JP2847860B2 - 車両用自動変速機 - Google Patents

車両用自動変速機

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JP2847860B2
JP2847860B2 JP2040521A JP4052190A JP2847860B2 JP 2847860 B2 JP2847860 B2 JP 2847860B2 JP 2040521 A JP2040521 A JP 2040521A JP 4052190 A JP4052190 A JP 4052190A JP 2847860 B2 JP2847860 B2 JP 2847860B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、摩擦係合手段の係合・解放によって複数
の変速段に設定する車両用の自動変速機に関するもので
ある。
従来の技術 周知のように従来一般の自動変速機は遊星歯車機構の
ように差動作用をもった複数の歯車機構によって歯車列
を構成し、それらの歯車機構の要素同士の連結状態や固
定状態、あるいは入力軸との連結関係などをクラッチや
ブレーキなどの摩擦係合手段によって替えて、複数の変
速段に設定するよう構成されている。この種の自動変速
機としては、可及的に小型・軽量であることのほかに、
発進性能を向上させ、また高速走行時の静粛性を高める
と同時に燃費を向上させるなどのために、設定可能な変
速段が多いことが望まれる。このような要請に沿う自動
変速機として、例えば特開昭60-57036号公報に記載され
たものを挙げることができる。その構成を簡単に説明す
ると、これは、三組のシングルピニオン型遊星歯車機構
を主体とするものであって、第1遊星歯車機構のサンギ
ヤと第2遊星歯車機構のサンギヤとが常時もしくは選択
的に連結されるとともに、第1遊星歯車機構のサンギヤ
と第2遊星歯車機構のキャリヤとが必要に応じてクラッ
チを介して連結され、また第2遊星歯車機構のリングギ
ヤと第3遊星歯車機構のリングギヤとが連結されるとと
もに、これらのリングギヤに第1遊星歯車機構のキャリ
ヤが連結され、さらに第2遊星歯車機構のキャリヤと第
3遊星歯車機構のサンギヤとがクラッチを介して連結さ
れている。入力軸は、互いに連結された前記第1遊星歯
車機構のサンギヤおよび第2遊星歯車機構のサンギヤに
クラッチを介して連結される一方、第1遊星歯車機構の
リングギヤに他のクラッチを介して連結されるようにな
っている。これに対して出力軸は第3遊星歯車機構のキ
ャリヤに連結されている。そして回転を止めるブレーキ
手段としては、互いに連結された前記第1遊星歯車機構
のサンギヤおよび第2遊星歯車機構のサンギヤを固定す
るブレーキと、第3遊星歯車機構のサンギヤを固定する
ブレーキとが設けられている。この特開昭60-57036号に
かかる自動変速機では、前進5段・後進1段の変速段に
加えて、前進第2速と第3速との間の第2′速および第
3速と第4速との間の第3′速を設定することが可能で
あって、前進段で合計7段の変速段となるうえに、第1
速の変速比が十分大きくて発進性能が良好になり、また
オーバードライブ段を設定可能であって、高速走行時の
静粛性や燃費が良好であると思われる。
発明が解決しようとする課題 上記従来の自動変速機では、五つのクラッチ手段と二
つのブレーキ手段とによって前進7段・後進1段を設定
することができるが、それらの係合手段を構成している
多板クラッチや多板ブレーキもしくはバンドブレーキの
いずれかに摩擦材の摩耗や油圧機構の故障などによって
過大な滑りが生じ、あるいは反対に完全には解放しない
などの異常が生じた場合、その係合手段を使用する変速
段、すなわち係合させる変速段もしくは解放させる変速
段を設定することができなくなる。このような異常が生
じた場合の対処の仕方の基本的な考え方は、フェイルセ
イフとして知られているように安全側に各機構が作用す
るよう構成しておくことであるが、自動変速機において
上記のような係合手段の異常が生じた場合の好ましい制
御は、設定可能な変速段の数や各変速段を設定するため
の係合手段の数が多くなるほど多様になるのであり、従
来一般のフェイルセイフの考え方を如何に適用して具体
的に制御するのかは、直には明らかでなく、この点に関
