JP2765150B2 - 車両用自動変速機 - Google Patents

車両用自動変速機

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JP2765150B2 JP2010110A JP1011090A JP2765150B2 JP 2765150 B2 JP2765150 B2 JP 2765150B2 JP 2010110 A JP2010110 A JP 2010110A JP 1011090 A JP1011090 A JP 1011090A JP 2765150 B2 JP2765150 B2 JP 2765150B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は有段変速を行なう自動変速機に関し、特に
3段階以上離れた他の変速段への所謂飛越し変速の可能
な自動変速機に関するものである。
従来の技術 車両用の自動変速機として、複数組の遊星歯車機構を
同一軸線上に配列し、それらの遊星歯車機構の要素同士
の連結関係や入力軸との連結関係をクラッチによって種
々変化させ、またブレーキによって固定すべき要素を種
々変えることによって複数の変速段に設定するよう構成
したものが一般に使用されていることは周知のとおりで
ある。この種の自動変速機では、使用する遊星歯車機構
の数が多いほど、またクラッチやブレーキを介した各要
素の連結関係が多様であるほど、設定可能な変速段の数
が多くなる。その一例として特開昭60−57036号公報に
は、三組の遊星歯車機構を使用し、前進5段・後進1段
を主要な変速段とし、これに加え第2速と第3速との間
の中間段と、第3速と第4速との間の中間段との二つの
中間段を設定することのできる自動変速機が記載されて
いる。この自動変速機によれば、前進第1速と後進段と
のそれぞれの変速比の絶対値がほぼ等しくなるために、
使用頻度の少ない変速段において回転軸やクラッチなど
に特別に大きなトルクがかかることがないので、小型・
軽量化を図ることができ、また設定可能な変速段数が多
いためにこまかな変速制御を行なうことができ、さらに
一方向クラッチを併用することによりスムースな変速が
可能であるとされている。
発明が解決しようとする課題 上述した従来の自動変速機では、二つの中間段を含め
て前進7段の変速段を設定することができ、それに伴っ
てこまかな変速制御が可能になるなどの利点を得ること
ができるが、その反面、設定すべき変速段を決めるパラ
メータである車速やエンジン負荷(スロットル開度)
が、急激にかつ大きく変化した場合には、2段階あるい
は3段階以上離れた他の変速段へ変速することが多くな
る。このような所謂飛越し変速は、従来一般の自動変速
機で行なっている例もあるが、その場合、現行の変速段
から目標の変速段へ直接切換えたのでは、変速ショック
が悪化する場合があり、このような不都合を解消する方
法として、現行の変速段と目標の変速段との間にある第
3の変速段を経由して目標の変速段に変速する方法が知
られている。
しかるに2段階の飛越し変速では、現行の変速段と目
標変速段との間にある変速段が一種類であるから、経由
すべき変速段を選択する余地はないが、3段階以上の飛
越し変速の場合には、経由すべき変速段に選択の余地が
あり、選択の仕方によっては、車両としての走行特性
や、運転者の受ける感触が大きく変化する。前掲の公報
に記載された自動変速機では、前記の中間段を含めて考
えた場合、3段階以上の飛越し変速となることが多い
が、その場合の制御方法や配慮すべき点などは、前掲の
公報に一切記載されていない。
この発明は上記の事情を背景としてなされたもので、
変速パターンに適合した中間段を経由した飛越し変速を
行なうことのできる自動変速機を提供することを目的と
するものである。
課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、走行条件
に応じて複数の変速段に設定され、かつ第1の変速から
3段階以上離れた第2の変速段に変速する際にこれらの
変速段の間にある他の変速段に一時的に設定する車両用
自動変速機であって、第1の変速段から第2の変速段へ
の変速がアップシフトの場合に前記他の変速段として第
1の変速段と第2の変速段との間にある複数の変速段の
うち変速比がより小さい変速段を選択して設定し、かつ
前記第1の変速段から第2の変速段への変速がダウンシ
フトの場合に前記他の変速段として第1の変速段と第2
