JP4670623B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機の制御に関し、特に、自動変速機の出力軸回転数センサがフェールした場合においても正確な変速制御を実行できる変速制御装置に関する。
車両に搭載される自動変速機は、トルクコンバータと歯車式変速機構とを組み合わせ、この歯車式変速機構の動力伝達経路をクラッチやブレーキ等の複数の摩擦係合要素を選択的に係合および解放のいずれかに切り換えることにより、運転状態に応じてギヤ段を自動的に設定するように構成される。この自動変速機には、摩擦係合要素に対する作動圧の供給を制御して、これらを係合または解放させる油圧制御回路が設けられる。
この場合、油圧制御回路により、各摩擦係合要素に供給される作動圧を制御してギヤ段の制御つまり変速制御が実行されるように構成される。自動変速機においては、一般に、車両速度とエンジンのアクセル開度(スロットルバルブ開度)とに対応して設定された変速マップを予め備え、車両速度とアクセル開度との検知値に基づいて変速マップを参照してギヤ段を決定し、決定されたギヤ段に変速制御される。
自動変速機には、歯車式変速機構への入力軸回転数(トルクコンバータの出力軸回転数であるタービン回転数NT)を検知するための入力軸回転数センサや、歯車式変速機構からの出力軸回転数NOUTを検知するための回転数センサや車速センサが設けられ、これらのセンサにより検知された値(回転数、回転数差)に基づいて変速制御が実行される。以下の公報に、これらのセンサの異常や、異常時の変速制御について開示されている。
実開平5−8121号公報(特許文献1)は、自動変速装置において、ギヤ段を決定するためのパラメータである車両速度を検知するセンサの診断の信頼性を向上させるフェイルセーフ装置を開示する。このフェイルセーフ装置は、車速センサとして変速機取り付けのメインセンサと、スピードメータ内蔵のサブセンサとを設けられた車両に適用される。この装置は、メインセンサの検知値が急減したときに、ABS(Antilock braking System)側での車輪ロック検知の有無およびサブセンサの通常動作を確認し、非ロック状態でかつサブセンサが通常に車両速度を検知しているときにのみメインセンサの異常を判別して、サブセンサを用いた制御に移行させる。さらに、サブセンサ使用時に、サブセンサによる検知値が急減したときには、ABS側で車輪のロックが検知されていない場合にのみ、サブセンサの異常を判別させる。
このフェイルセーフ装置によると、車輪のロック状態を、メインおよびサブの車両速度検知手段とは別系統で検知し、車輪のロックによって車両速度の検知値が急減するときに、車両速度検知手段の異常判別を禁止するので、車両速度の検知値が急減し、かつ、車輪のロック状態でないときを車両速度検知手段の異常と判断する判断ロジックの信頼性を向上させることができ、特に、既にメイン検知手段の異常が検知されていてサブ検知手段の検知値を用いているときに、車輪がロックされてもサブ検知手段の異常が誤判断されることを防止できる。
また、特開2003−97691号公報(特許文献2)は、車速センサがフェールしたときに、他の制御手段の情報を用いることで変速制御を行なうことが可能な自動変速機の変速制御装置を開示する。この変速制御装置は、車速を検知する車速センサと、エンジンからの出力回転を複数の前進変速段および後進段に変速し、変速された回転を駆動輪に出力する自動変速機と、少なくとも検知された車速に基づいて自動変速機の変速制御を行う変速制御手段と、各車輪の回転数を検知する車輪速センサと、急ブレーキ時における車輪のロックを回避するABSアクチュエータと、少なくとも検知された各車輪速センサ値に基づいてABSアクチュエータの作動を制御するABS制御手段と、を備えた車両において、変速制御手段に、車速センサのフェールを検知する車速センサフェール検知部と、車速センサのフェールを検知したときは、ABS制御手段から車輪速センサ値を読み込み、車輪速センサ値に基づく代替車速を出力するフェール時第1車速代替部とを設ける。
この自動変速機の変速制御装置によると、変速制御手段に設けられた車速センサフェール検知部において、車速センサのフェールが検知されると、フェール時第1車速代替部において、ABS制御手段から車輪速センサ値が読み込まれ、この車輪速センサ値に基づく代替車速が出力されることで、車速センサがフェールしたとしても確実に変速制御を行なうことができる。
実開平5−8121号公報 特開2003−97691号公報
ところで、変速時には、入力軸回転数や変速先のギヤ比、出力軸回転数に基づいて変速状態を把握して、摩擦係合要素に供給する油圧等を詳細に制御して変速ショック等の発生を極力回避している。
しかしながら、上述した特許文献のように、出力軸回転数センサのフェール時において、車速センサを代替しようすると、車速センサの検知精度が出力軸回転数センサの検知精度よりも劣ることが多く、車速センサを用いてバックアップしても、良好な変速制御が実行されない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、回転数センサのフェール時においても、良好な変速制御を実行することができる、自動変速機の変速制御装置を提供することである。
