JP2946114B2 - 帯電用部材 - Google Patents

帯電用部材

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JP2946114B2 JP31269590A JP31269590A JP2946114B2 JP 2946114 B2 JP2946114 B2 JP 2946114B2 JP 31269590 A JP31269590 A JP 31269590A JP 31269590 A JP31269590 A JP 31269590A JP 2946114 B2 JP2946114 B2 JP 2946114B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は帯電用部材に関し、特には電子写真法におけ
る1次帯電用、転写帯電用、除電帯電用に用いられる帯
電用部材に関する。
[従来の技術] 電子写真感光体を用いた電子写真プロセスにおける帯
電プロセスは、従来より殆ど金属ワイヤーに高電圧(DC
5〜8KV)を印加し発生するコロナにより帯電を行なって
いる。しかし、この方法ではコロナ発生時にオゾンやNO
x等のコロナ生成物により感光体表面を変質させ画像ボ
ケや劣化を進行させたり、ワイヤーの汚れが画像品質に
影響し、画像白抜けや黒スジを生じる等の問題があっ
た。一方、電力的にも感光体に向う電流は、その5〜30
%にすぎず、殆どがシールド板に流れ帯電手段としては
効率の悪いものであった。
こうした欠点を補うために直接帯電させる方法が研究
され多数提案されている(特開昭57−178267号公報、特
開昭56−104351号公報、特開昭58−40566号公報、特開
昭58−139156号公報、特開昭58−150975号公報等)。し
かし実際には感光体を上記のような接触帯電法により帯
電処理しても感光体表面の各部均一な帯電はなされず、
斑点状帯電ムラを生じる。例えば反転現像方式では、そ
の斑点状帯電ムラ状態の感光体に光像露光以下のプロセ
スを適用しても出力画像は斑点状帯電ムラに対応した斑
点上の黒点画像となり、正規像方式では斑点状ムラに対
して斑点状の白点画像となり高品位な画像を得られてい
ない。
また直接帯電方法は、多数の提案があるにもかかわら
ず、市場実績が全くない。その理由として帯電の均一
性、直接電圧を印加することによる感光体の放電絶縁破
壊等の発生が挙げられる。放電絶縁破壊による1つの破
壊点は、例えば円筒状感光体の場合、軸方向全体の帯電
がその破壊点に流れ帯電しなくなる欠点があった。
この絶縁破壊を防止するために表面に樹脂層を形成さ
せる方法も報告されている。(特開平1−205180号公
報、特開平1−211779号公報)しかし、これらの材料も
低温低湿下での抵抗の変動が大きく、帯電性が不安定で
あったり、有機感光体と接触させて用いると、有機感光
体と帯電用部材の表面同士の樹脂が相溶化し、固着して
しまうなどの欠陥を持っていた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上述の如き欠点を解決し帯電の不均一による
斑点状かぶり、感光体の放電絶縁破壊による画像欠陥等
の発生のない高品位の画像を安定して供給できる帯電用
部材を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] すなわち、本発明は、導電性基体上に導電性弾性層を
持つ帯電用部材において、導電性弾性層の上に脂肪族メ
ルカプタンを含有する樹脂層を有することを特徴とする
帯電用部材である。
従来の帯電用部材は表面がゴムやポリウレタンで構成
されていたため、電子写真感光体と接触しておくと感光
体と帯電用部材が固着したり、硬い表面であるとしわが
発生したりして、画像欠陥を生じていた。しかし、上記
構成とすることで、電子写真感光体との付着性が少な
く、かつ柔軟性もあるので高画質の画像を与え、トナー
汚れも少なく、低温低湿下でも樹脂層の体積抵抗の変動
が少なく、安定した帯電用部材として用いることができ
る。
以下本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の帯電用部材は、第1図に示すよう導電性基体
1上に多層構成をとっていることを、基本形態としてい
る。導電性基体1としては、鉄、銅、ステンレスなどを
用いることができる。
導電性弾性層2としてはアルミニウム、鉄、銅等の金
属、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフエン等