の変速段との間にある複数の変速段のうち変速比がより
大きい変速比を選択して設定する制御装置を備えている
ことを特徴とするものである。
作用 この発明の自動変速機において、各変速段は、車速や
スロットル開度などの走行条件に基づいて決められる。
そしてこの発明では、走行条件の変化が急激かつ大きい
などの場合には、3段階以上離れた第2の変速段への変
速が生じ、その場合に第2の変速段に至る中間の変速段
に一時的に設定される。その第2の変速段への変速がア
ップシフトであれば、経由する中間変速段の変速比が小
さいので、車速の上昇あるいはエンジン回転数の低下の
度合いが、第2の変速段に直接変速する度合いに近くな
る。また反対にダウンシフトの場合には、経由する中間
変速段の変速比が大きいので、速やかにトルクが増大
し、第2の変速段へ直接ダウンシフトした場合と近似し
た感触を得ることができる。
実 施 例 つぎにこの発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図に示す例は三組のシングルピニオン型遊星歯車
機構1,2,3を主体として歯車列を構成したものであっ
て、これらの各遊星歯車機構1,2,3における各要素が次
のように連結されて構成されている。すなわち第1遊星
歯車機構1のキャリヤ1Cと第3遊星歯車機構3のリング
ギヤ3Rとが一体となって回転するよう連結されるととも
に、第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯車
機構3のキャリヤ3Cとが一体となって回転するよう連結
されている。また第1遊星歯車機構1のサンギヤ1Sは第
2クラッチ手段K2を介して第2遊星歯車機構2のキャリ
ヤ2Cに連結される一方、第4クラッチ手段K4を介して第
2遊星歯車機構2のサンギヤ2Sに連結され、さらに第2
遊星歯車機構2のキャリヤ2Cは第5クラッチ手段K5を介
して第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sに連結されてい
る。
なお、上記の各要素の連結構造としては、中空軸や中
実軸もしくは適宜のコネクティングドラムなどの一般の
自動変速機で採用されている連結構造などを採用するこ
とができる。
入力軸4は、トルクコンバータや流体継手などの動力
伝達手段(図示せず)を介してエンジン(図示せず)に
連結されており、この入力軸4と第1遊星歯車機構1の
リングギヤ1Rとの間には、両者を選択的に連結する第1
クラッチ手段K1が設けられ、また入力軸4と第1遊星歯
車機構1のサンギヤ1Sとの間には、両者を選択的に連結
する第3クラッチ手段K3が設けられている。
上記の各クラッチ手段K1,K2,K3,K4,K5は、要は上述し
た各部材を選択的に連結し、またその連結を解除するも
のであって、例えば油圧サーボ機構などの従来一般に自
動変速機で採用されている機構によって係合・解放され
る湿式多板クラッチや、一方向クラッチ、あるいはこれ
らの湿式多板クラッチと一方向クラッチとを直列もしく
は並列に配置した構成などを必要に応じて採用すること
ができる。なお、実用にあたっては、各構成部材の配置
上の制約があるから、各クラッチ手段K1,K2,K3,K4,K5に
対する連結部材としてコネクティングドラムなどの適宜
の中間部材を介在させ得ることは勿論である。
また第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sの回転を選択的
に阻止する第1ブレーキ手段B1が、そのサンギヤ3Sとト
ランスミッションケース(以下、単にケースと記す)6
との間に、また第2遊星歯車機構2のキャリヤ2Cの回転
を選択的に阻止する第2ブレーキ手段B2が、そのキャリ
ヤ2Cとケース6との間に、第2遊星歯車機構2のサンギ
ヤ2Sの回転を選択的に阻止する第3ブレーキ手段B3がそ
のサンギヤ2Sとケース6との間に、そして第1遊星歯車
機構1のサンギヤ1Sの回転を選択的に阻止する第4ブレ
ーキ手段B4がそのサンギヤ1Sとケース6との間にそれぞ
れ設けられている。これらのブレーキ手段B1,B2,B3,B4
は、従来一般の自動変速機で採用されている油圧サーボ
機構などで駆動される湿式多板ブレーキやバンドブレー
キ、あるいは一方向クラッチ、さらにはこれらを組合せ
た構成などとすることができ、また実用にあたっては、
これらのブレーキ手段B1,B2,B3,B4とこれらのブレーキ
手段B1,B2,B3,B4によって固定すべき各要素との間もし
くはケース6との間に適宜の連結部材を介在させ得るこ
