JP2921716B2 - 帯電用部材 - Google Patents

帯電用部材

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JP2921716B2 JP9604891A JP9604891A JP2921716B2 JP 2921716 B2 JP2921716 B2 JP 2921716B2 JP 9604891 A JP9604891 A JP 9604891A JP 9604891 A JP9604891 A JP 9604891A JP 2921716 B2 JP2921716 B2 JP 2921716B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直接帯電用部材に関し、
特に電子写真法における1次帯電用、転写帯電用、除電
帯電用に用いられる帯電用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体を用いた電子写真プロセ
スにおける帯電プロセスは、従来より殆ど金属ワイヤー
に高電圧(DC5〜8kV)を印加して発生するコロナ
により帯電を行なっている。しかし、この方法ではコロ
ナ発生時に、オゾンやNOx等のコロナ生成物により感
光体表面を変質させ、画像ボケや劣化を進行させたり、
ワイヤーの汚れが画像品質に影響し、画像白抜けや黒ス
ジを生じる等の問題があった。一方、電力的にも、感光
体に向う電流は、全電流の5〜30%にすぎず、多くは
シールド板に流れるため、帯電手段としては効果の悪い
ものであった。
【0003】こうした欠点を補うために、直接帯電させ
る方法が研究され、多数提案されている(たとえば特開
昭57−178267号公報、特開昭56−10435
1号公報、特開昭58−40566号公報、特開昭58
−139156号公報、特開昭58−150975号公
報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな直接帯電法によって感光体を帯電処理しても、実際
には感光体の表面全体にわたる均一な帯電はなされず、
斑点状の帯電ムラが生じるのを避けられない。このよう
な斑点状帯電ムラのある感光体に光像露光およびこれに
つづくプロセスを適用した場合、得られる出力画像は、
反転現像方式では、斑点状帯電ムラに対応した斑点状の
黒点画像、正規像方式では斑点状の白点画像となり、高
品位な画像は得られない。
【0005】また直接帯電法は、多数の提案があるにも
かかわらず、市場実績が全くない。その理由として、帯
電の不均一性、および電圧の直接印加による感光体の放
電による絶縁破壊の発生などが挙げられる。放電による
絶縁破壊で生じた破壊点は、たとえば円筒状感光体の場
合、帯電電荷がその破壊点に向かって軸方向に流れ、帯
電しなくなる欠点を生じる。
【0006】さらに、帯電部材の硬度によって、重畳印
加する交流電圧の周波数により帯電部材の振動が起こ
り、この振動が密着する感光体に伝わって、感光体から
不快な騒音が発生してしまうという問題点もあった。
【0007】本発明は上述のような従来の帯電用部材が
有している課題を解決するためになされたもので、不均
一な帯電による斑点状カブリのない高品位の画像を安定
して供給でき、しかも耐久性にすぐれた帯電用部材を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
およびその上に設けられた導電性弾性体からなる直接帯
電用部材において、導電性弾性体の中に、ZnOウィス
カーを含有することを特徴とする。
【0009】以下に本発明について図面を参照してさら
に詳しく説明する。
【0010】本発明の帯電用部材は、たとえば図1に示
すようなローラ状のもので、軸の形態をなす導電性支持
体1およびその周囲に設けられた導電性弾性層2を備え
ている。また図2に示すように、導電性弾性層2上に樹
脂層3が設けられてもよい。あるいは本発明の帯電用部
材は、図3に示すように、平板の形態をなす導電性支持
体1に導電性弾性層2支持させたものでもよく、また図
4に示すように、導電性弾性層2上に樹脂層3が設けら
れてもよい。さらに本発明の帯電用部材は、図5に示す
ように、一対の平行な軸の形態をなす導電性支持体1に
エンドレスベルト状の導電性弾性層2支持させたもので
もよい。ただし導電性弾性層2は、バインダー樹脂に、
ZnOウィスカーを混入した材料で構成される。
【0011】すなわち本発明の帯電用部材は、導電性弾
性層中にZnOウィスカーを混入した樹脂層を有するの
で、柔軟性に優れ、高画質の画像を与え、帯電音も小さ
く、かつ耐久性のある帯電用部材として有利に使用する
ことができる。
【0012】さらに、本発明の目的は、印加する交流電
圧に伴なう振動による不快な騒音を防止する帯電部材、
接触帯電装置および電子写真装置を提供することであ
る。
【0013】これに対して従来の帯電用部材は、導電材
として導電性カーボンあるいは金属粉、金属酸化物粉よ
り構成されていたため、導電性弾性層の抵抗が不均一で
あったり、抵抗を下げるため、導電材の含有量を増やす
と表面が硬くなりしわを発生させたりして、画像欠陥を
生じていた。本発明によれば、このような欠点はすべて
解消される。
【0014】以下、本発明の帯電部材の構成について説
明する。
【0015】導電性基体としては、鉄、銅、ステンレス
などの金属、カーボン分散樹脂、金属粒子分散樹脂など
の導電性樹脂等を用いることができ、その形状として
は、棒状、板状などが使用できる。
【0016】導電性弾性層はゴム、スポンジ、サーモプ
ラスチックエラストマー等の弾性体にZnOエィスカー
を1重量%〜30重量%分散させて形成できる。
【0017】弾性体は、クロロプレンゴム、イソプレン
ゴム、EPDMゴム、ポリウレタンゴム、エポキシゴ
ム、ブチルゴムなどのゴムないしはスポンジや、スチレ
