JP2003005408A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2003005408A
JP2003005408A JP2001188618A JP2001188618A JP2003005408A JP 2003005408 A JP2003005408 A JP 2003005408A JP 2001188618 A JP2001188618 A JP 2001188618A JP 2001188618 A JP2001188618 A JP 2001188618A JP 2003005408 A JP2003005408 A JP 2003005408A
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electrophotographic photosensitive
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Daisuke Tanaka
大介 田中
Yosuke Morikawa
陽介 森川
Kimihiro Yoshimura
公博 吉村
Koichi Nakada
浩一 中田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深傷の発生に対して優れた耐久性を有し、繰
り返し使用の耐久後も黒ポチの発生も殆どなく、高品位
の画質を安定に保つことのできる電子写真感光体、プロ
セスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。 【解決手段】 電子写真感光体が導電性支持体上に少な
くとも感光層及び表面保護層を有する電子写真感光体に
おいて、該表面保護層の膜厚d(μm)、表面保護層の
塑性変形の堅さ値Hplast(OCL)(N/m
2)と該表面保護層を剥がした後の該感光層の塑性変
形の堅さ値Hplast(CTL)(N/mm 2)の関
係が式(1)を満たす電子写真感光体、該感光体を有す
るプロセスカートリッジ及び電子写真装置。 5.157d+1.191≦|Hplast(OCL)−Hplast(CT L)|≦0.4456d3−11.80d2+108.2d+1.770 近似 式(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真装置や静電記録
装置等の画像記録装置において、電子写真感光体・静電
記録誘電体等の像担持体(電子写真感光体)を所要の極
性・電位に一様に帯電処理(除電処理も含む)する帯電
装置としてはコロナ帯電器(コロナ放電器)がよく使用
されていた。
【0003】コロナ帯電器は非接触型の帯電装置であ
り、例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲
むシールド電極を備え、放電開口部を電子写真感光体で
ある像担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極と
シールド電極に高圧を印加することにより、生じる放電
電流(コロナシャワー)に像担持体面を晒すことで像担
持体面を所定に帯電させるものである。
【0004】しかし、近年はコロナ帯電器に比べて低オ
ゾンや低電力等の利点があることから、電子写真感光体
に電圧を印加した帯電部材を当接させて電子写真感光体
を帯電する接触方式の帯電装置(接触帯電装置)が実用
化されてきている。
【0005】接触帯電装置は、像担持体等の電子写真感
光体に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁
気ブラシ型又はブレード型等の導電性の帯電部材を接触
させ、この帯電部材(接触帯電部材・接触帯電器、以
下、接触帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加
して、電子写真感光体面を所定の極性・電位に帯電させ
るものである。
【0006】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズムや
帯電原理)には、(1)放電帯電機構と(2)直接注入
帯電機構の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが
支配的であるかにより各々の特性が現れる。
【0007】(1)放電帯電機構 接触帯電部材と電子写真感光体との微少間隙に生じる放
電現象により電子写真感光体表面が帯電する機構であ
る。
【0008】放電帯電系は、接触帯電部材と電子写真感
光体に一定の放電閾値を有するため、帯電電位より大き
な電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コ
ロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放
電生成物を生じることが原理的に避けられないため、オ
ゾン等の活性イオンによる弊害は避けられない。
【0009】例えば、接触帯電部材として導電ローラ
(帯電ローラ)を用いたローラ帯電方式は帯電の安定性
と言う点で好ましく、広く用いられているが、このロー
ラ帯電ではその帯電機構は放電帯電機構が支配的であ
る。
【0010】すなわち、帯電ローラは導電あるいは中抵
抗のゴム材あるいは発泡体を用いて生成される。更に、
これらを積層して所望の特性を得たものもある。帯電ロ
ーラは、電子写真感光体との一定の接触を得るために弾
性を持たせているが、そのため摩擦抵抗が大きく、多く
の場合、電子写真感光体に従動あるいは若干の速度差を
もって駆動される。従って、ローラ状の形状のムラや電
子写真感光体の付着物により非接触状態が避けられない
ため、従来のローラ帯電ではその帯電機構は放電帯電機
構が支配的となる。
【0011】より具体的に説明すると、電子写真感光体
としての厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ロー
ラを加圧当接させて帯電処理を行わせる場合には、帯電
ローラに対して約640V以上の電圧を印加すれば感光
体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対し
て傾き1で線形に感光体表面電位が増加する。以降、こ
のしきい値電圧を放電開始電圧Vthと定義する。
【0012】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vth
という必要とされる以上のDC電圧が必要となる。この
ようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して像担
持体の帯電を行う方式を「DC放電帯電方式」と称す
る。
【0013】しかし、DC放電帯電方式においては環境
変動等によって接触帯電部材の抵抗が変動するため、ま
た像担持体としての感光体が削れることによって膜厚が
変化するとVthが変動するため、感光体の電位を所望
の値にすることが難しかった。
【0014】このため更なる帯電の均一化を図るために
特開昭63−149669号公報等に開示されるよう
に、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を接触
帯電部材に印加して像担持体の帯電を行う「AC帯電方
式」が用いられる。これは、ACによる電位のならし効
果を目的としたものであり、像担持体の電位はAC電圧
のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱には
影響されることはない。
【0015】しかしながら、このような接触帯電装置に
おいても、その本質的な帯電機構は帯電部材から像担持
体への放電現象を用いているため、先に述べたように帯
電に必要とされる電圧は、像担持体表面電位+放電しき
い値以上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。
【0016】また、帯電均一化のためにAC放電帯電を
行った場合には更なるオゾンの発生、AC電圧の電界に
よる接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の
発生、また、放電による電子写真感光体表面の劣化が顕
著になり、新たな問題点となっていた。
【0017】(2)直接注入帯電機構 直接注入帯電機構は、接触帯電部材から電子写真感光体
へ電荷が直接注入されることで、電子写真感光体表面を
帯電する機構であり、特開平6−3921号公報等で提
案されている。
【0018】中抵抗の接触帯電部材が電子写真感光体表
面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電機構を
基本的に用いないで、電子写真感光体表面に直接電荷注
入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電
圧が放電閾値以下であっても、電子写真感光体を印加電
圧相当の電位に帯電することができる。この直接注入帯
電機構は、活性イオンの発生を伴わないため放電生成に
よる弊害は生じない。
【0019】より具体的には、帯電ローラ、帯電ブラシ
又は帯電磁気ブラシ等の接触帯電部材に電圧を印加し、
電子写真感光体(像担持体)表面にあるトラップ準位又
は電荷注入層の導電粒子等の電荷保持部材に電荷を注入
して直接注入帯電を行う機構である。放電現象が支配的
でないため、オゾンの発生も無い。
【0020】(帯電部材に粉末塗布)一方、接触帯電装
置の帯電ムラを防止し安定した均一帯電を行うために、
帯電部材の電子写真感光体面との接触面に粉末を塗布す
る構成が特公平7−99442号公報に開示されてい
る。しかし、この方法では帯電部材が従動回転であり、
スコロトロン等のコロナ帯電器と比べるとオゾン生成物
の発生は格段に少なくなっているものの、帯電原理は先
の「帯電ローラ」で述べたように依然として放電による
コロナ帯電を主としている。特に、より安定した帯電均
一性を得るためにはDCにACを重畳した電圧を印加す
るために、より放電によるオゾン生成物は多くなってし
まう。
【0021】直接注入帯電においては、帯電ローラある
いはファーブラシを用いた簡易な構成で直接帯電をする
ことが難しく、帯電不良による画像のかぶり(反転現像
の場合には白地部が現像される)や帯電ムラ等が生じ
る。そこで、新たな帯電方式として以下に記載する方法
が提案されている。
