JP3440480B2 - 脱穀風選装置の選別風調節装置 - Google Patents
脱穀風選装置の選別風調節装置Info
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- JP3440480B2 JP3440480B2 JP00114393A JP114393A JP3440480B2 JP 3440480 B2 JP3440480 B2 JP 3440480B2 JP 00114393 A JP00114393 A JP 00114393A JP 114393 A JP114393 A JP 114393A JP 3440480 B2 JP3440480 B2 JP 3440480B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、コンバイン等の脱穀
風選部に利用することができる。 【０００２】 【従来の技術】コンバイン等の脱穀選別部であつて、脱
穀物を選別する揺動選別棚の移送棚の下方に圧風フアン
を配置し、揺動選別棚に圧風フアンから選別風を送り、
揺動選別棚に落下供給された脱穀物を風選するのである
が、選別物の乾燥度合いあるいは供給量により、選別風
を強弱に調節する必要がある。そして、このようなこと
を目的とした従来技術として、例えば、特開昭６１−２
０２６２６号公報及び特開昭６１−１１１６２４号公報
がある。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】この特開昭６１−２０
２６２６号公報は、選別棚の下方に２個設けられている
圧風フアンと移送ラセンとを結合して、選別物の前後方
向の分散を図りながら、選別を良好にしようとするもの
であり、構成が複雑となりコスト高となる欠点があつ
た。また、特開昭６１−１１１６２４号公報は、揺動選
別棚の移送棚の下方に圧風フアンを配置し、圧風フアン
の送風口先端上部に、揺動選別棚に送られる選別風に対
し、斜め上方への送風方向を調節する噴風案内板を設け
た構成である。従って、構成が簡単なもので、選別風の
斜め上方への送風方向の調節はできるものの、揺動選別
棚における移送棚の後端部からグレンシ−ブの前端部に
引き継がれる選別物に、増減調節した選別風を的確に作
用させることができず、選別物の多少・乾燥度合いに対
する選別適応性が低いという問題点があつた。 【０００４】そこで、この発明は、このような従来装置
の欠点を解決し、構成が簡単なものでありながら、揺動
選別棚における移送棚の後端部からグレンシ−ブの前端
部への引き継ぎ部分への選別風量を的確に増減調節でき
る構成として、選別物の多少・乾燥度合いに対する選別
適応性を向上させようとするものである。さらに、圧風
ファンの回転数に関連して噴風案内板の調節を行い、選
別性能の相乗効果を上げようとするものである。 【０００５】 【課題を解決するための手段】この発明は、このような
従来技術のもつ問題点を解決するために、次の技術的手
段を講じた。即ち、この発明は、脱穀物を風選する脱穀
風選装置において、前方から後方にかけて移送棚１８，
グレンシーブ１９，ストローラック２１が順次配置され
ている揺動選別棚１１を扱胴７の内装されている扱胴室
７ａの下方に設け、この揺動選別棚１１の移送棚１８の
後方にはグレンシーブ１９を設けると共に、このグレン
シーブ１９の下方には穀粒の漏下するグレンパン２０を
配置し、揺動選別棚１１の移送棚１８の下方には前方か
ら後方へ選別風を送風する圧風フアン１２を配置し、こ
の揺動選別棚１１の移送棚１８の後端部下方位置で且つ
グレンパン２０の前端部上方位置には、選別風量の増減
調節可能な調節機構３２を設け、揺動選別棚１１上の脱
穀物の層厚を検出する選別物センサ３２ａを設け、前記
圧風フアン１２へ動力伝達する伝導装置３５には、圧風
フアン１２の回転数を変更する回転数調節装置３４を設
け、前記圧風フアン１２の送風軸２９には回転数センサ
を設け、前記選別物センサ３２ａが厚い層厚を検出する
と前記伝導装置３５が作動して圧風フアン１２を増速
し、この圧風フアン１２の増速を前記回転数センサが検
出すると前記調節機構３２が風量増加側に調節され、選
別物センサ３２ａが薄い層厚を検出すると伝導装置３５
が作動して圧風フアン１２を減速し、この圧風フアン１
２の減速を前記回転数センサが検出すると前記調節機構
３２が風量減少側に調節されるように構成し、前記回転
数センサによる圧風フアン１２の検出回転数と制御基準
情報の回転数とを比較し、圧風フアン１２の検出回転数
