JP3440288B2 - 摩擦ベルト及びそれを用いたベルト式伝動装置 - Google Patents

摩擦ベルト及びそれを用いたベルト式伝動装置

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    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/20V-belts, i.e. belts of tapered cross-section with a contact surface of special shape, e.g. toothed
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車エンジンの
ベルト式補機駆動装置等のベルト式伝動装置に用いられ
る摩擦ベルトの改良に関し、特に錆止め塗装の施された
プーリとの間で生じるスティックスリップ(Stick
Slip)による異音を解消する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の製造現場において、製
造した自動車を出荷する際に、エンジンのベルト式補機
駆動装置に用いられているプーリには、ユーザーに自動
車が納められるまでの間に錆の発生することのないよう
に、錆止め塗装が施される。この塗装は、例えば20〜
30分程度のアイドリングにより剥げ落ちるような簡易
なものもある。
【0003】ところで、上記のような簡易な錆止め塗装
であっても、場合によっては、自動車がユーザーに納め
られた時点で、十分に剥げ落ちていないことがあり、そ
の場合には、プーリの塗装面とベルトとの間に、スティ
ックスリップによる異音が生じることから、クレームの
対象とされることがある。
【0004】この異音の発生原因は、錆止め塗装が粘着
性を有していて、その粘着性によりベルトとの間の摩擦
係数が高くなることにあると考えられる。
【0005】そこで、従来では、上記摩擦係数が小さく
なるような材料をベルト表面に付着させることが行われ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、確かに摩擦係数は小さくなって異音の発
生は抑えられるのであるが、今度は、摩擦係数が低下す
ることにより、肝心のベルト伝動能力も低下するという
問題がある。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その主な目的は、錆止め塗装の施されたプーリに
巻き掛けて用いられる摩擦ベルトにおいて、錆止め塗装
の粘着性のみを抑えることで、摩擦ベルトの伝動能力を
維持しつつ、異音の発生を抑えられるようにすることに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、摩擦係数における静摩擦係数及び動
摩擦係数のうち、静摩擦係数が錆止め塗装により増大す
るところに異音発生の主要因があるとの知見に基づき、
界面活性剤を用い、この界面活性剤により錆止め塗装の
粘着性を抑えることで、動摩擦係数については略維持し
つつ、静摩擦係数のみを小さくするようにした。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、複数の
プーリ間に走行可能に巻き掛けられて該プーリ間のトル
ク伝達を行うようにした摩擦ベルトが前提である。
【0010】そして、ベルト本体の上記プーリとの接触
面には、粉状の界面活性剤(例えば、手洗い用の粉石
鹸)を擦り込むように付着させてなり、滑り速度が0.
1m/secを超える範囲での動摩擦係数を高くする一
方、静摩擦係数を低くする界面活性層が設けられている
ものとする。
【0011】上記の構成において、摩擦ベルトが複数の
プーリ間に巻き掛けられて走行する際に、それらプーリ
の摩擦ベルトとの接触面に錆止め塗装が施されている
と、摩擦ベルト及びプーリ間にスティックスリップによ
る異音が発生する。この異音の発生原因は、ベルトの走
行に伴う温度上昇により錆止め塗装が軟化して粘着性を
発現し、その粘着性によりプーリ及び摩擦ベルト間の静
摩擦係数が大きくなり、その結果、プーリ及び摩擦ベル
ト間にスティックスリップが生じるとともに、プーリ上
における摩擦ベルトの負荷変動に伴うスリップ変化が急
激に起きるようになるところにあると考えられる。
【0012】このとき、上記錆止め塗装の粘着性は、摩
擦ベルトの界面活性層により抑えられるので、プーリと