【0022】つまり、電圧を印加した帯電部材を電子写
真感光体に接触させて電子写真感光体面を帯電する帯電
装置であり、前記帯電部材が弾性体で構成され、かつ、
前記帯電部材表面は電子写真感光体面に対して速度差を
持っており、かつ、少なくとも前記帯電部材と電子写真
感光体との接触面に導電粒子を担持する。これにより、
直接帯電において十分な接触性を得られ、均一な帯電が
可能となる。
【0023】また、前記導電粒子を供給する手段を持
つ。これにより、本帯電装置を長期に使用した場合にお
いても帯電を安定して行うことができる。
【0024】前記導電粒子の抵抗値が、1×1010Ω・
cm以下である。これにより、直接帯電において均一で
かつ安定した帯電が可能となる。
【0025】前記導電粒子の粒径が、10nm以上1画
素の大きさ以下である。これにより、露光を阻害しない
良好な画像を得られる装置を提供できる。
【0026】電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1
×1014Ω・cm以下である。更に、電子写真感光体の
最表面層の体積抵抗が1×109Ω・cm以上1×10
14Ω・cm以下である。これにより、プロセススピード
の速い装置においても、十分な帯電性を与えることがで
きる。
【0027】更に、電子写真感光体の周りに配置され
た、該電子写真感光体に接触し、該電子写真感光体を一
様に帯電する帯電器と、該電子写真感光体に露光により
静電潜像を形成する露光器と、該静電潜像を現像剤で可
視化し、かつ転写工程後、電子写真感光体上に残留した
トナーを回収する現像器と、該電子写真感光体上のトナ
ー像を記録材に転写する転写帯電器から構成された電子
写真方式の画像記録装置に上述の帯電装置を用いる。こ
れにより、クリーナレス画像形成装置においても、均一
な帯電性を与えることができるようになり、非常に優れ
た帯電方式である。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上記で述べてきた帯電
方式においては、いずれも電子写真感光体の表面を所望
の電位にするために、放電帯電方式、注入帯電方式共に
感光体に大きな負荷がかかる。
【0029】放電帯電方式においては、所望の電位以上
の電圧を帯電部材に印加するために、接する感光体表面
により多くの放電電圧がかかり、放電帯電劣化を受け
る。更に、保護層には耐摩耗性の高い樹脂を用いる場合
が多く、トナーの外添材が感光体表面に突き刺さると、
感光体が削れないために、突き刺さったまま引きずった
形で回転をすることになり、そこを起点に傷の原因とな
り易い。
【0030】一方、注入帯電方式の場合、所望の電位に
するための、印加電圧が放電帯電方式よりは小さくてす
むが、帯電部材表面が電子写真感光体に対して速度差を
持っている上、更に前記帯電部材と前記電子写真感光体
との接触面に比較的高硬度の導電粒子を担持することに
より帯電を行うため、導電粒子が研磨剤の役割をし、特
に感光体表面に負荷がかかり、放電帯電系に比べ、帯電
起因の削れが大きくなる。このため、感光体表面に突き
刺さったトナーの外添材は、放電帯電方式とは異なり、
感光体表面の削れと共にはずれ易い。しかし、感光体表
面に、深く突き刺さった外添材は、削れと共に除去され
ずに残存する。この外添材は、高抵抗であるため、そこ
から電荷の注入が行われ難く、次の帯電の際、黒ポチと
して、出力画像に表れてしまうという欠点があった。
【0031】放電帯電方式及び注入帯電方式において、
感光体の削れと傷のバランスは微妙であり、重要な課題
である。
【0032】本発明の目的は、放電帯電方式、注入帯電
方式において、深傷の発生に対して優れた耐久性を有
し、繰り返し使用の耐久後も黒ポチの発生も殆どなく、
高品位の画質を安定に保つことのできる電子写真感光体
を提供することにある。
【0033】本発明の別の目的は、上記電子写真感光体
を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供
することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に少なくとも感光層及び表面保護層を有する電
子写真感光体において、該表面保護層の膜厚d(μ
m)、表面保護層の塑性変形の堅さ値Hplast(O
CL)(N/mm2)と該表面保護層を剥がした後の該
感光層の塑性変形の堅さ値Hplast(CTL)(N
/mm2)の関係が下記の近似式(1)を満たすことを
特徴とする電子写真感光体が提供される; 10.17d+0.3751≦|Hplast(OCL)−Hplast(C TL)|≦0.4456d3−11.80d2+108.2d+1.770 近 似式(1)
【0035】また、本発明に従って、帯電部材が、粒径
が10μm〜10nmである導電粒子を主成分とする帯
電粒子と、導電性と弾性を有した表面を備え、該帯電粒
子を担持する帯電粒子担持体により構成され、該帯電粒
子は電子写真感光体に接触し、電子写真感光体表面に直
接電荷を注入して帯電する電子写真装置に用いる電子写
真感光体において、該電子写真感光体が導電性支持体上
に少なくとも感光層及び表面保護層を有し、該表面保護
層の膜厚d(μm)、表面保護層の塑性変形の堅さ値H
plast(OCL)(N/mm2)と該表面保護層を
剥がした後の該感光層の塑性変形の堅さ値Hplast
(CTL)(N/mm2)の関係が下記の近似式(2)
を満たすことを特徴とする電子写真感光体が提供され
る; 5.157d+1.191≦|Hplast(OCL)−Hplast(CT L)|≦0.4456d3−11.80d2+108.2d+1.770 近似 式(2)
【0036】また、本発明に従って、上記電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置が提
供される。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0038】本発明の電子写真感光体における感光体表
面の硬度や傷の付き易さは、測定上、下層の影響を大き
く受ける。このため、本発明のように下層との差で上記
式(1)を満たすことを見出した。
【0039】<実施形態1>図1は本発明の電子写真装
置に特定の帯電装置を用いた概略構成図である。本実施
例の電子写真装置は、転写式電子写真プロセス利用、直
接注入帯電方式、トナーリサイクルプロセス(クリーナ
レスシステム)のレーザプリンタ(記録装置)である。
【0040】(1)電子写真装置の全体的概略構成 1は像担持体であり、本実施例ではφ30mmの回転ド
ラム型の負極性OPC感光体(ネガ感光体、以下感光ド
ラムと記す)である。この感光ドラム1は矢印方向に周
速度110mm/sec(=プロセススピード PS、
印字速度)の一定速度をもって回転駆動される。
【0041】帯電ローラ2は、帯電導電粒子M(帯電粒
子としての導電性粒子)と、粒子担持体としての中抵抗
層2b及び芯金2aにより構成される。帯電ローラ2は
感光ドラム1に所定の侵入量をもって当接し、接触部n
を形成する。
【0042】帯電ローラ2はこの帯電接触部nにおいて
感光ドラム1の回転方向と逆方向(カウンター)で回転
駆動され、感光ドラム1面に対して速度差を持って接触
する。また、電子写真装置の画像記録時には該帯電ロー
ラ2に帯電バイアス印加電源S1から所定の帯電バイア
スが印加されるこれにより感光ドラム1の周面が直接注
入帯電方式で所定の極性・電位に一様に接触帯電処理さ
れる。後述の本実施例ではS1の印加電源による印加バ
イアスをDC電圧−620Vが印加された。
【0043】導電粒子は、現像剤に添加して蓄積されト
ナーの現像と共に感光ドラムを介して帯電ローラに供給
される。
【0044】60は現像装置である。回転感光ドラム1
面の静電潜像はこの現像装置60により現像部位aにて
トナー画像として現像される。現像装置60内には現像
剤tに導電粒子mを添加した混合剤tmが備えられてい
る。
【0045】本実施形態の電子写真装置はトナーリサイ
クルプロセスであり、画像転写後の感光ドラム1面上に
残留した転写残トナーは専用のクリーナ(クリーニング
装置)で除去されることなく感光ドラム1の回転に伴い
カウンター回転する帯電ローラに一時的に回収されロー
ラ外周を周回するにつれて、反転したトナー電荷が正規
化され順次感光ドラムに吐き出されて現像部位aに至
り、現像器60において現像同時クリーニングにて回収
・再利用される。
【0046】4はレーザダイオード・ポリゴンミラー等
を含むレーザビームスキャナ(露光装置)である。この
レーザビームスキャナ4は目的の画像情報の時系列ディ
ジタル画像信号に対応して強度変調されたレーザー光を
出力し、該レーザー光で上記回転感光ドラム1の一様帯
電面を走査露光する。この走査露光光Lにより回転感光
ドラム1の面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形
成される。
【0047】7は熱定着方式等の定着装置である。転写
ニップ部bに給紙されて感光ドラム1側のトナー画像の
転写を受けた転写材Pは回転感光ドラム1の面から分離
されてこの定着装置7に導入され、トナー画像の定着を
受けて画像形成物(プリント・コピー)として装置外へ
排出される。
【0048】次に、主要な部材について個々に詳しく説
明する。
【0049】(2)帯電ローラ 本実施例における帯電ローラ2は、芯金2a上にゴムあ
るいは発泡体の中抵抗層2bを形成している。中抵抗層
2bは樹脂(例えばウレタン)、硫化剤及び発泡剤等に
より処方され、芯金2aの上にローラ状に形成した。そ
の後、表面を研磨した。
【0050】本発明における帯電ローラは、一般的に用
いられる放電用の帯電ローラに対し以下の点で特に異な
る。
【0051】I.表層に高密度の帯電導電粒子を担持す
るための表面構造や粗さ特性 II.直接帯電に必要な抵抗特性(体積抵抗、表面抵
抗)
【0052】(2)−1 表面構造及び粗さ特性 従来、放電によるローラ表面は平坦で表面の平均粗さR
aでサブμm以下であり、ローラ硬度も高い。放電を用
いた帯電において、放電現象はローラとドラムの接触部
から少し離れた数十μmの隙間で放電現象が起きる。ロ
ーラ及びドラム表面に凹凸が存在する場合、部分的に電
界強度が異なるため放電現象が不安定になり、帯電ムラ
を生じる。従って、従来の帯電ローラは平坦で高硬度な
表面を必要とする。
【0053】ではなぜ放電用帯電ローラでは注入帯電で