第1の発明に係る自動変速機の変速制御装置は、ギヤ比の異なる複数のギヤ段を成立させる自動変速機であり、入力軸回転数を検知する入力軸回転数センサと、出力軸回転数を検知する第1のセンサと、出力軸回転数を検知可能な第2のセンサとを備え、自動変速機の変速を制御する。この変速制御装置であって、第1のセンサが正常であるときには、入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数および第1のセンサにより検知される出力軸回転数に基づいて変速を制御する一方、第1のセンサが異常であるときには、入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数および第2のセンサにより得られる出力軸回転数に基づいて変速を制御するための変速制御手段と、ギヤ段が成立しているときの入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数および成立しているギヤ比を用いた演算値と第2のセンサにより検知される出力軸回転数とに基づいて出力軸回転数を補正するための補正値を算出するための算出手段と、第1のセンサが異常であり、入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数および第2のセンサにより得られる出力軸回転数に基づいて変速制御を行なうときには、出力軸回転数を算出された補正値に基づき補正した出力軸補正回転数を用いて変速を制御するための制御手段とを含む。
第1の発明によると、出力軸回転数を検知する第1のセンサに代替される第2のセンサの検知精度に起因して第2のセンサにより得られる出力軸回転数に誤差が生じる場合がある。算出手段は、このような誤差を補償するように補正値を算出する。第1のセンサが異常であり、入力軸回転数センサにより検出される入力軸回転数および第2のセンサにより得られる出力軸回転数に基づいて変速制御を行なうときには、第2のセンサにより検知された出力軸回転数を、算出された補正値に基づき補正して出力軸回転数を算出する。また、この補正した出力軸回転数にギヤ比を乗算して計算上の入力軸回転数を算出する。このような補正された出力軸回転数を用いて変速制御を実行するので、第2のセンサの検知精度に起因する出力軸回転数の誤差による変速制御の制御精度が悪化するのを防止することができ、変速ショックが悪化することを防止することができる。その結果、回転数センサ(第1のセンサ)のフェール時においても、良好な変速制御を実行することができる、自動変速機の変速制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る変速制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、算出手段は、ギヤ段が成立しているときの入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数を成立しているギヤ比で除算した値と第2のセンサにより検知される出力軸回転数とに基づいて、補正値を算出するための手段を含む。
第2の発明によると、入力軸回転数をギヤ比で除算した値は真の値により近い出力軸回転数であって、第2のセンサにより検知される(検知精度が劣る)出力軸回転数との差を求めることにより補正値を算出することができる。
第3の発明に係る変速制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、制御手段は、入力軸回転数と、出力軸補正回転数に変速先のギヤ比を乗算した値とを比較して、変速を制御するための手段を含む。
第3の発明によると、入力軸回転数と、第2のセンサの検知値を補正値により補正した出力軸補正回転数に変速先のギヤ比を乗算した値(同期回転数)とを比較して、入力軸回転数センサにより検知された実際の入力軸回転数(タービン回転数NT)と、出力軸補正回転数を用いて演算された入力軸回転数(想定タービン回転数NT)とを用いて、変速を把握して変速制御を実行できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両について説明する。この車両は、FF(Front engine Front drive)車両である。なお、FF以外の車両であってもよい。
車両は、エンジン1000と、オートマチックトランスミッション2000と、オートマチックトランスミッション2000の一部を構成するプラネタリギヤユニット3000と、オートマチックトランスミッション2000の一部を構成する油圧回路4000と、ディファレンシャルギヤ5000と、ドライブシャフト6000と、前輪7000と、ECU(Electronic Control Unit)8000とを含む。
エンジン1000は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。
オートマチックトランスミッション2000は、トルクコンバータ3200を介してエンジン1000に連結される。オートマチックトランスミッション2000は、所望のギヤ段を形成することにより、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。
オートマチックトランスミッション2000の出力ギヤは、ディファレンシャルギヤ5000と噛合っている。ディファレンシャルギヤ5000にはドライブシャフト6000がスプライン嵌合などによって連結される。ドライブシャフト6000を介して、左右の前輪7000に動力が伝達される。