が制御基準値の範囲内にある場合は、前記調節機構３２
は現状を維持するように構成したことを特徴とする脱穀
風選装置の選別風調節装置の構成としたものである。 【０００６】 【作用】揺動選別棚１１の移送棚１８が揺動すると共
に、圧風フアンで発生した選別風が揺動選別棚１１に向
けて吹き出されて、穀粒、藁屑類の脱穀物の風選をす
る。その際に、圧風フアン１２から吹き出された選別風
が、揺動選別棚１１における移送棚１８の後端部からグ
レンシーブ１９の前端部に達すると選別風量の調節機構
３２により風力の増減調節がされる。この増減調節は、
揺動選別棚１１上の脱穀物の層厚を検出する選別物セン
サ３２ａが厚い層厚を検出すると、伝導装置３５が作動
して圧風フアン１２を増速し、調節機構３２は風量増加
側に調節され、選別物センサ３２ａが薄い層厚を検出す
ると、伝導装置３５が作動して圧風フアン１２を減速
し、調節機構３２は風量減少側に調節される。さらに、
圧風フアン１２の検出回転数と制御基準情報の回転数と
を比較し、圧風フアン１２の検出回転数が制御基準値の
範囲内にある場合は、前記調節機構３２は現状を維持す
る。従って、選別物が多量の場合には、前記調節機構３
２は増加側に調節され、また、反対に選別物が少量の場
合には、減少側に調節されて、夫々、良好な選別をする
ことができる。 【０００７】 【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。まず、実施例の構成について説明する。図１
は、コンバインの全体の側面図を示すもので、コンバイ
ンのフレーム１の下部には、走行装置２を取り付け、上
部には脱穀部３及び選別部４を載置し、前方には刈取部
５を設けている。機体前方の刈取部５で刈り取られた穀
稈は、穀稈搬送装置６で脱穀部３に搬送する構成であ
る。 【０００８】図２は、脱穀部３及び選別部４の切断側面
図であり、脱穀部３は、扱胴７，扱網８，処理胴９，排
塵網１０等で構成されている。また、選別部４は、揺動
選別棚１１，圧風フアン１２，一番受樋１３，二番受樋
１４及び吸引排塵機１５等で構成されている。次に、図
２及び図３に基づき揺動選別棚１１について以下具体的
に説明する。揺動選別棚１１の左側枠１６及び右側枠１
７は、前記脱穀部３の前後方向長さと略等しい長さに構
成されていて、平面形状は略長方形状である。そして、
揺動選別棚１１の前側部には、上方の扱網８から漏下し
た穀粒を後方に移送する下り傾斜で上面に移送ラックの
構成されている移送棚１８を配置し、揺動選別棚１１の
前後方向の中間部には、後方へ昇り傾斜のグレンシーブ
１９を配置して、このグレンシーブ１９のシーブ部は左
右方向に沿った構成とし、このグレンシーブ１９の下方
には穀粒の漏下するグレンパン２０を同様に後方に昇り
傾斜状に配置し、揺動選別棚１１の後側部には、前後方
向に沿ったストローラック２１を配置している。このグ
レンシーブ１９のシーブ部は図面は省略したが、軸によ
り左側枠１６，右側枠１７に回動自在に支持されてい
て、傾斜角度が調節でき選別風の吹き出し方向を調節で
きる構成である。 【０００９】フレーム１の前側部における左右両側部に
は溝部２２が夫れ夫れ設けられていて、揺動選別棚１１
の左側枠１６，右側枠１７における前側部に夫れ夫れ支
持されているローラ２３を、フレーム１側の溝部２２に
嵌合支持し、また、フレーム１の後部には、ブラケット
２４を介して揺動回転軸２５を回転自在に架設し、この
揺動回転軸２５に揺動アーム２６を固着すると共に、揺
動アーム２６の先端部をピンを介して揺動選別棚１１の
後部に回動自在に連結している。従って、プーリ２７で
揺動回転軸２５を回転させると、揺動選別棚１１が揺動
する構成である。 【００１０】次に、揺動選別棚１１と圧風フアン１２と
の関係について説明する。圧風フアン１２は、圧風フア
ンケース２８，送風軸２９，送風羽根３０，選別風の方
向を適正化し且つ、選別風を上下に二分する風案内体３
１等で構成されている。揺動選別棚１１の移送棚１８の
後端部下方で、且つ、風案内体３１で二分された選別風
のうち上側の選別風が送風される部分、即ち、移送棚１
８の後端部下方で、且つ、グレンパン２０の前端部上方
位置には、選別風量を調節する風力調節弁３２を設け、
人為的に操作装置で増減調節したり、あるいは、機体の
走行速度に関連して自動的に風力調節弁３２の増減調節
をするものである。 【００１１】次に、図４について説明する。揺動選別棚
１１における移送棚１８の後端部には、選別物センサ３
２ａが設けられていて、揺動選別棚１１における移送棚
