JP3223232B2 - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の制御装置

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JP3223232B2
JP3223232B2 JP1509595A JP1509595A JP3223232B2 JP 3223232 B2 JP3223232 B2 JP 3223232B2 JP 1509595 A JP1509595 A JP 1509595A JP 1509595 A JP1509595 A JP 1509595A JP 3223232 B2 JP3223232 B2 JP 3223232B2
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昇 近藤
健三 西田
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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックアップクラッチ
を有する車両用自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車速やエンジン負荷等の検出値を
パラメータとしてシフトマップを検索することにより最
適な変速段を選択し、その変速段が確立されるように自
動的に変速操作を行う自動変速機が知られている。一般
に自動変速機は動力源であるエンジンと変速機構部との
間に流体トルクコンバータを備えており、発進や追越し
等の加速時にはそのトルク増大特性を活用し、またクル
ーズ時にはその入力部と出力部とを直結或いは半結合す
るロックアップクラッチを係合させて流体伝達による効
率の低下を防止している。
【0003】かかる自動変速機において、ロックアップ
クラッチの係合中に変速が行われ、変速により確立した
変速段においてロックアップクラッチが係合していると
不適切である場合に、ロックアップクラッチの係合を解
除してから変速を指令をするものが知られている(特公
昭63−18053号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、変速を
指令してから実際に変速が開始されるまでにはタイムラ
グがあるため、前述した如くロックアップクラッチの係
合を解除してから変速を指令すると、特にアクセルペダ
ルを踏み込んだ状態では、ロックアップクラッチの係合
解除に伴う負荷の減少によりエンジン回転数が吹き上が
ってしまい、更にこの状態で変速が行われると変速ショ
ックが発生する虞がある。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、ロックアップクラッチを適切に制御することによ
り、変速時のエンジン回転数の吹き上がり及び変速ショ
ックの発生を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、入力側がエンジンに
連結され、出力側が複数の変速段を有する歯車変速機構
に連結されたトルクコンバータと、トルクコンバータの
入力側及び出力側を連結するロックアップクラッチと、
セレクトレバーにより選択されて車速及びスロットル開
度をパラメータとするシフトマップに基づいてシフトア
ップ及びシフトダウンが自動的に実行される自動変速レ
ンジと、手動でシフトアップスイッチ及びシフトダウン
スイッチを作動させてシフトアップ及びシフトダウンが
実行される手動変速レンジと、前記手動変速レンジにお
ける各変速段毎に設定されたロックアップマップに基づ
いてエンジン負荷及び車速に応じてロックアップクラッ
チの係合及び係合解除を制御する制御手段とを備えた車
両用自動変速機の制御装置であって、前記制御手段が、
手動による変速指令から実質的な変速が開始されるまで
の期間、ロックアップクラッチの係合及び係合解除を変
速前の変速段のロックアップマップに基づいて制御し、
また前記実質的な変速が開始された後は、ロックアップ
クラッチの係合及び係合解除を変速後の変速段のロック
アップマップに基づいて制御することを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、実質的な変速が開始されたことを、