して前掲の公報には記載されていず、また従来では特に
は着目されていなかった。
この発明は上記の事情を背景としてなされもので、摩
擦係合手段にフェイルが生じても通常の走行に、より近
い走行が可能な自動変速機を提供とすることを目的とす
るものである。
課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、複数の摩
擦係合手段の係合・解放の組合せに応じて複数の変速段
に設定される歯車列を備えた自動変速機において、常時
係合あるいは常時解放とすることができかつ係合と解放
との中間の状態での制御に異常のある摩擦係合手段の異
常が検出された場合に要求されている走行条件に基づい
てその摩擦係合手段を常時係合もしくは常時解放させる
とともにその異常のある摩擦係合手段を常時係合させて
設定できる変速段列もしくは常時解放させて設定できる
変速段列に従って変速を実行する制御装置を有している
ことを特徴とするものである。
作用 この発明の自動変速機では、複数設けられている摩擦
係合手段の係合・解放状態を適宜に切換えることによっ
て複数の変速段に設定される。それらの摩擦係合手段の
いずれかに異常が生じ、その異常状態が、当該摩擦係合
手段を常時係合と常時解放とのいずれにも設定できかつ
その中間の状態での制御に異常のある状態である場合、
制御装置は、以下のように制御する。すなわち異常のあ
る摩擦係合手段はいずれかの変速段で係合させ、また他
のいずれかの変速段で解放させるべきものであるから、
これを常時係合させるとすれば、前記他のいずれかの変
速段を設定し得ず、残る他の変速段からなる変速段列に
従った変速を行なうことになり、また常時解放するとし
ても同様である。そこで制御装置は、異常のある摩擦係
合手段を常時係合させた場合に得られる変速段列と常時
解放させた場合に得られる変速段列とのいずれが走行条
件に対して有利となるかを判断する。ここで走行条件
は、例えばシフトレバーによって選択された走行レンジ
であり、それがドライブ(D)レンジであれば設定可能
な変速段数が多いこと、ロー(L)レンジであれば低速
段を設定できること、リバース(R)レンジであれば後
進段を設定できること等が有利な変速段列となる。また
走行条件としてエンジンの冷却水温度、オーバードライ
ブスイッチのオン・オフなどを採用し、もしくはこれら
を複合して採用することができる。そして制御装置は、
異常状態の摩擦係合手段を、有利な変速段列となるよ
う、常時係合させ、あるいは常時解放させる。その結
果、通常の走行に、より近い走行を行なうことができ
る。
実施例 つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図に示す例は三組のシングルピニオン型遊星歯車
機構1,2,3を主体として歯車列を構成したものであっ
て、これらの各遊星歯車機構1,2,3における各要素が次
のように連結されて構成されている。すなわち第1遊星
歯車機構1のキャリヤ1Cと第3遊星歯車機構3のリング
ギヤ3Rとが一体となって回転するよう連結されるととも
に、第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯車
機構3のキャリヤ3Cとが一体となって回転するよう連結
されている。また第1遊星歯車機構1のサンギヤ1Sは第
2クラッチ手段K2を介して第2遊星歯車機構2のキャリ
ヤ2Cに連結される一方、第4クラッチ手段K4を介して第
2遊星歯車機構2のサンギヤ2Sに連結され、さらに第2
遊星歯車機構2のキャリヤ2Cは第3遊星歯車機構3のサ
ンギヤ3Sに連結されている。
なお、上記の各要素の連結構造としては、中空軸や中
実軸もしくは適宜のコネクティングドラムなどの一般の
自動変速機で採用されている連結構造などを採用するこ
とができる。
入力軸4は、トルクコンバータや流体継手などの動力
伝達手段(図示せず)を介してエンジン(図示せず)に
連結されており、この入力軸4と第1遊星歯車機構1の
リングギヤ1Rとの間には、両者を選択的に連結する第1
クラッチ手段K1が設けられ、また入力軸4と第1遊星歯
車機構1のサンギヤ1Sとの間には、両者を選択的に連結
する第3クラッチ手段K3が設けられている。
なお、実用にあたっては、上記の各クラッチ手段K1,
