JP2830181B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2830181B2 JP1264636A JP26463689A JP2830181B2 JP 2830181 B2 JP2830181 B2 JP 2830181B2 JP 1264636 A JP1264636 A JP 1264636A JP 26463689 A JP26463689 A JP 26463689A JP 2830181 B2 JP2830181 B2 JP 2830181B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両に搭載される自動変速機、とりわけ、
それぞれ複数の変速段を有する主変速機と副変速機とが
直列配置されることにより構成される自動変速機の変速
制御装置に関する。
従来の技術 従来の車両用自動変速機には、特開昭62−83541号公
報に開示されるように主変速機(第1変速機)と副変速
機(第2変速機)とを直列配置して、両変速機の変速比
の積によって最終的な変速比が決定されるようになった
ものがある。
従って、かかる自動変速機では、主変速機の変速段の
数と副変速機の変速段の数とを掛け合わせた変速段数、
例えば、主変速機が前進3段,副変速機が2段(Lo,Hi
切り換え)である場合、次の第1表に示すように合計で
前進6段の変速段を得ることができ、自動変速機の多段
化を達成することができる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、かかる従来の自動変速機の変速制御装
置としては、全体の変速段が第2速から第3速および第
4速から第5速に変速されるときに、主変速機にアップ
シフトと副変速機のダウンシフトとが同期して行われる
ようになっている。
即ち、上記主変速機と副変速機との変速切り換えは通
常、液圧作動されるクラッチとかブレーキ等の摩擦要素
の切り換えにより行われるが、該摩擦要素の切り換え時
には特有の締結ショックが発生される。
このため、上記主変速機と副変速機とが同期して変速
されると、それぞれの変速機での締結ショックが連続に
2回発生して変速ショックの発生頻度が多くなり、若し
くは、該2回の締結ショックが同時に発生される場合に
は一度に大きな変速ショックが発生されてしまい、車両
乗り心地性が著しく悪化されてしまうという課題があっ
た。
そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて、トルク
の大きな増大変動を伴うダウンシフト側の変速ショック
を、アップシフト側の変速過程で吸収させることによ
り、変速ショックの大幅な低減を図るようにして自動変
速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するために本発明は第1図に示すよ
うに、少なくとも2段以上の変速機能を有する主変速機
aと、少なくとも2段入上の変速機能を有する副変速機
bとが直列配置され、走行条件に基づいてこれら主,副
変速機a,bの少なくとも一方が変速されることにより、
それぞれの変速比の積によって最終的な変速比が決定さ
れるようになった自動変速機において、 上記走行条件から、主変速機aと副変速機bとが同期
して一方の変速機が、少なくとも一つの摩擦要素の締結
状態を含んだアップシフトしたときに、他方の変速機
が、少なくとも一つの摩擦要素の解放状態を含んだダウ
ンシフトされる2重かけかえ変速を検知する2重かけか
え変速検出手段cと、 2重かけかえ変速の検出時アップシフト側の変速を、
ダウンシフト側の変速に先行して実行させ、該ダウンシ
フト側の変速をアップシフト側の変速途中で行わせる変
速順位決定手段dと、 ダウンシフト側変速機のギア比から該ダウンシフト側
の変速完了を検知するダウンシフト変速完了検出手段e
と、 ダウンシフト側の変速完了直後にアップシフト側の摩
擦要素締結用の変速液圧を低下させるアップシフト側変
速液圧制御手段fと、を設けることにより構成する。
作用 以上の構成により本発明の自動変速機の変速制御装置
にあっては、2重かけかえ変速が行われる際、アップシ
フト側の変速がダウンシフト側の変速に先行して行わ
れ、かつ、該アップシフトの変速途中でダウンシフ側の
変速が行われるようになっており、該ダウンシフト側の
変速完了直後に変速途中にあるアップシフト側の変速液
