JP2003005416A - 電子写真感光体、及び、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、及び、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2003005416A
JP2003005416A JP2001188621A JP2001188621A JP2003005416A JP 2003005416 A JP2003005416 A JP 2003005416A JP 2001188621 A JP2001188621 A JP 2001188621A JP 2001188621 A JP2001188621 A JP 2001188621A JP 2003005416 A JP2003005416 A JP 2003005416A
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Yosuke Morikawa
陽介 森川
Koichi Nakada
浩一 中田
Kimihiro Yoshimura
公博 吉村
Tatsuya Ikesue
龍哉 池末
Daisuke Tanaka
大介 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高湿下においてフィルミングや画像ボケもな
く、キズの問題もない、電子写真感光体の提供及びそれ
のアプリケーションへの適用。 【解決手段】電子写真感光体と帯電用部材を有し、該感
光体に該帯電用部材から直流電圧のみを印加して該感光
体の表面を帯電させるときに、直流印加電圧Vdc、該
感光体の暗電位Vd、及び放電開始電圧Vthの関係が
式 |Vdc|―|Vd| > |Vth|/2
を満たす電子写真装置用の電子写真感光体において、該
感光体は導電性支持体上に感光層及び表面保護層を順次
形成し、該保護層の膜厚d (mm)、該保護層の弾性変形率
We(OCL) (%)と該感光層の弾性変形率(CTL) (%)の関
係が下記式を満たす。 −0.71×d+We(CTL)≦ We(OCL) ≦ 0.03×d3−0.89
×d2+8.43×d+We(CTL)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
電子写真装置用プロセスカートリッジ及び電子写真装置
に関し、詳しくは保護層を有する電子写真感光体、この
電子写真感光体を有する電子写真装置用プロセスカート
リッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法においては、例えば、セレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコ
ン、有機光導電体などの電子写真感光体に、帯電、露
光、現像、転写、定着などの基本的なプロセスを行う。
このことにより、画像を得る際、その帯電プロセスは、
従来、殆どが金属ワイヤーに高電圧(DC5〜8kV)
を印加し、発生するコロナにより、帯電を行っている。
しかし、この方法では、コロナ発生時に、オゾンやNOx
などのコロナ生成物により感光体表面を変質させ、画像
ボケや劣化を進行させたり、ワイヤーの汚れが画像品質
に影響し、画像白抜けや黒スジを生じさせたりするなど
の問題があった。
【0003】特に、感光層が有機光導電体を主体として
構成される電子写真感光体は、他のセレン感光体やアモ
ルファスシリコン感光体に比べて、化学的安定性が低
く、コロナ生成物にさらされると、化学反応(主に酸化
反応)が起こり、劣化しやすい傾向にある。従って、コ
ロナ帯電下で、繰り返し使用した場合には、前述の劣化
による画像ボケや感度の低下、残留電位増加による画像
濃度薄が起こり、耐印刷(耐複写)寿命が短くなる傾向
にあった。
【0004】また、コロナ帯電では、電力的にも、感光
体に向かう電流が、その5〜30%にすぎず、ほとんど
がシールド板に流れ、帯電手段として効率の悪いもので
あった。さらに、コロナ帯電による電子写真プロセスを
繰り返すことにより、オゾン濃度が増加するので、快適
な使用環境を提供する上で、甚だ問題となっていた。
【0005】そこで、このような問題点を補うために、
たとえば、特開昭57−178267号公報、特開昭5
6−104351号公報、特開昭58−40566号公
報、特開昭58−139156号公報、特開昭58−1
50975号公報などに提案されているように、コロナ
放電器を利用しないで、接触・帯電させる方法が研究さ
れている。その方法は、外部より1〜2kV程度の直流
電圧を印加した、導電性弾性ローラーなどの帯電用部材
を、感光体表面に接触させることにより、感光体表面を
所定の電位に帯電させる方式なのである。
【0006】しかしながら、この直接帯電方式は、コロ
ナ帯電方式に比べて、帯電の不均一性、および、直接、
電圧を印加する際の放電による感光体の絶縁破壊の発生
といった点で不利である。ここでは、帯電の不均一性に
より、被帯電面の移動方向に対して、直角な方向に、長
さ2〜200mm、幅0.5mm以下の程度で、スジ状
の帯電ムラを生じてしまうもので、正現像方式の場合に
起こる白スジ(ベタ黒またはハーフトーン画像に白いス
ジが現れる現象)や、反転現像方式の場合に起こる黒ス
ジといった画像欠陥となる。この問題点を解決する手段
が提案されている(特開平7−64302号公報)。確
かに、電子写真感光体の静電容量が大きくなればなるほ
ど、上記の白スジや黒スジの問題はなくなり、画像均一
性は向上する。しかしながら、感光層上に表面保護層を
有している電子写真感光体においては、通常の熱可塑性
の電荷輸送層を表面層としている場合に比べて、削れ量
が1/2〜1/100くらいに減少するため、その放電
ダメージ分を取り除くことも難しくなる。そのため、高
湿下においてフィルミングや画像ボケが発生したり、紙
粉などの付着に起因するキズが発生したりする。
【0007】一方、帯電の均一性を向上させるために、
直流電圧に交流電圧を重畳して、帯電部材に印加する方
法が提案されている。(特開昭63−149668号公
報)。この帯電方法は、直流電圧(Vdc)の交流電圧
(Vac)を重畳することによって、脈動電圧を得、こ
れを印加して、均一な帯電を行うものである。
【0008】この場合、帯電の均一性を保持して、正現
像方式における白ポチ、反転現像方式における黒ポチ、
カブリといった画像欠陥を防ぐためには、重畳する交流
電圧が、パッシェンの法則に従う放電開始電圧Vthの
2倍以上のピーク間電位差(Vpp)を持っていること
が必要である。
【0009】しかしながら、画像欠陥を防ぐために、重
畳する交流電圧を上げていくと、脈流電圧の最大印加電
圧によって、感光体内部のわずかな欠陥部位において、
放電により絶縁破壊が起こってしまう。特に、感光体が
絶縁耐圧の低い有機光導電体の場合には、この絶縁破壊
が著しい。この場合、正現像方式においては、接触部分
の長手方向に(記録材の幅方向)にそって、画像が白ヌ
ケし、また、反転現像方式においては、黒スジが発生し
てしまう。また、微小空隙における放電であるため、感
光体に与えるダメージが大きく、感光体の削れ量も多
く、傷も発生し、耐久性も劣るという問題点があった。
このような耐久性向上のために、ポリテトラフルオロエ
チレン粒子を分散した電荷移動タイプの表面層や保護層
が上市されているが、熱可塑性樹脂を用いており将来的
な耐久特性として十分と言えるものではなかった。そこ
で、更なる耐久特性を求めて硬化型バインダーを使用し
た保護層が数多く提案されている。例えば、特開昭57
−30846号公報には、樹脂に導電性粉末として金属
酸化物を添加することにより抵抗を制御することの出来
る保護層の提案があり、また、電荷輸送材料を含有する
硬化型の保護層についても数多く提案されている。
【0010】しかしながら、DCのみの印加の時と同じ
ように、保護層を設けることにより、熱可塑性の電荷輸
送層を表面層にしている場合に比べて、削れ量が1/2
〜1/100くらいに減少するため、放電によるダメー
ジ分を取り除くことも難しくなり、高湿下においてフィ
ルミングや画像ボケが発生したり、紙粉などの付着に起
因するキズなどの問題が発生したりする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、摩耗
に対して優れた耐久性を有する表面保護層を有し、か
つ、特に高湿下においてフィルミングや画像ボケもな
く、また、紙粉等によるキズなどの問題もなく、高品位
の画質を保つことのできる電子写真感光体、及び、この
電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子
写真装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】電子写真感光体と該感光
体に接触配置された帯電用部材を有し、該感光体に該帯
電用部材から直流電圧のみを印加することによって該感
光体の表面を放電により帯電させるときに直流印加電圧
Vdc(V)、該感光体の暗電位Vd(V)、及び放電