ン−ブタジエンサーモプラスチックエラストマー、ポリ
ウレタン系サーモプラスチックエラストマー、ポリエス
テル系サーモプラスチックエラストマー、エチレン−酢
酸ビニル系サーモプラスチックエラストマーなどのサー
モプラスチックエラストマー等を用いることができる。
【0018】導電性弾性層の硬度は、柔軟性による被帯
電体との密着性および振動吸収性の点から、JISK−
6301の測定法に準拠した、JIS−A型測定器(商
品名「テクロックGS−706」、テクロック社製)に
より測定したゴム硬度で30度以下が好ましい。また、
導電性弾性層の膜厚も前記の点から1.5mm以上、特
には2mm以上であることが好ましい。
【0019】このバインダー樹脂に混合されるZnOウ
ィスカーはテトラポット形状または針状の結晶でウィス
カーの太さは0.5〜5μmであり、ウィスカーの長さ
は1〜50μmが好ましい。ZnOウィスカーはZn粉
末を酸素存在下で熱処理によって製造される。松下産業
機器より市販のテトラポット形状のZnOウィスカー
「パナテトラ」などが用いられる。
【0020】針状の場合は、テトラポット形状のZnO
ウィスカーを機械的に粉砕したものなどが用いられる。
【0021】本発明の導電性弾性層2の体積抵抗率とし
ては、100〜1011Ω・cm、とくに102〜1010Ω
・cmの範囲が好ましい。
【0022】抵抗層は、導電層よりも抵抗が高くなるよ
うに形成されており、体積抵抗率が106〜1012Ω・
cm、好ましくは107〜1011Ω・cmの層であり、
半導電性樹脂、導電性粒子分散絶縁樹脂などを用いるこ
とができる。半導電性樹脂としては、エチルセルロー
ス、ニトロセルロース、メトキシメチル化ナイロン、エ
トキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリビニル
ピロリドン、カゼイン等の樹脂あるいはこれらの樹脂の
混合物などが挙げられる。導電性粒子分散絶縁樹脂とし
ては、カーボン、アルミニウム、酸化インジウム、酸化
チタン等の導電性粒子をウレタン、ポリエステル、酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリメタクリル酸等の絶
縁樹脂中に、少量分散して抵抗を調節したものなどが挙
げられる。これらの中でも抵抗層表面の均質性、平滑性
を考慮すれば、樹脂単独で形成される半導電性樹脂が好
ましい。
【0023】また、抵抗層の膜厚は帯電性の点から1μ
m〜500μm、特には50μm〜200μmが好まし
い。
【0024】これらの層の他に、各層の接着性の向上さ
せる接着層などの他の層を設けてもよい。
【0025】本発明による帯電部材はたとえば、以下の
ようにして製造される。
【0026】まず、帯電部材の導電性基体として金属棒
を用意する。導電性弾性層の材料を金属棒の上に熔融成
型、注入成型、浸漬塗工あるいはスプレー塗工等により
成型し導電性弾性層を設ける。
【0027】抵抗層の材料を導電層の上に浸漬塗工、ス
プレー塗工、グラビア塗工等により塗装し抵抗層を設け
る。
【0028】さらに帯電用部材は、樹脂層3を保護する
ための保護層を最外層に有していてもよい。この保護層
は、その内部に、導電性を制御するための導電粒子、あ
るいは表面粗さを制御するための不溶性の樹脂粒子など
の粒子を混入したものでもよい。
【0029】帯電用部材の形状は、ローラー形状やブレ
ード形状などいずれでもよいが、均一帯電の点ではロー
ラー形状が好ましい。
【0030】本発明の構成により柔軟性と導電性をそれ
ぞれコントロールすることができ、従来軟質化の難しい
導電性ゴムの問題を解決した。このような構成をもった
本発明の帯電部材は、導電性弾性層によって充分な導電
性を維持し、しかも柔軟性と、抵抗層の表面平滑性によ
って感光体に対する均一な密着性を得ることができるの
で、帯電ムラのない均一な帯電を行うことができる。
【0031】さらに、本発明の帯電部材は、外部電源よ
り印加重畳する交流電圧の交流波による騒音を防止また
は低減することができる。すなわち、外部より直流電圧
と交流電圧を重畳印加された帯電部材は、導電性基体と
導電層の間にある弾性層の柔軟性によって脈流印加電圧
に伴なう振動を吸収する。このため、帯電部材に接触し
ている感光体には振動が伝わらなくなるので、振動に伴
なう感光体および感光体内部からの不快な騒音を防止ま
たは低減することができる。
【0032】さらに、抵抗層を設けることにより、感光
体の内部欠陥に起因する絶縁破壊を防止し、またピンホ
ールがある場合にも正現像方式においては接触部分の長
手方向にわたる白ヌケ、反転現像方式においては黒スジ
等の画像欠陥を防止して優れた画像を得ることができ
る。
【0033】これに対して、導電性基体上に、導電性弾
性層および抵抗層を設けた帯電部材とすることにより、
感光体との接触部分が抵抗層であるため、電荷が分散さ
れ欠陥部分の絶縁破壊を防止することができる。また、
感光体のピンホール部分で導通していても、抵抗層の存
在によって印加電圧に対する抵抗が保たれるので外部電
源部に負荷がかからなくなり電圧降下を防止することが
できる。したがってピンホールに起因する白ヌケあるい
は黒スジといった画像欠陥を防止することができる。
【0034】電子写真感光体は、導電性支持体上に感光
層を設けた構成を基本としている。導電性支持体として
は、支持体自体が導電性をもつもの、たとえばアルミニ
ウム、アルミニウム合金、ステンレス、クロム、チタン
などを用いることができ、そのほかにアルミニウム、ア
ルミニウム合金、酸化インジウム−酸化錫合金などを真
空蒸着によって被膜形成された層を有する前記導電性支
持体やプラスチック、導電性粒子(たとえばカーボンブ
ラック、酸化錫粒子など)を適当なバインダーとともに
プラスチックや紙に含浸した支持体、導電性バインダー
を有するプラスチックなどを用いることができる。