１８からグレンシーブ１９へ引き継がれる脱穀物の層厚
を検出する構成である。風力調節モータ３３の正転ある
いは逆転により、調節装置３４を介して風力調節弁３２
が増減調節される構成である。そして、この選別物セン
サ３２ａの検出情報が、演算部及びレジスタ部を内蔵し
ているＣＰＵ及びプログラムメモリ及び演算用メモリか
らなる演算制御部（図示省略）に入力されると、制御基
準情報と検出情報とが比較されて、演算制御部（図示省
略）から関連した風力増減の制御指令信号が、風力調節
モータ３３に出力される。従って、選別物センサ３２ａ
が厚い（あるいは薄い）穀粒層厚を検出すると、演算制
御部（図示省略）から風力増加（あるいは減少）調節指
令信号が風力調節モータ３３に出力されて、風力調節弁
３２が増加側（あるいは減少側）に関連して調節され、
検出層厚が制御基準値の範囲内である場合には、調節指
令信号は出力されず、風力調節弁３２はそのまま状態を
維持する。なお、選別物センサ３２ａは、脱穀部３での
脱穀処理量の大小を検出するものであればよく、この実
施例に限定されるものではなく、また、脱穀物の水分を
検出する水分センサ（図示省略）を設けて、選別物セン
サ３２ａ及び水分センサの検出結果を総合して、調節指
令信号が出力される構成としてもよい。 【００１２】次に作用について説明する。収穫圃場をコ
ンバインが走行すると、刈取部５で穀稈が刈り取られ、
刈り取られた穀稈は穀稈搬送装置６により後方の脱穀部
３に送り込まれ、脱穀部３の扱胴７で脱穀される。この
ようにして、脱穀された脱穀物は下方の揺動選別棚１１
の移送棚１８上に落下して、移送棚１８上の移送ラック
により後方に移送され、次いで、後方のグレンシーブ１
９，ストローラック２１に送られながら選別風により選
別されて、藁屑類は後方の吸引排塵機１５から機外に排
出される。また、穀粒・二番物は、揺動しているグレン
シーブ１９上で一番物と二番物とに選別分離されて、穀
粒は一番受樋１３に落下して機外に取り出され、二番物
はグレンシーブ１９の後端部から下方の二番受樋１４に
落下し、二番揚穀機（図示省略）で扱胴室７ａに還元さ
れて再処理される。また、扱胴７から処理胴９に送られ
た穀粒付の藁屑類は、処理胴９で再度脱穀されて、排塵
網１０から下方の揺動選別棚１１のグレンシーブ１９上
に落下し、揺動しているグレンシーブ１９上で一番物と
二番物とに選別分離されて、一番物は下方の一番受樋１
３に落下し、また、二番物は二番受樋１４に落下し、二
番揚穀機（図示省略）で処理胴９に還元されて再処理さ
れる。 【００１３】このようにして、選別部４で穀粒及び藁屑
類が選別されるのであるが、揺動選別棚１１の揺動選別
中において、揺動選別棚１１の移送棚１８が揺動すると
共に、圧風フアン１２で発生した選別風が、揺動選別棚
１１に向けて吹き出されて、穀粒・藁屑類の脱穀物の風
選をする際に、圧風フアン１２から吹き出された選別風
が、風案内体３１で上下に二分されると共に、二分され
た上側の選別風が移送棚１８の後端部下方とグレンパン
２０の前端部上方との間に送られると、風力調節弁３２
により風量が選別物に応じて増減調節される。 【００１４】選別物が少量あるいは乾燥良好の場合に
は、風力調節弁３２を減少側に調節し、また、選別物が
多量あるいは多湿穀稈を脱穀した乾燥不良の場合には、
風力調節弁３２を増加側に調節することにより、揺動選
別棚１１におけるグレンシーブ１９の前端部の風量が増
加されて、稈切れ類の後方から前方への逆流を防止しな
がら選別することができるもので、夫れ夫れの場合に応
じて良好な選別をすることができて、選別適応性が拡大
される。 【００１５】次に、図５について説明する。原動機（図
示省略）から圧風フアン１２へ動力の伝達される伝導装
置３５には、回転径を調節する変速プーリ２６，調節カ
ム３７，ロッド３８，アーム３９等からなる回転数調節
装置３４で風力が増減調節される構成で、回転数調節モ
ータ４１が正転あるいは逆転することにより、伝導装置
３５の回転数が増減調節されて、圧風フアン１２は風力
の増減調節がされる。圧風フアン１２の送風軸２９には
回転数センサ（図示省略）が設けられていて、送風羽根
３０の回転数を検出できる構成である。風力調節モータ
３３の正転あるいは逆転により、調節装置３４を介して
風力調節弁３２が増減調節される構成である。そして、
この回転数センサ（図示省略）の検出情報が演算制御部
（図示省略）に入力されると、制御基準情報と検出情報
とが比較されて、演算制御部（図示省略）から関連した