変速前の変速段を確立する油圧係合要素の滑りにより判
定することを特徴とする。
【0008】また請求項3に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、変速判断又は変速指令から実質的な
変速が開始されるまでの期間を、エンジン負荷及び車速
の少なくとも一方に基づいて設定されたタイマーにより
判定することを特徴とする。
【0009】
【作 用】請求項1の構成によれば、手動による変速指
令から実質的な変速が開始されるまでの期間、ロックア
ップクラッチの係合及び係合解除を変速前の変速段のロ
ックアップマップに基づいて制御し、また前記実質的な
変速が開始された後は、ロックアップクラッチの係合及
び係合解除を変速後の変速段のロックアップマップに基
づいて制御するので、ロックアップクラッチの係合中に
手動による変速指令があっても即座にロックアップクラ
ッチが係合解除されず、その後、実質的な変速が開始さ
れてから、変速前の変速段のロックアップマップから変
速後の変速段のロックアップマップに持ち換えてロック
アップクラッチが係合解除されるので、速指令から実
質的な変速開始までの期間におけるエンジン回転数の吹
き上がりを防止し、変速ショックを軽減することができ
る。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0011】図1〜図8は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は車両用自動変速機及びその制御装置の全体構
成図、図2はマニュアルシフトレバーと共用されるセレ
クトレバーの斜視図、図3はステアリングコラムに設け
られたマニュアルシフトレバーの斜視図、図4はセレク
トポジション及び変速段のインジケータを示す図、図5
はセレクトポジション及び変速段のインジケータの別案
を示す図、図6は作用を説明するフローチャート、図7
は「M」レンジにおけるロックアップマップ、図8は作
用を説明するタイムチャートである。
【0012】図1は7ポジションの車両用自動変速機T
を示すもので、セレクトレバーによって7種類のレン
ジ、即ち「P」レンジ(パーキングレンジ)、「R」レ
ンジ(リバースレンジ)、「N」レンジ(ニュートラル
レンジ)、「D」レンジ(1速〜4速自動変速レン
ジ)、「M」レンジ(1速〜4速手動変速レンジ)、
「2」レンジ(2速固定レンジ、3速変速段→2速変速
段のシフトダウンを含む)及び「1」レンジ(1速固定
レンジ、2速変速段→1速ホールド変速段のシフトダウ
ンを含む)の何れかを選択することが可能である。
【0013】自動変速機Tは、エンジンEのクランクシ
ャフト1にロックアップクラッチLを有するトルクコン
バータ2を介して接続されたメインシャフトMSと、こ
のメインシャフトMSに平行に配置されたカウンタシャ
フトCS及びセカンダリシャフトSSとを備える。
【0014】メインシャフトMSには、メイン1速ギヤ
3、メイン2速−3速ギヤ4、メイン4速ギヤ5及びメ
インリバースギヤ6が支持される。カウンタシャフトC
Sには、メイン1速ギヤ3に噛合するカウンタ1速ギヤ
7、メイン2速−3速ギヤ4に噛合するカウンタ2速−
3速ギヤ8、メイン4速ギヤ5に噛合するカウンタ4速
ギヤ9、カウンタ2速ギヤ10、メインリバースギヤ6
にリバースアイドルギヤ11を介して接続されるカウン
タリバースギヤ12が支持される。セカンダリシャフト
SSには、カウンタ2速−3速ギヤ8に噛合する第1セ
カンダリ2速ギヤ13及びカウンタ2速ギヤ10に噛合
する第2セカンダリ2速ギヤ14が支持される。
【0015】メインシャフトMSに相対回転自在に支持
したメイン1速ギヤ3を1速クラッチC1 でメインシャ
フトMSに結合すると、1速変速段が確立する。1速ク
ラッチC1 は2速〜4速変速段の確立時にも係合状態に
保持されるため、カウンタ1速ギヤ7は一方向クラッチ
OWを介して支持される。セカンダリシャフトSSに相
対回転自在に支持した第2セカンダリ2速ギヤ14を2
速クラッチC2 でセカンダリシャフトSSに結合する
と、2速変速段が確立する。カウンタシャフトCSに相
対回転自在に支持したカウンタ2速−3速ギヤ8を3速
クラッチC3 でカウンタシャフトCSに結合すると、3
速変速段が確立する。
【0016】カウンタシャフトCSに相対回転自在に支