【0035】導電性支持体と感光層の中間に、バリヤー
機能と接着機能をもつ下引層を設けることもできる。下
引層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロ
ース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、
ポリウレタン、ゼラチン、酸化アルミニウムなどによっ
て形成できる。下引層の膜厚は5μm以下、好ましくは
0.5〜3μmが適当である。下引層はその機能を発揮
するためには、107Ω・cm以上であることが好まし
い。
【0036】感光層はたとえば、有機光導電体、アモル
ファスシリコン、セレンなどの光導電体を必要に応じて
結着剤と共に塗料化して塗布形成または真空蒸着によっ
てされる。また、有機光導電体を用いる場合、露光によ
り電荷担体を発生する電荷発生層と発生した電荷担体を
輸送する能力を持つ電荷輸送層との組み合わせからなる
感光層も有効に用いることができる。
【0037】電荷発生層は、アゾ顔料、キノン顔料、キ
ノンアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベ
ンゾイミダゾール顔料、フタロシアニン顔料、キナクド
リン顔料などの電荷発生材料の1種類あるいは2種類以
上を蒸着するか、または適当なバインダーと共に(バイ
ンダーが無くても可)分散し塗工によって形成できる。
【0038】バインダーは広範囲な絶縁性樹脂または有
機光導電性ポリマーから選択できる。たとえば絶縁性樹
脂としてはポリビニルブチラール、ポリアリレート(ビ
スファノールAとフタル酸の縮重合体等)、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、アクリル樹
脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド、セルロース
系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリ
ビニルアルコールなどをあげることができる。また、有
機光導電性ポリマーとしては、カルバゾール、ポリビニ
ルアントラセン、ポリビニルピレンなどが挙げられる。
【0039】電荷発生層の膜厚は0.01〜15μm、
好ましくは0.05〜5μmであり、電荷発生層と結着
剤との重量比は10:1〜1:20である。
【0040】電荷発生層用塗料に用いる溶剤は、使用す
る樹脂や電荷輸送材料の溶解性や分散安定性から選択さ
れるが、有機溶剤としてはアルコール類、スルホキシド
類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲン化炭化水
素類あるいは芳香族化合物などを用いることができる。
【0041】塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコ
ーティング法、マイヤーバーコーフィング法、ブレード
コーティング法などのコーティング法を用いて行なうこ
とができる。
【0042】電荷輸送層は、電荷輸送材料を成膜性のあ
る樹脂に溶解させて形成される。本発明に用いられる有
機の電荷輸送材料の例としては、ヒドラゾン系化合物、
スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾー
ル系化合物、チアゾール系化合物、トリアリールメタン
系化合物などが挙げられる。これらの電荷輸送物質は1
種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0043】電荷輸送層に用いる結着剤の例としては、
フェノキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルブチ
ラール、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリアミド、
アクリル樹脂、アクリロニトル樹脂、メタクリル樹脂、
塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル、アルキド樹脂、ポリカーボ
ネット、ポリウレタンあるいはこれらの樹脂の繰返し単
位のうち2つ以上を含む共重合体、たとえばスチレン−
ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリロニトルコポ
リマー、スチレン−マレイン酸コポリマーなどを挙げる
ことができる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、
ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレンなどの有機
光導電性ポリマーからも選択できる。
【0044】電荷輸送層の膜厚は5〜50μm、好まし
くは8〜20μmであり、電荷輸送物質と結着剤との重
量比は5:1〜1:5、好ましくは3:1〜1:3程度
である。塗工は前述のようなコーティング法を行なうこ
とができる。
【0045】さらに、色素、顔料、有機電荷輸送物質な
どは、一般に紫外線、オゾン、オイルなどによる汚れ、
金属などに弱いため必要に応じて保護層を設けてもよ
い。この保護層上に静電潜像を形成するためには表面抵
抗率が1011Ω以上であることが望ましい。
【0046】感光体の保護層はポリビニルブチラール、
ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、ナイロン、ポリイミド、ポリアリレート、
ポリウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチ
レン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニト
リルコポリマーなどの樹脂を適当な有機溶剤によって溶