きないのか。前述のような表面構造では外観上ドラムと
密着しているように見えるが、電荷注入に必要な分子レ
ベルでのミクロな接触性という意味ではほとんど接触し
ていないのである。
【0054】一方、本発明に係る導電性弾性ローラは、
帯電導電粒子を高密度に担持する必要からある程度の粗
さが要求される。平均粗さRaにして、1μm〜500
μmが好ましい。1μm未満では粒子を担持するための
表面積が不足すると共に、絶縁物(例えばトナー)等が
ローラ表層に付着した場合その周辺がドラムに接触でき
なくなり、帯電性能が低下する。また、500μmを超
えるとローラ表面の凹凸が被帯電体の面内帯電均一性を
低下させることになる。後述の実施例におけるRaは4
0μmであった。
【0055】平均粗さRaの測定には、キーエンス社製
表面形状測定顕微鏡VF−7500、VF7510を用
い対物レンズ1250倍〜2500倍を用い、非接触に
てローラ表面の形状及びRaの測定を行った。
【0056】(2)−2 抵抗特性 従来の放電を用いる帯電ローラは芯金に低抵抗の基層を
形成した後、表面を高抵抗層で被覆している。放電によ
るローラ帯電は印加電圧が高く、ピンホール(膜の損傷
による支持体の露出)があるとその周辺にまで電圧降下
が及び帯電不良を生じる。従って、1011Ω□以上にす
る必要がある。
【0057】一方、本発明に係る直接注入帯電方式にお
いては、低電圧による帯電を可能とするため表層を高抵
抗にする必要がなく、ローラを単層で構成することがで
きる。むしろ、直接注入帯電において帯電ローラの表面
抵抗で104〜1010Ωであることが必要である。10
10Ωを超えると帯電面内の均一性が低下し、ローラの摺
擦によるムラが中間調画像にスジ状となって現れ、画像
品位の低下が見られる。一方、104Ω未満の場合は注
入帯電であってもドラムピンホールによる周辺の電圧降
下を生じる。
【0058】更に、体積抵抗については104〜107Ω
の範囲であることが好ましい。10 4Ω未満の場合は、
ピンホールリークによる電源の電圧降下を生じ易くな
る。一方、107Ωを超える場合は帯電に必要な電流が
確保できなくなり、帯電電圧が低下する。
【0059】後述の実施例に用いた帯電ローラの表面抵
抗及び体積抵抗は、107Ω及び106Ωであった。
【0060】ローラの抵抗測定は以下の手順で行った。
測定時の構成について概略図を図2に示す。ローラ抵抗
は、帯電ローラ2の芯金2aに総圧1kgの荷重がかか
るよう外径30mmの絶縁体ドラム43に電極を施し測
定した。電極は、主電極42の周りにガード電極41を
配し、図2に示す配線図にて測定を行った。主電極とガ
ード電極間の距離はおよそ弾性層2bの厚さ程度に調整
し、主電極がガード電極に対し十分な幅を確保した。測
定は、主電極に電源S4から+100Vを印加し電流計
Av及びAsに流れる電流を測定し、それぞれ体積抵
抗、表面抵抗を測定した。
【0061】以上述べてきたように本発明の帯電ローラ
については、 I.表層に高密度の帯電導電粒子を担持するために表面
構造粗さ特性 II.直接帯電に必要な抵抗特性(体積抵抗、表面抵
抗) が必要である。
【0062】(2)−3 その他のローラ特性 直接注入帯電方式において、帯電部材は柔軟な電極とし
て機能することが重要である。磁気ブラシにおいては、
磁性粒子層自体が持つ柔軟性により実現している。本帯
電装置においては、中抵抗層2bの弾性特性を調整して
達成している。アスカーC硬度で15度〜50度が好ま
しい範囲である。更に好ましくは、25〜40度であ
る。高過ぎると必要な侵入量が得られず被帯電体との間
に帯電接触部nを確保できないため帯電性能が低下す
る。また、物質の分子レベルの接触性が得られないため
異物の混入等によりその周辺への接触が妨げられる。一
方、硬度が低過ぎると形伏が安定しないために被帯電体
との接触圧にムラを生じ帯電ムラを生じる。あるいは、
長期放置によるローラの永久変形ひずみによる帯電不良
を生じる。
【0063】後述の実施例ではアスカーC硬度で22度
のローラを使用した。
【0064】(2)−4 帯電ローラ材質、構造、寸法 帯電ローラ2の材質としては、EPDM、ウレタン、N
BR、シリコーンゴムや、IR等に抵抗調整のためのカ
ーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散した
ゴム材が挙げられる。導電性物質を分散せずにイオン導
電性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能である。
その後、必要に応じて表面の粗さ調整や研磨等による成
型を行う。また、機能分離した複数層による構成も可能
である。
【0065】しかし、ローラの形態としては多孔体構造
がより好ましい。前述の表面粗さをローラの成型と同時
に得られるという点で製造的にも有利である。発泡体の
セル径としては、1μm〜500μmが適切である。発
泡成形した後に、その表面を研磨することにより多孔体
表面を露出させ、前述の粗さを持った表面構造を作製可
能である。
【0066】後述の実施例では径6mm、長手長さ24
0mmの芯金に多孔体表面を有する弾性体層(層厚3m
m)を形成し、外径12mm、弾性体層長手長さ220
mm、の帯電ローラ2を作製した。帯電ローラ2は、被
帯電体としての感光ドラム1に対して0.3mmの侵入
量に配設し、実施例では約2mmの帯電接触部nを形成
させてある。
【0067】(3)現像装置 本実施例の現像装置60は、現像剤tとして一成分磁性
トナー(ネガトナー)を用いた反転現像器である。現像
装置内には現像剤(トナー)tと導電粒子mの混合剤t
mを備えている。
【0068】60aはマグネットロール60bを内包さ
せた、現像剤担持搬送部材としての非磁性回転現像スリ
ーブであり、現像容器60e内に備える現像前混合剤t
m内のトナーtは回転現像スリーブ60a上を搬送され
る過程において、規制ブレード60cで層厚規制及び電
荷付与を受ける。60dは容器内のトナーの循環を行い
順次スリーブ周辺にトナーを搬送する攪拌部材である。
【0069】回転現像スリーブ60aにコートされたト
ナーtはスリーブ60aの回転により、感光ドラム1と
スリーブ60aの対向部である現像部位(現像領域部)
aに搬送される。また、スリーブ60aには現像バイア
ス印加電源S5より現像バイアス電圧が印加される。
【0070】本実施例において、現像バイアス電圧はD
C電圧とAC電圧の重畳電圧とした。これにより、感光
ドラム1側の静電潜像がトナーtにより反転現像され
る。
【0071】(3)−1 トナー 現像剤である一成分磁性トナーtは、結着樹脂、磁性体
粒子、電荷制御剤を混合し混練、粉砕、分級の各行程を
経て作製し、更に導電粒子mや流動化剤等を外添剤とし
て添加して作製されたものである。トナーの平均粒径
(D4)は7μmであった。
【0072】(3)−2 帯電導電粒子 本実施例では、帯電導電粒子mとして、比抵抗が106
Ω・cm、平均粒径3μmの導電性酸化亜鉛を用いた。
そして、帯電導電粒子mは現像剤と共に現像器内に収容
される。
【0073】導電粒子mの材料としては、他の金属酸化
物等の導電性無機粒子や有機物との混合物、あるいは、
これらに表面処理を施したもの等の各種導電粒子が使用
可能である。また、本発明における帯電粒子は磁気拘束
する必要がないため、磁性を有する必要がない。
【0074】粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行う
ため比抵抗としては1012Ω・cm以下が必須であり、
好ましくは1010Ω・cm以下である。
【0075】抵抗測定は、錠剤法により測定し正規化し
て求めた。すなわち、底面積2.26cm2の円筒内に
およそ0.5gの導電粒子を入れ上下電極に15kgの
加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加し、抵抗値を
計測、その後に正規化して比抵抗を算出した。
【0076】粒径は、磁気ブラシ帯電器を超える高い帯
電効率と帯電均一性を得るために10μm以下が好まし
い。本発明において、粒子が凝集体を構成している場合
の粒径は、その凝集体としての平均粒径として定義し
た。粒径の測定には、電子顕微鏡による観察から100
個以上抽出し、水平方向最大弦長を持って体積粒径分布
を算出しその50%平均粒径を持って決定した。
【0077】導電粒子は、一次粒子の状態で存在するば
かりでなく二次粒子の凝集した状態で存在することもな
んら問題はない。どのような凝集状態であれ、凝集体と
して導電粒子としての機能が実現できればその形態は重
要ではない。
【0078】導電粒子は、特に感光体の帯電に用いる場
合に潜像露光の妨げにならないよう白色又は透明に近い
ことが好ましい。更に、導電粒子が感光体上から記録材
Pに一部転写されてしまうことを考えるとカラー記録で
は無色あるいは白色のものが好ましい、また画像露光時
に粒子による光散乱を防止するためにもその粒径は構成
画素サイズ以下、更にはトナー粒径以下であることが好
ましい。粒径の下限値としては、粒子として安定に得ら
れるものとして10nmが限界と考えられる。更に、導
電粒子は、ポジ性に帯電することがより好ましい。
【0079】本発明におけるトナー粒子の帯電量の測定
法を以下に図3に沿って説明する。温度23℃/相対湿
度60%の環境下、鉄粉キャリアーDSP−138、1
9.6gと導電粒子0.4gの混合物を50〜100m
l容量のポリエチレン製の瓶に入れ50回手で震盪す
る。次いで、底に500メッシュのスクリーン93のあ
る金属製の測定容器92に前記混合物1.0〜1.2g
を入れ、金属性のフタ94をする。この時の測定容器9
2全体の質量を秤りW1(g)とする。次に、吸引機9
1(測定容器92と接する部分は少なくとも絶縁体)に
おいて、吸引口97から吸引し風量調節弁96を調節し
て真空計95の圧力を4900hPaとする。この状態
で1分間吸引を行いトナーを吸引除去する。この時の電
位計99の電位をV(ボルト)とする。ここで98は、
コンデンサーであり容量をC(μF)とする。また、吸
引後の測定容器全体の質量を秤りW2(g)とする。こ
のトナーの摩擦帯電量(μC/g)は、下式の如く計算
される。
【0080】 摩擦帯電量(μC/g)=CV/(W1−W2) 式(15)
【0081】本発明で用いた帯電用導電粒子の鉄粉キャ
リアーに対しての摩擦帯電量は+5μC/gであった。
【0082】(4) 導電粒子担持量、被覆率 本実施形態においてはトナーリサイクル構成であるた