の間の静摩擦係数が低くなって摩擦ベルト及びプーリ間
のスティックスリップの発生が抑えられるようになる。
一方、上記界面活性層は、両者間の動摩擦係数には殆ど
影響を及ぼさない。よって、上記の異音の発生は抑えら
れるようになり、しかも、摩擦ベルトの伝動能力は略維
持される。尚、伝動特性上の副次的な効果として、プー
リ上における摩擦ベルトの負荷変動に伴うスリップ率の
変化が緩やかになるというメリットもある。
【0013】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、ベルト本体は、ベルト内周面にベルト長さ方
向に延びかつベルト幅方向に並ぶように配置された複数
条のリブを有するVリブドベルトとされているものとす
る。
【0014】上記の構成において、Vリブドベルトは、
自動車エンジンのベルト式補機駆動装置における摩擦ベ
ルトとして一般に用いられており、また、そのベルト式
補機駆動装置のプーリには自動車の工場出荷時に錆止め
塗装が施される。よって、上記請求項1の発明での界面
活性層の作用は具体的に営まれることとなる。
【0015】請求項の発明では、上記の摩擦ベルトを
用いたベルト式伝動装置として、上記摩擦ベルトと、こ
の摩擦ベルトが走行可能に巻き掛けられた複数のプーリ
とを備えていて、上記複数のプーリのうちの少なくとも
1つのプーリは、摩擦ベルトとの接触面が錆止め塗装さ
れてなるものとする。
【0016】上記の構成において、ベルト式伝動装置で
は、摩擦ベルトが複数のプーリ間に巻き掛けられて走行
することでそれらプーリ間のトルク伝達が行われる。こ
のとき、上記複数のプーリのうちの少なくとも1つのプ
ーリでは、その摩擦ベルトとの接触面に錆止め塗装が施
されているので、従来の場合には、その錆止め塗装に起
因するスティックスリップによる異音が発生する。この
とき、摩擦ベルトは、そのベルト本体の上記プーリとの
接触面に界面活性層を有するものであるので、そのよう
な異音の発生は抑えられることとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
に基づいて説明する。
【0018】図1は、本発明の実施形態に係るVリブド
ベルトの構成を示しており、このVリブドベルトBは、
図2に示すように、自動車エンジンのベルト式補機駆動
装置において、エンジンのトルクを各補機に伝達するた
めに用いられる。
【0019】上記ベルト式補機駆動装置について説明し
ておくと、図2に示す例では、エンジン10の周りに
は、補機として、エアコンディショナの圧縮機11とオ
ルタネータ12とが配置されており、エンジン10のク
ランクシャフト10aには駆動プーリ13が回転一体に
連結されている。そして、圧縮機11及びオルタネータ
12の各回転軸11a,12aにはそれぞれ従動プーリ
14,15が回転一体に連結されている。これらプーリ
13〜15は、何れも錆止め塗装の施されたVリブドプ
ーリであり、これらプーリ13〜15に、Vリブドベル
トBが巻き掛けられている。また、エンジン10の近傍
にはテンショナ16が配置されており、このテンショナ
16は、テンションプーリ17によりVリブドベルトB
のベルト背面を押圧して該VリブドベルトBに張力を付
与するようになっている。
【0020】上記VリブドベルトBは、所定のベルト長
さ寸法(例えば、1174mm)であるベルト本体1を
備えており、このベルト本体1のベルト内周側(図1の
下側)には、各々、ベルト長さ方向に延びるように設け
られた断面略V字状をなす複数条(例えば、6条)のリ
ブ1a,1a,…がベルト幅方向(同図の左右方向)に
等間隔に並んで配置されている。
【0021】具体的には、上記ベルト本体1は、断面矩
形状をなすクッションゴム層2を有しており、このクッ
ションゴム層2内には心線3が埋設されている。また、
クッションゴム層2のベルト外周側(図1の上側)には
上ゴム層4が設けられており、この上ゴム層4のベルト
外周側には帆布層5が設けられている。一方、クッショ
ンゴム層2のベルト内周側にはリブゴム層6が設けられ
ており、上記リブ1a,1a,…は、このリブゴム層6
のベルト内周面に形成されている。
【0022】そして、本実施形態では、上記ベルト本体
1の上記各プーリ13〜15との接触面であるベルト内
周面、つまり、各リブ1aの表面には、界面活性剤から
なる界面活性層7が設けられている。
【0023】具体的には、上記界面活性層7は、その材