の導電性高分子、カーボン、金属等を分散させて導電性
処理したゴムや絶縁性樹脂、又はポリカーボネート、ポ
リエステル等の絶縁性樹脂やゴムの表面を金属や他の導
電性物質によってラミネートコートしたものなどを用い
ることができる。また、この導電性弾性層2は必要に応
じて機能分離したような多層構成であってもよい。導電
性弾性層2の体積抵抗としては100〜1011Ω・cm、特に1
02〜1010Ω・cmの範囲が好ましい。
本発明の樹脂層3に用いられる樹脂は、必要に応じて
選択されるが、例えばポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリスチレ
ン、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリアクリレー
ト、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂の他、フェノール
樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、
あるいは光硬化性樹脂等が挙げられる。
樹脂層3に含有させる脂肪族メルカプタンとしては炭
素数4以上、好ましくは炭素数10〜20のものが用いら
れ、これらの具体的化合物としては、例えばn−オクチ
ルメルカプタン、n−ノニルメルカプタン、n−デシル
メルカプタン、n−セチルメルカプタン、、n−オクタ
デカンチオール等のメルカプタンがあるが、本発明にお
いては特にn−オクタデカンチオール、n−セチルメル
カプタンを用いることが望ましい。
脂肪族メルカプタの含有量は、好ましくは10ppm〜1
%である。
樹脂層3の体積抵抗率は106〜1012Ω・cmの範囲が好
ましい。また特開昭62−230334号公報に示されるように
樹脂層3の体積抵抗率は樹脂層3に接する導電性弾性層
2の体積抵抗率より大きいことが好ましい。樹脂層3の
膜厚は5〜500μm、特には20〜200μmの範囲が好まし
い。
さらに、第2図のように帯電用部材の表面に帯電用部
材を保護するために保護層4を設けても良い。この保護
層4は樹脂層で形成され、内部に導電性を制御するため
の導電粒子や帯電用部材の表面粗さを制御するための不
溶性の樹脂粉体5を混合しても良い。
帯電用部材の形状は、ローラー形状やブレード形状な
どいずれでもよく、例えば第3図のようにブレード形状
帯電用部材の場合、導電性板金1bの上に導電性弾性層
2、樹脂層3を設け、更に、保護層を設けても良い。し
かし、均一帯電の点ではローラー形状が好ましい。
本発明の帯電用部材は、一次帯電用、転写帯電用、除
電帯電用いずれにも好適である。
本発明の帯電用部材を一次帯電用部材に用いる場合、
例えば第4図に示すような電子写真装置に適用すること
ができる。この装置は、電子写真感光体12の周面上に一
次帯電用部材14、像露光手段7、現像手段8、転写帯電
手段9、クリーニング手段10、前露光手段11が配置され
ている。
電子写真感光体12上に接触配置されている一次帯電用
部材14に、外部より電圧(例えば200V以上2000V以下の
直流電圧とピーク間電圧4000V以下の交流電圧を重畳し
た脈流電圧)を印加し、電子写真感光体12表面を帯電さ
せ、像露光手段7によって原稿上の画像を電子写真感光
体12に像露光し静電潜像を形成する。次に現像手段8中
の現像剤を電子写真感光体12に付着させることにより、
電子写真感光体12上の静電潜像を現像(可視像化)し、
さらに電子写真感光体12上の現像剤を転写帯電手段9に
よって紙などの被転写部材13に転写し、クリーニング手
段10によって転写時に紙に転写されずに電子写真感光体
12上に残った現像剤を回収する。
このような電子写真プロセスによって画像を形成する
ことができるが、電子写真感光体12に残留電荷が残るよ
うな場合には、1次帯電を行なう前に前露光手段11によ
って電子写真感光体12に光を当て残留電荷を除電したほ
うがよい。
本発明の帯電用部材を転写帯電に用いる場合、例え
ば、第5図に示すような電子写真装置に適用することが
できる。この装置は、電信写真感光体12の周面上に一次
帯電用コロナ帯電器6、像露光手段7、現像手段8、転
写帯電用部材15、クリーニング手段10、前露光手段11が
配置されている。
電子写真感光体12上に接触配置されている転写帯電用
部材15に電圧(例えば直流電圧400〜1000V)を印加し電
子写真感光体12上の現像剤を紙などの被転写部材に転写
することができる。
本発明の帯電用部材を除電帯電に用いる場合、例え
ば、第6図に示すような電子写真装置に適用することが