開始電圧Vth(V)の関係が下記式(1) |Vdc|―|Vd| > |Vth|/2 (1)
【0013】
【数7】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率) を満たす電子写真装置に用いる電子写真感光体におい
て、該感光体は少なくとも導電性支持体上に感光層、及
び、表面保護層を順次形成し、該表面保護層の膜厚d (m
m)、該表面保護層の弾性変形率We(OCL) (%)と該感光
層の弾性変形率(CTL) (%)の関係が下記の近似式(2) −0.71×d+We(CTL)≦ We(OCL) ≦ 0.03×d3−0.89×d2+8.43×d+We(CTL ) (2) を満たすことを特徴とする電子写真感光体、および、電
子写真感光体と該感光体に接触配置された帯電用部材を
有し、該感光体に該帯電用部材から直流電圧に交番電圧
を重畳させた電圧を印加することによって該感光体の表
面を放電により帯電させるとき、交番電圧のピーク・ツ
ー・ピーク電圧Vpp(V)が下記式(3) 2×Vth ≦ Vpp ≦ 2×Vth+400 (V) (3)
【0014】
【数8】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率) を満足する電子写真装置に用いる電子写真感光体におい
て、該感光体は少なくとも導電性支持体上に感光層、及
び、表面保護層を順次形成し、該表面保護層の膜厚d (m
m)、該表面保護層の弾性変形率We(OCL) (%)と該感光
層の弾性変形率(CTL) (%)の関係が前記の近似式(2)
を満たすことを特徴とする電子写真感光体とすること、
および、該感光体を有する電子写真装置、および、電子
写真装置用プロセスカートリッジとすることにより、前
記問題点を解決できることを見出した。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0016】本発明の帯電方式を考えると、一次帯電部
材に直流電圧のみでの理想的な放電帯電の場合は、帯電
部材への印加電圧Vdcと感光体表面電位Vdの関係が
式(5)の様になる。 |Vd| ≒ |Vdc|―|Vth| (5)
【0017】
【数9】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率) これを図1に示す。つまり、帯電部材への印加電圧Vd
c(V)が放電開始電圧Vth(V)になるまでは放電
は起こらず、感光体の暗電位Vd(V)は上がらず、V
dcがVthより大きくなると、一次的に感光体の暗電
位が増加していく。また、放電開始電圧Vth(V)
は、ほぼ感光体の膜厚と比誘電率によって決まる。但
し、暗電位Vdの暗減衰分は考慮していない。
【0018】しかしながら、直流電圧のみの帯電におい
ても、放電が起こらず注入帯電のみで帯電が行われる場
合があり、そのときは下記式(6)のようになる。 |Vd|=|Vdc| (6) よって、本発明は、放電帯電が支配的な場合に成り立つ
ものであり、放電帯電の定義として、下記式(1)が成
り立つときとした。 |Vdc|− |Vd| > |Vth|/2 (1) このような帯電部材へ直流電圧のみを印加して放電によ
り感光体表面を帯電させる場合、感光体の静電容量が大
きくなるほど帯電が安定することは前述の通りである
が、また、耐久性も必要である。つまり、薄膜感光層に
保護層を設ける感光体が理想的となる。しかしながら、
必要暗電位を得るために必要電荷量が多くなり、結局、
放電電流量が多くなり、感光体へ与える放電ダメージも
大きくなるはずであり、前記問題点に対しても不利にな
ると予想できる。しかしながら、保護層上の弾性変形率
と感光層上の弾性変形率の関係が前記式(2)を満足す
る感光体を用いると、前記問題点が改善されていくこと
がわかった。特に、高湿下におけるフィルミングに効果
があった。
【0019】一方、帯電部材へ直流電圧に交番電圧を重
畳する放電帯電においては、安定な帯電を得るために、
図2に示すように、交番電圧のピーク・ツー・ピーク電
圧Vppを放電開始電圧Vthの2倍以上にする必要が
ある。ピーク・ツー・ピーク電圧Vppを大きくすれば
するほど、帯電をより安定に行うことができる。しかし
ながら、Vppを大きくすればするほど放電量は増加
し、感光体に与えるダメージも大きくなる。少なくとも
導電性支持体上に感光層、及び、保護層を有する感光体
を用いた場合、特に、保護層の樹脂が硬化型の樹脂を用
いた場合は削れ量が極端に減少し、放電によるダメージ
を取り除きにくくなる。そこで、帯電部材へ印加する交
番電圧のピーク・ツー・ピークの電圧Vpp(V)を前
記式(3)にすることにより、帯電は安定であり、放電
によるダメージの少ない帯電ができるようになった。さ
らに、下記式(4)を満足することにより、放電による
ダメージのより少ない帯電ができるようになった。
【0020】 2×Vth ≦ Vpp ≦ 2×Vth+ 300 (V) (4) つまり、帯電部材へ直流電圧のみを印加する帯電方式に
近い帯電方式となると考えられる。よって、保護層上の
弾性変形率と感光層上の弾性変形率の関係が前記式
(2)を満足することにより、同様に前記問題点を解決
できることを見出した。
【0021】本発明において、弾性変形率We%は、ドイ
ツ、フィッシャー(株)社製硬度計(H100VP−H
CU)を用いて測定した。以後、これをフィッシャー硬
度計と呼ぶ。測定環境は、すべて23℃/55%RHで
行った。フィッシャー硬度計は、従来のマイクロビッカ
ース法のように、圧子を試料表面に押し込み、除荷後の
残留くぼみを顕微鏡で測定し硬さを求める方法ではな
く、圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深
さを直読し、連続的硬さを求める方法である。
【0022】弾性変形率の測定は、つぎの様にして求め
られる。四角錐で先端の対面角136゜のダイヤモンド
圧子で荷重をかけ、膜に1μmまで押し込み、その後、
荷重を減少させて荷重が0になるまでの押し込み深さと
荷重を測定する。図3は、上記硬度計を用いて、約3μ
mの押し込み深さで測定した場合の例であるが、図中、
荷重と押し込み深さの関係は、A→B→Cとなる。この
時、弾性変形の仕事量We(nJ)は、図3中のC−B
−D−Cで囲まれる面積で表され、塑性変形の仕事量W
r(nJ)は、図3中のA−B−C−Aで囲まれる面積
で表される。請求項1〜3などに記載の弾性変形率We%
は、下記式(7)で表される。 We%=We/(We+Wr)×100 (7) 一般に、弾性とは外力によってひずみ(変形)をうけた
物体がそのひずみを元に戻そうとする性質であり、その
物体が弾性限界を超すか、またはその他の影響で外力を
取り去った後もひずみの一部として残るのが塑性変形分
である。つまり、弾性変形率We%の値が大きいほど弾性
変形分が大きく、We%の値が小さいほど塑性変形分が大
きいことを意味する。
【0023】本発明では、前記の一次帯電の条件におい
て、少なくとも導電性基板上に感光層、および、表面保
護層を順次形成している電子写真感光体に対して、表面
保護層上からフィッシャー硬度計を用いて測定した電荷
注入層の弾性変形率We(OCL)(%)及び、表面保
護層をはがした後に感光層上から測定した感光層の弾性
変形率We(CTL)(%)に基づいて、それらの関係
を求めている。表面保護層上、および感光層上の弾性変
形率は、図4に示すように下地である感光層の弾性変形
率We(CTL)(%)(表面保護層の膜厚0の位置)
を通り、表面保護層の膜厚に依存する曲線がひける関係
となった。式(2)に示す左辺(−0.71×d+We(CT
L))は、実施例の結果から得られたの近似式である
が、表面保護層の膜厚が1〜8μmまでほぼ直線で近似
できたため、膜厚に対して一次式となっている。表面保
護層上での弾性変形率がこの左辺より大きいときは問題
なく、小さいときは表面保護層が感光層よりもかなり脆
い膜であることより、キズがつきやすくなる。
【0024】また、右辺(0.03×d3−0.89×d2+8.43
×d+We(CTL))も、実施例の結果から得られた近似式
であるが、表面保護層上での弾性変形率We(OCL)
(%)がこれを越えるまではほとんど問題なく、これを
越えるときは、高湿下における耐久によりフィルミング
が生じる。これは、表面保護層の弾性変形分が大きく、
種々な微粒子などが表面保護層に埋め込まれ、その位置
を起点としてフィルミングが発生すると予想している
が、その本当の理由はまだ解明されていない。さらに、
式(2)の右辺が(−0.247×d2+4.19×d+We(CT
L))以下の場合は、さらに、上記フィルミングが全く
生じず、非常に良好な画像が安定に得られた。
【0025】本発明においては、保護層が電荷輸送材料
を含有することが好ましい。かかる電荷輸送材料は、ヒ
ドロキシアルキル基及びヒドロキシアルコキシ基からな
る群から選ばれる置換基の少なくとも1つを有するこ
と、より好ましくは、構造式(1)〜(3)に記載され
るようにR1〜R9で示される2価の炭化水素基は炭素数
4以下であり、また、ヒドロキシアルキル基及びヒドロ
