JP3227230B2 - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP3227230B2
JP3227230B2 JP28637492A JP28637492A JP3227230B2 JP 3227230 B2 JP3227230 B2 JP 3227230B2 JP 28637492 A JP28637492 A JP 28637492A JP 28637492 A JP28637492 A JP 28637492A JP 3227230 B2 JP3227230 B2 JP 3227230B2
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置に関する
ものであり、詳しくは、電子写真感光体に接触した帯電
部材により接触帯電する電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法において、例えばセレン、
硫化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコン、有
機光導電体などの電子写真感光体に帯電、露光、現像、
転写、定着、クリーニングなどの基本的プロセスを行う
ことにより画像を得る際、帯電プロセスは従来より殆ど
金属ワイヤーに高電圧(DC5〜8KV)を印加し発生
するコロナにより帯電を行っている。しかし、この方法
ではコロナ発生時にオゾンやNOX などのコロナ生成物
により感光体表面を変質させ画像ボケや劣化を進行させ
たり、ワイヤーの汚れが画像品質に影響し、画像白抜け
や黒スジを生じる等の問題があった。特に感光層が有機
光導電体を主体として構成される電子写真感光体は、他
のセレン感光体やアモルファスシリコン感光体に比べて
化学的安定性が低く、コロナ生成物にさらされると化学
反応(主に酸化反応)が起こり劣化しやすい傾向にあ
る。従って、コロナ帯電下で繰り返し使用した場合には
前述の劣化による画像ボケや感度の低下によるコピー濃
度薄が起こり耐印刷寿命が短かくなる傾向にあった。
【0003】また、コロナ帯電では電力的にも感光体に
向かう電流がその5〜30%にすぎず、殆どがシールド
板に流れ帯電手段としては効率の悪いものであった。
【0004】このような問題点を補うために、コロナ放
電器を利用しないで特開昭57−178267号公報、
特開昭56−104351号公報、特開昭58−405
66号公報、特開昭58−139156号公報、特開昭
58−150975号公報などに提案されているよう
に、接触帯電させる方法が研究されている。
【0005】具体的には、感光体表面に1〜2KV程度
の直流電圧を外部より印加した導電性弾性ローラ等の帯
電部材を接触させることにより感光体表面を所定の電位
に帯電させるものである。
【0006】しかしながら、接触帯電方法は多数の提案
があるにもかかわらず、市場実績は全くない。その理由
としては帯電の不均一性、直接電圧を印加することによ
る感光体の放電絶縁破壊の発生が原因として挙げられ
る。帯電の不均一性は、感光体表面の各部に均一な帯電
がなされず斑点状や、スジ状の帯電ムラを生じてしまう
もので、正現像方式の場合に起こる白ポチ(ベタ黒画像
に白い斑点やスジがあられる現象)、または反転現像方
式の場合に起こるかぶりと、といった画像欠陥になる。
【0007】さらには、電荷輸送層の膜厚差による帯電
能の差が従来のコロナ帯電系よりも顕著に現れる。そし
てコロナ帯電系では、感光体と金属ワイヤーの距離を帯
電能の異なりにより傾けることなどが可能であるが、
帯電系ではその構造上不可能である。そのため、暗部
電位の差が生じ易く、この差が画像濃度の差の原因とな
り、画像欠陥となる。
【0008】このような問題点を解決して帯電の均一性
を向上させるために、直流電圧に交流電圧を重畳して帯
電用部材に印加する方法が提案されている(特開昭63
−149668号)。この帯電方法は、直流電圧
(VDC)に交流電圧(VAC)を重畳することによって脈
流電圧を印加して均一な帯電を行うものである。
【0009】この場合、帯電の均一性を保持して、正現
像方式における白ポチ、反転現像方式における黒ポチ、
かぶりといった画像欠陥を防ぐためには、重畳する交流
電圧が、直流電圧の2倍以上のピーク間電位差(V
P-P )をもっていることが必要である。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、画
像欠陥を防ぐために、重畳する交流電圧を上げていく
と、脈流電圧の最大印加電圧によって、感光体内部のわ
ずかな欠陥部位において放電絶縁破壊が起こってしまう
ことがあった。特に感光体が絶縁耐圧の低いOPC感光