持したカウンタ4速ギヤ9をセレクタギヤSGでカウン
タシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMS
に相対回転自在に支持したメイン4速ギヤ5を4速−リ
バースクラッチC4RでメインシャフトMSに結合する
と、4速変速段が確立する。カウンタシャフトCSに相
対回転自在に支持したカウンタリバースギヤ12をセレ
クタギヤSGでカウンタシャフトCSに結合した状態
で、メインシャフトMSに相対回転自在に支持したメイ
ンリバースギヤ6を4速−リバースクラッチC4Rでメイ
ンシャフトMSに結合すると、後進変速段が確立する。
【0017】カウンタシャフトCSの回転はファイナル
ドライブギヤ15及びファイナルドリブンギヤ16を介
してディファレンシャルDに伝達され、そこから左右の
車軸17,17を介して駆動輪W,Wに伝達される。
【0018】更に、1速クラッチC1 を係合させた状態
で、1速ホールドクラッチCLHでカウンタ1速ギヤ7を
カウンタシャフトCSに結合すると、1速ホールド変速
段が確立する。エンジンブレーキが必要なときに1速ホ
ールド変速段を確立すれば、一方向クラッチCOWがスリ
ップしても駆動輪W,WのトルクをエンジンEに逆伝達
することができる。
【0019】自動変速機Tを制御する電子制御ユニット
UtはCPU18、ROM19、RAM20、入力回路
21及び出力回路22から構成される。
【0020】エンジンEに設けたスロットル開度センサ
1 で検出したスロットル開度THと、エンジンEに設
けたエンジン回転数センサS2 で検出したエンジン回転
数Neと、メインシャフトMSに設けたメインシャフト
回転数センサS3 で検出したメインシャフト回転数Nm
と、カウンタシャフトCSに設けたカウンタシャフト回
転数センサS4 で検出したカウンタシャフト回転数Nc
と、ディファレンシャルDに設けた車速センサS5 で検
出した車速Vと、セレクトレバーポジションセンサS6
で検出したセレクトレバーポジションPと、後述するシ
フトアップスイッチS7 と、後述するシフトダウンスイ
ッチS8 と、エンジンEに設けた水温センサS9 で検出
した冷却水温Twとが、電子制御ユニットUtの入力回
路21に入力される。
【0021】電子制御ユニットUtの出力回路22は、
自動変速機Tの1速クラッチC1 、2速クラッチC2
3速クラッチC3 、4速−リバースクラッチC4R、1速
ホールドクラッチCLH、セレクタギヤSG及びロックア
ップクラッチLの作動を制御すべく、油圧制御回路Oに
設けられた5個のソレノイドSL1 〜SL5 に接続され
る。ソレノイドSL1 はロックアップクラッチLのON
/OFFを司り、ソレノイドSL2 はロックアップクラ
ッチLの容量の制御を司り、ソレノイドS3 ,S4 は1
速クラッチC1 、2速クラッチC2 、3速クラッチ
3 、4速−リバースクラッチC4R及び1速ホールドク
ラッチCLHのON/OFF、並びにセレクタギヤSGの
作動を司り、ソレノイドSL5 はクラッチ油圧の制御を
司る。
【0022】図2に示すように、セレクトレバー25に
より選択されるレンジは、通常の「P」レンジ、「R」
レンジ、「N」レンジ、「D」レンジ、「2」レンジ及
び「1」レンジに加えて「M」レンジ(1速〜4速手動
変速レンジ)を備える。セレクトレバー25を案内する
ガイド溝26は略H形に形成されており、セレクトレバ
ー25を「D」レンジから右側に倒した位置が「M」レ
ンジになり、そこでセレクトレバー25は前後に傾倒可
能である。「M」レンジにおいてセレクトレバー25を
前方(+方向)に倒すと前記シフトアップスイッチS7
が作動してシフトアップ指令が出力され、またセレクト
レバー25を後方(−方向)に倒すと前記シフトダウン
スイッチS8 が作動してシフトダウン指令が出力され
る。
【0023】図3はセレクトレバー25とは別個に独立
したマニュアルシフトレバー27を設けたもので、ステ
アリングホイール28を支持するステアリングコラム2
9の左側面に上下揺動可能なマニュアルシフトレバー2
7が設けられる。図示せぬセレクトレバー25は「D」
レンジと「2」レンジとの間に「M」レンジを備えてお
り、セレクトレバー25で「M」レンジを選択した状態
でマニュアルシフトレバー27を上方(+方向)に倒す
