JP2004163744A - 電子写真装置 - Google Patents

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Miyako Osada
宮子 長田
Kazunari Nakamura
一成 中村
Hirotoshi Uesugi
浩敏 上杉
Miki Tanabe
幹 田辺
Nobumichi Miki
宣道 三木
Itaru Yamazaki
至 山▲崎▼
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Abstract

【課題】帯電の不均一による濃度ムラやゴースト画像等の画像欠陥の発生がなく、電子写真感光体の耐印刷寿命が長く、高品質のコピー画像を安定して供給できる電子写真装置を提供することにある。
【解決手段】帯電部材に直流電圧を印加し、該帯電部材を電子写真感光体に加圧当接させて一次帯電を行う電子写真装置において、使用初期段階における該電子写真感光体の十点平均表面粗さ(Rz1)と該帯電部材の十点平均表面粗さ(Rz2)の関係式が、0.1≦Rz1/Rz2≦1.5を満たすこと特徴とする電子写真装置。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真装置に関し、詳しくは電子写真感光体に直流電圧のみによる一次帯電を行う電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真の帯電装置としてコロナ帯電器が使用されてきたが、近年、これに替わって接触帯電装置が実用化されてきている。接触帯電はコロナ帯電と比較して、低オゾン及び低電力であり、コロナ帯電時におけるオゾンやNOx等のコロナ生成物による画像劣化が少ない。コロナ生成物によって電子写真感光体表面は変質され、画像ボケや劣化を進行させる。また、コロナ帯電を行うワイヤーの汚れが画像品質に影響し、画像白抜けや黒スジを生じる等の問題があった。特に、感光層が有機光導電体を主体として構成される電子写真感光体は、他のセレン電子写真感光体やアモルファスシリコン電子写真感光体に比べて化学的安定性が低く、コロナ生成物に晒されると化学反応(主に酸化反応)が起こり劣化し易い傾向にある。従って、コロナ帯電下で繰り返し使用した場合には前述の劣化による画像ボケや感度の低下によるコピー濃度薄が起こり耐印刷寿命が短かくなる傾向にあった。
【0003】
このような問題点を補うためにコロナ帯電以外の帯電方法、特に接触帯電方法が、特許文献1〜特許文献5等に提案されている。
【0004】
接触帯電は、電子写真感光体表面に1〜2KV程度の直流電圧を外部より印加した帯電部材を接触させることにより電子写真感光体表面を所定の電位に帯電させるものである。
【0005】
この中でも特に帯電部材として導電ローラーを用いたローラー帯電方式が、広く用いられている。ローラー帯電では導電性の弾性ローラーを被帯電体(電子写真感光体)に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって電子写真感光体への帯電を行う。
【0006】
しかし、DC帯電は省電源コストといったメリットを有するが、同時に電子写真感光体表面の帯電の均一化が課題であった。
【0007】
このため、更なる帯電の均一化を図るために特許文献6に開示されるように、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を接触帯電部材に印加するAC帯電方式が用いられる。これは、ACによる電位の均し効果を目的としたものであり、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。帯電の不均一性は、電子写真感光体表面の各部に均一な帯電がなされずハーフトーンの濃度ムラ、又は斑点状の濃度ムラを生じてしまうものであり、更には正現像方式の場合に起こる白ボチ(ベタ黒画像に白い斑点が現れる現象)、又は反転現像方式の場合に起こる黒ポチ、カブリ、といった画像欠陥になる。
【0008】
この具体的な例として、特許文献7において直流電圧(DC)に交流電圧(AC)を重畳することによって脈流電圧を印加して均一な帯電を行う方法が開示されている。この場合、帯電の均一性を保持して、正現像方式における白ポチ、反転現像方式における黒ポチ、かぶりといった画像欠陥を防ぐためには、重畳する交流電圧が、直流電圧の2倍以上のピーク間電位差(VP−P)をもっていることが必要である。
【0009】