とは勿論である。
そしてプロペラシャフトやカウンタギヤ(それぞれ図
示せず)に回転を伝達する出力軸5が、互いに連結され
た第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯車機
構3のキャリヤ3Cに対して連結されている。
第1図に示す構成の自動変速機では前進5段・後進1
段を主たる変速段とし、これに前進第2速と第3速との
間に所謂第2.2速、第2.5速、第2.7速の変速段を付加
し、かつ前進第3速と第4速との間に所謂第3.2速と第
3.5速とを付加した複数の変速段を設定することができ
る。また第2.2速、第2.7速、第3.2速および第3.5速を除
いた他の変速段では、当該変速段を設定するためのクラ
ッチ手段およびブレーキ手段の係合・解放の組合せ(所
謂係合・解放パターン)は複数組あり、これを作動表と
して示せば第1表のとおりである。なお、第1表で第1
速から第5速までの順序は変速比の大きい変速段の順序
であり、また第1表において、○印は係合することを示
し、空欄は解放することを示し、また*印は係合させて
もよいことを示し、さらにこの*印には第1速の第5ク
ラッチ手段K5や第1ブレーキ手段B1などのように解放し
ても変速比や回転状態に変化が生じないもの、第4速の
b欄のパターンにおける第1ブレーキ手段B1のように解
放すれば変速比は変化しないが回転状態が変化するも
の、第2速のb欄のパターンにおける第4クラッチ手段
K4や第3ブレーキ手段B3のように他の*印の手段を係合
させていれば解放しても変速比および回転状態に変化が
生じないものを含む。また第2速、第3速、第4速、第
5速および後進段でのa,b,c…の符号を付した欄は、当
該変速段を設定するための係合・解放パターンのうち遊
星歯車機構の回転要素の回転数が異なるものの係合・解
放パターンであることを示し、さらに,,…の符
号は遊星歯車機構の回転要素の回転数が異ならないもの
の係合・解放パターン同士の種別を表わす。
第1表に示す係合・解放パターンは原理的に可能な係
合・解放パターンであり、実用にあたってはそれらのう
ちから動力性能や変速制御性などの要求に応じたものを
選択し、また各々の変速段は、スロットル開度に代表さ
れるエンジン負荷および車速などの走行条件に基づいて
選択されて設定される。したがって走行条件の変化の度
合によっては3段階以上離れた変速段への飛越し変速が
生じることがあり、その場合、その目標変速段に至る中
間の変速段に一時的に設定する変速が実行される。この
ような変速段の設定、係合・解放パターンの選択あるい
は中間変速段の選択などの制御を行なう装置として電子
コントロールユニット(ECU)Eおよび油圧制御装置C
が設けられている。すなわち電子コントロールユニット
Eは、車速V、スロットル開度θ、走行モードセレクト
信号、冷却水温度などの入力データに基づいて演算し、
指令信号を油圧制御装置Cに出力するものであり、また
その油圧制御装置Cは、電子コントロールユニットEか
らの指令信号に基づいて油圧の供給・排出経路を変えて
前記クラッチ手段やブレーキ手段を適宜に係合あるいは
解放させて、第1表に示すいずれかの係合・解放パター
ンに設定するものである。
そして第1図に示す自動変速機では、3段階以上の飛
越し変速を、アップシフトとダウンシフトとで異なる中
間変速段を経由して実行する。第2図はそのための制御
フローチャートであって、ステップ1では、車速Vやス
ロットル開度θおよび変速段などの走行条件を読込み、
ついで目標変速段Gaが現行変速段Gsと等しいか否かの判
断を行なう(ステップ2)。その判断結果が“イエス”
の場合には、ステップ1の前に戻り、また“ノー”の場
合には、ステップ3に進んで飛越し変速か否かの判断を
行なう。その判断結果が“ノー”であれば、その目標変
速段に直接変速する変速指令信号を出力し(ステップ
4)、また判断結果が“イエス”であれば、アップシフ
トか否かの判断を行なう(ステップ5)。そしてこの判
断過程での結果が“イエス”であれば、ダウンシフト時
より高速段を経由する変速指令信号を出力し(ステップ
6)、また判断結果が“ノー”であれば、アップシフト
時より低速段を経由する変速指令信号を出力する(ステ
ップ7)。
第2図のフローチャートに従う飛越し変速を、より具
体的に説明すると、以下のとおりである。
まず第1速と第5速との間で変速する例について説明
すると、アップシフトの場合は、第4速を経由して第5