解した駅を感光層の上に塗布、乾燥して形成できる。こ
の際、保護層の膜厚は、一般に0.05〜20μmの範
囲である。この保護層中に紫外線吸収剤などを含ませて
もよい。
【0047】本発明の帯電用部材は、たとえば図6に示
すような電子写真装置に適用することができる。この装
置は、ドラム状の電子写真感光体12の周面上に一次帯
電用部材6、像露光手段7、現像手段8、転写帯電手段
9、クリーニング手段10、および前露光手段11が配
置されている。
【0048】電子写真感光体12上に接触配置されてい
る一次帯電用部材6に、外部より電圧(たとえば200
V以上2000V以下の直流電圧とピーク間電圧400
0V以下の交流電圧を重畳した脈流電圧)を印加し、電
子写真感光体12表面を帯電させ、像露光手段7によっ
て原稿上の画像を感光体に像露光して静電潜像を形成す
る。次に現像手段8中の現像剤を感光体に付着させるこ
とにより、感光体上の静電潜像を現像(可視像化)し、
さらに感光体上の現像剤を転写帯電手段9によって紙な
どの被転写部材13に転写し、クリーニング手段10に
よって転写時に紙に転写されずに感光体上に残った現像
剤を回収する。
【0049】このような電子写真プロセスによって画像
を形成することができるが、感光体に残留電荷が残るよ
うな場合には、一次帯電を行なう前に前露光手段11に
よって感光体に光を当て残留電荷を除電したほうがよ
い。
【0050】本発明の帯電用部材を転写帯電に用いる場
合、たとえば、図7に示すような電子写真装置に適用す
ることができる。この装置では、電子写真感光体12の
周面上に一次帯電用コロナ帯電器14、像露光手段7、
現像手段8、転写帯電用帯電部材15、クリーニング手
段10、前露光手段11が配置されている。
【0051】電子写真感光体12上に接触配置されてい
る転写帯電用帯電部材15に電圧(たとえば直流電圧4
00〜1000V)を印加し電子写真感光体上の現像剤
を紙などの被転写部材に転写することができる。
【0052】本発明の帯電用部材を除電帯電に用いる場
合、たとえば、図8に示すような電子写真装置に適用す
ることができる。この装置では、電子写真感光体12の
周面上に一次帯電用コロナ帯電器14、像露光手段7、
現像手段8、転写帯電用コロナ帯電器9、クリーニング
手段10が配置されている。
【0053】電子写真感光体12上に接触配置されてい
る除電帯電用帯電部材16に電圧(たとえば交流ピーク
間電圧500〜2000V)を印加し電子写真感光体上
の電荷を除電することができる。
【0054】本発明の帯電用部材は、機械的強度、化学
的安定性の点で劣化しやすい、有機光導電体を含有する
感光層を有する電子写真感光体に適用することにより、
その特性を顕著に発揮することができる。
【0055】本発明における感光体に接触させる帯電用
部材の設置については特定の方法に限らず、帯電用部材
は固定方式、感光体と同方向または逆方向で回転等の移
動方式いずれの方式を用いることもできる。さらに帯電
用部材に感光体上の現像剤クリーニング装置として機能
させることも可能である。
【0056】本発明の直接帯電における帯電用部材への
印加電圧、印加方法に関しては、各々の電子写真装置の
仕様にもよるが瞬時に所望する電圧を印加する方式の他
にも感光体の保護の目的で段階的に印加電圧を上げてい
く方式、直流に交流を重畳させた形で印加の場合ならば
直流→交流または交流→直流の順序で電圧を印加する方
式をとることができる。
【0057】本発明の帯電用部材を電子写真装置の一次
帯電に用いる場合、画像出力領域の電子写真感光体に対
して直流電圧と交流電圧を重畳することが必要である。
【0058】一次帯電を直流電圧のみで印加した場合、
均一に帯電することができない。
【0059】転写帯電に用いる場合、直流電圧のみでも
直流電圧と交流電圧を重畳しても良い。
【0060】除電帯電に用いる場合、交流電圧のみを印
加することが必要である。
【0061】また、本発明においては、画像露光、現像
およびクリーニング等のプロセスは静電写真の分野に公
知の任意の方法を採用することができ、現像剤の種類な
ど特定のものに限定されるものではない。本発明の帯電
用部材は複写器だけでなく、レザープリンターやCRT
プリンター、電子写真式製版システムなどの電子写真応
用分野にも用いることができる。
【0062】図9にドラム型感光体を用いた一般的な転
写式電子写真装置の概略構成を示した。図において、1
01は像担持体としてのドラム型感光体であり軸101
aを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
該感光体101はその回転過程で本発明の帯電手段10
2によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を
受け、次いで露光部103にて不図示の像露光手段によ
り光像露光L(スリット露光、レーザービーム走査露光
など)を受ける。これにより感光体周面に露光像に対応
した静電潜像が順次形成されていく。
【0063】その静電潜像はついで現像手段104でト
ナー現像されたそのトナー現像が転写手段105により
不図示の給紙部から感光体101と転写手段105との
間に感光体101の回転と同期取りされて給送された転
写材Pの面に順次転写されていく。
【0064】像転写を受けた転写材Pは感光体面から分
離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けて複写
物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
【0065】像転写後の感光体101の表面はクリーニ
ング手段106にて転写残りトナーの除去を受けて清浄
面化されて繰り返して像形成に使用される。
【0066】感光体101の均一帯電手段102として
は本発明の帯電部材が使用されている。また転写装置1