料として粉状の界面活性剤である「Powder Ha
nd Soap(商品名)」(米国BORAXO社製)
が用いられていて、その界面活性剤を各リブ1aの表面
に擦り込むようにして付着させることにより形成されて
いる。
【0024】ここで、上記VリブドベルトBの諸特性を
調べるために行った4つのテストについて順に説明す
る。尚、以下の各テストで用いたVリブドベルトは、ベ
ルト長さが1174mmのものであって、6条のリブを
有する。
【0025】−第1テスト− 自動車エンジンにおけるベルト式補機駆動装置のVリブ
ドプーリとして、錆止め塗装の施されたものを搭載した
自動車を用いて行った異音テストについて説明する。
【0026】本テストの実施要領としては、自動車エン
ジンのベルト式補機駆動装置に、錆止め塗装の施された
VリブドプーリとVリブドベルトとを組み付けてエンジ
ンを始動し、アイドル回転と2500rpmの回転とを
5分間ずつ交互に繰り返し、50分間に亘ってベルトを
走行させながら、始動直後を含めて5分毎に、「大」,
「中」,「小」,「微小」及び「無」の5段階で異音の
官能評価を行うようにした。その結果を、図3に「◇」
を用いて示す。
【0027】また、比較のために、界面活性層7の設け
られていない従来のVリブドベルトを比較例として用
い、このVリブドベルトについても上記の場合と同様の
異音テストを行った。その結果を、図3に「●」により
併せて示す。尚、同図において「上半分が白抜きの三角
でかつ下半分が黒塗りの半丸である印」は、発明例及び
比較例の各評価結果が互いに一致していることを表して
いる。
【0028】先ず、比較例の場合について検討すると、
図3から判るように、音レベルは、ベルト走行開始時点
では、音レベルは僅かに高いという程度であるが、5分
経過時点では急激に上昇しており、15分経過時点から
は、今度は、急激に低下していて、25分経過時点の後
では、略一定のレベルになっている。つまり、異音は、
温度上昇による錆止め塗装の粘着性の発現に伴って発生
するものであるとともに、ベルト走行による錆止め塗装
の剥落に伴って治まるものであるということが判る。因
みに、錆止め塗装の表面は、開始直後の時点では光沢が
無くかつさらさらとした手触りであったが、音レベルが
高くなるのに従って、光沢が出てくるとともにべたべた
とした手触りに変化し、やがて、音レベルが低下するの
に応じて、塗装自体が剥がれ落ちていった。
【0029】これに対し、発明例の場合には、音レベル
はベルト走行開始時点から徐々に高くなるものの、比較
例の場合におけるベルト走行開始直後の時点の音レベル
を超えることはなかった。また、20分経過時点から音
レベルは低下し始めており、25分経過時点の後では、
比較例の場合と同じレベルになっている。
【0030】以上のことから、発明例の場合には、錆止
め塗装の剥離に要する時間は多少は長くなるものの、剥
離するまでの間の異音レベルは剥離後のときと殆ど変わ
らないぐらいに小さいということが判る。
【0031】−第2テスト− 次に、上記の第1テストで用いた自動車を実際に走行さ
せて行った音テストについて説明する。
【0032】本テストの実施要領は、上記発明例のVリ
ブドベルトが装着された自動車を市街地において55k
m/hの速度により16kmの距離に亘って走行させ、
発車直前時点を含めて約1.5kmずつ走行する毎に、
「◎(良化大)」,「○(良化)」,「−(効果無
し)」,「△(悪化)」及び「×(悪化大)」の5段階
で音レベルを官能評価した。その総合結果を、次の表1
に示す。
【0033】
【表1】
【0034】上記の発明例と比較するために、5種類の
薬品を用い、それらを付着させたVリブドベルト(比較
例1〜5)をそれぞれ作成して上記発明例の場合と同じ
テストを行った。比較例1としては、「KM722A
(商品名)」(水溶性エマルジョンからなる信越シリコ
ーン社製のシリコーンスプレー)を用いた。比較例2と
しては、「MS−122DF(商品名)」(『Mill
er−Stephenson Chemical Co
mpany』社製のテフロン(登録商標)スプレー)を
用いた。比較例3としては、「CRC Power L
ube(商品名)」(CRC社製の防錆スプレー)を用
いた。比較例4としては、「STP Belt Dre
ssing(商品名)」(STP社製のスプレー)を用
いた。そして、比較例5としては、「Rain−X(商
品名)」(『Blue Coral−Slick 5