できる。この装置は、電子写真感光体12の周面上に一次
帯電用コロナ帯電器6、像露光手段7、現像手段8、転
写帯電用コロナ帯電器9、クリーニング手段10が配置さ
れている。
電子写真感光体12上に接触配置されている除電帯電用
部材16に電圧(例えば交流ピーク間電圧500〜2000V)を
印加し電子写真感光体12上の電荷を除電することができ
る。
電子写真感光体12は、導電性支持体上に感光層を設け
た構成を基本としている。導電性支持体としては、支持
体自体が導電性を持つもの、例えばアルミニウム、アル
ミニウム合金、ステンレス、クロム、チタンなどを用い
ることができ、そのほかにアルミニウム、アルミニウム
合金、酸化インジウム−酸化錫合金などを真空蒸着によ
って被膜形成された層を有する前記導電性支持体やプラ
スチック、導電性粒子(例えばカーボンブラック、酸化
錫粒子など)を適当なバインダーとともにプラスチック
や紙に含浸した支持体、導電性バインダーを有するプラ
スチックなどを用いることができる。
導電性支持体と感光層の中間に、バリヤー機能と接着
機能をもつ下引層を設けることもできる。下引層はカゼ
イン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチ
レン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ゼラチン、酸化アルミニウムなどによって形成でき
る。下引層の膜厚は5μm以下、好ましくは0.5〜3μ
mが適当である。下引層はその機能を発揮するために
は、比抵抗が107Ω・cm以上であることが望ましい。
感光層はたとえば、有機光導電体、アモルファスシリ
コン、セレンなどの光導電体を必要に応じて結着剤と共
に塗料化して塗布形成または真空蒸着によってされる。
また、有機光導電体を用いる場合、露光により電荷担体
を発生する電荷発生層と発生した電荷担体を輸送する能
力を持つ電荷輸送層との組み合わせからなる感光層も有
効に用いることができる。
電荷発生層は、アゾ顔料、キノン顔料、キノンアニン
顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダ
ゾール顔料、フタロシアニン顔料、キナクドリン顔料な
どの電荷発生材料の1種類あるいは2種類以上を蒸着す
るか、または適当なバインダーと共に(バインダーが無
くても可)分散し塗工によって形成できる。
バインダーは広範囲な絶縁性樹脂または有機光導電性
ポリマーから選択できる。たとえば絶縁性樹脂としては
ポリビニルブチラール、ポリアリレート(ビスフェノー
ルAとフタル酸の縮重合体等)、ポリカーボネート、ポ
リエステル、フエノキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリアク
リルアミド樹脂、ポリアミド、セルロース系樹脂、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコ
ールなどをあげることができる。また、有機光導電性ポ
リマーとしては、カルバゾール、ポリビニルアントラセ
ン、ポリビニルピレンなどを挙げられる。
電荷発生層の膜厚は0.01〜15μm、好ましくは0.05〜
5μmであり、電荷発生層と結着剤との重量比は10:1〜
1:20である。
電荷発生層用塗料に用いる溶剤は、使用する樹脂や電
荷輸送材料の溶解性や分散安定性から選択されるが、有
機溶剤としてはアルコール類、スルホキシド類、エーテ
ル類、エステル類、脂肪族ハロゲン化炭化水素類あるい
は芳香族化合物などを用いることができる。
塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコーティング
法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティン
グ法などのコーティング法を用いて行なうことができ
る。
電荷輸送層は、電荷輸送材料を成膜性のある樹脂に溶
解させて形成される。本発明に用いられる有機の電荷輸
送材料の例としては、ヒドラゾン系化合物、スチルベン
系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合
物、チアゾール系化合物、トリアリールメタン系化合物
などが挙げられる。これらの電荷輸送物質は1種または
2種以上組み合わせて用いることができる。
電荷輸送層に用いる結着剤の例としては、フエノキシ
樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルブチラール、ポ