このようにメリットの多いAC+DC帯電方式であるが、デメリットとして電源コストの増大、電子写真感光体の劣化増幅が挙げられる。電子写真感光体の劣化とは具体的に、帯電時の放電による電気的劣化、帯電時のオゾン及び窒素酸化物による電気的劣化や、クリーニング部材や印字紙の摺擦による表面の摩耗や傷発生といった機械的劣化等が挙げられるが、特にAC+DC帯電方式においては、放電劣化による電子写真感光体の摩耗量が大幅に増加する。
【0010】
つまり、電子写真感光体の劣化防止、電源コスト削減のためにDCのみの帯電がより望ましいが、DC帯電は帯電均一性といった面で改良が必要とされているのが現状である。
【0011】
特許文献8において、電子写真感光体の十点表面平均粗さRz1と帯電ローラーの十点表面平均粗さRz2の関係によって、帯電均一性に優れる技術が開示されている。この技術は、AC+DC帯電又はDC帯電等の帯電については限定されていないが、特にAC+DC帯電へ注目した発明である。
【0012】
一方、帯電部材の種類によって影響される画像欠陥として、ドラムゴースト画像が挙げられる。これは、帯電部材の電子写真感光体への帯電能の大小によって電子写真感光体表面電位が影響を受けることによって画像濃度に差が出てしまう現象である。具体的には、ベタ黒画像等をドラム一回転目に印字した後にハーフトーン等の画像を二回転目に印字した場合に、ドラム一回転目の画像が二回転目以降の画像に見えてしまう現象である。よって帯電部材の抵抗値の制御は重要であり、抵抗値が大きい場合は二回転目に、より黒く一回転目の画像が現れてしまう、いわゆるポジゴーストが悪化する。また、抵抗値が小さい場合、帯電能が低下し帯電の不均一による濃度ムラが発生し、その両立範囲は狭かった。
【0013】
【特許文献1】
特開昭57−178267号公報
【特許文献2】
特開昭56−104351号公報
【特許文献3】
特開昭58−40566号公報
【特許文献4】
特開昭58−139156号公報
【特許文献5】
特開昭58−150975号公報
【特許文献6】
特開昭63−149669号公報
【特許文献7】
特開昭63−149668号公報
【特許文献8】
特許第2584873号
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特許第2584873号とは異なり、AC+DC帯電より帯電均一性に劣ってしまうDCのみの帯電を行う帯電部材と電子写真感光体の組み合わせにおいて、特に帯電均一性に優れる構成について検討を行ったものであり、更に加えてゴースト画像等の欠陥画像を防ぐことを目的とした。
【0015】
本発明の目的は、帯電の不均一による濃度ムラやゴースト画像等の画像欠陥の発生がなく、電子写真感光体の耐印刷寿命が長く、高品質のコピー画像を安定して供給できる電子写真装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に従って、帯電部材に直流電圧を印加し、該帯電部材を電子写真感光体に加圧当接させて一次帯電を行う電子写真装置において、使用初期段階における該電子写真感光体の十点平均表面粗さ(Rz1)と該帯電部材の十点平均表面粗さ(Rz2)の関係式が、0.1≦Rz1/Rz2≦1.5を満たすこと特徴とする電子写真装置が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
本発明者らは前記問題点について検討を重ねた結果、特にDC帯電を行う場合において電子写真感光体と帯電用部材の表面粗さが帯電の均一性に大きく関与していることを見出した。表面粗さを特定の範囲内に設定することで、帯電ムラだけでなくゴースト画像の生じない良好な画像を得ることが可能となった。
【0019】
電子写真感光体に対し帯電用部材を接触させ、帯電を行う直接帯電法は、電子写真感光体と帯電用部材との接触部近傍の微小空間における放電によって行われる。一般に対向した電極間での放電現象は電極の形状によって大きく変化することから、直接帯電法は電子写真感光体及び帯電用部材の表面の粗さによって帯電の均一性が大きく変わると考えられる。そこで本発明者らは、電子写真感光体及び帯電用部材の表面粗さをそれぞれ変化させ、種々の実験を行うことにより、これらの表面粗さと帯電の均一性との相関を見出した。
【0020】
すなわち、電子写真感光体の十点平均表面粗さRz1と帯電ローラーの十点平均表面粗さRz2の関係式を、0.1≦Rz1/Rz2≦1.5とすることにより、電子写真感光体と帯電用部材の両者それぞれに放電の起点となる適度な粗面部が形成されるので、放電開始電圧が低下し帯電用部材の帯電能力が向上するため電位特性に優れた均一な帯電を、低電力で行うことができる。更に、この領域内であれば、帯電均一性が保たれるために、帯電ローラーの抵抗制御幅が広がり、ゴースト画像においても効果が見られる。
【0021】