0』社製のスプレー)を用いた。その結果を、上記の表
1に併せて示す。
【0035】上記の表から判るように、発明例の場合に
は、極めて顕著な異音低減効果が得られた。これに対
し、比較例1〜5では、比較例1の場合に異音レベルが
変わらなかったのを最高にして、他の比較例2〜5の場
合には、逆に悪化した。特に比較例5では、甚だしく悪
化した。
【0036】−第3テスト− さらに、本実施形態のVリブドベルトと、錆止め塗装無
しのVリブドプーリとの間の摩擦係数を計測するために
行ったテストについて説明する。尚、錆止め塗装有りの
Vリブドプーリとの間の摩擦係数の計測は行っていな
い。
【0037】本テストでは、異音発生の主要素である静
摩擦係数と、ベルト伝動能力の主要素である動摩擦係数
とをそれぞれ計測した。本テストの共通の実施要領とし
ては、図4に模式的に示すように、VリブドベルトBを
ベルト長さ方向の一箇所で切断してその両端中間部分
を、プーリ径φがφ=60mmであるVリブドプーリ2
1に掛け渡し、一端側を水平方向に延ばして、固定体2
2に取り付けられたロードセル23に止着する一方、他
端に荷重24を加えてVリブドベルトBとVリブドプー
リ21との間の接触角度θがθ=90°になるように
し、この状態で、VリブドベルトBの水平部分に張力が
加えられる方向(同図の反時計回り方向)にVリブドプ
ーリ21を回転駆動させて、ロードセル23の値を読み
取るようにした。
【0038】そして、静摩擦係数の場合には、荷重24
を変量しつつ、一定の駆動力をVリブドプーリ21に加
えるようにし、Vリブドプーリ21が回転を開始する瞬
間、つまりVリブドベルトB及びVリブドプーリ21間
に滑りが生じたときのロードセル23の値を読み取るよ
うにした。駆動力を加える具体的な方法としては、Vリ
ブドプーリ21に回転一体に連結した円筒ドラムに糸の
一端を止着して巻き付け、その糸の他端に所定の荷重を
加えるようにした。
【0039】一方、動摩擦係数の場合には、荷重24を
17.15N(≒1.75kgf)に一定化するととも
に、電動モータにより0.05〜0.35m/secの
範囲の回転速度(滑り速度)でVリブドプーリ21を回
転駆動し、該Vリブドプーリ21上でVリブドベルトB
が滑っているときのロードセル23の値を読み取るよう
にした。尚、「滑り速度」とは、プーリ及びベルト間の
トルク伝達に伴って生じる両者間の相対的な回転速度の
差であって、一般にエンジンの回転速度に一定の係数を
乗算して設定される。本テストでは、0.135m/s
ecmの滑り速度がエンジン回転速度の略1000rp
mに相当するとしている。
【0040】また、上記ロードセル23の読取値に基づ
いて摩擦係数μを算出する際には、静摩擦係数及び動摩
擦係数の何れの場合も、次式を用いて行った。
【0041】μ=2÷π×ln(読取値÷1.75) (但し、πは円周率,lnはeを底とする自然対数) その結果を、図5に示す。尚、同図では、滑り速度が0
であるときの摩擦係数が静摩擦係数であり、滑り速度が
0を超える範囲での摩擦係数が動摩擦係数である。。
【0042】また、比較のために、比較例1として、従
来のVリブドベルトを用いるとともに、比較例2とし
て、上記第2テストで用いた比較例1のVリブドベルト
(シリコーンスプレーを施したもの)を用い、これらに
ついても同様にして静摩擦係数及び動摩擦係数をそれぞ
れ計測した。その結果を、上記の図5に併せて示す。
【0043】図5から判るように、先ず、静摩擦係数に
ついては、比較例1では略0.6であるのに対し、発明
例の場合には略0.36であって、略60%に低下して
いる。一方、比較例2の場合には略0.52であって略
86%に低下するにとどまっている。これらのことか
ら、錆止め塗装有りのVリブドプーリに対しても、発明
例の場合には静摩擦係数が十分に小さいものと推定する
ことができる、次に、動摩擦係数について考察する。発
明例と比較例1とを対比すると、滑り速度が略0.1m
/sec以下の範囲では、発明例の場合の方が小さいも
のの、0.1m/secを超える範囲では、発明例の方
が大きくなっている。例えば、略1000rpmのエン
ジン回転速度に対応する0.135m/secの滑り速
度のときには、比較例1では略0.59であるのに対
し、発明例では略0.62である。つまり、発明例で
は、比較例1の場合と少なくとも同程度の動摩擦係数が
得られるものと考えられる。一方、比較例2では、比較
例1の場合よりも常に小さい。例えば、滑り速度が0.