キシアルコキシ基の数が2個以上であることである。
【0026】
【化7】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ炭素数1〜8の枝分
かれしてもよい2価の炭化水素基を表し、A、B、Dは
それぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を有しても
よいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、
置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよ
い複素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を表し、
a、b、d、m、nは0または1である。)
【0027】
【化8】 (式中、R4、R5、R6はそれぞれ炭素数1〜8の枝分
かれしてもよい2価の炭化水素基を表し、E、Fはそれ
ぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換
基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複
素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を表し、e、
f、gは0または1であり、p、q、rは0または1で
あり、全てが同時に0になることはなく、Z1、Z2はそ
れぞれハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル
基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有し
てもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基を
示し、共同で環をなしてもよい。)
【0028】
【化9】 (式中、R6、R7、R8、R9はそれぞれ炭素数1〜8の
枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を表し、G、J、
K、Lはそれぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を
有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコ
キシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
してもよい複素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環
を表し、g、h、j、k、q、r、sは0または1であ
り、Z3、Z4はそれぞれハロゲン原子、置換基を有して
もよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ
基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有して
もよい複素環基を示し、共同で環をなしてもよい。) また、該電荷輸送材料がフェノール残基の少なくとも1
つを有すること、より好ましくは、構造式(4)〜
(6)に示されるトリフェニルアミン誘導体であるこ
と、フェノール性残基の数が1個以上であることが好ま
しい。
【0029】
【化10】 (式中、R1は炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2価
の炭化水素基を表し、R2は水素原子、置換基を有して
もよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル
基、置換基を有してもよいフェニル基を表し、Ar1
びAr2は置換基を有してもよいアルキル基、置換基を
有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリ
ール基、置換基を有してもよい複素環基を表し、Ar3
は2価の置換基を有してもよいアリーレン基、2価の置
換基を有してもよい複素環基を表し、m及びnはそれぞ
れ0または1であり、n=0のとき、m=0であり、A
及びDはそれぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を
有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコ
キシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
してもよい複素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環
を表す。)
【0030】
【化11】 (式中、R3は炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2価
の炭化水素基を表し、Ar4及びAr5は置換基を有して
もよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル
基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有して
もよい複素環基を表し、E及びGはそれぞれ置換基とし
てハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置
換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよ
いアリール基、置換基を有してもよい複素環基を1つ以
上有してもよいベンゼン環を表し、EとGは置換基を介
して共同で環をなしてもよく、pは0または1であ
る。)
【0031】
【化12】 (式中、R4及びR5はそれぞれ炭素数1〜8の枝分かれ
してもよい2価の炭化水素基を表し、Ar6は置換基を
有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラル
キル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
してもよい複素環基を表し、J、K、L、及びMはそれ
ぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換
基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複
素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を表し、Jと
K、及びLとMは置換基を介して共同で環をなしてもよ
く、q及びrはそれぞれ0または1である。) また、残留電位の低減もできるので、導電粒子を含有す
る保護層にすることが好ましい。
【0032】また、導電粒子、及び、電荷輸送材料の両
方を添加してもよい。
【0033】さらに、表面の撥水性を向上させるため
に、潤滑性粒子を含有させることが好ましい。かかる潤
滑性粒子として、フッ素含有樹脂粒子、シリコーン粒
子、シリコン粒子及びアルミナ粒子などが挙げられる
が、本発明においては、フッ素原子含有樹脂粒子が特に
好ましい。フッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化
エチレン、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化エチレ
ンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデ
ン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂およびこれらの共
重合体のなかから1種あるいは2種以上を適宜選択する
のが好ましいが、特に、四フッ化エチレン樹脂、フッ化
ビニリデン樹脂が好ましい。樹脂粒子の分子量や粒子の
粒径は適宜選択することができ、特に制限されるもので
はない。また、シリコン粒子やアルミナ粒子などの無機
粒子単独では潤滑性粒子としては働かないかもしれない
が、これらを分散、添加することにより、表面保護層の
表面の面粗さが大きくなり、感光体表面に接するものに
対して、接触点が少なくなり、結果的に電荷注入層の潤
滑性が増すことが本発明者らにより知られている。ここ
でいう潤滑性粒子とは、潤滑性を付与する粒子も含めて
表している。
【0034】本発明において用いる保護層用の結着樹脂
としては、保護層の表面硬度、耐磨耗性の点から硬化性
樹脂を用いることが好ましい。即ち、熱または光によっ
て硬化するモノマーまたはオリゴマーを含有する樹脂の
ことである。
【0035】熱または光によって硬化するモノマーまた
はオリゴマーとは、例えば分子の末端に熱または光のエ
ネルギーによって重合反応を起こす官能基を有するもの
で、このうち、分子の構造単位の繰り返し数が2〜20
程度の比較的大きな分子がオリゴマー、それ以下のもの
がモノマーである。該重合反応を起こす官能基として
