JP3444995B2 - 電子写真感光体及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及び電子写真装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体及び電
子写真装置に関し、更に詳しくは直流電圧を近接非接触
帯電させる電子写真感光体、及び該感光体を具備する電
子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法において、例えばセレン、
硫化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコン、有
機光導電体等の電子写真感光体に帯電、露光、現像、転
写、定着、クリーニング等の基本的プロセスを行うこと
により画像を得る際、帯電プロセスは従来より殆ど金属
ワイヤーに高電圧(DC5〜8kV)を印加し発生する
コロナにより帯電を行っている。しかし、この方法で
は、コロナ発生時にオゾンやNOx 等のコロナ生成物に
より感光体表面を変質させ画像ボケや劣化を進行させた
り、ワイヤーの汚れが画像品質に影響し、画像白抜けや
黒スジを生じる等の問題があった。特に感光層が有機光
導電体を主体として構成される電子写真感光体は、他の
セレン感光体やアモルファスシリコン感光体に比べて化
学的安定性が低く、コロナ生成物に曝されると化学反応
(主に酸化反応)が起こり劣化し易い傾向にある。従っ
て、コロナ帯電下で繰り返し使用した場合には前述の劣
化による画像ボケや感度の低下によるコピー濃度薄が起
こり、耐印刷(耐複写)寿命が短くなる傾向にあった。
【0003】また、コロナ帯電では、電力的にも感光体
に向かう電流がその5〜30%に過ぎず、殆どがシール
ド板に流れ帯電手段としては効率の悪いものであった。
【0004】このような問題点を補うために、コロナ放
電器を利用せずに特開昭57−178267号、同56
−104351号、同58−40566号、同58−1
39156号、同58−150975号の各公報等に提
案されているように、接触帯電させる方法が研究されて
いる。
【0005】具体的には、感光体表面に1〜2kV程度
の直流電圧を外部より印加した導電性弾性ローラ等の帯
電用部材を接触させることにより、感光体表面を所定の
電位に帯電させるものである。
【0006】また、感光体に近接非接触で1〜4kV程
度の直流電圧を印加した帯電部材により感光体表面を帯
電させるものもある。
【0007】然しながら、直接帯電方法は接触、非接触
を問わず多数の提案があるにも拘らず、市場実績は殆ど
見られない。その理由としては帯電の不均一性、及び直
接電圧を印加することによる感光体の放電絶縁破壊の発
生が原因として挙げられる。帯電の不均一性により、被
帯電面の移動方向に対して直角な方向に、長さ2〜20
0mm、巾0.5mm以下程度のスジ状の帯電ムラを生
じるもので、正現像方式の場合に起こるいわゆる白スジ
(ベタ黒又はハーフトーン画像に白いスジが現われる現
象)、又は反転現像方式の場合に起こる黒スジ等の画像
欠陥招くことになる。
【0008】このような問題点を解消して帯電の均一性
を向上させるために、直流電圧に交流電圧を重畳して帯
電用部材に印加する方法が提案されている(特開昭63
−149668号公報参照)。この帯電方法は、直流電
圧(VDC)に交流電圧(VAC)を重畳することによって
脈流電圧を印加して均一な帯電を行うものである。
【0009】この場合、帯電の均一性を保持して、正現
像方式における白ポチ、反転現像方式における黒ポチ、
かぶり等の画像欠陥を防ぐためには、重畳する交流電圧
が、直流電圧の2倍以上のピーク間電位差(VP-P )を
有することが必要である。
【0010】然しながら、画像欠陥を防ぐために、重畳
する交流電圧を上げていくと、脈流電圧の最大印加電圧
によって、感光体内部の僅かな欠陥部位において放電絶
縁破壊が起こることになる。特に感光体が絶縁耐圧の低
いOPC感光体の場合には、この絶縁破壊が著しい。こ
の場合、正現像方式においては、接触部分の長手方向に
わたって画像が白ヌケし、反転現像方式においては、黒
オビが発生するに至る。更にピンホールがある場合、そ
の部位が導通路となり電流がリークして帯電部材に印加
された電圧が降下してしまうという問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような問題点を解消して、直流近接非接触帯電の不均
一による、長さ2〜200mm、巾0.5mm以下程度
のスジ(被帯電面の移動方向に対して直角な方向)等の
発生がなく、感光体の耐複写寿命が長く、高品質のコピ
ー画像を安定して供給することのできる電子写真感光