と前記シフトアップスイッチS7 が作動してシフトアッ
プ指令が出力され、またマニュアルシフトレバー27を
下方(−方向)に倒すと前記シフトダウンスイッチS8
が作動してシフトダウン指令が出力される。
【0024】図4に示すように、スピードメータ30及
びタコメータ31を備えたメータパネル32に設けられ
たインジケータ33により、セレクトレバー25により
選択されたレンジが表示されるとともに、「M」レンジ
が選択されているときには現在確立している変速段が表
示される。或いは、図5に示すように、タコメータ31
等に設けたインジケータ33に、セレクトレバー25に
より選択されたレンジが表示されるとともに、「M」レ
ンジが選択されているときには現在確立している変速段
が表示される。
【0025】尚、図4及び図5において、現在確立して
いる変速段の表示を点滅させれば視認性が更に向上す
る。また1速変速段〜4速変速段を数字の1〜4で表示
するかわりに、その変速段のギヤ比を表示することも可
能である。
【0026】而して、セレクトレバー25により「D」
レンジが選択されているとき、車速センサS5 で検出し
た車速V及びスロットル開度センサS1 で検出したスロ
ットル開度THをパラメータとするシフトマップに基づ
いて、1速変速段〜4速変速段間のシフトアップ及びシ
フトダウンが自動的に実行される。また、「2」レンジ
が選択されると2速変速段が確立するが、「2」レンジ
を選択したときの車速が大きくて2速変速段ではオーバ
ーレブが発生する場合には、先ず3速変速段が確立し、
車速が低下した後に2速変速段にシフトダウンされて2
速変速段に固定される。同様に、「1」レンジを選択し
たときの車速が大きくて1速ホールド変速段ではオーバ
ーレブが発生する場合には、先ず2速変速段が確立し、
車速が低下した後に1速ホールド変速段にシフトダウン
されて1速ホールド変速段に固定される。
【0027】「D」レンジから「M」レンジに切り換え
た場合、切り換え前の「D」レンジにおける変速段が1
速変速段〜3速変速段であれば、切り換え後の「M」レ
ンジにおいて同一の変速段にホールドされる。切り換え
前の「D」レンジにおける変速段が4速変速段であれ
ば、切り換え後の「M」レンジにおいて3速変速段が確
立する。但し、3速変速段を確立するとオーバーレブが
発生する場合には例外的に4速変速段が確立する。
【0028】「2」レンジから「M」レンジに切り換え
た場合、切り換え前の「2」レンジにおける変速段が3
速変速段及び2速変速段の何れであっても、切り換え後
の「M」レンジにおいて3速変速段が確立する。但し、
停車時に前記「2」レンジから「M」レンジへの切り換
えを行った場合には、切り換え後の「M」レンジにおい
て1速変速段が確立する。
【0029】更に、「M」レンジで停車中にシフトアッ
プスイッチS7 又はシフトダウンスイッチS8 を操作す
ることにより、発進時の変速段として1速変速段又は2
速変速段を選択可能である。
【0030】図7は「M」レンジにおいて設定されたロ
ックアップマップであって、A領域ではロックアップク
ラッチLは2速変速段でのみ係合し、B領域では2速変
速段及び3速変速段で係合し、C領域では2速変速段、
3速変速段及び4速変速段で係合する。従って、例えば
A領域内の(a)点において2速変速段が確立している
ときにロックアップクラッチLは係合しているが、
(a)点において2速変速段から3速変速段にシフトア
ップすると、ロックアップクラッチLは係合解除され
る。尚、このロックアップマップにはロックアップクラ
ッチLの係合→係合解除時と、係合解除→係合時との間
にヒステリシスが設定されている。
【0031】次に、図6のフローチャートを参照しなが
ら、「M」レンジでの変速時におけるトルクコンバータ
2のロックアップクラッチLの制御について説明する。
【0032】先ず、手動による変速指令が出力されると
(ステップS1)、新たな変速段を確立すべく、前段の
油圧係合要素の油圧が減少し始めるとともに後段の油圧
係合要素の油圧が増加し始める。このとき、メインシャ
フト回転数センサS3 で検出したメインシャフト回転数
Nmと、カウンタシャフト回転数センサS4 で検出した
カウンタシャフト回転数Ncとに基づいて算出した油圧
係合要素のスリップ率ECLが所定値を越えれば、前段
の油圧係合要素が滑り始めて実質的な変速が開始された