は、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、ア
セトフェノン基等の炭素−炭素二重結合を有する基、シ
ラノール基、さらに環状エーテル基等の開環重合を起こ
すもの、又はフェノール+ホルムアルデヒドのように2
種類以上の分子が反応して重合を起こすもの等が挙げら
れる。
【0036】本発明においては、特には、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、及び、シロキサ
ン樹脂であることが好ましいが、中でも硬化型のフェノ
ール樹脂が好ましい。フェノール樹脂とは、一般的にフ
ェノール類とホルムアルデヒドの反応によって得られる
樹脂である。フェノール樹脂には2つのタイプがあり、
フェノール類に対してホルムアルデヒドを過剰にしてア
ルカリ触媒で反応させて得られるレゾールタイプと、ホ
ルムアルデヒドに対しフェノール類を過剰にして酸触媒
で反応させて得られるノボラックタイプにわけられる。
【0037】レゾールタイプはアルコール類、ケトン類
の溶媒にも可溶であり、加熱することで3次元的に架橋
重合して硬化物となる。一方、ノボラックタイプは一般
にそのまま加熱しても硬化はしないが、パラホルムアル
デヒドやヘキサメチレンテトラミン等のホルムアルデヒ
ド源を加えて加熱することで硬化物を生成する。
【0038】一般的に工業的には、レゾールは塗料、接
着剤、注型品、積層品用のワニスとして利用され、ノボ
ラックは主として成形材料や結合剤として利用されてい
る。
【0039】本発明における結着樹脂として利用される
フェノール樹脂は上記のレゾールタイプ及びノボラック
タイプのどちらでも利用可能であるが、硬化剤を加える
ことなく硬化することや、塗料としての操作性などから
レゾールタイプを用いることが好ましい。
【0040】通常、レゾール型フェノール樹脂は、フェ
ノール類化合物とアルデヒド類化合物をアルカリ触媒下
で製造される。用いられる主たるフェノール類として
は、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアル
キルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン
及びビスフェノール等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。また、アルデヒド類としては、ホル
ムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール及
びアセトアルデヒド等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0041】これらのフェノール類とアルデヒド類とを
アルカリ触媒下で反応させ、モノメチロールフェノール
類、ジメチロールフェノール類、トリメチロールフェノ
ール類のモノマー、及びそれらの混合物、またはそれら
をオリゴマー化したもの、及びモノマーとオリゴマーの
混合物を作製する。このうち、分子の構造単位の繰り返
しが2〜20程度の比較的大きな分子がオリゴマー、ひ
とつのものがモノマーである。
【0042】用いられるアルカリ触媒としては、金属系
アルカリ化合物、アンモニア及びアミン化合物が挙げら
れ、金属系アルカリ化合物としては、NaOH、KOH
及びCa(OH)2等のアルカリ金属及びアルカリ土類金
属の水酸化物等が、アミン化合物としては、アンモニ
ア、ヘキサメチレンテトラミン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン及びトリエタノールアミン等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。本発明におい
ては、高湿の環境下での抵抗の変動を考慮するとアンモ
ニア及びアミン化合物を用いることが好ましく、更に、
溶液の安定性を考慮するとアミン化合物を用いることが
より好ましい。
【0043】本発明ではこれらのフェノール樹脂を1種
類または2種類以上混合して用いることができ、また、
レゾールタイプとノボラックタイプを混合して用いるこ
とも可能である。
【0044】本発明における保護層が熱硬化型である場
合は、保護層を感光層上に塗布した後に、通常、熱風乾
燥炉等で硬化させる。この時の、硬化温度は、100℃
〜300℃が好ましく、特には120℃〜200℃が好
ましい。
【0045】なお、本発明において「樹脂が硬化してい
る」とは、樹脂が、メタノールやエタノール等のアルコ
ール溶剤に溶解しない状態のことをいう。
【0046】また、電荷注入層の膜厚は0.5μm〜1
0μmが好ましく、特には1μm〜7μmが好ましい。
【0047】本発明の保護層中の電荷輸送材料と硬化性
樹脂の混合の割合は、質量比で、電荷輸送材料/硬化性
樹脂=0.1/10〜20/10、より好ましくは、
0.5/10〜10/10である。
【0048】次に、感光層について説明する。
【0049】本発明の感光体は積層構造を有する。図5
aの電子写真感光体では、導電性支持体4の上に電荷発
生層3、電荷輸送層2が順に設けてあり、更に最表面に
保護層1を設けている。
【0050】また、図5のb、cの様に導電性支持体4
と電荷発生層3の間に、結着層5、更には干渉縞防止等
を目的とする下引き層6を設けてもよい。
【0051】導電性支持体4としては、支持体自身が導
電性を持つもの、例えばアルミニウム、アルミニウム合
金、ステンレスなどを用いられるが、その他にアルミニ
ウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合
金などを真空蒸着によって被膜形成層を有する前記導電
性支持体やプラスチック、導電性微粒子(例えばカーボ
ンブラック、酸化スズ、酸化チタン、銀粒子など)を適
当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持
体、導電性結着樹脂を有するプラスチックなどを用いる
ことができる。
【0052】また、導電性支持体と感光層の間には、バ
リアー機能と接着機能を持つ結着層(接着層)を設ける
ことができる。結着層は、感光層の接着性改良、塗工性
改良、支持体の保護、支持体の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護な
どのために形成される。結着層にはカゼイン、ポリビニ
ルアルコール、エチルセルロース、エチレンーアクリル
酸コポリマー、ポリアミド、変性ポリアミド、ポリウレ
タン、ゼラチン、酸化アルミニウム等によって形成でき
る。結着層の膜厚は、5μm以下が好ましく、0.2〜3
μmがより好ましい。
【0053】本発明に用いられる電荷発生材料として
は、例えば、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、インジコ
顔料、多環キノン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔
料、アズレニウム塩顔料、ピリリウム染料、チオピリリ
ウム染料、スクアリリウム染料、シアニン染料、キサン
テン色素、キノンイミン色素、トリフェニルメタン色
素、スチリル色素、セレン、セレンーテルル、アモルフ
ァスシリコン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などが挙げら
れる。
【0054】電荷発生層は、上記電荷発生材料を溶剤に
溶解した結着樹脂溶液中に溶解又は分散させた液を導電
性支持体上に塗布形成される。そのような樹脂溶液形成
用溶剤としては、例えば、アルコール類、スルホキシド
類、ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素類または芳香族化合物等の有機溶剤が用い
られるが、使用する樹脂や電荷発生材料の溶解性や分散
性から選択される。
【0055】電荷発生層形成用塗布液は、前記の電荷発
生材料と、その0.3〜4倍量の結着樹脂、及び溶剤を
共に、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミ
ル、アトライター、ロールミル等の方法で均一に分散
し、支持体上に塗布、乾燥されて形成される。その厚み
は、5μm以下が好ましく、より好ましくは0.01〜1
μmの範囲である。
【0056】電荷輸送材料としては、ヒドラゾン系化合
物、ピラゾリン系化合物、スチリル系化合物、オキサゾ
ール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリールメタ
ン系化合物、ポリアリールアルカン系化合物等が代表的
に挙げられる。
【0057】電荷輸送層は、一般的には前記の電荷輸送
材料と結着樹脂を溶剤に溶解し,塗布して形成される。
電荷輸送材料と結着剤樹脂との混合割合は、質量比で、
2:1〜1:2程度である。溶剤としては、例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、クロロホルム、
四塩化炭素等の塩素系炭化水素類等が用いられる。この