体、及び該感光体を具備する電子写真装置を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点について検討を重ねた結果、感光体に帯電用部材から
近接非接触帯電する際に、直流電圧のみにより印加して
も、該感光体を改良することにより、問題を解決するこ
とができることを見い出した。
【0013】上記の目的は以下に示す本発明によって達
成される。即ち、本発明は、電子写真感光体と該電子写
真感光体に非接触近接配置された帯電用部材を有し、
帯電用部材の体積抵抗値が10 0 〜10 12 Ω・cmの範囲であ
り、該電子写真感光体に該帯電用部材から直流電圧のみ
を印加することにより該電子写真感光体の表面を帯電さ
せる電子写真装置用の電子写真感光体において、該電子
写真感光体の1cm2当りの静電容量Cが、95pF以上140
pF以下であることを特徴とする電子写真感光体並びに
該電子写真感光体を具備する電子写真装置を開示するも
のであり、好ましくは、該電子写真感光体と該帯電用部
材の距離(ギャップ)lが、下記の関係式(I)を満足するも
のである。 30μm≦l≦90μm (I)
【0014】以下に本発明を詳細に説明する。電子写真
感光体に対し、帯電用部材を非接触に近接させて帯電を
行う非接触帯電法は、感光体と帯電用部材との微小空間
において、パッシェン則に従う空隙破壊放電によって行
われる。一般に電子写真装置では、感光体にドラム状又
はベルト状のもの等を用いるが、何れも帯電用部材に対
して回転又は移動させながら帯電させている。この時、
パッシェン則に従う空隙破壊放電がなされるが、このよ
うな帯電メカニズムの性格上、感光体の比誘電率、膜厚
(静電容量)、帯電部材の静電容量、抵抗値、印加電圧
等多数の要因が関与して均一に帯電させることは容易で
ない。その対策の1例として、交流電圧を重畳した脈流
電圧によって印加する方法が提案されている。
【0015】本発明では、帯電は直流電圧のみの印加に
おいても、感光体の1cm2当りの静電容量Cを95pF以
140pF以下にすることにより、脈流電圧によって印加
した場合と同様に均一に帯電することができるものであ
る。
【0016】即ち、感光体の1cm2当りの静電容量Cを
95pF以上140pF以下にすることにより、スジ画像等の
原因であると考えられる逆方向の電場の生成を安定して
抑制することができ、全体としての帯電特性は脈流電圧
によって印加した場合と同様に、スジ画像等がない、均
一な帯電を行うことができたものと考えられる。更に、
交流電圧の重畳は行っていないために、前述した弊害も
生じることがない。また、帯電部材の抵抗値を5×105
Ω・cm以上の値に高抵抗化すると、より効果的であ
る。
【0017】図1は本発明の電子写真装置の基本構成を
表す。帯電用部材1は、電子写真感光体2と非接触近接
配置しており、接続されている外部電源3から印加され
る電圧により、感光体2に対して帯電を行う。電子写真
感光体と帯電部材との距離は、30〜300μm、好ま
しくは、30〜90μmに配置されている。2aは感光
層、2bは導電性支持体である。
【0018】本発明に用いられる帯電用部材1の形状と
しては、図1に示すような曲率のある板の他、板状、ブ
レード状等何れの形状のものもよく、電子写真装置の
仕様や形態に合わせて選択可能である。また、この帯電
用部材の材質としては、アルミニウム、鉄、銅等の金
属、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン等
の導電性高分子材、カーボン、酸化チタン、金属等を分
散させて導電性処理した絶縁性樹脂、ゴムや人工繊維、
又はポリカーボネート、ポリビニル、ポリエステル等の
絶縁性物質の表面を金属や他の導電性物質によってコー
トしたもの等を用いることができる。帯電用部材の体積
抵抗値としては、100〜1012Ω・cmの範囲、特に105〜1
010Ω・cmの範囲が好ましい。
【0019】有機光導電体としては、ポリビニルカルバ
ゾール等の有機光導電性ポリマーを用いたもの、或いは
低分子量の有機光導電性物質を結着剤樹脂中に含有した
もの等がある。
【0020】図2に示す電子写真感光体は、導電性支持
体10上に感光層11が設けられており、この感光層1
1は、結着剤樹脂中に電荷発生物質(図示せず)を分散
含有させた電荷発生層13と、電荷輸送物質(図示せ
ず)を含有させた電荷輸送層14の積層構造を有する。
この場合、電荷輸送層14は、電荷発生層13の上に積
層されている。
【0021】図3に示す電子写真感光体は、図2の場合
と異なり、電荷輸送層14は、電荷発生層13の下に積
層されている。この場合、電荷発生層13中には電荷輸
送物質が含有されていてもよい。
【0022】図4に示す電子写真感光体は、導電性支持