リアリレート、ポリスルホン、ポリアミド、アクリル樹
脂、アクリロニトル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル、アルキド樹脂、ポリカーボネート、
ポリウレタンあるいはこれらの樹脂の繰返し単位のうち
2つ以上を含む共重合体、たとえばスチレン−ブタジエ
ンコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマ
ー、スチレン−マレイン酸コポリマーなどを挙げること
ができる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
ビニルアントラセン、ポリビニルピレンなどの有機光導
電性ポリマーからも選択できる。
電荷輸送層の膜厚は5〜50μm、好ましくは8〜20μ
mであり、電荷輸送物質と結着剤との重量比は5:1〜1:
5、好ましくは3:1〜1:3程度である。塗工は前述のよう
なコーティング法を行なうことができる。
さらに、色素、顔料、有機電荷輸送物質などは、一般
に紫外線、オゾン、オイルなどによる汚れ、金属などに
弱いため必要に応じて保護層を設けてもよい。この保護
層上に静電潜像を形成するためには表面抵抗率が1011Ω
以上であることが望ましい。
電子写真感光体12の保護層はポリビニルブチラール、
ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、ナイロン、ポリイミド、ポリアリレート、
ポリウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチ
レン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニト
リルコポリマーなどの樹脂を適当な有機溶剤によって溶
解した液を感光層の上に塗布、乾燥して形成できる。こ
の際、保護層の膜厚は、一般に0.05〜20μmの範囲であ
る。この保護層中に紫外線吸収剤などを含ませてもよ
い。
本発明の帯電用部材は、機械的強度、化学的安定性の
点で劣化しやすい。有機光導電体を含有する感光層を有
する電子写真用有機感光体に適用することにより、その
特性を顕著に発揮することができる。
本発明における電子写真感光体12に接触させる帯電用
部材の設置については特定の方法に限らず、固定方式、
電子写真感光体12に対し同方向または逆方向での回転等
の移動方式いずれの方式を用いることもできる。さらに
帯電用部材に電子写真感光体12上の現像剤クリーニング
装置として機能させることも可能である。
本発明の直接帯電における帯電用部材への印加電圧、
印加方法に関しては、各々の電子写真装置の仕様にもよ
るが瞬時に所望する電圧を印加する方式の他にも電子写
真感光体12の保護の目的で段階的に印加電圧を上げてい
く方式、直流に交流を重畳させた形で印加の場合ならば
直流交流または交流直流の順序で電圧を印加する方
式をとることができる。
本発明の帯電用部材を電子写真装置の一次帯電に用い
る場合(第4図)、画像出力領域の電子写真感光体に対
して直流電圧と交流電圧を重畳することが必要である。
一次帯電を直流電圧のみで印加した場合、均一に帯電
することができない。転写帯電に用いる場合(第5
図)、直流電圧のみでも直流電圧と交流電圧を重畳して
も良い。除電帯電に用いる場合(第6図)、交流電圧の
みを印加することが必要である。
また、本発明においては、画像露光、現像およびクリ
ーニング等のプロセスは静電写真の分野に公知の任意の
方法を採用することができ現像剤の種類など特定のもの
に限定されるものではない。本発明の帯電用部材は複写
器だけでなく、レザープリンターやCRTプリンター、電
子写真式製版システムなどの電子写真応用分野にも用い
ることができる。
[実施例] 実施例1 電子写真感光体の製造 導電性支持体として、肉厚0.5mmで60φ×260mmのアル
ミニウムシリンダーを用意した。
共重合ナイロン(商品名:CM8000、東レ(株)製)4
部およびタイプ8ナイロン(商品名:ラッカマイド500
3、大日本インキ(株)製)4部をメタノール50部、n
−ブタノール50部に溶解し、上記支持体上に浸漬塗布し
て0.6μm厚の下引き層を形成した。
下記構造式のジスアゾ顔料を10部、 及びポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBM
2積水化学(株)製)10部を、シクロヘキサノン120部と
共にサンドミル装置で10時間分散した。分散液にメチル
エチルケトン30部を加えて上記下引き層上に塗布し、0.