135m/secであるときには、略0.32である。
【0044】−第4テスト− 最後に、上記第3テストで調べた伝動能力以外の伝動特
性についても明らかにすべく、ベルトに加わる負荷とベ
ルトスリップ率との関係を調べるために行ったテストに
ついて説明する。
【0045】本テストの実施要領としては、各々、プー
リ径φがφ=100mmである2つのVリブドプーリを
用い、図6に模式的に示すように、両プーリ31,32
間に本実施形態のVリブドベルトBを巻き掛け、一方
(同図の左方)のプーリ31を回転させつつ、他方(同
図の右方)のプーリ32に両プーリ間31,32の軸間
距離が大きくなる方向(同図の右方向)のデッドウエイ
ト(DW=392N(≒40kgf))を加えて、負荷
〔単位:kW(1kW≒1.35962PS)〕に対す
るスリップ率〔単位:%〕を測定するようにした。
【0046】また、上記のスリップ率は、ドライ条件及
びウエット条件の各条件の下でそれぞれ測定した。ウエ
ット条件については、30分間に亘る無負荷での慣し運
転の後に、200cc/minの水を駆動側のプーリ3
1に滴下することとした。その結果を、図7に「◆(ド
ライ条件時)」及び「◇(ウエット条件時)」の印を用
いて示す。尚、同図において、特性曲線が横軸に沿って
延びる領域は、ベルトの弾性伸びに起因する滑り(El
astic Slip)の生じる弾性スリップ領域であ
り、特性曲線が縦軸に沿って延びる領域は、過負荷状態
に起因する滑り(Sliding Slip)の生じる
領域であるスライディングスリップ領域である。
【0047】また、比較のために、従来のVリブドベル
ト(比較例)を用い、上記の場合と同じ要領で負荷に対
するスリップ率を測定した。その結果を、同じく図7に
「●(ドライ条件時)」及び「○(ウエット条件時)」
の印を用いて併せて示す。
【0048】図7から判るのは、ドライ条件では、弾性
スリップ領域とスライディングスリップ領域との間にお
いて特性曲線の傾きが変化する領域である変曲領域で
は、発明例のスリップ率は、比較例の場合よりも緩やか
に変化している。これは、発明例では、比較例の場合よ
りも静摩擦係数が低いからであると推察される。
【0049】さらに、ウエット条件下での伝動能力につ
いては、発明例の場合は、比較例の場合と同等ないし同
等以上であることが判る。
【0050】したがって、本実施形態によれば、自動車
エンジンのベルト式補機駆動装置において、工場出荷用
の錆止め塗装の施されたVリブドプーリ13〜15に巻
き掛けられるVリブドベルトBに対し、そのベルト本体
1のリブ面に、界面活性層7を設けるようにしたので、
上記錆止め塗装が未だ剥げ落ちていない状態でも、ベル
トとしての伝動能力を損なうことなく、スティックスリ
ップによる異音の発生を抑えることができる。
【0051】尚、上記実施形態では、ベルト内周面の全
面に界面活性層7を設けるようにしているが、界面活性
層7を設ける範囲としては、プーリとの接触面をメイン
にしつつも、その異音の発生を押さえ込む程度や設ける
上での容易性等の条件に応じて適宜設定することができ
る。
【0052】また、上記実施形態では、6つのリブ1
a,1a,…を有するVリブドベルトBの場合を例にと
って説明しているが、本発明は、リブ数が5以下ないし
7以上であるVリブドベルトや、さらには、Vリブドベ
ルト以外の種類の摩擦ベルトに適用することもできる。
【0053】さらに、上記実施形態では、自動車エンジ
ンのベルト式補機駆動装置の場合について説明している
が、本発明は、その他のベルト式伝動装置に適用するこ
とができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、出荷用の錆止め塗装の施されたプーリに巻き掛
けられてプーリ間のトルク伝達を行うようにした摩擦ベ
ルトにおいて、そのプーリとの接触面に界面活性層を設