溶液を塗布する際には、例えば、浸漬コーティング法、
スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法等
のコーティング法を用いることができ、乾燥は10℃〜
200℃、好ましくは20℃〜150℃の範囲の温度
で、5分〜5時間、好ましくは10分〜2時間の時間で
送風乾燥又は静止乾燥下で行うことができる。
【0058】電荷輸送層を形成するのに用いられる結着
樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリエ
ステル、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート、ポリ
サルホン、ポリフェニレンオキシド、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、アルキド樹脂、及び不飽和樹脂等から
選ばれる樹脂が好ましい。特に好ましい樹脂としては、
ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、ポリカーボネート樹脂また
はジアリルフタレート樹脂が挙げられる。電荷輸送層の
膜厚は、5〜40μmが好ましく、より好ましくは10
〜30μmである。
【0059】また、電荷発生層あるいは電荷輸送層に
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤等の種々の添加
剤を含有させることができる。更に、前記感光層上に、
前記保護層を塗布、硬化させて成膜する。
【0060】また、電荷発生材料と電荷輸送材料の両方
を含有する感光層、所謂、単層感光層上に前記保護層を
塗布、硬化させて成膜することができる。
【0061】本発明の電子写真感光体を用いた電子写真
装置の具体例を図6に示す。この装置は、電子写真感光
体(以下、感光体という)11の周面上に一次帯電手段
13、像露光手段14、現像手段15及び転写手段16
が配置されている。
【0062】画像形成の方法は、まず、感光体11上に
接触配置されている一次帯電手段3に電圧を印加し、感
光体11表面を帯電し、像露光手段14によって原稿に
対応した画像を感光体11表面に露光し、静電潜像を形
成する。次に、現像手段15中のトナーを感光体11に
付着させることにより感光体11上の静電潜像を現像
(可視像化)される。更に、感光体11上に形成された
トナー像を供給された紙等の転写材17上に転写手段1
6によって転写し、転写材に転写されずに感光体11上
に残った残トナーをクリーナー等で回収する。近年、ク
リーナーレスシステムも研究され、残トナーを現像器等
で回収することもできる。
【0063】本発明においては、上述の感光体11、一
次帯電手段13、現像手段15及びクリーニング手段等
の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセス
カートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセ
スカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等
の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよ
い。例えば、一次帯電手段13、現像手段15及びクリ
ーニング手段の少なくとも一つを感光体11と共に一体
に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の
案内手段を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカート
リッジとすることができる。
【0064】この画像形成装置において、像露光手段1
4の光源はハロゲン光、蛍光灯、レーザー光、LED等
を用いることができる。また必要に応じて他の補助プロ
セスを加えてもよい。
【0065】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター
及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いる
ことができる。
【0066】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明をより
詳細に説明する。なお、実施例中の「部」及び「%」
は、質量部及び質量%を示す。
【0067】(実施例1〜4)30mmφ×260.5
mmのアルミニウムシリンダーを支持体として、この上
にポリアミド樹脂(商品名:アミランCM8000、東
レ(株)製)の5質量%メタノール溶液を浸漬法で塗布
し、膜厚が0.5μmの下引き層を設けている。次に、下
記構造式で示され、CuKαのX線回折のブラッグ角(2
θ±0.2゜)の9.0、14.2、23.9及び27.1
゜に強いピークを有するところの、
【0068】
【化13】 チタニルオキソフタロシアニン顔料4部(質量部、以下
同様)、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX―
1、積水化学(株)製)2部、および、シクロヘキサノ
ン80部を、1mmφガラスビーズ入りサンドミル装置
で、4時間ほど分散し、電荷発生層用分散液を調製し
た。これを浸漬法で塗布し、膜厚が0.3μmの電荷発
生層を形成した。次いで、下記構造式
【0069】
【化14】 の化合物10部、及び、ビスフェノールZ型ポリカーボ
ネート(商品名:Z―200、三菱ガス化学(株)製)
10部を、モノクロロベンゼン100部に溶解した。こ
の溶液を、前記電荷発生層上に塗布し、105℃、1時
間をかけて熱風乾燥して、17μmの電荷輸送層を形成
した。
【0070】次に、保護層として、エタノール150部
にポリテトラフルオロエチレン微粒子(平均粒径0.1
8μm)20部を加えて、サンドミルにて分散を行っ
た。その後、下記構造式で表す電荷輸送材料を70部溶
解した。
【0071】
【化15】 さらに、硬化性樹脂として、熱硬化型レゾール型フェノ
ール樹脂(商品名:PL−4852、アミン化合物触媒
使用、群栄化学工業(株)製)を固形分として100部
溶解して調合液とした。
【0072】この調合液を用いて、先の電荷輸送層上に
浸漬塗布法により、膜を形成し、145℃の温度で、1
時間、熱風乾燥して保護層を得た。このとき、得られた
電荷注入層の膜厚測定は、薄膜のため光の干渉による瞬
間マルチ測光システムMCPD―2000(大塚電子
(株)製)を用いて測定し、その膜厚は1、2、3、
4、7、10μmであった。感光体の膜の断面をSEM
などで直接観察測定することもできる。また、電荷注入
層調合液の分散性は良好で、膜表面はムラのない均一な
面であった。
【0073】試験の評価は、ヒューレット・パッカード
(株)製レーザージェット4000を一次帯電ローラー
への電圧の印加を外部電源によりできるように改造し
て、直流電圧のみを印加できるようにした。感光体の暗
電位が−600(V)になるように設定して評価を行っ
た。この時の感光体の保護層の膜厚は、1μm、3μ
m、7μm、及び、10μmの感光体を用いた。この時、
帯電部材へ印加した電圧は、それぞれ−1180
(V)、−1180(V)、−1210(V)、及び、
−1235(V)であった。この電子写真装置を用い
て、23℃/50%RHの環境下において、ハーフトー
ン画像(1ドット2スペース)で評価した。更に、30
℃/85%RH環境下において、初期のハーフトーン画
像、および、5000枚耐久後のハーフトーン画像で評
価を行った。
【0074】また、保護層上の弾性変形率We(OC
L)(%)、及び、感光層上の弾性変形率We(CT
L)(%)は、前述のドイツFISCHER(株)社製硬度計
(H100VP―HCU)を用いて、23℃/55%R
Hの環境下で前述の条件で測定した。
【0075】表面保護層を取り除く方法としては、キヤ
ノン(株)製ドラム研磨装置にてラッピングテープ(C
2000:富士写真フィルム(株)製)を用いて行った
が、これに限定されるものではない。感光層上の硬度測
定は、なるべく表面保護層を研磨しすぎて感光層まで研
磨しないように膜厚を順次測定しながら、また表面を観
察しながら、表面保護層がすべてなくなるところで測定
するのが好ましい。しかしながら、感光層の残膜厚が1
0μm以上あるときは、ほぼ同じ値が得られることは確
認されており、感光層を研磨しすぎても、感光層の残膜
厚が10μm以上ある場合は、ほぼ同じ値が得られる。
しかしながら、できるだけ表面保護層がなくなり、感光
層をできるだけ研磨しないような状態で測定するのがよ
り好ましい。このときの感光層の弾性変形率We(CT
L)の値は、43%であった。それらの結果を表1に示
す。
【0076】(実施例5、6)実施例1、2において、
表面保護層に用いる電荷輸送材料を下記式にかえた以外
は、実施例1、2と全く同様に行った。
【0077】
【化16】 (実施例7、8)実施例1、2において、表面保護層に
用いる硬化性樹脂をフェノール樹脂からメチルフェニル