体10上に感光層11が設けられており、この感光層1
1は、結着剤樹脂中に電荷発生物質12と電荷輸送物質
(図示せず)が含有されている。また、図2〜4に示す
ような構成に加えてオーバーコート層を塗布することも
できる。
【0023】導電性支持体10としては、アルミニウ
ム、ステンレス等の金属、紙、プラスチック等の円筒状
シリンダー、シート又はフィルム等が用いられる。ま
た、これらの円筒状シリンダー、シート又はフィルム
は、必要に応じて導電性ポリマー層或いは酸化スズ、酸
化チタン、銀粒子等の導電性粒子を含有する樹脂層を有
していてもよい。
【0024】また、導電性支持体と感光層の間には、バ
リアー機能と下引機能を有する下引層(接着層)を設け
ることができる。下引層は感光層の接着性改良、塗工性
改良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体か
らの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護
等々のために形成される。その膜厚は0.2〜2μm程
度である。
【0025】電荷発生物質としては、ピリリウム、チオ
ピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアン
トロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラトロン顔
料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン系顔料、非
対称キノシアニン、キノシアニン等を用いることができ
る。
【0026】電荷輸送物質としては、ヒドラゾン系化合
物、ピラゾリン系化合物、スチリル系化合物、オキサゾ
ール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリールメタ
ン系化合物、ポリアリールアルカン系化合物等を用いる
ことができる。
【0027】電荷発生層13は、前記の電荷発生物質を
0.3〜4倍量の結着剤樹脂、及び溶剤と共に、ホモジ
ナイザー、超音波、ボールミル、振動ボールミル、サン
ドミル、アトライター、ロールミル等を用いる方法によ
りよく分散され、塗布、乾燥されて形成される。その厚
みは5μm以下の範囲、特に0.01〜1μmの範囲が
好ましい。
【0028】電荷輸送層14は一般的には前記の電荷輸
送物質と結着剤樹脂を溶剤に溶解し、塗布して形成す
る。電荷輸送物質と結着剤樹脂との混合割合は2:1〜
1:2程度である。溶剤としてはアセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエ
ステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
クロルベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素等の塩素系
炭化水素類等が用いられる。この溶液を塗布する際に
は、例えば浸漬コーティング法、スプレーコーティング
法、スピンナーコーティング法等のコーティング法を用
いることができ、乾燥は10〜200℃の範囲、好まし
くは20〜150℃の範囲の温度にて5分〜5時間、好
ましくは10分〜2時間の時間にて送風乾燥又は静止乾
燥下で行うことができる。
【0029】電荷輸送層14を形成するのに用いられる
結着剤樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、
ポリエステル、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレー
ト、ポリサルホン、ポリフェニレンオキシド、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、及び不飽和樹
脂等から選ばれる樹脂が好ましい。特に好ましい樹脂と
しては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、ポリカーボネート
樹脂又はジアリルフタレート樹脂が挙げられる。
【0030】また、電荷発生層或いは電荷輸送層には、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤等種々の添加剤を含
有させることができる。また、感光層上に、更に保護層
を塗布することもできる。
【0031】本発明の電子写真感光体を用いた電子写真
装置の具体例を図5に示す。この装置は、電子写真感光
体2の周面上に曲板状帯電用部材1、像露光手段4、現
像器5、転写帯電器6、クリーナー7、前露光手段8が
配置されている。G1 は放電部である。
【0032】画像形成の方法は、先ず、電子写真感光体