体の場合には、この絶縁破壊が著しい。この場合、正現
像方式においては接触部分の長手方向にわたって画像が
白ヌケし、反転現像方式においては黒オビが発生してし
まう。さらにピンホールがある場合、そこの部位が導通
路となって電流がリークして帯電部材に印加された電圧
が降下してしまうという問題点があった。
【0011】本発明の目的は、感光体を接触帯電より帯
電する電子写真装置において、感光体のリークによる画
像欠陥などがなく、耐印刷寿命が長くかつ、帯電能がよ
り均一化された感光体により高品質のコピー画像を安定
して供給できる電子写真装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点について検討を重ねた結果、感光体に帯電用部材から
接触帯電する際に直流電圧のみ印加する電子写真装置
において、感光体を改良することにより問題点を解決で
きることを見い出した。
【0013】すなわち、本発明は、電子写真感光体と該
感光体に接触配置された帯電用部材を有し、該帯電用部
材に直流電圧のみを印加することにより該感光体を帯電
する電子写真装置において、該感光体の画像形成領域の
電荷輸送層の最大膜厚と最小膜厚の差が1.0μm以下
であり、該感光体の電荷発生層が下記構造式で示される
化合物のいずれか一方を含有することを特徴とする電子
写真装置である。
【外3】
【外4】
【0014】以下に本発明を詳細に説明する。
【0015】電子写真感光体に対して帯電用部材を接触
させて、直流電圧のみを印加して帯電する接触帯電法
は、電荷輸送層の膜厚が厚くなると帯電能を示す帯電電
圧の絶対値が低くなり、逆に膜厚が薄いと帯電能は高く
なる。また、一般に光を照射した際の光の減衰量、すな
わち感度は、電荷輸送層の膜厚が厚いほど高くなる。す
なわち感光体表面の帯電電位が同一のとき、同一の光量
が照射されたとしても電荷輸送層が厚ければ表面電位の
絶対値はより低い値となる。言いかえれば、電荷輸送層
が厚い時は、光照射後の電位の絶対値がより低いため、
正現像系では画像濃度がより薄くなり、電荷輸送層が薄
い時は、画像濃度がより濃くなってしまい、結果として
同一濃度の原稿でも得られる印字濃度、または複写濃度
が不均一なものとなってしまう。とくに従来のコロナ帯
電系で用いる感光体は、電荷輸送層の膜厚の最大膜厚と
最小膜厚の差が2μm〜3μm程度でも、上に示した事
柄より問題を回避できた。しかし、接触帯電系では、帯
電部材と感光体の位置関係によっては帯電を制御でき
ず、特に直流電圧のみを印加する系では感光体の電荷輸
送層をより均一にする必要がある。すなわち、感光体の
電荷輸送層の画像形成領域の最大膜厚と最小膜厚の差を
1.0μm以下とすることにより、実用上の印字または
複写の画像の均一性が維持できる。
【0016】図1は本発明の電子写真装置の基本構成を
示す。帯電用部材1は、電子写真感光体2と接触配置し
ており、接属されている外部電源3から印加される電圧
により、感光体2に対して帯電を行う。
【0017】本発明で使われる帯電用部材1の形状とし
ては、図1に示すようなローラーの他、ブレード状、ベ
ルト状などいずれの形状をとっても良く、電子写真装置
の仕様、形態に合わせて選択可能である。また、この帯
電用部材の材質としては、アルミニウム、鉄、銅などの
金属、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリテオフェン
などの導電性高分子材、カーボン、金属などを分散させ
て導電性処理したゴムや人工繊維、またはポリカーボネ
ート、ポリビニル、ポリエステルなどの絶縁性物質の表
面を金属や他の導電性物質によってコートしたものなど
を用いることができる。帯電用部材の体積抵抗値として
は、100 〜1012Ω・cm、特には102 〜1010Ω
・cmの範囲が好ましい。
【0018】図2は帯電用部材を感光体に圧接するため
の帯電ユニットの具体例である。ローラー形状帯電用部
材1は、支点4を介してスプリング5の作用によって感
光体に圧接できるようになっており、帯電用部材1の中
心部にある芯金6は接触する給電ブラシ7によって電圧
を供給される。
【0019】図3、図4および図5は、本発明の電子写
真感光体の典型的な構成を示すものであり、感光層が有
機光導電体を主成分として構成されている。
【0020】有機光導電体としては、ポリビニルカルバ
ゾールなどの有機光導電性ポリマーを用いたもの、ある
いは低分子量の有機光導電性物質を結着剤樹脂中に含有
したものなどがある。
【0021】図3の電子写真感光体は、導電性支持体1
0上に感光層11が設けられており、この感光層11
は、結着剤樹脂中に電荷発生物質12を分散含有した電
荷発生層13と、電荷輸送物質(図示せず)を含有した