15μm厚の電荷発生層を形成した。
重量平均分子量12万のポリカーボネートZ樹脂(三菱
瓦斯化学(株)製)10部を用意し、下記構造式のヒドラ
ゾン化合物 10部と共にモノクロルベンゼン80部に溶解した。これを
上記電荷発生層上に塗布して、16μm厚の電荷輸送層を
形成し、電子写真感光体を製造した。
帯電部材の製造 次にクロロプレンゴム100重量部に導電性カーボン5
重量部を熔融混練し、中心に導電性基体1として8φ×
260mmのステンレス軸を通して20φ×240mmになるように
成型し、ローラー形状帯電用部材の導電性弾性層2を設
けた。
この帯電用部材の導電性弾性層2の体積抵抗を、温度
22℃、湿度60%の環境で測ると3×104Ωcmである。
次にn−オクタデカンチオール5重量部とポリアミド
樹脂(商品名CM−8000,東レ(株))10重量部をメタノ
ール35重量部、ブタノール10重量部の混合溶媒に溶解
し、前記帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工
し、乾燥後膜厚50μmの樹脂層3を設け、ローラー形状
帯電用部材を製造した。
この帯電用部材を第4図のように正現像方式複写機PC
−20(キヤノン製)の一次コロナ帯電器の代わりに取り
付け、電子写真感光体12と従動回転させ、一次帯電電圧
は直流電圧−750Vと交流ピーク間電圧1500Vの重畳を行
ない、電子写真感光体12の暗電位と明電位の電位測定及
び画像を検討した。
結果を表1に示した。
さらに、温度15℃、湿度10%の低温低湿状態でこの帯
電用部材を正現像方式複写機に取り付けた時の電位特性
と画像を同様に検討し、表1に示した。
実施例2 n−セチルメルカプタン5重量部とポリアミド樹脂
(商品名CM−8000,前出)10重量部をメタノール35重量
部、ブタノール10重量部の混合溶媒に溶解し、前記帯電
用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚
50μmの樹脂層3とした以外は、実施例1と同様に評価
し、表1に示した。
実施例3 次にn−オクタデカンチオール5重量部とポリビニル
ブチラール樹脂(商品名エスレックBM−1,積水化学
(株))10重量部を純水、メタノール35重量部、ブタノ
ール10重量部の混合溶媒に溶解し、前記帯電用部材の導
電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚55μmの樹
脂層3とした以外は、実施例1と同様に評価し、表1に
示した。
実施例4 次にn−オクチルメルカプタン10重量部及びポリビニ
ルブチラール樹脂(エスレックBM−1,前出)10重量部を
メタノール45重量部、ブタノール15重量部の混合溶媒に
溶解し、前記帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗
工し、乾燥後膜厚60μmの樹脂層3とした以外は、実施
例1と同様に評価し、表1に示した。
比較例1 ポリアミド樹脂(CM−8000,前出)10重量部をメタノ
ール30重量部、ブタノール10重量部の混合溶媒に溶解
し、前記帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工
し、乾燥後膜厚55μmの樹脂層3とした以外は、実施例
1と同様に評価し、表1に示した。
比較例2 ポリビニルブチラール樹脂(BM−1;前出)10重量部を
メタノール30重量部、ブタノール10重量部の混合溶媒に
溶解し、前記帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗
工し、乾燥後膜厚200μmの樹脂層3とした以外は、実
施例1と同様に評価し、表1に示した。
比較例3 ポリエステルポリオール(ニッポラン121,日本ポリウ
レタン製)8重量部及びトルイレンジイソシアネート2
重量部をメチルエチルケトン25重量部、メチルイソブチ
ルケトン5重量部の混合溶媒に溶解し、前記帯電用部材
の導電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚50μm
の樹脂層3とした以外は、実施例1と同様に評価し、表
1に示した。
比較例4 シリコンRTVゴム10重量部をトルエン25重量部に溶解
し、前記帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工
し、乾燥後膜厚55μmの樹脂層3とした以外は、実施例
1と同様に評価し、表1に示した。
実施例1,2,3,4と比較例1,2を比較してわかるように低
温低湿時の樹脂層の硬質化により起る波状カブリの画像
欠陥の発生を本発明では防止できる。
また、実施例1,2,3,4と比較例3,4を比較してわかるよ
うに帯電部材と電子写真感光体12との融着を防止し、横
スジ画像の発生を抑えることができる。
実施例1,2,3,4のように脂肪族メルカプタンを含有さ
せることにより、適切な体積抵抗が得られ、より有用な
帯電特性を示している。
次に転写帯電器としての特性を調べた。
実施例5 実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