速に変速し、ダウンシフトの場合は、第3.5速および第
2.5速をこれらの順に経由して第1速に変速する。この
ような変速のための各変速段の係合・解放パターンを表
にして示せば、第2表の通りである。なお、以下の表で
△印は解放させても当該変速段を設定できるが、制御上
係合させることを表す。また矢印は変速の順序を示す。
すなわち第1速は、第1、第4、第5のクラッチ手段
K1,K4,K5と、第1および第2のブレーキ手段B1,B2とを
係合させた状態から第1ブレーキ手段B1を解放し、この
状態から第2ブレーキ手段B2を解放するとともに第3ク
ラッチ手段K3を係合させる。その結果、第4速が第1表
のa欄のパターンで設定される。なおこの変速は、第
3クラッチ手段K3と第2ブレーキ手段B2との二つの摩擦
係合手段の係合・解放状態を切換えればよいので、所謂
同時変速とならず、変速ショックを悪化させることはな
くかつ変速制御が容易になる。また第4速に変速した後
は、第2クラッチ手段K2を係合させ、しかる後第1クラ
ッチ手段K1を解放して第1表のa欄のパターンに変更
し、ついで第4クラッチ手段K4を解放するとともに、第
3ブレーキ手段B3を係合させて第5速をa欄のパターン
で設定する。
したがって同時変速とならずに第5速へのアップシフ
トが行われ、しかも経由する変速段が第4速であって、
目標変速段である第5速に近い変速比を有しているか
ら、運転者の受ける感触は意図した変速が実行された際
に受ける感触とマッチしたものとなる。
他方、第5速から第1速にダウンシフトする場合は、
上述したように第5速をa欄のパターンで設定している
状態で第2クラッチ手段K2を解放するとともに第1クラ
ッチ手段K1を係合させることにより、まず第3.5速に設
定し、ついで第3クラッチ手段K3を解放するとともに第
4クラッチ手段K4を係合させることにより、第2.5速を
第1表ののパターンで設定する。そしてこの第2.5速
の状態から第3ブレーキ手段B3を解放するとともに第2
ブレーキ手段B2を係合させて第1速をのパターンで設
定し、さらに第1ブレーキ手段B1を係合させることによ
りのパターンに変更する。
したがって第5速から第1速へのダウンシフトも同時
変速とならずに実行でき、しかも経由する中間変速段は
第3.5速および第2.5速であって、その変速比がアップシ
フトの場合に経由する第4速より大きいから、トルクの
増大が迅速に行われ、運転者の要求に合った変速とな
る。
第2速と第5速との間の変速については、第3表に従
った変速を行なう。
すなわち第2速から第5速へのアップシフトの場合、
第2速を第1表のa欄のパターンで設定していれば、ま
ず第3.2速に変速し、ついで第3.5速を経て第5速に変速
し、この第5速をa欄のパターンで設定する。このよう
なアッシフトの場合、第2速から第3.2速への変速は、
第2ブレーキ手段B2を解放するとともに、第3ブレーキ
手段B3を係合させることにより達成され、また第3.2速
から第3.5速への変速は第2クラッチ手段K2を解放する
とともに第3クラッチ手段K3を係合させることにより達
成され、さらに第3.5速から第5速への変速は、第1ク
ラッチ手段K1を解放するとともに第2クラッチ手段K2を
係合させることにより達成される。したがっていずれの
変速の場合にも、係合・解放状態を切換えるべき摩擦係
合手段の数は二つであり、所謂同時変速とならない。
またダウンシフトの場合は、第5速を第2クラッチ手
段K2、第3クラッチ手段K3、第5クラッチ手段K5、なら
びに第3ブレーキ手段B3を係合させて設定しておき、こ
の状態から第2.5速に変速した後、第2.5速を経由して第
2速に変速し、第2表を第1表のb欄のパターンで設定
する。したがって第5速から第3.5速への変速は、第1
クラッチ手段K1を係合させるとともに第2クラッチ手段
K2を解放することにより達成され、また第3.5速から第
2.5速への変速は、第3クラッチ手段K3を解放するとと
も第4クラッチ手段K4を係合させることにより達成さ
れ、さらに第2.5速から第1速への変速は、第5クラッ
チ手段K5を解放するとともに第1ブレーキ手段B1を係合
することにより達成され、いずれの変速も同時変速とは
ならない。
そして第3表に示すような変速制御を行なえば、アッ
プシフトの際に経由する変速段は第3.2速と第3.5速であ
って、ダウンシフトの場合に経由する第3.5速と第2.5速
とに比較して変速比の小さい変速段であり、したがって
アップシフトの場合には車速が低下せずにエンジン回転