05もコロナ転写手段が一般に広く使用されている。電
子写真装置として、上述の感光体や現像手段、クリーニ
ング手段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニ
ットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置
本体に対して着脱自在に構成しても良い。たとえば、感
光体101とクリーニング手段106とを一体化してひ
とつの装置ユニットとし、装置本体のレールなどの案内
手段を用いて着脱自在の構成にしても良い。このとき、
上記の装置ユニットのほうに帯電手段および/または現
像手段を伴って構成しても良い。
【0067】また、光像露光Lは、電子写真装置を複写
機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反
射光や透過光、あるいは、原稿を読取り信号化し、この
信号によりレーザビームの走査、発光ダイオードアレイ
の駆動、または液晶シャッターアレイの駆動などにより
行なわれる。
【0068】また、ファクシミリのプリンターとして使
用する場合には、光像露光Lは受信データをプリントす
るための露光になる。図10はこの場合の1例をブロッ
ク図で示したものである。
【0069】コントローラ111は画像読取部110と
プリンター119を制御する。コントローラ111の全
体はCPU117により制御されている。画像読取部か
らの読取データは、送信回路113を通して相手局に送
信される。相手局から受けたデータは受信回路112を
通してプリンター119に送られる。画像メモリには所
定の画像データが記憶される。プリンタコントローラ1
18はプリンター119を制御している。114は電話
である。
【0070】回線115から受信された画像(回線を介
して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受信
回路112で復調された後、CPU117は画像情報の
復号処理を行ない順次画像メモリ116に格納される。
そして、少なくとも1ページの画像がメモリ116に格
納されると、そのページの画像記録を行なう。CPU1
17は、メモリ116より1ページの画像情報を読み出
しプリンタコントローラ118に復号化された1ページ
の画像情報を送出する。プリンタコントローラ118
は、CPU117からの1ページの画像情報を受け取る
とそのページの画像情報記録を行なうべく、プリンタ1
19を制御する。
【0071】尚、CPU117は、プリンタ119によ
る記録中に、次のページの受信を行なっている。
【0072】以上の様に、画像の受信と記録が行なわれ
る。
【0073】以下に本発明の実施例を示す。
【0074】
【実施例】実施例1 導電性支持体として、肉厚0.5mmで60φ×260
mmのアルミニウムシリンダーを用意した。
【0075】共重合ナイロン(商品名:CM8000、
東レ(株)製)4部およびタイプ8ナイロン(商品名:
ラッカマイド5003、大日本インキ(株)製)4部を
メタノール50部、n−ブタノール50部に溶解し、上
記支持体上に浸漬塗布して0.6μm厚の下引層を形成
した。
【0076】下記構造式のジスアゾ顔料を10部、
【0077】
【化1】 およびポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレック
BM2積水化学(株)製)10部を、シクロヘキサノン
120部と共にサンドミル装置で10時間分散した。分
散液にメチルエチルケトン30部を加えて上記下引層上
に塗布し、0.15μ厚の電荷発生層を形成した。
【0078】重量平均分子量12万のポリカーボネート
Z樹脂(三菱瓦斯化学(株)製)10部を用意し、下記
構造式のヒドラゾン化合物
【0079】
【化2】 10部と共にモノクロルベンゼン80部に溶解した。こ
れを上記電荷発生層上に塗布して、16μm厚の電荷輸
送層を形成し、電子写真感光体No.1を製造した。
【0080】次にクロロプレンゴム100重量部にテト
ラポット状ZnOウィスカー(長さ10μm)10重量
部を熔融混練し、中心にφ8×260mmのステンレス
軸を通してφ20×240mmになるように成型し、ロ
ーラー形状帯電用部材の導電性弾性層を設けた。
【0081】この帯電用部材の導電性弾性層の体積抵抗
を、温度22℃、湿度60%の環境で測ると3×108
Ωcmである。
【0082】この帯電用部材を図6のように正現像方式
複写機PC−20(キヤノン製)一次コロナ帯電器の代
わりに取り付け、電子写真感光体と従動回転させ、一次
帯電電圧は直流電圧−750Vと交流ピーク間電圧15
00Vの重畳を行ない、電子写真感光体の暗電位と明電
位の電位測定、画像およびノイズを検討した。結果を表
1に示した。
【0083】実施例2 実施例1で使用したZnOウィスカーの代わりにテトラ
ポット状ZnOウィスカー(長さ30μm)を8重量部
使用した以外は実施例1と同様に帯電用部材を成型し
た。この帯電用部材の導電性部材の体積抵抗を温度22
℃、湿度60%の環境で測ると6×108Ω・cmであ
る。実施例1と同様に電位測定、画像およびノイズを検
討した。
【0084】実施例3 実施例1で使用したテトラポット状ZnOウィスカー
(長さ10μm)を15重量部使用した以外は実施例1
と同様にローラー形状帯電用部材の導電性弾性層を設け
た。この帯電用部材の導電性弾性層の体積抵抗を温度2
2℃、湿度60%の環境で測ると6×106Ω・cmで
ある。
【0085】次にN−メトキシメチル化ナイロン−6
(メトキシメチル化率30%)10重量部をメタノール
90重量部に溶解し、上記導電性弾性層の上に浸漬塗工
し、乾燥後、膜厚を200μmとし、表面抵抗層を設け
た。アルミシート上に同様に表面抵抗層を設け、体積抵
抗を測定した。表面抵抗層の体積抵抗を温度22℃、湿