と判断する(ステップS2)。
【0033】そして、後段の変速段が4速変速段であれ
ば4速のロックアップマップを、後段の変速段が3速変
速段であれば3速のロックアップマップを、後段の変速
段が2速変速段であれば2速のロックアップマップを選
択し(ステップS3〜S7)、そのロックアップマップ
に基づいてロックアップクラッチLの作動が制御され
る。
【0034】このように、変速指令が出力された後に、
実質的な変速が開始されるのを待ってロックアップクラ
ッチLを作動させることにより、変速によりロックアッ
プクラッチLが係合状態から係合解除状態に移行する場
合におけるエンジン回転数の吹き上がりを回避すること
ができる。これを、図8に基づいて更に説明する。
【0035】図8は、図7の(a)点において2速変速
段から3速変速段にシフトアップする場合のタイムチャ
ートであって、2速変速段ではロックアップクラッチL
は係合状態にあり3速変速段では係合解除状態にある。
時刻t1 においてシフトアップ指令が出力されると、前
段の油圧係合要素(2速クラッチC2 )の油圧が減少し
始めるとともに後段の油圧係合要素(3速クラッチ
3 )の油圧が増加し始めることにより、先ず前段の油
圧係合要素が係合解除されてメインシャフトMSとカウ
ンタシャフトCSとが連結解除され、やがて後段の油圧
係合要素が係合されてメインシャフトMSとカウンタシ
ャフトCSとが連結される。
【0036】若しもこのとき、図示したように時刻t1
においてシフトアップ指令が出力されると同時に2速の
ロックアップマップから3速のロックアップマップに持
ち換えると、時刻t1 においてロックアップクラッチL
が係合解除されてエンジンEの負荷が減少してしまい、
しかも時刻t2 において実質的な変速が開始されるまで
のタイムラグがあるため、その間に(A)に示すような
エンジン回転数の吹き上がりが発生して変速ショック
(出力軸トルクの変動)も大きくなる。
【0037】一方、本発明によれば、油圧係合要素のス
リップ率ECLを監視することにより、時刻t2 におい
てスリップ率ECLが増加したとき、即ち、前段の油圧
係合要素に滑りが発生して実質的な変速が開始されたと
判断したとき、2速のロックアップマップから3速のロ
ックアップマップに持ち換える。これにより、ロックア
ップクラッチLは時刻t1 ではなく時刻t2 において係
合解除されるが、その後短時間で後段の3速変速段が確
立するため、前記エンジン回転数の吹き上がりが防止さ
れ、それに伴う変速ショックが軽減される。
【0038】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0039】例えば、ロックアップクラッチLの係合と
は、滑りのない直結状態に限定されず、滑り係合状態を
含むものとする。また、実施例では実質的な変速が開始
されたことを油圧係合要素のスリップ率ECLに基づい
て判断しているが、これを変速指令が出力されたときか
らの経過時間をタイマーで計測し、所定時間が経過した
時点で実質的な変速が開始されたと判断することができ
る。この場合、高車速のときほど、また高スロットル開
度のときほど実質的な変速開始に時間が掛かるため、前
記タイマーのカウント時間は長くなるように設定され
る。また、実施例では変速指令から実質的な変速の開始
までの期間、変速前の変速段のロックアップマップを使
用しているが、前記変速指令を基準にする代わりに、電
子制御ユニットUtにおいて行われる変速判断を基準に
することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、セレクトレバーにより選択されて車速及び
スロットル開度をパラメータとするシフトマップに基づ
いてシフトアップ及びシフトダウンが自動的に実行され
る自動変速レンジと、手動でシフトアップスイッチ及び
シフトダウンスイッチを作動させてシフトアップ及びシ
フトダウンが実行される手動変速レンジと、前記手動変
速レンジにおける各変速段毎に設定されたロックアップ
マップに基づいてエンジン負荷及び車速に応じてロック
アップクラッチの係合及び係合解除を制御する制御手段
とを備えた車両用自動変速機の制御装置において、前記
制御手段が、手動による変速指令から実質的な変速が開
始されるまでの期間、ロックアップクラッチの係合及び
係合解除を変速前の変速段のロックアップマップに基づ