次にクロロプレンゴム100重量部に導電性カーボン5
重量部を熔融混練し、中心に導電性基体1として8φ×
260mmのステンレス軸を通して30φ×240mmになるように
成型し、ローラー形状帯電用部材の導電性弾性層2を設
けた。
この転写帯電用部材の体積抵抗を温度22℃、湿度60%
の環境で測ると4×104Ωcmである。
次にn−オクタデカンチオール5重量部とポリアミド
樹脂(CM−8000,前出)10重量部をメタノール35重量
部、ブタノール10重量部の混合溶媒に溶解し、前記転写
帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後
膜厚40μmの樹脂層3を設け、ローラー形状転写帯電用
部材を製造した。
この転写帯電用部材を第5図に示すように正現像方式
複写機PC−20(キヤノン製)の転写コロナ帯電器の代わ
りに取り付け、転写帯電は直流−500Vを印加し、画像及
び転写帯電部材の状態を検討した。
結果を表2に示した。
さらに、温度15℃、湿度10%の低温低湿状態でこの転
写帯電用部材を正現像方式複写機に取り付けた時の画像
と転写帯電用部材の状態を検討し、表2に示した。
実施例6 n−セチルメルカプタン5重量部とポリアミド樹脂10
重量部を、メタノール35重量部、ブタノール10重量部の
混合溶媒に溶解し、前記転写帯電用部材の導電性弾性層
2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚40μmの樹脂層3とし
た以外は、実施例5と同様に評価し、表2に示した。
実施例7 n−オクタデカンチオール5重量部とポリビニルブチ
ラール樹脂10重量部をメタノール35重量部、ブタノール
10重量部の混合溶媒に溶解し、前記転写帯電用部材の導
電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚40μmの樹
脂層3とした以外は、実施例5と同様に評価し、表2に
示した。
実施例8 n−ノニルメルカプタン10重量部とポリビニルアルコ
ール樹脂(商品名ポバール,電気化学工業(株))10重
量部をメタノール35重量部、ブタノール10重量部の混合
溶媒に溶解し、前記転写帯電用部材の導電性弾性層2の
上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚40μmの樹脂層3とした以
外は、実施例5と同様に評価し、表2に示した。
比較例5 ポリアミド樹脂(CM−8000)10重量部をメタノール30
重量部、ブタノール10重量部の混合溶媒に溶解し、前記
転写帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾
燥後膜厚40μmの樹脂層3とした以外は、実施例5と同
様に評価し、表2に示した。
比較例6 メトキシメチル化ナイロン−6(商品名トレジン,帝
国化学製)10重量部をメタノール30重量部、トルエン10
重量部の混合溶媒に溶解し、前記転写帯電用部材の導電
性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚45μmの樹脂
層3とした以外は、実施例5と同様に評価し、表2に示
した。
比較例7 ポリエステルポリオール(ニッポラン121日本ポリウ
レタン製)8重量部及びトルイレンジイソシアネート2
重量部をn−ブタノール30重量部に溶解し、前記転写帯
電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜
厚40μmの樹脂層3とした以外は、実施例5と同様に評
価し、表2に示した。
比較例8 シリコンRTVゴム10重量部をトルエン30重量部に溶解
し、前記転写帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗
工し、乾燥後膜厚45μmの樹脂層3とした以外は、実施
例5と同様に評価し、表2に示した。
実施例5,6,7,8と比較例5,6よりわかるように本発明で
は低温低湿下でも濃度低下や波状カブリを起さず、高画
質を維持できる。
さらに実施例5,6,7,8と比較例7,8よりわかるように本
発明では転写帯電部材が電子写真感光体12と融着せず、
またトナーとも融着しないため、電子写真感光体12や帯
電部材に欠陥を発生せず用いることができる。
次に除電帯電器としての特性を調べた。
実施例9 実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
次にクロロプレンゴム100重量部に導電性カーボン5
重量部を熔融混練し、中心に導電性基体1として2mm×2
60mmのステンレス板の上に図3のように自由長10mm×24
0mmになるように成型し、ブレード形状帯電用部材の導
電性弾性層を設けた。この除電帯電用部材の体積抵抗を
温度22℃、湿度60%の環境で測ると4×104Ωcmであ
る。
次にn−オクタデカンチオール10重量部とポリエステ
ル樹脂(商品名バイロン200,東洋紡(株))10重量部を
トルエン60重量部に溶解し、前記除電帯電用部材の導電