圧が低下されることにより、該変速液圧の低下によるア
ップシフト側のトルク低下部分で、ダウンシフト側の変
速直後に発生されるイナーシャフェーズトルクを低下さ
せ、これによってダウンシフト側のトルク段差が緩和さ
れてショック低減が行われる。
実施例 以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
即ち、第2図は本発明にかかる自動変速機の変速制御
装置の一実施例を示し、同図に示す自動変速機10は、前
進4段の変速切り換えが行われる主変速機12と、減速,
等速の2段切り換えが行われる副変速機14とが直列に配
置されることにより構成される。
上記主変速機12および副変速機14のギヤトレーンは第
3図に示すように構成され、主変速機12は第1遊星歯車
組PG1と第2遊星歯車組PG2とを備え、かつ副変速機14は
第3遊星歯車組PG3を備えている。
上記第1,第2,第3遊星歯車組PG1,PG2,PG3はそれぞれ
単純遊星歯車として構成され、第1,第2,第3サンギア
S1,S2,S3と、第1,第2,第3ピニオンギアP1,P2,P3と、第
1,第2,第3リングギアR1,R2,R3と、第1,第2,第3ピニオ
ンキャリアPC1,PC2,PC3とによって構成される。
また、上記主変速機12では第1,第2遊星歯車組PG1,PG
2で構成されるギヤトレーンには、図示するようにイン
プットシャフトI/Sと第1サンギアS1とを接続するリバ
ースクラッチR/C、インプットシャフトI/Sと第1ピニオ
ンキャリアPC1とを接続するハイクラッチH/C、第1ピニ
オンキャリアPC1と第2リングギヤR2とを接続するフォ
ワードクラッチF/C、第1サンギアS1をケーシングC/S側
に固定するバンドブレーキB/B、第1ピニオンキャリアP
C1をケーシングC/S側に固定するローアンドリバースブ
レーキL&R/Bが設けられる。
更に、上記フォワードクラッチF/Cと第2リングギアR
2との間にフォワードワンウエイクラッチF/O・Cが設け
られると共に、第1ピニオンキャリアPC1とケーシングC
/Sとの間にローワンウエイクラッチL/O・Cが設けら
れ、かつ、第1ピニオンキャリアPC1と第2リングギアR
2との間で上記フォワードワンウエイクラッチF/O・Cと
並列にオーバーランクラッチO・R/Cが配置される。
また、上記副変速機14では第3遊星歯車組PG3で構成
されるギヤトレーンには、図示するように第3ピニオン
キャリアPC3と第3サンギアS3とを接続するダイレクト
クラッチD/C、第3サンギアS3をケーシングC/Sに固定す
るリダクションブレーキR・D/Bが設けられる。
更に、上記第3サンギアS3とケーシングC/Sとの間に
リダクションワンウエイクラッチR・D/O・Cが配置さ
れる。
尚、上記主変速機12の出力部材となる第2ピニオンキ
ャリアPC2と、上記副変速機14の入力部材となる第3リ
ングギアR3とは、中間軸M/Sを介して接続されている。
また、上記第3図中上記インプットシャフトI/Sに
は、トルクコンバータT/Cを介してエンジンEの回転力
が入力される。
ところで、上記主変速機12では次に示す第2表のよう
に、各摩擦要素(R/C,H/C,F/C,B/B,L&R/B)が図外のコ
ントロールバルブから供給される変速液圧(ライン圧)
によって締結および解放されることにより、各種変速段
が得られるようになっている。
尚、同表中○印は締結状態を表し、無印は解放状態を
表す。
また、上記フォワードワンウエイクラッチF/O・C
は、第1ピニオンキャリアPC1に対して第2リングギアR
2が正転方向の回転時にフリー、逆転方向の回転時にロ
ックされると共に、上記ローワンウエイクラッチL/O・
Cは第1ピニオンキャリアPC1の正転方向の回転時にフ
リー、逆転方向の回転時にロックされる。
ところで、上記オーバーランクラッチO・R/Cは第1
表には示していないが、該オーバーランクラッチO・R/
Cは第3速以下の低速段側でアクセル開度が1/16以下で
締結されることにより、上記フォワードワンウエイクラ
ッチF/O・Cの機能を無くして、エンジンブレーキが作
動されるようになっている。
一方、上記副変速機14ではダイレクトクラッチD/Cが
締結されることにより入力回転を等速(Hi)状態で出力
し、該ダイレクトクラッチD/Cが解放されることにより
減速(Lo)状態で出力されるようになっている。