ポリシロキサン(KF−50500CS:信越シリコー
ン(株)製)にかえた以外は、実施例1、2と全く同様
に行った。
【0078】(実施例9、10)実施例1、2におい
て、溶剤としてキシレンを50部加え、表面保護層に用
いる硬化性樹脂をフェノール樹脂からアクリルポリオー
ル(GR4026:関西ペイント(株)製)にかえて、
硬化剤として、ヘキサメチレンジイソシアネートを5部
添加した以外は、実施例1、2と全く同様に行った。
【0079】(実施例11、12)実施例7、8におい
て、メチルフェニルポリシロキサン(KF−50500
CS:信越シリコーン(株)製)の添加量を60部にか
えた以外は、実施例7、8と全く同様に行った。
【0080】(実施例13、14)実施例9、10にお
いて、アクリルポリオール(GR4026:関西ペイン
ト(株)製)の添加量を180部にかえて、硬化剤とし
て、ヘキサメチレンジイソシアネートを9部添加した以
外は、実施例9、10と全く同様に行った。
【0081】(比較例1、2)実施例7、8において、
メチルフェニルポリシロキサン(KF−50500C
S:信越シリコーン(株)製)の添加量を40部にかえ
た以外は、実施例7、8と全く同様に行った。
【0082】(比較例3、4)実施例9、10におい
て、アクリルポリオール(GR4026:関西ペイント
(株)製)の添加量を200部にかえて、硬化剤とし
て、ヘキサメチレンジイソシアネートを10部添加した
以外は、実施例9、10と全く同様に行った。
【0083】(実施例15〜17)実施例2において、
一次帯電の帯電部材に印加する電圧を、直流電圧のみの
印加から、直流電圧−600(V)に交番電圧を重畳
し、その交番電圧のピーク・ツー・ピーク電圧Vpp
(V)を1180(V)(2×Vth=2×580=1
160(V))、1450(V)、及び、1550
(V)に設定した以外は、実施例2と全く同様に行っ
た。
【0084】(実施例18〜20)実施例6において、
一次帯電の帯電部材に印加する電圧を、直流電圧のみの
印加から、直流電圧−600(V)に交番電圧を重畳
し、その交番電圧のピーク・ツー・ピーク電圧Vpp
(V)を1180(V)(2×Vth=2×580=1
160(V))、1450(V)、及び、1550
(V)に設定した以外は、実施例6と全く同様に行っ
た。
【0085】(実施例21〜23)実施例8において、
一次帯電の帯電部材に印加する電圧を、直流電圧のみの
印加から、直流電圧−600(V)に交番電圧を重畳
し、その交番電圧のピーク・ツー・ピーク電圧Vpp
(V)を1180(V)(2×Vth=2×580=1
160(V))、1450(V)、及び、1550
(V)に設定した以外は、実施例8と全く同様に行っ
た。
【0086】(実施例24〜26)実施例10におい
て、一次帯電の帯電部材に印加する電圧を、直流電圧の
みの印加から、直流電圧−600(V)に交番電圧を重
畳し、その交番電圧のピーク・ツー・ピーク電圧Vpp
(V)を1180(V)(2×Vth=2×580=1
160(V))、1450(V)、および、1550
(V)に設定した以外は、実施例10と全く同様に行っ
た。
【0087】(実施例27〜29)実施例12におい
て、一次帯電の帯電部材に印加する電圧を、直流電圧の
みの印加から、直流電圧−600(V)に交番電圧を重
畳し、その交番電圧のピーク・ツー・ピーク電圧Vpp
(V)を1180(V)(2×Vth=2×580=1
160(V))、1450(V)、および、1550
(V)に設定した以外は、実施例12と全く同様に行っ
た。
【0088】(実施例30〜32)実施例14におい
て、一次帯電の帯電部材に印加する電圧を、直流電圧の
みの印加から、直流電圧−600(V)に交番電圧を重
畳し、その交番電圧のピーク・ツー・ピーク電圧Vpp
(V)を1180(V)(2×Vth=2×580=1
160(V))、1450(V)、および、1550
(V)に設定した以外は、実施例14と全く同様に行っ
た。
【0089】(比較例5〜7)実施例21〜23におい
て、メチルフェニルポリシロキサン(KF−50500
CS:信越シリコーン(株)製)の添加量を40部にか
えた以外は、実施例21〜23と全く同様に行った。
【0090】(比較例8〜10)実施例24〜26にお
いて、アクリルポリオール(GR4026:関西ペイン
ト(株)製)の添加量を200部にかえて、硬化剤とし
て、ヘキサメチレンジイソシアネートを10部添加した
以外は、実施例24〜26と全く同様に行った。
【0091】(比較例11、12)実施例21〜23に
おいて、一次帯電の帯電部材に印加する電圧の交番電圧
のピーク・ツー・ピーク電圧Vpp(V)を1100
(V)、および、1600(V)に設定した以外は、実
施例21〜23と全く同様に行った。
【0092】(実施例33〜35)実施例2、16、1
7において、電荷輸送層のバインダーをZ200(平均
分子量20000)から平均分子量100,000にか
えた以外は、実施例2、16、17と全く同様に行っ
た。この時、表面保護層を取り除いたときの感光層上の
弾性変形率We(CTL)の値は、45%であった。
【0093】(比較例13〜15)実施例33〜35に
おいて、保護層に用いる樹脂をフェノール樹脂からメチ
ルフェニルポリシロキサン(KF−50500CS:信
越シリコーン(株)製)にかえ、さらにその添加量を4
0部にかえた以外は、実施例33〜35と全く同様に行
った。
【0094】(比較例16〜18)実施例33〜35に
おいて、保護層に用いる樹脂をフェノール樹脂からアク
リルポリオール(GR4026:関西ペイント(株)
製)の添加量を200部にかえて、硬化剤として、ヘキ
サメチレンジイソシアネートを10部添加した以外は、
実施例33〜35と全く同様に行った。
【0095】
【表1】
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
摩耗に対して優れた耐久性を有する表面保護層を有し、
かつ、特に高湿下においてフィルミングや画像ボケもな
く、また、紙粉等によるキズなどの問題もなく、高品位
の画質を保つことのできる電子写真感光体、及び、この
電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子
写真装置を提供することができた。
【0097】
【図面の簡単な説明】
【図1】一次帯電の印加電圧を直流電圧のみとしたとき
の、放電帯電と注入帯電の差を示す図である。
【図2】一次帯電の印加電圧を直流電圧に交番電圧を重
畳したときの、放電帯電と注入帯電の差を示す図であ
る。
【図3】フィッシャー硬度計による測定結果の硬さ値の
例を示す図である。
【図4】表面保護層上から測定した弾性変形率の保護層
膜厚依存状態を示す図である。(保護層膜厚0の位置
が、保護層を取り除いた後の感光層上の弾性変形率)
【図5】感光体の層構成を示す図である。
【図6】電子写真装置の具体例を示す図である。
【符号の説明】
1:表面保護層 2:電荷輸送層 3:電荷発生層 4:導電性支持体 5:結着層 6:下引き層 11:電子写真感光体 12:感光体回転軸 13:一次帯電手段 14:像露光手段 15:現像手段 16:転写手段 17:転写材 18:定着手段 19:クリーニング手段 20:前露光手段 21:カートリッジ枠 22:ガイドレール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 公博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池末 龍哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 大介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA04 AA05 AA06 AA08 AA28 BA12 BB06 BB29 BB30 BB31 BB33 BB35 BB57 CA06 CA33 FA27 2H200 FA02 FA09 GA23 HA02 HA22 HA28 HB12 HB48 NA02 NA06 NA09

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と該感光体に接触配置さ
    れた帯電用部材を有し、該感光体に該帯電用部材から直
    流電圧のみを印加することによって該感光体の表面を放
    電により帯電させるときに直流印加電圧Vdc(V)、
    該感光体の暗電位Vd(V)、及び放電開始電圧Vth
    (V)の関係が下記式(1) |Vdc|―|Vd| > |Vth|/2 (1) 【数1】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率) を満たす電子写真装置に用いる電子写真感光体におい
    て、該感光体は少なくとも導電性支持体上に感光層、及
    び、表面保護層を順次形成し、該表面保護層の膜厚d (m
    m) 、該表面保護層の弾性変形率We(OCL) (%)と該感
    光層の弾性変形率(CTL) (%)の関係が下記の近似式