風力増減の制御指令信号が、風力調節モータ３３に出力
される。従って、回転数センサ（図示省略）が高速回転
（あるいは低速回転）を検出すると、演算制御部（図示
省略）から風力増加（あるいは減少）調節指令信号が風
力調節モータ３３に出力されて、風力調節弁３２が増加
側（あるいは減少側）に関連して調節され、検出回転数
が制御基準値の範囲内である場合には、調節指令信号は
出力されず、風力調節弁３２はそのまま状態を維持す
る。従って、選別物が多い場合には、風力調節弁３２が
増加側に調節され、また、選別物が少ない場合には、風
力調節弁３２が減少側に調節されて、良好な選別をする
ことができる。 【００１６】 【発明の効果】この発明は、上述のように構成されてい
るので、圧風フアン１２の回転数を変更する回転数調節
装置３４と風力調節弁３２とを関連して操作することに
より、揺動選別棚１１におけるグレンシーブ１９の前端
部への送風量が増減調節されるので、揺動選別棚１１の
移送棚１８の後端部からグレンシーブ１９の前端部に引
き継がれた選別物に、増減調節された選別風が的確に作
用し、グレンシーブ１９部分での稈切れ類の停滞及び飛
散し過ぎを確実に防止し、選別物の多少に応じて良好な
選別ができて、選別適応性が拡大される。さらに、圧風
フアン１２の検出回転数と制御基準情報の回転数とを比
較し、圧風フアン１２の検出回転数が制御基準値の範囲
内にある場合は、前記調節機構３２は現状を維持するよ
うに構成しているので、必要以上の動力を使用すること
なく効率のよい脱穀選別作業が可能となる。
風選部に利用することができる。 【０００２】 【従来の技術】コンバイン等の脱穀選別部であつて、脱
穀物を選別する揺動選別棚の移送棚の下方に圧風フアン
を配置し、揺動選別棚に圧風フアンから選別風を送り、
揺動選別棚に落下供給された脱穀物を風選するのである
が、選別物の乾燥度合いあるいは供給量により、選別風
を強弱に調節する必要がある。そして、このようなこと
を目的とした従来技術として、例えば、特開昭６１−２
０２６２６号公報及び特開昭６１−１１１６２４号公報
がある。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】この特開昭６１−２０
２６２６号公報は、選別棚の下方に２個設けられている
圧風フアンと移送ラセンとを結合して、選別物の前後方
向の分散を図りながら、選別を良好にしようとするもの
であり、構成が複雑となりコスト高となる欠点があつ
た。また、特開昭６１−１１１６２４号公報は、揺動選
別棚の移送棚の下方に圧風フアンを配置し、圧風フアン
の送風口先端上部に、揺動選別棚に送られる選別風に対
し、斜め上方への送風方向を調節する噴風案内板を設け
た構成である。従って、構成が簡単なもので、選別風の
斜め上方への送風方向の調節はできるものの、揺動選別
棚における移送棚の後端部からグレンシ−ブの前端部に
引き継がれる選別物に、増減調節した選別風を的確に作
用させることができず、選別物の多少・乾燥度合いに対
する選別適応性が低いという問題点があつた。 【０００４】そこで、この発明は、このような従来装置
の欠点を解決し、構成が簡単なものでありながら、揺動
選別棚における移送棚の後端部からグレンシ−ブの前端
部への引き継ぎ部分への選別風量を的確に増減調節でき
る構成として、選別物の多少・乾燥度合いに対する選別
適応性を向上させようとするものである。さらに、圧風
ファンの回転数に関連して噴風案内板の調節を行い、選
別性能の相乗効果を上げようとするものである。 【０００５】 【課題を解決するための手段】この発明は、このような
従来技術のもつ問題点を解決するために、次の技術的手
段を講じた。即ち、この発明は、脱穀物を風選する脱穀
風選装置において、前方から後方にかけて移送棚１８，
グレンシーブ１９，ストローラック２１が順次配置され
ている揺動選別棚１１を扱胴７の内装されている扱胴室
７ａの下方に設け、この揺動選別棚１１の移送棚１８の
後方にはグレンシーブ１９を設けると共に、このグレン
シーブ１９の下方には穀粒の漏下するグレンパン２０を
配置し、揺動選別棚１１の移送棚１８の下方には前方か
ら後方へ選別風を送風する圧風フアン１２を配置し、こ
の揺動選別棚１１の移送棚１８の後端部下方位置で且つ
グレンパン２０の前端部上方位置には、選別風量の増減
調節可能な調節機構３２を設け、揺動選別棚１１上の脱
穀物の層厚を検出する選別物センサ３２ａを設け、前記
圧風フアン１２へ動力伝達する伝導装置３５には、圧風
フアン１２の回転数を変更する回転数調節装置３４を設