ECU8000には、車速センサ8002と、シフトレバー8004のポジションスイッチ8006と、アクセルペダル8008のアクセル開度センサ8010と、ブレーキペダル8012のストロークセンサ8014と、電子スロットルバルブ8016のスロットル開度センサ8018と、エンジン回転数センサ8020と、入力軸回転数センサ8022と、出力軸回転数センサ8024とがハーネスなどを介して接続されている。
車速センサ8002は、ドライブシャフト6000の回転数から車両の速度を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。シフトレバー8004の位置は、ポジションスイッチ8006により検知され、検知結果を表す信号がECU8000に送信される。シフトレバー8004の位置に対応して、オートマチックトランスミッション2000のギヤ段が自動で形成される。また、運転者の操作に応じて、運転者が任意のギヤ段を選択できるマニュアルシフトモードを選択できるように構成してもよい。
アクセル開度センサ8010は、アクセルペダル8008の開度を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。ストロークセンサ8014は、ブレーキペダル8012のストローク量を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。
スロットル開度センサ8018は、アクチュエータにより開度が調整される電子スロットルバルブ8016の開度を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。電子スロットルバルブ8016により、エンジン1000に吸入される空気量(エンジン1000の出力)が調整される。
エンジン回転数センサ8020は、エンジン1000の出力軸(クランクシャフト)の回転数を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。入力軸回転数センサ8022は、オートマチックトランスミッション2000の入力軸回転数NIを検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。出力軸回転数センサ8024は、オートマチックトランスミッション2000の出力軸回転数NOUTを検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。なお、オートマチックトランスミッション2000の入力軸回転数NIは、後述するトルクコンバータ3200のタービン回転数NTである。なお、以下の説明では、車速センサ8002の検知精度が出力軸回転数センサ8024の検知精度よりも低いと想定する。
ECU8000は、車速センサ8002、ポジションスイッチ8006、アクセル開度センサ8010、ストロークセンサ8014、スロットル開度センサ8018、エンジン回転数センサ8020、入力軸回転数センサ8022、出力軸回転数センサ8024などから送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、ECU8000は、シフトレバー8004がD(ドライブ)ポジションであるときに、別途定められた変速線図に従って自動的に1速〜6速ギヤ段のうちのいずれかのギヤ段が形成されるように、オートマチックトランスミッション2000を制御する。1速〜6速ギヤ段のうちのいずれかのギヤ段が形成されることにより、オートマチックトランスミッション2000は前輪7000に駆動力を伝達し得る。
図2を参照して、プラネタリギヤユニット3000について説明する。プラネタリギヤユニット3000は、クランクシャフトに連結された入力軸3100を有するトルクコンバータ3200に接続されている。プラネタリギヤユニット3000は、遊星歯車機構の第1セット3300と、遊星歯車機構の第2セット3400と、出力ギヤ3500と、ギヤケース3600に固定されたB1ブレーキ3610、B2ブレーキ3620およびB3ブレーキ3630と、C1クラッチ3640およびC2クラッチ3650と、ワンウェイクラッチF3660とを含む。
第1セット3300は、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。第1セット3300は、サンギヤS(UD)3310と、ピニオンギヤ3320と、リングギヤR(UD)3330と、キャリアC(UD)3340とを含む。
サンギヤS(UD)3310は、トルクコンバータ3200の出力軸3210に連結されている。ピニオンギヤ3320は、キャリアC(UD)3340に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ3320は、サンギヤS(UD)3310およびリングギヤR(UD)3330と噛合している。
リングギヤR(UD)3330は、B3ブレーキ3630によりギヤケース3600に固定される。キャリアC(UD)3340は、B1ブレーキ3610によりギヤケース3600に固定される。
第2セット3400は、ラビニヨ型の遊星歯車機構である。第2セット3400は、サンギヤS(D)3410と、ショートピニオンギヤ3420と、キャリアC(1)3422と、ロングピニオンギヤ3430と、キャリアC(2)3432と、サンギヤS(S)3440と、リングギヤR(1)(R(2))3450とを含む。
サンギヤS(D)3410は、キャリアC(UD)3340に連結されている。ショートピニオンギヤ3420は、キャリアC(1)3422に回転自在に支持されている。ショートピニオンギヤ3420は、サンギヤS(D)3410およびロングピニオンギヤ3430と噛合している。キャリアC(1)3422は、出力ギヤ3500に連結されている。