〜K4を多板クラッチや一方向クラッチあるいはこれらを
組合せた構成とすることができ、また各構成部材の配置
上の制約があるから、各クラッチ手段K1,〜K4に対する
連結部材としてコネクティングドラムなどの適宜の中間
部材を介在させ得ることは勿論である。
また上記の遊星歯車機構1,2,3における回転部材の回
転を阻止するブレーキ手段として、第2遊星歯車機構2
のキャリヤ2Cとトランスミッションケース(以下、単に
ケースと記す)6との間に配置した第2ブレーキ手段B2
と、第2遊星歯車機構2のサンギヤ2Sとケース6との間
に配置した第3ブレーキ手段B3とが設けられている。こ
れらのブレーキ手段B2,B3としては、多板ブレーキやバ
ンドブレーキあるいはこれらと一方向クラッチとを組合
せた構成などを採用することができ、またこれらのブレ
ーキ手段B2,B3とそのブレーキ手段B2,B3によって固定す
べき部材との間もしくはケース6との間に適宜の連結部
材を介在させ得ることは勿論である。
そしてプロペラシャフトやカウンタギヤ(それぞれ図
示せず)に回転を伝達する出力軸5が、互いに連結され
た第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯車機
構3のキャリヤ3Cに対して連結されている。
第1図に示す構成の自動変速機においても、各クラッ
チ手段K1,〜K4およびブレーキ手段B2,B3を適宜に係合・
解放させることによって複数の変速段に設定することが
でき、その制御を行なう制御装置として、油圧制御装置
Cおよび電子コントロールユニット(ECU)Eが設けら
れている。電子コントロールユニットEは、車速V、ス
ロットル開度θ、シフトポジション信号、冷却水温度な
どの入力データに基づいて設定すべき変速段を演算して
油圧制御装置Cに信号を出力するものであり、マイクロ
コンピュータを主体とした従来の構成のものを採用する
ことができる。また油圧制御装置Cは前記クラッチ手段
やブレーキ手段に対してこれらを係合・解放させるため
の油圧を給排するものであって、調圧バルブ、変速制御
バルブ、その変速制御バルブを動作させるための電磁弁
等を有する従来から知られているものを採用することが
できる。
上記の制御装置の出力に基づいて設定される変速段
は、変速比が等比級数に近い関係となる主要前進5段と
後進段とに、2.5速、3.2速、3.5速とを加えた全体とし
て前進8段・後進1段であり、これらを設定するための
作動表を示せば第1表のとおりである。なお、第1表に
おいて○印は係合させることを示し、空欄は解放させる
ことを示し、また*印は係合させてもよいことを示す。
また,…の符号を付した欄は、当該変速段を設定す
るためのそれぞれ異なる係合・解放パターンを示すもの
である。
なお、第1図には特には図示していないが、上記の自
動変速機においてもシフトレバーによってドライブ
(D)レンジ、リバース(R)レンジ、ロー(L)レン
ジ、ニュートラル(N)レンジ等を選択し、各レンジご
とに設定可能な変速段が制限されるようになっている。
そして上記のいずれかのクラッチ手段あるいはブレー
キ手段にフェイルが発生した場合に前記電子コントロー
ルユニットEおよび油圧制御装置Cからなる制御装置
は、第2図に示すフローチャートに従った制御を行なう
ようになっている。
すなわち第2図において、先ず摩擦係合手段のフェイ
ルが検出されると(ステップ1)、そのフェイルの内容
が摩擦係合手段の固着か、滑りかを判定する(ステップ
2)。摩擦係合手段の固着は、当該摩擦係合手段を解放
するべく排圧してもトルクを伝達し得る状態のままとな
る異常状態であり、また滑りは、当該摩擦係合手段を係
合させるべく油圧を供給しても完全係合に到るまでの中
間の状態での伝達トルクの増大が緩慢で充分なトルク伝
達状態になるまでに長い時間を要する異常状態である。
これらの異常状態の検出および判断は、例えば入力軸4
や出力軸5あるいは所定の回転部材の回転数を検出し、
その変化の度合から判断することができる。
ステップ2の判断結果が“滑り”の場合、すなわち充
分トルク伝達する状態になるまでに時間を要し、また解
放させることもできる異常状態の場合にはステップ3に
進んで常時解放と常時係合とのいずれが有利かを判断す
る。すなわち上記の摩擦係合手段のいずれか一つを常時