電荷輸送層14の積層構造である。この場合、電荷輸送
層14は、電荷発生層13の上に積層されている。
【0022】図4の電子写真感光体は、図3の場合と異
なり、電荷輸送層14は、電荷発生層13の下に積層さ
れている。この場合、電荷発生層13中には電荷輸送物
質が含有されていてもよい。
【0023】図5の電子写真感光体は、導電性支持体1
0上に感光層11が設けられており、この感光層11
は、結着剤樹脂中に電荷発生物質12と電荷輸送物質
(図示せず)が含有されている。
【0024】これらのうち図3に示すように導電性支持
体10側より電荷発生層13、次いで電荷輸送層14の
順で積層されている構造の感光体が本発明においては好
ましい。
【0025】導電性支持体10としては、アルミニウ
ム、ステンレスなどの金属、紙およびプラスチックなど
の円筒状シリンダー、シートまたはフィルムなどが用い
られる。また、これらの円筒状シリンダー、シートまた
はフィルムは、必要に応じて導電性ポリマー層あるいは
酸化スズ、酸化チタン、銀粒子などの導電性粒子を含有
する樹脂層を有していてもよい。
【0026】また、導電性支持体と感光層の間には、バ
リアー機能と接着機能を持つ下引層を設けることができ
る。
【0027】下引層は感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護な
どのために形成される。その膜厚は0.2〜2μm程度
である。
【0028】本発明においては、電荷発生物質として、
下記構造式で示される化合物のいずれか一方が用いられ
る。
【外5】
【外6】
【0029】電荷輸送物質としては、ヒドラゾン系化合
物、ピラゾリン系化合物、スチリル系化合物、オキサゾ
ール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリールメタ
ン系化合物、ポリアリールアルカン系化合物などを用い
ることができる。
【0030】電荷発生層13は、前記の電荷発生物質を
0.3〜4倍量の結着剤樹脂、および溶剤と共に、ホモ
ジナイザー、超音波、ボールミル、振動ボールミル、サ
ンドミル、アトライター、ロールミルなどの方法でよく
分散し、塗布、乾燥されて形成される。その厚みは5μ
m以下、特には0.01〜1μmの範囲が好ましい。
【0031】電荷輸送層14は一般的には前記の電荷輸
送物質と結着剤樹脂を溶剤に溶解し、塗布して形成す
る。電荷輸送物質と結着剤樹脂との混合割合は2:1〜
1:2程度である。溶剤としてはアセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなど
のエステル類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素類、クロルベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素など
の塩素系炭化水素類などが用いられる。この溶液を塗布
する際には、例えば浸漬コーティング法、スプレーコー
ティング法、スピンナーコーティング法等のコーティン
グ法を用いることができ、乾燥は10℃〜200℃、好
ましくは20℃〜150℃の範囲の温度で5分〜5時
間、好ましくは10分〜2時間の時間で送風乾燥または
静止乾燥下で行うことができる。生成した電荷輸送層の
膜厚は5〜30μm、特には10〜25μmの範囲が好
ましい。
【0032】電荷輸送層14を形成するのに用いられる
結着剤樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、
ポリエステル、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレー
ト、ポリサルホン、ポリフェニレンオキシド、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、および不飽和
樹脂等から選ばれる樹脂が好ましい。特に好ましい樹脂
としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリカーボネー
ト樹脂またはジアリルフタレート樹脂が挙げられる。
【0033】また、電荷発生層あるいは電荷輸送層に
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤など種々の添加
剤を含有させることができる。
【0034】本発明における電子写真感光体の表面を粗
面にする方法としては、研磨剤を用いたり、サンドブラ
スト法などによる機械的な研磨方法の他、感光体の表面
層中に金属酸化物や樹脂粉体などの電気的に不活性な粒
子を分散する方法、あるいは表面層にコアセルベーショ
ンを生じさせる方法などを用いることができる。