性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚100μmの樹
脂層3を設け、ブレード形状除電帯電用部材を製造し
た。
この除電帯電用部材を第6図に示す様に正現像方式複
写機PC−20(キヤノン製)の前露光除電器の代わりに取
り付け、除電帯電は交流ピーク間電圧1000Vを印加し、
除電後の残留電位、画像及び除電帯電部材の状態を検討
した。
結果を表3に示した。
さらに、温度15℃、湿度10%の低温低湿状態でこの除
電帯電用部材を正現像方式複写機に取り付けた時の画像
と除電帯電用部材の状態を検討し表3に示した。
実施例10 n−セチルメルカプタン5重量部とメトキシメチル変
性ナイロン−6樹脂(トレジン)10重量部をメタノール
48重量部、トルエン12重量部に溶解し、前記除電帯電用
部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚38
μmの樹脂層3とした以外は、実施例9と同様に評価
し、表3に示した。
実施例11 n−デシルメルカプタン10重量部と塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体樹脂(商品名VYHH,UCC製)10重量部をト
ルエン60重量部に溶解し、前記除電帯電用部材の導電性
弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後膜厚40μmの樹脂層
3とした以外は実施例9と同様に評価し、表3に示し
た。
実施例12 n−オクチルメルカプタン5重量部とポリエステルポ
リオール(ニッポラン121)8重量部とトリレンジイソ
シアネート2重量部をメチルエチルケトン30重量部に溶
解し、前記除電帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬
塗工し、乾燥後膜厚30μmの樹脂層3とした以外は、実
施例9と同様に評価し、表3に示した。
比較例9 前記除電帯電用部材を樹脂層を設けずにそのまま用い
た以外は、実施例9と同様に評価し、表3に示した。
比較例10 メトキシメチル化ナイロン−6 10重量部をメタノール
30重量部、ブタノール10重量部の混合溶媒に溶解し、前
記除電帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工し、
乾燥後膜厚100μmの樹脂層3とした以外は実施例9と
同様に評価し、表3に示した。
比較例11 ポリエステルポリオール(ニッポラン121 日本ポリ
ウレタン製)8重量部及びトルイレンジイソシアネート
2重量部をn−ブタノール90重量部に溶解し、前記除電
帯電用部材の導電性弾性層2の上に浸漬塗工し、乾燥後
膜厚100μmの樹脂層3とした以外は、実施例9と同様
に評価し、表3に示した。
比較例12 本発明の除電帯電用部材を用いずに前露光で除電を行
ない、これを実施例9と同様に評価し、表3に示した。
[発明の効果] 以上説明の如く、本発明の帯電用部材は、一次帯電
用、転写帯電用、除電帯電用のいずれにも使用でき、低
温低湿下においても高画質な画像を安定して供給でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図はローラー形状帯電用部材の中心軸方向
断面図、第3図はブレード形状帯電用部材の断面図、第
4図、第5図、第6図は電子写真装置の断面図である。 1…導電性基体、2…導電性弾性層 3…樹脂層、4…保護層 12…電子写真感光体 14…一次帯電用部材用 15…転写帯電用部材 16…除電帯電用部材

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に導電性弾性層を持つ帯電用
    部材において、導電性弾性層の上に脂肪族メルカプタン
    を含有する樹脂層を有することを特徴とする帯電用部
    材。
  2. 【請求項2】電子写真用有機感光体と接触して帯電させ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の帯電用
    部材。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の帯電用部材
    に、印加電圧として直流電圧と交流電圧を重畳して電子
    写真感光体を帯電させることを特徴とする一次帯電用部
    材。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載の帯電用部材
    に、印加電圧として直流電圧または直流電圧と交流電圧
    を重畳して電子写真感光体から現像剤を被転写部材に転
    写させることを特徴とする転写帯電用部材。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項記載の帯電用部材
    に、印加電圧として交流電圧を用いることを特徴とする
    除電帯電用部材。
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