け、前記圧風フアン１２の送風軸２９には回転数センサ
を設け、前記選別物センサ３２ａが厚い層厚を検出する
と前記伝導装置３５が作動して圧風フアン１２を増速
し、この圧風フアン１２の増速を前記回転数センサが検
出すると前記調節機構３２が風量増加側に調節され、選
別物センサ３２ａが薄い層厚を検出すると伝導装置３５
が作動して圧風フアン１２を減速し、この圧風フアン１
２の減速を前記回転数センサが検出すると前記調節機構
３２が風量減少側に調節されるように構成し、前記回転
数センサによる圧風フアン１２の検出回転数と制御基準
情報の回転数とを比較し、圧風フアン１２の検出回転数
が制御基準値の範囲内にある場合は、前記調節機構３２
は現状を維持するように構成したことを特徴とする脱穀
風選装置の選別風調節装置の構成としたものである。 【０００６】 【作用】揺動選別棚１１の移送棚１８が揺動すると共
に、圧風フアンで発生した選別風が揺動選別棚１１に向
けて吹き出されて、穀粒、藁屑類の脱穀物の風選をす
る。その際に、圧風フアン１２から吹き出された選別風
が、揺動選別棚１１における移送棚１８の後端部からグ
レンシーブ１９の前端部に達すると選別風量の調節機構
３２により風力の増減調節がされる。この増減調節は、
揺動選別棚１１上の脱穀物の層厚を検出する選別物セン
サ３２ａが厚い層厚を検出すると、伝導装置３５が作動
して圧風フアン１２を増速し、調節機構３２は風量増加
側に調節され、選別物センサ３２ａが薄い層厚を検出す
ると、伝導装置３５が作動して圧風フアン１２を減速
し、調節機構３２は風量減少側に調節される。さらに、
圧風フアン１２の検出回転数と制御基準情報の回転数と
を比較し、圧風フアン１２の検出回転数が制御基準値の
範囲内にある場合は、前記調節機構３２は現状を維持す
る。従って、選別物が多量の場合には、前記調節機構３
２は増加側に調節され、また、反対に選別物が少量の場
合には、減少側に調節されて、夫々、良好な選別をする
ことができる。 【０００７】 【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。まず、実施例の構成について説明する。図１
は、コンバインの全体の側面図を示すもので、コンバイ
ンのフレーム１の下部には、走行装置２を取り付け、上
部には脱穀部３及び選別部４を載置し、前方には刈取部
５を設けている。機体前方の刈取部５で刈り取られた穀
稈は、穀稈搬送装置６で脱穀部３に搬送する構成であ
る。 【０００８】図２は、脱穀部３及び選別部４の切断側面
図であり、脱穀部３は、扱胴７，扱網８，処理胴９，排
塵網１０等で構成されている。また、選別部４は、揺動
選別棚１１，圧風フアン１２，一番受樋１３，二番受樋
１４及び吸引排塵機１５等で構成されている。次に、図
２及び図３に基づき揺動選別棚１１について以下具体的
に説明する。揺動選別棚１１の左側枠１６及び右側枠１
７は、前記脱穀部３の前後方向長さと略等しい長さに構
成されていて、平面形状は略長方形状である。そして、
揺動選別棚１１の前側部には、上方の扱網８から漏下し
た穀粒を後方に移送する下り傾斜で上面に移送ラックの
構成されている移送棚１８を配置し、揺動選別棚１１の
前後方向の中間部には、後方へ昇り傾斜のグレンシーブ
１９を配置して、このグレンシーブ１９のシーブ部は左
右方向に沿った構成とし、このグレンシーブ１９の下方
には穀粒の漏下するグレンパン２０を同様に後方に昇り
傾斜状に配置し、揺動選別棚１１の後側部には、前後方
向に沿ったストローラック２１を配置している。このグ
レンシーブ１９のシーブ部は図面は省略したが、軸によ
り左側枠１６，右側枠１７に回動自在に支持されてい
て、傾斜角度が調節でき選別風の吹き出し方向を調節で
きる構成である。 【０００９】フレーム１の前側部における左右両側部に
は溝部２２が夫れ夫れ設けられていて、揺動選別棚１１
の左側枠１６，右側枠１７における前側部に夫れ夫れ支
持されているローラ２３を、フレーム１側の溝部２２に
嵌合支持し、また、フレーム１の後部には、ブラケット
２４を介して揺動回転軸２５を回転自在に架設し、この
揺動回転軸２５に揺動アーム２６を固着すると共に、揺
動アーム２６の先端部をピンを介して揺動選別棚１１の
後部に回動自在に連結している。従って、プーリ２７で
揺動回転軸２５を回転させると、揺動選別棚１１が揺動
する構成である。 【００１０】次に、揺動選別棚１１と圧風フアン１２と
の関係について説明する。圧風フアン１２は、圧風フア
ンケース２８，送風軸２９，送風羽根３０，選別風の方