数が迅速に低下し、あるいはダウンシフトの場合にはト
ルクの増大が迅速であるなど、運転者のアクセル操作に
マッチした変速が生じる。
なお第2速を第1表のb欄ののパターンで設定して
いた場合には、第4表に示すように中間の変速段を経由
して第5速との間で変速を行なえばよい。
この場合もアップシフト時に経由する変速段がダウン
シフト時に経由する変速段に比較して変速比の小さい変
速段であるから、アッフシフトおよびダウンシフトのい
ずれであっても運転者の要求に合った車速やトルクもし
くはエンジン回転数の変化が生じ、変速の遅れなどの違
和感のない変速となる。
なお、上述した例は第5速との間の変速であるが、第
2速と第4速との間の変速においても上記の例と同様
に、アップシフトの場合とダウンシフトの場合とで、異
なる中間変速段を経由して変速を行なうことができる。
すなわち第1図に示す構成の自動変速機では、第2速と
第4速との間に第3速以外に第2.5速や第3.5速などの中
間段が存在し、第2速と第4速との間の変速は実質上、
3段階以上離れた変速段の間での変速になる。そしてこ
の場合は、第5表に示すように、アップシフトの場合は
第2.7速を経由し、またダウンシフトの場合は第2.5速を
経由して変速を行なう。
なお、第1表から知られるように、第1図に示す自動
変速機においては、第4ブレーキ手段B4を第2速と第2.
5速とで係合させるものの、これら二つの変速段は第4
ブレーキ手段B4を係合させなくても設定することがで
き、また第2表ないし第5表から知られるように上記の
各飛越し変速の際には第4ブレーキ手段B4を解放したま
まとすることができ、したがって第1図に示す構成から
第4ブレーキ手段B4を省いた構成であっても発明を適用
することができる。
またこの発明を適用できる他の自動変速機の歯車列の
例を第3図に示す。ここに示す構成は第1図の構成にお
ける第1ブレーキ手段B1と第5クラッチ手段K5を省き、
第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sを第2ブレーキ手段B2
で固定するよう構成したものである。したがって第3図
に示す自動変速機で設定できる係合・解放パターンは、
前述した第1表において第5クラッチ手段K5を解放する
パターンおよび第1ブレーキ手段B1を係合させるパター
ンを除いたものとなり、これを作動表として示せば、第
6表のとおりである。
第3図に示す自動変速機において3段階以上離れた他
の変速段に変速する場合には、第7表ないし第9表に示
すように変速段および係合・解放パターンを変えて変速
を実行する。
すなわち第7表は第1速と第5速との間で変速を行な
う例であって、アップシフトの場合は、第4速に一時的
に設定し、またダウンシフトの場合は、第3.5速および
第2.5速をこれらの順に一時的に設定する。なお、第4
速を設定する係合・解放パターンとしては、第6表の
のパターンおよびのパターンをこれらの順序で選択
し、また第2.5速を設定するパターンとしては第6表の
のパターンを選択する。
第8表に示す例は、第1速と第4速との間での変速を
行なう例であって、アップシフトの場合は、第3速に一
時的に設定し、またダウンシフトの場合は、第2速に一
時的に設定する。なお、第4速は第6表ののパターン
で設定し、第2速は第6表ののパターンで設定する。
第9表に示す例は、第3速と第5速との間での変速を
行なう例であって、これらの変速段の間には第6表に示
すように第3.2速、第3.5速および第4速が存在するか
ら、3段階以上の飛越し変速となる。すなわちこの場合
は、第4速を経由してアップシフトを行ない、ダウンシ
フトは第3.5速を一時的に設定することにより行なう。
なお、第4速を設定する係合・解放パターンとしては第
6表ののパターンを選択する。
したがって上記のいずれの飛越し変速の場合であって
もアップシフトの場合は、中間の変速段を経由するとし
ても変速比の減少が速く、またダウンシフトの場合は変
速比の増大が速く、しかもいずれの場合でも同時変速と
はならない。
なお、第3図に示す構成のうち第2遊星歯車機構2の
キャリヤ2Cと第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sとの間に
第5クラッチ手段K5を設け、かつ第3遊星歯車機構3の
サンギヤ3Sとケース6との間に第1ブレーキ手段B1を設
けて第1図に示す構成と同様な構成とすることができ、
その場合、第7表ないし第9表に示す制御を行なうにあ
たっては、それぞれの変速段で第5クラッチ手段K5を係