め、導電粒子供給手段を別に保持する帯電方式に比べ多
くのトナーが帯電ローラ表面を汚染する。トナーは、摩
擦帯電による電荷を表面に維持するため抵抗値としては
1013Ω・cm以上の抵抗を有する。従って、ローラが
トナーにより汚染されると、ローラ上に担持している粒
子抵抗が増加し帯電性能が低下する。たとえ、帯電導電
粒子の抵抗が低くとも、トナーの混入により担持してい
る粉体の抵抗は上昇し帯電性に障害を生じる。従って、
担持量が0.1〜50mg/cm2であることが必須で
あり、好ましくは0.1〜10mg/cm2であって
も、その成分に多くのトナーが含まれていることがあり
当然帯電性能は低下する。この場合、担持粒子の抵抗が
上昇しその状況を捉えることができる。つまり、実使用
状態において、帯電ローラに担持している粒子(トナー
や紙粉等の混入物も含む)を前記した方法で抵抗測定を
行いその値が、10-1〜1012Ω・cmであることが必
須であり、好ましくは10-1〜1010である。
【0083】更に、帯電導電粒子の帯電における実効的
な存在量を把握するために、導電粒子の被覆率を調整す
ることが更に重要となる。帯電導電粒子は白色であるた
め磁性トナー黒色と区別可能である。顕微鏡における観
察において白色を呈している領域を面積率として求め
る。被覆率が0.1以下の場合は帯電ローラの周速度を
高めても帯電性能としては不十分であることから帯電導
電粒子の被覆率を0.2〜1の範囲に保つことが重要と
なる。また、蛍光X線法により、導電粒子中の亜鉛の量
と磁性トナー中の鉄の量を定量分析することにより、導
電粒子の存在量を測定することもできる。
【0084】前述したように、導電粒子は、ポジ性に帯
電している方がより好ましく、感光体上の暗電位部によ
り多く存在することになる。導電粒子が弾性帯電部材へ
供給される量は、いったん感光体の暗電位部に転移した
導電粒子が転写工程において被転写体へ転写されずに感
光体上に残り、そのまま弾性帯電部材へ供給されること
が理想的である。そのために、電子写真感光体の静電容
量を特許請求の範囲にすることにより、感光体の暗電位
部の電荷量が増え、導電粒子との間に働くクーロン力が
増加し、その分導電粒子が感光体から被転写体への転写
する量が少なくなり、その結果、導電粒子が弾性帯電部
材へ供給される量が増加し、帯電がより安定することに
なる。
【0085】(5) 電子写真感光体 本発明の電子写真感光体は、電荷発生材料及び電荷輸送
材料を含有する単層感光体、又は電荷発生層及び電荷輸
送層を有する積層感光体のどちらを用いてもよいが、積
層感光体の方が電子写真特性より好ましい。電子写真感
光体の層構成を図4に示すように、導電性支持体64の
上に電荷発生層63、電荷輸送層62が順に設けてお
り、更に最表面に表面保護層61を設けている。また、
図4(C)の様に導電性支持体と電荷発生層の間に、下
引き層66等を設けてもよい。
【0086】支持体64としては、支持体自身が導電性
を持つもの、例えばアルミニウム、アルミニウム合金又
はステンレス等を用いることができ、その他にアルミニ
ウム、アルミニウム合金又は酸化インジウム−酸化スズ
合金等を真空蒸着によって被膜形成された層を有する前
記導電性支持体やプラスチック、導電性微粒子(例え
ば、カーボンブラック、酸化スズ、酸化チタン及び銀粒
子等)を適当なバインダーと共にプラスチックや紙に含
浸した支持体、導電性バインダーを有するプラスチック
等を用いることができる。
【0087】導電性支持体と感光層の間の下引き層66
は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、
支持体の欠陥の被覆、支持体からの電荷注入性改良、感
光層の電気的破壊に対する保護等のために形成される。
下引き層にはカゼイン、ポリビニルアルコール、エチル
セルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリア
ミド、変性ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチン又は酸
化アルミニウム等によって形成できる。下引き層の膜厚
は5μm以下が好ましく、特には0.2〜3μmが好ま
しい。
【0088】本発明に用いられる電荷発生材料として
は、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、インジコ顔料、多
環キノン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、アズ
レニウム塩顔料、ピリリウム染料、チオピリリウム染
料、スクアリリウム染料、シアニン染料、キサンテン色
素、キノンイミン色素、トリフェニルメタン色素、スチ
リル色素、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリ
コン、硫化カドミウム及び酸化亜鉛等が挙げられる。
【0089】電荷発生層用塗料に用いる溶媒は、使用す
る樹脂や電荷発生材料の溶解性や分散安定性から選択さ
れるが、有機溶媒としては、アルコール類、スルホキシ
ド類、ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロ
ゲン化炭化水素類又は芳香族化合物等を用いることがで
きる。
【0090】電荷発生層63は、前記の電荷発生材料を
0.3〜4倍量の結着樹脂及び溶媒と共に、ホモジナイ
ザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター
又はロールミル等の方法で均一に分散し、塗布、乾燥さ
れて形成される。その膜厚は、5μm以下が好ましく、
特には0.01〜1μmの範囲が好ましい。電荷輸送材
料としては、アミン系化合物、オキサゾール系化合物及
びチアゾール系化合物等の公知の材料を用いることがで
きる。
【0091】電荷輸送層62は、一般的には前記の電荷
輸送材料と結着樹脂を溶媒に溶解し、塗布して形成す
る。電荷輸送材料と結着樹脂との混合割合は2:1〜
1:2程度である。溶媒としては、アセトン及びメチル
エチルケトン等のケトン類、酢酸メチル及び酢酸エチル
等のエステル類、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化
水素類、クロロベンゼン、クロロホルム及び四塩化炭素
等の塩素系炭化水素類等が用いられる。この溶液を塗布
する際には、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコ
ーティング法及びスピンナーコーティング法等のコーテ
ィング法を用いることができ、乾燥は10℃〜200℃
が好ましく、より好ましくは20℃〜150℃の範囲の
温度で、5分〜5時間が好ましく、より好ましくは10
分〜2時間の時間で送風乾燥又は静止乾燥下で行うこと
ができる。
【0092】電荷輸送層62を形成するのに用いられる
結着樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポ
リエステル、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート、
ポリサルホン、ポリフェニレンオキシド、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂及び不飽和樹脂等
の公知の材料材料から選ばれる。特に好ましい樹脂とし
ては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、ポリカーボネート樹
脂及びジアリルフタレート樹脂が挙げられる。電荷輸送
層の膜厚は5〜40μmが好ましく、特には10〜30
μmが好ましい。
【0093】また、電荷発生層あるいは電荷輸送層に
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び潤滑剤等の種々の添
加剤を含有させることができる。
【0094】本発明における表面保護層61は、絶縁性
樹脂成分中に導電性粒子を分散させ、抵抗を調整した膜
が用いられる。この絶縁性樹脂としては、電気絶縁性の
透明樹脂であって、湿度あるいは温度等の変化により電
気抵抗が変化し難い樹脂を使用する。しかも、本発明に
おける表面保護層は、電子写真感光体の表面層でもある
ため、近年の複写機等の電子写真装置における、高速か
つ高耐久性、しかも高画質が求められているという背景
から、感光体表面層の膜強度の一層の向上が望まれてい
る。
【0095】更に、本発明にも明示されている放電を伴
わない帯電方式の電子写真装置においては、帯電プロセ
スにおいて、表面保護層中に含まれる導電性粒子から、
直接電荷が注入される。
【0096】本発明の表面保護層に用いられる、抵抗調
整剤である導電性粒子としては、ZnO、TiOx、S
nO2、In23、Sb32含有SnO2、In23含有
SnO2、V25、MoO3、NiO及びCuO等の金属
酸化物粉末、あるいは金属微粉体が例示できる。これら
の導電性粒子は、2種以上混合してもかまわない。中で
もSnO2とアンチモン(Sb)あるいは、Sb32
の固溶体、又はSnO2は電気抵抗を低くすることがで
き、かつ表面保護層を実質的に透明とすることができる
ので好ましく用いられる。表面保護層は、電気抵抗が1
9〜1014Ω・cmとなる様に上記導電性粒子を含有
させることが好ましい。電気抵抗が1014Ω・cmを超
えると、直接注入帯電による電荷の注入効率が低下して
帯電不良を招いたり、更に残留電位が上昇しカブリの多
い画像となってしまい易く、逆に109Ω・cm未満に
なると画像のボケ、解像力の低下が生じ易くなる。
【0097】また、表面保護層は露光に用いられる光の
通過を実質上妨げない様、構成されていなければならな
い。用いる導電性粒子の粒径が大き過ぎると表面保護層
が不透明になり、感度減少、像濃度の低下が生じてしま
う。粒径としては、露光に用いる光の波長(0.42〜
0.8μm)以下が好ましく、より好ましくはその1/
2以下の粒径、すなわち0.3μm以下、更に好ましく
は0.1μm以下の粒子を用いることである。
【0098】また、本発明で用いる導電性粒子を表面保
護層に含有させるにあたっては、分散性の向上や抵抗変
動の抑制等を目的として、界面活性剤を添加したり、更
にはシランカップリング剤、チタネートカップリング
剤、イソシアネート化合物、シロキサン系化合物又はフ
ッ素原子含有化合物等で導電性粒子を表面処理を施すこ