向を適正化し且つ、選別風を上下に二分する風案内体３
１等で構成されている。揺動選別棚１１の移送棚１８の
後端部下方で、且つ、風案内体３１で二分された選別風
のうち上側の選別風が送風される部分、即ち、移送棚１
８の後端部下方で、且つ、グレンパン２０の前端部上方
位置には、選別風量を調節する風力調節弁３２を設け、
人為的に操作装置で増減調節したり、あるいは、機体の
走行速度に関連して自動的に風力調節弁３２の増減調節
をするものである。 【００１１】次に、図４について説明する。揺動選別棚
１１における移送棚１８の後端部には、選別物センサ３
２ａが設けられていて、揺動選別棚１１における移送棚
１８からグレンシーブ１９へ引き継がれる脱穀物の層厚
を検出する構成である。風力調節モータ３３の正転ある
いは逆転により、調節装置３４を介して風力調節弁３２
が増減調節される構成である。そして、この選別物セン
サ３２ａの検出情報が、演算部及びレジスタ部を内蔵し
ているＣＰＵ及びプログラムメモリ及び演算用メモリか
らなる演算制御部（図示省略）に入力されると、制御基
準情報と検出情報とが比較されて、演算制御部（図示省
略）から関連した風力増減の制御指令信号が、風力調節
モータ３３に出力される。従って、選別物センサ３２ａ
が厚い（あるいは薄い）穀粒層厚を検出すると、演算制
御部（図示省略）から風力増加（あるいは減少）調節指
令信号が風力調節モータ３３に出力されて、風力調節弁
３２が増加側（あるいは減少側）に関連して調節され、
検出層厚が制御基準値の範囲内である場合には、調節指
令信号は出力されず、風力調節弁３２はそのまま状態を
維持する。なお、選別物センサ３２ａは、脱穀部３での
脱穀処理量の大小を検出するものであればよく、この実
施例に限定されるものではなく、また、脱穀物の水分を
検出する水分センサ（図示省略）を設けて、選別物セン
サ３２ａ及び水分センサの検出結果を総合して、調節指
令信号が出力される構成としてもよい。 【００１２】次に作用について説明する。収穫圃場をコ
ンバインが走行すると、刈取部５で穀稈が刈り取られ、
刈り取られた穀稈は穀稈搬送装置６により後方の脱穀部
３に送り込まれ、脱穀部３の扱胴７で脱穀される。この
ようにして、脱穀された脱穀物は下方の揺動選別棚１１
の移送棚１８上に落下して、移送棚１８上の移送ラック
により後方に移送され、次いで、後方のグレンシーブ１
９，ストローラック２１に送られながら選別風により選
別されて、藁屑類は後方の吸引排塵機１５から機外に排
出される。また、穀粒・二番物は、揺動しているグレン
シーブ１９上で一番物と二番物とに選別分離されて、穀
粒は一番受樋１３に落下して機外に取り出され、二番物
はグレンシーブ１９の後端部から下方の二番受樋１４に
落下し、二番揚穀機（図示省略）で扱胴室７ａに還元さ
れて再処理される。また、扱胴７から処理胴９に送られ
た穀粒付の藁屑類は、処理胴９で再度脱穀されて、排塵
網１０から下方の揺動選別棚１１のグレンシーブ１９上
に落下し、揺動しているグレンシーブ１９上で一番物と
二番物とに選別分離されて、一番物は下方の一番受樋１
３に落下し、また、二番物は二番受樋１４に落下し、二
番揚穀機（図示省略）で処理胴９に還元されて再処理さ
れる。 【００１３】このようにして、選別部４で穀粒及び藁屑
類が選別されるのであるが、揺動選別棚１１の揺動選別
中において、揺動選別棚１１の移送棚１８が揺動すると
共に、圧風フアン１２で発生した選別風が、揺動選別棚
１１に向けて吹き出されて、穀粒・藁屑類の脱穀物の風
選をする際に、圧風フアン１２から吹き出された選別風
が、風案内体３１で上下に二分されると共に、二分され
た上側の選別風が移送棚１８の後端部下方とグレンパン
２０の前端部上方との間に送られると、風力調節弁３２
により風量が選別物に応じて増減調節される。 【００１４】選別物が少量あるいは乾燥良好の場合に
は、風力調節弁３２を減少側に調節し、また、選別物が
多量あるいは多湿穀稈を脱穀した乾燥不良の場合には、
風力調節弁３２を増加側に調節することにより、揺動選
別棚１１におけるグレンシーブ１９の前端部の風量が増
加されて、稈切れ類の後方から前方への逆流を防止しな
がら選別することができるもので、夫れ夫れの場合に応
じて良好な選別をすることができて、選別適応性が拡大
される。 【００１５】次に、図５について説明する。原動機（図
示省略）から圧風フアン１２へ動力の伝達される伝導装
置３５には、回転径を調節する変速プーリ２６，調節カ
ム３７，ロッド３８，アーム３９等からなる回転数調節
装置３４で風力が増減調節される構成で、回転数調節モ