度60%の環境で測ると5×109Ω・cmである。こ
の帯電用部材は導電性支持体上に導電性弾性層と表面抵
抗層を設けた。実施例1と同様に電位測定、画像および
ノイズを検討した。
【0086】実施例4 実施例1で使用したテトラポット状ZnOウィスカー
(長さ10μm)を15重量部使用した以外は実施例1
と同様にローラー形状帯電用部材の導電性弾性層を設け
た。この帯電用部材の導電性弾性層の体積抵抗を温度2
2℃、湿度60%の環境で測ると6×106Ω・cmで
ある。
【0087】次に酸化インジウム粉体(同和ケミカル
製)1重量部、ニトロセルロース19重量部をメタノー
ル70重量部に混合し、ボールミル分散し、上記導電性
弾性層の上に浸漬塗工し、乾燥後、膜厚を200μmと
し、表面抵抗層を設けた。アルミシート上に同様に表面
抵抗層を設け、体積抵抗を測定した。表面抵抗層の体積
抵抗を温度22℃、湿度60%の環境で測ると5×10
8Ω・cmである。この帯電用部材は導電性支持体上に
導電性弾性層と表面抵抗層を設けた。実施例1と同様に
電位測定、画像およびノイズを検討した。
【0088】比較例1 実施例1で使用したZnOウィスカーの代わりに導電性
カーボン(コンダクテックスC−900、コロンビアカ
ーボン製)を10重量部使用した以外は実施例1と同様
に帯電用部材を成型した。この帯電用部材の導電性弾性
層の体積抵抗を温度22℃、湿度60%の環境で測ると
6×1010Ω・cmである。実施例1と同様に電位測
定、画像およびノイズを検討した。
【0089】比較例2 実施例1で使用したZnOウィスカーの代わりに導電性
カーボン(コンダクテックスC−900、コロンビアン
カーボン製)を20重量部使用した以外は実施例1と同
様に帯電用部材を成型した。この帯電用部材の導電性弾
性層の体積抵抗を温度22℃、湿度60%の環境で測る
と3×106Ω・cmである。実施例1と同様に電位測
定、画像およびノイズを検討した。
【0090】比較例3 比較例2と同様に帯電用部材の導電性弾性層を成型し
た。次にN−メトキシメチル化ナイロン−6(メトキシ
メチル化率30%)10重量部をメタノール90重量部
に溶解し、上記導電性弾性層の上に浸漬塗工し、乾燥
後、膜厚を200μmとし、表面抵抗層を設けた。アル
ミシート上に同様に表面抵抗層を設け、体積抵抗を測定
した。表面抵抗層の体積抵抗を温度22℃、湿度60%
の環境で測ると5×109Ω・cmである。この帯電用
部材は導電性支持体上に導電性弾性層と表面抵抗層を設
けた。実施例1と同様に電位測定、画像およびノイズを
検討した。
【0091】比較例4 比較例2と同様に帯電用部材の導電性弾性層を成型し
た。次に酸化インジウム粉体(同和ケミカル製)1重量
部、ニトロセルロース19重量部をメタノール70重量
部に混合し、ボールミル分散し、上記導電性弾性層の上
に浸漬塗工し、乾燥後、膜厚を200μmとし、表面抵
抗層を設けた。アルミシート上に同様に表面抵抗層を設
け、体積抵抗を測定した。表面抵抗層の体積抵抗を温度
22℃、湿度60%の環境で測ると6×108Ω・cm
である。この帯電用部材は導電性支持体上に導電性弾性
層と表面抵抗層を設けた。実施例1と同様に電位測定、
画像およびノイズを検討した。
【0092】実施例1,2,3,4と比較例1,2,
3,4を比較してわかるように本発明では帯電部材の振
動ノイズを防止し、画像欠陥の発生を防止できる。さら
に帯電部材による感光体の帯電特性を向上させる。
【0093】また、単層としても帯電部材の従来の問題
点を解決している。つぎに転写帯電器としての特性を調
べた。
【0094】実施例5 実施例1と同様にして感光体を作製した。スチレン−ブ
タジエンサーモプラスチックエラストマー(ソルプレン
T、日本エラストマー製)100重量部、テトラポット
状ZnOウィスカー(長さ10μm)10重量部を熔融
混練し、中心にφ8×260mmのステンレス軸を通し
てφ30×240mmになるように成型し、ローラー形
状転写帯電用部材の導電性弾性層を設けた。この転写帯
電用部材の導電性弾性層の体積抵抗を温度22℃、湿度
60%の環境で測ると6×106Ω・cmである。
【0095】この転写帯電部材を図7のように正現像方
式複写機PC−20(キヤノン製)の転写コロナ帯電器
の代わりに取り付け、転写帯電は直流500Vを印加
し、画像およびノイズを検討した。結果を表2に示す。
【0096】実施例6 実施例5で使用したZnOウィスカーの代わりにテトラ
ポットZnOウィスカー(長さ30μm)を8重量部使
用した以外は実施例5と同様に帯電用部材を成型した。
この転写帯電用部材の導電性部材の体積抵抗を温度22
℃、湿度60%の環境で測ると9×108Ω・cmであ
る。実施例5と同様に画像およびノイズを検討した。
【0097】実施例7 実施例5で使用したテトラポット状ZnOウィスカー
(長さ10μm)を15重量部使用した以外は実施例5
と同様にローラー形状転写帯電用部材の導電性弾性層を
設けた。この転写帯電用部材の導電性弾性層の体積抵抗
を温度22℃、湿度60%の環境で測ると7×106Ω
・cmである。
【0098】次にN−メトキシメチル化ナイロン−6
(メトキシメチル化率30%)10重量部をメタノール
90重量部に溶解し、上記導電性弾性層の上に浸漬塗工
し、乾燥後、膜厚を200μmとし、表面抵抗層を設け
た。アルミシート上に同様に表面抵抗層を設け、体積抵
抗を測定した。表面抵抗層の体積抵抗を温度22℃、湿
度60%の環境で測ると5×109Ω・cmである。こ
の転写帯電用部材は導電性支持体上に導電性弾性層と表
面抵抗層を設けた。実施例5と同様に画像およびノイズ
を検討した。
【0099】実施例8 実施例5で使用したテトラポット状ZnOウィスカー
(長さ10μm)を15重量部使用した以外は実施例5
と同様にローラー形状転写帯電用部材の導電性弾性層を
設けた。この転写帯電用部材の導電性弾性層の体積抵抗