電子写真感光体のRz1は、0.1μm以上4.0μm以下が好ましく、特には0.3μm以上3.0μm以下の範囲が好ましい。帯電用部材のRz2は、0.05μm以上5.0μm以下が好ましく、特には0.5μm以上4μm以下の範囲の範囲が好ましい。
【0022】
図1は本発明の電子写真装置の基本構成を示す。帯電用部材1は、電子写真感光体2と接触配置しており、接属されている外部電源3から印加される電圧により、電子写真感光体2に対して帯電を行う。
【0023】
本発明で使われる帯電用部材1の形状としては、図1に示すようなローラーの他に、ブレートやベルト等いずれの形状をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態に合わせて選択可能である。また、この帯電用部材の材質としては、アルミニウム、鉄及び銅等の金属、ポリアセチレン、ポリピロール及びポリチオフエン等の導電性高分子材、カーボンや金属等の導電性粒子を分散させて導電性処理したゴムや人工繊維、又はポリカーボネート、ポリ塩化ビニル及びピリエステル等の絶縁性物質の表面を金属や他の導電性物質によってコートしたもの等を用いることができる。帯電用部材の体積抵抗値としては、10〜1012Ω・cmが好ましく、特には10〜1010Ω・cmの範囲が好ましい。
【0024】
帯電用部材の表面を粗面にする方法としては研磨剤を用いたり、サンドブラスト法等による機械的な研磨の方法の他、塗工時の乾燥条件等で表面をゆず肌状にする方法や溶剤に晒す方法等いずれを用いてもよい。
【0025】
帯電用部材の十点表面平均粗さRz2の測定は、JIS−B−0601に準拠し万能表面形状測定機(SE−3C、小坂研究所製)を用いて行った。
【0026】
基準長さはJISの標準値に従い、Rz2≦0.8μmの時は0.25mm、0.8μm<Rz2≦6.3μmの時は0.8mm、及び6.3μm<Rz2≦25μmの時は2.5mmである。
【0027】
図2は帯電用部材を電子写真感光体に圧接するための帯電ユニットの具体例である。ローラー形状帯電用部材31は、支点34を介してスプリング35の作用によって電子写真感光体に圧接できるようになっており、帯電用部材31の中心部にある芯金36は接触する給電ブラシ37によって電圧を供給される。38は本体からの受電コネクター、39は本体側ガイドレールに沿って装着し帯電用部材31の支持体となる。
【0028】
図4は、本発明の電子写真感光体の典型的な層構成を示すものであり、電子写真感光体が有機光導電体を主成分として構成されている。
【0029】
有機光導電体としては、ポリビニルカルバゾール等の有機光導電性ポリマーを用いたもの、あるいは低分子量の有機光導電性物質を結着樹脂中に含有したもの等がある。
【0030】
図4(a)の電子写真感光体は、導電性支持体20上に感光層21が設けられており、この感光層21は、結着樹脂中に電荷発生材料22を分散含有した電荷発生層23と、電荷輸送材料(不図示)を含有した電荷輸送層24の積層構造である。この場合、電荷輸送層24は電荷発生層23の上に積層されている。
【0031】
図4(b)の電子写真感光体は、図4(a)の場合と異なり、電荷輸送層24は電荷発生層23の下に積層されている。この場合、電荷発生層23中には電荷輸送材料が含有されていてもよい。
【0032】
図4(c)の電子写真感光体は、導電性支持体20上に感光層21が設けられており、この感光層21は結着樹脂中に電荷発生材料22と電荷輸送材料(不図示)が含有されている。
【0033】
これらのうち図4(a)に示すように導電性支持体20側より電荷発生層23、次いで電荷輸送層24の順で積層されている構造の電子写真感光体が本発明においては好ましい。
【0034】
導電性支持体としては、アルミニウム、ステンレス等の金属、紙、プラスチック等の円筒状シリンダー、シート又はフイルム等が用いられる。また、これらの円筒状シリンダー、シート又はフイルムは、必要に応じて導電性ポリマー層あるいは酸化スズ、酸化チタン及び銀粒子等の導電性粒子を含有する樹脂層を有していてもよい。
【0035】
また、導電性支持体と感光層の間には、バリアー機能と下引機能をもつ下引層(接着層)を設けることができる。下引層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体からの電荷注入性改良及び感光層の電気的破壊に対する保護等のために形成される。その膜厚は0.2〜2μmが好ましい。
【0036】
電荷発生材料としては、ピリリウム、チオピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラトロン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン系顔料、非対称キノシアニン及びキノシアニン等が挙げられる。