2上に非接触近接配置されている帯電用部材1に電圧を
印加し、感光体2表面を帯電し、像露光手段4によって
原稿に対応した画像を感光体2に像露光し、静電潜像を
形成する。次に、現像器5中のトナーを感光体2に付着
させることにより感光体2上の静電潜像を現像(可視像
化)する。更に感光体2上に形成されたトナー像を供給
された紙等の転写材P上に転写帯電器6によって転写
し、クリーナー7によって、転写材に転写されずに感光
体2上に残った残トナーを回収する。
【0033】尚、感光体内部に残留電荷が残るような場
合には、前露光手段8によって感光体2に光を照射して
除電するほうがよい。一方、トナー像が形成された転写
材は搬送部(図示せず)によって定着器9に送られてト
ナー像が定着される。
【0034】この画像形成装置において、像露光手段4
の光源としてはハロゲン光、蛍光灯、レーザー光等を用
いることができる。また必要に応じて他の補助プロセス
を加えてもよい。図6は本発明の電子写真装置をファク
シミリのプリンターとして使用する場合の1例をブロッ
ク図で示したものである。
【0035】コントローラ111は画像読取部110と
プリンター119を制御する。コントローラ111の全
体はCPU117により制御されている。画像読取部1
10からの読取データは、送信回路113を通して相手
局に送信される。相手局から受けたデータは受信回路1
12を通してプリンター119に送られる。画像メモリ
116には所定の画像データが記憶される。プリンタコ
ントローラ118はプリンター119を制御している。
114は電話である。
【0036】回線115から受信された画像情報(回線
を介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、
受信回路112で復調された後、CPU117にて復号
処理が行われ、順次画像メモリ116に格納される。そ
して、少なくとも1ページの画像情報がメモリ116に
格納されると、そのページの画像記録を行う。CPU1
17は、メモリ116より1ページの画像情報を読み出
し、プリンタコントローラ118に復号化された1ペー
ジの画像情報を送出する。プリンタコントローラ118
は、CPU117からの1ページの画像情報を受け取る
と、そのページの画像情報記録を行うべく、プリンター
119を制御する。
【0037】尚、CPU117は、プリンター119に
よる記録中に、次のページの受信を行っている。以上の
ようにして、画像の受信と記録が行われる。
【0038】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機への利用が可能であるが、更にはレーザービームプリ
ンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プ
リンター、レーザー製版等電子写真応用分野にも広く用
いることができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例に基ずいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもの
ではない。
【0040】実施例1 径80mmφ×長さ360mmのアルミニウムシリンダ
ーを支持体として、これにポリアミド樹脂(商品名:ア
ミランCM8000、東レ社製)の5重量%メタノール
溶液を浸漬法にて塗布し、0.5μm厚の下引層を設け
た。
【0041】次いで、下記構造式(II)
【0042】
【化1】 のビスアゾ顔料を2部(重量部、以下同様)、下記構造
式(III)の樹脂Aを1部
【0043】
【化2】 及びシクロヘキサノン100部を径1mmφガラスビー
ズを用いたサンドミル装置にて20時間分散させた。こ
の分散液にテトラヒドロフラン100部を加えて、下引
層上に塗布した。
【0044】次に下記構造式(IV)の化合物Bを9部
【0045】
【化3】 及びビスフェノールZ型ポリカーボネート(商品名:Z
−200、三菱ガス化学社製)10部をモノクロロベン
ゼン100部に溶解した。この溶液を前記電荷発生層上
に塗布し、100℃にて1時間熱風乾燥し、各々厚さ2
0、25及び28μmの電荷輸送層を形成した。
【0046】実施例2 実施例1における電荷輸送材料Bに替えて、下記構造式
(V)に示す化合物C
【0047】
【化4】 を用いた以外は、実施例1と全く同様に行い、各々厚さ
20及び25μmの電荷輸送層を形成した。
【0048】実施例3 実施例1における電荷輸送材料Bに替えて、下記構造式
(VI)に示す化合物D
【0049】
【化5】 を用い、また、ビスフェノールZ型ポリカーボネートに
替えて、ポリメチルメタクリレート樹脂(E)を用いた
以外は、実施例1と全く同様に行った。