いて制御し、また前記実質的な変速が開始された後は、
ロックアップクラッチの係合及び係合解除を変速後の変
速段のロックアップマップに基づいて制御するので、ロ
ックアップクラッチの係合中に手動による変速指令があ
っても即座にロックアップクラッチが係合解除されず、
その後、実質的な変速が開始されてから、変速前の変速
段のロックアップマップから変速後の変速段のロックア
ップマップに持ち換えてロックアップクラッチが係合解
除されるので、変速指令から実質的な変速開始までの期
間におけるエンジン回転数の吹き上がりが防止されて変
速ショックが軽減される。
【0041】また請求項2,3に記載された発明によれ
ば、実質的な変速が開始されたことを確実に検出するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用自動変速機及びその制御装置の全体構成
【図2】マニュアルシフトレバーと共用されるセレクト
レバーの斜視図
【図3】ステアリングコラムに設けられたマニュアルシ
フトレバーの斜視図
【図4】セレクトポジション及び変速段のインジケータ
を示す図
【図5】セレクトポジション及び変速段のインジケータ
の別案を示す図
【図6】作用を説明するフローチャート
【図7】「M」レンジにおけるロックアップマップ
【図8】作用を説明するタイムチャート
【符号の説明】
E エンジン L ロックアップクラッチ T 自動変速機 Ut 電子制御ユニット(制御手段) 2 トルクコンバータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−9771(JP,A) 特開 昭61−84460(JP,A) 特開 平7−27220(JP,A) 特開 昭61−27365(JP,A) 特開 昭61−136056(JP,A) 特開 昭50−40957(JP,A) 特公 昭63−18053(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側がエンジンに連結され、出力側が
    複数の変速段を有する歯車変速機構に連結されたトルク
    コンバータと、 トルクコンバータの入力側及び出力側を連結するロック
    アップクラッチと、セレクトレバーにより選択されて車速及びスロットル開
    度をパラメータとするシフトマップに基づいてシフトア
    ップ及びシフトダウンが自動的に実行される自動変速レ
    ンジと、 手動でシフトアップスイッチ及びシフトダウンスイッチ
    を作動させてシフトアップ及びシフトダウンが実行され
    る手動変速レンジと、 前記手動変速レンジにおける 各変速段毎に設定された
    ックアップマップに基づいてエンジン負荷及び車速に応
    じてロックアップクラッチの係合及び係合解除を制御す
    る制御手段とを備えた車両用自動変速機の制御装置であ
    って、 前記制御手段が、手動による変速指令から実質的な変速
    が開始されるまでの期間、ロックアップクラッチの係合
    及び係合解除を変速前の変速段のロックアップマップに
    基づいて制御し、また前記実質的な変速が開始された後
    は、ロックアップクラッチの係合及び係合解除を変速後
    の変速段のロックアップマップに基づいて制御すること
    を特徴とする車両用自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 実質的な変速が開始されたことを、変速
    前の変速段を確立する油圧係合要素の滑りにより判定す
    ることを特徴とする、請求項1記載の車両用自動変速機
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 変速判断又は変速指令から実質的な変速
    が開始されるまでの期間を、エンジン負荷及び車速の少
    なくとも一方に基づいて設定されたタイマーにより判定
    することを特徴とする、請求項1記載の車両用自動変速
    機の制御装置。
JP1509595A 1995-02-01 1995-02-01 車両用自動変速機の制御装置 Expired - Lifetime JP3223232B2 (ja)

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