係合させ、あるいは常時解放させて設定することのでき
る変速段列は、第1表から知ることができ、これをまと
めて示せばつぎのとおりである。
I.常時解放の場合の変速段列 第1クラッチ手段K1の常時解放 第4速、第5速、後進段。
第2クラッチ手段K2の常時解放 第1速、第2.5速、第3速、第3.5速、第4速、後進段。
第3クラッチ手段K3の常時解放 第1速、第2速、第2.5速、第3.2速、第4速。
第4クラッチ手段K4の常時解放 第2速、第3速、第3.2速、第3.5速、第4速、第5速。
第2ブレーキ手段B2の常時解放 第2.5速、第3.2速、第3.5速、第4速、第5速。
第3ブレーキ手段B3の常時解放 第1速、第2速、第3速、第4速、後進段。
II.常時係合の場合の変速段列 第1クラッチ手段K1の常時係合 第1速、第2速、第2.5速、第3速、第3.2速、第3.5
速、第4速。
第2クラッチ手段K2の常時係合 第2速、第3.2速、第4速、第5速。
第3クラッチ手段K3の常時係合 第3速、第3.5速、第4速、第5速、後進段。
第4クラッチ手段K4の常時係合 第1速、第2.5速、第4速、後進段。
第2ブレーキ手段B2の常時係合 第1速、第2速、第3速、後進段。
第3ブレーキ手段B3の常時係合 第2.5速、第3.2速、第3.5速、第5速。
このように所謂滑り異常のある摩擦係合手段の処置の
仕方によって設定可能な変速段列が大きく異なり、これ
らのうちから走行条件に有利な変速段列を設定し得るよ
う常時係合か、常時解放かを選択する。ここで選択の基
準となる走行条件としては、一例として前述したシフト
レバーによって選択した走行レンジを採用できる。すな
わちDレンジであれば、低速段から高速段まどの可及的
に広い範囲に亘って変速可能であることが要求されてい
ることになり、またLレンジでは出来るだけ高トルクで
かつエンジンブレーキが効くことを要求されていること
になり、さらにRレンジでは後進段を設定できることが
要求されていることになる。したがってDレンジが選択
されていて可及的に広い範囲の前進段を設定することが
要求されており、そのためには所謂滑り異常のある摩擦
係合手段を係合させることが好ましいと判断されれば、
ステップ4に進んで当該異常のある摩擦係合手段に常時
油圧を供給して係合状態に維持し、その状態で設定可能
な変速段のあいだで変速を行なう(ステップ5)。な
お、その場合の変速も基本的にはスロットル開度に代表
されるエンジン負荷と車速とに基づいて行なわれる。
このように異常のある摩擦係合手段を常時係合させる
一例を具体的に示すと、Dレンジを選択している状態で
第1クラッチ手段K1に所謂滑り異常が生じた場合、前進
段で可及的に広い範囲に亘って変速できることが好まし
いから、第1クラッチ手段K1は常時係合させることが有
利と判断され、その結果、これを常時係合させて第1速
から第4速までの変速段列を設定可能とする。
他方、ステップ3の判断時に例えばRレンジが選択さ
れていて後進段を設定する必要があり、そのためには滑
り異常のある摩擦係合手段を解放する必要があれば、ス
テップ6に進んで当該異常のある摩擦係合手段から常時
排圧してこれを解放状態に維持し、その状態で設定可能
な変速段のあいだで変速を行なう(ステップ7)。その
具体的な一例を示すと、前記の第1クラッチ手段K1につ
いての例において、シフトレバーによってRレンジが選
択されていれば、後進段を設定できる必要性があるか
ら、第1クラッチ手段K1は常時解放させることが有利と
判断され、第4速、第5速および後進段の三者からなる
変速段列に従う変速を行なうことになる。
なお、前記ステップ2の判断結果が“固着”であった
場合、すなわち排圧してもトルク伝達可能な状態のまま
となる異常であれば、ステップ4に進んでその異常のあ
る摩擦係合手段を常時係合させ、その状態で設定される
変速段列に従って変速を行なう(ステップ5)。
要求される走行条件の他の例としてオーバードライブ
スイッチのオン・オフがあり、例えば第2クラッチ手段
K2が所謂滑り異常になり、その際にオーバードライブス
イッチがオンであって高速走行が要求されていれば、第
2クラッチ手段K2を常時係合させてオーバードライブ段
である第5速を設定可能とし、また反対にオーバードラ
イブスイッチがオフでオーバードライブ段が禁止されて
いれば、第2クラッチ手段K2を常時解放して第1速、第