とも可能であり、中でもシロキサン系化合物又はフッ素
原子含有化合物が好ましい。
【0099】本発明における保護層中には、保護層を設
けることによる電子写真感光体の感度の維持と残留電位
上昇の抑制を鑑みて、電荷輸送材料を含有させることが
好ましい。電荷輸送材料は、フェノール樹脂と電荷輸送
材の相溶性が良好で、均一に分散されることを観点に選
ぶ必要があるが、その相溶性を良好にし、高い電荷輸送
性を持たせるために、トリフェニルアミン誘導体である
ことが好ましく、また、フェノール性残基の数が2個以
上であることが好ましい。電荷輸送材料と硬化性フェノ
ール結着樹脂の混合割合は、質量比で、電荷輸送材料/
フェノール結着樹脂=0.1/10〜20/10、好ま
しくは0.5/10〜10/10である。フェノール結
着樹脂に対して電荷輸送材料が少な過ぎると残留電位低
下の効果が小さくなり、多過ぎると保護層の強度を弱め
る可能性がある。
【0100】本発明において用いられる潤滑性粒子とし
てはフッ素原子含有樹脂粒子、シリコーン粒子、シリコ
ン粒子及びアルミナ粒子が好ましく、より好ましくはフ
ッ素原子含有樹脂粒子である。更に、これらを2種以上
混合してもよい。フッ素原子含有樹脂粒子としては、四
フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化
エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビ
ニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂及びこれら
の共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択す
るのが好ましいが、特に、四フッ化エチレン樹脂、フッ
化ビニリデン樹脂が好ましい。樹脂粒子の分子量や粒子
の粒径は適宜選択することができ、特に制限されるもの
ではない。また、シリコン粒子やアルミナ粒子等の無機
粒子は、粒子単独としては潤滑性粒子として働かないか
もしれないが、これらを分散、添加することにより、表
面保護層の表面粗さが大きくなり、結果的に表面保護層
の潤滑性が増すことが、本発明者等の検討で明らかにな
っている。ここでいう潤滑性粒子とは、潤滑性を付与す
る粒子を含めて表している。
【0101】このフッ素原子含有樹脂を金属又は金属酸
化物粒子と共に樹脂溶液中で相互の粒子を凝集させない
ように、フッ素原子含有化合物を金属又は金属酸化物粒
子の分散時に添加したり、また、金属又は金属酸化物粒
子の表面をフッ素原子含有化合物で表面処理するとよ
い。フッ素原子含有化合物を添加又は金属又は金属酸化
物粒子に表面処理を行うことにより、フッ素原子含有化
合物のない場合に比べて、樹脂溶液中での金属又は金属
酸化物粒子とフッ素原子含有樹脂粒子の分散性及び分散
安定性が格段に向上した。また、フッ素原子含有化合物
を添加し金属又は金属酸化物粒子を分散した液、又は表
面処理を施した金属又は金属酸化物粒子を分散した液
に、フッ素原子含有樹脂粒子を分散することによって分
散粒子の二次粒子の形成もなく、経時的にも非常に安定
した分散性のよい塗工液が得られる。
【0102】本発明におけるフッ素原子含有化合物とし
ては、含フッ素シランカップリング剤、フッ素変性シリ
コーンオイル及びフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
表1〜表3に好ましい化合物例を挙げるが、本発明はこ
れらの化合物に限定されるものではない。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】
【表3】
【0106】本発明において用いる保護層用の結着樹脂
としては、硬化型の樹脂が好ましく、特には、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、及び、シロキ
サン樹脂であることが好ましい。中でも、保護層の抵抗
の環境変動が小さい点からフェノール樹脂を用いること
が好ましい。更に、表面硬度が硬く、耐磨耗性に優れ、
微粒子の分散性、分散後の安定性にも優れるという点か
ら硬化型フェノール樹脂、特には、熱硬化型レゾール型
フェノール樹脂を用いることがより好ましい。
【0107】通常、レゾール型フェノール樹脂は、フェ
ノール類化合物とアルデヒド類化合物をアルカリ触媒下
で製造される。用いられる主たるフェノール類として
は、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアル
キルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン
及びビスフェノール等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。また、アルデヒド類としては、ホル
ムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール及
びアセトアルデヒド等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0108】これらのフェノール類とアルデヒド類とを
アルカリ触媒下で反応させ、モノメチロールフェノール
類、ジメチロールフェノール類、トリメチロールフェノ
ール類のモノマー、及びそれらの混合物、又はそれらを
オリゴマー化したもの、及びモノマーとオリゴマーの混
合物を作製する。このうち、分子の構造単位の繰り返し
が2〜20程度の比較的大きな分子がオリゴマー、1つ
のものがモノマーである。
【0109】用いられるアルカリ触媒としては、金属系
アルカリ化合物、アンモニア及びアミン化合物が挙げら
れ、金属系アルカリ化合物としては、NaOH、KOH
及びCa(OH)2等のアルカリ金属及びアルカリ土類
金属の水酸化物等が、アミン化合物としては、アンモニ
ア、ヘキサメチレンテトラミン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン及びトリエタノールアミン等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。本発明におい
ては、高湿の環境下での抵抗の変動を考慮するとアンモ
ニア及びアミン化合物を用いることが好ましく、更に、
溶液の安定性を考慮するとアミン化合物を用いることが
より好ましい。
【0110】本発明における保護層が熱硬化型である場
合は、保護層を感光層上に塗布した後に、通常、熱風乾
燥炉等で硬化させる。この時の、硬化温度は、100℃
〜300℃が好ましく、特には120℃〜200℃が好
ましい。
【0111】なお、本発明において「樹脂が硬化してい
る」とは、樹脂が、メタノールやエタノール等のアルコ
ール溶剤に溶解しない状態のことをいう。
【0112】また、保護層の膜厚は0.5μm〜10μ
mが好ましく、特には1μm〜7μmが好ましい。
【0113】更に、本発明においては、より環境安定性
のある表面保護層とするために、下記式(1)で示され
るシロキサン化合物を金属又は金属酸化物粒子分散時に
添加したり、又は予め表面処理を施した金属又は金属酸
化物粒子を混合することにより、更に環境安定性により
優れた表面保護層を得ることができた。
【0114】
【化2】
【0115】式中、Aは水素原子又はメチル基であり、
かつ、Aの全部における水素原子の割合は0.1〜50
%の範囲、nは0以上の整数である。
【0116】このシロキサン化合物を添加後分散した塗
工液、又は、これを表面処理した導電性微粒子を溶剤に
溶かした結着樹脂中に分散することによって、分散粒子
の二次粒子の形成もなく、経時的にも安定した分散性の
良い塗工液が得られ、更にこの塗工液より形成した表面
保護層は透明性が高く、耐環境性に特に優れた膜が得ら
れた。更に、表面保護層に用いる樹脂が硬化型フェノー
ル樹脂の場合、表面保護層の膜厚又はその他の条件によ
り、スジ状のムラになったりセルを形成したりする場合
も見られるが、前述のシロキサン化合物を添加、又はこ
れを表面処理した導電性微粒子を用いることにより、ス
ジ状のムラやセルの形成を抑制することができ、レベリ
ング剤の効果という予期せぬ効果もあった。
【0117】式(1)で示されるシロキサン化合物の分
子量は特に制限されるものではないが、表面処理をする
場合は、その容易さからは粘度が高過ぎない方がよく、
重量平均分子量で数百〜数万程度が適当である。
【0118】表面処理の方法としては、湿式と乾式の二
通りがある。湿式では金属又は金属酸化物粒子を式
(1)で示されるシロキサン化合物とを溶剤中で分散
し、該シロキサン化合物を微粒子表面に付着させる。分
散の手段としては、ボールミルやサンドミル等の一般の
分散手段を使用することができる。次に、この分散溶液
を導電性微粒子表面に固着させる。この熱処理において
は、シロキサン中のSi−H結合が熱処理過程において
空気中の酸素によって水素原子の酸化が起こり、新たな
シロキサン結合ができる。その結果、シロキサンが三次
元構造にまで発達し、金属又は金属酸化物粒子表面がこ
の網状構造で包まれる。このように表面処理は、該シロ
キサン化合物を金属及び金属酸化物粒子表面に固着させ
ることによって完了するが、必要に応じて処理後の微粒
子に粉砕処理を施してもよい。乾式処理においては、溶
剤を用いずに該シロキサン化合物と金属及び金属酸化物
粒子とを混合し、混練を行うことによってシロキサン化
合物を粒子表面に付着させる。その後は、湿式処理と同
様に熱処理、粉砕処理を施して表面処理を完了する。
【0119】本発明における金属及び金属酸化物粒子に
対するシロキサン化合物の割合は、粒子の粒径やシロキ
サン中のメチル基と水素原子の比率等に依存するが、1
〜50質量%、好ましくは3〜40質量%である。
【0120】樹脂と金属又は金属酸化物粒子との割合は
直接的に表面保護層の抵抗を決定する値であり、表面保
護層の抵抗が1010〜1015(Ω・cm)の範囲になる
ように設定する。膜強度的には、通常、金属又は金属酸
化物粒子の量が増えれば増えるほど弱くなるため、金属
又は金属酸化物粒子の量は、表面保護層の抵抗及び残留
電位が許容できる範囲において、少なくする方が好まし
い。
【0121】本発明においては、前記表面保護層中に、
酸化防止剤等の添加物を加えてもよい。
【0122】(5)−2 本発明における電子写真感光
体の硬度測定法 本発明の表面皮膜物性試験は、ドイツ・フィッシャー社