ロングピニオンギヤ3430は、キャリアC(2)3432に回転自在に支持されている。ロングピニオンギヤ3430は、ショートピニオンギヤ3420、サンギヤS(S)3440およびリングギヤR(1)(R(2))3450と噛合している。キャリアC(2)3432は、出力ギヤ3500に連結されている。
サンギヤS(S)3440は、C1クラッチ3640によりトルクコンバータ3200の出力軸3210に連結される。リングギヤR(1)(R(2))3450は、B2ブレーキ3620により、ギヤケース3600に固定され、C2クラッチ3650によりトルクコンバータ3200の出力軸3210に連結される。また、リングギヤR(1)(R(2))3450は、ワンウェイクラッチF3660に連結されており、1速ギヤ段の駆動時に回転不能となる。
ワンウェイクラッチF3660は、B2ブレーキ3620と並列に設けられる。すなわち、ワンウェイクラッチF3660のアウターレースはギヤケース3600に固定され、インナーレースはリングギヤR(1)(R(2))3450に回転軸を介して連結される。
図3に、各変速ギヤ段と、各クラッチおよび各ブレーキの作動状態との関係を表した作動表を示す。この作動表に示された組み合わせで各ブレーキおよび各クラッチを作動させることにより、1速〜6速の前進ギヤ段と、後進ギヤ段が形成される。
図3に示すように、C1クラッチ3640は、1速ギヤ段〜4速ギヤ段のすべてのギヤ段において係合される。C2クラッチ3650は、4速ギヤ段〜6速ギヤ段において係合される。
このような構成において、本実施の形態においては、出力軸回転数センサ8024が断線、短絡等により異常が発生した場合(出力軸回転数センサ8024がフェールした場合)に、バックアップセンサを用いて変速制御を実行することが特徴である。以下の説明においては、このバックアップセンサとして、車速センサ8002を用いた場合について説明するが、バックアップセンサはこの車速センサ8002以外にも、スピードメータ内蔵の車速センサ等であってもよい。
図4を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU8000は、出力軸回転数センサ8024が異常であるか否かを判定する。たとえば、出力軸回転数センサ8024からECU8000への入力値と車速センサ8002が検知した車速から換算した出力軸回転数とを比較して、出力軸回転数センサ8024が許容範囲を越えるほどに差があると出力軸回転数センサ8024が異常であると判断される。出力軸回転数センサ8024が異常であると判断されると(S100にてYES)、処理はS200へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
S200にて、ECU8000は、バックアップセンサである車速センサ8002が検知した値を用いて出力軸回転数NOUTを算出する。より具体的には、タイヤ半径および最終変速比(ディファレンシャルギヤ比)を用いて、車速センサ8002が検知した車速から出力軸回転数NOUTが換算されることになる。
S300にて、ECU8000は、変速指令を出力したか否かを判断する。変速指令を出力すると(S100にてYES)、処理はS400へ移される。もしそうでないと(S200にてNO)、この処理は終了する。
S400にて、ECU8000は、変速初期であるか否かを判断する。このとき、たとえば、変速指令を出力してから短い時間が経過するまでは変速初期であると判断される。ここで、変速初期とは、変速ギヤ段が変速前の状態である期間を示す。変速初期であると(S400にてYES)、処理はS500へ移される。もしそうでないと(S400にてNO)、処理はS600へ移される。
S500にて、補正係数Aを、{タービン回転数NT/(変速前のギヤ比)}−出力軸回転数NOUTとして算出する。この式における出力軸回転数NOUTは、S200にて算出されたバックアップセンサである車速センサ8002を用いて算出した出力軸回転数NOUTである。なお、この補正係数の算出方法は、この式に限定されるものではない。乗算や除算等の他の演算を用いても構わない。
S600にて、ECU8000は、変速初期を経過した変速中であるか否かを判断する。変速中であると(S600にてYES)、処理はS700へ移される。もしそうでないと(S600にてNO)、この処理は終了する(たとえば、変速終了)。
S700にて、ECU8000は、{(NOUT+A)×ギヤ比}とタービン回転数NTとを比較して、変速制御を実行する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000により制御される変速制御の動作について、図5を参照して説明する。以下においては、3速から4速への変速制御について説明する。
出力軸回転数センサ8024が異常であると(S100にてYES)、バックアップセンサである車速センサ8002の検知値を用いて出力軸回転数NOUTが算出される(S200以降)。
図5の時刻t(1)において、3速から4速へのアップシフト変速指令が出力され(S300にてYES)、図2および図3に示す3速のギヤ段(ギヤ比を1.5と想定する)が形成されている変速初期において(S400にてYES)、補正係数Aが{(タービン回転数NT/1.5)−出力軸回転数NOUT}として算出される(S500)。