【0035】本発明の電子写真装置を用いた画像形成装
置の具体例を図6に示す。この装置は、電子写真感光体
2の周面上にローラー形状帯電用部材1、像露光手段1
5、現像器16、給紙ローラーと給紙ガイド17、転写
帯電器(接触帯電型または、コロナ帯電型)18、クリ
ーナー19、前露光手段20が配置されている。画像形
成の方法は、まず、電子写真感光体2上に接触配置され
ている帯電用部材1に電圧を印加し、感光体2表面を帯
電し、像露光手段15によって原稿に対応した画像を感
光体2に像露光し、静電潜像を形成する。次に、現像器
16中のトナーを感光体2に付着させることにより感光
体2上の静電潜像を現像(可視像化)する。さらに感光
体2上に形成されたトナー像を給紙ローラーと給紙ガイ
ド17を通して供給された紙などの転写材上に転写帯電
器18によって転写し、クリーナー19によって、転写
材に転写されずに感光体2上に残った残トナーを回収す
る。なお、感光体内部に残留電荷が残るような場合に
は、前露光手段20によって感光体2に光を当て除電し
たほうがよい。一方、トナー像が形成された転写材は搬
送部21によって定着器(不図示)に送られてトナー像
が定着される。
【0036】この画像形成装置において、像露光手段1
5の光源はハロゲン光、蛍光灯、レーザー光などを用い
ることができる。また必要に応じて他の補助プロセスを
加えてもよい。
【0037】本発明の電子写真装置は、複写機だけでな
くレーザービームプリンター、CRTプリンター、電子
写真製版システムなど電子写真応用分野に広く適用する
ことができる。
【0038】
【実施例】比較例1、1 電子写真感光体を以下のようにして作成した。
【0039】φ30mm×346mmのアルミニウムシ
リンダーを支持体として、これにポリアミド樹脂(商品
名:アミランCM8000、東レ製)の5%メタノール
溶液を浸漬法で塗布し、0.5μm厚の下引層を設け
た。
【0040】次に下記構造式
【0041】
【外1】 のビスアゾ顔料を5部(重量部、以下同様)、ポリビニ
ルブチラール樹脂(品名:エスレックBL−S、積水化
学(株))2部およびシクロヘキサノン150部を1φ
ガラスビーズを用いたサンドミル装置で20時間分散し
た。この分散液にテトラヒドロフラン200部を加え
た。これを浸漬塗布にて、前記下引層上に塗布した。膜
厚は、塗布された電荷発生層の濃度として画像領域を1
cm間隔に反射濃度計(マクベス社製モデル:RD−9
14)で測定し、最大濃度と最小濃度を差を0.02以
下とした。
【0042】次いで下記構造式のスチリル化合物を10
【0043】
【外2】 およびビスフェノールZ型ポリカーボネイト(品名:Z
−200、三菱ガス化学(株))10部をモノクロロベ
ンゼン40部およびジクロロメタン20部に溶解した。
この溶液を浸漬塗布法にて前記電荷発生層上に塗布し、
110℃、1時間熱風乾燥し、電荷輸送層を形成した。
この時の塗工引き上げ速度を高速から低速へ適宜連続的
に変化させながら塗工した。
【0044】得られた感光体の電荷輸送層の膜厚をフィ
ッシャー製膜厚計(タイプ=EC)で測定した。測定位
置は画像領域における長手方向に1cm間隔とした。さ
らに感光体周方向を90°ずつ4方向から測定し、最大
膜厚差が0.8μmのものをサンプル、1.3μmの
ものをサンプルとした。
【0045】比較例2、2 比較 例1、1においてのアゾ顔料を下に示す構造式
のものとした以外は同様に作製した。
【0046】
【外3】
【0047】最大膜厚差が0.5μmのものをサンプル
、1.1μmのものをとした。
【0048】比較例および比較例2 最大膜厚と最小膜厚が、1.5μmを越えるものとした
以外は比較例1、1および比較例、2と同様
にしてサンプルを作製した。
【0049】このように作製した各々の感光体を接触
電系に改造した複写機(NP−2020改キヤノン
(株)製)に装着して複写画像を評価した。ここで使用
した複写機の一次帯電系は、前述のローラー形状帯電部
材を用い、帯電ユニットに印加する電圧は直流−150
0Vとした。複写画像は、ハーフトーンとしてその画像
の均一性を反射濃度計(東京電色(株)モデルTC−6
D)で評価した。白紙を100、ベタ黒を0として設定
して得られた画像中の最大濃度と最小濃度の差で評価し
た。
【0050】
【表1】 表1に示すように電荷輸送層の膜厚差を小さくしたもの
は、得られた画像の濃度がより均一である
【0051】実施例1、比較例3 次に電子写真感光体を以下のようにして作製した。
【0052】φ30mm×254mmのアルミニウムシ
リンダーを支持体として、これにポリアミド樹脂(商品
名:アミランCM8000、東レ製)の5%メタノール
溶液を浸漬法で塗布し、1.0μm厚の下引層をもうけ