を温度22℃、湿度60%の環境で測ると7×106Ω
・cmである。
【0100】次に酸化インジウム粉体(同和ケミカル
製)1重量部、ニトロセルロース19重量部をメタノー
ル70重量部に混合し、ボールミル分散し、上記導電性
弾性層の上に浸漬塗工し、乾燥後、膜厚を200μmと
し、表面抵抗層を設けた。アルミシート上に同様に表面
抵抗層を設け、体積抵抗を測定した。表面抵抗層の体積
抵抗を温度22℃、湿度60%の環境で測ると6×10
8Ω・cmである。この転写帯電用部材は導電性支持体
上に導電性弾性層と表面抵抗層を設けた。実施例5と同
様に画像およびノイズを検討した。
【0101】比較例5 実施例5で使用したZnOウィスカーの代わりに導電性
カーボン(コンダクテックスC−900、コロンビアン
カーボン製)を10重量部使用した以外は実施例5と同
様に転写帯電用部材を成型した。この転写帯電用部材の
導電性弾性層の体積抵抗を温度22℃、湿度60%の環
境で測ると8×1010Ω・cmである。実施例5と同様
に画像およびノイズを検討した。
【0102】比較例6 実施例5で使用したZnOウィスカーの代わりに導電性
カーボン(コンダクテックスC−900、コロンビアン
カーボン製)を20重量部使用した以外は実施例5と同
様に転写帯電用部材を成型した。この転写帯電用部材の
導電性弾性層の体積抵抗を温度22℃、湿度60%の環
境で測ると5×106Ω・cmである。実施例5と同様
に画像およびノイズを検討した。
【0103】比較例7 比較例2と同様に転写帯電用部材の導電性弾性層を成型
した。次にN−メトキシメチル化ナイロン−6(メトキ
シメチル化率30%)10重量部をメタノール90重量
部に溶解し、上記導電性弾性層の上に浸漬塗工し、乾燥
後、膜厚を200μmとし、表面抵抗層を設けた。アル
ミシート上に同様に表面抵抗層を設け、体積抵抗を測定
した。表面抵抗層の体積抵抗を温度22℃、湿度60%
の環境で測ると5×109Ω・cmである。この転写帯
電用部材は導電性支持体上に導電性弾性層と表面抵抗層
を設けた。実施例5と同様に画像およびノイズを検討し
た。
【0104】比較例8 比較例2と同様に転写帯電用部材の導電性弾性層を成型
した。次に酸化インジウム粉体(同和ケミカル製)1重
量部、ニトロセルロース19重量部をメタノール70重
量部に混合し、ボールミル分散し、上記導電性弾性層の
上に浸漬塗工し、乾燥後、膜厚を200μmとし、表面
抵抗層を設けた。アルミシート上に同様に表面抵抗層を
設け、体積抵抗を測定した。表面抵抗層の体積抵抗を温
度22℃、湿度60%の環境で測ると6×108Ω・c
mである。この転写帯電用部材は導電性支持体上に導電
性弾性層と表面抵抗層を設けた。実施例5と同様に画像
およびノイズを検討した。
【0105】実施例5,6,7,8と比較例5,6,
7,8を比較してわかるように本発明では帯電部材の振
動ノイズを防止し、画像欠陥の発生を防止できる。さら
に転写帯電部材による転写特性を向上させる。
【0106】また、単層としても転写帯電部材の従来の
問題点を解決している。つぎに除電帯電器としての特性
を調べた。
【0107】実施例9 実施例1と同様にして感光体を作製した。クロロプレン
ゴム100重量部、テトラポット状ZnOウィスカー
(長さ10μm)を10重量部熔融混練し、2mm×2
60mmのステンレス板の上に自由長10mm×240
mmになるように成型し、ブレード形状除電帯電用部材
の導電性弾性層を設けた。
【0108】この除電帯電用部材のの導電性弾性層の体
積抵抗を温度22℃、湿度60%の環境で測ると4×1
8Ω・cmである。
【0109】この除電帯電用部材を図8のように正現像
方式複写機PC−20(キヤノン製)の前露光除電器の
代わりに取り付け、除電帯電は交流ピーク間電圧100
0Vを印加し、残留電位測定、画像およびノイズを検討
した。結果を表3に示す。
【0110】実施例10 実施例9で使用したZnOウィスカーの代わりにテトラ
ポット状ZnOウィスカー(長さ30μm)を8重量部
使用した以外は実施例9と同様に除電帯電用部材を成型
した。この除電帯電用部材の導電性弾性層の体積抵抗を
温度22℃、湿度60%の環境で測ると7×108Ω・
cmである。実施例9と同様に残留電位測定、画像およ
びノイズを検討した。
【0111】実施例11 実施例9で使用したテトラポット状ZnOウィスカー
(長さ10μm)を15重量部使用した以外は実施例9
と同様にブレード形状除電帯電用部材の導電性弾性層を
設けた。この除電帯電用部材の導電性弾性層の体積抵抗
を温度22℃、湿度60%の環境で測ると7×106Ω
・cmである。
【0112】次にN−メトキシメチル化ナイロン−6
(メトキシメチル化率30%)10重量部をメタノール
90重量部に溶解し、上記導電性弾性層の上に浸漬塗工
し、乾燥後、膜厚を200μmとし、表面抵抗層を設け
た。アルミシート上に同様に表面抵抗層を設け、体積抵
抗を測定した。表面抵抗層の体積抵抗を温度22℃、湿
度60%の環境で測ると5×109Ω・cmである。こ
の除電帯電用部材は導電性支持体上に導電性弾性層と表
面抵抗層を設けた。実施例9と同様に残留電位測定、画
像およびノイズを検討した。
【0113】実施例12 実施例9で使用したテトラポット状ZnOウィスカー
(長さ10μm)を15重量部使用した以外は実施例9
と同様にブレード形状除電帯電用部材の導電性弾性層を
設けた。この除電帯電用部材の導電性弾性層の体積抵抗
を温度22℃、湿度60%の環境で測ると7×106Ω
・cmである。
【0114】次に酸化インジウム粉体(同和ケミカル
製)1重量部、ニトロセルロース19重量部をメタノー
ル70重量部に混合し、ボールミル分散し、上記導電性
弾性層の上に浸漬塗工し、乾燥後、膜厚を200μmと
し、表面抵抗層を設けた。アルミシート上に同様に表面
抵抗層を設け、体積抵抗を測定した。表面抵抗層の体積
抵抗を温度22℃、湿度60%の環境で測ると6×10