    (2) −0.71×d+We(CTL)≦ We(OCL) ≦ 0.03×d3−0.89×d2+8.43×d+We(CTL ) (2) を満たすことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 電子写真感光体と該感光体に接触配置さ
    れた帯電用部材を有し、該感光体に該帯電用部材から直
    流電圧に交番電圧を重畳させた電圧を印加することによ
    って該感光体の表面を放電により帯電させるとき、交番
    電圧のピーク・ツー・ピーク電圧Vpp(V)が下記式
    (3) 2×Vth ≦ Vpp ≦ 2×Vth+ 400 (V) (3) 【数2】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率) を満足する電子写真装置に用いる電子写真感光体におい
    て、 該感光体は少なくとも導電性支持体上に感光層、及び、
    表面保護層を順次形成し、該表面保護層の膜厚d (mm)、
    該表面保護層の弾性変形率We(OCL) (%)と該感光層の
    弾性変形率(CTL) (%)の関係が下記の近似式(2) −0.71×d+We(CTL)≦ We(OCL) ≦ 0.03×d3−0.89×d2+8.43×d+We(CTL ) (2) を満たすことを特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】前記交番電圧のピーク・ツー・ピーク電圧
    Vpp(V)が下記式(4)を満足する請求項2に記載
    の電子写真感光体。 2×Vth ≦ Vpp ≦ 2×Vth+ 300 (V) (4)
  4. 【請求項4】 前記表面保護層が、樹脂を含有し、か
    つ、少なくとも電荷輸送材料又は導電性粒子のどちらか
    一方を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の電子写
    真感光体。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送材料がヒドロキシアルキル
    基及びヒドロキシアルコキシ基からなる群から選ばれる
    置換基の少なくとも1つを含有する請求項4に記載の電
    子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記電荷輸送材料がフェノール性残基の
    少なくとも1つを含有する請求項4に記載の電子写真感
    光体。
  7. 【請求項7】 前記ヒドロキシアルキル基及びヒドロキ
    シアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基の少なく
    とも1つを有する電荷輸送材料が、下記構造式(1)〜
    (3) 【化1】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ炭素数1〜8の枝分
    かれしてもよい2価の炭化水素基を表し、A、B、Dは
    それぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を有しても
    よいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、
    置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよ
    い複素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を表し、
    a、b、d、m、nは0または1である。) 【化2】 (式中、R4、R5、R6はそれぞれ炭素数1〜8の枝分
    かれしてもよい2価の炭化水素基を表し、E、Fはそれ
    ぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を有してもよい
    アルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換
    基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複
    素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を表し、e、
    f、gは0または1であり、p、q、rは0または1で
    あり、全てが同時に0になることはなく、Z1、Z2はそ
    れぞれハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル
    基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有し
    てもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基を
    示し、共同で環をなしてもよい。) 【化3】 (式中、R6、R7、R8、R9はそれぞれ炭素数1〜8の
    枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を表し、G、J、
    K、Lはそれぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を
    有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコ
    キシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
    してもよい複素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環
    を表し、g、h、j、k、q、r、sは0または1であ
    り、Z3、Z4はそれぞれハロゲン原子、置換基を有して
    もよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ
    基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有して
    もよい複素環基を示し、共同で環をなしてもよい。)の
    いずれかで表されるものである請求項5に記載の電子写
    真感光体。
  8. 【請求項8】 前記フェノール性残基を少なくとも1つ
    有する電荷輸送材料が、下記構造式(4)〜(6) 【化4】 (式中、R1は炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2価
    の炭化水素基を表し、R2は水素原子、置換基を有して
    もよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル
    基、置換基を有してもよいフェニル基を表し、Ar1
    びAr2は置換基を有してもよいアルキル基、置換基を
    有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリ
    ール基、置換基を有してもよい複素環基を表し、Ar3
    は2価の置換基を有してもよいアリーレン基、2価の置
    換基を有してもよい複素環基を表し、m及びnはそれぞ
    れ0または1であり、n=0のとき、m=0であり、A
    及びDはそれぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を
    有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコ
    キシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
    してもよい複素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環
    を表す。) 【化5】 (式中、R3は炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2価
    の炭化水素基を表し、Ar4及びAr5は置換基を有して
    もよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル
    基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有して
    もよい複素環基を表し、E及びGはそれぞれ置換基とし
    てハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置
    換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよ
    いアリール基、置換基を有してもよい複素環基を1つ以
    上有してもよいベンゼン環を表し、EとGは置換基を介
    して共同で環をなしてもよく、pは0または1であ