2.5速、第3速、第3.5速、第4速、後進段からなる変速
段列に従う変速を行なう。
つぎにこの発明の他の実施例について説明すると、第
3図はこの発明の第2実施例における歯車列を示すスケ
ルトン図であって、この歯車列は第1図に示す歯車列の
うち第2遊星歯車機構2のキャリヤ2Cと第3遊星歯車機
構3のサンギヤ3Sの間に第5クラッチ手段K5を設け、か
つ第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sを単独で固定できる
第1ブレーキ手段B1を設け、他の構成は第1図に示す構
成と同様としたものである。この歯車列を備えた自動変
速機の作動表を第2表に示す。
したがって第3図に示す自動変速機においていずれか
の摩擦係合手段に所謂滑り異常が生じ、それを常時解放
した場合の変速段列と常時係合した場合の変速段列とは
つぎのとおりである。
I.常時解放の場合の変速段列 第1クラッチ手段K1の常時解放 第4速、第5速、後進段。
第2クラッチ手段K2の常時解放 第1速、第2速、第2.5速、第3速、第3.5速、第4速、
後進段。
第3クラッチ手段K3の常時解放 第1速、第2速、第2.2速、第2.5速、第2.7速、第3.2
速、第4速。
第4クラッチ手段K4の常時解放 第2速、第2.2速、第3速、第3.2速、第3.5速、第4
速、第5速。
第5クラッチ手段K5の常時解放 第1速、第2速、第2.2速、第2.7速、第3速、第4速、
第5速、後進段。
第1ブレーキ手段B1の常時解放 第1速、第2速、第2.5速、第3速、第3.2速、第3.5
速、第4速、第5速、後進段。
第2ブレーキ手段B2の常時解放 第1速、第2速、第2.2速、第2.5速、第2.7速、第3
速、第3.2速、第3.5速、第4速、第5速、後進段。
第3ブレーキ手段B3の常時解放 第1速、第2速、第2.7速、第3速、第4速、後進段。
II.常時係合の場合の変速段列 第1クラッチ手段K1の常時係合 第1速、第2速、第2.2速、第2.5速、第2.7速、第3
速、第3.2速、第3.5速、第4速、第5速、後進段。
第2クラッチ手段K2の常時係合 第2速、第2.2速、第2.7速、第3速第3.2速、第4速、
第5速。
第3クラッチ手段K3の常時係合 第3速、第3.5速、第4速、第5速、後進段。
第4クラッチ手段K4の常時係合 第1速、第2速、第2.5速、第2.7速、第3速、第4速、
後進段。
第5クラッチ手段K5の常時係合 第1速、第2速、第2.5速、第3速、第3.2速、第3.5
速、第4速、第5速、後進段。
第1ブレーキ手段B1の常時係合 第1速、第2速、第2.2速、第2.7速、第3速、第4速、
第5速、後進段。
第2ブレーキ手段B2の常時係合 第1速、第2速、第3速、後進段。
第3ブレーキ手段B3の常時係合 第2速、第2.2速、第2.5速、第3速、第3.2速、第3.5
速、第5速。
第3図に示す歯車列を備えた自動変速機でも、いずれ
かの摩擦係合手段の滑り異常の場合に設定できる変速段
列は、その異常のある摩擦係合手段を常時係合させ、あ
るいは常時解放させることにより、上記のように多様に
変化し、したがってそれらの変速段列の選択、より具体
的には異常のある摩擦係合手段の常時係合、常時解放の
選択は、前述した第1の実施例におけると同様に、要求
される走行条件に基づいて行なわれる。
第4図はこの発明の第3の実施例における歯車列を示
すスケルトン図であって、この歯車列は第3図に示す構
成のうち第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rを第3遊星
歯車機構3のキャリヤ3Cに替えてリングギヤ3Rに連結
し、その他の構成は第3図に示す構成としたものであ
る。この作動表を第3表に示す。
この第4図に示す歯車列を備えた自動変速機におい
て、いずれかの摩擦係合手段の滑り異常に伴い、これを
常時係合し、あるいは常時解放して設定できる変速段列
はつぎのとおりである。
I.常時解放の場合の変速段列 第1クラッチ手段K1の常時解放 第3速、第4速、第4.5速、第5速、後進段。
第2クラッチ手段K2の常時解放 第1速、第2速、第2.5速、第3速、第3.5速、第4速、
後進段。
第3クラッチ手段K3の常時解放 第1速、第2速、第2.2速、第2.5速、第3速、第3.2
速、第4速。