8Ω・cmである。この除電帯電用部材は導電性支持体
上に導電性弾性層と表面抵抗層を設けた。実施例9と同
様に残留電位測定、画像およびノイズを検討した。
【0115】比較例9 実施例9で使用したZnOウィスカーの代わりに導電性
カーボン(コンダクテックスC−900、コロンビアカ
ーボン製)を10重量部使用した以外は実施例9と同様
に除電帯電用部材を成型した。この除電帯電用部材の導
電性弾性層の体積抵抗を温度22℃、湿度60%の環境
で測ると7×1010Ω・cmである。実施例9と同様に
残留電位測定、画像およびノイズを検討した。
【0116】比較例10 実施例9で使用したZnOウィスカーの代わりに導電性
カーボン(コンダクテックスC−900、コロンビアン
カーボン製)を20重量部使用した以外は実施例9と同
様に除電帯電用部材を成型した。この除電帯電用部材の
導電性弾性層の体積抵抗を温度22℃、湿度60%の環
境で測ると5×106Ω・cmである。実施例9と同様
に残留電位測定、画像およびノイズを検討した。
【0117】比較例11 比較例10と同様に除電帯電用部材の導電性弾性層を成
型した。次にN−メトキシメチル化ナイロン−6(メト
キシメチル化率30%)10重量部をメタノール90重
量部に溶解し、上記導電性弾性層の上に浸漬塗工し、乾
燥後、膜厚を200μmとし、表面抵抗層を設けた。ア
ルミシート上に同様に表面抵抗層を設け、体積抵抗を測
定した。表面抵抗層の体積抵抗を温度22℃、湿度60
%の環境で測ると5×109Ω・cmである。この除電
帯電用部材は導電性支持体上に導電性弾性層と表面抵抗
層を設けた。実施例9と同様に残留電位測定、画像およ
びノイズを検討した。
【0118】比較例12 比較例10と同様に除電帯電用部材の導電性弾性層を成
型した。次に酸化インジウム粉体(同和ケミカル製)1
重量部、ニトロセルロース19重量部をメタノール70
重量部に混合し、ボールミル分散し、上記導電性弾性層
の上に浸漬塗工し、乾燥後、膜厚を200μmとし、表
面抵抗層を設けた。アルミシート上に同様に表面抵抗層
を設け、体積抵抗を測定した。表面抵抗層の体積抵抗を
温度22℃、湿度60%の環境で測ると6×108Ω・
cmである。この除電帯電用部材は導電性支持体上に導
電性弾性層と表面抵抗層を設けた。実施例9と同様に残
留電位測定、画像およびノイズを検討した。
【0119】実施例9,10,11,12と比較例9,
10,11,12を比較してわかるように本発明では除
電帯電部材の振動ノイズを防止し、画像欠陥の発生を防
止できる。さらに除電帯電部材による除電電位特性を向
上させる。また、単層としても除電帯電部材の従来の問
題点を解決している。
【0120】
【表1】
【0121】
【表2】
【0122】
【表3】 抵抗測定方法
【0123】導電性弾性層の抵抗は図9に示す方法で測
定した:すなわち帯電部材を導電性の枠型にはさみ、芯
金と枠型に直流電圧1kVを印加して抵抗を測定し、堆
積抵抗値を求める。
【0124】図9中で、201は帯電部材の芯金、20
2は帯電部材の導電性弾性層、203は枠型、204は
導線、205は抵抗計である。
【0125】樹脂層の体積抵抗は、アルミニウムシート
上に樹脂層材料を設け、ヒューレット・パッカード社製
抵抗計(16008A)にて、直流電圧1kVを印加し
て、体積抵抗値を求める。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の帯電用部
材は導電性弾性層中にZnOウィスカーを含有すること
により、良好な柔軟性を示し、電子写真装置あるいは複
写機に適用した場合、ノイズが少なく、高画質の画像を
与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるローラー形状の帯電用部材を示す
縦断面図。
【図2】本発明による他のローラー形状の帯電用部材を
示す縦断面図。
【図3】本発明によるブレード形状の帯電用部材を示す
縦断面図。
【図4】本発明による他のブレード形状の帯電用部材を
示す縦断面図。
【図5】本発明によるベルト形状の帯電用部材を示す縦
断面図。
【図6】図1〜図4に示した本発明の帯電用部材を設け
た電子写真装置の概略的縦断面図。
【図7】図1〜図4に示した本発明の帯電用部材を転写
帯電用として設けた電子写真装置の概略的縦断面図。
【図8】図5の帯電用部材を設けた正現像方式複写機の
概略的縦断面図。
【図9】ドラム型感光体を用いた一般的な転写式電子写
真装置の概略的縦断面図。
【図10】図9の装置の構成を示すブロック図。
【図11】導電性弾性層の体積抵抗を求める方法を示す
説明図。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 導電性弾性層 3 樹脂層 4 保護層 6 1次帯電用部材 7 像露光手段 8 現像手段 9 転写帯電手段 10 クリーニング手段 11 前露光手段 12 感光体 13 被転写部材 14 1次帯電用コロナ帯電器 15 帯電部材 16 帯電部材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体およびその上に設けられた
    導電性弾性体からなる直接帯電用部材において、導電性
    弾性体の中に、ZnOウィスカーを含有することを特徴
    とする帯電用部材。
  2. 【請求項2】 前記導電性弾性体の上に抵抗層を最外層
    に有している請求項1記載の帯電用部材。
  3. 【請求項3】 前記導電性弾性体が100〜1011Ω・
    cmの範囲の体積抵抗率を有している請求項1または2
    に記載の帯電用部材。
  4. 【請求項4】 前記導電性弾性体のゴム硬度が30度以
    下である特許請求の範囲第1項の帯電用部材。
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