また、上記リダクションワンウエイクラッチR・D/O
・Cは第3サンギアS3の正転時にフリーとなり、逆転時
にロックされるようになっている。
そして、上記自動変速機10では主変速機12の変速比と
副変速機14の変速比との積によって、アウトプットシャ
フトO/Sから出力される最終的な変速比が決定されるた
め、該自動変速機10で得られる変速段数は、主変速機12
と副変速機14とのそれぞれの変速段数の組み合わせによ
って決定されることになり、本実施例では主変速機12が
前進4段に切り換えされ、副変速機14が2段切り換えさ
れるため、次の第3表に示すように合計8段の前進段の
変速を行うことができるようになっている。
上記コントロールバルブには主変速機12切換用の第1
シフトソレノイド22および第2シフトソレノイド24と、
副変速機14切換用の第3シフトソレノイド26が設けら
れ、これら第1,第2,第3シフトソレノイド22,24,26がA/
Tコントロールユニット28に内蔵された主変速機コント
ローラ30(第1,第2シフトソレノイド22,24の制御用)
および副変速機コントロール32(第3シフトソレノイド
26の制御用)から出力される制御信号によりON,OFF駆動
されるようになっている。
従って、上記第1,第2,第3シフトソレノイド22,24,26
がON,OFF駆動されることにより、上記コントロールバル
ブに内蔵された図外の第1,第2,第3シフトバルブが切り
換えられて、上記各摩擦要素の締結および解放が行わ
れ、次の第4表に示すように各変速段が得られるように
なっている。
ところで、上記主変速機コントローラ30および副変速
機コントローラ32から上記第1,第2,第3シフトソレノイ
ド22,24,26に出力されるON,OFF信号の指令は、変速制御
コントローラ34から出力されるようになっている。
上記変速制御コントローラ32には、スロットルセンサ
36で検出されるスロットル開度信号および車速センサ38
で検出される車速信号が入力され、これらスロットル開
度および車速から予め設定されたシフトスケジュールに
基づいて変速判断が行われるようになっている。
また、上記主変速機12にはライン圧制御用のライン圧
ソレノイド40が設けられ、該ライン圧ソレノイド40がア
ップシフト側変速液圧制御手段としての主変速機変速液
圧コントローラ42から出力される制御信号により作動さ
れることにより、摩擦要素締結用の変速液圧が制御され
るようになっている。
尚、上記主変速機12のライン圧制御は、例えば特開昭
62−62047号公報に開示されるように、ライン圧ソレノ
イドから発生される信号圧に応じてコントロールバルブ
に設けられたプレッシャーレギュレータバルブでオイル
ポンプの吐出圧が調圧されるようになっており、この調
圧されたライン圧が上記摩擦要素に変速液圧として供給
されるようになっている。
ここで、本実施例はA/Tコントロールユニット28に、
副変速機ギア比算出回路50を設けると共に、該副変速機
ギア比算出回路50で算出されたギア比に基づいて副変速
機14の変速完了時点を検知するダウンシフト完了トリガ
発生回路52を設け、これら副変速機ギア比算出回路50と
ダウンシフト完了トリガ発生回路52とによって、ダウン
シフト変速完了検出手段54を構成すると共に、ダウンシ
フト完了トリガ発生回路52で発生された信号は上記主変
速機変速液圧コントローラ42に出力されるようになって
いる。
上記副変速機ギア比算出手段50には、主変速機12と副
変速機14とを連結する中間軸M/Sの回転数を検出する中
間軸回転センサ56からの検出信号と、副変速機14の出力
軸O/S回転を検出する上記車速センサ38からの検出信号
が入力され、これら両センサ56,38の回転差から副変速
機14のギア比が算出されるようになっている。
また、上記変速制御コントローラ34には自動変速機10
が変速される際、上記主変速機12と上記副変速機14とが
同期して一方がアップシフト,他方がダウンシフトされ
る2重かけかえ変速を検知する2重かけかえ変速検出手
段58が設けられ、該2重かけかえ変速が検知された場合
は、該2重かけかえ変速検出手段58から上記主変速機変
速液圧コントローラ42および上記ダウンシフト完了トリ
ガ発生回路52に信号が出力されるようになっている。
尚、上記2重かけかえ変速としては、主変速機12と副
変速機14とが同期して主変速機12側をアップシフト,副
変速機14側をダウンシフトさせる変速のことで、例え