製硬度計フィッシャースコープH100を用いて行っ
た。当試験は、薄膜、硬化皮膜及び有機皮膜等の硬度の
解析が可能である。測定においては、四角錐の先端の対
面角度(136°)のダイヤモンド圧子を使用し、設定
荷重を段階的にかけて皮膜に押し込んでいった時の、荷
重をかけた状態での押し込み深さを電気的に検出して読
み取り、硬さ値Hは試験荷をその試験荷重で生じた圧痕
の表面層で除した比率で表示される。また、ユニバーサ
ル硬さ値HUは、設定最大押し込み深さでの硬さ値で表
される。
【0123】図3は上記硬度計を用いて、約3μm押し
込み深さで測定した場合の例である。点Aが測定開始点
である。A→Bが圧子の押し込みに対応する曲線であ
る。点Bは最大設定押し込み深さに到達した時の点であ
り、点Bでの荷重を、その時生じた圧痕の表面積で除し
た値がユニバーサル硬さ値HUである。B→Cの曲線
が、圧子を押し込んだ後の「戻り」に対応する曲線であ
る。すなわち、この曲線は測定サンプルの弾性分に対応
する。曲線BCにおいて、最大荷重の95%、60%に
対応する2点を通る直線を引くと、経験的にその傾きが
ヤング率Eとなる。また、その直線とX軸との交点をh
r’とすると、塑性変形の硬さ値Hplastは、押し
込み深さhr’での硬さ値として求められる。つまり、
Hplastは塑性変形、すなわち傷つきの硬さ値とし
て示される。特に、Hplastは感光体表面に直接圧
子を押しつけて測定を行うため、下層の硬さ値に左右さ
れ易い。このため、下層との差でHplastを定義す
ることが大切になる。また、本発明において保護層を剥
がす場合は、研磨により機械的に取り除いた。
【0124】保護層と、それを剥がした時における表面
層のHplastの差が前述の近似式(1)及び近似式
(2)の右辺(0.4456d3−11.80d2+10
8.2d+1.770)より大きい場合、本発明におけ
るプロセスにて帯電を行った場合、剥がれが生じてしま
う。この機構は残念ながら詳細がわかっていないが、本
発明者らは塑性変形の値の差が大きいと、本発明におけ
る放電帯電による放電劣化や、注入帯電のように導電粒
子を帯電装置に担持させ、帯電させるという、大きな負
荷を感光体表面にかけるものでは、層のずれを生じ、密
着性が悪いために、結果的に保護層が剥がれてしまうと
予想している。
【0125】また逆に、放電帯電方式において、前述式
(1)の左辺(10.17d+0.3751)より小さ
い場合、保護層の塑性分が増し、トナーの外添材が感光
体に押しつけられたままになるため、感光体当接部材に
おいて、感光体に挟み込まれた外添材を起点に、深傷が
発生しする。
【0126】注入帯電方式の場合、帯電の際、感光体表
面との間に導電粒子を挟み込むため、導電粒子が研磨剤
の役割を果たし、感光体表面を削り取ってしまう。その
ため、トナーの外添材が突き刺さるものの、感光体表面
の削れと共に、その外添材は取り除かれるため式(1)
に比べ、前述の問題が起こり難く、式(2)のように範
囲が狭まったと考えられた。
【0127】つまり、式(2)の左辺(5.157d+
1.191)より小さい場合、感光体表面にトナーの外
添材がより深く突き刺さってしまう。この深く突き刺さ
ったトナーの外添材は、削れ共に除去されずに、感光体
表面に残留する。しかし、この外添材は高抵抗であるた
め、電荷が注入され難く、次の帯電の際、黒ポチとし
て、出力画像に表れてしまう。
【0128】<実施形態2>実施形態1との変更点のみ
記載する。
【0129】一次帯電に必要な導電粒子の供給手段を、
図7に示すように一次帯電用弾性帯電ローラに直接塗布
するような装置を設けた。粒子の塗布は、ハウジング容
器内に蓄えられた帯電導電粒子Mを攪拌羽37Aにより
攪拌し導電性弾性ローラ2bに供給して行われる。導電
粒子は、ハウジング38A内に15g蓄えられている。
【0130】そして、目標の塗布量に応じて過剰となる
帯電導電粒子をファーブラシ39aにより掻き取り、帯
電導電粒子の塗布を行う。塗布量の制御は、ファーブラ
シ39aの回転数により随時調整可能である。
【0131】また、実施形態1に示すように導電粒子を
現像剤と共に現像器内には混入しなかった以外は、実施
形態1と全く同様に行った。
【0132】
【実施例】以下、実施例において本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例によって制限されるものではない。なお、実施例
中の「部」は質量部を示す。
【0133】(電子写真感光体1)共重合ナイロン樹脂
(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)10
部をメタノール60部/ブタノール40部の混合液に溶
解した溶液を、φ30mmのアルミニウムシリンダー上
に浸漬塗布し、90℃で10分間加熱乾燥して、膜厚が
0.5μmの下引き層を形成した。
【0134】次に、下記式(1)で示されるCuKα特
性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の
9.0°及び27.1°に強いピークを有するオキシチ
タニウムフタロシアニン顔料4部、
【0135】
【化3】 ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−
1、積水化学工業(株)製)2部、シクロヘキサノン7
0部からなる混合溶液をサンドミルで10時間分散した
後、酢酸エチル100部を加えて電荷発生層用塗工液を
調製した。この塗工液を上記で作製した下引き層上に浸
漬塗布し、90℃で10分間加熱乾燥して、膜厚が0.
17μmの電荷発生層を形成した。
【0136】次に、下記式(2)で示されるトリアリル
アミン系化合物7部、
【0137】
【化4】 ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ−200、三
菱ガス化学(株)製)10部をクロロベンゼン70部に
溶解して調製した溶液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布
し、110℃で1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電
荷輸送層を形成した。
【0138】表面保護層用に、下記式(3)で示される
化合物で表面処理した(処理量7%)アンチモンドープ
酸化スズ超微粒子50部、
【0139】
【化5】 エタノール150部を、サンドミルにて66時間かけて
分散を行った(平均粒径0.03μm)。その後、レゾ
ール型フェノール樹脂(商品名:PL−4804;アミ
ン化合物触媒使用、群栄化学工業(株)製)を樹脂成分
として30部を溶解し、調合液とし、浸漬塗布法によ
り、先の電荷輸送層上に、膜を形成し、145℃の温度
で1時間熱風乾燥し、表面保護層膜を有する電子写真感
光体1を得た。表面保護層用塗料の分散状態は良好で、
作製された電荷注入層はムラのない均一な膜であった。
【0140】(電子写真感光体2)電子写真感光体1で
作製した表面保護層を以下に記載のように作製した以外
は、全く同様にして、電子写真感光体2を作製した。
【0141】表面保護層用塗料として、上記式(3)で
処理されたアンチモンドープ酸化スズ超微粒子50部を
エタノール150部と共に、サンドミルにて66時間か
け分散した。更に、下記式(4)の電荷輸送材料20
部、樹脂成分として、住友デュレズ(株)製レゾール型
硬化性フェノール樹脂(商品名:PR−53123、不
揮発分:45%)を不揮発分として30部を先の分散液
に溶解して保護層用塗料とした。これを電荷輸送層上
に、145℃の温度で1時間熱風乾燥し、表面保護層膜
を有する電子写真感光体2を得た。
【0142】
【化6】
【0143】(電子写真感光体3)電子写真感光体1用
いた表面保護層用のフェノール樹脂PL−4804を、
BKS−316(アミン化合物触媒使用、昭和高分子
(株)製)に代えた以外は、電子写真感光体1と全く同
様にして電子写真感光体3を作製した。
【0144】(電子写真感光体4)電子写真感光体3に
おける電荷輸送層用の塗工液に用いた上記式(2)のト
リアリルアミン化合物を下記式(5)に代えた以外は、
電子写真感光体3と全く同様にして電子写真感光体3を
作製した。
【0145】
【化7】
【0146】(電子写真感光体5)電子写真感光体1に
用いたフェノール樹脂をメチルフェニルポリシロキサン
(KF−50500CS:信越シリコーン(株)製)に
代えた以外は、電子写真感光体1と全く同様にして電子
写真感光体5を作製した。
【0147】(電子写真感光体6)電子写真感光体1に
おける表面保護層を以下のように作製した以外は、全く
同様にして感光体を作製した。
【0148】表面保護層として、上記式(3)で示され
る化合物で表面処理した(処理量7%)アンチモンドー
プ酸化スズ超微粒子50部、メラミン樹脂(サイメル7
01,三井サイテック(株)製)20部、及びエタノー
ル150部を、サンドミルにて、66時間かけて分散を
行い、調合液とした。
【0149】更に、この塗料を用いて、先の電荷輸送層
上に浸漬塗布法により、電子写真感光体1の電荷輸送層
上に、表面膜を形成後、150℃で1時間熱風乾燥を行
い、表面保護層膜とした。
【0150】(電子写真感光体7)電子写真感光体6に
用いたメラミン樹脂を20部から100部に代えた以外
は、電子写真感光体6と全く同様にして、電子写真感光
体7を作製した。
【0151】(電子写真感光体8)電子写真感光体1に
おける表面保護層を以下のように作製した以外は、全く
同様にして感光体を作製した。
【0152】表面保護層として、上記式(3)で示され
る化合物で表面処理した(処理量7%)アンチモンドー
プ酸化スズ超微粒子50部、ジャパン エポキシ レジ
ン(株)製のエピコート#815とエポメートB002
を2:1で配合したエポキシ樹脂30部及びエタノール
150部を、サンドミルにて、66時間かけて分散を行
い、調合液とした。
【0153】更に、この塗料を用いて、先の電荷輸送層
上に浸漬塗布法により、電子写真感光体1の電荷輸送層
上に、表面膜を形成後、160℃で1時間加熱乾燥を行
い、表面保護層とした。
【0154】(電子写真感光体9)電子写真感光体8に
用いた電荷輸送層用の塗工液を電子写真感光体4のもの
に代えた以外は、電子写真感光体8と全く同様にして電
子写真感光体9を作製した。
【0155】(電子写真感光体10)電子写真感光体8
で用いたエポキシ樹脂30部を100部に代えた以外