【0037】
電荷輸送材料としては、ヒドラゾン系化合物、ピラゾリン系化合物、スチリル系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリールメタン系化合物及びポリアリールアルカン系化合物等が挙げられる。
【0038】
電荷発生層は、前記の電荷発生材料を0.5〜4倍量の結着樹脂及び溶剤と共に、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター又はロールミル等の方法で十分に分散し、塗布、乾燥されて形成される。その厚みは5μm以下が好ましく、特には0.01〜1μmの範囲が好ましい。
【0039】
電荷輸送層は、一般的には前記の電荷輸送材料と結着樹脂を溶剤に溶解し、塗布して形成される。電荷輸送材料と結着樹脂との混合割合は2:1〜1:2程度が好ましい。溶剤としては、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチルや酢酸エチル等のエステル類、トルエンやキシレン等の芳香属炭化水素類、又はクロルベンゼン、クロロホルム及び四塩化炭素等の塩素系炭化水素類等が用いられる。この溶液を塗布する際には、例えば、浸漬コーテイング法、スプレーコーテイング法及びスピンナーコーテイング法等のコーテイング法を用いることができ、乾燥は10℃〜200℃が好ましく、より好ましくは20℃〜150℃の範囲の温度で5分〜5時間が好ましく、より好ましくは10分〜2時間の時間で送風乾燥又は静止乾燥下で行うことができる。生成した電荷輸送層の膜厚は5〜30μmが好ましく、特には10〜25μmの範囲が好ましい。
【0040】
電荷輸送層を形成するのに用いられる結着樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリフエニレンオキシド、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂及び不飽和樹脂等から選ばれる樹脂が好ましい。特に好ましい樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル基重合体、ポリカーボネート樹脂及びジアリルフタレート樹脂等が挙げられる。
【0041】
また、電荷発生層あるいは電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤等の種々の添加剤を含有させることができる。
【0042】
本発明における電子写真感光体の表面を粗面にする方法としては、研磨剤を用いたり、サンドブラスト法等による機械的な研磨方法の他、電子写真感光体の表面層中に金属酸化物や樹脂粉体等の電気的に不活性な粒子を分散する方法等を用いることができる。特には、機械的な研磨処理が施されていることが好ましい。
【0043】
電子写真感光体の十点表面平均粗さRz1の測定は、帯電用部材の場合と同様である。
【0044】
表面が樹脂を主体として構成された感光層は、一般に平滑面である。このため、表面平滑な帯電用部材と接触すると密着してしまい感光層の剥離による電子写真感光体の表面欠陥が生じ易い。しかし、本発明のような表面粗さを持った電子写真感光体と帯電用部材であれば適度な接触状態を保つことができるため、このような問題は生じない。
【0045】
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を示す。
【0046】
図1において、2はドラム状の電子写真感光体であり、軸を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体2は、回転過程において、外部電源3から印加された一次帯電手段1によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された露光光4を受ける。こうして電子写真感光体2の周面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0047】
形成された静電潜像は、次いで現像手段5内の荷電粒子(トナー)で正規現像又は反転現像により可転写粒子像(トナー像)として顕画化され、不図示の給紙部から電子写真感光体2と転写手段6との間に電子写真感光体2の回転と同期して取り出されて給送された転写材7に、電子写真感光体2の表面に形成担持されているトナー像が転写手段6により順次転写されていく。この時、転写手段にはバイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。
【0048】
トナー画像の転写を受けた転写材7は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0049】