ば、上記第3表に示すように順次段階を追った変速では
第2速から第3速への変速,第4速から第5速への変速
および第6速から第7速への変速がこれに該当する。
更に、上記変速制御コントローラ34と上記副変速機シ
フトコントローラ32との間には、変速順位決定手段とし
てのディレー回路60が設けられ、2重かけかえ変速が検
知された場合に上記2重かけかえ変速検出手段56から該
ディレー回路60に作動信号が出力されるようになってい
る。
従って、上記ディレー回路60が作動されると、変速制
御コントローラ34から上記主変速機シフトコントローラ
30および副変速機シフトコントローラ32に同時に変速信
号が出力された場合に、該ディレー回路60を介して副変
速機シフトコントローラ32に入力される信号が遅延され
るようになっている。
以上の構成により本実施例の自動変速機の変速制御装
置の機能を第4図のフローチャートに従って以下述べ
る。
即ち、上記フローチャートは所定の短時間(例えば10
msec)毎に処理され、まず、ステップIによりスロット
ル開度を読み込むと共に、ステップIIで車速Vを読み込
み、これらスロットル開度および車速の走行条件からシ
フトスケジュールを検索し、ステップIIIによって2重
かけかえ変速であるかどうかが判断される。
そして、上記ステップIIIで「NO」と判断された場合
は上記ステップIにリターンされ、「YES」の場合はス
テップIVに進んで、アップシフト側変速機(本実施例で
は主変速機12)の変速を開始し、次に、ステップVに進
んでディレー回路60を作動して所定時間を経過させた
後、ステップVIによってダウンシフト側変速機(本実施
例では副変速機14)を変速開始する。
次に、ステップVIIでは車速センサ38と中間軸回転セ
ンサ56の回転数をそれぞれ読み込み、これら両回転数を
基にステップVIIIによってダウンシフト側変速機のギア
比が算出される。
そして、ステップIXでは算出されたダウンシフト側変
速機のギア比から、副変速機14がダウンシフト完了され
たかどうかが判断され、「NO」の場合は上記ステップVI
Iにリターンされ、「YES」の場合はステップXに進んで
アップシフト側変速機の変速液圧を低下させて、このフ
ローを一旦終了する。
即ち、本実施例で制御される2重かけかえ変速の態様
として、例えば上記第3表に示す全体の変速段が第2速
から第3速にアップシフトされる場合に例をとって述べ
ると、この場合は主変速機12が第1速から第2速にアッ
プシフトされ、かつ、副変速機14がHiからLoにダウンシ
フトされるが、主変速機12の第2速設定は第2表に示し
たようにバンドブレーキB/Bを新たに締結することによ
り行われ、かつ、副変速機14のダウンシフトは上述した
ようにダイレクトクラッチD/Cを解放することにより行
われる。
従って、本実施例では第5図に示すようにバンドブレ
ーキB/Bの締結圧Aが上昇開始(Aup)された後、ダイレ
クトクラッチD/Cの締結圧Bが一気に下降され、該ダイ
レクトクラッチD/Cが逸速く解放、つまり、副変速機14
のダウンシフトが逸速く行われ、このとき上記バンドブ
レーキB/Bの締結圧Aは従来では図中破線に示すように
上昇途中にある。
ここで本実施例では、上記ダイレクトクラッチD/Cが
解放されて副変速機14のダウンシフトが完了された時点
(Bdown)で、上記バンドブレーキB/Bの締結圧Aが低下
される。
つまり、本実施例では副変速機14のダウンシフトが完
了されると同時に、主変速機12側の締結圧Aが低下され
ることにより、バンドブレーキB/Bの滑り部分が多くな
り、第6図の出力トルク特性T中破線に示すように、ダ
イレクトクラッチD/C締結時のイナーシャフェーズトル
クにより従来発生されていた出力トルクの突出部分Pを
略削除することができる。
従って、上記出力トルク特性TではバンドブレーキB/
Bの締結開始に伴い上記突出部分Pの前段階で発生され
る出力トルクの下降部分Qが発生されるのみで、ショッ
クの発生頻度を減少させることができると共に、出力ト
ルクの下降部分Qは突出部分Pに比較してショックの体
感度合いが大幅に減少されることから、乗員に感ずる変
速ショックが著しく低減され、車両乗り心地性が大幅に
向上される。
尚、本実施例では2重かけかえ変速として全体の変速
段が第2速から第3速にアップシフトされる場合に例を
とって説明したが、これに限ることなく他の変速態様に