    る。) 【化6】 (式中、R4及びR5はそれぞれ炭素数1〜8の枝分かれ
    してもよい2価の炭化水素基を表し、Ar6は置換基を
    有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラル
    キル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
    してもよい複素環基を表し、J、K、L、及びMはそれ
    ぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を有してもよい
    アルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換
    基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複
    素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を表し、Jと
    K、及びLとMは置換基を介して共同で環をなしてもよ
    く、q及びrはそれぞれ0または1である。)のいずれ
    かで表される化合物である請求項6に記載の電子写真感
    光体。
  9. 【請求項9】前記樹脂が、硬化性樹脂である請求項4に
    記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記硬化性樹脂が、フェノール樹脂、
    アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、及
    び、シロキサン系樹脂からなる群から選ばれる少なくと
    も1種類である請求項9に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記フェノール樹脂が、レゾール型フ
    ェノール樹脂である請求項10に記載の電子写真感光
    体。
  12. 【請求項12】 前記レゾール型フェノール樹脂が、ア
    ンモニアまたはアミン化合物を用いて合成された樹脂で
    ある請求項11に記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記レゾール型フェノール樹脂が、ア
    ミン化合物を用いて合成された樹脂である請求項12に
    記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 前記硬化性樹脂が、熱により硬化する
    熱硬化性樹脂である請求項9に記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 前記表面保護層が、潤滑性粒子を含有
    する請求項1〜14のいずれかに記載の電子写真感光
    体。
  16. 【請求項16】 前記潤滑性粒子が、フッ素原子含有樹
    脂粒子、シリコーン粒子、シリコン粒子及びアルミナ粒
    子からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項
    15に記載の電子写真感光体。
  17. 【請求項17】 前記表面保護層の膜厚が1μm以上、
    かつ、7μm以下である請求項1〜16のいずれかに記
    載の電子写真感光体。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の電
    子写真感光体と該感光体に接触配置された帯電用部材を
    有し、該感光体に該帯電用部材から直流のみを印加する
    ことによって該感光体の表面を放電により帯電させると
    きに直流印加電圧Vdc(V)、該感光体の暗電位Vd
    (V)、及び放電開始電圧Vth(V)の関係が下記式
    (1) |Vdc|―|Vd| > |Vth|/2 (1) 【数3】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率) を満たす電子写真装置用プロセスカートリッジにおい
    て、 該感光体は少なくとも導電性支持体上に感光層、及び、
    表面保護層を順次形成し、該表面保護層の膜厚d (mm)、
    該表面保護層の弾性変形率We(OCL) (%)と該感光層の
    弾性変形率(CTL) (%)の関係が下記の近似式(2) −0.71×d+We(CTL)≦ We(OCL) ≦ 0.03×d3−0.89×d2+8.43×d+We(CTL ) (2) を満たすことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  19. 【請求項19】 請求項1〜17のいずれかに記載の電
    子写真感光体と該感光体に接触配置された帯電用部材を
    有し、該感光体に該帯電用部材から直流のみを印加する
    ことによって該感光体の表面を放電により帯電させると
    きに直流印加電圧Vdc(V)、該感光体の暗電位Vd
    (V)、及び放電開始電圧Vth(V)の関係が下記式
    (1) |Vdc|―|Vd| > |Vth|/2 (1) 【数4】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率)
    を満たす電子写真装置において、該感光体は少なくとも
    導電性支持体上に感光層、及び、表面保護層を順次形成
    し、該表面保護層の膜厚d (mm) 、該表面保護層の弾性
    変形率We(OCL) (%)と該感光層の弾性変形率(CTL)
    (%)の関係が下記の近似式(2) −0.71×d+We(CTL)≦ We(OCL) ≦ 0.03×d3−0.89×d2+8.43×d+We(CTL ) (2) を満たすことを特徴とする電子写真装置。
  20. 【請求項20】 請求項1〜17のいずれかに記載の電
    子写真感光体と該感光体に接触配置された帯電用部材を
    有し、該感光体に該帯電用部材から直流電圧に交番電圧
    を重畳させた電圧を印加することによって該感光体の表
    面を放電により帯電させるとき、交番電圧のピーク・ツ
    ー・ピーク電圧Vpp(V)が下記式(3) 2×Vth ≦ Vpp ≦ 2×Vth+400 (V) (3) 【数5】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率) を満足する電子写真装置用プロセスカートリッジにおい
    て、 該感光体は少なくとも導電性支持体上に感光層、及び、
    表面保護層を順次形成し、該表面保護層の膜厚d (mm)、
    該表面保護層の弾性変形率We(OCL) (%)と該感光層の
    弾性変形率(CTL) (%)の関係が下記の近似式(2) −0.71×d+We(CTL)≦ We(OCL) ≦ 0.03×d3−0.89×d2+8.43×d+We(CTL ) (2) を満たすことを特徴とする前記プロセスカートリッジ。
  21. 【請求項21】 請求項1〜17のいずれかに記載の電
    子写真感光体と該感光体に接触配置された帯電用部材を
    有し、該感光体に該帯電用部材から直流電圧に交番電圧
    を重畳させた電圧を印加することによって該感光体の表
    面を放電により帯電させるとき、交番電圧のピーク・ツ
    ー・ピーク電圧Vpp(V)が下記式(3) 2×Vth ≦ Vpp ≦ 2×Vth+400 (V) (3) 【数6】 D=L(感光体の膜厚μm)/K(感光層の比誘電率) を満足する電子写真装置において、 該感光体は少なくとも導電性支持体上に感光層、及び、
    表面保護層を順次形成し、該表面保護層の膜厚d (mm)、
    該表面保護層の弾性変形率We(OCL) (%)と該感光層の
    弾性変形率(CTL) (%)の関係が下記の近似式(2) −0.71×d+We(CTL)≦ We(OCL) ≦ 0.03×d3−0.89×d2+8.43×d+We(CTL ) (2) を満たすことを特徴とする電子写真装置。
  22. 【請求項22】前記交番電圧のピーク・ツー・ピーク電
    圧Vpp(V)が下記式(4)を満足する請求項20に
    記載のプロセスカートリッジ。 2×Vth ≦ Vpp ≦ 2×Vth+300 (V) (4)
  23. 【請求項23】前記交番電圧のピーク・ツー・ピーク電
    圧Vpp(V)が下記式(4)を満足する請求項21に
    記載の電子写真装置。 2×Vth ≦ Vpp ≦ 2×Vth+300 (V) (4)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007079303A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体及びその製造方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
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