トナー像転写後の電子写真感光体2の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナー等の付着物の除去を受けて清浄面化される。近年、クリーナレスシステムも研究され、転写残りトナーを直接、現像器等で回収することもできる。更に、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段1が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0050】
本発明においては、上述の電子写真感光体2、一次帯電手段1、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段1、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを電子写真感光体2と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の案内手段12を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0051】
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
【0052】
本発明における帯電用部材1への印加電圧は、直流電圧のみを行う。直流電圧は電子写真感光体の表面電位に応じて適宜決められるが±400V〜±1000Vが好ましく、特には±550V〜±850Vの範囲が好ましい。電圧の印加方法は、各々の電子写真装置の仕様にもよるが、瞬時に所望する電圧を印加する方式、電子写真感光体の保護等の目的で段階的に印加電圧を上げている方式等をとることができる。
【0053】
本発明の電子写真装置は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも幅広く適用し得るものである。
【0054】
【実施例】
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明の実施の形態は、これらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
【0055】
(実施例1)
電子写真感光体を以下のようにして作製した。
【0056】
長さ260.5mm、直径30mm、シリンダー部の厚み0.7mm、最大表面粗さ5.0μm、平均表面粗さ1.0μmのアルミニウムシリンダー(JISA 3003アルミニウムの合金)を用意した。
【0057】
酸化スズの被覆層を有する硫酸バリウム粒子からなる粉体(パストランPC1、三井金属鉱業(株)製)60部、酸化チタン(TITANIX JR、テイカ(株)製)60部、レゾール型フェノール樹脂(フェノライトJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70部、シリコーンオイル(SH28PA、東レシリコーン(株)製)10部、シリコーン樹脂(トスパール120、東芝シリコーン(株)製)10部、2−メトキシ−1−プロパノール60部及びメタノール60部からなる溶液を約20時間、ボールミルで分散した。このようにして調合した導電層用分散液を前述のシリンダー上に浸漬法によって塗布し、140℃で30分間加熱硬化することにより、膜厚が14.5μmの樹脂層を形成した。
【0058】
次に、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)10部とメトキシメチル化6ナイロン樹脂(トレジンEF−30T、帝国化学(株)製)30部をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した溶液を、前記樹脂層の上に浸漬法によって塗布し、90℃で10分間加熱乾燥し、膜厚が0.59μmのバリアー層を形成した。
【0059】
次に、下記式で示されるガリウムフタロシアニン顔料8.5部とポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部、シクロヘキサノン60部からなる混合溶液をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散した後、酢酸エチル100部を加えて電荷発生層用塗工液を調製した。この塗工液を上記で作製した中間層上に浸漬法によって塗布し、90℃で10分間加熱乾燥して、膜厚が0.08μmの電荷発生層を形成した。
【0060】
【化1】
Figure 2004163744