た。
【0053】次に下記構造式
【0054】
【外4】 のビスアゾ顔料を5部(重量部、以下同様)、ポリビニ
ルブチラール樹脂(商品名;エスレック積水化学(株)
製)2部およびシクロヘキサノン150部を1φガラス
ビーズを用いたサンドミル装置で20時間分散した。こ
の分散液にメチルエチルケトン100部を加えて、浸漬
塗布法にて下引層上に塗布した。
【0055】この電荷発生層の膜厚と比較例1、1
で示した方法と同様に測定し、最大濃度と最小濃度の差
を0.02以下とした。
【0056】次いで下記構造式の化合物を10部
【0057】
【外7】 およびビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(品
名:Z−200、三菱ガス化学)10部をモノクロロベ
ンゼン40部、ジクロロメタン20部に溶解した。この
溶液を浸漬塗布法にて前記電荷発生層上に塗布し、11
0℃で1時間乾燥し、電荷輸送層を形成した。ここで
例1、1と同様に塗布速度等を変化させて各種膜
厚差をもつ感光体を作製した。得られた感光体の膜厚も
実施例1と同様に測定した。
【0058】実施例2、比較例4 実施例において、電荷発生材を次の構造式に示される
化合物とした以外は同様に感光体を作製した。
【0059】
【外6】
【0060】比較例3 および比較例 最大膜厚と最小膜厚が1.5μmを越えるものとした以
外は実施例およびの場合と同様にサンプルを作製し
た。
【0061】このように作製した各々の感光体をレーザ
ービームプリンター(LBP−LX改造機・キヤノン
(株))に装着して印字画像を評価した。ここで用いた
プリンターは、一次帯電系を変更しており、帯電印加電
圧を直流−1500Vとした。
【0062】印字画像はハーフトーンとして比較例1
、1および比較例、2の時と同様に反射濃度
で評価した。
【0063】
【表2】 この表2に示すように、この例の場合も電荷輸送層の膜
厚差を小さくしたものは、得られた画像の濃度がより均
一である。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、直接帯電系における
感光体の電荷輸送層の最大膜厚と最小膜厚の差を1.0
μm以下とし、電荷発生層に下記構造式で示される化合
物のいずれか一方を含有させることにより画像濃度を均
一化することができる。
【外8】
【外9】
【図面の簡単な説明】
【図1】接触帯電方式の概略図である。
【図2】ローラー帯電装置の概略図である。
【図3】積層型(順層)感光体の層構成を示す図であ
る。
【図4】積層型(逆層)感光体の層構成を示す図であ
る。
【図5】単層型感光体の層構成を示す図である。
【図6】接触帯電方式の電子写真装置の一例の概略構成
図である。
【符号の説明】
1 帯電用部材 2 電子写真感光体 3 外部電源 4 支点 5 スプリング 6 芯金 7 給電ブラシ 10 導電性支持体 11 感光層 12 電荷発生物質 13 電荷発生層 14 電荷輸送層 15 像露光手段 16 現像器 17 給紙系 18 転写帯電器(接触帯電型またはコロナ帯電型) 19 クリーナー 20 前露光手段 21 搬送部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 15/02 101 G03G 15/02 101 (72)発明者 大森 弘之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−336540(JP,A) 特開 平3−10266(JP,A) 特開 平3−10267(JP,A) 特開 平6−130683(JP,A) 特開 平2−228669(JP,A) 特開 昭60−216362(JP,A) 特開 昭59−224868(JP,A) 特公 昭44−14872(JP,B1) 特公 昭48−43820(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と該感光体に接触配置さ
    れた帯電用部材を有し、該帯電用部材に直流電圧のみを
    印加することにより該感光体を帯電する電子写真装置に
    おいて、該感光体の画像形成領域の電荷輸送層の最大膜
    厚と最小膜厚の差が1.0μm以下であり、該感光体の
    電荷発生層が下記構造式で示される化合物のいずれか一
    方を含有することを特徴とする電子写真装置。 【外1】 【外2】
JP28637492A 1992-10-23 1992-10-23 電子写真装置 Expired - Fee Related JP3227230B2 (ja)

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