時刻t(1)より後における変速中には(S600にてYES)、当初、バックアップセンサである車速センサ8002の検知値を補正係数Aを用いて補正した(NOUT+A)に、3速のギヤ比である1.2を乗算した3速同期回転数と、実際のタービン回転数NTとを比較してイナーシャ相の開始等が判断される。
さらに、イナーシャ相の開始が判断された以降は、バックアップセンサである車速センサ8002の検知値を補正係数Aを用いて補正した(NOUT+A)に、4速のギヤ比である1.0を乗算した4速同期回転数と、実際のタービン回転数NTとを比較して変速制御が実行される。たとえば、実際のタービン回転数NTと4速同期回転数との差回転が小さくなると(図5の時刻t(2))、C2クラッチ3650に供給する油圧の上昇勾配を大きくしてC2クラッチ3650を係合させるといった変速制御が実行される。
以上のようにして、車速センサの検知精度が出力軸回転数センサの検知精度よりも低く、車速センサが検知する値を単に換算した出力軸回転数に誤差が生じたとしても、誤差を補償するように補正値が算出される。出力軸回転数センサに異常が発生して、入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数(タービン回転数)およびバックアップセンサである車速センサにより算出された出力軸回転数を補正して変速制御を行なうので、誤差に起因して変速制御の制御精度が悪化するのを防止することができ、変速ショックが悪化することを防止することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUにより制御されるパワートレーンを示す概略構成図である。 オートマチックトランスミッションにおけるギヤトレーンを示すスケルトン図である。 オートマチックトランスミッションの作動表を示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 3速から4速へ変速指令が出力された場合のタイミングチャートである。
符号の説明
1000 エンジン、2000 オートマチックトランスミッション、3000 プラネタリギヤユニット、3100 入力軸、3200 トルクコンバータ、3210 出力軸、3610 B1ブレーキ、3620 B2ブレーキ、3630 B3ブレーキ、3640 C1クラッチ、3650 C2クラッチ、3660 ワンウェイクラッチF、4000 油圧回路、8000 ECU、8002 車速センサ、8004 シフトレバー、8006 ポジションスイッチ、8008 アクセルペダル、8010 アクセル開度センサ、8012 ブレーキペダル、8014 ストロークセンサ、8016 電子スロットルバルブ、8018 スロットル開度センサ、8020 エンジン回転数センサ、8022 入力軸回転数センサ、8024 出力軸回転数センサ。

Claims (3)

  1. ギヤ比の異なる複数のギヤ段を成立させる自動変速機であり、入力軸回転数を検知する入力軸回転数センサと、出力軸回転数を検知する第1のセンサと、出力軸回転数を検知可能な第2のセンサとを備えた自動変速機の変速制御装置であって、
    前記第1のセンサが正常であるときには、前記入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数および前記第1のセンサにより検知される出力軸回転数に基づいて変速を制御する一方、前記第1のセンサが異常であるときには、前記入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数および前記第2のセンサにより得られる出力軸回転数に基づいて変速を制御するための変速制御手段と、
    ギヤ段が成立しているときの前記入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数および成立しているギヤ比を用いた演算値と前記第2のセンサにより検知される出力軸回転数とに基づいて出力軸回転数を補正するための補正値を算出するための算出手段と、
    前記第1のセンサが異常であり、前記入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数および前記第2のセンサにより得られる出力軸回転数に基づいて変速制御を行なうときには、前記出力軸回転数を前記算出された補正値に基づき補正した出力軸補正回転数を用いて変速を制御するための制御手段とを含む、自動変速機の変速制御装置。
  2. 前記算出手段は、ギヤ段が成立しているときの前記入力軸回転数センサにより検知される入力軸回転数を成立しているギヤ比で除算した値と前記第2のセンサにより検知される出力軸回転数とに基づいて、前記補正値を算出するための手段を含む、請求項1に記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記入力軸回転数と、前記出力軸補正回転数に変速先のギヤ比を乗算した値とを比較して、変速を制御するための手段を含む、請求項1または2に記載の自動変速機の変速制御装置。
JP2005357737A 2005-12-12 2005-12-12 自動変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP4670623B2 (ja)

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