【0050】比較例1 実施例1において、電荷輸送層の膜厚を、各々30及び
35μmとした以外は全く同一に調合して同様に塗布し
た。
【0051】比較例2 電荷輸送層の膜厚を各々28及び30μmとした以外
は、実施例2と同様に行った。
【0052】比較例3 電荷輸送層の膜厚を、各々32及び35μmとした以外
は、実施例3と同様に行った。
【0053】このように作製した感光体を次のように評
価した。導電性フィラー(102 Ω・cm以下のカーボ
ンや酸化チタン等)を絶縁性樹脂に分散し、長さ350
mm、幅10mmの曲率あるステンレス板上に塗布し、
乾燥して、帯電用部材を成形した。体積抵抗値は107
Ω・cmであった。また、感光体と帯電用部材との距離
(ギャップ)は70μmであった。
【0054】静電容量測定用試料は、アルミニウムシリ
ンダー上にアルミシートを巻き付けて、その後感光層を
同条件で塗布して作製した。静電容量の測定はインピー
ダンス測定器(YHP 4192A)で行った。
【0055】電子写真装置は、基本形態として、キヤノ
ン製NP3525をベースとし、像露光手段、現像器、
給紙系、転写帯電器、搬送系及び前露光手段はそのまま
使用し、一次帯電手段として、前述の曲板状帯電用部
材、クリーナーは、シリコンゴム製のブレードによるブ
レードクリーニングのみによりクリーニングを行う形式
に改造した。帯電ユニットに印加する電圧は直流−23
00Vのみ(交流電圧の重畳なし)とした。また、複写
は温度23℃/湿度50%の環境下で行った。
【0056】比較例4 感光体と帯電用部材の距離(ギャップ)を400μmに
した以外は、実施例1と同様に行った。画像は、前記し
た画像形成装置にてハーフトーン及び、ベタ黒画像を複
写して、スジ等の画像欠陥から帯電の均一性等を評価し
た。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】 表1
【0058】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、帯電が均
一となり、スジ等の画像欠陥のない良好な画像が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の基本構成を示す概略
図。
【図2】本発明の電子写真感光体の基本構成を示す概略
図。
【図3】本発明の電子写真感光体の基本構成を示す概略
図。
【図4】本発明の電子写真感光体の基本構成を示す概略
図。
【図5】本発明の電子写真装置の具体例を示す概略図。
【図6】本発明の電子写真装置をプリンターとして使用
したファクシミリの構成を示すブロック図。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−149669(JP,A) 特開 平6−36858(JP,A) 特開 平5−223513(JP,A) 特開 平5−210283(JP,A) 特開 平5−150539(JP,A) 特開 平5−107866(JP,A) 特開 平5−34964(JP,A) 特開 平5−27468(JP,A) 特開 平2−67575(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と該電子写真感光体に非
    接触近接配置された帯電用部材を有し、該帯電用部材の
    体積抵抗値が10 0 〜10 12 Ω・cmの範囲であり、該電子写
    真感光体と該帯電用部材の距離(ギャップ)lが、下記の
    関係式(I)を満足するものであり、 30μm≦l≦90μm (I) 該電子写真感光体に該帯電用部材から直流電圧のみを印
    加することにより該電子写真感光体の表面を帯電させる
    電子写真装置用の電子写真感光体において、該電子写真
    感光体の1cm2当りの静電容量Cが、95pF以上140pF
    以下であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 電子写真感光体と該電子写真感光体に非
    接触近接配置された帯電用部材を有し、該帯電用部材の
    体積抵抗値が10 0 〜10 12 Ω・cmの範囲であり、該電子写
    真感光体と該帯電用部材の距離(ギャップ)lが、下記の
    関係式(I)を満足するものであり、 30μm≦l≦90μm (I) 該電子写真感光体に該帯電用部材から直流電圧のみを印
    加することにより該電子写真感光体の表面を帯電させる
    電子写真装置において、該電子写真感光体の1cm2当り
    の静電容量Cが、95pF以上140pF以下であることを特
    徴とする電子写真装置。
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