合させ、かつ第1ブレーキ手段B1を解放すればよい。
第4図はこの発明の更に他の実施例における歯車列を
示すスケルトン図であって、この歯車列は前記の第1図
に示す構成のうち第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rを
第3遊星歯車機構3のキャリヤ3Cに替えてリングギヤ3R
に連結したものである。この第4図に示す歯車列を備え
た自動変速機では、第10表に示す変速段の設定および係
合・解放パターンの選択が可能であり、また飛越し変速
は、例えば第11表あるいは第12表に示す係合・解放パタ
ーンの変更で行なわれる。
すなわち第2速と第4速との間の変速の場合、第11表
に示すように、第2速を第10表のb欄ののパターンで
設定しておき、第3速をc欄ののパターンで一時的に
設定した後、第4速をのパターンもしくはのパター
ンで設定することによりアップシフトを行なう。また第
2速へのダウンシフトは、第4速をのパターンもしく
はのパターンで設定し、この状態から第2.5速を経由
して第2速をb欄ののパターンで設定する。
また第12表は第2速と第5速との間の変速の例であっ
て、アップシフトの場合は、第2速をb欄ののパター
ンで設定している状態から、第3速および第4.5速をこ
の順序で経て第5速に変速し、またダウンシフトの場合
は、第3.5速および第2.5速をこの順序で経て第2速をb
欄ののパターンで設定する。なお、アップシフトの場
合の第3速はb欄のパターンで設定し、ダウンシフトの
場合の第2.5速はのパターンで設定する。
したがってこれら第11表および第12表に示すいずれの
場合であっても、アップシフトの際に経由する変速段の
変速比がダウンシフトの際に経由する変速段の変速比よ
りも小さいから、アップシフトおよびダウンシトフのい
ずれの場合も運転者の感触に合致する変速が行なわれ、
また同時変速が生じない。
以上、複数の例を採ってこの発明を説明したが、この
発明を適用することのできる自動変速機は上述した歯車
列を有するものに限定されないのであって、この発明
は、例えば本出願人が特願平1−185151号、特願平1−
185152号、特願平1−186991号、特願平1−186992号、
特願平1−205478号、特願平1−280957号などで提案し
た歯車変速装置を備えた自動変速機に適用することがで
きる。
発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明の自動変速機
によれば、飛越し変速の場合、より速くトルク増幅の少
ない変速段へのアップシフトが可能であり、またダウン
シフトの際は、より速くトルク増幅作用の大きい変速段
を変速することができ、したがって運転者の希望する変
速、換言すれば、運転者のアクセルワークに素早く対応
する変速が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を原理的に示すスケルトン
図、第2図は飛越し変速を行なう制御フローチャート、
第3図はこの発明の他の実施例における歯車列を示すス
ケルトン図、第4図はこの発明の更に他の実施例におけ
る歯車列を示すスケルトン図である。 1,2,3……遊星歯車機構、1S,2S,3S……サンギヤ、1C,2
C,3C……キャリヤ、1R,2R,3R……リングギヤ、4……入
力軸、5……出力軸、C……油圧制御装置、E……電子
コントロールユニット。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行条件に応じて複数の変速段に設定さ
    れ、かつ第1の変速段から3段階以上離れた第2の変速
    段に変速する際にこれらの変速段の中間にある他の変速
    段に一時的に設定する車両用自動変速機において、 前記第1の変速段から第2の変速段への変速がアップシ
    フトの場合に前記他の変速段として第1の変速段と第2
    の変速段との中間にある複数の変速段のうち変速比のよ
    り小さい変速段を選択して設定し、かつ前記第1の変速
    段から第2の変速段への変速がダウンシフトの場合に前
    記他の変速段として第1の変速段と第2の変速段との中
    間にある複数の変速段のうち変速比のより大きい変速段
    を選択して設定する制御装置を備えていることを特徴と
    する車両用自動変速機。
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