ータ４１が正転あるいは逆転することにより、伝導装置
３５の回転数が増減調節されて、圧風フアン１２は風力
の増減調節がされる。圧風フアン１２の送風軸２９には
回転数センサ（図示省略）が設けられていて、送風羽根
３０の回転数を検出できる構成である。風力調節モータ
３３の正転あるいは逆転により、調節装置３４を介して
風力調節弁３２が増減調節される構成である。そして、
この回転数センサ（図示省略）の検出情報が演算制御部
（図示省略）に入力されると、制御基準情報と検出情報
とが比較されて、演算制御部（図示省略）から関連した
風力増減の制御指令信号が、風力調節モータ３３に出力
される。従って、回転数センサ（図示省略）が高速回転
（あるいは低速回転）を検出すると、演算制御部（図示
省略）から風力増加（あるいは減少）調節指令信号が風
力調節モータ３３に出力されて、風力調節弁３２が増加
側（あるいは減少側）に関連して調節され、検出回転数
が制御基準値の範囲内である場合には、調節指令信号は
出力されず、風力調節弁３２はそのまま状態を維持す
る。従って、選別物が多い場合には、風力調節弁３２が
増加側に調節され、また、選別物が少ない場合には、風
力調節弁３２が減少側に調節されて、良好な選別をする
ことができる。 【００１６】 【発明の効果】この発明は、上述のように構成されてい
るので、圧風フアン１２の回転数を変更する回転数調節
装置３４と風力調節弁３２とを関連して操作することに
より、揺動選別棚１１におけるグレンシーブ１９の前端
部への送風量が増減調節されるので、揺動選別棚１１の
移送棚１８の後端部からグレンシーブ１９の前端部に引
き継がれた選別物に、増減調節された選別風が的確に作
用し、グレンシーブ１９部分での稈切れ類の停滞及び飛
散し過ぎを確実に防止し、選別物の多少に応じて良好な
選別ができて、選別適応性が拡大される。さらに、圧風
フアン１２の検出回転数と制御基準情報の回転数とを比
較し、圧風フアン１２の検出回転数が制御基準値の範囲
内にある場合は、前記調節機構３２は現状を維持するよ
うに構成しているので、必要以上の動力を使用すること
なく効率のよい脱穀選別作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】全体側面図
【図２】切断側面図
【図３】斜視図
【図４】要部の切断側面図
【図５】要部の切断側面図
【符号の説明】
１…フレーム、２…走行装置、３…脱穀部、４…選別
部、５…刈取部、６…穀稈搬送装置、７…扱胴、７ａ…
扱胴室、８…扱網、９…処理胴、１０…排塵網、１１…
揺動選別棚、１２…圧風フアン、１３…一番受樋、１４
…二番受樋、１５…吸引排塵機、１６…左側枠、１７…
右側枠、１８…移送棚、１９…グレンシーブ、２０…グ
レンパン、２１…ストローラック、２２…溝部、２３…
ローラ、２４…ブラケット、２５…揺動回転軸、２６…
揺動アーム、２７…プーリ、２８…圧風フアンケース、
２９…送風軸、３０…送風羽根、３１…風案内体、３２
…風力調節弁、３２ａ…選別物センサ、３３…風力調節
モータ、３４…調節装置、３５…伝動装置、３６…変速
プーリ、３７…調節カム、３８…ロッド、３９…アー
ム、４０…回転数調節装置、４１…回転数調節モータ。
部、５…刈取部、６…穀稈搬送装置、７…扱胴、７ａ…
扱胴室、８…扱網、９…処理胴、１０…排塵網、１１…
揺動選別棚、１２…圧風フアン、１３…一番受樋、１４
…二番受樋、１５…吸引排塵機、１６…左側枠、１７…
右側枠、１８…移送棚、１９…グレンシーブ、２０…グ
レンパン、２１…ストローラック、２２…溝部、２３…
ローラ、２４…ブラケット、２５…揺動回転軸、２６…
揺動アーム、２７…プーリ、２８…圧風フアンケース、
２９…送風軸、３０…送風羽根、３１…風案内体、３２
…風力調節弁、３２ａ…選別物センサ、３３…風力調節
モータ、３４…調節装置、３５…伝動装置、３６…変速
プーリ、３７…調節カム、３８…ロッド、３９…アー
ム、４０…回転数調節装置、４１…回転数調節モータ。
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フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
A01F 12/48
A01F 12/32
A01F 12/44
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 脱穀物を風選する脱穀風選装置におい
て、前方から後方にかけて移送棚１８，グレンシーブ１
