい値γを用いて(S160)、α未満であると(入力クラッチ310は解放していない)、大きなパルスしきい値βを用いて(S170)、車両の動き出しを判定する。
【0046】
以上のようにして、本発明の実施の形態に係るECUによると、パルスカウンタにより、CVTのプライマリプーリの回転軸が回転することにより発生するパルス信号が検知されて、その数が計数される。車両の移動状態を判定するために、ニュートラル制御に伴う入力クラッチの解放前後で、パルス信号に対して設定される、車両の移動状態を判定するためのパルスしきい値が異なる。入力クラッチ解放前のパルスしきい値を、入力クラッチ解放後のパルスしきい値よりも大きく設定する。入力クラッチの解放に伴い、エンジンとトランスミッションとの回転軸の捩れが解放されて、センサの真下に回転検出用のギヤの歯があってパルスSが入力されたとしても、車両が移動したと判断するための判定パルス数が大きいので、車両の動き出しと誤判断しない。一方、入力クラッチが解放されると、パルスしきい値が小さいので、車両の動き出しを精度良く判断できる。その結果、ニュートラル状態からの解除を判断するための車両の動き出しを、早期にかつ確実に検知できる。
【0047】
なお、発進時のギヤ比を考慮すると、CVTのプライマリプーリの回転軸のパルス信号を検知する方が、より分解能が高くなるので、セカンダリプーリの回転軸のパルス信号を検知するよりも好ましい。
【0048】
また、S150にて、トランスミッションコントロールコンピュータ1020は、入力クラッチ310が解放されているか否かを判断したが、この判断を、タービン回転数NTとプライマリプーリ回転数NINとの差の絶対値が予め定められた値α以上である状態が、予め定められた時間以上継続したか否かにより行なうようにしてもよい。
【0049】
さらに、本実施の形態においては、自動変速機をベルト式無段変速機として説明したが、本発明はこれに限定されない。自動変速機はトロイダル式無段変速機であってもよい。
【0050】
さらに、自動変速機は、流体継手および遊星歯車式減速機構を有する自動変速機であってもよい。この場合、S150の処理におけるプライマリプーリ回転数NINは、その代わりに、(自動変速機の出力軸回転数NOUT×自動変速機のギヤ比)になる。
【0051】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る自動変速機の制御ブロック図である。
【図2】 図1に示すECUの詳細図である。
【図3】 ECUで実行されるパルスしきい値設定処理のプログラムの制御構造を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係る自動変速機が搭載された車両の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
100 エンジン、200 トルクコンバータ、210 ロックアップクラッチ、220 ポンプ羽根車、230 タービン羽根車、240 ステータ、250 ワンウェイクラッチ、290 前後進切換え装置、300 入力クラッチ、400 タービン回転数センサ、410 プライマリプーリ回転数センサ、420 セカンダリプーリ回転数センサ、500 プライマリプーリ、600 セカンダリプーリ、700 ベルト、800 デファレンシャルギヤ、1000 ECU、1010 エンジンコントロールコンピュータ、1020 トランスミッションコントロールコンピュータ、1100 油圧制御部、1110 変速速度制御部、1120 ベルト挟圧力制御部、1130 ロックアップ係合圧制御部、1140 クラッチ圧力制御部、1150 マニュアルバルブ、1200 変速制御用デューティソレノイド(1)、1210 変速制御用デューティソレノイド(2)、1220 リニアソレノイド、1230 ロックアップソレノイド、1240 ロックアップ係合圧制御用デューティソレノイド。

Claims (3)

  1. 前進走行ポジションで、アクセル操作が行なわれず、ブレーキ操作が行なわれ、かつ車両の移動状態が予め定められた状態であるという条件が成立した場合に、駆動源からの駆動力を自動変速機に伝達する入力クラッチを解放させるニュートラル制御を実行する自動変速機の制御装置であって、
    前記自動変速機の入力軸あるいは出力軸が回転することにより発生するパルス信号を検知するセンサと、
    前記入力クラッチの解放状態を判断するための判断手段と、
    前記ニュートラル制御に伴う前記入力クラッチの解放状態に基づいて、前記パルス信号に対して設定される、前記ニュートラル制御の解除に用いられる前記車両の移動状態を判定するための判定パルス信号を異ならせて、前記車両の移動状態を判定するための判定手段とを含み、
    前記判定パルス信号をパルス数として設定するとともに、前記ニュートラル制御の実行後における入力クラッチの解放に伴う回転軸の状態が静定される前である入力クラッチの解放前の判定パルス数を、前記入力クラッチ解放後の判定パルス数よりも大きくした、制御装置。
  2. 前記判断手段は、タービン回転数と前記自動変速機への入力回転数との差の絶対値が予め定められた値以上か否かに基づいて、前記入力クラッチの解放状態を判断するための手段を含む、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記判断手段は、タービン回転数と前記自動変速機への入力回転数との差の絶対値が予め定められた値以上である時間が予め定められた時間継続していることに基づいて、前記入力クラッチが解放後であると判断するための手段を含む、請求項に記載の制御装置。
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