第4クラッチ手段K4の常時解放 第2速、第2.2速、第3速、第3.2速、第3.5速、第4
速、第4.5速、第5速。
第5クラッチ手段K5の常時解放 第1速、第2速、第2.2速、第3速、第4.5速、後進段。
第1ブレーキ手段B1の常時解放 第1速、第2速、第2.5速、第3速、第3.2速、第3.5
速、第4速、第5速、後進段。
第2ブレーキ手段B2の常時解放 第1速、第2速、第2.2速、第2.5速、第3速、第3.2
速、第3.5速、第4速、第4.5速、第5速、後進段。
第3ブレーキ手段B3の常時解放 第1速、第2速、第3速、第4速、後進段。
II.常時係合の場合の変速段列 第1クラッチ手段K1の常時係合 第1速、第2速、第2.2速、第2.5速、第3速、第3.2
速、第3.5速、第4速。
第2クラッチ手段K2の常時係合 第2速、第2.2速、第3速、第3.2速、第4速、第4.5
速、第5速。
第3クラッチ手段K3の常時係合 第3速、第3.5速、第4速、第4.5速、第5速、後進段。
第4クラッチ手段K4の常時係合 第1速、第2速、第2.5速、第3速、第4速、後進段。
第5クラッチ手段K5の常時係合 第1速、第2速、第2.5速、第3速、第3.2速、第3.5
速、第4速、第5速、後進段。
第1ブレーキ手段B1の常時係合 第1速、第2速、第2.2速、第3速、第4.速、後進段。
第2ブレーキ手段B2の常時係合 第1速、第2速、第3速、後進段。
第3ブレーキ手段B3の常時係合 第2速、第2.2速、第2.5速、第3速、第3.2速、第3.5
速、第4.5速、第5速。
したがって第4図に示す自動変速機においても前述し
た第1の実施例および第2の実施例と同様な制御を行な
って走行条件に応じた変速段列の設定が可能である。
なお、この発明は上記の各実施例に限定されないので
あって、有利な変速段列の選択の判断基準となる走行条
件は必要に応じて種々採用することができる。また歯車
列の構成としては、例えば本出願人が既に提案した特願
平1-185151号、特願平1-185152号、特願平1-186991号、
特願平1-186992号、特願平1-205478号、特願平1-280957
号などの明細書および図面に記載した各構成のものを採
用することができる。
発明の効果 以上説明したようにこの発明の自動変速機では、要求
される走行条件に適する変速段列となるよう、異常のあ
る摩擦係合手段を常時係合させ、あるいは常時解放させ
ることができるから、摩擦係合手段のフェイルが生じて
も通常の走行に近い走行を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を原理的に示すスケルトン
図、第2図は制御ルーチンの一例を示すフローチャー
ト、第3図はこの発明の他の実施例における歯車列を示
すスケルトン図、第4図はこの発明の更に他の実施例に
おける歯車列を示すスケルトン図である。 1,2,3……遊星歯車機構、1S,2S,3S……サンギヤ、1C,2
C,3C……キャリヤ、1R,2R,3R……リングギヤ、4……入
力軸、5……出力軸、C……油圧制御装置、E……電子
コントロールユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−57036(JP,A) 特開 昭61−244950(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/10 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の摩擦係合手段の係合・解放の組合せ
    に応じて複数の変速段に設定される歯車列を備えた自動
    変速機において、 常時係合あるいは常時解放とすることができかつ係合と
    解放との中間の状態での制御に異常のある摩擦係合手段
    の異常が検出された場合に要求されている走行条件に基
    づいてその摩擦係合手段を常時係合もしくは常時解放さ
    せるとともにその異常のある摩擦係合手段を常時係合さ
    せて設定できる変速段列もしくは常時解放させて設定で
    きる変速段列に従って変速を実行する制御装置を有して
    いることを特徴とする車両用自動変速機。
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