９，ストローラック２１が順次配置されている揺動選別
棚１１を扱胴７の内装されている扱胴室７ａの下方に設
け、この揺動選別棚１１の移送棚１８の後方にはグレン
シーブ１９を設けると共に、このグレンシーブ１９の下
方には穀粒の漏下するグレンパン２０を配置し、揺動選
別棚１１の移送棚１８の下方には前方から後方へ選別風
を送風する圧風フアン１２を配置し、この揺動選別棚１
１の移送棚１８の後端部下方位置で且つグレンパン２０
の前端部上方位置には、選別風量の増減調節可能な調節
機構３２を設け、揺動選別棚１１上の脱穀物の層厚を検
出する選別物センサ３２ａを設け、前記圧風フアン１２
へ動力伝達する伝導装置３５には、圧風フアン１２の回
転数を変更する回転数調節装置３４を設け、前記圧風フ
アン１２の送風軸２９には回転数センサを設け、前記選
別物センサ３２ａが厚い層厚を検出すると前記伝導装置
３５が作動して圧風フアン１２を増速し、この圧風フア
ン１２の増速を前記回転数センサが検出すると前記調節
機構３２が風量増加側に調節され、選別物センサ３２ａ
が薄い層厚を検出すると伝導装置３５が作動して圧風フ
アン１２を減速し、この圧風フアン１２の減速を前記回
転数センサが検出すると前記調節機構３２が風量減少側
に調節されるように構成し、前記回転数センサによる圧
風フアン１２の検出回転数と制御基準情報の回転数とを
比較し、圧風フアン１２の検出回転数が制御基準値の範
囲内にある場合は、前記調節機構３２は現状を維持する
ように構成したことを特徴とする脱穀風選装置の選別風
調節装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00114393A JP3440480B2 (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 脱穀風選装置の選別風調節装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00114393A JP3440480B2 (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 脱穀風選装置の選別風調節装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06197622A JPH06197622A (ja) | 1994-07-19 |
| JP3440480B2 true JP3440480B2 (ja) | 2003-08-25 |
Family
ID=11493225
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00114393A Expired - Fee Related JP3440480B2 (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 脱穀風選装置の選別風調節装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3440480B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2142218C (en) * | 1995-02-10 | 1999-06-15 | Philip E. Meyers | Air flow direction insert for combine |
| KR100460387B1 (ko) * | 1998-03-27 | 2005-01-15 | 이세키노우키가부시키가이샤 | 컴바인에서의 탈곡선별장치 |
| US8821229B2 (en) | 2012-12-06 | 2014-09-02 | Cnh Industrial America Llc | Grain cleaning system for an agricultural combine |
| CN105182005B (zh) * | 2015-10-15 | 2018-02-27 | 华东光电集成器件研究所 | 一种加速度计 |
-
1993
- 1993-01-07 JP JP00114393A patent/JP3440480B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06197622A (ja) | 1994-07-19 |
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