は、電子写真感光体8と全く同様にして電子写真感光体
10を作製した。
【0156】(電子写真感光体11)電子写真感光体8
で作製した表面保護層を以下に記載の方法に代えた他は
全く同様にして、電子写真感光体11を作製した。
【0157】表面保護層として、上記式(3)で示され
る化合物で表面処理した(処理量7%)アンチモンドー
プ酸化スズ超微粒子50部、下記式(6)で示される紫
外線硬化性アクリル樹脂100部、
【0158】
【化8】 2−メチルチオキサンソン3部及びエタノール150部
を、サンドミルにて66時間かけて分散を行い、調合液
とした。
【0159】更に、この塗料を用いて、電荷輸送層上に
浸積塗布法により、表面層を形成後、高圧水銀灯により
800mW/cm2に光強度で30秒間硬化を行い、そ
の後120℃で2時間熱風乾燥をし、保護層とした。
【0160】<表面保護層の膜厚及びHplastの測
定法>表面保護層の膜厚は、光の干渉を利用した薄膜用
の測定装置、瞬間マルチ測定システムMCPD−200
0(大塚電子(株)製)を用いて測定し、その膜厚は1
μm、2μm、3μm、4μm、5μm、7μm及び1
0μmであった。
【0161】塑性変形の硬さ値Hplastは、前述の
フィッシャー硬度計(H100VP−HCU)を用いて
行った。保護層を剥がす時は、キヤノン(株)製ドラム
研磨装置にてラッピングテープ(商品名:C2000、
富士写真フイルム(株)製)を用いて行ったが、これに
限定されるものではない。表面保護層を剥がした後の感
光層上のHplast測定は、前述の感光層を大きく削
ってはいけないが、Hplastは感光層の測定膜厚が
10μm以上ある場合、ほぼ同じ値が得られることが知
られており、感光層を研磨し過ぎても、残りの膜厚が1
0μm以上あれば問題はない。しかし、ほとんど感光層
を削らずに、表面保護層のみがなくなり測定することが
好ましい。
【0162】<評価装置1>作製した電子写真感光体
を、ヒューレットパッカード社製プリンター(レーザー
ジェット4000)に装着し、評価を行った。
【0163】<評価装置2>作製した電子写真感光体
を、ヒューレットパッカード社製プリンター(レーザー
ジェット4000)を以下のように改造した電子写真装
置に装着して評価をした。電子写真感光体の帯電部分に
ついて、帯電ローラは芯金上にゴムの中抵抗層を形成す
ることにより作製した。ここで、中抵抗層はウレタン樹
脂、導電性粒子(カーボンブラック)、硫化剤及び発泡
剤等により処方され、芯金の上にローラ状に成形した
後、表面を研磨して直径12mm、長手長さ250mm
の弾性導電ローラを作製した。このローラの抵抗を測定
したところ100kΩであった。ローラの芯金に総圧1
kgの荷重がかかるように電子写真感光体に圧着した状
態で、芯金と導電性支持体に100Vを印加することで
計測した。
【0164】本実施例では、電子写真感光体と帯電ロー
ラが導電性粒子を介して注入帯電されるための導電性粒
子(帯電促進粒子)として、比抵抗が106Ω・cm、
平均粒径3μmの導電性酸化亜鉛粒子を用いた。
【0165】また、帯電促進粒子をローラと感光体の接
触ニップに均一に供給するために、帯電促進粒子塗布手
段を設けた。供給手段としては、規制ブレードを電子写
真感光体に当接させ、感光体と規制ブレードの間に帯電
促進粒子を保持する構成をとる。そして、電子写真感光
体の回転に伴い一定量の帯電促進粒子が帯電ローラに塗
布される。
【0166】本実施例では、帯電ローラを電子写真感光
体に対して速度差を持って回転させている。本電子写真
感光体は直径30mmのドラム状であり、周速が約11
0mm/secの一定速度で回転する。まず、この感光
体表面に帯電促進粒子が規制ブレードによって塗布され
る。その後に帯電ローラ部に到達する。帯電ローラは、
ローラ表面が感光体と互いに逆方向に等速度で移動する
よう約150rpmで駆動し、そのローラ芯金に印加電
圧としてDC電圧−620Vを印加した。これにより、
感光体表面は印加電圧と等しい電位に帯電される。本実
施例において帯電は、ローラと電子写真感光体の接触ニ
ップに存在する帯電促進粒子が電子写真感光体表面を隙
間無く摺擦することで注入帯電が行われるものである。
【0167】(実施例1)電子写真感光体1を用いて、
表面保護層上でのHplastと膜厚の測定を前述の方
法で行った。また、表面保護層の膜厚が、1μm、4μ
m、7μmの物に関しては、評価装置1で10000枚
の耐刷印刷を行い、耐久後の画像と、電子写真感光体の
表面を顕微鏡で確認した。更に、作製した全ての膜厚の
電子写真感光体に関しては、表面保護層を剥がした後、
感光体のHplastの測定を行った。結果を表1に示
した。
【0168】(実施例2)評価装置2を用いた以外は、
実施例1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に
示す。
【0169】(実施例3)電子写真感光体2を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。
【0170】(実施例4)電子写真感光体2を用いた以
外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。
【0171】(実施例5)電子写真感光体3を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。耐久後の感光体を顕微鏡で観察したとこ
ろ、電子写真感光体の端部にのみ少し剥がれが見られた
が、画像上に問題はなかった。
【0172】(実施例6)電子写真感光体3を用いた以
外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。耐久後の感光体を顕微鏡で観察したとこ
ろ、電子写真感光体の端部にのみ少し剥がれが見られた
が、画像上に問題はなかった。
【0173】(実施例7)電子写真感光体4を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。
【0174】測定結果のHplastは、表面保護層上
で測定した物と、表面保護層を除いた後に測定した物
の、差で表しているために、実施例5と値は同じであっ
た。つまり、下層の影響を受けず、表面保護層のみのH
plastを測定できたと考えられる。
【0175】(比較例1)電子写真感光体5を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。
【0176】(比較例2)電子写真感光体5を用いた以
外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。
【0177】(実施例8)電子写真感光体6を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。
【0178】(実施例9)電子写真感光体6を用いた以
外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。
【0179】(比較例3)電子写真感光体7を用いた以
外は、実施例1と全く同様にして評価を行った。結果を
表1に示す。
【0180】(実施例10)電子写真感光体7を用いた
以外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果
を表1に示す。
【0181】(実施例11)電子写真感光体8を用いた
以外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果
を表1に示す。
【0182】(実施例12)電子写真感光体9を用いた
以外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果
を表1に示す。
【0183】(比較例4)電子写真感光体10を用いた
以外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果
を表1に示す。
【0184】(比較例5)電子写真感光体11を用いた
以外は、実施例2と全く同様にして評価を行った。結果
を表1に示す。
【0185】
【表4】
【0186】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
摩耗や傷の発生に対して優れた耐久性を有する表面層を
有し、耐久後も黒ポチの発生も殆どなく、ボケもない、
高品位な画質を安定に保つことのできる電子写真感光
体、この電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ
及び電位写真装置を供給することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の実施形態1における概
略構成を示す図である。
【図2】弾性帯電部材の抵抗測定方法を示す図である。 (a)体積抵抗測定、(b)表面抵抗測定
【図3】トナー粒子の摩擦帯電量を測定する装置の概略
構成を示す図である。
【図4】本発明の電子写真感光体の層構成を示す図であ
る。
【図5】本発明の電子写真装置の実施形態2における導
電粒子供給手段の概略構成を示す図である。
【図6】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジの概略構成を示す図である。
【図7】フィッシャー硬度計による測定チャートであ
る。 ・Wtは全仕事量(nJ) A−B−D−A ・Weは弾性変形の仕事量(nJ) C−B−D−C ・Wrは塑性変形の仕事量(nJ) A−B−C−A
【図8】本発明の実施例における結果を、横軸を膜厚、
縦軸をの5層上のHplastと4層上のHplast