よる2重かけかえ変速の場合にあっても、本発明を適用
することができることはもちろんである。
また、本実施例では主変速機12が前進4段の変速段を
備え、かつ、副変速機14が2段切換されるものを開示し
たが、これに限ることなく主変速機12および副変速機14
は、それぞれ2段以上の変速段を備えて、2重かけかえ
変速が実行されるようになったものであれば本発明を適
用することができる。
発明の効果 以上説明したように本発明の自動変速機の変速制御装
置にあっては、少なくとも2段以上の変速機能を有する
主変速機と、少なくとも2段以上の変速機能を有する副
変速機とが直列配置された自動変速機にあって、これら
主変速機と副変速機とが同期して一方がの変速機が、少
なくとも一つの摩擦要素の締結状態を含んだアップシフ
トしたときに、他方の変速機が、少なくとも一つの摩擦
要素の解放状態を含んだダウンシフトされる2重かけか
え変速が行われる際、アップシフト側の変速をダウンシ
フト側の変速に先行して行い、該アップシフトの変速途
中にダウンシフト側の変速を行うようにし、そして、該
ダウンシフト側の変速完了直後に変速途中にあるアップ
シフト側の摩擦要素締結用の変速液圧を低下する構成と
したので、該変速液圧の低下によるアップシフト側の滑
り部分で、ダウンシウト側の変速直後に発生されるイナ
ーシャフェーズトルクの突出部分を吸収することができ
る。
従って、2重かけかえ変速によるショック度合いを大
幅に低減させることができることにより、変速ショック
の大幅な低減を図りつつ変速の態様を著しく増大して、
走行条件に適した変速の選択種類を増大させ、より滑ら
かな運転を行うことができるという優れた効果を奏す
る。
特に、本願発明は、主,副変速機を問わずいずれか一
方のアップシフト側の変速を、常にダウンシフト側の変
速に先行して実行させ、該ダウンシフト側の変速をアッ
プシフト側の変速途中で行わせるため、2重かけかえ変
速による全体としての変速ショックを確実に低減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概念を示す概略構成図、第2図は本発
明の一実施例を示す概略構成図、第3図は本発明が適用
される自動変速機のギヤトレーンを示す概略構成図、第
4図は本発明で実行されるプログラムの一処理例を示す
フローチャート、第5図は本発明で行われる2重かけか
え変速発生時の変速液圧特性図、第6図は本発明で得ら
れる出力トルク特性図である。 10……自動変速機、12……主変速機、14……副変速機、
28……A/Tコントロールユニット、34……変速制御コン
トローラ、42……主変速機変速液圧コントローラ(アッ
プシフト側変速液圧制御手段)、54……ダウンシフト完
了検出手段、58……2重かけかえ変速検出手段、60……
ディレー回路(変速順位決定手段)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2段以上の変速機能を有する主
    変速機と、少なくとも2段以上の変速機能を有する副変
    速機とが直列配置され、走行条件に基づいてこれら主,
    副変速機の少なくとも一方が変速されることにより、そ
    れぞれの変速比の積によって最終的な変速比が決定され
    るようになった自動変速機において、 上記走行条件から、主変速機と副変速機とが同期して、
    一方の変速機が、少なくとも一つの摩擦要素の締結状態
    を含んだアップシフトしたときに、他方の変速機が、少
    なくとも一つの摩擦要素の解放状態を含んだダウンシフ
    トとなる2重かけかえ変速を検知する2重かけかえ変速
    検出手段と、 2重かけかえ変速の検出時アップシフト側の変速を、ダ
    ウンシフト側の変速に先行して実行させ、該ダウンシフ
    ト側の変速をアップシフト側の変速途中で行わせる変速
    順位決定手段と、 ダウンシフト側変速機のギア比から該ダウンシフト側の
    変速完了を検知するダウンシフト変速完了検出手段と、 ダウンシフト側の変速完了直後に、アップシフト側の摩
    擦要素締結用の変速液圧を低下させるアップシフト側変
    速液圧制御手段と、 を設けたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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