式中、X〜Xはそれぞれ独立にCl又はBr基であり、m、n、p及びkはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。
【0061】
次に、下記式で示される電荷輸送材料55部と、
【0062】
【化2】
Figure 2004163744
ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ−400、三菱ガス化学(株)製)50部をクロロベンゼン350部に溶解して調製した溶液を、上記電荷発生層上に浸漬法によって塗布し、120℃で1時間加熱乾燥して、膜厚が25μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0063】
得られた電子写真感光体を機械研磨によって十点表面平均粗さRz1が0.6μmになるように研磨した。
【0064】
次に、帯電部材は以下のように作製した。
【0065】
エピクロルヒドリンゴム 100部
四級アンモニウム塩 2部
グラファイト 20部
炭酸カルシウム 30部
酸化亜鉛 5部
脂肪酸 2部
【0066】
以上の材料を60℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練した後、エピクロルヒドリンゴム100部に対してエーテルエステル系可塑剤15部を加え、20℃に冷却した密閉型ミキサーで更に20分間混練し、原料コンパウンドを調製する。このコンパウンドに原料ゴムのエピクロルヒドリンゴム100部に対し加硫剤としての硫黄1部、加硫促進剤としてのノクセラーDM1部及びノクセラーTS0.5部を加え、20℃に冷却した2本ロール機にて10分間混練する。得られたコンパウンドを、φ6mmのステンレス製支持体の周囲にローラー状になるように押出成型機にて成型し、加熱加硫成型した後、外径φ12mmになるように研磨処理して弾性層を得た。
【0067】
上記弾性層上に以下に示すような抵抗層を被覆形成した。抵抗層の材料として、エピクロルヒドリンゴム100部、四級アンモニウム塩0.5部をトルエン溶媒にて分散溶解して抵抗層用塗料を作製した。この塗料を弾性層上にディッピング法にて塗布し、膜厚が100μmの抵抗層を被覆形成した。
【0068】
更に、抵抗層の上に以下に示す表面層を被覆形成した。表面層の材料として、フルオロオレフィン(4フッ化タイプ)、ヒドロキシアルキルビニルエーテル及びカルボン酸ビニルエステルを共重合させて得られたフッ素樹脂共重合体を用い、その溶液100部(固形分50質量%)に対して、イソシアネート(HDI)5部を加えた塗料を用いて、ディッピング法にて塗布し、膜厚が3μmの表面層を被覆形成し、ローラー形状の帯電部材を得た。この時、帯電ローラー表面の十点平均表面粗さRz2は3.3μmであった。
【0069】
実機評価は以下のように行った。評価機として、ヒューレットパッカード製LBP「レーザージェット4000」(プロセススピード:94.2mm/sec)を用いた。この装置に装着するカートリッジ中の帯電ローラーと電子写真感光体を、上記で作製したものと交換した。また、電子写真感光体への印加電圧として、帯電ローラーに−1180Vの直流電圧を印加した。また、レーザー光の光量は0.3μJ/cmとした。
【0070】
印字画像の評価は図3のようなハーフトーン画像を印字し、その濃度ムラの大小で判断した。更に、図5のようなゴーストパターンを印字し、ゴーストランクを確認した。
【0071】
この評価機を用いて、23℃/50%RHの環境下で10000枚の1枚間欠耐久を行った。評価紙はゼロックス(株)製レターサイズ紙(75g/m)を用い、印字比率は4%の耐久を行った。耐久後、同じようにハーフトーン画像の濃度ムラとゴーストランクを確認した。
【0072】
評価は、
◎:濃度ムラ又はゴースト画像は全く見られず、良好な画像である
○:濃度ムラ又はゴースト画像はほとんど見られず、良好な画像である
△:濃度ムラ又はゴースト画像がうっすらと見られる
×:濃度ムラ又はゴースト画像が見られる
××:濃度ムラ又はゴースト画像がくっきり見られる
【0073】
また、電子写真感光体の表面電位は、電位測定治具を用いて測定した。電位測定治具は、現像用カートリッジの現像位置に電位測定プローブを配置することで構成されており、電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、ドラム軸方向のほぼ中央、ドラム表面からのギャップを3mmとした。この電位測定治具を評価機に装着し、感度測定を行った。電子写真感光体への印加電圧として、DCバイアス−1180Vを印加することによって電子写真感光体サンプル表面を帯電し、その時のレーザー光非照射時帯電電位をVdとした。また続いてレーザー光を照射し2周目以降の明部電位をVlとした。レーザー光の光量は同じく0.3μJ/cmとした。耐久前後の測定値を表1に示す。