け、この界面活性層により錆止め塗装の粘着性を抑える
ようにしたので、上記錆止め塗装が未だ剥げ落ちていな
い状態でも、ベルトとしての伝動能力を損なうことな
く、スティックスリップによる異音の発生を抑えること
ができる。
【0055】請求項2の発明によれば、上記摩擦ベルト
を、自動車エンジンのベルト式補機駆動装置に一般に用
いられるVリブドベルトとするようにしたので、上記請
求項1の発明による効果を具体的に得ることができる。
【0056】請求項の発明によれば、上記摩擦ベルト
を用いたベルト式伝動装置として、上記摩擦ベルトが走
行可能に巻き掛けられた複数のプーリを備え、それら複
数のプーリのうちの少なくとも1つのプーリを錆止め塗
装が施されているものとするようにしたので、上記請求
項1の発明による効果を奏するベルト式伝動装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るVリブドベルトの構成
を拡大して模式的に示す断面図である。
【図2】自動車エンジンのベルト式補機駆動装置のレイ
アウトを模式的に示す正面図である。
【図3】第1テストにおける発明例及び比較例の各音レ
ベルをベルト走行時間との関係で併せて示す特性図であ
る。
【図4】第3テストの実施要領を示す概略図である。
【図5】第3テストにおける発明例及び比較例の滑り速
度に対する各摩擦係数を併せて示す特性図である。
【図6】第4テストの実施要領を示す概略図である。
【図7】第4テストにおける発明例及び比較例の負荷に
対する各スリップ率を併せて示す特性図である。
【符号の説明】
1 ベルト本体 1a リブ 7 界面活性層 13 駆動プーリ(プーリ) 14,15 従動プーリ(プーリ) B Vリブドベルト(摩擦ベルト)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−38032(JP,A) 特開 平10−60179(JP,A) 特開 平11−236959(JP,A) 特開 平11−236587(JP,A) 特開 昭58−168536(JP,A) 実開 昭55−110854(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 1/00 - 9/04 F16H 7/00 - 7/24 F16H 55/00 - 55/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のプーリ間に走行可能に巻き掛けら
    れて該プーリ間のトルク伝達を行うようにした摩擦ベル
    トであって、 ベルト本体の上記プーリとの接触面に、粉状の界面活性
    剤を擦り込むように付着させてなり、滑り速度が0.1
    m/secを超える範囲での動摩擦係数を高くする一
    方、静摩擦係数を低くする界面活性層が設けられている
    ことを特徴とする摩擦ベルト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の摩擦ベルトにおいて、 ベルト本体は、ベルト内周面にベルト長さ方向に延びか
    つベルト幅方向に並ぶように配置された複数条のリブを
    有するVリブドベルトとされていることを特徴とする摩
    擦ベルト。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の摩擦ベルトを用い
    たベルト式伝動装置であって、 複数のプーリと、 上記複数のプーリ間に走行可能に巻き掛けられた上記摩
    擦ベルトとを備え、 上記複数のプーリのうちの少なくとも1つのプーリは、
    上記摩擦ベルトとの接触面に錆止め塗装が施されてなる
    ことを特徴とするベルト式伝動装置。
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