の差ΔHでプロットした図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 2a 芯金 2b 導電弾性ローラ M 帯電導電粒子(帯電粒子) 3A 帯電導電粒子供給器 37A 攪拌羽 38A ハウジング容器 39a ファーブラシ 4 露光装置 L 露光光 6 転写部材 60 1成分磁性現像器 60a 回転現像スリーブ 60b マグネットロール 60c 規制ブレード 60e 現像容器 60d 攪拌部材 7 定着装置 9 プロセスカートリッジ 10 案内手段 11 規制ブレード n 帯電接触部(ニップ) a 現像部位 b 転写部位 41 ガード電極 42 主電極 43 絶縁体ドラム 61 保護層 62 電荷輸送層 63 電荷発生層 64 導電性支持体 65 結着層 66 下引き層 S1,S2,S3,S4,S5 印加電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 公博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中田 浩一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA04 AA05 AA08 AA28 BA58 BA61 BB30 BB31 BB32 BB33 BB34 BB35 BB57 BB58 CA05 CA33 CA37 FA27 FC01 2H200 FA09 GA15 GA23 GA31 GA41 GA44 HA02 HA21 HA28 HB08 HB12 HB17 HB45 HB46 HB47 MA02 MB01 MB05 MB06 MC01 MC06 MC15

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層及び
    表面保護層を有する電子写真感光体において、該表面保
    護層の膜厚d(μm)、表面保護層の塑性変形の堅さ値
    Hplast(OCL)(N/mm2)と該表面保護層
    を剥がした後の該感光層の塑性変形の堅さ値Hplas
    t(CTL)(N/mm2)の関係が下記の近似式
    (1)を満たすことを特徴とする電子写真感光体。 10.17d+0.3751≦|Hplast(OCL)−Hplast(C TL)|≦0.4456d3−11.80d2+108.2d+1.770 近 似式(1)
  2. 【請求項2】 帯電部材が、粒径が10μm〜10nm
    である導電粒子を主成分とする帯電粒子と、導電性と弾
    性を有した表面を備え、該帯電粒子を担持する帯電粒子
    担持体により構成され、該帯電粒子は電子写真感光体に
    接触し、電子写真感光体表面に直接電荷を注入して帯電
    する電子写真装置に用いる電子写真感光体において、該
    電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも感光層及
    び表面保護層を有し、該表面保護層の膜厚d(μm)、
    表面保護層の塑性変形の堅さ値Hplast(OCL)
    (N/mm2)と該表面保護層を剥がした後の該感光層
    n塑性変形の堅さ値Hplast(CTL)(N/mm
    2)の関係が下記の近似式(2)を満たすことを特徴と
    する電子写真感光体。 5.157d+1.191≦|Hplast(OCL)−Hplast(CT L)|≦0.4456d3−11.80d2+108.2d+1.770 近似 式(2)
  3. 【請求項3】 帯電粒子担持体上に担持した粒子の抵抗
    が1012〜10-1Ω・cmであり、該粒子の担持量が
    0.1mg/cm2〜50mg/cm2である電子写真装
    置に用いる請求項2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 帯電粒子担持体上を被覆している該導電
    粒子の割合を被覆率Rcとした場合、0.2≦Rc≦1
    である電子写真装置に用いる請求項2又は3に記載の電
    子写真感光体。
  5. 【請求項5】 帯電粒子担持体の表面粗さRaが1〜5
    00μm、表面抵抗が104〜1010Ω・cmである電
    子写真装置に用いる請求項2〜4のいずれかに記載の電
    子写真感光体。
  6. 【請求項6】 帯電粒子担持体は多孔体表面を有する弾
    性体である電子写真装置に用いる請求項2〜5のいずれ
    かに記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 抵抗が1012〜10-1Ω・cmである該
    帯電粒子を備え、該帯電粒子担持体表面に該粒子を供給
    する帯電粒子供給手段を有する電子写真装置に用いる請
    求項2〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記帯電粒子供給手段が、該帯電粒子が
    現像剤と共に現像手段内に蓄えられ、前記感光体上に転
    移し、被記録体に転写される時、一部が転写されずに感
    光体上に残留して帯電手段に供給される電子写真装置に
    用いる請求項7に記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記表面保護層が結着樹脂及び導電性粒
    子又は電荷輸送材料の少なくとも一方を含有する請求項
    1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記表面保護層に用いる結着樹脂が硬
    化型樹脂である請求項9に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記導電性粒子が金属又は金属酸化物
    粒子である請求項10に記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記表面保護層がフッ素原子含有化合
    物又はシロキサン化合物の少なくとも一方を含有する請
    求項1〜11のいずれかに記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記表面保護層が潤滑性粒子を含有す
    る請求項1〜12のいずれかに記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 前記潤滑性粒子がフッ素原子含有樹脂
    粒子、シリコン粒子、シリコーン粒子及びアルミナ粒子
    の少なくとも一つである請求項13に記載の電子写真感
    光体。
  15. 【請求項15】 前記フッ素原子含有化合物が含フッ素
    シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル及
    びフッ素系界面活性剤からなる群より選択される請求項
    14に記載の電子写真感光体。
  16. 【請求項16】 前記シロキサン化合物が下記式(1)
    で示されるシロキサン化合物である請求項12に記載の
    電子写真感光体。 【化1】 (式中、Aは水素原子又はメチル基であり、かつ、Aの
    全部における水素原子の割合は0.1〜50%の範囲、
    nは0以上の正の整数である)
  17. 【請求項17】 前記硬化性樹脂がフェノール樹脂、エ
    ポキシ樹脂又はシロキサン樹脂の少なくとも1種である
    請求項10記載の電子写真感光体。
  18. 【請求項18】 前記フェノール樹脂がレゾール型フェ
    ノール樹脂である請求項17記載の電子写真感光体。
  19. 【請求項19】 前記レゾール型フェノール樹脂が、ア
    ンモニア又はアミン化合物を用いて合成された樹脂であ
    る請求項18に記載の電子写真感光体。
  20. 【請求項20】 前記レゾール型フェノール樹脂が、ア
    ミン化合物を用いて合成された樹脂である請求項19に
    記載の電子写真感光体。
  21. 【請求項21】 前記硬化型フェノール樹脂が熱により
    硬化する熱硬化型フェノール樹脂である請求項17に記
    載の電子写真感光体。
  22. 【請求項22】 請求項1〜21のいずれかに記載の電
    子写真感光体と、これに加えて帯電手段、露光手段、現
    像手段、クリーニング手段及び転写手段からなる群より
    選ばれる少なくとも一つの手段を備えることを特徴とす
    る電子写真装置。
  23. 【請求項23】 請求項1〜21のいずれかに記載の電
    子写真感光体と、これに加えて帯電手段、現像手段及び
    クリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一
    つの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在
    であること特徴とするプロセスカートリッジ。
  24. 【請求項24】 帯電部材が、粒径が10μm〜10n
    mである導電粒子を主成分とする帯電粒子と、導電性と
    弾性を有した表面を備え、該帯電粒子を担持する帯電粒
    子担持体により構成され、前記帯電粒子担持体上に担持
    した粒子の抵抗が1012〜10-1Ω・cmであり、該粒
    子の担持量が0.1mg/cm2〜50mg/cm2であ
    り、該帯電粒子は電子写真感光体に接触し、電子写真感
    光体表面に直接電荷を注入して帯電する帯電装置におい
    て、該電子写真感光体が請求項2〜21のいずれかに記
    載した電子写真感光体であることを特徴とする電子写真
    装置。
  25. 【請求項25】 帯電粒子担持体上に担持した粒子の抵
    抗が1012〜10-1Ω・cmであり、該粒子の担持量が
    0.1mg/cm2〜50mg/cm2である請求項24
    に記載の電子写真装置。
  26. 【請求項26】 帯電粒子担持体上を被覆している該導
    電粒子の割合を被覆率Rcとした場合、0.2≦Rc≦
    1である請求項24又は、25記載の電子写真装置。
  27. 【請求項27】 帯電粒子担持体の表面粗さRaが1〜
    500μm、表面抵抗が104〜1010Ω・cmである
    電子写真装置に用いる請求項24〜26のいずれかに記
    載の電子写真装置。
  28. 【請求項28】 帯電粒子担持体は多孔体表面を有する
    弾性体である電子写真装置に用いる請求項24〜27の
    いずれかに記載の電子写真装置。
  29. 【請求項29】 抵抗が1012〜10-1Ω・cmである
    該帯電粒子を備え、該帯電粒子担持体表面に該粒子を供
    給する帯電粒子供給手段を有する電子写真装置に用いる
    請求項24〜28のいずれかに記載の電子写真装置。
  30. 【請求項30】 前記帯電粒子供給手段が、該帯電粒子
    が現像剤と共に現像手段内に蓄えられ、前記感光体上に
    転移し、被記録体に転写される時、一部が転写されずに
    感光体上に残留して帯電手段に供給される電子写真装置
    に用いる請求項29に記載の電子写真装置。
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