【0074】
(実施例2)
実施例1と同様の電子写真感光体を作製し、その後機械研磨を行い、十点表面平均粗さRz1が1.2μmになるように研磨した。また、帯電ローラーは実施例1と同様のものを用いた。評価は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0075】
(実施例3)
実施例1と同様の電子写真感光体を作製し、その後機械研磨を行い、十点表面平均粗さRz1が2.9μmになるように研磨した。また、帯電ローラーは実施例1と同様のものを用いた。評価は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0076】
(実施例4)
実施例1と同様の電子写真感光体を作製し、その後機械研磨を行い、十点表面平均粗さRz1が0.33μmになるように研磨した。また、帯電ローラーは実施例1と同様のものを用いた。評価は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0077】
(実施例5)
実施例1と同様の電子写真感光体を作製し、その後機械研磨を行い、十点表面平均粗さRz1が3.8μmになるように研磨した。また、帯電ローラーは実施例1と同様のものを用いた。評価は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0078】
(実施例6)
電子写真感光体は、実施例1と同様のものを用いた。また、帯電ローラーは実施例1と同様のものを、機械研磨によってRz2=5.0μmに加工した。評価は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0079】
(比較例1)
実施例1と同様の電子写真感光体を作製し、その後機械研磨を行わなかった。この時の十点表面平均粗さRz1は0.25μmであった。また、帯電ローラーは実施例1と同様のものを用いた。評価は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0080】
(比較例2)
実施例1と同様の電子写真感光体を作製し、その後機械研磨を行い、十点表面平均粗さRz1が5.8μmになるように研磨した。また、帯電ローラーは実施例1と同様のものを用いた。評価は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
Figure 2004163744
【0082】
表1から明らかなように、電子写真感光体表面の粗さRz1と帯電ローラーの粗さRz2の組み合わせによっては、ハーフトーンの濃度ムラ及びゴースト画像が耐久前後において良好な結果が得られた。その組み合わせは、0.1≦Rz1/Rz2≦1.5の範囲が良好であった。
【0083】
【発明の効果】
本発明は、AC+DC帯電より帯電均一性に劣ってしまうDCのみの帯電を行う帯電部材と電子写真感光体の組み合わせにおいて、特に帯電均一性に優れる構成を見出し、更に加えてゴースト画像等の欠陥画像を防ぐことが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
【図2】帯電用部材と電子写真感光体を圧接するための帯電ユニットの具体例である。
【図3】ハーフトーン画像の出力例を示す図である(600dpi時:1マス=42μm×42μm)。
【図4】電子写真感光体の層構成を示す図である。
【図5】ゴーストパターンの出力例を示す図である。
【符号の説明】
1 帯電手段
2 電子写真感光体
3 外部電源
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
20 導電性支持体
21 感光層
22 電荷発生材料
23 電荷発生層
24 電荷輸送層
31 帯電部材
34 支点
35 スプリング
36 芯金
37 給電ブラシ
38 受電コネクター
39 支持体

Claims (3)

  1. 帯電部材に直流電圧を印加し、該帯電部材を電子写真感光体に加圧当接させて一次帯電を行う電子写真装置において、使用初期段階における該電子写真感光体の十点平均表面粗さ(Rz1)と該帯電部材の十点平均表面粗さ(Rz2)の関係式が、0.1≦Rz1/Rz2≦1.5を満たすこと特徴とする電子写真装置。
  2. 前記電子写真感光体の表面が最外層形成後に研磨処理を施されたものである請求項1に記載の電子写真装置。
  3. 前記電子写真感光体の十点平均表面粗さが0.3μm以上3.0μm以下である請求項1又は2に記載の電子写真装置。
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